(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記複数のステーションのそれぞれがいつサウンディングフィードバックを送信すべきかを示す情報は、前記複数のステーションによるサウンディングフィードバックの送信を前記トレーニング信号シーケンスに対応するようスケジュールするスケジュール情報を含む請求項1から11のいずれか1項に記載の方法。
前記複数のステーションによるサウンディングフィードバックの送信の前記トレーニング信号シーケンスに対応したスケジュールを決定する段階をさらに備える請求項12に記載の方法。
前記トレーニング信号シーケンスを送信する送信機会期間に、前記複数のステーションのうちの1つのステーションからサウンディングフィードバックを、前記1つのステーションに前記サウンディングフィードバックの送信を促すためのポーリング信号を送信することなく受信する段階をさらに備える請求項16に記載の方法。
前記ネットワークインタフェースは、前記複数のステーションによるサウンディングフィードバックの送信の前記トレーニング信号シーケンスに対応したスケジュールを決定する請求項26に記載の装置。
前記リストの第1の識別子は、前記トレーニング信号シーケンスの前記最終部分の後の前記定義された期間にサウンディングフィードバックを送信すべき1つのステーションを示す請求項32に記載の方法。
前記リストの第1の識別子は、前記トレーニング信号シーケンスの前記最終部分の後の前記定義された期間にサウンディングフィードバックを送信すべき1つのステーションを示す請求項42に記載の装置。
【発明を実施するための形態】
【0068】
以下で説明する実施形態では、無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)のアクセスポイント(AP)およびクライアントデバイス等の無線ネットワークデバイスは、APとクライアントデバイスとの間でデータストリームを送信する。APおよび少なくとも一部のクライアントデバイスはそれぞれが複数のアンテナを含み、送信および/または受信ビームフォーミングを利用して、スループット、レンジ等の1以上を向上させている。ビームフォーミングでは、チャネルに関する知識を利用して、複数のアンテナを介して送信または受信する信号に適用されるビームフォーミングマトリックスを決定する。一部のシステムでは、チャネルについて明示的な知識を取得することには、ビームフォーミングする側(ビームフォーマー)が、分かっているトレーニング信号をビームフォーミングされる側(ビームフォーミー)に対して送信して、ビームフォーミーが、受信したトレーニング信号に基づいてチャネルの計測値(チャネル状態情報またはCSIと称されることもある)を生成する。これらトレーニング信号の送信は、通信チャネルのサウンディング、またはサウンディングパケットの送信と称される場合もある。一実装例では、ビームフォーミーがビームフォーマーに対してCSIを送り返すこともあり、この場合、ビームフォーマーは、このCSIを利用してビームフォーミングマトリックスを生成する。別の実装例では、ビームフォーミーがCSIを利用してビームフォーミングマトリックスを生成し、ビームフォーミングマトリックスの係数をビームフォーマーに送り返すこともできる。CSIまたはビームフォーミングマトリックス情報をビームフォーマーに送り返すことを、サウンディングフィードバックの送信と称する場合もある。
【0069】
トレーニング信号およびフィードバックの送信中には、ユーザデータの送信ができないために、トレーニング信号の送信およびトレーニング信号に対応するフィードバックの送信は、WLANに対するオーバヘッドとして捉えられる。さらに、チャネルが静的ではなく、変動するので、ビームフォーミングマトリックスの期限が切れないように、トレーニング信号およびフィードバックの送信は定期的に繰り返す必要がある。WLANに多くのクライアントデバイスが存在するIEEE802.11n規格等に準拠したWLANでは、トレーニング信号およびフィードバックの送信に必要な時間が、WLANのスループットに悪影響を及ぼすことがある。例えばIEEE802.11n規格では、一ビームフォーマーと多数のビームフォーミーとが存在する場合、トレーニング信号およびサウンディングフィードバックの交換は各ビームフォーミーについて別個に生じてしまう。
【0070】
後述する実施形態では、第1の通信デバイス(AP等)が、トレーニング信号シーケンスに対応してサウンディングフィードバックを送信する複数の他の通信デバイス(クライアントデバイス等)を決定する。次いで第1の通信デバイスは、複数の他の通信デバイスを示す情報を送信する。複数の他の通信デバイスは、この情報を利用して、自身が第1の通信デバイスにサウンディングフィードバックを送信するのかを判断する。第1の通信デバイスはさらに、トレーニング信号シーケンスを送信して、複数の他の通信デバイスがこれに応えてサウンディングフィードバックを第1の通信デバイスに送信する。少なくとも一部の実施形態および/またはシナリオでは、IEEE802.11規格のサウディングと比べてオーバヘッドが減少する。この理由は、トレーニング信号シーケンスを一度送信するだけで、多数の通信デバイスからサウンディングフィードバックが得られるからである。
【0071】
図1は、一実施形態である、多入力多出力(MIMO)モードにおいて、OFDM(直交周波数分割多重)技術を利用してAP14とクライアントデバイス25等のデバイス間で情報交換が行われるWLAN10の例のブロック図である。AP14は、ネットワークインタフェース16に連結されたホストプロセッサ15を含む。ネットワークインタフェース16は、媒体アクセス制御(MAC)処理ユニット18と、物理層処理ユニット20とを含む。PHY処理ユニット21は、複数のトランシーバ21を含み、複数のトランシーバ21はN個のアンテナ24に連結されている。
図1では、APがアンテナ24と同数のトランシーバ21を有しているが、他の実施形態では、AP14が含むトランシーバ21とアンテナ24の数がそれぞれ異なっていてもよい。
図1では、3つのトランシーバ21と3つのアンテナ24とが示されているが、他の実施形態では、異なる数のトランシーバ21およびアンテナ24を含んでもよい(例えば1、2、4、5、6、8等)。一実施形態では、MAC処理ユニット18とPHY処理ユニット20は、例えばIEEE802.11ac規格(目下、規格化段階にある)に大体類似した通信プロトコルに従って動作するよう構成されていてよい。さらに、一部の実施形態では、MAC処理ユニット18および/またはPHY処理ユニット20は、トレーニング信号シーケンスに対応してサウンディングフィードバックを送信するクライアントデバイス25のセットを決定して、ネットワークインタフェース16に、このクライアントデバイス25のセットの情報を送信させるよう構成されている。MAC処理ユニット18および/またはPHY処理ユニット20は、ネットワークインタフェース16にトレーニング信号シーケンスを送信させるよう構成されている。ここでは便宜上、トレーニング信号シーケンスに対応してサウンディングフィードバックを送信する通信デバイスのセットの決定、および、この通信デバイスのセットの情報の送信をサポートまたは指定する通信プロトコルのことを、「非常に高いスループットのプロトコル」または「VHTプロトコル」と称する。
【0072】
クライアントデバイス25−1は、ネットワークインタフェース27に連結されたホストプロセッサ26を含む。ネットワークインタフェース27は、MAC処理ユニット28と、PHY処理ユニット29とを含む。PHY処理ユニット29は、複数のトランシーバ30を含み、複数のトランシーバ30はN個のアンテナ34に連結されている。
図1では同数のトランシーバ30およびアンテナ34が示されているが、クライアントデバイス25−1は、他の実施形態では他の数のトランシーバ30およびアンテナ34を含んでもよい。
図1では、3つのトランシーバ30と3つのアンテナ34とが示されているが、他の実施形態では、異なる数のトランシーバ30およびアンテナ34を含んでもよい(例えば1、2、4、5等)。トランシーバ(1または複数)30は、生成されたデータユニットをアンテナ(1または複数)34を介して送信するよう構成されている。同様に、トランシーバ(1または複数)30は、アンテナ(1または複数)34を介してデータユニットを受信するよう構成されている。クライアントデバイス25−1のMAC処理ユニット28および/またはPHY処理ユニット29は、クライアントデバイス25のセットの情報を処理して、クライアントデバイス25−1がこのクライアントデバイス25のセットに含まれているかを判断するよう構成されている。MAC処理ユニット28および/またはPHY処理ユニット29は、クライアントデバイス25−1がこのクライアントデバイス25のセットに含まれていると判断されると、受信したトレーニング信号シーケンスを処理して、サウンディングフィードバックを生成するよう構成されている。MAC処理ユニット28および/またはPHY処理ユニット29は、クライアントデバイス25−1がこのクライアントデバイス25のセットに含まれていると判断されると、ネットワークインタフェース27に、サウンディングフィードバックをAP14に送信させるよう構成されている。
【0073】
一実施形態では、クライアントデバイス25−1のMAC処理ユニット28および/またはPHY処理ユニット29は、AP14およびクライアントデバイス25−2、25−3、25−4から、クライアントデバイス25−1からのトレーニング信号シーケンスに対応してサウンディングフィードバックを送信する異なる通信デバイスのセットを決定して、ネットワークインタフェース27に、この異なる通信デバイスのセットの情報を送信させるよう構成されていてもよい。MAC処理ユニット28および/またはPHY処理ユニット29は、ネットワークインタフェース27に、トレーニング信号シーケンスを送信させるよう構成されている。
【0074】
本実施形態では、AP14のMAC処理ユニット18および/またはPHY処理ユニット20は、通信デバイスのセットの情報を処理して、AP14がこの通信デバイスのセットに含まれているかを判断するよう構成されている。MAC処理ユニット18および/またはPHY処理ユニット20は、AP14がこの通信デバイスのセットに含まれていると判断されると、受信した信号シーケンスを処理して、サウンディングフィードバックを生成するよう構成されている。MAC処理ユニット18および/またはPHY処理ユニット20は、AP14がこの通信デバイスのセットに含まれていると判断されると、ネットワークインタフェース16に、サウンディングフィードバックをクライアントデバイス25−1に送信させるよう構成されていてよい。
【0075】
一実施形態では、クライアントデバイス25−2および25−3の一方または両方は、クライアントデバイス25−1と同じまたは類似した構造を有する。これらの実施形態では、クライアントデバイス25−1と同様の構造を有するクライアントデバイス25は、同じまたは異なる数のトランシーバおよびアンテナを含む。例えば一実施形態では、クライアントデバイス25−2が、2つのトランシーバおよび2つのアンテナのみを有してよい。
【0076】
図2は、一実施形態における、
図1のWLAN10等のWLANの送信シーケンスの一例を示す。説明の便宜上、
図2を、
図1を参照して説明する。しかし一部の実施形態では、
図2の送信シーケンスを、
図1のシステム10とは別のシステムにより実行することもできる。
【0077】
APの送信機会期間(TXOP)中に、MAC処理ユニット18は、ネットワークインタフェース16に、ヌルデータパケット(NDP)アナウンスフレーム104を送信させる。APは、NDPアナウンスフレーム104に続いて、1以上のNDP108を送信する。各NDPは複数のトレーニングフィールドを含んでいる。一実施形態では、ネットワークインタフェース16は、MIMOチャネルの各空間サイズにつき1つのトレーニングフィールドを送信する。
【0078】
NDPアナウンスフレーム104は、プリアンブル112、MACヘッダ116、フレーム本体120、および、フレームチェックシーケンス(FCS)124を含む。フレーム本体120は、MAC処理ユニット18が複数のクライアントデバイスを1つのグループに割り当てるために利用するグループ定義フィールド130を含んでいる。少なくとも一部の実施形態では、
図2に示すように、MAC処理ユニット18は、このグループ定義フィールドを利用して、一定のクライアントデバイスに対して、彼らがAPにサウンディングフィードバックを提供するべきである旨を通知することもできる。例えば、MACヘッダ116は、フレーム制御フィールド132、宛先アドレス(DA)フィールド134、および、制御フィールド138を含んでいる。一実施形態では、MAC処理ユニット18は、フレーム制御フィールド132を、承認してはならない管理/制御フレームを示す値(ACKしない)に設定して、DAフィールド134を、ブロードキャストを示す値に設定して、制御フィールド138を、フレーム104がサウンディングアナウンスフレームであることを示すために、NDPナウンスを示す値に設定することができる。別の実施形態では、MAC処理ユニット18は、フレーム制御フィールド132を、フレーム104がサウンディングアナウンスフレームであることを示すために、サウンディングアナウンスを示す値に設定してもよい。別の実施形態では、MAC処理ユニット18は、フレーム制御フィールド132を、承認すべき管理/制御フレームを示す値(ACK)に設定してもよい。
【0079】
グループ定義フィールド130は、定義されたクライアントデバイスのグループに対応するグループIDを示すグループ識別子(ID)サブフィールド148を含む。グループ定義フィールド130はさらに、定義されたクライアントデバイスのグループに含まれているクライアントデバイスまたはステーションの数を示す情報152を含む。複数のアソシエーション実体(AID)サブフィールド156が、定義されたグループの一部である1以上のクライアントデバイスまたはステーションを示している(つまり、各AIDサブフィールド156が、定義されたグループの各クライアントデバイスの各識別子(例えばアソシエーション識別子)を含むことによって)。一実施形態では、AIDサブフィールド156の数は、クライアントデバイス数サブフィールド152に示されている値に等しい。別の実施形態では、AIDサブフィールド156の値は固定されている。この実施形態では、グループ内のクライアントデバイスの数が、固定数のAIDサブフィールド156よりも少ない場合、未使用のAIDサブフィールド156は、ゼロ等の適切な値に設定されて、未使用であることを示す。
【0080】
グループ定義フィールド130はさらに、サウンディング制御情報160を含む。
図2に示す例では、サウンディング制御情報160は、グループ定義フィールド130の他のサブフィールドとは別個のサブフィールドに含まれている。グループ定義フィールド他のサブフィールドとは別個のサウンディング制御サブフィールドを含むような一部の実施形態では、このサブフィールドのサウンディング制御情報の一部または全てを、グループ内の全てのクライアントステーションに適用して、サウンディング制御情報の一部または全てを全てのクライアントステーションについて同じにする。グループ定義フィールドの他のサブフィールドとは別個のサウンディング制御サブフィールドを含むような一部の実施形態では、このサブフィールドのサウンディング制御情報の一部または全てを、グループ内の個々のクライアントステーションに適用して、サブフィールドのサウンディング制御情報の一部または全てを、それぞれのクライアントステーションについて異なるものとする。例えば、サウンディング制御サブフィールドは、グループ内のそれぞれのクライアントステーションに対応する複数のサブ−サブフィールドを含んでもよい。また例えば一実施形態では、複数のサブ−サブフィールドが、複数のAIDサブフィールド156に対応していてよい。他の実施形態では、サウンディング制御情報160の少なくとも一部が、グループ定義フィールド130の他のサブフィールドに(例えばAIDサブフィールド156に)含まれていてよい。AIDサブフィールド156にサウンディング制御情報が含まれているような一部の実施形態では、各サブフィールド156のサウンディング制御情報は、サブフィールド156が示す個々のクライアントステーションに対応しており、サブフィールド156のサウンディング制御情報が、それぞれのクライアントステーションについて異なるものであってよい。
【0081】
一実施形態では、サウンディング制御情報160は、グループIDサブフィールド148で特定されているグループ内の特定のクライアントデバイスが、1以上のNDP108に対応してサウンディグフィードバックをAPに送信すべきかを示す情報を含む。他の実施形態では、サウンディング制御情報160は、これに加えてまたはこの代わりに、グループIDサブフィールド148で特定されているグループ内のクライアントデバイスが、どのようにサウンディングフィードバックすべきかを示す情報を含む。例えば一実施形態では、サウンディング制御情報160は、1以上のNDP108の最後のNDPの最終部分の終了に呼応して、および/または、この直後に、サウンディングフィードバックを送信すべきであるグループ内の1つのクライアントデバイスを示す情報を含んでよい(例えば、短いフレーム間の間隔(SIFS)等の定義された期間分、最後のNDPの最終部分から間隔をとって)。別の例である一実施形態では、サウンディング制御情報160は、グループのクライアントデバイスの少なくとも一部がサウンディングフィードバックを送信すべきときを示すスケジュール情報を含んでいてもよい。また別の例である一実施形態では、サウンディング制御情報160は、グループのクライアントデバイスの少なくとも一部が、APが送信したポーリングデータフレームに呼応して、サウンディングフィードバックを送信すべきであると示す情報を含んでいてもよい。サウンディング制御情報160はさらに、各クライアントについてサウンディングフィードバックパラメータ(例えばフィードバックのタイプ、解像度、サイズ等)を含むこともできる。
【0082】
一実施形態では、各AIDサブフィールド156は、クライアントデバイスの識別子を表すために必要な数以上の数のビットを含んでもよい。この実施形態では、AIDサブフィールド156の1以上のビットが、AIDサブフィールド156が特定するクライアントステーションが、サウンディングフィードバックを生成、送信すべきかを示している。同様に一実施形態では、ADサブフィールド156の1以上のビットが、AIDサブフィールド156が特定するクライアントステーションが、1以上のNDP108の最後のNDPの最終部分の終了に呼応して、および/または、この直後に、サウンディングフィードバックを送信すべきかを示している。
【0083】
一実施形態では、1以上のAIDサブフィールド156に示されるクライアントデバイス識別子の順序が、クライアントデバイスがサウンディングフィードバックを送信する順序を示している。この実施形態では、1以上のAIDサブフィールド156に示されるクライアントデバイス識別子の順序が、サウンディングフィードバックを送信するためにスケジュール情報を提供している。
【0084】
グループ定義フィールド130に、サウンディングフィードバックを生成、送信すべきであると示されるクライアントデバイスは、自分のサウンディングフィードバックを1以上のNDPの後に送信する。
図2の例では、第1のクライアントステーションは、第1のクライアントステーションのTXOP170で、サウンディングフィードバックを送信する。同様に、第2のクライアントステーションは、第2のクライアントステーションのTXOP174で、サウンディングフィードバックを送信し、第3のクライアントステーションは、第3のクライアントステーションのTXOP178で、サウンディングフィードバックを送信する。後で説明するように、サウンディングフィードバックは、異なるステーションのサウンディングフィードバック同士が干渉しあわないような様々な適切な方法で送信することができる。例えば、様々な実施形態では、APがサウンディングフィードバックに際してクライアントデバイスをポーリングしたり、サウンディングフィードバックを特定の順序で送信したり、サウンディングフィードバックを特定のタイムスロットで送信する、等が可能である。
【0085】
図3は、一実施形態における、
図1のWLAN10等のWLANの送信シーケンスの別の一例を示す。APのTXOP中に、MAC処理ユニット18は、ネットワークインタフェース16に、複数のトレーニングフィールドを含むサウンディングフレーム204を送信させる。一実施形態では、APは、MIMOチャネルの各空間サイズにつき1つのトレーニングフィールドを送信する。
【0086】
一実施形態では、サウンディングフレーム204は、MIMOチャネルの各空間サイズにつき1つのトレーニングフィールドを含むプリアンブル204を含む。サウンディングフレーム204はさらに、
図2を参照して説明したような、MACヘッダ116、フレーム本体120、およびFCS124を含む。フレーム本体120は、
図2を参照して説明したような、MAC処理ユニット18が、複数のクライアントデバイスを1つのグループに割り当てるために、また、一部の実施形態では、一定のクライアントデバイスに、彼らがAPにサウンディングフィードバックを提供すべきである旨を知らせるために利用する、グループ定義フィールド130を含んでいる。一実施形態では、MAC処理ユニット18は、フレーム制御フィールド132を、「ACKしない」というサウンディングのための管理/制御フレームを示す値に設定して、DAフィールド134を、ブロードキャストを示す値に設定する。一実施形態では、プリアンブル204は、フレーム204がサウンディングフレームであることを示す値にセットされたフィールドを含む。別の実施形態では、MAC処理ユニット18は、フレーム制御フィールド132を、管理/制御フレーム(ACK)を示す値に設定する。グループ定義フィールド130は、
図2を参照して説明したグループ定義フィールド130と同じまたは類似したものであってよい。
【0087】
図2および
図3を参照すると、一部の実施形態では、サウンディング制御情報160が、グループ定義フィールド130から省かれてもよいことがわかる。
【0088】
図2および
図3を参照すると、一部の実施形態では、定義されたクライアントデバイスのグループ内のクライアントデバイスまたはステーションの数を示す情報152と複数のAIDサブフィールド156とを、i)グループの第1のクライアントデバイスのAIDを示すAIDビットマップ制御フィールドと、ii)第1のクライアントデバイスに関するものであり、グループ内のゼロ、1、またはそれ以上の他の数のクライアントデバイスを示すビットマップとで置き換える。例えば、ビットマップ内のビットは、AIDビットマップ制御フィールドのAID値から増加するAID値に対応している。例えば、1から8のAID値を有する8つのクライアントデバイスがある場合を想定する。この場合にMAC処理ユニット18は、AIDビットマップ制御フィールドを4つに設定して、ビットマップを0101に設定して、4、6、および8のAID値を有するクライアントデバイスがグループのメンバーであることを示す。
図4は、一実施形態における、上述したビットマップ制御サブフィールド304とビットマップサブフィールド308とを有するグループ定義フィールド300の一例を示している。一実施形態ではグループ定義フィールド300にサウンディング制御情報160が含まれており、別の実施形態ではグループ定義フィールド300はサウンディング制御情報160を含まない。
【0089】
図5Aは、グループ定義フィールド130、300とは別個のサブフィールドとして含まれている、サウンディングフィードバックビットマップフィールド316の一例を示す。サウンディングフィードバックビットマップフィールド316は、サウンディング制御情報160の一例である。一実施形態では、サウンディングフィードバックビットマップフィールド316のビットは、AIDサブフィールド156(
図2および
図3)またはビットマップ制御サブフィールド340およびビットマップフィールド308(
図4)で指定されているクライアントデバイスに対応している。一実施形態では、サウンディングフィードバックビットマップフィールド316におけるビットの順序は、AIDサブフィールド156の順序(
図2および
図3)に対応している。別の実施形態では、サウンディングフィードバックビットマップフィールド316におけるビットの順序は、ビットマップ308におけるビットの順序(
図4)に対応している。MAC処理ユニット18は、一実施形態では、対応するクライアントデバイスがサウンディングフィードバックを生成、送信すべきであることを示すために、あるビットを特定の値(例えば1)に設定する。一実施形態では、ビットマップ制御サブフィールド340は、サウンディングフィードバックパラメータ(例えばフィードバックのタイプ、解像度、サイズ)を示す2以上のビットを含んでもよい。
【0090】
図5Bは、グループ定義フィールド130、300の別個のサブフィールドとして含まれている、サウンディング制御フィールド320の一例を示す。サウンディング制御フィールド320は、サウンディング制御情報160の一例である。サウンディング制御フィールド320は、
図5Aのサウンディングフィードバックビットマップフィールド316と、直近のフィードバック(IF)フィールド324とを含む。MAC処理ユニット18は、1以上のNDP108の最後のNDPの最終部分の終了に呼応して、および/または、この直後に、サウンディングフィードバックの送信を許可されているクライアントデバイスに対応するAID値をIFフィールド324に設定する。
【0091】
図6Aは、一部の実施形態における、グループ定義フィールド130で利用されるAIDサブフィールド330の一例を示す。AIDサブフィールド330は、グループIDサブフィールド148(
図2、
図3)が特定するグループに含まれるべきクライアントデバイスを示すAID334を含む。AIDサブフィールド330はさらに、AID334に指定されているクライアントステーションが、サウンディングフィードバックを生成、送信することを期待されているかを示すビット338を含んでいる。ビット338は、サウンディング制御情報160の一例である。別の実施形態では、AIDサブフィールドは、サウンディングフィードバックパラメータを示す2以上のビット(サウンディング制御情報160の別の例である)を含むサブフィールドを含んでいる。MAC処理ユニット18は、一実施形態では、クライアントデバイスがサウンディングフィードバックを生成、送信すべきであることを示すためにビット338を特定の値(例えば1)に設定する。
【0092】
図6Bは、一部の実施形態における、グループ定義フィールド130で利用されるAIDサブフィールド344の一例を示す。AIDサブフィールド234は、AID334と、AID334が特定するクライアントステーションが、サウンディングフィードバックを生成、送信すべきかどうかを示すビット338とを含んでいる。AIDサブフィールド344はさらに、AID334が特定するクライアントステーションが、現在のTXOP中の後の時間に、またはクライアントデバイスが所有する後のTXOP中に、サウンディングフィードバックを送信することを許可されているかを示すIFビット348も含んでいる。一実施形態では、1つの特定のクライアントデバイスについて、IFビット348は、AID334が特定するクライアントステーションが、1以上のNDP108の最後のNDPの最終部分の終了に呼応して、および/または、この直後に、サウンディングフィードバックの送信を許可されているかを示している。例えばIFビット348がAIDサブフィールド344のうちの特定のいずれか(例えば数個のステーションサブフィールド152の後の第1のAIDサブフィールド)に設定されている場合、指定されているクライアントデバイスが、1以上のNDP108の最後のNDPの最終部分の終了に呼応して、および/または、この直後に、サウンディングフィードバックの送信を許可されていることを示している。ビット338およびビット348は、サウンディング制御情報160の例である。他の実施形態では、AIDサブフィールドはさらに、サウンディングフィードバックパラメータ等の他のサウンディング制御情報も含んでいる。MAC処理ユニット18は、一実施形態では、ビット348を特定の値(例えば1)に設定して、クライアントデバイスが、現在のTXOP中の後の時間に、またはクライアントデバイスが所有する後のTXOP中に、または、AIDフィールド344の特定のフィールドに対しては、1以上のNDP108の最後のNDPの最終部分の終了に呼応して、および/または、この直後に、サウンディングフィードバックを送信することを許可されていることを示す。
【0093】
一部の実施形態では、APは、グループ定義を利用しない1以上のサウンディング機能のために、グループ定義フィールド130等のグループ定義フィールドを利用することもできる。例えば一部の実施形態では、MAC処理ユニット18が、グループ定義を利用しないサウンディング機能を示すように、グループIDサブフィールド148の値および、ステーション数サブフィールド152を設定してよい。例えば
図7Aは、一実施形態における、MAC処理ユニット18が、グループIDサブフィールド148をゼロまたは他の適切な値に設定して、ステーション数サブフィールド152をゼロまたは他の適切な値に設定しているグループ定義フィールド130を示す。これは、一実施形態では、グループ定義フィールド130を受け取る全てのクライアントデバイスが、サウンディングフィードバックを生成、送信すべきであることをクライアントステーションに示している。別の実施形態で、これは、クライアントデバイスに対して、WLANにとって新たなクライアントデバイス(例えばAPにまだ関連付けられていないもの)および/またはチャネルの劣化および/または信号の劣化を検知したクライアントデバイスが、サウンディングフィードバックを生成、送信する必要があることを示している。
【0094】
例えば
図7Bは、一実施形態における、MAC処理ユニット18が、グループIDサブフィールド148をゼロまたは他の適切な値に設定して、ステーション数サブフィールド152をゼロまたは他の適切な値に設定して、値1を示している、グループ定義フィールド130を示す。加えて、MAC処理ユニット18は、AIDサブフィールド156を、サウンディングフィードバックを要求するステーションのAIDにも設定している。これにより、サブフィールド156に示されているクライアントデバイスに、示されているクライアントデバイスがサウンディングフィードバックを生成、送信すべきであることを示している。同様にこれは、WLANの全ての他のクライアントデバイスに対して、これらの他のクライアントデバイスは、サウンディングフィードバックを生成、送信すべきではないことも示すものであってよい。
【0095】
図7Cは、一実施形態における、MAC処理ユニット18が、グループIDサブフィールド148をゼロまたは他の適切な値に設定して、ステーション数サブフィールド152をゼロまたは他の適切な値に設定して、1を超える数の値を表している、グループ定義フィールド130を示す。加えて、MAC処理ユニット18は、サウンディングフィードバックを要求する複数の局を示すAIDインデックスを含むように、AIDサブフィールド156を設定している。これにより、サブフィールド156に示されているクライアントデバイスに対して、この示されているクライアントデバイスがサウンディングフィードバックを生成、送信すべきであることを示している。同様にこれは、WLANの全ての他のクライアントデバイスに対して、これらの他のクライアントデバイスは、サウンディングフィードバックを生成、送信すべきではないことも示すものであってよい。一実施形態では、
図7Cのグループ定義フィールド130で、ステーション数サブフィールド152およびサブフィールド156の代わりに、ビットマップ制御フィールドおよびビットマップ(例えば
図4のビットマップ制御フィールド304およびビットマップ308)を利用してもよい。
【0096】
図7Aから
図7Cに関して説明した実施形態では、フィールド130をクライアントデバイスのグループを定義するために利用しない。代わりに、フィールド130を利用して、クライアントステーションに対してサウンディングフィードバックの送信を要求する。
図2から
図4、
図5A、
図5B、
図6A,および
図6Bを参照して説明したように、
図7Aから
図7Cのグループ定義フィールド130は、一部の実施形態では、サウンディング制御情報160を含んでいる。他の実施形態では、
図7Aから
図7Cのグループ定義フィールドから、サウンディング制御情報160が省かれていてもよい。
【0097】
図2から
図4、および
図7Aから
図7Cを参照すると、単一のフィールド130、300をAPが利用して、i)グループIDサブフィールド148が指定するグループに属するクライアントデバイスに対して、サウンディングフィードバックの送信を要求する、ii)フィールド130を受信する全てのクライアントデバイスに、サウンディングフィードバックするよう促す(例えば、WLANにとって新たなクライアントデバイスおよび/またはチャネル/信号の劣化を検知したクライアントデバイスが、サウンディングフィードバックを送信する必要があり、他のデバイスはそうすべきではないことを示している)、iii)グループIDを特定せずに、AIDサブフィールド156が特定する特定の1つのクライアントデバイスに対して、サウンディングフィードバックを送信するように要求する、iv)グループIDを特定せずに、AIDサブフィールド156が特定する特定の複数野クライアントデバイスに対して、サウンディングフィードバックを送信するよう要求する、のうちの2以上を実行する。iii)からiv)に関して、一部の実施形態では、特定されたクライアントデバイスはまだグループに割り当てられていなくてよい。iv)に関して、一部の実施形態では、特定された複数のクライアントデバイスは、複数の異なるグループに属していてもよい。一実施形態では、MAC処理ユニット18は、グループIDサブフィールド148およびステーション数フィールド152をそれぞれ異なる値に設定して、機能i)、ii)、iii)、およびiv)のうちどの機能をフィールド130が利用しているかを示すことができる。
【0098】
一部の実施形態では、MAC処理ユニット18は、上述したグループ定義フィールド130に類似したフィールドを利用して、グループを定義せずに、1以上のクライアントデバイスに対して、サウンディングフィードバックの送信を要求することができる。例えばグループが前に定義されておりグループIDを割り当てられている場合には、APは、グループIDを利用して、グループのクライアントデバイスに対して、サウンディングフィードバックの送信を要求することができる。
【0099】
図8Aは、一実施形態において、NDPアナウンスフレームとして(
図2のフレーム104に類似している)、または、サウンディングフレームとして(
図3のフレーム204に類似している)利用されるフレーム400の一例を示している。一部の実施形態では、フレーム400は、APにより利用されて、グループIDを割り当てられている、前に定義されたクライアントデバイスのグループに対して、サウンディングフィードバックの送信を要求する。フレーム400は、プリアンブル404、MACヘッダ408、フレーム本体412、および、FCS416を含む。フレーム400をサウンディングフレームとして利用する場合には、プリアンブル404は、MIMOチャネル内の各空間サイズについて1つのトレーニングフィールドを含む。MACヘッダ408は、
図2および
図3を参照して説明したフレーム制御フィールド132、DAフィールド134、および制御フィールド138を含む。一実施形態では、MAC処理ユニット18は、フレーム制御フィールド132を、「ACKしない」という管理/制御フレームを示す値に設定して、DAフィールド134を、ブロードキャストを示す値に設定する。別の実施形態では、MAC処理ユニット18は、フレーム制御フィールド132を、ACKという管理/制御フレームを示す値に設定してもよい。フレーム400をNDPアナウンスフレームとして利用する場合、MAC処理ユニット18は、制御フィールド138またはフレーム制御フィールド132のフレームのタイプフィールドを、NDPアナウンスを示す値に設定する。
【0100】
フレーム本体412は、グループIDサブフィールド424を有するフィールド420を含む。MAC処理ユニット18は、サウンディングフィードバックを生成、送信すべきであるクライアントデバイスのグループを示すように、グループIDサブフィールド424を設定する。一実施形態では、フィールド420は、上述したサウンディング制御情報160に類似したサウンディング制御情報428を含む。例えば一実施形態では、制御情報428は、特定されたグループ内の一定のクライアントデバイスが、サウンディングフィードバックを生成、送信すべきであることを示し、特定されたグループ内の他のクライアントデバイスが、サウンディングフィードバックを生成、送信すべきではないことを示す。サウンディング制御情報428は、さらに、サウンディングフィードバックの送信を要求されたクライアントデバイスのサウンディングフィードバックパラメータも示してよい。
【0101】
図8Bは、一実施形態において、NDPアナウンスフレームとして(
図2のフレーム104に類似している)、または、サウンディングフレームとして(
図3のフレーム204に類似している)利用されるフレーム440の一例を示している。他の実施形態では、フレーム440は、他のタイプのフレームとして利用することもできる。フレーム440は、プリアンブル404、MACヘッダ444、フレーム本体448、およびFCS416を含む。フレーム440をサウンディングフレームとして利用する場合には、プリアンブル404は、MIMOチャネル内の各空間サイズについて1つのトレーニングフィールドを含む。MACヘッダ444は、
図2および
図3を参照して説明したフレーム制御フィールド132、DAフィールド134を含む。MACヘッダ444も、制御フィールド452を含む。一実施形態では、MAC処理ユニット18は、フレーム制御フィールド132を、「ACKしない」という管理/制御フレームを示す値に設定して、DAフィールド134を、ブロードキャストを示す値に設定する。別の実施形態では、MAC処理ユニット18は、フレーム制御フィールド132を、管理/制御フレーム、ACKを示す値に設定してもよい。
【0102】
制御フィールド452は、NDPアナウンスサブフィールド456を含む。フレーム400をNDPアナウンスフレームとして利用する場合、MAC処理ユニット18は、NDPアナウンスサブフィールド456またはフレーム制御フィールド132のフレームのタイプを、NDPアナウンスを示す値に設定する。制御フィールド452はさらに、
図8Aを参照して説明したフィールド420も含む。
【0103】
MAC処理ユニット18は、サウンディングフィードバックを生成、送信すべきであるクライアントデバイスのグループを示すように、制御フィールド452のグループIDサブフィールド424を設定する。一実施形態では、フィールド420は、上述したサウンディング制御情報160に類似したサウンディング制御情報428を含む。例えば一実施形態では、制御情報428は、特定されたグループ内の一定のクライアントデバイスが、サウンディングフィードバックを生成、送信すべきであることを示し、特定されたグループ内の他のクライアントデバイスが、サウンディングフィードバックを生成、送信すべきではないことを示す。
【0104】
一部の実施形態および/またはシナリオでは、フレーム本体448を省くこともできる。
【0105】
一部の実施形態では、PHYプリアンブルは、一定のクライアントデバイスに対して、これらクライアントデバイスがAPに対してサウンディングフィードバックを提供すべきであることを伝えるための情報を含む。
図9は、一実施形態において、NDPアナウンスフレーム内で(
図2のフレーム104に類似している)、または、サウンディングフレームとして(
図3のフレーム204に類似している)利用されるPHYプリアンブル500の一例を示している。他の実施形態では、プリアンブル500は、NDP等の他のタイプのフレームとして利用することもできる。プリアンブル500は、レガシートレーニングフィールド(L−TF)504、レガシー信号フィールド(L−SIG)506、信号フィールド(VHT−SIGA)508、ショートトレーニングフィールド(VHT−STF)510、および、ロングトレーニングフィールド(VHT−LTF)512を含む。少なくとも一部の実施形態では、プリアンブル500はさらに、追加のVHT信号フィールド(VHT−SIGB)514も含んでいる。フレーム500をサウンディングフレームで利用する場合には、VHT−LTF512は、MIMOチャネル内の各空間サイズについて1つのトレーニングフィールドを含む。
【0106】
VHT−SIGA508は、グループIDフィールド520および非サウンディングフィールド524を含む。一実施形態では、非サウンディングフィールド524は、単一のビットを含み、プリアンブル500がサウンディングフレームで利用される場合には、非サウンディングフィールド524のこの単一のビットを、ゼロ等の適切な値に設定して、このフレームがサウンディングフレームであることを示す。例えば一実施形態では、MAC処理ユニット18は、PHY処理ユニット20に、非サウンディングフィールド524のこの単一のビットを、ゼロ等の適切な値に設定して、このフレームがサウンディングフレームであることを示させる。グループIDフィールド520は、サウンディングフィードバックを生成、送信すべきクライアントデバイスのグループを示すように設定される。例えばMAC処理ユニット18は、PHY処理ユニット20に、グループIDフィールド520を、サウンディングフィードバックを生成、送信すべきクライアントデバイスのグループを示すように設定させる。
【0107】
一実施形態では、VHT−SIGA508は、サウンディング制御情報528を含む。一実施形態では、サウンディング制御情報528は、上述したサウンディング制御情報160に類似している。例えばサウンディング制御情報528は、
図5Aおよび
図5Bを参照して説明したようなビットマップおよび/またはIFフィールドを含む。例えばMAC処理ユニット18は、PHY処理ユニット20に、クライアントデバイスのグループのなかのいずれのクライアントデバイスが、サウンディングフィードバックを生成、送信すべきか、いずれのクライアントデバイスが(もしあれば)、(例えばNDP108の最終部分の終了に呼応して、および/または、この直後に)、直ぐサウンディングフィードバックを提供することを許可されているか示すように、サウンディング制御情報528のセットを設定させる。他の実施形態では、VHT−SIGA508は、サウンディング制御情報528を含まなくてもよい。
【0108】
一実施形態では、プリアンブルがグループIDとサウンディング制御情報528とを含む場合、NDPフレーム(プリアンブルのみを含む)は、NDPアナウンスおよびサウンディングのために両用できる。この実施形態では、独立型のNDPアナウンスフレームが不要となる。例えば一実施形態では、単一のNDPフレームが、自身のアナウンスとして機能することができるからである。
【0109】
他の実施形態では、プリアンブル500は、IEEE802.11n規格に従ってフォーマットされて、高いスループットの信号フィールド(HT−SIG)、高いスループットのショートトレーニングフィールド(HT−STF)、および、高いスループットのロングトレーニングフィールド(LT−LTF)を含む。これら実施形態では、HT−SIGフィールドを変更して、グループIDフィールドを含ませる。一実施形態では、HG−SIGフィールドはさらに、サウンディング制御情報を含む。別の実施形態では、HT−SIGフィールドから、サウンディング制御情報が省かれていてもよい。一実施形態では、グループIDおよびサウンディング情報は、含まれている場合には、IEEE802.11n規格で目下リザーブされているフィールドに含まれていてよい。
【0110】
一部の実施形態では、単一のフレームを利用して、複数の異なるクライアントステーションのグループに対して、サウンディングフィードバックの送信を要求する。
図10は、一実施形態における、
図1のWLAN10等のWLANの送信シーケンス600の一例を示す。説明の便宜上、
図10を、
図1を参照して説明する。しかし一部の実施形態では、
図10の送信シーケンスを、
図1のシステム10とは別のシステムにより実行することもできる。
【0111】
APのTXOP中に、MAC処理ユニット18は、ネットワークインタフェース16に、NDPアナウンスフレーム604を送信させる。MAP処理ユニット18は、ネットワークインタフェース16に、NDPアナウンスフレーム104に続いて、1以上のNDP608を送信させる。各NDP608は複数のトレーニングフィールドを含んでいる。一実施形態では、ネットワークインタフェース16は、MIMOチャネルの各空間サイズにつき1つのトレーニングフィールドを送信する。
【0112】
NDPアナウンスフレーム604は、プリアンブル112、MACヘッダ612、フレーム本体616、およびFCS124を含む。少なくとも一部の実施形態では、フレーム本体616は、MAC処理ユニット18が、1以上のグループのクライアントデバイスに対して、サウンディングフィードバックの送信を要求するために利用するグループサウンディングフィールド630を含む。例えばMACヘッダ612は、フレーム制御フィールド132、DAフィールド134、および、制御フィールド138を含む。一実施形態では、MAC処理ユニット18は、フレーム制御フィールド132を、「ACKしない」という管理/制御フレームを示す値に設定して、DAフィールド134を、ブロードキャストを示す値に設定する。別の実施形態では、MAC処理ユニット18は、フレーム制御フィールド132を、承認されるべき(ACK)管理/制御フレームを示す値に設定してもよい。一部の実施形態では、MAC処理ユニット18は、制御フィールド138を、フレーム604がサウンディングアナウンスフレームであることを示すために、NDPサウンディングアナウンスを示す値に設定してもよい。
【0113】
グループサウンディングフィールド630は、サウンディングフィードバックの要求先であるグループの数を示すグループ数サブフィールド634を含む。グループサウンディングフィールド630は、1以上のグループサブフィールド638を含む。一実施形態では、各グループサブフィールド638は、グループIDを示すグループIDサブフィールドを含む。一実施形態では、サブフィールド638の数は、グループ数サブフィールド634に示されている値に等しい。別の実施形態では、サブフィールド638の値は固定されている。この実施形態では、グループ数が、固定数のサブフィールド638よりも少ない場合、未使用のサブフィールド638は、ゼロ等の適切な値に設定されて、未使用であることを示す。
【0114】
一実施形態では、各グループサブフィールド638も、サウンディング制御情報を含む。一実施形態では、サウンディング制御情報は、グループIDサブフィールドで特定されているグループ内の特定のクライアントデバイスが、1以上のNDP608に対応するサウンディグフィードバックをAPに送信すべきかを示す情報を含む。他の実施形態では、サウンディング制御情報は、これに加えてまたはこの代わりに、グループIDサブフィールドで特定されているグループ内のクライアントデバイスが、どのようにサウンディングフィードバックすべきかを示す情報を含む。例えば、一実施形態では、サウンディング制御情報には、1以上のNDP108の最後のNDPの最終部分に呼応して、および/または、その直後にサウンディングフィードバックを送信すべき全てのグループの1つのクライアントデバイスを示す情報が含まれている。別の例である一実施形態では、サウンディング制御情報は、グループのクライアントデバイスの少なくとも一部がサウンディングフィードバックを送信すべきときを示すスケジュール情報を含んでいてもよい。また別の例である一実施形態では、サウンディング制御情報は、グループのクライアントデバイスの少なくとも一部が、APが送信したデータフレームをポーリングしたことに呼応して、サウンディングフィードバックを送信すべきであると示す情報を含んでいてもよい。
【0115】
一実施形態では、各グループについて、前に送信されたグループ定義フィールドの1以上のAIDサブフィールドに記述されているクライアントデバイス識別子の順序が、クライアントデバイスがそのグループについてサウンディングフィードバックを送信すべき順序を示している。同様に、グループサブフィールド638の順序は、グループが互いにサウンディングフィードバックを送信すべき順序を示している。この実施形態では、前に送信されたグループ定義フィールドのAIDサブフィールドに記述されているクライアントデバイス識別子の順序およびグループサブフィールド638の順序により、サウンディングフィードバックを送信するためのスケジューリング情報が提供される。
【0116】
グループ定義フィールド630に、サウンディングフィードバックを生成、送信すべきであると示されるクライアントデバイスは、自分のサウンディングフィードバックを1以上のNDP608の後に送信する。
図10の例では、第1のクライアントステーションは、第1のクライアントステーションのTXOP650で、サウンディングフィードバックを送信する。同様に、第2のクライアントステーションは、第2のクライアントステーションのTXOP654でサウンディングフィードバックを送信し、第3のクライアントステーションは、第3のクライアントステーションのTXOP658でサウンディングフィードバックを送信する。後で説明するように、サウンディングフィードバックは、異なるステーションのサウンディングフィードバック同士が干渉しあわないような様々な適切な方法で送信することができる。例えば、様々な実施形態では、APがサウンディングフィードバックに際してクライアントデバイスをポーリングしたり、サウンディングフィードバックを特定の順序で送信したり、サウンディングフィードバックを特定のタイムスロットで送信する、等が可能である。
【0117】
一部の実施形態では、1以上のNDP608の最終部分に呼応した、および/または、その直後のサウンディングフィードバック(直ぐのフィードバック)の送信が、どのクライアントデバイスにも許可されていない場合もある。このような実施形態では、1以上のNDP608の最終部分に呼応した、および/または、その直後のサウンディングフィードバックの送信が許可されているクライアントデバイスの情報は、上述したサウンディング制御情報の様々な例から除外されている。これら実施形態の少なくとも一部においては、各クライアントデバイスが、クライアントデバイスが所有しているTXOPでサウンディングフィードバックを送信する。他の実施形態では、クライアントデバイスは、スケジュールに従って、および/または、APからのポーリング要求に呼応して、サウンディングフィードバックを送信する。
【0118】
サウンディングフィードバック技術の幾つかの例を後述する。
【0119】
図11Aは、一実施形態における、
図1のWLAN10等のWLANの送信シーケンス700の一例を示す。説明の便宜上、
図11Aを、
図1を参照して説明する。しかし一部の実施形態では、
図11Aの送信シーケンスを、
図1のシステム10とは別のシステムにより実行することもできる。
【0120】
APのTXOP中に、MAC処理ユニット18は、ネットワークインタフェース16に、ヌルデータパケット(NDP)アナウンスフレーム704を送信させる。MAP処理ユニット18は、ネットワークインタフェース16に、NDPアナウンスフレーム704に続いて、1以上のNDP708を送信させる。各NDP708は複数のトレーニングフィールドを含んでいる。一実施形態では、ネットワークインタフェース16は、MIMOチャネルの各空間サイズにつき1つのトレーニングフィールドを送信する。
【0121】
NDPアナウンスフレーム704は、1以上のNDP708の最終部分に呼応して、および/または、この直後にサウンディングフィードバックを送信することを許可されているクライアントデバイスを示す、上述したようなサウンディング制御情報を含む。これに従い、示されているクライアントステーションは、APのTXOP中にサウンディングフィードバック712を送信する。
【0122】
サウンディングフィードバックを生成、送信すべきであるとNDPアナウンスフレームが示している他のクライアントデバイスは、APのTXOPの最終部分の後にサウンディングフィードバックを送信することになる。
図11Aの例では、クライアントステーションは自身のTXOP716でサウンディングフィードバックを送信する。同様に、別のクライアントステーションが、自身のTXOP720でサウンディングフィードバックを送信する。
【0123】
図11Bは、一実施形態における、
図1のWLAN10等のWLAN内の送信シーケンス730の一例を示す。シーケンス730は、APが、NDPアナウンスフレーム704および1以上のNDP708の代わりに、サウンディングフレーム734を送信することを除いて、
図11Aのシーケンス700と同じである。
【0124】
図12Aは、一実施形態における、
図1のWLAN10等のWLANの送信シーケンス760の一例を示す。説明の便宜上、
図12Aを、
図1を参照して説明する。しかし一部の実施形態では、
図12Aの送信シーケンスを、
図1のシステム10とは別のシステムにより実行することもできる。
【0125】
APの送信機会期間(TXOP)中に、MAC処理ユニット18は、ネットワークインタフェース16に、NDPアナウンスフレーム764を送信させる。MAP処理ユニット18は、ネットワークインタフェース16に、NDPアナウンスフレーム704に続いて、1以上のNDP768を送信させる。各NDPは複数のトレーニングフィールドを含んでいる。一実施形態では、ネットワークインタフェース16は、MIMOチャネルの各空間サイズにつき1つのトレーニングフィールドを送信する。
【0126】
NDPアナウンスフレーム764は、1以上のNDP768の最終部分に呼応して、および/または、この直後にサウンディングフィードバックを送信することを許可されたクライアントデバイスを示す、上述したようなサウンディング制御情報を含む。これに従い、示されているクライアントステーションは、APのTXOP中にサウンディングフィードバック772を送信する。
【0127】
サウンディングフィードバックを生成、送信すべきであるとNDPアナウンスフレームが示している他のクライアントデバイスについては、APは、SFBをまだ送信していないクライアントデバイスそれぞれに対して、サウンディングフィードバック(SFB)要求を送信する。各SFB要求に呼応して、クライアントデバイスクライアントがこのSFBを送信する。例えば、MAC処理ユニット18は、ネットワークインタフェースデバイス16に、SFB要求776をクライアントデバイスSTA 2に送信させる。クライアントデバイスSTA 2は、SFB要求776を受けると、SFB778を送信する。同様に、MAC処理ユニット18は、ネットワークインタフェースデバイス16に、SFB要求782をクライアントデバイスSTA 3に送信させる。クライアントデバイスSTA 3は、SFB要求782を受けると、SFB784を送信する。SFB要求776、782、およびSFB772、778、784は、APのTXOP中に送信される。
【0128】
図12Bは、一部の実施形態における、
図1のWLAN10等のWLAN内の送信シーケンス788の一例を示す。シーケンス788は、APが、NDPアナウンスフレーム764および1以上のNDP768の代わりに、サウンディングフレーム792を送信することを除いて、
図12Aのシーケンス760と同じである。
【0129】
図12Cは、一実施形態における、
図1のWLAN10等のWLANの送信シーケンス794の一例を示す。シーケンス794は、最後のNDP768の直後にどのクライアントデバイスもSFBを送信しないことを除いて、
図12Aのシーケンス760と同じである。比較すると、本例では、APが、SFB要求796でポーリングされる第1のクライアントデバイスを含む全てのクライアントデバイスをポーリングする。
【0130】
図12Dは、一実施形態における、
図1のWLAN10等のWLANの送信シーケンス798の一例を示す。シーケンス798は、最後のNDP768の直後にどのクライアントデバイスもSFBを送信しないことを除いて、
図12Bのシーケンス788と同じである。比較すると、本例では、APが、SFB要求796でポーリングされる第1のクライアントデバイスを含む全てのクライアントデバイスをポーリングする。
【0131】
クライアントデバイスがポーリングされたときに(SFB要求により)このクライアントデバイスがまだSFB送信準備が整っていない場合には、クライアントデバイスは、一部の実施形態ではSFBの送信を延期する。例えば、SFB要求に応じて、クライアントデバイスは、SFBを伴わせずにACKを送信すること、または、全く応答しないことが可能である。クライアントデバイスがポーリングされたときに(SFB要求により)このクライアントデバイスがまだSFB送信準備が整っていないが一部のSFBを生成し終わっている、という別の実施形態では、クライアントデバイスは、例えば、生成し終わっている一部のSFBを、「SFBが部分的なものである」と示した上で送信することができる。残りのSFBの準備が整うと、クライアントは、この残りのSFBを、APの同じTXOPで、またはクライアントデバイスのTXOPで、APに送信する。
【0132】
一実施形態では、
図12Aおよび
図12Bに示すようなSFB要求は、(例えば、DAをクライアントデバイスのアドレスに設定することによって)特定のクライアントデバイスに送信されるブロック受領承認要求(BAR)を含む。この実施形態では、BARは、直ぐのACK/ブロック受領承認(BA)/応答要求の情報を含む。クライアントデバイスは、BARを受け取ると、SFBの送信準備が整っている場合には、SFBをAPに送信する。同様に、別の実施形態では、SFB要求には、直ぐのACK/BA/応答要求の情報を含むデータフレームが含まれる。クライアントデバイスは、このデータフレームを受け取ると、SFBの送信準備が整っている場合には、SFBをAPに送信する。別の実施形態では、SFB要求はNDPアナウンスフレームに含められて送信される。別の実施形態では、SFB要求は、サウンディングフレームに含められて送信されてもよい。別の実施形態では、SFB要求は、簡略化されたサウンディングフレーム(例えば、MACヘッダを含むが、フレーム本体またはNDPは省かれたサウンディングフレーム等)に含められて送信されてもよい。一実施形態では、SFB要求は、SFB要求のためにリザーブされているフレームタイプで送信される。
【0133】
一部の実施形態では、クライアントデバイスは、SFBをACK/BA/応答フレームに含めて送信する。他の実施形態では、クライアントデバイスは、SFBをデータフレームに含めて送信する。一実施形態では、クライアントデバイスは、SFBを、SFBのためにリザーブされているフレームタイプで送信する。
【0134】
一実施形態では、SFB要求は、PHYプリアンブル(例えば
図9のVHT−SIGA508またはVHT−SIGB514内)の制御フィールド内のSFB要求フィールド(例えばフラグ)により示される。別の実施形態では、SFB要求は、MACヘッダ内のSFB要求フィールドにより示される。別の実施形態では、SFB要求は、フレーム本体内のSFB要求フィールドにより示される。一実施形態では、SFB要求フィールドはデータフレームに含まれている。別の実施形態では、SFB要求フィールドは、BARフレームに含まれていてもよい。
【0135】
図13Aは、一実施形態における、
図1のWLAN10等のWLANの送信シーケンス800の一例を示す。説明の便宜上、
図13Aを、
図1を参照して説明する。しかし一部の実施形態では、
図13Aの送信シーケンスを、
図1のシステム10とは別のシステムにより実行することもできる。
【0136】
APのTXOP中に、MAC処理ユニット18は、ネットワークインタフェース16に、NDPアナウンスフレーム804を送信させる。MAP処理ユニット18は、ネットワークインタフェース16に、NDPアナウンスフレーム804に続いて、1以上のNDP806を送信させる。各NDP806は複数のトレーニングフィールドを含んでいる。一実施形態では、ネットワークインタフェース16は、MIMOチャネルの各空間サイズにつき1つのトレーニングフィールドを送信する。
【0137】
NDPアナウンスフレーム804は、1以上のNDP806の最終部分に呼応して、および/または、この直後にサウンディングフィードバックを送信することを許可されたクライアントデバイスを示す、上述したようなサウンディング制御情報を含む。これに従い、示されているクライアントステーションは、APのTXOP中にサウンディングフィードバック810を送信する。
【0138】
サウンディングフィードバックを生成、送信すべきであるとNDPアナウンスフレームが示している他のクライアントデバイスについては、APは、各クライアントデバイスに対するSFB要求として機能するさらなるNDPアナウンスフレームを送信する。APは、各NDPアナウンスフレームに続いて、1以上のNDPを送信する。クライアントデバイスは、各NDPアナウンスフレームを受けると、SFBを送信する。例えば、MAC処理ユニット18は、インターネットインタフェース16から、クライアントデバイスSTA 2に、NDPアナウンスフレーム814および1以上のNDP816を送信させる。これに応えてクライアントデバイスSTA 2はSFB820を送信する。同様に、MAC処理ユニット18は、インターネットインタフェース16から、クライアントデバイスSTA 3に、NDPアナウンスフレーム824および1以上のNDP826を送信させる。これに応えてクライアントデバイスSTA 3はSFB830を送信する。NDPアナウンス804、814、824、および、SFB810、820、830は、APのTXOP中に送信される。
【0139】
一実施形態では、NDPアナウンス814、824は、NDPアナウンス804と比べて簡略化されている。例えば一実施形態では、NDPアナウンス814、824は、特定のクライアントステーションののみを対象としている。
【0140】
図13Bは、一実施形態における、
図1のWLAN10等のWLANの送信シーケンス840の一例を示す。シーケンス840は、APが、NDPアナウンスフレーム804、814、824、および、1以上のNDP806、816、826の代わりに、サウンディングフレーム844、846、848を送信することを除いて、
図13Aのシーケンス800と同じである。
【0141】
一実施形態では、サウンディングフレーム846、848は、NDPアナウンス844と比べて簡略化されている。例えば一実施形態では、NDPアナウンス846、848は、特定のクライアントステーションののみを対象としている。一実施形態では、各サウンディングフレーム846、848は、特定のクライアントデバイスのアドレスに設定されたDAを含むMACヘッダを含んでいる。他の実施形態では、各サウンディングフレーム846、848は、MAC部分を省いたPHYプリアンブルにすぎない。一実施形態では、PHYプリアンブルには、特定のクライアントデバイスのアドレスの情報が含まれている。別の実施形態では、PHYプリアンブルから、特定のクライアントデバイスのアドレスの情報が省かれてもよい。この実施形態では、クライアントデバイスのグループを定義したグループ定義フィールドで利用されるAIDの順序は、クライアントデバイスがNDP846、848に応答すべき順序を示している。
【0142】
図14Aは、一実施形態における、
図1のWLAN10等のWLANの送信シーケンス860の一例を示す。説明の便宜上、
図14Aを、
図1を参照して説明する。しかし一部の実施形態では、
図14Aの送信シーケンスを、
図1のシステム10とは別のシステムにより実行することもできる。
【0143】
APのTXOP中に、MAC処理ユニット18は、ネットワークインタフェース16に、ヌルデータパケット(NDP)アナウンスフレーム864を送信させる。MAP処理ユニット18は、ネットワークインタフェース16に、NDPアナウンスフレーム864に続いて、1以上のNDP866を送信させる。各NDP866は複数のトレーニングフィールドを含んでいる。一実施形態では、ネットワークインタフェース16は、MIMOチャネルの各空間サイズにつき1つのトレーニングフィールドを送信する。
【0144】
一部の実施形態では、NDPアナウンスフレーム864はサウンディング制御情報を含んでいる。サウンディング制御情報は、様々な実施形態において、1以上のNDPアナウンスフレーム864および/または1以上のNDP866のi)信号フィールド等に含まれるPHYプリアンブル、ii)MACヘッダ、iii)フレーム本体等のうち1以上に含まれている。サウンディング制御情報は、1以上のNDP866の最終部分に呼応して、および/または、この直後にサウンディングフィードバックを送信することを許可されたクライアントデバイスを示す情報を含む。これに従い、示されているクライアントステーションは、APのTXOP中にSFB870を送信する。
【0145】
サウンディングフィードバックを生成、送信すべきであるとNDPアナウンスフレームが示している他のクライアントデバイスでは、サウンディング制御情報が、他のクライアントデバイスがSFBを送信するためのスケジュール情報を含んでよい。例えば一実施形態では、サウンディング制御情報は、クライアントデバイスがSFBを送信すべきときを示すオフセット情報を含む。例えば、サウンディング制御情報は、最後のNDP866から、クライアントデバイスSTA 2がSFB872を送信すべきときまでのオフセット876を示す情報を含む。同様に、サウンディング制御情報は、最後のNDP866から、クライアントデバイスSTA 3がSFB874を送信すべきときまでのオフセット878を示す情報を含む。
【0146】
一実施形態では、サウンディング制御情報は、どのオフセットがどのクライアントデバイスに対応しているかを示す情報を含む。別の実施形態では、サウンディング制御情報は、どのオフセットがどのクライアントデバイスに対応しているかを明示した情報は含まない。その代わりに一実施形態では、オフセット情報を、前に送信されたグループ定義フィールドに含まれているAIDが構築する順序に対応する順序で提供することもできる。
【0147】
図14Bは、一実施形態における、
図1のWLAN10等のWLAN内の他の送信シーケンス880の一例を示す。シーケンス880は、APが、NDPアナウンスフレーム864および1以上のNDP866の代わりに、サウンディングフレーム884を送信することを除いて、
図14Aのシーケンス860と同じである。
【0148】
オフセットを利用してSFBスケジューリングを行う実施形態では、オフセットは、各SFBの最大可能期間、または、合意された、もしくは定義されたSFBの期間を想定して決定されてよい。
【0149】
一実施形態では、各クライアントデバイスは、最大可能期間または、合意された、もしくは定義されたSFB期間(ここでは説明の便宜上「SFB期間」と称する)を知っており、各クライアントデバイスは、グループのAIDの順序およびSFB期間に基づいてオフセットを計算する。これら実施形態では、NDPアナウンスフレームまたはサウンディングフレーム884のサウンディング制御情報は、オフセット情報を含む必要がない。
【0150】
例えば、
図14Bで、前に送信されたグループ定義アナウンスが、AIDフィールドで、クライアントデバイスSTA 1が第1のAIDで、クライアントデバイスSTA 2が第2のAIDで、クライアントSTA 3が第3のAIDであるように、AIDを有するグループが構築された場合を想定すると、クライアントデバイスSTA 2が既知のSFB期間を利用してSFBを送信する第2のクライアントデバイスであると想定して、クライアントデバイスSTA 2はオフセット876を決定する。同様にして、クライアントデバイスSTA 3が既知のSFB期間を利用してSFBを送信する第3のクライアントデバイスであると想定して、クライアントデバイスSTA 3はオフセット878を決定する。
【0151】
クライアントデバイスが、割り当てられたSFB期間または既知のSFB期間より短い期間でSFBの送信を完了することができる一実施形態では、クライアントデバイスは、SFBフレームにパディングを行い、SFBフレームがSFB期間の間は継続するようにする。割り当てられたSFB期間または既知のSFB期間にSFBの送信を完了することができない一実施形態では、クライアントデバイスは、適宜パディングを利用して、SFB期間では、SFBの第1のセグメントを送信する。SFBの第1のセグメントを含むSFBフレームには、SFBフレームが完全なSFBを含んでいない旨を示す情報を含める。クライアントデバイスは、SFBの第2のセグメントを、後で(例えば、クライアントデバイスのTXOP期間に)送信する。一実施形態では、APは、クライアントステーションにポーリング要求を送信して、クライアントステーションに残りのSFBを送信するよう促す。
【0152】
図15Aは、一実施形態における、
図1のWLAN10等のWLANの送信シーケンス900の一例を示す。説明の便宜上、
図15Aを、
図1を参照して説明する。しかし一部の実施形態では、
図15Aの送信シーケンスを、
図1のシステム10とは別のシステムにより実行することもできる。
【0153】
APのTXOP中に、MAC処理ユニット18は、ネットワークインタフェース16に、NDPアナウンスフレーム904を送信させる。MAP処理ユニット18は、ネットワークインタフェース16に、NDPアナウンスフレーム904に続いて、1以上のNDP906を送信させる。各NDP906は複数のトレーニングフィールドを含んでいる。一実施形態では、ネットワークインタフェース16は、MIMOチャネルの各空間サイズにつき1つのトレーニングフィールドを送信する。
【0154】
一部の実施形態では、NDPアナウンスフレーム904はサウンディング制御情報を含んでいる。サウンディング制御情報は、様々な実施形態において、1以上のNDPアナウンスフレーム904および/または1以上のNDP906のi)信号フィールド等に含まれるPHYプリアンブル、ii)MACヘッダ、iii)フレーム本体等のうち1以上に含まれている。サウンディング制御情報は、1以上のNDP906の最終部分に呼応して、および/または、この直後にサウンディングフィードバックを送信することを許可されているクライアントデバイスを示す情報を含む。これに従い、示されているクライアントステーションは、APのTXOP中にSFB910を送信する。
【0155】
サウンディングフィードバックを生成、送信すべきであるとNDPアナウンスフレームが示している他のクライアントデバイスでは、サウンディング制御情報が、他のクライアントデバイスがSFBを送信するためのスケジュール情報を含んでよい。例えば一実施形態では、サウンディング制御情報は、クライアントデバイスがSFBを送信すべきときを示すオフセット情報を含む。例えば、サウンディング制御情報は、最後のNDP906から、クライアントデバイスSTA 2がSFB916を送信すべきときまでのオフセット914を示す情報を含む。同様に、サウンディング制御情報は、最後のNDP906から、クライアントデバイスSTA 3がSFB902を送信すべきときまでのオフセット918を示す情報を含む。
【0156】
一実施形態では、サウンディング制御情報は、どのオフセットがどのクライアントデバイスに対応しているかを示す情報を含む。別の実施形態では、サウンディング制御情報は、どのオフセットがどのクライアントデバイスに対応しているかを明示した情報は含まない。その代わりに一実施形態では、オフセット情報を、前に送信されたグループ定義フィールドに含まれているAIDが構築する順序に対応する順序で提供することもできる。
【0157】
オフセットを利用してSFBスケジューリングを行う実施形態では、オフセットは、各SFBの最大可能期間、または、合意された、もしくは定義されたSFBの期間を想定して決定されてよい。
【0158】
一実施形態では、各クライアントデバイスは、最大可能期間または、合意された、もしくは定義されたSFB期間(ここでは説明の便宜上「SFB期間」と称する)を知っており、各クライアントデバイスは、グループのAIDの順序およびSFB期間に基づいてオフセットを計算する。これら実施形態では、NDPアナウンスフレームまたはサウンディングフレーム884のサウンディング制御情報は、オフセット情報を含む必要がない。
【0159】
例えば、
図15Aで、前に送信されたグループ定義アナウンスで、AIDフィールドで、クライアントデバイスSTA 1が第1のAIDで、クライアントデバイスSTA 2が第2のAIDで、クライアントSTA 3が第3のAIDであるように、AIDを有するグループが構築された場合を想定すると、クライアントデバイスSTA 2が既知のSFB期間を利用してSFBを送信する第2のクライアントデバイスであると想定して、クライアントデバイスSTA 2はオフセット914を決定する。同様にして、クライアントデバイスSTA 3が既知のSFB期間を利用してSFBを送信する第3のクライアントデバイスであると想定して、クライアントデバイスSTA 3はオフセット918を決定する。
【0160】
クライアントデバイスが、割り当てられたSFB期間または既知のSFB期間より短い期間でSFBの送信を完了することができる一実施形態では、クライアントデバイスは、SFBフレームにパディングを行い、SFBフレームがSFB期間の間は継続するようにする。割り当てられたSFB期間または既知のSFB期間より短い期間でSFBの送信を完了することができない一実施形態では、クライアントデバイスは、適宜パディングを利用して、SFB期間の間のSFBの第1のセグメントを送信する。SFBの第1のセグメントを含むSFBフレームには、SFBフレームが完全なSFBを含んでいない旨を示す情報を含める。
【0161】
図15Aの例では、クライアントデバイスSTA 2は、フレーム916で全てのSFBを送信することができない。従って、SFBフレーム916は、フレーム916に含まれているSFBが完全ではない情報を含んでいる。フレーム916が完全ではないという情報を受け取ると、MAC処理ユニット18は、ネットワークインタフェース16に、SFB要求924を送信させる。SFB要求924を受け取ると、クライアントデバイスSTA 2は、SFBの第2のセグメントをSFBフレーム928で送信する。
【0162】
一実施形態では、SFB要求フィールドは、データフレームに含まれていてもよい。別の実施形態では、SFB要求924は、NDP、サウンディングフレーム等の管理フレームに含まれていてもよい。一実施形態では、SFB928は、ACKフレームに含まれていてよい。
【0163】
図15Bは、一部の実施形態における、
図1のWLAN10等のWLAN内の送信シーケンス934の一例を示す。シーケンス934は、APが、NDPアナウンスフレーム904および1以上のNDP906の代わりに、サウンディングフレーム938を送信することを除いて、
図15Aのシーケンス900と同じである。
【0164】
一部の実施形態では、APは、完全なSFBを1つずつ送信しなかったクライアントデバイスをポーリングする。一実施形態では、APは単一のSFB要求を送信して、複数のステーションのポーリングを行う。例えば一実施形態では、単一のSFB要求には、グループIDとビットマップとが含まれて、残りのSFGセグメントを送信する予定の、グループ内のステーションを示している。一実施形態では、単一のSFBには、クライアントデバイスが残りのSFBセグメントを送信する際のスケジュール情報(例えばオフセット情報)が含まれていてもよい。
【0165】
一部の実施形態では、スケジュール情報は、クライアントデバイスがSFBを送信する順序を示すシーケンス情報を含んでいる。一実施形態では、クライアントデバイスは、シーケンス情報を利用してSFBを送信する時間を利用して、且つ、シーケンス内の前のクライアントデバイスがSFBを送信した時間を検知することにより、SFBを送信する時間を決定する。別の実施形態では、クライアントデバイスは、シーケンス情報とSFB期間情報とを利用して、SFBを送信する時間を決定する。
【0166】
図16は、一部の実施形態において、1以上のNDPが後続しており、クライアントデバイスがSFBを提供すべきであることをクライアントデバイスに伝えるためにAPが利用するNDPアナウンスフレーム1000の一例のブロック図である。説明の便宜上、
図16を、
図1を参照して説明する。しかし一部の実施形態では、フレーム1000を、
図1のシステム10とは別のシステムにより実行することもできる。
【0167】
NDPアナウンスフレーム1000は、プリアンブル1004、MACヘッダ1008、フレーム本体1012、および、FCS1016を含む。MACヘッダ1008は、フレーム制御フィールド1020、期間1024、DAフィールド1028、ソースアドレス(SA)フィールド1032、基本サービスセット識別子(BSSID)1036、シーケンス制御フィールド1040、および、追加の制御フィールド1044を含む。
図16ではフィールド長(単位はオクテット)を例示しているが、実施形態によってフィールド長は変更してもよい。
【0168】
フレーム本体1012は、カテゴリフィールド1050、アクションフィールド1052、グループIDフィールド1056、および第1の応答者フィールド1060を含む。
【0169】
APが、クライアントデバイスグループとサウンディング処理を行う場合、MAC処理ユニット18は、フレーム制御フィールドを、管理/アクションフレームを示す値に設定する。加えて、MAC処理ユニット18は、DA1028を、ブロードキャストに対応する値に設定して、SAをAPのアドレスに設定する。さらにMAC処理ユニット18は、BSSIDフィールド1036を、WLANのBSSIDを示す値に設定する。さらにMAC処理ユニット18は、制御フィールド1044を、フレームがNDPアナウンスフレームであることを示し、SFB(例えばCSIまたはビームフォーミング係数)のタイプを示す値に設定する。
【0170】
加えて、MAC処理ユニット18は、カテゴリフィールド1050を、VHTプロトコルを示す値に設定して、アクションフィールド1052を、マルチユーザ(MU)NDPアナウンスを示す値に設定する。さらにMAC処理ユニット18は、グループIDフィールド1056を、所望のクライアントデバイスグループを示す値に設定する。加えてMAC処理ユニット18は、第1の応答者フィールド1060を、クライアントデバイスグループ内の、APが送信する最後のNDPに呼応して、および/または、この直後にSFBを送信する1つのクライアントデバイスを示す値に設定する。第1の応答者フィールド1060は、サウンディング制御情報の一例である。別の実施形態では、フレーム本体1012に、上述したような他のサウンディング制御情報が含まれていてもよい。
【0171】
一実施形態では、プリアンブル1004は、IEEE802.11n規格または別の適切なフォーマットに記述されているプリアンブルフォーマットと同じ、またはこれに類似している。別の実施形態では、プリアンブル1004は、
図17に示すようなフォーマットを有している。この実施形態では、プリアンブルは、
図9を参照して上述したフォーマットに類似したフォーマットを有している。信号フィールドVHT−SIGA1070は、一実施形態ではAIDサブフィールド1074を含む。一実施形態では、MAC処理ユニット18は、AIDサブフィールドおよびグループIDサブフィールド520を、実行すべきサウンディングのタイプに応じて異なる値に設定することもできる。例えばサウンディングが単一のクライアントデバイスのみに対するものである場合には、AIDサブフィールド1074を、この単一のクライアントデバイスのAIDに設定することができ、グループIDは、ゼロといった適切な値に設定することができる。サウンディングがクライアントデバイスのグループに対するものである場合には、AIDサブフィールド1074は、ブロードキャストを示す値に設定され、グループIDサブフィールド520は、適切なグループID値に設定される。同様に、サウンディングが複数のクライアントデバイスに対するものである場合には、AIDサブフィールド1074をブロードキャストを示す値に設定して、グループIDサブフィールド520を、ブロードキャストを表すグループID値(例えば0xF)に設定することができる。
【0172】
一実施形態では、信号フィールドVHT−SGA1070はさらに、NDPアナウンスサブフィールド1078を含む。一実施形態では、MAC処理ユニット18は、NDPアナウンスサブフィールド1078を、フレームがNDPアナウンスとして機能している場合に適切な値に設定する。プリアンブル1004がNDPアナウンスサブフィールド1078を含む場合には、クライアントデバイス25のPHY処理ユニット29は、フレームがNDPアナウンスとして機能するか判断することができる。別の実施形態では、プリアンブルは、NDPアナウンスサブフィールド1078を含む。
【0173】
一部の実施形態では、プリアンブルがグループIDフィールドを含み、MACヘッダが制御フィールド(制御フィールド1044等)を含んでいる場合には、NDPアナウンスフレーム以外のフレームタイプ(例えば他の制御/管理フレームまたはデータフレーム)がNDPアナウンスフレームとして機能することができる。例えば、単一のクライアントデバイスをサウンディングする場合、制御フィールド1044のサブフィールドがNDPアナウンスを示すように設定されている場合には、非NDPアナウンスフレーム(例えば他の制御/管理フレームまたはデータフレーム)もNDPアナウンスとして機能する。同様に、クライアントデバイスのグループをサウンディングする場合、制御フィールド1044のサブフィールドがNDPアナウンスを示すように設定されており、グループIDフィールド520が適切なグループID値に設定されている場合には、非NDPアナウンスフレーム(例えば他の制御/管理フレームまたはデータフレーム)もNDPアナウンスとして機能する。一実施形態では、プリアンブルがグループIDフィールドを含む場合に、グループIDフィールド1056はMACヘッダに必ずしも含まれていない。別の実施形態では、プリアンブルおよびMACヘッダの両方がグループIDフィールドを含む。同様に、プリアンブルがNDPアナウンスサブフィールドを(例えば信号フィールドに)含む場合、グループIDフィールド1056はMACヘッダに必ずしも含まれていない。別の実施形態では、プリアンブルおよびMACヘッダの両方がグループIDフィールドを含んでいる。
【0174】
図18は、一実施形態における、NDP内の、またはこのなかで利用されるPHYプリアンブルの一例を示す。PHYプリアンブル1100は、
図9のPHYプリアンブル500に類似しているが、信号フィールドVHT−SIGA1104は、所望の場合、および/または、適宜、単一のステーションにサウンディングを許可するためのAIDサブフィールド1108を含む。一実施形態では、プリアンブル1100はさらに、サウンディングされるアンテナの数を示すための空間ストリーム数(Nst)フィールド1112を含む。
【0175】
一実施形態では、単一のクライアントデバイスがサウンディングされている場合、MAC処理ユニット18は、グループIDフィールド520をゼロ等の適切な値に設定して、AIDフィールド1108を、サウンディングするクライアントデバイスのAIDに設定する。他方、複数のクライアントデバイスがサウンディングされている場合には、MAC処理ユニット18は、グループIDフィールド520をグループIDまたはブロードキャスト値に設定して、AIDフィールド1108を、ブロードキャストを示す値に設定する。
【0176】
図19は、一実施形態における、第1の数の空間ストリームを利用して送信するデータを含むが、第1の数より大きい第2の数の空間ストリームをサウンディングする(「スタッガリングサウンディング」と称されることもある)サウンディングフレームとして利用されるフレーム1140の一例を示す。フレーム1140は、
図16のフレーム1000に類似している。PHYプリアンブル1144は、Nstsサブフィールド1112と、複数の拡張空間ストリーム(Ness)とを含み、サウンディングされているアンテナの数を示す。
【0177】
一実施形態では、単一のクライアントデバイスをサウンディングしている場合、MAC処理ユニット18は、グループIDフィールド520をゼロ等の適切な値に設定する。加えて、MAC処理ユニット18は、DA1028を、サウンディングするクライアントデバイスのアドレスに設定して、SAアドレス1032をAPのアドレスに設定する。加えて、MAC処理ユニット18は、制御フィールド1044のサブフィールドを、提供するSFBのタイプを示す値に設定する(例えばCSIまたはビームフォーミング係数)。
【0178】
他方、複数のクライアントデバイスがサウンディングされている場合には、MAC処理ユニット18は、グループIDフィールド520をグループIDまたはブロードキャスト値に設定して、DAフィールド1028を、ブロードキャストを示す値に設定する。グループIDサブフィールドが制御フィールド1044および/またはフレーム本体1012に含まれている別の実施形態では、複数のクライアントデバイスがサウンディングされている場合、グループIDフィールド520をゼロに設定して、制御フィールド1044のグループIDサブフィールドおよび/またはフレーム本体1012をグループIDまたはブロードキャスト値に設定する。
【0179】
図20は、
図2および
図3を参照して上述したグループ定義フィールド130に類似している、一実施形態におけるグループ定義フィールド1200の一例を示す。グループ定義フィールド1200は、複数のグループの定義を許可する。グループ定義フィールド1200は、定義するグループ数を示すグループ数フィールドを含む。定義する各グループについて、グループ定義フィールド1200は、グループIDフィールド148、グループに対応するトレーニングフィールドが解決可能(resolvable)かを示すフィールド1208、および、AIDリストフィールド1212を含む。AIDリストフィールド1212は、AIDフィールド156を含む。一部の実施形態では、AIDリストフィールド1212は、サウンディング制御フィールド160を含む。一実施形態では、各AIDリストフィールド1212が4つのAIDフィールド156を含んでいる。この実施形態では、グループが4を下回るクライアントデバイスを含む場合には、残りのAIDフィールド156をゼロまたは他の適切な値で充填する。
【0180】
一実施形態では、フィールド1200が、NDPアナウンスを示すよう設定されたNDPアナウンスフィールドを含むフレームに含まれている場合、フレームは、グループ定義機能を果たすのではなく、NDPアナウンスとして機能する。
【0181】
図21は、一実施形態において、SFBのクライアントデバイスのポーリングに利用されるフレーム1230の一例を示す。フレーム1230は、プリアンブル1234、MACヘッダ1008、フレーム本体1238、およびFCS1116を含む。フレーム本体1238は、応答制御情報1242を含む。
【0182】
一実施形態では、APがSFBを求めてクライアントデバイスをポーリングする場合、MAC処理ユニット18は、グループIDフィールド520をゼロまたはその他の適切な場合に設定して、AIDフィールド1074をクライアントデバイスのAIDに設定する。加えて、MAC処理ユニット18は、DA1028を、サウンディングするクライアントデバイスのアドレスに設定して、SAアドレス1032をAPのアドレスに設定する。さらにMAC処理ユニット18は、フレーム制御フィールドを、「管理−アクション、ACK」、または、「管理−アクション、ACKなし」を示す値などの適切な値に設定する。一実施形態では、MAC処理ユニット18は、応答制御情報1242を、SFB要求を示す値に設定する。
【0183】
一実施形態では、フレーム1230を利用して、他のタイプの応答を要求する。例えば、フレーム1230を利用して、他のタイプの制御/管理フレームまたはデータフレームのためのACKを要求する。一実施形態では、BARフレームをフレーム1230に類似させて修正して、BARフレームに、SFBを探すためのポーリングをクライアントデバイスに対して行わせる。
【0184】
図22は、一実施形態における、NDPである、または、ここで利用されるPHYプリアンブル1270の一例を示す。PHYプリアンブル1270は、
図18のPHYプリアンブル1100に概略が類似しているが、信号フィールドVHT−SIGA1274がBSSIDフィールド1278、フィードバックタイプフィールド1282、周期的冗長検査(CRC)フィールド1286、およびテールビット1290を含む。一実施形態では、フィードバックタイプフィールド1282は、要求されているSFBのタイプ(例えばCSI、非圧縮ビームフォーミング係数、圧縮ビームフォーミング係数)によって異なる値に設定される。
【0185】
一実施形態では、単一のクライアントデバイスがサウンディングされている場合、MAC処理ユニット18は、グループIDフィールド520をゼロ等の適切な値に設定して、AIDフィールド1108を、サウンディングするクライアントデバイスのAIDに設定する。他方、複数のクライアントデバイスがサウンディングされている場合には、MAC処理ユニット18は、グループIDフィールド520をグループIDまたはブロードキャスト値に設定して、AIDフィールド1108を、ブロードキャストを示す値に設定する。
【0186】
他の実施形態では、
図22を参照して上述した信号フィールド1274の情報の一部または全てが、MACヘッダおよび/またはフレーム本体に含まれている。
【0187】
図23Aは、別の実施形態における、NDPアナウンスフレーム1300の別の例を示す。フレーム1300は、プリアンブル1301、MACヘッダ1302、フレーム本体1304、および、FCS1306を含む。MACヘッダは、フレーム制御フィールド1310、DAフィールド1312、およびSAフィールド1314を含む。
【0188】
フレーム本体1304は、グループ数フィールド1324、1以上のグループフィールド1326、ステーション数フィールド1330、1以上のAIDフィールド1332を含むサウンディングアナウンスフィールド1326を含む。一実施形態では、サウンディングアナウンスフィールド1326は、上述したようなサウンディング制御情報1336を含む。
【0189】
APが複数のステーションをサウンディングする場合には、MAC処理ユニット18は、フレーム制御フィールド1310を、フレームがNDPアナウンスフレームであることを示す値に設定する。加えて、MAC処理ユニット18は、DA1312を、ブロードキャスト値に設定して、SA1314をAPのアドレスに設定する。
【0190】
加えて、MAC処理ユニット18は、フィールド1324を、サウンディングするグループの数を示す値に設定する。一実施形態では、各グループフィールド1326が、サウンディングされるグループのグループIDを含む。一実施形態では、各グループフィールド1326は、さらに、グループに対応するサウンディング制御情報(例えば、SFBを生成、送信すべき、グループ内の特定のステーションの情報)を含む。
【0191】
MAC処理ユニット18は、フィールド1330を、サウンディングする個々のクライアントデバイスおよびフィールド1326に対応するグループの数を示す値に設定する。一実施形態では、各AIDフィールド1332は、サウンディングするクライアントステーションのAIDを含む。一実施形態では、各AIDフィールド1332は、さらに、クライアントデバイスに対応するサウンディング制御情報(例えばSFBがSFBを、直ぐフィードバックとして送信するか、または、クライアントデバイスは、ポーリングされるまで待つか、または、クライアントデバイスは、クライアントデバイスのTXOPまで待つか、およびSFBのタイプ等の情報)を含む。
【0192】
一実施形態では、サウンディング制御情報1336は、APのNDPの終了に呼応して、最初にSFBを送信するクライアントデバイスの情報を含む。一実施形態では、情報がゼロまたは別の適切な値に設定される場合には、これは、APのNDPの最終部分の終了に呼応して、および/または、この直後にSFBを送信するクライアントがないことを示している。この場合には、全てのクライアントデバイスは、スケジュールに従って、APからの後続するポーリング/要求に呼応して、クライアントデバイスのTXOPにおいて、SFBを送信する。
【0193】
一実施形態では、制御フレームサブタイプ拡張フィールド(不図示)を、フレーム制御フィールド1310に加えて利用して、フレームがNDPアナウンスフレームであることを示す値に設定する。一実施形態では、制御フレームサブタイプ拡張フィールドはMACヘッダ1302に含まれている。別の実施形態では、制御フレームサブタイプ拡張フィールドはフレーム本体1304に含まれている。
【0194】
図23Bは、別の実施形態における、NDPアナウンスフレーム1350の一例を示す。フレーム1350は、
図23Aのフレーム1300に類似しているが、一実施形態のフレーム本体1354は、グループ数フィールド1324および1以上のグループフィールド1326が省かれたサウンディングアナウンスフィールド1358を含む。この実施形態では、APは単に、NDPを処理してステーション数フィールド1330、1以上のAIDフィールド1332、およびサウンディング制御情報1336(含まれている場合)を利用してサウンディングフィードバックを送信する必要のある全てのSTAを示している。この実施形態では、APは、サウンディングを複数のステーションにアナウンスするためにグループ情報(例えばグループID)を利用しない。一実施形態では、リスト1332の第1のAIDは、最後のNDPに呼応して、および/または、この直後にサウンディングフィードバックを送信することを期待されているクライアントステーションを示している。別の実施形態では、最後のNDPに呼応して、および/または、この直後にサウンディングフィードバックを送信することを、どのクライアントステーションも期待されていない場合もある。そして、各クライアントステーションがAPによりSFBを求めるポーリングを受ける。
【0195】
図24は、一実施形態における、複数のステーションに対するサウンディングフィードバックの要求に関する通信フレームを生成、送信する方法1400の一例のフロー図である。一実施形態の方法1400は、
図1のネットワークインタフェース16等のネットワークインタフェースにより実装される。他の実施形態の方法1440は、別の適切な通信デバイスにより実装されてもよい。
【0196】
ブロック1404で、トレーニング信号シーケンスに呼応してサウンディングフィードバック(SFB)を提供する複数の通信デバイス(ステーション)を決定する。上述したように、様々な実施形態では、「複数のステーション」には、i)グループIDを対応付けられた、1つの定義されたステーショングループ、ii)1つの定義されたステーショングループ内のステーションのサブセット、iii)それぞれグループIDに対応付けられた複数の定義されたステーショングループ、iv)複数の定義されたステーショングループ内のステーションのサブセット、v)複数の個々のステーション等が含まれる。一実施形態では、MAC処理ユニット18がブロック1404を実装する。
【0197】
ブロック1408で、通信フレームを、i)ブロック1404で決定される複数のステーションの情報、および、ii)複数のステーション内の各ステーションがSFBを送信すべきときを示す情報を含むよう生成する。上述したように、様々な実施形態では、複数のステーションという用語は、i)1以上のグループID、ii)1以上のビットマップおよび/またはステーション識別子(例えばAID)または各ステーショングループのステーションのサブセットを示す1以上のグループIDに対応する他の適切な情報、v)複数のステーション識別子を示す。一実施形態では、MAC処理ユニット18およびPHY処理ユニット20がブロック1408を実装する。例えば、MAC処理ユニット18は、MACヘッダおよび/またはフレーム本体のフィールドをポピュレートしたり、および/または、PHY処理ユニット20に、PHYプリアンブルのフィールドをポピュレートさせたりする。上述したように、様々な実施形態では、通信フレームは、i)グループ定義機能、ii)NDPアナウンス機能、iii)サウンディングフレーム等に対応している。
【0198】
ブロック1412で、ブロック1408で生成された通信フレームを送信する。一実施形態では、MAC処理ユニット18およびPHY処理ユニット20がブロック1412を実装する。例えばMAC処理ユニット18が、PHY処理ユニット20を制御して、通信フレームを送信させる。
【0199】
ブロック1416で、トレーニング信号シーケンスを送信する。例えば一部の実装例で、トレーニング信号シーケンスは、ブロック1408で通信フレームが生成された後に送信された1以上のNDPに含められている。別の例としては、トレーニング信号シーケンスは、ブロック1408で生成された通信フレームに含められている。これら実施形態では、ブロック1416がブロック1412の一要素である。一実施形態では、MAC処理ユニット18およびPHY処理ユニット20がブロック1416を実装する。例えばMAC処理ユニット18が、PHY処理ユニット20を制御して、トレーニング信号シーケンスを送信させる。
【0200】
一部の実施形態では、方法1400は、
図1のクライアントデバイス25−1等のクライアントデバイスにより実装される。例えば、クライアントデバイスは、複数の他のクライアントデバイス、または、APおよび1以上のクライアントデバイスに対してSFBを送信するよう要求する。一実施形態では、方法1400は、ネットワークインタフェース16に関して上述した類似したような方法でネットワークインタフェース27により実装することができる。クライアントがAPに対してSFBの送信を要求して、AIDを利用する実施形態では、APは、ゼロ等の適切なAID値を割り当てることができる。クライアントがBSSIDの全てのクライアントステーションまたはグループ内の全てのクライアントステーションに対してSFBの送信を要求して、AIDを利用する実施形態では、0xFF等の適切なAID値をブロードキャスト値に利用する。有効なAIDが1から2007の範囲である実施形態では、APのアドレス指定、ブロードキャストの指定等の、クライアントデバイスに対するアドレス指定以外の目的にも1以上のAID値を利用することもできる。有効なAIDが1−2007である実施形態で特殊なAID値の他の実施形態は、0b11xxxxx111111111, 2008, 0b11xxx11111111111, b01xxxxxxxxxxxxxx, 0b101xxxxxxxxxxxxxx, 0b00xxxxxxxxxxxxxx等を含み、ここでxは1かゼロである。APまたはブロードキャストを一意に特定するのにプリアンブルの信号フィールドの特殊なフィールドでは十分ではない場合には、信号フィールドまたは別の信号フィールド(例えばVHT−SIGB)の1ビットを利用して、アップリンクのサウンディングまたはブロードキャストを示すこともできる。
【0201】
図25は、一実施形態における、1以上のステーションに対するサウンディングフィードバックの要求に関する通信フレームを生成、送信する方法1450の一例のフロー図である。一実施形態の方法1450は、
図1のネットワークインタフェース16等のネットワークインタフェースにより実装される。方法1450は、別の適切な通信デバイスにより実装されてもよい。
【0202】
ブロック1454で、トレーニング信号シーケンスに呼応してサウンディングフィードバック(SFB)を提供する1以上の通信デバイス(ステーション)を決定する。上述したように、様々な実施形態では、「複数のステーション」には、i)グループIDを対応付けられた、1つの定義されたステーショングループ、ii)1つの定義されたステーショングループ内のステーションのサブセット、iii)それぞれグループIDに対応付けられた複数の定義されたステーショングループ、iv)複数の定義されたステーショングループ内のステーションのサブセット、v)複数の個々のステーション等が含まれる。一実施形態では、MAC処理ユニット18がブロック1454を実装する。
【0203】
ブロック1458で、通信フレームを、i)ブロック1454で決定される1以上のステーションの情報、および、ii)グループ識別子(ID)フィールドを含むよう生成する。上述したように、APは、ステーションのグループを定義して、そのステーションのグループにグループIDを割り当てることができる。このグループIDは、グループIDフィールドで特定することができる。他の一部の実施形態では、グループIDフィールドを、定義されたグループに対応しない1以上の値に設定することもできる。例えば、0または別の適切な値に設定されたグループIDフィールドは、単一のステーションをサウンディングする、または、単一のグループIDに対応しておらず、まだグループに割り当てられていない複数の個々のステーションをサウンディングする旨を示すようにしてよい。
【0204】
ブロック1462で、1つのステーションのみがSFBを提供する場合、グループIDフィールドは、単一のステーションを示す値(例えばゼロまたは別の適切な値)に設定する。単一のステーションのみがSFBを提供する、と定義するためには、この値が必ずしも決定要因である必要はない。例えば、単一のステーションを示すグループID値が、他のシナリオおよび複数の個々のステーション、ブロードキャスト等を示していてもよい。従って、一部の実施形態では、単一のステーションのみがSFBを提供するかを決定するために、グループID以外のさらなる情報が必要となる場合もある。例えば、ステーション数フィールド、AIDフィールド数、宛先アドレス等の他の情報とグループとの組み合わせにより、単一のステーションのみサウンディングである旨を決めることもできる。
【0205】
ブロック1466で、定義されたステーションのグループにおける複数のステーションがSFBを提供する場合には、グループIDフィールドを、この複数のステーションに対応するグループIDに設定する。
【0206】
一実施形態では、MAC処理ユニット18および/またはPHY処理ユニット20がブロック1452、1462、および1466を実装する。例えば、MAC処理ユニット18は、MACヘッダおよび/またはフレーム本体のフィールドをポピュレートしたり、および/または、PHY処理ユニット20に、PHYプリアンブルのフィールドをポピュレートさせたりする。
【0207】
ブロック1470で、ブロック1458で生成した通信フレームを送信する。一実施形態では、MAC処理ユニット18およびPHY処理ユニット20がブロック1470を実装する。例えばMAC処理ユニット18が、PHY処理ユニット20を制御して、通信フレームを送信させる。
【0208】
ブロック1474で、トレーニング信号シーケンスを送信する。例えば一部の実装例で、トレーニング信号シーケンスは、ブロック1408で通信フレームが生成された後に送信される1以上のNDPに含められている。別の例としては、トレーニング信号シーケンスは、ブロック1408で生成された通信フレームに含められている。これら実施形態では、ブロック1416がブロック1412の一要素である。一実施形態では、MAC処理ユニット18およびPHY処理ユニット20がブロック1416を実装する。例えばMAC処理ユニット18が、PHY処理ユニット20を制御して、トレーニング信号シーケンスを送信させる。
【0209】
一部の実施形態では、方法1450は、
図1のクライアントデバイス25−1等のクライアントデバイスにより実装される。例えば、クライアントデバイスは、1以上の他のクライアントデバイス、AP、またはAPと1以上のクライアントデバイスに対してSFBを送信するよう要求する。一実施形態では、方法1450は、ネットワークインタフェース16に関して上述した類似したような方法でネットワークインタフェース27により実装することができる。
【0210】
図26は、一実施形態における、
図1のWLAN10等のWLANの送信シーケンスの一例を示す。説明の便宜上、
図26を、
図1を参照して説明する。しかし一部の実施形態では、
図26の送信シーケンスを、
図1のシステム10とは別のシステムにより実行することもできる。
【0211】
APがクライアントデバイスをグループに割り当てていない場合、APは、最初のサウンディングプロセス1504を実行する。最初のサウンディングプロセス1504中に、APはサウンディングフレーム(例えばNDP)をクライアントデバイスに送信して、クライアントデバイスからSFBを受信する(期間1506)。SFBを受信してから、SFBに基づいて、APは、クライアントデバイスを、対応するグループIDを有するグループに割り当てる。APはさらに1以上のグループ定義フレームをクライアントデバイスに送信する(期間1508)。
【0212】
続いて、APは、クライアントデバイスとの間でサウンディング更新1512を実行する。特に、APはサウンディングフレーム(例えばNDP)をクライアントデバイスに送信して、クライアントデバイスからSFBを受信する。同様に、APは、クライアントデバイスとの間でサウンディング更新1516を実行する。特に、APはサウンディングフレーム(例えばNDP)をクライアントデバイスに送信して、クライアントデバイスからSFBを受信する(期間1518)。期間1518中に受信したSFBに基づいて、APは、グループの割り当てを更新して、1以上のグループ定義フレームをクライアントデバイスに送信して(期間1520)、更新されたグループ割り当てを反映させる。
【0213】
一実施形態では、APまたはクライアントデバイスが、WLANにとって新しいデバイスから、および/または、チャネル/信号劣化を経験したデバイスから、SFBを期待されているという大まかな希望をもっている場合、AP/クライアントデバイスは、「ユニバーサルサウンディングフレーム」を送信する。通信デバイスがユニバーサルサウンディングフレームを受信して、且つ、この通信デバイスがWLANにとって新しい場合、またはチャネル/信号の劣化を検知したことがある場合には、このデバイスがSFBで応答する。一実施形態では、ユニバーサルサウンディングフレームは、グループIDがゼロに設定されており、AID数フィールドもゼロに設定されているグループ定義フレームである。別の実施形態では、ユニバーサルサウンディングフレームが、サウンディングプリアンブルを含む任意のブロードキャストフレームであってもよい。別の実施形態では、ユニバーサルサウンディングフレームが、サウンディングプリアンブルは含むが、MAC部分は含まないフレームであってもよい。他の実施形態では、ユニバーサルサウンディングフレームは、サウンディングプリアンブルとユニバーサルサウンディングフラグとを、プリアンブルの信号フィールドに、またはMACヘッダに、またはフレーム本体に含むシングルユーザユニキャストフレームであってもよい。
【0214】
APが、SFBを提供するクライアントデバイスのスケジュールを決定するとき、および/または、最後のNDPまたはサウンディングフレームの最終部分の終了に呼応してSFBを提供するクライアントデバイスを決定する場合、APは、クライアントデバイスから受信したデバイスのケイパビリティ情報、および/または、クライアントデバイスのケイパビリティを観察した情報を利用する。例えばクライアントデバイスがAPに対して、直ぐにはSFBを提供できない旨を示している場合、および/または、APが観察により、クライアントデバイスがSFBを遅延の後に提供すると判断した場合、APは、この情報を利用してSFBをスケジュールする。例えばAPは、応答の遅いクライアントデバイス、または、最小NDPの終了の直後にSFBの提供をスケジュールするほどのケイパビリティを有していないと示されたクライアントデバイスの利用を避けたり、このようなクライアントデバイスのSFBのポーリングをしないように選択したりするこができる。
【0215】
図27は、一実施形態における、NDPアナウンスフレーム1600の一例のブロック図である。フレーム1600は、プリアンブル1601、MACヘッダ1602、フレーム本体1604、および、FCS1606を含む。MACヘッダ1602は、フレーム制御フィールド1610、DAフィールド1612、SAフィールド1614、および制御フレームサブタイプ拡張フィールド1616を含む。別の実施形態では、制御フレームサブタイプ拡張フィールド1616はフレーム本体1604に含まれている。
【0216】
フレーム本体1604は、ステーション数フィールド1630および1以上のAIDフィールド1632を含むサウンディングアナウンスフィールド1626を含む。一実施形態では、サウンディングアナウンスフィールド1626は、上述したようなサウンディング制御情報1636を含む。
図27の実施形態では、サウンディングアナウンスフィールド1626からは、グループIDフィールドとグループ数フィールドとが省かれている。
【0217】
APが複数のステーションをサウンディングする場合には、MAC処理ユニット18は、制御フレームサブタイプ拡張フィールド1616の一部を、フレームがNDPアナウンスフレームであることを示す値に設定する。加えて、MAC処理ユニット18は、制御フレームサブタイプ拡張フィールド1616の一部を、ステーションがAPのTXOPでSFBを提供するか(つまり、直ぐのフィードバック)、または、APがSFBを探してステーション間をポーリングするか、を示すように設定する。加えて、MAC処理ユニット18は、DA1612を、ブロードキャスト値またはマルチキャスト値に設定して、SA1614をAPのアドレスに設定する。
【0218】
APが単一のステーションをサウンディングするとき、MAC処理ユニット18は、制御フレームサブタイプ拡張フィールド1616の一部を、フレームがNDPアナウンスフレームであることを示す値に設定する。加えて、MAC処理ユニット18は、制御フレームサブタイプ拡張フィールド1616の一部を、ステーションがAPのTXOPでSFBを提供するか(つまり、直ぐのフィードバック)、または、APがSFBを探してステーション間をポーリングするか、を示すように設定する。加えて、MAC処理ユニット18は、DA1612を、ブロードキャスト値またはマルチキャストに設定して、SA1614をAPのアドレスに設定する。
【0219】
一実施形態では、APが単一のステーションをサウンディングする場合には、MAC処理ユニット18からサウンディングアナウンスフィールド1626を省いてもよい。この実施形態では、MAC処理ユニット18は、DAを、サウンディングするステーションのアドレスに設定する。
【0220】
MAC処理ユニット18は、フィールド1630を、サウンディングする個々のクライアントデバイスの数を示す値に設定する。一実施形態では、各AIDフィールド1632は、サウンディングするクライアントステーションのAIDを含む。一実施形態では、各AIDフィールド1632は、さらに、クライアントデバイスに対応するサウンディング制御情報(例えばSFBがSFBを、直ぐフィードバックとして送信するか、または、クライアントデバイスは、ポーリングされるまで待つか、または、クライアントデバイスは、クライアントデバイスのTXOPまで待つか、およびSFBのタイプ等の情報)を含む。この実施形態では、AIDフィールド1632に含まれているサウンディング制御情報を示すために制御フレームサブタイプ拡張フィールド1616を利用しない。
【0221】
一実施形態では、AIDフィールド1632の第1のAIDフィールドが、NDPアナウンスフレーム1600の最終部分の終了に呼応して、および/または、その直後に、SFBを送信するステーションを示す。一実施形態では、MAC処理ユニット18は、NDPアナウンスフレーム1600の最終部分の終了直後にSFBを送信するケイパビリティを有するステーションから第1のAIDフィールドが示すステーションを選択する。
【0222】
一実施形態では、残りのAIDフィールド1632(第1のAIDフィールドの後のAIDフィールド1632)を、AIDが昇順となるように設定する。別の実施形態では、残りのAIDフィールド1632は、AIDを昇順とするために必ずしも設定される必要はない。例えばMAC処理ユニット18は、ステーションケイパビリティ情報を利用して(例えばステーションがNDPアナウンスフレーム1600の終了直後にSFBを送信するケイパビリティを有するか)、AIDの順序を決定することができる。別の実施形態では、第1のフィールドを含むAIDフィールド1632の全てを、AIDが昇順となるように設定する。
【0223】
NDPアナウンスフレーム1600を利用する実施形態では、APが基本サービスセット(BSS)の全てのクライアントステーションをサウンディングする場合、MAC処理ユニット18は、BSSの全てのクライアントステーションのAIDを含むようにAIDフィールド1632を設定する。NDPアナウンスフレーム1600を利用する別の実施形態では、APがBSSの全てのクライアントステーションをサウンディングする場合、MAC処理ユニット18は、単一のAIDフィールド1632をブロードキャストAID値に設定する。加えて、APは、BSSの全てのクライアントステーションをポーリングしてSFBを取得する。NDPアナウンスフレーム1600を利用する別の実施形態では、APがBSSの全てのクライアントステーションをサウンディングする場合、MAC処理ユニット18は、第1のAIDフィールド1632を第1のクライアントステーションの第1のAIDのAIDに設定して、直ぐSFBを送信して、第2のAIDフィールド1632をブロードキャストAID値に設定する。加えて、APは、BSSの全てのクライアントステーション(第1のクライアントステーションは除く)をポーリングしてSFBを取得する。NDPアナウンスフレーム1600を利用する別の実施形態では、APがBSSの全てのクライアントステーションをサウンディングする場合、MAC処理ユニット18は、DA1612をブロードキャスト値に設定して、ステーション数フィールド1630をゼロに設定する。加えて、APは、BSSの全てのクライアントステーションをポーリングしてSFBを取得する。NDPアナウンスフレーム1600に類似したNDPアナウンスフレームを利用する別の実施形態では、APがBSSの全てのクライアントステーションをサウンディングする場合、MAC処理ユニット18は、ブロードキャストを示す1ビットをNDPアナウンス制御フィールド(不図示)に設定する。一実施形態では、NDPアナウンス制御フィールド(不図示)は、サウンディングアナウンスフィールド1626に含まれている。別の実施形態では、 NDPアナウンス制御フィールド(不図示)は、MACヘッダ1602内(例えば制御フレームサブタイプ拡張フィールド1616内)に含まれている。NDPアナウンス制御フィールド(不図示)は、他の情報(SFBパラメータ等)を含む。
【0224】
一部の実施形態では、非AP通信デバイス(例えばクライアントステーション)が、NDPアナウンスフレーム1600を利用して、APと、および/または、1以上の他のクライアントステーションとの間でサウンディングを行うことができる。一部の実施形態では、非AP通信デバイスは、1を超える数の他の通信デバイスと一度にサウンディングを行う許可を受けていない。これら実施形態では、MAC処理ユニット28は、制御フレームサブタイプ拡張フィールド1616の一部を、フレームがNDPアナウンスフレームであることを示す値に設定する。一実施形態では、MAC処理ユニット28は、制御フレームサブタイプ拡張フィールド1616の一部を、他の通信デバイスがクライアントステーションのTXOPでSFBを提供するか(つまり直ぐのフィードバック)、または、クライアントステーションがSFBを求めて他の通信デバイスをポーリングするか、を示すよう設定することができる。加えて、MAC処理ユニット28は、DA1612を、他の通信デバイスのユニキャスト値に設定して、SA1614をクライアントステーションのアドレスに設定する。
【0225】
一実施形態では、APが他のステーションを1つサウンディングする場合には、MAC処理ユニット28からサウンディングアナウンスフィールド1626を省いてもよい。この実施形態では、MAC処理ユニット18は、DAを、サウンディングするステーションのアドレスに設定する。
【0226】
別の実施形態では、クライアントが他のクライアントステーションを1つだけサウンディングする場合、MAC処理ユニット28は、ステーション数サブフィールド1630を1に設定して、AIDサブフィールド1632の他のクライアントステーションのAIDを、サウンディングするクライアントステーションのAIDに含める。この実施形態では、クライアントがAPをサウンディングする場合、MAC処理ユニット28は、ステーション数サブフィールド1630を1に設定して、AIDサブフィールド1632を、APを示すAID値に設定する。
【0227】
別の、上記したものに類似した実施形態では、クライアントが単一の他のクライアントステーションをサウンディングする場合、MAC処理ユニット28は、ステーション数サブフィールド1630を1に設定して、AIDサブフィールド1632の他のクライアントステーションのAIDを、サウンディングするクライアントステーションのAIDに含める。しかしこの実施形態では、クライアントがAPをサウンディングする場合、MAC処理ユニット28は、ステーション数サブフィールド1630をゼロに設定して、APに対するサウンディングであることを示すべくAIDサブフィールド1632を省く。
【0228】
NDPアナウンスフレーム1600に類似したNDPアナウンスフレームを利用する別の実施形態では、クライアントステーションがAPをサウンディングする場合、MAC処理ユニット28は、NDPアナウンス制御フィールド(不図示)に、APのサウンディングを示す1ビットを設定する。一実施形態では、NDPアナウンス制御フィールド(不図示)は、サウンディングアナウンスフィールド1626に含まれている。別の実施形態では、 NDPアナウンス制御フィールド(不図示)は、MACヘッダ1602内(例えば制御フレームサブタイプ拡張フィールド1616内)に含まれている。NDPアナウンス制御フィールド(不図示)は、他の情報(SFBパラメータ)を含む。APのサウンディングを示す1ビットを有するNDPアナウンス制御フィールドを有する、上述したものに類似した実施形態では、クライアントが単一の他のクライアントステーションをサウンディングする場合、MAC処理ユニット28は、ビットを、APをサウンディングしない旨を示す値に設定して、ステーション数フィールド1630を1に設定して、AIDサブフィールド1632の他のクライアントステーションのAIDを、サウンディングするクライアントステーションのAIDに含める。しかしこれらの実施形態では、クライアントがAPをサウンディングする場合、MAC処理ユニット28は、上述したNDPアナウンス制御フィールドのビットを、APをサウンディングする旨を示す値に設定する。これら実施形態では、ステーション数サブフィールド1630をゼロに設定して、AIDサブフィールド1632を省く。
【0229】
一部の実施形態では、非AP通信デバイスは、1を超える数の他の通信デバイスと一度にサウンディングを行うことを許可されている。これら実施形態では、MAC処理ユニット28は、制御フレームサブタイプ拡張フィールド1616の一部を、フレームがNDPアナウンスフレームであることを示す値に設定する。一実施形態では、MAC処理ユニット28は、制御フレームサブタイプ拡張フィールド1616の一部を、他の通信デバイスがクライアントステーションのTXOPでSFBを提供するか(つまり直ぐのフィードバック)、または、クライアントステーションがSFBを求めて他の通信デバイスをポーリングするか、を示すよう設定することができる。加えて、MAC処理ユニット28は、DA1612を、マルチキャストまたはブロードキャスト値に設定して、SA1614をクライアントステーションのアドレスに設定する。
【0230】
APが、サウンディングする他の複数の通信デバイスのうちの1つである場合、クライアントステーションは、複数のAIDサブフィールド1632の1つにAPを示すAID値を含める。別の実施形態では、MAC処理ユニット28は、APのサウンディングを示す1ビットをNDPアナウンス制御フィールド(不図示)に設定する。一実施形態では、NDPアナウンス制御フィールド(不図示)は、サウンディングアナウンスフィールド1626に含まれている。別の実施形態では、 NDPアナウンス制御フィールド(不図示)は、MACヘッダ1602内(例えば制御フレームサブタイプ拡張フィールド1616内)に含まれている。APのサウンディングを示す1ビットを有するNDPアナウンス制御フィールドを有する実施形態では、APを示すAID値をAIDサブフィールド1632に含める必要がない。
【0231】
上述したようなNDPアナウンスフレームには、サウンディング処理について推定される最終部分(最後のSFB送信の最終部分)を示す情報を含む。一部の実施形態では、この情報により、そう保証または設定されている場合には、サウンディング処理に関係しない通信デバイスを、サウンディング処理が終わるまで低電力消費モードに移行させることができる。同様に、一部の実施形態では、この情報により、サウンディング処理に関与するが、自身のSFBを既に送信した通信デバイスを、サウンディング処理が終わるまで低電力消費モードに移行させることもできる。
【0232】
一部の実施形態では、クライアントデバイスがSFBを送信することを期待されているときにまだSFB送信準備が整っていない場合には、クライアントデバイスは、SFBの送信を延期する。例えば、クライアントデバイスは、SFBを伴わせずにACKを送信すること、または、全く応答しないことが可能である。クライアントデバイスがSFBの期待されているときにまだSFB送信準備が整っていないが一部のSFBを生成し終わっている、という別の実施形態では、クライアントデバイスは、例えば、生成し終わっている一部のSFBを、「SFBが部分的なものである」と示した上で送信することができる。一実施形態では、残りのSFBの準備が整うと、クライアントは、この残りのSFBを、APの同じTXOPで、またはクライアントデバイスのTXOPで、APに送信する。別の実施形態では、TXOPの残りが少ないという理由からクライアントデバイスがTXOP内にSFBを全部送信できない場合には、クライアントデバイスは、SFBが部分的なものであることを示す情報とともに部分的なSFBを送信する。後になってから(例えばポーリングに対する応答で、または、クライアントデバイスの所有するTXOPで)クライアントは、残りのSFBをAPに送信する。
【0233】
一部のシナリオでは、通信デバイスはNDPアナウンスまたはNDPを正確に受信できない場合がある。一部の実施形態では、通信デバイスは、SFBの期待されているときに、NDPアナウンスまたはNDPを正確に受信できなかったということを示すSFBフレームを送信する。
【0234】
一部のシナリオでは、通信デバイスは、SFBを送信する必要がないと判断することができる。一例で、通信デバイスが、SFBを生成してからチャネル条件が変わり、SFBが古くなってしまったと判断する場合が考えられる。別の例としては、通信デバイスが、前に送信したSFBとSFBが変化していないと判断する場合がある。別の例としては、通信デバイスは、通信デバイスが、SFBを要求するデバイスとの間でビームフォーミングを利用できない、または、利用しないと決定する場合もある。一部の実施形態では、通信デバイスがSFBの期待されているときに、通信デバイスがSFBを送信しないことを示すSFBフレームを送信する。一実施形態では、通信デバイスがSFBを送信しないことを示すSFBフレームに、通信デバイスがSFBを送信しない理由を示させることもできる。
【0235】
図28は、一実施形態における、1以上のステーションに対するサウンディングフィードバックの要求に関する通信フレームを生成、送信する方法1700の一例のフロー図である。一実施形態の方法1700は、
図1のネットワークインタフェース16等のネットワークインタフェースにより実装される。他の実施形態の方法1700は、別の適切な通信デバイスにより実装されてもよい。
【0236】
ブロック1704で、トレーニング信号(サウンディング)シーケンス(例えば1以上のNDP)に呼応してサウンディングフィードバック(SFB)を提供する1以上の通信デバイス(ステーション)を決定する。上述したように、様々な実施形態では、「1以上のステーション」には、i)グループIDを対応付けられた、1つの定義されたステーショングループ、ii)1つの定義されたステーショングループ内のステーションのサブセット、iii)それぞれグループIDに対応付けられた複数の定義されたステーショングループ、iv)複数の定義されたステーショングループ内のステーションのサブセット、v)複数の個々のステーション等が含まれる。一実施形態では、MAC処理ユニット18がブロック1704を実装する。
【0237】
ブロック1708で、SFBを提供する1以上のステーションのスケジュールを、これら1以上のステーションの直ぐフィードバックするケイパビリティに関する情報に基づいて決定する。一実施形態では、直ぐフィードバックするケイパビリティに関する情報には、1以上のクライアントステーションのいずれかがサウンディングシーケンスの最後のNDPの最終部分の終了直後にSFBを送信するケイパビリティを有するかを示す情報が含まれる(SIFS等の定義された期間分、最後のNDPの最終部分の終了から間隔が空いている)。上述したように様々な実施形態では、APは、最後のNDPの刺繍部分の終了直後にステーションのSFBを送信するべく、最後のNDPの最終部分の終了直後にSFBを送信することのできるステーションを選択する。最後のNDPの最終部分の終了直後にSFBを送信することのできるステーションがない場合には、APは、最後のNDPの最終部分の終了直後に、ステーションのSFBを送信するクライアントを選択しない、という実施形態も可能である。また一部の実施形態では、最後のNDPの最終部分の終了直後にSFBを送信することができないステーションの前に、最後のNDPの最終部分の終了直後にSFBを送信することができるステーションをスケジュールすることもできる。一実施形態では、APは、最後のNDPの最終部分の終了直後にSFBを送信することができないステーションに、サウンディングシーケンスに後続するポーリングまたはSFB要求に呼応してSFBを送信させる。一実施形態では、APは、サウンディングシーケンスに後続するポーリングまたはSFB要求に呼応してSFBを送信するステーションを除く全てのステーションにSFBの送信をスケジュールする。
【0238】
一部の実施形態では、スケジュールの決定には、サウンディングシーケンスに続いて、SFBを求めて少なくとも一部のステーションをポーリングすることを決定することが含まれる。一部の実施形態では、スケジュールの決定には、少なくとも一部のステーションをSFBを求めてポーリングする順序を決定することが含まれる。一部の実施形態では、スケジュールの決定には、少なくとも一部のステーションが、サウンディングシーケンスを送信したものと同じTXOPでSFBを送信する、と決定することが含まれる。一部の実施形態では、スケジュールの決定には、少なくとも一部のステーションが、サウンディングシーケンスを送信したものと同じTXOPでSFBを送信する順序を決定することが含まれる。
【0239】
ブロック1712で、通信フレームを、i)ブロック1704で決定される1以上のステーションの情報、および、ii)1以上のステーションがSFBを送信するときを示す情報を含むよう生成する。上述したように、APは、ステーションのグループを定義して、そのステーションのグループにグループIDを割り当てることができる。このグループIDは、通信フレームのグループIDフィールドで特定することができる。他の一部の実施形態では、グループIDフィールドを、定義されたグループに対応しない1以上の値に設定することもできる。例えば、0または別の適切な値に設定されたグループIDフィールドは、単一のステーションをサウンディングする、または、単一のグループIDに対応しておらず、まだグループに割り当てられていない複数の個々のステーションをサウンディングする旨を示すようにしてよい。
【0240】
一実施形態では、1つのステーションのみがSFBを提供する場合、グループIDフィールドは、単一のステーションを示す値(例えばゼロまたは別の適切な値)に設定する。単一のステーションのみがSFBを提供する、と定義するためには、この値が必ずしも決定要因である必要はない。例えば、単一のステーションを示すグループID値が、他のシナリオおよび複数の個々のステーション、ブロードキャスト等を示していてもよい。従って、一部の実施形態では、単一のステーションのみがSFBを提供するかを決定するために、グループID以外のさらなる情報が必要となる場合もある。例えば、ステーション数フィールド、AIDフィールド数、宛先アドレス等の他の情報とグループとの組み合わせにより、単一のステーションのみサウンディングである旨を決めることもできる。
【0241】
定義されたステーションのグループにおける複数のステーションがSFBを提供する場合には、グループIDフィールドを、この複数のステーションに対応するグループIDに設定する。
【0242】
一実施形態では、通信フレームは、最後のNDPの最終部分の終了直後にSFBを送信する1つのステーションの情報を含む。一実施形態では、通信フレームは、サウンディングシーケンスを送信するものと同じTXOPでSFBを送信すべき1以上のステーションの情報を含む。サウンディングシーケンスを送信するものと同じTXOPでSFBを送信するステーションが1を超える数存在している場合には、一実施形態では、通信フレームは、これらステーションがSFBを送信する順序を示してもよい。別の実施形態では、1を超える数のステーションが、サウンディングシーケンスを送信するものと同じTXOPでSFBを送信する場合、SFBを送信するステーションのうち少なくとも一部を、通信フレームとは別個に指定することもできる(例えばグループ定義フレームで指定してもよい)。
【0243】
一実施形態では、通信フレームは、サウンディングシーケンスに後続するポーリングまたはSFB要求に呼応してSFBを送信する1以上のステーションの情報(1つまたは複数)を含んでよい。
【0244】
一実施形態では、MAC処理ユニット18およびPHY処理ユニット20がブロック1704、1708、および、1712を実装する。例えばMAC処理ユニット18が、MACヘッダおよび/もしくはフレーム本体のフィールドをポピュレートして、並びに/または、PHY処理ユニット20に、PHYプリアンブルのフィールドをポピュレートさせる。
【0245】
ブロック1716で、ブロック1712で生成された通信フレームを送信する。一実施形態では、MAC処理ユニット18およびPHY処理ユニット20がブロック1716を実装する。例えばMAC処理ユニット18が、PHY処理ユニット20を制御して、通信フレームを送信させる。
【0246】
ブロック1720で、トレーニング信号シーケンスを送信する。例えば一部の実装例で、トレーニング信号シーケンスは、ブロック1712で通信フレームが生成された後に送信される1以上のNDPに含められている。別の例としては、トレーニング信号シーケンスは、ブロック1712で生成される通信フレームに含められている。これら実施形態では、ブロック1720がブロック1716の一要素である。一実施形態では、MAC処理ユニット18およびPHY処理ユニット20がブロック1720を実装する。例えばMAC処理ユニット18が、PHY処理ユニット20を制御して、トレーニング信号シーケンスを送信させる。
【0247】
一部の実施形態および/またはシナリオでは、1以上のポーリングまたはSFB要求フレームを生成、送信することで、1以上のクライアントにSFBを送信させる。これら実施形態では、MAC処理ユニット18および/またはPHY処理ユニット20が、1以上のポーリングまたはSFB要求フレームを生成、送信する。
【0248】
一部の実施形態では、方法1700は、
図1のクライアントデバイス25−1等のクライアントデバイスにより実装される。例えば、クライアントデバイスは、1以上の他のクライアントデバイス、AP、またはAPと1以上のクライアントデバイスに対して、SFBを送信するよう要求する。一実施形態では、方法1700は、ネットワークインタフェース16に関して上述した類似したような方法でネットワークインタフェース27により実装することができる。
【0249】
上述した様々なブロック、処理、および技術の少なくとも一部は、ハードウェア、ファームウェアおよび/またはソフトウェ命令を実行するプロセッサ、またはこれらの任意の組み合わせで実装することができる。ソフトウェアまたはファームウェアを実行するプロセッサを利用して実装する場合には、ソフトウェアまたはファームウェア命令は、磁気ディスク、光ディスク、その他の有形の格納媒体等の任意のコンピュータ可読メモリ(RAMまたはROMまたはフラッシュメモリ、プロセッサ、ハードディスクドライブ、光ディスクドライブ、テープドライブ等)に格納することができる。同様に、ソフトウェアまたはファームウェア命令は、例えばコンピュータ可読媒体またはその他の転送可能、有形のコンピュータ格納メカニズムで、または通信媒体を介した方法を含む、任意の公知または所望の配信方法経由でユーザまたはシステムに配信することができる。通信媒体は通常、コンピュータ可読命令、データ構造、プログラムモジュールその他のデータを、変調されたデータ信号(例えば搬送波またはその他の転送メカニズム)で具現化する。「変調されたデータ信号」という用語は、1以上の特徴が信号の情報を符号化するよう設定または変更された信号のことである。限定ではない例を挙げると、通信媒体は、有線ネットワークまたは直接有線接続等の有線媒体、および、アコースティック、無線周波数、赤外線その他の無線媒体を含む。従って、ソフトウェアまたはファームウェア命令は、ユーザまたはシステムに、電話回線、DSL回線、ケーブルテレビライン、光ファイバライン、無線通信チャネル、インターネット等の通信チャネル経由で配信されてよい(これらは、ソフトウェアを転送可能な格納媒体経由で提供することと同じ、または交換可能な意味と捉えてよい)。ソフトウェアまたはファームウェア命令は、プロセッサにより実行されると、プロセッサに様々な動作を行わせる、メモリその他のコンピュータ可読媒体に格納された機械可読命令を含んでよい。
【0250】
ハードウェアに実装する場合には、ハードウェアは、離散コンポーネント、集積回路、特定用途向け集積回路(ASIC)のうち1以上を含んでよい。
【0251】
本発明を特定の例を参照して説明してきたが、これらはあくまで例示を目的としたものであり、本発明の限定ではなく、開示された実施形態には、変更、追加、および/または、削除も、本発明の範囲を逸脱しない範囲で可能である。