特許第5665093号(P5665093)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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▶ 野宗 貞榮の特許一覧

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5665093
(24)【登録日】2014年12月19日
(45)【発行日】2015年2月4日
(54)【発明の名称】梅エキスの製造方法
(51)【国際特許分類】
   A23L 1/212 20060101AFI20150115BHJP
【FI】
   A23L1/212 D
【請求項の数】1
【全頁数】4
(21)【出願番号】特願2012-158360(P2012-158360)
(22)【出願日】2012年7月17日
(65)【公開番号】特開2014-18125(P2014-18125A)
(43)【公開日】2014年2月3日
【審査請求日】2012年12月21日
(73)【特許権者】
【識別番号】512186494
【氏名又は名称】野宗 貞榮
(74)【代理人】
【識別番号】100107593
【弁理士】
【氏名又は名称】村上 太郎
(74)【代理人】
【識別番号】100107445
【弁理士】
【氏名又は名称】小根田 一郎
(72)【発明者】
【氏名】野宗 貞榮
【審査官】 竹内 祐樹
(56)【参考文献】
【文献】 特開2005−087025(JP,A)
【文献】 特開2004−222633(JP,A)
【文献】 特開2006−136277(JP,A)
【文献】 特開2011−229419(JP,A)
【文献】 特開2010−124714(JP,A)
【文献】 朝倉邦造,最新果汁・果実飲料事典、初版第1刷、1997年、株式会社朝倉書店、194〜195頁
【文献】 YAHOO!JAPAN知恵袋 私の梅エキスの作り方は間違った作り方でしょうか?梅を水洗い土鍋に入れいれにる。...,[online]、2010年6月7日、[2014年5月22日検索],インターネット<URL: http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1141892616>
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A23L 1/212−1/218
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
Thomson Innovation
G−Search
Food Science and Tech Abst(FSTA)(ProQuest Dialog)
Foodline Science(ProQuest Dialog)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
青梅をその果肉が柔らかくなるまで煮込んだ後、その青梅を潰して梅エキス成分が溶け込んだ透明な煮汁を作るとともに該煮汁から青梅の種と皮と果肉とを取り除き、その後煮汁から水分を蒸発させて粘度の高い梅エキスとすることを特徴とする梅エキスの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、梅エキス(梅肉エキス)の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の一般的な梅エキスの製造方法は、例えば、下記の特許文献1に開示されている。
【0003】
すなわち、まず青梅をすり下ろすか果肉を粉砕することによって種を除去し、すり下ろした果肉から果汁を搾り出して、この果汁を煮詰めることによって梅エキスを生成していた。
【0004】
また、果汁を搾り出さずに、梅肉の粉砕物をそのまま煮詰めることについても開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2006−61032号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、生の果肉の粉砕物を絞り出しても、果汁をすべて絞り出すことはできず、梅エキス成分の多くが果肉に付着したまま廃棄されることとなる。梅エキスは、青梅1kgあたり数十g程度しか抽出できないものであるため、より効率的に梅エキスを抽出可能な方法が望まれていた。
【0007】
また、梅肉の粉砕物をそのまま煮詰めた場合には、果肉の繊維質や皮の成分が混入したままであるため品質の高い梅エキスが生成されないという問題がある。
【0008】
そこで、本発明は、より効率的に梅エキスを抽出できるとともに、品質の高い梅エキスの製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、上記目的を達成するために、次の技術的手段を講じた。
【0010】
すなわち、本発明の梅エキスの製造方法は、青梅をその果肉が柔らかくなるまで煮込んだ後、その青梅を潰して煮汁を作るとともに該煮汁から青梅の種と皮と果肉とを取り除き、その後煮汁から水分を蒸発させることを特徴とするものである。
【0011】
本発明によれば、青梅を煮て柔らかくすることで簡単に青梅を潰すことができ、潰した青梅の果肉から熱湯中で梅エキス成分を溶出させることにより梅エキス成分を煮汁に効率的に溶出させることができ、この煮汁を濾すなどによって繊維質や皮などの固体成分を含まず梅エキス成分が溶け込んだ透明な煮汁のみを分離して、この煮汁を煮詰めることによって、高品質な梅エキスを生成することができる。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の好適な実施形態について説明する。
【0013】
まず、赤く熟していない青梅のみを用意する。用意する個数は、作りたい梅エキスの量に応じて適宜の個数とする。用意した複数の青梅を十分に水洗いして大きめの土鍋に入れ、複数の青梅が水面下に浸る程度まで水を土鍋に入れる。
【0014】
次に、土鍋をガス又はその他の燃料の上に乗せて中火で煮込み、沸騰しないように注意しながら、青梅が十分柔らかくなるまで煮込む。
【0015】
次に、果肉が柔らかくなった青梅を土鍋中でヘラなどで潰して、皮と果肉と種とを分離させる。この際、火を止めておくのが好ましいが、中火で煮込んでいるときに青梅を潰してもよい。また、青梅を土鍋から取り出して、取り出した青梅を潰して種と皮を分離させて果肉のみを土鍋内に戻してもよい。
【0016】
次に、空の第2の鍋と金属製のざるを用意し、この第2の鍋の上にざるを乗せ、土鍋の梅を何回かに分けてざるで濾して、煮汁を第2の鍋に集め、ざるに残った梅の皮、果肉及び種は捨てる。
【0017】
第2の鍋に集めた煮汁には、ざるの網目が荒いために細かい皮や果肉が混入しているため、空の第3の鍋を用意して、絹又は木綿の袋を用いて煮汁をさらに濾し、袋に残った皮や果肉は捨てる。
【0018】
第3の鍋には、梅エキス成分が溶け込んだ透明な煮汁のみが残り、この煮汁が「うめず」となる。この透明な煮汁の入った鍋を火にかけ、最初は強火で沸騰させて水分を飛ばし、煮汁が煮こぼれしないように火加減を調節しながら2時間程度煮ていると水分がほぼ蒸発して、黒く粘度の高い梅エキスが鍋の底に生成される。梅エキスに適度な粘りが出てきたら火を止めて梅エキスを冷まし、梅エキスをヘラなどを用いて瓶などに移し替える。
【0019】
この濃縮梅エキスは、賞味期限は無限で何年でも保存可能であり、年を経るほどエキスが固くなって固体化していき、健胃剤や健腸剤として用いることが可能である。