(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
車両が走行すべき道筋として設定されたルートに対応した道路沿いに位置する施設の検索が可能であり、該検索にて得られた施設を示すマークを前記道路の走行車線側と対向車線側とに分けて前記道路とともに表示部に表示させる表示制御手段を有するナビゲーション装置であって、
前記ルートに対応した道路上に設置された中央分離帯に関する情報であって少なくとも当該中央分離帯の設置位置を表す情報を含む中央分離帯情報を取得する中央分離帯情報取得手段を有し、
前記表示制御手段は、前記中央分離帯情報取得手段によって取得された前記中央分離帯情報に基づいて前記表示部に表示された前記道路上に前記中央分離帯を示す画像を表示させ、
前記車両が現在位置から前記中央分離帯の切れ目を通って前記中央分離帯に対向して対向車線側に位置する前記施設に至るまでの走行距離を前記中央分離帯情報取得手段にて取得された前記中央分離帯情報に基づいて演算するとともに、前記車両が現在位置から前記設定されたルートに沿って他の施設に至るまでの走行距離を演算する走行距離演算手段と、
前記表示部に前記検索された施設を示すマークに対応付けて当該施設に対して演算された走行距離を表示させる走行距離表示制御手段とを有する車載ナビゲーション装置。
車両が走行すべき道筋として設定されたルートに対応した道路沿いに位置する施設の検索が可能であり、該検索にて得られた施設を示すマークを前記道路の走行車線側と対向車線側とに分けて前記道路とともに表示部に表示させる表示制御手段を有するナビゲーション装置であって、
前記ルートに対応した道路上に設置された中央分離帯に関する情報であって少なくとも当該中央分離帯の設置位置を表す情報を含む中央分離帯情報を取得する中央分離帯情報取得手段と、
前記車両が現在位置から前記中央分離帯の切れ目を通って前記中央分離帯に対向して対向車線側に位置する施設に至るまでの走行距離を前記中央分離帯情報取得手段にて取得された前記中央分離帯情報に基づいて演算するとともに、前記車両が現在位置から前記設定されたルートに沿って他の施設に至るまでの走行距離を演算する走行距離演算手段と、
前記表示部に前記検索された施設を示すマークに対応付けて当該施設に対して演算された走行距離を表示させる走行距離表示制御手段とを有し、
更に、道路、検索された施設を示すマーク及び走行距離を表示する前記表示部の画面をスクロールさせる画面スクロール制御手段と、
検索された施設のうちで前記車両の現在位置からの走行距離が最も小さい最寄施設が前記中央分離帯に対向して対向車線側に位置する施設である場合、前記表示部の画面をスクロールさせる際に、前記最寄施設を示すマークを前記画面内に表示させた状態を維持させる最寄施設表示維持制御手段とを有する車載ナビゲーション装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前述した特許文献1に記載されたナビゲーション装置や特許文献2に記載された沿線目的物表示装置は、中央分離帯の設置された道路の対向車線側に沿って位置する施設については、中央分離帯によって横断が妨げられることや、立ち寄り難いことが分かるようにその表示形態が制御される。このため、利用者は、その表示内容を見ることによって、中央分離帯によって横断が妨げられる道路の対向車線側に沿って位置する施設については、立ち寄り難いことを認識しつつ、立ち寄るべき施設を決めることができる。
【0006】
ところで、中央分離帯が設置された道路の対向車線側に位置する施設であっても、中央分離帯の切れ目に対向している施設であれば必ずしも立ち寄り難いものでもなく、また、その切れ目からの距離に応じてその立ち寄り難さの程度も変わる。しかしながら、従来の装置では、表示内容からは中央分離帯が設置された道路の対向車線側に位置する施設への立ち寄り難さの程度については一切把握することができない。このため、急を要する場合であっても、実際には所要時間のかかるより遠方の走行車線側に位置する施設を立ち寄り施設として決めてしまうという事態が生じ得るものであった。
【0007】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、中央分離帯の設置された道路の対向車線側に位置する施設への立ち寄り難さの程度について表し得る車載ナビゲーション装置を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0016】
本発明に係る車載ナビゲーション装置
は、
車両が走行すべき道筋として設定されたルートに対応した道路沿いに位置する施設の検索が可能であり、該検索にて得られた施設を示すマークを前記道路の走行車線側と対向車線側とに分けて前記道路とともに表示部に表示させる表示制御手段を有するナビゲーション装置であって、前記ルートに対応した道路上に設置された中央分離帯に関する情報であって少なくとも当該中央分離帯の設置位置を表す情報を含む中央分離帯情報を取得する中央分離帯情報取得手段を有し、前記表示制御手段は、前記中央分離帯取得手段によって取得された前記中央分離帯情報に基づいて前記表示部に表示された前記道路上に前記中央分離帯を示す画像を表示させ、前記車両が現在位置から前記中央分離帯の切れ目を通って前記中央分離帯に対向して対向車線側に位置する前記施設に至るまでの走行距離を前記中央分離帯情報取得手段にて取得された前記中央分離帯情報に基づいて演算するとともに、前記車両が現在位置から前記設定されたルートに沿って他の施設に至るまでの走行距離を演算する走行距離演算手段と、前記表示部に前記検索された施設を示すマークに対応付けて当該施設に対して演算された走行距離を表示させる走行距離表示制御手段とを有する構成
である。
【0017】
このような構成により、中央分離帯の切れ目を通って中央分離帯に対向して対向車線側に位置する施設に至るまでの走行距離が当該施設を示すマークに対応づけて、また、設定されたルートに沿って他の施設に至るまでの走行距離が当該施設を示すマークに対応付けて、それぞれ表示部に表示されるようになるので、中央分離帯の切れ目と中央分離帯に対向して対向車線側に位置する施設との相対的な位置関係とともに各施設を示すマークに対応付けて表示された走行距離に基づいて前記中央分離帯に対向して対向車線側に位置する施設への立ち寄り難さの程度の判断がよりし易くなる。
【0018】
また、本発明に係る車載ナビゲーション装置において、道路、検索された施設を示すマーク及び中央分離帯を示す画像を表示する前記表示部の画面をスクロールさせる画面スクロール制御手段と、検索された施設のうちで前記車両の現在位置からの走行距離が最も小さい最寄施設が前記中央分離帯に対向して対向車線側に位置する施設である場合、前記表示部の画面をスクロールさせる際に、前記最寄施設を示すマークを前記画面内に表示させた状態を維持させる最寄施設表示維持制御手段とを有する構成とすることができる。
【0019】
このような構成により、道路、検索された施設を示すマーク及び中央分離帯を示す画像を表示する前記表示部の画面をスクロールさせるときに、走行距離が最も小さい中央分離帯に対向して対向車線側に位置する最寄施設を示すマークが表示画面内に表示され続けるので、中央分離帯に対向して対向車線側に位置する比較的立ち寄り難いであろう最寄施設と、立ち寄り易いが表示画面をスクロールしなければ対応するマークが現れることない遠方に位置する他の施設とを比較して実際に立ち寄るべき施設を決めることができる。
【0022】
更に、本発明に係る車載ナビゲーション装置は、車両が走行すべき道筋として設定されたルートに対応した道路沿いに位置する施設の検索が可能であり、該検索にて得られた施設を示すマークを前記道路の走行車線側と対向車線側とに分けて前記道路とともに表示部に表示させる表示制御手段を有するナビゲーション装置であって、前記ルートに対応した道路上に設置された中央分離帯に関する情報であって少なくとも当該中央分離帯の設置位置を表す情報を含む中央分離帯情報を取得する中央分離帯情報取得手段と、前記車両が現在位置から前記中央分離帯の切れ目を通って前記中央分離帯に対向して対向車線側に位置する施設に至るまでの走行距離を前記中央分離帯情報取得手段にて取得された前記中央分離帯情報に基づいて演算するとともに、前記車両が現在位置から前記設定されたルートに沿って他の施設に至るまでの走行距離を演算する走行距離演算手段と、前記表示部に前記検索された施設を示すマークに対応付けて当該施設に対して演算された走行距離を表示させる走行距離表示制御手段とを有し、更に、道路、検索された施設を示すマーク及び走行距離を表示する前記表示部の画面をスクロールさせる画面スクロール制御手段と、検索された施設のうちで前記車両の現在位置からの走行距離が最も小さい最寄施設が前記中央分離帯に対向して対向車線側に位置する施設である場合、前記表示部の画面をスクロールさせる際に、前記最寄施設を示すマークを前記画面内に表示させた状態を維持させる最寄施設表示維持制御手段とを有する構成である。
【発明の効果】
【0023】
本発明に係る車載ナビゲーション装置によれば、表示部における表示内容により中央分離帯の切れ目と対向車線側に位置する施設との相対的な位置関係を把握することができるので、その相対的な位置関係から対向車線側に位置する施設への立ち寄り難さの程度を判断することができるようになる。また、表示部に、中央分離帯の切れ目を通って中央分離帯に対向して対向車線側に位置する施設に至るまでの走行距離が当該施設を示すマークに対応づけて、また、設定されたルートに沿って他の施設に至るまでの走行距離が当該施設を示すマークに対応付けて、それぞれ表示されことにより、各施設に立ち寄るために実際に走行すべき距離を把握することができるようになるので、中央分離帯に対向して対向車線側に位置する施設のマークに対応づけて表示される走行距離の値や、その走行距離と他の施設を示すマークに対応付けて表示される走行距離との相対的な関係から、前記中央分離帯に対向して対向車線側に位置する施設への立ち寄り難さの程度を判断することができるようになる。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。
【0026】
本発明の実施の形態に係る車載ナビゲーション装置は、
図1に示すように構成される。
【0027】
図1において、車載ナビゲーション装置100は、コンピュータユニット(CPUを含む)にて構成される処理ユニット11を有している。処理ユニット11には、車両ナビゲーションに必要な位置情報を提供するためのGPSユニット17、センサ類18(ジャイロセンサ、加速度センサ等)、及び、地図情報及び各種情報を記憶する記憶部14(例えば、ハードディスクユニット)が接続されている。前記地図情報は、各道路に対応付けられた中央分離帯に関する情報(中央分離帯情報)を含んでいる。この中央分離帯情報は中央分離帯の位置や形状を表す情報を含む。記憶部14に格納される各種情報には、施設に関する情報を表す施設情報(位置情報、種類、名称等)が含まれる。また、処理ユニット11には、車室内に設けられ、LCD等により構成される表示部13と、操作ボタンや表示部13内に構成されるタッチパネル等からなる操作部12、車室内に設けられたスピーカ16に音声信号を供給する出力回路15が接続されている。更に、処理ユニット11には、通信回路19(FMラジオを含み得る)が接続されており、通信回路19にて無線受信される各種情報(例えば、VICS
(登録商標)からの渋滞情報)が処理ユニット11に提供され得るようになっている。
【0028】
処理ユニット11は、GPSユニット17及びセンサ類18からの各種情報、通信回路19にて受信された情報(例えば、渋滞情報)及び地図情報に基づいて車両ナビゲーションに係る処理を実行し、表示部13にナビゲーションに係る地図とともに車両位置マーク及び案内経路(ルート)等を表示する。また、処理ユニット11は、経路案内に係る種々のメッセージをスピーカ16から出力させるように、そのメッセージを表わす音声信号を出力回路15に供給する。
【0029】
この車載ナビゲーション装置100は、更に、車両が走行すべき道筋として設定されたルートに対応した道路沿いに位置する施設を検索することが可能であり、処理ユニット11は、その検索に係る処理を
図2に示す手順に従って実行する。
【0030】
乗員による操作部12の所定操作に応じて処理ユニット11は、
図3に示す施設検索のメニュー画面を表示部13に表示させる。このメニュー画面において、乗員が操作部12を操作して「ルート沿い施設検索」を指定すると、処理ユニット11は、車両が目的地まで走行する道筋として既に設定されているルートに対応した道路沿いに位置する施設を検索するための処理(ルート沿い施設検索処理)を
図2に示す手順に従って実行する。
【0031】
図2において、処理ユニット11は、検索対象となる施設を取得するための処理を行う(S11)。この処理(S11)では、処理ユニット11は、
図4に示すような検索対象施設の指定画面を表示部13に表示させる。この検索対象の指定画面では、「コンビニエンスストア」、「駐車場」、「レストラン」、「喫茶店」、「公園」及び「ガソリンスタンド」を検索対象の施設として指定することができる。乗員が操作部12を操作して検索対象となる施設(例えば、「コンビニエンスストア」)を指定すると、処理ユニット11は、その指定された施設を検索対象施設として取得する。
【0032】
処理ユニット11は、検索対象施設を取得すると、GPSセンサ17や各種センサからの情報に基づいて当該車両の現在位置を取得し(S12)、車両が目的地まで走行すべき道筋として既に設定されたルートを表す設定ルート情報を取得する(S13)。そして、処理ユニット11は、設定されたルートの現在位置から目的地までの範囲(全範囲)で、施設を検索すべき範囲を取得するための処理を行う(S14)。この処理(S14)では、処理ユニット11は、
図5に示すような検索範囲の指定画面を表示部13に表示させる。この検索範囲の指定画面では、ルート上の、現在位置から目的地までの「全範囲」(28km)、現在位置から「3km」までの範囲、現在位置から「5km」までの範囲、現在位置から「7km」までの範囲、現在位置から「10km」までの範囲及び現在位置から「15km」までの範囲を検索範囲として指定することができる。なお、処理ユニット11は、設定されたルートの現在位置から目的地までの距離に応じて、検索範囲の指定画面にて指定可能な検索範囲を動的に変えることができる。乗員が操作部12を操作して検索範囲(例えば、「3km以内」)を指定すると、処理ユニット11は、その指定された検索範囲を取得する。
【0033】
処理ユニット11は、検索対象となる施設及び設定されたルートの検索範囲に関する情報を取得すると(S11、S14)、施設検索の処理を実行する(S15)。具体的には、記憶部14に格納された施設情報(位置情報、種類、名称等を含む)を参照して、設定されたルートの指定された検索範囲に対応する道路(地図情報にて特定される)に沿って位置する前記検索対象として指定された施設(例えば、コンビニエンスストア)が検索される。その検索処理により、処理ユニット11は、例えば、
図6Aに示すような検索結果テーブルを作成する。この検索結果テーブルには、検索にて得られた施設(コンビニエンスストア)の名称(コンビニA、コンビニB、・・・)に対応付けて、その施設の位置を表す位置情報(緯度・経度(x1,y1)、(x2,y2)、・・・)、及びその施設の設置位置が車両進行方向(ルートの目的地に向かう方向)に対して道路の左側(走行車線側)であるか、あるいは右側(対向車線側)であるかを表す情報が登録される。
【0034】
施設検索の処理(S15)が終了すると、処理ユニット11は、記憶部14に格納された地図情報から前記設定されたルートの指定された検索範囲に対応する道路に設置された中央分離帯に関する情報を表す中央分離帯情報を取得する(S16)。その後、処理ユニット11は、検索結果テーブル(
図6A参照)に登録された施設から1つを選択し(S17)、当該検索結果テーブルに登録された情報を参照して、その選択された施設が進行方向に対して道路の左側(走行車線側)に位置するか、あるいは右側(対向車線側)に位置するかを判定する(S18)。進行方向に対して左側(走行車線側)に位置する施設の場合(S18で左側)、処理ユニット11は、地図情報に基づいて現在位置から設定されたルートに沿って当該施設に至るまでの道なり距離(走行距離)を演算する(S20)。そして、処理ユニット11は、
図6Bに示す「コンビニA」や「コンビニB」の場合のように、検索結果テーブルに、演算して得られた走行距離524m、988mと、中央分離帯回避が必要のないこと(否)とをその施設に対応させて登録する(S22)。
【0035】
一方、選択された施設が進行方向に対して右側(対向車線側)に位置する施設の場合(S18で右側)、処理ユニット11は、取得した中央分離帯情報(S16参照)を参照して、その施設まで走行するためには、中央分離帯を回避する必要があるか否かを判定する(S19)。即ち、対向車線側に位置する施設が中央分離帯に対向しており、車両がその中央分離帯の切れ目を通って(中央分離帯を回避して)Uターンをしてその施設まで走行しなければならないか、その対向車線に位置する施設が中央分離帯の切れ目に対向しており、車両は中央分離帯を回避することなく単なる右折にてその施設まで走行していくことができるかが判定される。
【0036】
処理ユニット11は、その施設まで走行するために中央分離帯を回避する必要があると判定すると(S19でYES)、地図情報(中央分離帯情報を含む)に基づいて現在位置から中央分離帯の切れ目を通って対向車線側の当該施設に至るまでの走行距離を演算する(S21)。そして、処理ユニット11は、
図6Bに示す「コンビニC」や「コンビニD」の場合のように、検索結果テーブルに、演算して得られた走行距離830m、1.2kmと、中央分離帯回避が必要であること(要)とをその施設に対応させて登録する(S22)。
【0037】
更に、対向車線側に位置する施設であっても、例えば、中央分離帯の切れ目に対向して位置するためにその施設まで走行するためには中央分離帯の回避が必要ないものであると判定すると(S19でNO)、処理ユニット11は、地図情報に基づいて現在位置から設定されたルートに沿って当該施設に至るまでの道なり距離(走行距離)を演算する(S20)。そして、処理ユニット11は、
図6Bに示す「コンビニE」の場合のように、検索結果テーブルに、演算して得られた走行距離1.3kmと、中央分離帯回避が必要のないこと(否)とをその施設に対応させて登録する(S22)。
【0038】
上述したような処理(S17〜S22)は、検索によって得られた全ての施設に対して繰り返し実行される(S23)。そして、その全ての施設に対して前述した処理(S17〜S22)が終了すると(S23でYES)、処理ユニット11は、検索結果テーブル(
図6B参照)に登録された情報に基づいて表示処理を実行する(S24)。
【0039】
処理ユニット11は、例えば、次のような表示処理を実行する。
【0040】
処理ユニット11は、設定されたルートを表すルート情報、指定された検索範囲の情報及び
図6Bに示す検索結果テーブルに登録された情報に基づいて、
図7に示すような検索結果画面を表示部13に表示させることができる。この検索結果画面では、設定されたルートRが指定された検索範囲の部分R1(指定ルート部分R1:実線参照)とそれ以外の部分R2(非指定部分R2:破線参照)とに区別して表示され、前記指定ルート部分R1に沿って、検索結果テーブルに登録された施設(例えば、コンビニエンスストア)を示すマークA〜Eが表示される。車両Mの進行方向に対して左側(走行車線側)に位置する施設を示すマークA、Bは、指定ルート部分R1の左側に表示され、車両Mの進行方向に対して右側(対向車線側)に位置する施設を示すマークC、D、Eは、指定ルート部分R1の右側に表示される。このような検索結果画面を見る利用者(乗員)は、設定されたルートR上の現在位置から指定した範囲内に、指定した種類の施設として、5つの施設が存在し、そのうちの2つの施設(マークA、B)が走行車線側(左側)にあり、3つの施設(マークC、D、E)が対向車線側(右側)にあることを把握することができる。
【0041】
処理ユニット11は、
図6Bに示す検索結果テーブルに登録された情報及び中央分離帯情報に基づいて、
図8に示すような検索結果画面を表示部13に表示させることができる。この検索結果画面では、設定されたルートRの指定ルート部分R1及びその指定ルート部分R1に対応した道路RDが表示されるとともに道路RD上に中央分離帯CR1、CR2、CR3、CR4の画像が表示される。また、検索にて得られた施設(コンビニエンスストア)を示すマーク「コンビニB」、「コンビニC」、「コンビニD」、「コンビニE」が現在位置に近い順に画面下方から順次、道路RDの走行車線側(左側)と対向車線側(右側)とに分けて表示されている。走行車線側に位置する施設を示すマーク「コンビニB」は、道路RDの左側に表示され、対向車線側に位置する施設を示すマーク「コンビニC」、「コンビニD」及び「コンビニE」は、道路RDの左側に表示される。なお、処理ユニット11は、表示部13に表示された検索結果画面に形成されたスクロールボタン12aa、12bbの操作に応じて当該検索結果画面のスクロール処理を行う。これにより、検索によって得られた全ての施設を示すマークを道路RD及び中央分離帯CR1、CR2、CR3、CR4、・・・とともに表示部13に表示させることができる。
【0042】
このような検索結果画面を見る利用者(乗員)は、その表示された中央分離帯CR1、CR2、CR3、CR4の切れ目と対向車線側に位置する施設を示すマーク「コンビニC」、「コンビニD」、「コンビニE」との相対的な位置関係から、実際の道路における中央分分離帯の切れ目と対向車線側に位置する施設との相対的な位置関係を把握することができる。その相対的な位置関係から対向車線側に位置する施設への立ち寄り難さの程度を判断することができるようになる。例えば、中央分離帯CR1に対向する施設(コンビニC)には、中央分離帯CR1と中央分離帯CR2との切れ目を通ってUターンして行かなければ到着することができず、また、中央分離帯CR2に対向する施設(コンビニD)には、中央分離帯CR2と中央分離帯CR3との切れ目を通ってUターンして行かなければ到着することができないことが分かる。また、中央分離帯CR3と中央分離帯CR4との切れ目に対向する施設(コンビニE)には、Uターンをすることなく単なる右折をすることにより到着することができることが分かる。従って、利用者(乗員)は、
図8に示す検索結果画面を見て、対向車線側に位置して中央分離帯の切れ目に対向する施設(コンビニE)よりも、対向車線側に位置して中央分離帯に対向する施設(コンビニC、コンビニD)のほうが立ち寄り難いと判断することができる。
【0043】
処理ユニット11は、
図6Bに示す検索結果テーブルに登録された情報及び中央分離帯情報に基づいて、
図9に示すような検索結果画面を表示部13に表示させることができる。この検索結果画面では、設定されたルートRの指定ルート部分R1及びその指定ルート部分R1に対応した道路RDが表示されるとともに道路RD上に中央分離帯CR1、CR2、CR3の画像が表示される。また、検索にて得られた施設(コンビニエンスストア)を示すマーク「コンビニA」、「コンビニB」、「コンビニC」、「コンビニD」が現在位置に近い順に画面下方から順次、道路RDの走行車線側(左側)と対向車線側(右側)とに分けて表示されている。走行車線側に位置する施設を示すマーク「コンビニA」及び「コンビニB」は、道路RDの左側に表示され、対向車線側に位置する施設を示すマーク「コンビニC」及び「コンビニD」は、道路RDの右側に表示される。更に、中央分離帯CR1と中央分離帯CR2との切れ目を通って中央分離帯CR1に対向して対向車線側に位置する施設(コンビニC)に至る分岐経路RR1が表示されるとともに、中央分離帯CR2と中央分離帯CR3との切れ目を通って中央分離帯CR2に対向して対向車線側に位置する施設(コンビニD)に至る分岐経路RR2が表示される。
【0044】
また、更に、走行車線側に位置する施設を示すマーク「コンビニA」及び「コンビニB」に対応付けて、当該施設に対応して検索結果テーブル(
図6B参照)に登録された走行距離「524m」及び「988m」が表示される。この走行距離は、現在位置から設定されたルートR(指定ルート部分R)に沿って当該施設にいたる道なり距離(
図2におけるS20参照)を表している。対向車線側に位置する施設を示すマーク「コンビニC」及び「コンビニD」に対応付けて、当該施設に対して検索テーブル(
図6B参照)に登録された走行距離「830m」及び「1.2km」が表示される。この走行距離は、現在位置から中央分離帯の切れ目を通って対向車線側の当該施設に至るまでの走行距離(
図2におけるS21参照)を表している。このような走行距離表示では、例えば、中央分離帯CR2に対向して対向車線側に位置する施設(コンビニD)は、中央分離帯CR2と中央分離帯CR3との切れ目を通ってUターンして行かなければ到着できないので、走行車線側の施設(コンビニB)より現在位置に近い位置にあっても、その走行距離(1.2km)は、走行車線側の施設(コンビニB)の走行距離(988m)より長くなっている。
【0045】
このような検索結果画面を見る利用者(乗員)は、その表示された中央分離帯CR1、CR2、CR3の切れ目と対向車線側に位置する施設を示すマーク「コンビニC」、「コンビニD」との相対的な位置関係から、実際の道路における中央分分離帯の切れ目と対向車線側に位置する施設との相対的な位置関係を把握することができることに加え、中央分離帯CR1、CR2に対向して対向車線側に位置する施設を示すマーク「コンビニC」、「コンビニD」に対応させて表示される分岐経路RR1、RR2によって、中央分離帯の切れ目を通ってそれらの施設(コンビニC、コンビニD)への走行経路を把握することができるので、その対向車線側に位置する施設(コンビニC、コンビニD)への立ち寄り難さの程度、具体的には、分岐経路が示されない走行車線側に位置する施設(コンビニA、コンビニB)よりも立ち寄り難いことをより明確に把握することができるようになる。
【0046】
更に、中央分離帯の切れ目を通って中央分離帯に対向して対向車線側に位置する施設(コンビニC、コンビニD)に至るまでの走行距離が当該施設を示すマーク「コンビニC」、「コンビニD」に対応づけて、また、設定されたルートに沿って他の施設(コンビニA、コンビニB)に至るまでの走行距離(道なり距離)が当該施設を示すマーク「コンビニA」、「コンビニB」に対応付けて、それぞれ表示される。これにより、各施設を示すマークに対応付けて表示された走行距離に基づいて前記中央分離帯に対向して対向車線側に位置する施設(コンビニC、コンビニD)への立ち寄り難さの程度の判断がよりし易くなる。
【0047】
前述したように、処理ユニット11は、表示画面(検索結果画面)のスクロール処理を行うことができる。検索された施設のうちで車両の現在位置からの走行距離が最も小さい最寄施設が、例えば、
図10Aに示すように、中央分離帯CR11と中央分離帯CR12との切れ目を通る分岐経路RR13に沿って到達することのできる中央分離帯CR11に対向して対向車線側に位置する施設(喫茶店A)である場合、処理ユニット11は、その表示画面をスクロールボタン12aa、12bbの操作に応じてスクロールさせる際に、例えば、
図10Bに示すように、前記最寄施設を示すマーク「喫茶店A」を表示画面内に表示させた状態を維持させる。即ち、
図10Bに示すように、スクロールによって現在位置からより遠方の走行車線側に位置する施設を示すマーク「喫茶店B」、「喫茶店C」をそこへの走行距離「2.5km」、「2.6km」とともに表示させた状態において、最寄施設である中央分離帯CR11に対向して対向車線側に位置する施設を示すマーク「喫茶店A」の表示がそこへの走行距離「220m」及び分岐経路RR13とともに維持される。このようなスクロール処理により、道路RD、検索された施設を示すマーク「喫茶店A」及び中央分離帯CR11、CR12を示す画像を表示する表示画面(
図10A及び
図10B参照)をスクロールさせるときに、走行距離が最も小さい(220m)中央分離帯CR11に対向して対向車線側に位置する最寄施設を示すマーク「喫茶店A」が表示画面内に表示され続けるので、中央分離帯CR11に対向して対向車線側に位置する比較的立ち寄り難いであろう最寄施設(喫茶店A)と、立ち寄り易いが表示画面をスクロールしなければ対応するマークが現れることない遠方に位置する他の施設(喫茶店B、喫茶店C)とを比較して実際に立ち寄るべき施設を決めることができる。例えば、緊急に立ち寄る必要があるのであれば、中央分離帯CR11に対向して対向車線側に位置するために多少立ち寄り難くい施設であっても、最も走行距離の小さい施設(喫茶店A)に立ち寄り、緊急に立ち寄る必要がなければ、多少遠くても立ち寄り易い走行車線側に位置する施設(喫茶店B、喫茶店C)に立ち寄る、との判断を容易に行うことができる。
【0048】
前述した検索結果画面の例(
図8、
図9、
図10A、
図10B)では、道路RD上に中央分離帯の画像が表示されるものであったが、中央分離帯の画像を表示させなくてもよい。処理ユニット11は、例えば、
図6Bに示す検索結果テーブルに登録された情報及び中央分離帯情報に基づいて、
図11に示すような検索結果画面を表示部13に表示させることができる。この検索結果画面では、設定されたルートRの指定ルート部分R1及びその指定ルート部分R1に対応した道路RDが表示される。また、検索にて得られた施設(コンビニエンスストア)を示すマーク「コンビニA」、「コンビニB」、「コンビニC」、「コンビニD」が現在位置に近い順に画面下方から順次、道路RDの走行車線側(左側)と対向車線側(右側)とに分けて表示されている。走行車線側に位置する施設を示すマーク「コンビニA」及び「コンビニB」は、道路RDの左側に表示され、対向車線側に位置する施設を示すマーク「コンビニC」及び「コンビニD」は、道路RDの右側に表示される。更に、走行車線側に位置する施設を示すマーク「コンビニA」及び「コンビニB」に対応付けて、当該施設に対応して検索結果テーブル(
図6B参照)に登録された走行距離「524m」及び「988m」(ルートRに沿った道なり距離)が表示される。対向車線側に位置する施設を示すマーク「コンビニC」及び「コンビニD」に対応付けて、当該施設に対して検索テーブル(
図6B参照)に登録された走行距離「830m」及び「1.2km」(在位置から中央分離帯の切れ目を通って対向車線側の当該施設に至るまでの走行距離)が表示される。
【0049】
これらに表示内容に加えて、中央分離帯に対向して対向車線側に位置する施設を示すマーク「コンビニC」、「コンビニD」に対応付けて所定マーク「要R」が表示される。このマーク「要R」は、中央分離帯の切れ目を通ってUターンする必要があることを意味することが予め利用者に周知される。なお、対向車線に位置しても中央分離帯の切れ目に対向する施設を示すマークに対応付けて前記マーク「要R」を表示させる必要はない。
【0050】
検索結果画面を見る利用者(乗員)は、表示されるマーク「要R」に対応したマーク「コンビニC」、「コンビニD」が示す施設(コンビニエンス)は、中央分離帯に対向して対向車線に位置するものであることを把握することができ、その施設は、マーク「要R」の対応付けのない他の施設(コンビニA、コンビニB)に比べて立ち寄り難いことを判断することができる。
【0051】
なお、
図11に示す検索結果画面において、中央分離帯の画像を表示させることもできる。この場合、マーク「要R」とともに中央分離帯の画像によって、中央分離帯に対向して対向車線側に位置する施設をより臨場感をもって認識することができる。
【0052】
処理ユニット11は、検索結果画面において、中央分離帯に対向して対向車線側に位置する施設を示すマークを他の施設を示すマークと異ならせて表示させることができる。例えば、
図12に示すように、中分離帯CR1、中央分離帯CR2に対向して対向車線側に位置する施設を示すマーク「コンビニC」、「コンビニD」の色を、他の施設である走行車線側に位置する施設を示すマーク「コンビニA」、「コンビニB」の色と異ならせることができる。また、
図13に示すように、中分離帯CR1、中央分離帯CR2に対向して対向車線側に位置する施設を示すマーク「コンビニC」、「コンビニD」の大きさを、他の施設である走行車線側に位置する施設を示すマーク「コンビニA」、「コンビニB」の大きさと異ならせる、例えば、小さくすることができる。なお、中央分離帯に対向して対向車線側に位置する施設を示すマークは、対向車線に位置しても中央分離帯の切れ目に対向する施設を示すマークとも異ならすこともできる。
【0053】
このように、検索結果画面において、中央分離帯に対向して対向車線側に位置する施設を示すマークを他の施設を示すマークと異ならせて表示させる場合、そのマークの違いによって、中央分離帯に対向して対向車線に位置する施設を容易に識別することができるようになる。その結果、そのマークの違いにより、例えば、走行車線側に位置する施設や中央分離帯の切れ目に対向する施設への立ち寄りの難しさの程度よりも中央分離帯に対向する施設への立ち寄りの難さの程度が高いことを一見して判断することができるようになる。