特許第5665108号(P5665108)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5665108電話交換機システムおよび電話機切替方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5665108
(24)【登録日】2014年12月19日
(45)【発行日】2015年2月4日
(54)【発明の名称】電話交換機システムおよび電話機切替方法
(51)【国際特許分類】
   H04M 3/58 20060101AFI20150115BHJP
【FI】
   H04M3/58
【請求項の数】6
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2009-167740(P2009-167740)
(22)【出願日】2009年7月16日
(65)【公開番号】特開2011-24006(P2011-24006A)
(43)【公開日】2011年2月3日
【審査請求日】2011年9月7日
【審判番号】不服2013-17469(P2013-17469/J1)
【審判請求日】2013年9月10日
(73)【特許権者】
【識別番号】000227205
【氏名又は名称】NECプラットフォームズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100123788
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 昭夫
(74)【代理人】
【識別番号】100127454
【弁理士】
【氏名又は名称】緒方 雅昭
(72)【発明者】
【氏名】越智 亮一
【合議体】
【審判長】 田中 庸介
【審判官】 山中 実
【審判官】 山本 章裕
(56)【参考文献】
【文献】 特開2005−217719(JP,A)
【文献】 特開2009−147728(JP,A)
【文献】 特開2002−44697(JP,A)
【文献】 特開平1−228362(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04M3/42,H04M3/54,H04M3/58,H04Q3/58
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
所属電話番号を記憶する記憶手段と、
電話機から、着信要求と、端末切替要求とを受信する通信手段と、
前記通信手段が前記端末切替要求を受信すると、前記記憶手段内の所属電話番号を切替対象電話番号として選択し、該切替対象電話番号の電話機を切替対象電話機として特定する管理手段と、
前記通信手段が前記着信要求を受信すると、該着信要求の着信先の電話機を呼び出し、その呼び出しに対する応答があった場合、該着信先の電話機と該着信要求の発信元の電話機とを互いに接続させ、その後、前記通信手段が前記発信元の電話機から前記端末切替要求を受信すると、そのときに前記管理手段が特定した切替対象電話機を切替先の電話機として呼び出し、その呼び出しに対する応答があった場合、該切替先の電話機と前記着信先の電話機とを互いに接続させる制御手段と、を含み、
前記記憶手段は、前記所属電話番号と識別用電話番号とを前記識別用電話番号ごとに対応付けて記憶し、
前記管理手段は、前記端末切替要求の送信元の電話機の電話番号が前記識別用電話番号として対応付けられた所属電話番号を、前記切替対象電話番号として選択し、前記切替対象電話番号が複数ある場合、前記切替対象電話番号の電話機の中から、予め定められた条件に合う電話機を前記切替対象電話機として特定する、または、前記切替対象電話番号の電話機が接続可能であれば、該切替対象電話番号の電話機を前記切替対象電話機として特定し、前記接続可能な電話機が複数ある場合、該複数の電話機の中から、予め定められた条件に合う電話機を前記切替対象電話機として特定する、電話交換機システム。
【請求項2】
請求項1に記載の電話交換機システムにおいて、
前記制御手段は、前記通信手段が前記発信元の電話機とは異なる待機状態の電話機から端末接続要求としての前記端末切替要求を受信すると、そのときに前記管理手段が特定した切替対象電話機を前記着信先の電話機として呼び出す、電話交換機システム。
【請求項3】
所属電話番号を記憶する記憶手段と、
電話機から、着信要求と、端末切替要求とを受信する通信手段と、
前記通信手段が前記端末切替要求を受信すると、前記記憶手段内の所属電話番号を切替対象電話番号として選択し、該切替対象電話番号の電話機を切替対象電話機として特定する管理手段と、
前記通信手段が前記着信要求を受信すると、該着信要求の着信先の電話機を呼び出す制御手段と、を含み、
前記管理手段は、前記制御手段が前記着信先の電話機を呼び出している間に、前記通信手段が前記発信元の電話機から前記端末切替要求を受信すると、前記所属電話番号のうち前記着信先の電話機の電話番号と異なる電話番号を前記切替対象電話番号として選択し、
前記制御手段は、前記着信先の電話機を呼び出している間に前記通信手段が前記発信元の電話機から前記端末切替要求を受信すると、そのときに前記管理手段が特定した切替対象電話機を着信切替先の電話機として呼び出し、その呼び出しに対する応答があった場合、該着信切替先の電話機と前記発信元の電話機とを互いに接続させる、電話交換機システム。
【請求項4】
所属電話番号を記憶する記憶手段を含む電話交換機システムによる電話機切替方法であって、
着信要求を受信する受信ステップと、
前記着信要求が受信されると、該着信要求の着信先の電話機を呼び出し、その呼び出しに対する応答があった場合、該着信先の電話機と該着信要求の発信元の電話機とを互いに接続させる接続ステップと、
予め定められた端末切替要求を受信する受付ステップと、
前記端末切替要求が受信されると、前記記憶手段内の所属電話番号を切替対象電話番号として選択し、該切替対象電話番号の電話機を切替対象電話機として特定する特定ステップと、
前記着信先の電話機と前記発信元の電話機とが互いに接続されているときに、前記発信元の電話機から前記端末切替要求が受信されると、そのときに特定された切替対象電話機を切替先の電話機として呼び出し、その呼び出しに対する応答があった場合、該切替先の電話機と前記着信先の電話機とを互いに接続させる制御ステップと、を含み、
前記記憶手段は、前記所属電話番号と識別用電話番号とを前記識別用電話番号ごとに対応付けて記憶し、
前記特定ステップでは、前記端末切替要求の送信元の電話機の電話番号が前記識別用電話番号として対応付けられた所属電話番号を、前記切替対象電話番号として選択し、前記切替対象電話番号が複数ある場合、前記切替対象電話番号の電話機の中から、予め定められた条件に合う電話機を前記切替対象電話機として特定する、または、前記切替対象電話番号の電話機が接続可能であれば、該切替対象電話番号の電話機を前記切替対象電話機として特定し、前記接続可能な電話機が複数ある場合、該複数の電話機の中から、予め定められた条件に合う電話機を前記切替対象電話機として特定する、電話機切替方法。
【請求項5】
請求項4に記載の電話機切替方法において、
前記発信元の電話機とは異なる待機状態の電話機から端末接続要求としての前記端末切替要求が受信されると、そのときに特定された切替対象電話機を前記着信先の電話機として呼び出す呼出ステップをさらに含む、電話機切替方法。
【請求項6】
所属電話番号を記憶する記憶手段を含む電話交換機システムによる電話機切替方法であって、
着信要求を受信する受信ステップと、
前記着信要求が受信されると、該着信要求の着信先の電話機を呼び出す接続ステップと、
予め定められた端末切替要求を受信する受付ステップと
前記端末切替要求が受信されると、前記記憶手段内の所属電話番号を切替対象電話番号として選択し、該切替対象電話番号の電話機を切替対象電話機として特定する特定ステップと、を含み、
前記特定ステップでは、前記着信先の電話機が呼び出されている間に前記発信元の電話機から前記端末切替要求が受信されると、前記所属電話番号のうち前記着信先の電話機の電話番号と異なる電話番号を前記切替対象電話番号として選択し、
前記着信先の電話機が呼び出されている間に前記発信元の電話機から前記端末切替要求が受信されると、そのときに特定された切替対象電話機を着信切替先の電話機として呼び出し、その呼び出しに対する応答があった場合、該着信切替先の電話機と前記発信元の電話機とを互いに接続させる呼出切替ステップをさらに含む、電話機切替方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電話交換機システムおよび電話機切替方法に関する。
【背景技術】
【0002】
電話交換機システムには、着信転送方式が採用されているものがある。着信転送方式では、発信元の電話機端末が着信先の電話機端末に送信した着信要求を別の電話機端末に転送することで、着信先の電話機端末を切り替えることができる。
【0003】
着信転送方式の第一の方式では、着信先の電話機端末に着信要求が送信されてから一定時間内にその着信要求に対する応答がない場合や、着信先の電話機端末が通話中である場合などに、着信先の電話機端末の所有者にて予め設定された電話番号の電話機端末に着信要求が転送される。
【0004】
また、着信転送方式の第二の方式では、着信先の電話機端末に応答した応答者がその着信要求を保留にし、その後、切替先の電話機端末の電話番号を入力することで、その着信要求が切替先の電話機端末に転送される。
【0005】
第二の方式では、応答者が切替先の電話機端末の電話番号を入力しなければならず、手間がかかるという問題があった。この問題を解決することが可能な技術には、特許文献1に記載の転送方式および特許文献2に記載の保留端末識別装置がある。
【0006】
特許文献1および特許文献2に記載の技術では、複数の内線電話機のそれぞれを接続した構内電話システムが構築される。また、各内線電話機には、保留釦と表示部とが設けられる。
【0007】
第一の内線電話機への着信要求に応答した応答者がその着信要求を他の内線電話機に転送する場合、応答者は第一の内線電話機の保留釦を押下する。保留釦が押下されると、各内線電話機の表示部に保留の着信要求がある旨が表示される。この表示を確認した使用者が第二の内線電話機の保留釦を押下すると、着信要求の保留が解除され、発信元の電話機と、第二の内線電話機とが接続される。
【0008】
したがって、保留釦を押下するだけで、着信先の電話機端末を他の電話機端末に切り替えることが可能になるので、電話番号を入力する手間を軽減することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開昭60−247363号公報
【特許文献2】特開平10−304062号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
着信転送方式の第一の方式および第二の方式でも、特許文献1および2に記載の技術でも、着信先の電話機端末を切り替えることはできるが、発信元の電話機端末を切り替えることができないという問題があった。
【0011】
このため発信者の利便性が低い。例えば、発信者が固定電話機端末を用いて通話している時に移動する必要が生じても、通話に用いる電話機端末を固定電話機端末から移動電話機端末に切り替えることができない。また、発信者が移動電話機端末を用いて通話しているときに固定電話機端末が有する固有の機能を使用する必要が生じても、通話に用いる電話機端末を移動電話機端末から固定電話機端末に切り替えることができない。
【0012】
本発明の目的は、上記の課題である、発信元の電話機端末を他の電話機端末に切り替えることができないという問題を解決する電話交換機システムおよび電話機切替方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明による電話交換機システムは、所属電話番号を記憶する記憶手段と、電話機から、着信要求と、端末切替要求とを受信する通信手段と、前記通信手段が前記端末切替要求を受信すると、前記記憶手段内の所属電話番号を切替対象電話番号として選択し、該切替対象電話番号の電話機を切替対象電話機として特定する管理手段と、前記通信手段が前記着信要求を受信すると、該着信要求の着信先の電話機を呼び出し、その呼び出しに対する応答があった場合、該着信先の電話機と該着信要求の発信元の電話機とを互いに接続させ、その後、前記通信手段が前記発信元の電話機から前記端末切替要求を受信すると、そのときに前記管理手段が特定した切替対象電話機を切替先の電話機として呼び出し、その呼び出しに対する応答があった場合、該切替先の電話機と前記着信先の電話機とを互いに接続させる制御手段と、を含む。
【0014】
本発明による電話機切替方法は、所属電話番号を記憶する記憶手段を含む電話交換機システムによる電話機切替方法であって、着信要求を受信する受信ステップと、前記着信要求が受信されると、該着信要求の着信先の電話機を呼び出し、その呼び出しに対する応答があった場合、該着信先の電話機と該着信要求の発信元の電話機とを互いに接続させる接続ステップと、前記発信元の電話機から端末切替要求を受信する受付ステップと、前記端末切替要求が受信されると、前記記憶手段内の所属電話番号を切替対象電話番号として選択し、該切替対象電話番号の電話機を切替対象電話機として特定する特定ステップと、前記着信先の電話機と前記発信元の電話機とが互いに接続されているときに、前記発信元の電話機から前記端末切替要求が受信されると、そのときに特定された切替対象電話機を切替先の電話機として呼び出し、その呼び出しに対する応答があった場合、該切替先の電話機と前記着信先の電話機とを互いに接続させる制御ステップと、を含む。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、発信元の電話機端末を他の電話機端末に切り替えることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明の第一の実施形態の電話交換機システムを示したブロック図である。
図2】グループデータベースのレコードの一例を示した説明図である。
図3】本発明の第一の実施形態の電話交換機システムの動作を説明するためのフローチャートである。
図4】本発明の第二の実施形態の電話交換機システムを示したブロック図である。
図5】グループデータベースのレコードの他の例を示した説明図である。
図6】本発明の第二の実施形態の電話交換機システムの動作を説明するためのフローチャートである。
図7】本発明の第四の実施形態の電話交換機システムの動作を説明するためのフローチャートである。
図8】本発明の第五の実施形態の電話交換機システムの動作を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。なお、以下の説明では、同じ機能を有する構成には同じ符号を付け、その説明を省略する場合がある。
【0018】
(第一の実施形態)
図1は、本発明の第一の実施形態の電話交換機システムを示したブロック図である。図1において、電話交換機システムは、グループデータベース装置100と、主装置200とを含む。
【0019】
電話交換機システムは、複数の電話機端末と接続可能である。図1では、電話交換機システムと接続可能な電話機端末として、電話機端末301、302および311が示されている。なお、電話機端末301、302および311は、コンピュータにて実現されるソフトウェア電話機端末を含む固定電話機端末でもよいし、携帯電話機端末およびPHS端末などの移動電話機端末でもよい。また、以下では、電話機端末301の電話番号を「401」とし、電話機端末302の電話番号を「402」とする。
【0020】
また、各電話機端末は端末の切替を要求する端末切替要求ボタンを備えている。
【0021】
グループデータベース装置100は、記憶手段の一例である。グループデータベース装置100は、グループデータベースを記憶する。グループデータベースでは、電話機端末毎にグループを形成することができ、個々のグループを識別するための識別用電話番号と、そのグループに所属する複数の電話機端末の電話番号を所属電話番号とするグループ情報とが対応付けられている。本実施形態のグループデータベースでは、電話番号「401」が識別用電話番号であり、電話番号「401」および「402」が所属電話番号でありグループ情報を構成する。
【0022】
図2は、本実施形態のグループデータベースの一例を示した説明図である。図2において、識別用電話番号111は、グループを識別するための識別情報として用いられる電話番号であり、電話機端末301の電話番号「401」を示す。グループ情報112は、識別用電話番号111「401」にて識別されるグループに所属する電話機端末301および302のそれぞれの所属電話番号113および114を含む。所属電話番号113は、電話機端末301の電話番号「401」を示し、所属電話番号114は、電話機端末302の電話番号「402」を示す。ここで、グループデータベース装置100内の各グループを作成するための方法としては、電話機端末から予め定められた番号を用いて行う方法や、PCなどの情報処理装置からネットワークを介して主装置200にアクセスして行う方法がある。また、この二つの方法の両方が用いられてもよい。
【0023】
図1に戻る。主装置200は、通信部201と、管理部202と、制御部203とを含む。通信部201は、電話交換機システムに接続可能な電話機端末の少なくとも一つから、着信要求と、予め定められた端末切替要求とを受信する。なお、本実施形態では、端末切替要求は、電話機端末を切り替える旨の切替要求として用いられる。
【0024】
通信部201が端末切替要求を受信すると、管理部202は、その端末切替要求の送信元の電話機端末301の電話番号401が識別用電話番号として対応付けられたグループ情報を、グループデータベース装置100から検索する。
【0025】
管理部202は、その検索したグループ情報に含まれる所属電話番号をグループデータベース装置100から取得する。管理部202は、その取得した所属電話番号のうち、識別用電話番号と異なる所属電話番号を切替対象電話番号として選択する。管理部202は、その選択した切替対象電話番号の電話機端末を切替対象電話機端末として特定する。
【0026】
通信部201が着信要求を受信すると、制御部203は、その着信要求の着信先の電話機端末を呼び出す。制御部203は、その呼び出しに対する応答があった場合、その着信先の電話機端末と、その着信要求の発信元の電話機端末とを互いに接続させて、それらの電話機端末間の通話を開始させる。
【0027】
着信先の電話機端末と発信元の電話機端末とが互いに接続された後で通信部201が発信元の電話機端末から端末切替要求を受信すると、制御部203は、着信先の電話機端末を保留状態にするとともに、その端末切替要求が受信されたたときに管理部202が特定した切替対象電話機端末を、切替先の電話機端末として呼び出す。制御部203は、その呼び出しに対する応答があった場合、切替先の電話機端末と着信先の電話機端末とを互いに接続させて、それらの電話機端末間の通話を開始させる。
【0028】
なお、主装置200は、上記の機能の他にも、一般的な電話交換機の機能を有していてもよい。
【0029】
次に動作を説明する。
【0030】
図3は、本実施形態の電話交換機システムの動作を説明するためのフローチャートである。なお、電話機端末301が着信先を電話機端末311とする着信要求を送信し、その後、電話機端末301および311が接続されたものとする。
【0031】
ステップS31では、電話機端末301のユーザは、端末切替要求ボタンを押下して電話機端末301に端末切替要求を入力する。電話機端末301は、その入力された端末切替要求を主装置200の通信部201に送信する。通信部201は、端末切替要求を受信すると、ステップS32を実行する。
【0032】
ステップS32では、通信部201は、端末切替要求を制御部203を介して管理部202に送信する。管理部202は、端末切替要求を受信すると、電話機端末301の電話番号「401」が識別用電話番号として対応付けられたグループ情報を、グループデータベース装置100に記憶されたグループデータベースの中から検索する。管理部202は、ステップS32を終了すると、ステップS33を実行する。
【0033】
ステップS33では、管理部202は、検索されたグループ情報内の所属電話番号「401」および「402」を取得する。管理部202は、所属電話番号「401」および「402」のうち、識別用電話番号「401」と異なる所属電話番号「402」を切替対象電話番号として選択する。管理部202は、その選択した切替対象電話番号「402」を制御部203に送信する。制御部203は、切替対象電話番号「402」を受信すると、ステップS34を実行する。
【0034】
ステップS34では、制御部203は、着信先の電話機端末311を保留にするとともに、切替対象電話番号「402」の電話機端末302を呼び出す。これにより、電話機端末311は、電話機端末301との通話状態から保留状態に変化する。その後、ステップS35が実行される。
【0035】
ステップS35では、ユーザは、電話機端末302を操作して、保留を解除する旨を入力する。電話機端末302は、その旨が入力されると、呼び出しに対する応答信号を主装置200の通信部201に送信する。通信部201は、応答信号を受信すると、その応答信号を制御部203に送信する。
【0036】
制御部203は、応答信号を受信すると、呼び出しに対する応答があったと判断して、電話機端末302および311を互いに接続させる。これにより、電話機端末302および311間の通話が開始され、動作が終了する。
【0037】
次に効果を説明する。
【0038】
本実施形態によれば、管理部202は、通信部201が端末切替要求を受信すると、グループデータベース装置100から所属電話番号を切替対象電話番号として取得し、その取得した切替対象電話番号の電話機端末を切替対象電話機端末として特定する。着信先の電話機端末と発信元の電話機端末とが接続されているときに、通信部201が端末切替要求を受信すると、制御部203は、そのときに管理部202が特定した切替対象電話機端末を切替先の電話機端末として呼び出す。その呼び出しに対する応答があった場合、その切替先の電話機端末と着信先の電話機端末とを互いに接続させる。
【0039】
この場合、着信先の電話機端末と発信元の電話機端末とが接続されているときに、端末切替要求が受信されると、切替対象電話番号の電話機端末である切替先の電話機端末と着信先の電話機端末とが互いに接続される。
【0040】
したがって、発信者は端末切替要求ボタンを押下するだけで発信元の電話機端末を切替先の電話機端末に切り替えることができるので、発信者の利便性を向上させ操作の簡便化を図ることができる。なお、端末切替要求ボタンは専用のボタンを設けなくてもよく、電話機端末が一般的に具備しているプログラム可能なボタンに割り付けて実現しても良いし、特定の機能ボタンにダイヤル番号を組み合わせた特番でも良いので、コストの増加を抑制することも可能である。
【0041】
また、本実施形態では、グループデータベース装置100は、所属電話番号と識別用電話番号とを識別用電話番号毎に対応付けて記憶する。管理部202は、端末切替要求の送信元の電話機端末の電話番号が識別用電話番号として対応付けられた所属電話番号を切替対象電話番号として取得する。
【0042】
この場合、電話機端末毎に異なる切替先の電話機端末を選択することが可能になる。
【0043】
(第二の実施形態)
図4は、本発明の第二の実施形態の電話交換機システムを示したブロック図である。図4では、電話機端末として電話機端末303をさらに示されている。なお、電話機端末303の電話番号を「403」とする。本実施形態では、グループデータベース装置100に記憶されたグループデータベースには、電話番号「403」が識別用電話番号であり、電話番号「401」〜「403」が所属電話番号でありグループ情報を構成する。
【0044】
図5は、本実施形態のグループデータベースの一例を示した説明図であり、識別用電話番号121と、グループ情報122とを有する。識別用電話番号121は、グループを識別するための識別情報として用いられる電話番号であり、電話機端末303の電話番号「403」を示す。グループ情報122は、識別用電話番号121「403」にて識別されるグループに所属する電話機端末301〜303のそれぞれの所属電話番号123〜125を含む。所属電話番号123は、電話機端末301の電話番号「401」を示し、所属電話番号124は、電話機端末302の電話番号「402」を示し、所属電話番号125は、電話機端末303の電話番号「403」を示す。
【0045】
図4に戻る。電話機端末303および311の間で通話が行われているときに、通信部201が電話機端末303から端末切替要求を受信した場合、管理部202は、グループデータベース装置100から、電話機端末303の電話番号「403」が識別用電話番号として対応付けられたグループ情報に含まれる所属電話番号「401」〜「403」を取得する。管理部202は、所属電話番号「401」〜「403」から識別用電話番号「403」を除いた所属電話番号「401」および「402」を切替対象電話番号として選択する。
【0046】
このように切替対象電話番号が複数ある場合、管理部202は、その複数の切替対象電話番号の電話機端末の中から、予め定められた条件に合う電話機端末を切替対象電話機端末として特定する。
【0047】
例えば、図5で示したように所属電話番号が並べて記憶されている場合、管理部202は、識別用電話番号の下にある所属電話番号の電話機端末を、切替対象電話機端末として特定する。また、識別用電話番号の下に切替対象電話番号がない場合、つまり、識別用電話番号がグループ情報内の末尾にある場合、管理部202は、グループ情報内の先頭の所属電話番号の電話機端末を、切替対象電話機端末として特定する。また、制御部203は、複数の所属電話番号の中で最も若い番号の所属電話番号の電話機端末を、切替対象電話機端末として特定してもよい。
【0048】
次に動作を説明する。
【0049】
図6は、本実施形態の電話交換機システムの動作を説明するためのフローチャートである。なお、電話機端末303が着信先を電話機端末311とする着信要求を送信し、電話機端末303および311が接続されているものとする。
【0050】
ステップS61では、電話機端末303のユーザは、端末切替要求ボタンを押下して電話機端末303に端末切替要求を入力する。電話機端末303は、その入力された端末切替要求を主装置200の通信部201に送信する。通信部201は、端末切替要求を受信すると、ステップS62を実行する。
【0051】
ステップS62では、通信部201は、端末切替要求を制御部203を介して管理部202に送信する。管理部202は、端末切替要求を受信すると、電話機端末303の電話番号「403」が識別用電話番号として対応付けられたグループ情報を、グループデータベース装置100に記憶されたグループデータベースの中から検索する。管理部202は、ステップS62を終了すると、ステップS63を実行する。
【0052】
ステップS63では、管理部202は、検索されたグループ情報内の所属電話番号「401」〜「403」を取得する。管理部202は、所属電話番号「401」〜「403」のうち、識別用電話番号「403」と異なる所属電話番号「401」及び「402」を切替対象電話番号として選択する。所属電話番号が複数あるので、管理部202は、その複数の所属電話番号の電話端末機の中から切替対象電話機端末を特定する。具体的には、管理部202は、識別用電話番号「403」の下に所属電話番号がないので、先頭の所属電話番号「401」の電話機端末301を、切替対象電話機端末として選択する。管理部202は、その選択した切替対象電話機端末の電話番号「401」を制御部203に送信する。制御部203は、切替対象電話番号「401」を受信すると、ステップS64を実行する。
【0053】
ステップS64では、制御部203は、着信先の電話機端末311を保留にするとともに、切替対象電話番号「401」の電話機端末301を呼び出す。これにより、電話機端末311は、電話機端末303との通話状態から保留状態に変化する。その後、ステップS65が実行される。
【0054】
ステップS65では、ユーザは、電話機端末301を操作して、保留を解除する旨を入力する。電話機端末301は、その旨が入力されると、呼び出しに対する応答信号を主装置200の通信部201に送信する。通信部201は、応答信号を受信すると、その応答信号を制御部203に送信する。制御部203は、応答信号を受信すると、呼び出しに対する応答があったと判断して、電話機端末301および311を互いに接続させる。これにより、電話機端末301および311間の通話が開始され、動作が終了する。
【0055】
次に効果を説明する。
【0056】
本実施形態によれば、管理部202は、所属電話番号が複数ある場合、その複数の所属電話番号のそれぞれの電話機端末の中から、予め定められた条件にある電話機端末を切替対象電話機端末として特定する。この場合、切替対象電話番号が複数ある場合でも、発信者は切替先の電話機端末を手動で選択しなくてもよくなり、発信者が行う操作の複雑化を抑制することが可能になる。
【0057】
(第三の実施形態)
本実施形態の電話交換機システムの構成は、図1で示した構成でもよいし、図4で示した構成でもよい。
【0058】
本実施形態では、管理部202は、切替対象電話番号の電話機端末の中で、接続可能な電話機端末を切替対象電話機端末として特定する。また、接続可能な電話機端末が複数ある場合、管理部202は、その複数の接続可能な電話機端末の中から、予め定められた条件に合う電話機端末を切替対象電話機端末として特定する。
【0059】
また、切替対象電話番号の電話機端末の中に接続可能な切替対象電話機端末がない場合、管理部202は、電話機端末の切り替えができないことを示すエラー信号を、発信元の電話機端末に送信する。発信元の電話機端末は、エラー信号を受信すると、エラー音を鳴らしたり、電話機端末の切り替えができない旨を表示したりして、電話機端末の切り替えができないことをユーザに通知する。
【0060】
次に動作を説明する。
【0061】
図6を用いて説明したように、電話機端末303および311間で通話が行われているときに、電話機端末303から端末切替要求を受信した場合について説明する。この場合、図6のステップS63で管理部202は、切替対象電話番号「401」および「402」を選択すると、その切替対象電話番号「401」および「402」のそれぞれの電話機端末301および302が接続可能な状態か否かを判断する。管理部202は、接続可能な状態であると判断された電話機端末の中から、切替対象電話機端末を特定する。
【0062】
例えば、電話機端末301が待機状態であり、かつ、電話機端末302が通話中である場合、制御部203は、電話機端末301を接続可能な状態であると判断し、電話機端末302を接続可能な状態でないと判断する。そして、制御部203は、接続可能な状態である電話機端末301を切替対象電話機端末として選択する。
【0063】
管理部202は、切替対象電話機端末を特定すると、その切替対象電話機端末の切替対象電話番号を制御部203に送信する。制御部203は、切替対象電話番号を受信すると、ステップS64を実行する。また、図3を用いて説明したように、電話機端末301および311間で通話が行われているときに、電話機端末301から端末切替要求を受信した場合について説明する。この場合、図3のステップS33で管理部202は、切替対象電話番号「402」を選択すると、その切替対象電話番号「402」の電話機端末302が接続可能な状態か否かを判断する。
【0064】
電話機端末302が接続可能な状態であると、管理部202は、電話機端末302を切替対象電話機端末として特定し、電話機端末302の切替対象電話番号「402」を制御部203に送信する。制御部203は、切替対象電話番号「402」を受信すると、ステップS34を実行する。
【0065】
一方、電話機端末302が接続可能な状態でないと、管理部202は、接続可能な電話機端末がないと判断して、エラー信号を、制御部203および通信部201を介して電話機端末301に送信する。電話機端末301は、エラー信号を受信すると、電話機端末の切り替えができないことをユーザに通知して動作を終了する。
【0066】
次に効果を説明する。
【0067】
本実施形態によれば、管理部202は、切替対象電話番号の電話機端末のうち、接続可能な電話機端末を切替対象電話機端末として特定する。この場合、通話中の相手に保留を追加するなどのユーザが混乱するような動作を防止することが可能になる。
【0068】
(第四の実施形態)
本実施形態の電話交換機システムの構成は、図1で示した構成でもよいし、図4で示した構成でもよい。本実施形態は、待機状態の電話機端末から端末切替要求が入力された場合についてであり、この場合、端末切替要求は端末接続要求としての意味を持つ。
【0069】
本実施形態では、通信部201が待機状態の電話機端末から端末切替要求を受信すると、前述の通り、端末切替要求は端末接続要求とみなされ、制御部203は、そのときに管理部202が特定した切替対象電話機端末を着呼先の電話機端末として呼び出す。その呼び出しに対する応答があった場合、制御部203は、その着呼先の電話機端末とその待機状態の電話機端末とを互いに接続させる。
【0070】
次に動作を説明する。
【0071】
図7は、本実施形態の電話交換機システムの動作を説明するためのフローチャートである。なお、電話交換機システムは、図4で示した構成を有するものとする。また、電話機端末303は待機状態であるとする。
【0072】
ステップS71では、電話機端末303のユーザは、端末切替要求ボタンを押下して電話機端末303に端末切替要求を入力する。この場合、前述の通り、端末切替要求は端末接続要求としての意味を持つ。電話機端末303は、その入力された端末切替要求を端末接続要求として主装置200の通信部201に送信する。通信部201は、端末接続要求を受信すると、ステップS72を実行する。
【0073】
ステップS72では、通信部201は、端末接続要求を制御部203を介して管理部202に送信する。管理部202は、端末接続要求を受信すると、電話機端末303の電話番号「403」が識別用電話番号として対応付けられたグループ情報を、グループデータベース装置100に記憶されたグループデータベースの中から検索する。管理部202は、ステップS72を終了すると、ステップS73を実行する。
【0074】
ステップS73では、管理部202は、検索されたグループ情報内の所属電話番号「401」〜「403」を取得する。管理部202は、所属電話番号「401」〜「403」のうち、識別用電話番号「403」と異なる所属電話番号「401」および「402」を接続対象電話番号として選択する。管理部202は、その接続対象電話番号「401」および「402」のそれぞれの電話機端末301および302が接続可能な状態か否かを判断する。管理部202は、接続可能な状態であると判断された電話機端末の中から、接続対象電話機端末を特定する。以下では、接続対象電話機端末として電話機端末301を特定したものとする。管理部202は、接続対象電話機端末を特定すると、その接続対象電話機端末である電話機端末301の電話番号「401」を制御部203に送信する。制御部203は、接続対象電話機番号「401」を受信すると、ステップS74を実行する。
【0075】
ステップS74では、制御部203は、接続対象電話番号「401」の電話機端末301を呼び出す。その後、ステップS75が実行される。
【0076】
ステップS75では、ユーザは、電話機端末301を操作して呼び出しに応答する。電話機端末301は、呼び出しに対する応答信号を主装置200の通信部201に送信する。通信部201は、応答信号を受信すると、その応答信号を制御部203に送信する。制御部203は、応答信号を受信すると、呼び出しに対する応答があったと判断して、電話機端末301および303を互いに接続させる。これにより、電話機端末301および303間の通話が開始され、動作が終了する。
【0077】
次に効果を説明する。
【0078】
本実施形態によれば、通信部201が待機状態の電話機端末から端末接続要求としての端末切替要求を受信すると、制御部203は、そのときに管理部202が特定した接続対象電話機端末を着呼先の電話機端末として呼び出す。その呼び出しに対する応答があった場合、制御部203は、その着呼先の電話機端末とその待機状態の電話機端末とを互いに接続させる。
【0079】
この場合、待機状態の電話機端末から端末接続要求としての端末切替要求が受信されると、そのときに特定された着呼先の電話機端末とその待機状態の電話機端末とが接続される。したがって、ユーザは、着信先の電話番号を入力しなくても、通話を行うことが可能になる。
【0080】
(第五の実施形態)
本実施形態の電話交換機システムの構成は、図1で示した構成でもよいし、図4で示した構成でもよい。本実施形態は、呼び出し中の端末切替要求に対する本電話交換機システムの動作についてである。
【0081】
本実施形態では、管理部202は、制御部203が着信先の電話機端末を呼び出している間に、通信部201が発信元の電話機端末から端末切替要求を受信すると、前記発信元の電話機端末の電話番号が識別電話番号として対応付けられたグループ情報を、グループデータベース装置100から検索する。
【0082】
管理部202は、その検索されたグループ情報に含まれる所属電話番号をグループデータベース装置100から取得する。管理部202は、その取得した所属電話番号のうちの識別用電話番と異なる電話番号である所属電話番号を確認する。
【0083】
管理部202は、その確認した所属電話番号のうち着信先の電話機端末の電話番号と異なる所属電話番号を、切替対象電話番号として選択する。管理部202は、その切替対象電話番号の電話機端末の中から切替対象電話機端末を特定する。このとき、着信先の電話機端末の電話番号と異なる所属電話番号がない場合、エラー信号を発信元の電話機端末に送信する。
【0084】
制御部203は、着信先の電話機端末を呼び出している間に通信部201が端末切替要求を受信すると、そのときに管理部202が特定した切替対象電話機端末を着信切替先の電話機端末として呼び出す。その呼び出しに対する応答があった場合、制御部203は、その着信切替先の電話機端末と、発信元の電話機端末とを互いに接続させる。
【0085】
次に動作を説明する。
【0086】
図8は、本実施形態の電話交換機システムの動作を説明するためのフローチャートである。
【0087】
ステップS81では、電話機端末303のユーザは、電話機端末302への着信要求を電話機端末303に入力する。電話機端末303は、その入力された着信要求を主装置200の通信部201に送信する。通信部201は、着信要求を受信すると、通信部201は、着信要求を制御部203に送信する。制御部203は、着信要求を受信すると、その着信要求に応じた電話機端末302を呼び出す。その後、その呼び出しに対する応答がある前に、ユーザが端末切替要求を電話機端末303に入力する。端末切替要求が入力されると、ステップS82が実行される。
【0088】
ステップS82では、電話機端末303は、その入力された端末切替要求を主装置200の通信部201に送信する。通信部201は、端末切替要求を受信すると、ステップS83を実行する。
【0089】
ステップS83では、通信部201は、端末切替要求を制御部203に送信する。制御部203は、端末切替要求を受信すると、その端末切替要求と、呼び出しを行っている着信先の電話機端末302の電話番号「402」である着信先電話番号とを管理部202に送信する。管理部202は、端末切替要求および着信先電話番号を受信すると、電話機端末303の電話番号「403」が識別用電話番号として対応付けられたグループ情報を、グループデータベース装置100に記憶されたグループデータベースの中から検索する。管理部202は、ステップS83を終了すると、ステップS84を実行する。
【0090】
ステップS84では、管理部202は、検索されたグループ情報内の所属電話番号「401」〜「403」を取得する。管理部202は、所属電話番号「401」〜「403」のうち、識別用電話番号「403」と異なる所属電話番号「401」および「402」を確認する。管理部202は、その確認した所属電話番号「401」および「402」のうち、着信先電話番号「402」と異なる所属電話番号「401」を切替対象電話番号として選択する。管理部202は、その選択した電話番号「401」の電話機端末301を切替対象電話機端末として特定する。管理部202は、切替対象電話機端末を特定すると、その切替対象電話機端末である電話機端末301の電話番号「401」を制御部203に送信する。制御部203は、切替対象電話番号「401」を受信すると、ステップS85を実行する。
【0091】
ステップS85では、制御部203は、電話機端末311への呼び出しを停止するとともに、切替対象電話番号「401」の電話機端末301を呼び出す。その後、ステップS86が実行される。
【0092】
ステップS86では、ユーザは、電話機端末301を操作して呼び出しに応答する。電話機端末301は、呼び出しに対する応答信号を主装置200の通信部201に送信する。通信部201は、応答信号を受信すると、その応答信号を制御部203に送信する。制御部203は、応答信号を受信すると、呼び出しに対する応答があったと判断して、電話機端末301および303を互いに接続させる。これにより、電話機端末301および303間の通話が開始され、動作が終了する。
【0093】
次に効果を説明する。
【0094】
本実施形態によれば、管理部202は、制御部203が着信先の電話機端末を呼び出している間に、通信部201が発信元の電話機端末から端末切替要求を受信すると、所属電話番号のうち着信先の電話機端末の電話番号と異なる所属電話番号を、切替対象電話番号として選択する。管理部202は、その切替対象電話番号の電話機端末を切替対象電話機端末として特定する。
【0095】
制御部203は、着信先の電話機端末を呼び出している間に通信部201が端末切替要求を受信すると、そのときに管理部202が特定した切替対象電話機端末を着信切替先の電話機端末として呼び出す。その呼び出しに対する応答があった場合、制御部203は、その着信切替先の電話機端末と、発信元の電話機端末とを互いに接続させる。
【0096】
この場合、着信先の電話機端末からの応答がない場合、着信先の電話機端末の転送設定に関わらず、発信者の判断で着信先を切り替えることが可能になる。
【0097】
なお、電話機端末システムは、第4の実施形態で説明した機能と、第5の実施形態で説明した機能の両方の機能を有していてもよい。
【0098】
以上説明した各実施形態において、図示した構成は単なる一例であって、本発明はその構成に限定されるものではない。例えば、グループデータベース装置100と主装置200とが別々に設けられていたが、グループデータベース装置100の機能が主装置200に組み込まれてもよい。
【符号の説明】
【0099】
100 グループデータベース装置
200 主装置
201 通信部
202 制御部
301〜303、311 電話機端末
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8