【実施例1】
【0011】
以下、実施例を示す図に従って本発明を説明する。
図1乃至
図5に示すように、インモールドラベル成形において使用するラベル1を切断して疑似コア11へ受け渡すラベル切断受け渡し装置3は、ラベルシート5を供給すると共にラベル1が切断されたラベルシート5を巻き取るラベルシート供給巻取り手段7と、ラベルシート5からインモールド成形されるラベル1に一致する所望形状に切断するレーザ光切断手段9と、ラベルシート5から切断されたラベル1を疑似コア11へ受け渡す受け渡し手段13により構成される。
【0012】
疑似コア11は、切断されたラベル1を樹脂成形機の金型(いずれも図示せず)内に装着する際に使用する部材で、後述する受け渡し位置と樹脂成形機における金型との間で移動制御される。本例においては、金型に形成された2個のキャビィティにそれぞれ一致するように所定の間隔をおいた2個の疑似コア11が平行配置される。各疑似コア11は、インモールドラベル成形品(図示せず)に一致する外形状で、負圧源(図示せず)に接続され、外周面に形成された多数の吸引孔11aを介して切断されたラベル1を負圧吸引してインモールドラベル成形品の外形状に一致するように変形させた状態で保持する。
【0013】
ラベル切断受け渡し装置3における本体15のテーブル面中央部には、図示する左右方向へラベル1,1枚分の幅で、図示する前後方向がラベル1,2枚分の幅からなる開口部15aが形成され、該開口部15a内には、
位置ずれ規制手段の一部を構成する昇降テーブル17が遊嵌されている。該昇降テーブル17は、昇降手段19により本体15のテーブル面と一致する下方位置と該テーブル面より若干上方の上方位置の間で昇降される。
【0014】
即ち、昇降手段19は、開口部15aの下方に応じた本体15内にて上下方向へ延びるように固定されるガイドレール21と、該ガイドレール21に上下方向へ移動されるように支持される昇降体23と、該昇降体23に連結されて昇降作動するエアーシリンダ等の昇降作動部材25とから構成される。そして昇降体23には、上下方向に軸線を有したガイド軸23aが摺動するように支持され、該ガイド軸23aは、コイルスプリング等の弾性部材23bが装着された状態で、その上端部が昇降テーブル17の下面に固着される。
【0015】
また、開口部15aに応じた本体15には、
位置ずれ規制手段の一部を構成する図示する前後方向へ延出する左右一対の規制板27が、その下面とテーブル面の間に若干の間隙を有するように固着されている。該規制板27は、昇降テーブル17が上方位置へ移動した際に、該規制板27とテーブル面の間を通過するように架け渡されたラベルシート5を挟持して位置ずれを規制する。
【0016】
本体15の内部には、長尺状のラベルシート5が巻き取られたシートロール29が回転可能に支持され、該シートロール29から導出されたラベルシート5は、本体15の移送方向上手側及び下手側にそれぞれ設けられた上下一対の送りロール31a・31bにより本体15のテーブル面上に水平状態で支持された後、本体15の内部に設けられた巻取りリール33に巻き取られる。なお、シートロール29から導出されたラベルシート5の経路には、テンションロール(図示せず)が設けられ、導出されたラベルシート5に対して所定の張力を付与して緊張状態にさせている。
【0017】
上記ラベルシート5は、薄手状の合成樹脂シート、紙シート等に所望の図柄からなる多数のラベル1を上記移送直交方向(前後方向)に対して並行2列で、かつ上記移送方向(左右方向)へ所定の間隔をおいて印刷されたシートである。
【0018】
開口部15aより図示する右側に位置する本体15上には、レーザ光切断手段9が配置される。該レーザ光切断手段9は、本体15に対し、ラベルシート5の移送直交方向へ延出して固定されるガイドレール35に移動可能に支持される第1可動体37と、該第1可動体37に対し、上記移送方向へ延出して固定されるガイドレール39に移動可能に支持される第2可動体41と、該第2可動体41に対し、前後方向へラベル1,1枚分の間隔をおいて設けられる前後一対のレーザ光出力ヘッド43a・43bと、上記第1可動体37を上記移送直交方向へ往復移動する第1移動部材45と、上記第2可動体41を上記移送方向へ往復移動する第2移動部材47と、各レーザ光出力ヘッド43a・43bにレーザ光を出力するレーザ光発振部材49とから構成される。
【0019】
上記第1及び第2移動部材45・47は、上記移送直交方向に軸線を有して回転可能に支持された第1及び第2送りねじ45a・47aと、それぞれの第1及び第2送りねじ45a・47aに駆動連結された数値制御可能なサーボモータ等の第1及び第2電動モータ45b・47bとから構成され、それぞれの電動モータ45b・47bの回転駆動に伴って回転する第1及び第2送りねじ45a・47aにより第1及び第2可動体37・41を往復移動させる。なお、上記第1及び第2移動部材45・47としては、公知のベルト機構、平面リニアモータ等であってもよい。
【0020】
レーザ光発振部材49は、例えばYAGレーザ発振器、エキシマレーザ発振器、CO2レーザ発振器、ファイバレーザ等のレーザ光発振器及び光学レンズ(いずれも図示せず)により構成され、ラベルシート5に対して吸収特性が高い所定波長及び出力のレーザ光を発振させる。該レーザ光発振部材49は、本体15上に固定された第1反射部材51に対し、移送方向へ延出する第1導光部材53で接続されている。該第1反射部材51は、45度の角度を設けて配置された全反射板(図示せず)により入射されるレーザ光を移送直交方向へ反射してレーザ光の光路を90度、転向させる。
【0021】
なお、レーザ光発振部材49には、ガイド光ユニット(図示せず)が一体に設けられ、レーザ光と一体に可視光を出力して切断されるラベル1の外形状を視認可能としてもよい。
【0022】
第1反射部材51に対して移送直交方向延長線上に位置する第1可動体37上には、第2反射部材55が設けられ、該第2反射部材55は、移送直交方向へ延出し、かつ伸縮可能なテレスコーピック型の第2導光部材57を介して第1反射部材51に接続される。該第2反射部材55は、45度の角度を設けて配置された全反射板(図示せず)により入射されるレーザ光を移送方向へ反射してレーザ光の光路を90度、転向させる。第2反射部材55に対して移送方向延長線上に位置する第2可動体41上には、分光部材59が設けられ、該分光部材59は、移送方向へ延出し、かつ伸縮可能なテレスコーピック型の第3導光部材61により第2反射部材55に接続される。
【0023】
該分光部材59には、上記した他方のレーザ光出力ヘッド43bが移送方向へ延出する第4導光部材63により接続される。上記分光部材59は、移送方向に対して45度の角度を設けて配置されたビームスプリッター(ダイクロックミラー)等の半透鏡(図示せず)により第2反射部材55から移送方向へ照射されるレーザ光の一部を同方向へ透過させると共に残りの一部を移送直交方向へ反射させる。上記レーザ光出力ヘッド43bには、半透鏡を透過したレーザ光の一部が入射される。
【0024】
分光部材59に対して移送直交方向延長線上に位置する第2可動体41上には、第3反射部材65が第5導光部材67により接続され、該第3反射部材65は、上記した一方のレーザ光出力ヘッド43aが移送方向へ延出する第6導光部材69により接続される。上記第3反射部材65は、移送方向に対して45度の角度を設けて配置された全反射板(図示せず)により上記半透鏡から反射されたレーザ光を移送方向へ反射して一方のレーザ光出力ヘッド43aへ入射させる。
【0025】
なお、上記した各レーザ光出力ヘッド43a・43bは、内蔵されたそれぞれの全反射板(図示せず)により入射されたレーザ光の光軸が上下方向を向くように反射させると共に反射されたそれぞれのレーザ光を、内蔵された光学レンズ(図示せず)により移送された水平状態のラベルシート5上にて所要のスポット径に収斂させる。
【0026】
昇降テーブル17の上方に応じた本体15には、受け渡し手段13が配置される。該受け渡し手段13は、昇降テーブル17の前後側端部にて軸71を中心に搖動するように支持される前後一対の搖動板73と、各搖動板73間の下部に取り付けられ、前後側にインモールド成形品の外形状に一致する2個の凹所75aを有した疑似型75と、該疑似型75の各凹所75a内に取り付けられた取り付け軸75bにコイルスプリング等の弾性部材75cを設けて取り付けられると共に負圧源(図示せず)に接続された吸着部材としての吸着板77とから構成される。
【0027】
上記受け渡し手段13は、移動手段79により上記吸着板77の吸着面が昇降テーブル17に対して近接して水平方向を向く吸着位置(切断位置)と該昇降テーブル17から上方へ離間して垂直方向を向き、かつ上記した疑似コア11に相対する受け渡し位置の間で搖動される。該移動手段79は、上下方向に軸線を有して回転可能に軸支される送りねじ81と、該送りねじ81を正逆方向へ回転させる数値制御可能にサーボモータ等の回転駆動部材83と、送りねじ81にそれぞれ噛合わされるナット部材85に固定され、送りねじ81の軸線と直交する方向へ延出する昇降体87と、該昇降体87の長手方向端部にそれぞれ固定され、各搖動板73に形成されたカム孔73aに対して摺動するように支持されるカム軸89とから構成される。
【0028】
なお、上記昇降体87は、上記送りねじ81の前後方向側に位置し、送りねじ81と一致する方向に軸線を有したガイド軸91に対して摺動可能に支持される。
【0029】
次に、ラベル切断受け渡し装置3によるラベル1の切断受け渡し作用及び疑似コアへの受け渡し方法を説明する。
先ず、シートロール29から導出されたラベルシート5は、テンションロール31を経て本体15のテーブル面上にて支持された後に巻取りリール33に巻き取られるように架け渡される。上記状態にて本体17のテーブル面上に位置するラベルシート5は、昇降テーブル17及び規制板27間を通過するように架け渡される。また、上記状態において受け渡し手段13は、吸着板77が疑似コア11に相対する受け渡し位置へ搖動されている。
【0030】
上記状態にてラベルシート5に印刷されたラベル1が昇降テーブル17の所定位置へ移送されると、昇降作動部材25を作動して昇降体23を上方へ所定のストロークで移動し、規制板27に対して昇降テーブル17を弾性部材23bにより弾性的に圧接させる。
【0031】
次に、上記状態にて第1及び第2電動モータ45b・47bを駆動制御して第1及び第2可動体37及び第2可動体41を移動してレーザ光出力ヘッド43a・43bを移送直交方向及び移送方向の二次元方向へ移動させながらレーザ光発振部材49から出力されるレーザ光をラベルシート5におけるラベル1外形に沿って照射し、その熱により溶融切断する。
【0032】
このとき、ラベルシート5は、レーザ光の熱により軟化して伸長されたり、収縮したりしてラベル1を正確に溶融切断することが困難になるが、上記したようにラベルシート5におけるラベル1の周囲が規制板27及び昇降テーブル17により挟持されて溶融時におけるラベルシート5の伸縮を規制し、ラベルシート5からラベル1を所定形状で正確に切断することができる。(
図6参照)
【0033】
なお、ラベルシート5におけるラベル1の個所が昇降テーブル17の所定位置に移送されたか否かは、光学的検出手段(図示せず)によりラベルシート5におけるラベル1の個所を光学的に検出した位置決めする方法、光学検出手段によりラベル1の個所に対応してラベルシート5に予め形成された位置検出孔(図示せず)を検出して位置決めする方法、撮像手段(図示せず)により移送されるラベルシート5のラベル1の個所を撮像して形状認識することにより位置決めする方法のいずれであってもよい。
【0034】
また、レーザ光発振部材49から出力されるレーザ光は、第1反射部材51、第2反射部材55により光路が変更された後に分光部材59により一部をレーザ光出力ヘッド43bに、また一部をレーザ光出力ヘッド43aへそれぞれ出力することによりラベルシート5の移送直交方向へ並行配置されたラベル1の個所に沿ってレーザ光を照射して同時に2枚のラベル1を切断形成する。
【0035】
更に、第2導光部材57及び第3導光部材61がテレスコーピック構造であるため、第1可動体37及び第2可動体41の移動に伴って第2導光部材57及び第3導光部材61が伸縮することによりレーザ光出力ヘッド43a・43bを移送方向及び移送直交方向の二次元方向へ移動させることができる。
【0036】
次に、第1可動体37及び第2可動体41を復動してレーザ光出力ヘッド43a・43bを待機位置へ戻した後、回転駆動部材83を駆動して送りねじ81を所定方向へ回転し、ナット部材85に固定された昇降体87を下降させる。このとき、昇降体87の下降に伴ってカム軸89が搖動板73のカム孔73aを摺動することにより搖動板73、従って受け渡し手段13を、軸71を中心に図示する反時計方向へ搖動して吸着板77を切断されたラベル1の上面に近接する吸着位置に位置させる。
【0037】
上記状態にて吸着板77を負圧作動して直下に近接するラベル1を負圧吸引して吸着した後、昇降作動部材25を復動して昇降テーブル17を下降し、その上面を本体15のテーブル面に一致させる。(
図7参照)
【0038】
次に、回転駆動部材83を逆転駆動して送りねじ81を上記と逆方向へ回転して昇降体87を上昇させる。このとき、昇降体87の上昇に伴ってカム軸89が搖動板73のカム孔73aを上記と逆方向へ摺動することにより搖動板73、従って受け渡し手段13を、軸71を中心に図示する時計方向へ搖動し、ラベル1を吸着保持した吸着板77を疑似コア11に相対する受け渡し位置へ移動させる。(
図8参照)
【0039】
なお、昇降テーブル17を下降した際、または吸着板77を上記受け渡し位置へ移動させる途中に巻取りリール33をラベル1の1枚分の幅に応じた回転量で回転駆動してラベルシート5を移送し、次に切断されるラベル1の個所を昇降テーブル17上に位置させる。
【0040】
次に、受け渡し位置へ移動された吸着板77に対して疑似コア11を移動し、疑似コア11の一部を吸着板77に吸着保持されたラベル1に当接させた状態で疑似コア11の移動を継続させる。このとき、吸着板77は、疑似コア11の押圧に伴って弾性部材75cの弾性力に抗しながら凹所75aの底面側へ移動し、凹所75a内へ疑似コア11を進入させる。
【0041】
これにより吸着板77に吸着保持されたラベル1は、凹所75aの内面及び進入する疑似コア11の協働により疑似コア11の外面(凹所75aの内面)に一致するほぼ箱型に変形した状態で疑似コア11の外面に吸着される。(
図9参照)
【0042】
上記動作後、吸着板77による吸着を解除すると共に疑似コア11によるラベル1の吸着状態を継続しながら疑似コア11を復動して凹所75a内から離脱させてラベル1の受け渡しを完了させる。なお、吸着板77は、疑似コア11の離脱に伴って弾性部材75cの弾性力により元の位置へ戻される。(
図10参照)
【0043】
本実施例は、レーザ光を使用してラベルシート5からラベル1を溶融切断するため、ラベル1の切断作業を長期にわたって確実、かつ安定的に行うことができ、ラベル1の切断不良に起因するインモールドラベル成形品87の成形不良を低減することができる。
【0044】
上記説明は、移送方向に対して所定の間隔をおき、かつ移送直交方向へ並行2列のラベル1が印刷されたラベルシート5に対し、2個のレーザ光出力ヘッド43a・43bからレーザ光を出力して同時に2枚のラベル1を溶融切断する構成としたが、移送方向に対して所定の間隔をおき、かつ移送直交方向へ並行3列以上のラベル1が印刷されたラベルシート5から3枚以上のラベル1を同時に溶融切断してもよい。この場合にあっては、1台のレーザ光発振部材49から3個のレーザ光出力ヘッドへレーザ光を出力できる光学回路を構成したり、実施例と同様のレーザ光切断手段9を2台、平行配置して同時に4枚のラベルを溶融切断してもよい。
【0045】
上記説明は、インモールドラベル成形品の外形状に一致する疑似型75の凹所75a内に吸着板77を弾性的に支持し、凹所75a内に疑似コア11が進入した際に吸着板77に吸着されたラベル1をインモールドラベル成形品の外形状に一致するように変形させる構成としたが、本発明にあっては、例えばプラスチック製カップ等の成形品外周面にラベルが一体成形されたインモールドラベル成形品に使用するラベルをレーザ光により溶融切断して疑似コアへ受け渡すことも可能である。
【0046】
即ち、截頭円錐形状のインモールドラベル成形品に使用するラベルにあっては、ラベルシート5から扇型のラベル1を溶融切断した後に、成形品の形状と一致する截頭円錐形状の疑似コアの外周面に巻き付けて受け渡す必要がある。この巻き付けを可能にするため、例えば
図11に示すように吸着板121の吸着面に長手方向と直交する方向に延びる前後一対の凹所121aを疑似コア11の最大外形幅より若干広い間隔をおいて形成し、各凹所121a内に巻き付けバー123を、吸着板121の吸着面がほほ面一状になるようにそれぞれ収容する。上記巻き付けバー123は、吸着板121の側面に固定されたエアーシリンダ等の作動部材125のロツドに連結され、上記凹所121a内の位置と上記吸着板121の吸着面から所定の幅で離間する位置の間で移動される。
【0047】
そして吸着保持されたラベル1を疑似コア11の外周面に巻き付けるには、
図12に示すようにラベル1を吸着保持した吸着板121を、その長手方向中央部に対して疑似コア11の外周面を直線状に当接させるように吸着板121又は疑似コア11を移動させる。次に上記状態にて吸着部材121によるラベル1の吸着状態を保ったまま、作動部材125を作動して巻き付けバー123を各凹所121a内から離脱する方向へ移動して吸着板121によるラベル1の吸着を強制的に解除して疑似コア11の外周面に沿うように移動させる。このとき、疑似コア11自体、負圧吸引しているため、吸着板121から強制的に吸着が解除され、疑似コア11の外周面に沿って移動させるラベル1を吸着して巻き付ける。
【0048】
上記説明は、第1及び第2可動体を移動制御してレーザ光出力ヘッドを二次元方向へ移動してラベルシートからラベルを溶融切断する装置及び方法としたが、本発明にあっては、レーザ光発振装置から出力されるレーザ光の光路中に、例えばガルバノスキャナー装置やビームベンダー装置等によりレーザ光出力ヘッドを移動させることなく、ラベルシートに対してレーザ光を二次元方向へ走査してラベルを溶融切断する構成及び方法としてもよい。この場合にあっては、レーザ光出力ヘッドを移動する機構を不要にして装置を簡素化すことができる。
【0049】
更に、ラベルシート5に対してレーザ光出力ヘッド43a・43bからレーザ光を出力してラベル1を溶融切断する際に、溶融切断されたラベル1の外縁が予熱により軟化して伸縮したりして変形する恐れがある。この場合にあっては、レーザ光出力ヘッド43a・43bの近傍にエアー噴射ノズルを設け、溶断直後のラベル1に対してエアーを噴射して冷却硬化させることにより変形を低減させる装置及び方法としてもよい。
【0050】
上記受け渡し手段13において疑似型75を、カム機構により吸着位置と受け渡し位置の間で搖動させる構成としたが、
図13に示すように昇降テーブル17の上方にエアーシリンダ、電動モータに連結された送りねじ等の上下作動部材(図示せず)に連結された上下アーム131、該上下アーム131の下部に設けられる疑似型又は吸着板77(
図13は上下アーム131の下部に吸着板77を取付けた例を示す。)の吸着面が水平方向を向く切断位置及び垂直方向を向く受け渡し位置の間で反転回動させる反転部材133により構成する。反転部材133としては、例えば上下アーム131の下部に取り付けられる取り付けフレーム135に対して吸着板77を回動するように支持すると共に上下アーム131の下部に固定された電動モータ、エアーシリンダ及びリンク等の回動機構の回動軸137により吸着板77を上記した切断位置へ回動してラベル1を吸着保持した後に受け渡し位置へ回動してラベル1を疑似コア11へ受け渡す構成としてもよい。
なお、上記説明において実施例1と同様の部材に付いては、同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
【0051】
実施例1にあっては、例えば箱型のインモールドラベル成形品を成形する際に、切断されたラベル1を吸着保持する吸着板77が設けられる疑似型75内に疑似コア11を突入してラベル1を箱型に変形させながら疑似コア11の外面に吸着保持させて受け渡したり、上記説明にあっては、例えばカップ状のインモールドラベル成形品を成形する際に、截頭円錐形の疑似コア11の外周面に対して切断されたラベル1を巻き付けながら吸着させて受け渡す構成及び方法としたが、例えば蓋等の平面状のインモールドラベル成形品を成形する場合にあっては、金型内に対して切断されたラベル1を直接供給するラベル供給装置及びラベル供給方法としてもよい。
【0052】
切断されたラベル1を金型内へ直接供給する機構としては、ラベル1を負圧により吸着して保持する吸着手段を、従来公知の三次元移動機構や、多関節アーム移動機構のアームに取り付け、該アームの移動に伴って吸着手段をラベル1の切断位置と金型の間で移動制御して金型内へ直接供給するラベル供給装置として構成すればよい。