【課題を解決するための手段】
【0012】
本願発明は、上記の課題を解決するために以下の発明を提供する。
(1)微細流路を用いた微小液滴の製造装置において、
該装置が微細流路基板と微細流路基板保持用ホルダーを備え、
微細流路基板が、中央部に形成される微小液滴の排出口と、この微小液滴の排出口に微細流路によって接続され、この微小液滴の排出口を中心としたM個(Mは1以上の整数)の円形または多角形のそれぞれの周上に複数配置される、内側から第1〜第Mの円形または多角形の周上の微小液滴生成部と、前記微小液滴の排出口を中心とした円形または多角形の周上に配置される第1の液体の導入口と、さらにその外側の円形または多角形の周上に順次配置される第N(ただしNは2以上の整数、M≦N−1)までの液体の導入口と、前記複数の微小液滴の生成部に前記第1〜第Nの液体を供給する微細流路を有し、
微細流路基板保持用ホルダーが、微小液滴の排出口を中心軸とし、前記第1〜第Nの液体を微細流路基板の各液体の導入口に均等に流量配分するためのN個の円環状または多角環状流路を有する多重管構造を有する微小液滴の製造装置であって、
N=2(このときM=1)であり、且つ第1の液体が分散相、第2の液体が連続相であり、
微細流路構造体保持用ホルダーが、微細流路基板の下部に配置される、連続相のホルダーへの導入口を備えた第3部品と、分散相のホルダーへの導入口を備え、且つ前記第3部品と組み合わせることで連続相を微細流路基板に供給するための円環状または多角環状流路を形成する第2部品と、前記第2部品と組み合わせることで分散相を微細流路基板に供給するための円環状経路を形成し且つ中央に微小液滴の微細流路基板からの排出口を有する円筒を備える第1部品を具備することを特徴とする微小液滴の製造装置。
(3)複数の微小液滴の生成部は、連続相液体に対して両側から分散相液体が交互に合流する上記(1)に記載の微小液滴の製造装置。
(5)微細流路を用いた微小液滴の製造装置において、
該装置が微細流路基板と微細流路基板保持用ホルダーを備え、
微細流路基板が、中央部に形成される微小液滴の排出口と、この微小液滴の排出口に微細流路によって接続され、この微小液滴の排出口を中心としたM個(Mは1以上の整数)の円形または多角形のそれぞれの周上に複数配置される、内側から第1〜第Mの円形または多角形の周上の微小液滴生成部と、前記微小液滴の排出口を中心とした円形または多角形の周上に配置される第1の液体の導入口と、さらにその外側の円形または多角形の周上に順次配置される第N(ただしNは2以上の整数、M≦N−1)までの液体の導入口と、前記複数の微小液滴の生成部に前記第1〜第Nの液体を供給する微細流路を有し、
微細流路基板保持用ホルダーが、微小液滴の排出口を中心軸とし、前記第1〜第Nの液体を微細流路基板の各液体の導入口に均等に流量配分するためのN個の円環状または多角環状流路を有する多重管構造を有する微小液滴の製造装置であって、
N=2(このときM=1)であり、且つ第1の液体が連続相、第2の液体が分散相であり、
微細流路構造体保持用ホルダーが、前記微細流路基板の下部に配置される、分散相のホルダーへの導入口を備えた第3部品と、連続相のホルダーへの導入口を備え、且つ前記第3部品と組み合わせることで分散相を微細流路基板に供給するための円環状または多角環状流路を形成する第2部品と、生成液滴のホルダーからの排出口を備え、且つ前記第2部品と組み合わせることで連続相を微細流路基板に供給するための円環状または多角環状流路を形成し、且つ中央に微小液滴の微細流路基板からの排出口を有する円筒を備える第1部品を具備することを特徴とする微小液滴の製造装置。
(6)複数の微小液滴の生成部は、前記分散相に対して両側から連続相が合流する上記(5)に記載の微小液滴の製造装置。
(8)微細流路を用いた微小液滴の製造装置において、
該装置が微細流路基板と微細流路基板保持用ホルダーを備え、
微細流路基板が、中央部に形成される微小液滴の排出口と、この微小液滴の排出口に微細流路によって接続され、この微小液滴の排出口を中心としたM個(Mは1以上の整数)の円形または多角形のそれぞれの周上に複数配置される、内側から第1〜第Mの円形または多角形の周上の微小液滴生成部と、前記微小液滴の排出口を中心とした円形または多角形の周上に配置される第1の液体の導入口と、さらにその外側の円形または多角形の周上に順次配置される第N(ただしNは2以上の整数、M≦N−1)までの液体の導入口と、前記複数の微小液滴の生成部に前記第1〜第Nの液体を供給する微細流路を有し、
微細流路基板保持用ホルダーが、微小液滴の排出口を中心軸とし、前記第1〜第Nの液体を微細流路基板の各液体の導入口に均等に流量配分するためのN個の円環状または多角環状流路を有する多重管構造を有する微小液滴の製造装置であって、
N=3であり、且つ第1の液体が第1分散相であり、第2の液体が第2分散相、第3の液体が連続相であり、生成液滴が第1分散相と第2分散相から構成され、
微細流路構造体保持用ホルダーが、
前記微細流路基板の下部に配置される、第2分散相のホルダーへの導入口を備えた第4部品と、
第1分散相のホルダーへの導入口を備え、且つ前記第4部品と組み合わせることで第2分散相を微細流路基板に供給するための円環状または多角環状流路を形成する第3部品と、
連続相のホルダーへの導入口を備え、且つ前記第3部品と組み合わせることで第1分散相を微細流路基板に供給するための円環状または多角環状流路を形成する第2部品と、
生成液滴のホルダーからの排出口を備え、且つ前記第2部品と組み合わせることで連続相を微細流路基板に供給するための円環状または多角環状流路を形成し、且つ中央に微小液滴の微細流路基板からの排出口を有する円筒または多角筒を備える第1部品を具備することを特徴とする微小液滴の製造装置。
(9)微細流路を用いた微小液滴の製造装置において、
該装置が微細流路基板と微細流路基板保持用ホルダーを備え、
微細流路基板が、中央部に形成される微小液滴の排出口と、この微小液滴の排出口に微細流路によって接続され、この微小液滴の排出口を中心としたM個(Mは1以上の整数)の円形または多角形のそれぞれの周上に複数配置される、内側から第1〜第Mの円形または多角形の周上の微小液滴生成部と、前記微小液滴の排出口を中心とした円形または多角形の周上に配置される第1の液体の導入口と、さらにその外側の円形または多角形の周上に順次配置される第N(ただしNは2以上の整数、M≦N−1)までの液体の導入口と、前記複数の微小液滴の生成部に前記第1〜第Nの液体を供給する微細流路を有し、
微細流路基板保持用ホルダーが、微小液滴の排出口を中心軸とし、前記第1〜第Nの液体を微細流路基板の各液体の導入口に均等に流量配分するためのN個の円環状または多角環状流路を有する多重管構造を有する微小液滴の製造装置であって、
N=3であり、且つ第1の液体が連続相であり、第2の液体が第1分散相、第3の液体が第2分散相であり、生成液滴が第1分散相と第2分散相から構成され、
微細流路構造体保持用ホルダーが、
前記微細流路基板の下部に配置される、第2分散相のホルダーへの導入口を備えた第4部品と、
第1分散相のホルダーへの導入口を備え、且つ前記第4部品と組み合わせることで第2分散相を微細流路基板に供給するための円環状または多角環状流路を形成する第3部品と、
連続相のホルダーへの導入口を備え、且つ前記第3部品と組み合わせることで第1分散相を微細流路基板に供給するための円環状または多角環状流路を形成する第2部品と、
生成液滴のホルダーからの排出口を備え、且つ前記第2部品と組み合わせることで連続相を微細流路基板に供給するための円環状または多角環状流路を形成し、且つ中央に微小液滴の微細流路基板からの排出口を有する円筒または多角筒を備える第1部品を具備することを特徴とする微小液滴の製造装置。
(10)M=2であり、生成液滴が、第1分散相を最内相、第2分散相を中間相とするダブルエマルションである上記(9)に記載の微小液滴の製造装置。
(11)複数の最内相液滴の生成部(第2微小液滴生成部)は、前記中間相に対して両側から最内相が交互に合流し、前記複数の中間相液滴の生成部(第1微小液滴生成部)は、最内相液滴を含む中間相に対して両側から連続相が合流する上記(10)に記載の微小液滴の製造装置。
(12)M=2であり、生成液滴が、第1分散相を中間相、第2分散相を最内相とするダブルエマルションである上記(9)に記載の微小液滴の製造装置。
(13)複数の最内相液滴の生成部(第2微小液滴生成部)は、前記最内相に対して両側から中間相が合流し、前記複数の中間相液滴の生成部(第1微小液滴生成部)は、前記最内相液滴を含む中間相に対して両側から連続相が合流する上記(12)に記載の微小液滴の製造装置。
(15)微細流路を用いた微小液滴の製造装置において、
該装置が微細流路基板と微細流路基板保持用ホルダーを備え、
微細流路基板が、中央部に形成される微小液滴の排出口と、この微小液滴の排出口に微細流路によって接続され、この微小液滴の排出口を中心としたM個(Mは1以上の整数)の円形または多角形のそれぞれの周上に複数配置される、内側から第1〜第Mの円形または多角形の周上の微小液滴生成部と、前記微小液滴の排出口を中心とした円形または多角形の周上に配置される第1の液体の導入口と、さらにその外側の円形または多角形の周上に順次配置される第N(ただしNは2以上の整数、M≦N−1)までの液体の導入口と、前記複数の微小液滴の生成部に前記第1〜第Nの液体を供給する微細流路を有し、
微細流路基板保持用ホルダーが、微小液滴の排出口を中心軸とし、前記第1〜第Nの液体を微細流路基板の各液体の導入口に均等に流量配分するためのN個の円環状または多角環状流路を有する多重管構造を有する微小液滴の製造装置であって、
N=4であり、且つ第1の液体が連続相であり、第2の液体が第1分散相、第3の液体が第2分散相、第4の液体が第3分散相であり、生成液滴が第1分散相、第2分散相、および第3分散相の三相から構成され、
微細流路構造体保持用ホルダーが、
前記微細流路基板の下部に配置される、第3分散相のホルダーへの導入口を備えた第5部品と、
第2分散相のホルダーへの導入口を備え、且つ前記第5部品と組み合わせることで第3分散相を微細流路基板に供給するための円環状または多角環状流路を形成する第4部品と、
第1分散相のホルダーへの導入口を備え、且つ前記第4部品と組み合わせることで第2分散相を微細流路基板に供給するための円環状または多角環状流路を形成する第3部品と、
連続相のホルダーへの導入口を備え、且つ前記第3部品と組み合わせることで第1分散相を微細流路基板に供給するための円環状または多角環状流路を形成する第2部品と、
生成液滴のホルダーからの排出口を備え、且つ前記第2部品と組み合わせることで連続相を微細流路基板に供給するための円環状または多角環状流路を形成し、且つ中央に微小液滴の微細流路基板からの排出口を有する円筒または多角筒を備える第1部品を具備することを特徴とする微小液滴の製造装置。
(16)M=3であり、生成液滴が第1分散相を第1中間相(連続相と接する相)、第2分散相を第2中間相(第1中間相の内側に位置する相)、第3分散相を最内相とするトリプルエマルションである上記(15)に記載の微小液滴の製造装置。
(17)複数の最内相液滴の生成部(第3微小液滴生成部)は、最内相に対して両側から第2中間相が合流し、複数の第2中間相液滴の生成部(第2微小液滴生成部)は、前記最内相液滴を含む第2中間相に対して両側から第1中間相が合流し、前記複数の第1中間相液滴の生成部(第1微小液滴生成部)は、前記最内相液滴を含む第2中間相液滴を内包する第1中間相に対して両側から連続相が合流する上記(16)に記載の微小液滴の製造装置。
(18)M=3であり、生成液滴が第1分散相を第1中間相、第2分散相を最内相、および第3分散相を第2中間相とするトリプルエマルションである上記(15)に記載の微小液滴の製造装置。
(19)複数の最内相液滴の生成部(第3微小液滴生成部)は、第2中間相に対して両側から交互に最内相が合流し、複数の第2中間相液滴の生成部(第2微小液滴生成部)は、前記最内相液滴を含む第2中間相に対して両側から第1中間相が合流し、
前記複数の第1中間相液滴の生成部(第1微小液滴生成部)は、前記最内相液滴を含む第2中間相液滴を内包する第1中間相に対して両側から連続相が合流することを特徴とする上記(18)に記載の微小液滴の製造装置。
(22)微細流路を用いた微小液滴の製造装置において、
該装置が微細流路基板と微細流路基板保持用ホルダーを備え、
微細流路基板が、中央部に形成される微小液滴の排出口と、この微小液滴の排出口に微細流路によって接続され、この微小液滴の排出口を中心としたM個(Mは1以上の整数)の円形または多角形のそれぞれの周上に複数配置される、内側から第1〜第Mの円形または多角形の周上の微小液滴生成部と、前記微小液滴の排出口を中心とした円形または多角形の周上に配置される第1の液体の導入口と、さらにその外側の円形または多角形の周上に順次配置される第N(ただしNは2以上の整数、M≦N−1)までの液体の導入口と、前記複数の微小液滴の生成部に前記第1〜第Nの液体を供給する微細流路を有し、
微細流路基板保持用ホルダーが、微小液滴の排出口を中心軸とし、前記第1〜第Nの液体を微細流路基板の各液体の導入口に均等に流量配分するためのN個の円環状または多角環状流路を有する多重管構造を有する微小液滴の製造装置であって、
N=5であり,且つ第1の液体が連続相であり,第2の液体が第1分散相,第3の液体が第2分散相,第4の液体が第3分散相,第5の液体が第4分散相であり,生成液滴が,第1分散相,第2分散相,第3分散相,および第4分散相の四相から構成され、
微細流路構造体保持用ホルダーが,
前記微細流路基板の下部に配置される,第4分散相のホルダーへの導入口を備えた第6部品と,
第3分散相のホルダーへの導入口を備え,且つ前記第6部品と組み合わせることで第4分散相を微細流路基板に供給するための円環状または多角環状流路を形成する第5部品と,
第2分散相のホルダーへの導入口を備え,且つ前記第5部品と組み合わせることで第3分散相を微細流路基板に供給するための円環状または多角環状流路を形成する第4部品と,
第1分散相のホルダーへの導入口を備え,且つ前記第4部品と組み合わせることで第2分散相を微細流路基板に供給するための円環状または多角環状流路を形成する第3部品と,
連続相のホルダーへの導入口を備え,且つ前記第3部品と組み合わせることで第1分散相を微細流路基板に供給するための円環状または多角環状流路を形成する第2部品と,
生成液滴のホルダーからの排出口を備え,且つ前記第2部品と組み合わせることで連続相を微細流路基板に供給するための円環状または多角環状流路を形成し,且つ中央に微小液滴の微細流路基板からの排出口を有する円筒または多角筒を備える第1部品を具備することを特徴とする微小液滴の製造装置。
(23)M=4であり、生成液滴が第1分散相を第1中間相(連続相と接する相)、第2分散相を第2中間相(第1中間相の内側に位置する相),第3分散相を第3中間相(第2中間相の内側に位置する相),第4分散相を最内相とするクワドラプル(四重)エマルションである上記(22)に記載の微小液滴の製造装置。
(24)複数の最内相液滴の生成部(第4微小液滴生成部)は,最内相に対して両側から第3中間相が合流し,複数の第3中間相液滴の生成部(第3微小液滴生成部)は,前記最内相液滴を含む第3中間相に対して両側から第2中間相が合流し,前記複数の第2中間相液滴の生成部(第2微小液滴生成部)は,前記最内相液滴を含む第3中間相液滴を内包する第2中間相に対して両側から第1中間相が合流し,前記複数の第1中間相液滴の生成部(第1微小液滴生成部)は,前記最内相液滴を含む第3中間相液滴を含む第2中間相液滴を内包する第1中間相に対して両側から連続相が合流する上記(23)に記載の微小液滴の製造装置。
(25)M=4であり、生成液滴が第1分散相を第1中間相(連続相と接する相)、第2分散相を第2中間相(第1中間相の内側に位置する相),第3分散相を最内相,第4分散相を第3中間相(第2中間相の内側に位置する相)とするクワドラプル(四重)エマルションである上記(22)に記載の微小液滴の製造装置。
(26)複数の最内相液滴の生成部(第4微小液滴生成部)は,第3中間相に対して両側から最内相が合流し,複数の第3中間相液滴の生成部(第3微小液滴生成部)は,前記最内相液滴を含む第3中間相に対して両側から第2中間相が合流し,前記複数の第2中間相液滴の生成部(第2微小液滴生成部)は,前記最内相液滴を含む第3中間相液滴を内包する第2中間相に対して両側から第1中間相が合流し,前記複数の第1中間相液滴の生成部(第1微小液滴生成部)は,前記最内相液滴を含む第3中間相液滴を含む第2中間相液滴を内包する第1中間相に対して両側から連続相が合流する上記(25)に記載の微小液滴の製造装置。