【文献】
塩田 紳二,Linux Life Linuxのある生活 第22回,Linux Japan,日本,株式会社五橋研究所,2001年 6月 1日,第4巻 第6号,p.123〜127
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、ウェブページのデザインの変更には、手間がかかる。また、多数のデザインの案があったとしても、基本的には、1つのデザインのウェブページしか提供することができない。
【0006】
また、顧客の広告を有料で表示させている場合には、その広告は必ず表示させなければならず、ウェブページのデザインの変更の範囲には制限がある。ウェブページの作成の依頼の際はに、ウェブページをデザインするデザイナーや編集者に、この制限を通知して、出来上がりの確認で、この制限が満たされているかを検証してから、実際に提供しているウェブページを変更するのが一般的である。
【0007】
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、ウェブページの表示の条件を満足させつつ、簡単に、複数のデザインのウェブページを提供できるようにするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一側面の情報提供装置は、ウェブページに含まれるテキスト又は画像のオブジェクトのうち、予め定められたオブジェクトの配置、色、大きさ及び装飾のうち少なくとも1つの処理を記述するための
装飾スクリプトであって、
複数の編集者によってそれぞれ編集された
複数の装飾スクリプトを受信する受信手段と、
受信した複数の装飾スクリプトを、変更されてはならないオブジェクトの表示の処理を記述するために予め用意した他のスクリプトまたはデータとそれぞれ結合させるように編集することにより、複数の結合されたスクリプトを生成する編集手段と、複数の編集者に割り当てられたウェブページのアドレスのサブドメインに
それぞれ対応させて、
結合されたスクリプトの格納を制御する格納制御手段と、サブドメインを指定したウェブページの要求を受け付けた場合、当該サブドメインに対応して格納されている
結合されたスクリプトを実行して
、他のスクリプトによって表示されるオブジェクトはサブドメインの指定によっても変更されずに、指定されたサブドメインに応じて装飾スクリプトによって表示されるオブジェクトが変更されたウェブページを生成する生成手段と、生成したウェブページを送信する送信手段とを備える。
【0009】
生成手段を、所定のサブドメインのウェブページが要求された場合、そのサブドメインに対応して格納されている
結合されたスクリプトを解釈して実行しウェブページを生成するインタプリタとすることができる。
【0010】
編集者に、サブドメインを割り当てる割当手段をさらに設けることができる。
【0012】
編集手段には、他のスクリプトまたはデータを優先スクリプトとして設定し、変更されてはならないオブジェクトの表示の処理の文が装飾スクリプトに含まれている場合、該文を、優先スクリプトに含まれている変更されてはならないオブジェクトの表示の処理の文に置き換えさせ、格納制御手段には、
置き換えられた結合されたスクリプトの格納を制御させることができる。
【0013】
本発明の一側面の情報提供方法は、ウェブページに含まれるテキスト又は画像のオブジェクトのうち、予め定められたオブジェクトの配置、色、大きさ及び装飾のうち少なくとも1つの処理を記述するための
装飾スクリプトであって、
複数の編集者によってそれぞれ編集された
複数の装飾スクリプトを受信し、
受信した複数の装飾スクリプトを、変更されてはならないオブジェクトの表示の処理を記述するために予め用意した他のスクリプトまたはデータとそれぞれ結合させるように編集することにより、複数の結合されたスクリプトを生成し、複数の編集者に割り当てられたウェブページのアドレスのサブドメインに
それぞれ対応させて、
結合されたスクリプトの格納を制御し、サブドメインを指定したウェブページの要求を受け付けた場合、当該サブドメインに対応して格納されている
結合されたスクリプトを実行して
、他のスクリプトによって表示されるオブジェクトはサブドメインの指定によっても変更されずに、指定されたサブドメインに応じて装飾スクリプトによって表示されるオブジェクトが変更されたウェブページを生成し、生成したウェブページを送信するステップを含む。
【0014】
本発明の一側面のプログラムは、コンピュータに、ウェブページに含まれるテキスト又は画像のオブジェクトのうち、予め定められたオブジェクトの配置、色、大きさ及び装飾のうち少なくとも1つの処理を記述するための
装飾スクリプトであって、
複数の編集者によってそれぞれ編集された
複数の装飾スクリプトの受信を制御し、
受信した複数の装飾スクリプトを、変更されてはならないオブジェクトの表示の処理を記述するために予め用意した他のスクリプトまたはデータとそれぞれ結合させるように編集することにより、複数の結合されたスクリプトを生成し、複数の編集者に割り当てられたウェブページのアドレスのサブドメインに
それぞれ対応させて、
結合されたスクリプトの格納を制御し、サブドメインを指定したウェブページの要求を受け付けた場合、当該サブドメインに対応して格納されている
結合されたスクリプトを実行して
、他のスクリプトによって表示されるオブジェクトはサブドメインの指定によっても変更されずに、指定されたサブドメインに応じて装飾スクリプトによって表示されるオブジェクトが変更されたウェブページを生成し、生成したウェブページの送信を制御するステップを含む処理を行わせる。
【0015】
本発明の一側面においては、ウェブページに含まれるテキスト又は画像のオブジェクトのうち、予め定められたオブジェクトの配置、色、大きさ及び装飾のうち少なくとも1つの処理を記述するための
装飾スクリプトであって、
複数の編集者によってそれぞれ編集された
複数の装飾スクリプトが受信され、
受信した複数の装飾スクリプトを、変更されてはならないオブジェクトの表示の処理を記述するために予め用意した他のスクリプトまたはデータとそれぞれ結合させるように編集することにより、複数の結合されたスクリプトが生成され、複数の編集者に割り当てられたウェブページのアドレスのサブドメインに
それぞれ対応させて、
結合されたスクリプトの格納が制御され、サブドメインを指定したウェブページの要求を受け付けた場合、当該サブドメインに対応して格納されている
結合されたスクリプトを実行して
、他のスクリプトによって表示されるオブジェクトはサブドメインの指定によっても変更されずに、指定されたサブドメインに応じて装飾スクリプトによって表示されるオブジェクトが変更されたウェブページが生成され、生成したウェブページが送信される。
【発明の効果】
【0016】
以上のように、本発明の一側面によれば、複数のデザインのウェブページを提供できる。
【0017】
また、本発明の一側面によれば、ウェブページの表示の条件を満足させつつ、ウェブページの提供者および第三者のいずれによっても、簡単に、複数のデザインのウェブページを提供でき、ウェブページのユーザは自身の趣向に応じてカスタマイズする際に種々のウェブページを選択して自身の端末に表示することができる。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下に本発明の実施の形態を説明するが、本発明の構成要件と、発明の詳細な説明に記載の実施の形態との対応関係を例示すると、次のようになる。この記載は、本発明をサポートする実施の形態が、発明の詳細な説明に記載されていることを確認するためのものである。従って、発明の詳細な説明中には記載されているが、本発明の構成要件に対応する実施の形態として、ここには記載されていない実施の形態があったとしても、そのことは、その実施の形態が、その構成要件に対応するものではないことを意味するものではない。逆に、実施の形態が構成要件に対応するものとしてここに記載されていたとしても、そのことは、その実施の形態が、その構成要件以外の構成要件には対応しないものであることを意味するものでもない。
【0020】
本発明の一側面の情報提供装置(例えば、
図1のサーバ11)は、ウェブページに含まれるテキスト又は画像のオブジェクトのうち、予め定められたオブジェクトの配置、色、大きさ及び装飾のうち少なくとも1つの処理を記述するための
装飾スクリプトであって、
複数の編集者によってそれぞれ編集された
複数の装飾スクリプトを受信する受信手段(例えば、
図2の通信部39)と、
受信した複数の装飾スクリプトを、変更されてはならないオブジェクトの表示の処理を記述するために予め用意した他のスクリプトまたはデータとそれぞれ結合させるように編集することにより、複数の結合されたスクリプトを生成する編集手段(例えば、図3のスクリプト編集部71)と、複数の編集者に割り当てられたウェブページのアドレスのサブドメインに
それぞれ対応させて、
結合されたスクリプトの格納を制御する格納制御手段(例えば、
図3のスクリプト格納制御部69)と、サブドメインを指定したウェブページの要求を受け付けた場合、当該サブドメインに対応して格納されている
結合されたスクリプトを実行して
、他のスクリプトによって表示されるオブジェクトはサブドメインの指定によっても変更されずに、指定されたサブドメインに応じて装飾スクリプトによって表示されるオブジェクトが変更されたウェブページを生成する生成手段(例えば、
図3のインタプリタ62)と、生成したウェブページを送信する送信手段(例えば、
図3のWebサーバ機能61)とを備える。
【0021】
前記編集者に、前記サブドメインを割り当てる割当手段(例えば、
図3のサブドメイン割当部68)をさらに設けることができる。
【0024】
本発明の一側面の情報提供方法は、ウェブページに含まれるテキスト又は画像のオブジェクトのうち、予め定められたオブジェクトの配置、色、大きさ及び装飾のうち少なくとも1つの処理を記述するための
装飾スクリプトであって、
複数の編集者によってそれぞれ編集された
複数の装飾スクリプトを受信し(例えば、
図7のステップS163の手続き)、
受信した複数の装飾スクリプトを、変更されてはならないオブジェクトの表示の処理を記述するために予め用意した他のスクリプトまたはデータとそれぞれ結合させるように編集することにより、複数の結合されたスクリプトを生成し(例えば、図7のステップS164の手続き)、複数の編集者に割り当てられたウェブページのアドレスのサブドメインに
それぞれ対応させて、
結合されたスクリプトの格納を制御し(例えば、
図7のステップS165の手続き)、サブドメインを指定したウェブページの要求を受け付けた場合、当該サブドメインに対応して格納されている
結合されたスクリプトを実行して
、他のスクリプトによって表示されるオブジェクトはサブドメインの指定によっても変更されずに、指定されたサブドメインに応じて装飾スクリプトによって表示されるオブジェクトが変更されたウェブページを生成し(例えば、
図6のステップS142の手続き)、生成したウェブページを送信する(例えば、
図6のステップS143の手続き)ステップを含む。
【0025】
本発明の一側面のプログラムは、コンピュータに、ウェブページに含まれるテキスト又は画像のオブジェクトのうち、予め定められたオブジェクトの配置、色、大きさ及び装飾のうち少なくとも1つの処理を記述するための
装飾スクリプトであって、
複数の編集者によってそれぞれ編集された
複数の装飾スクリプトの受信を制御し(例えば、
図7のステップS163の手続き)、
受信した複数の装飾スクリプトを、変更されてはならないオブジェクトの表示の処理を記述するために予め用意した他のスクリプトまたはデータとそれぞれ結合させるように編集することにより、複数の結合されたスクリプトを生成し(例えば、図7のステップS164の手続き)、複数の編集者に割り当てられたウェブページのアドレスのサブドメインに
それぞれ対応させて、
結合されたスクリプトの格納を制御し(例えば、
図7のステップS165の手続き)、サブドメインを指定したウェブページの要求を受け付けた場合、当該サブドメインに対応して格納されている
結合されたスクリプトを実行して
、他のスクリプトによって表示されるオブジェクトはサブドメインの指定によっても変更されずに、指定されたサブドメインに応じて装飾スクリプトによって表示されるオブジェクトが変更されたウェブページを生成し(例えば、
図6のステップS142の手続き)、生成したウェブページの送信を制御する(例えば、
図6のステップS143の手続き)ステップを含む処理を行わせる。
【0026】
図1は、本発明の一実施の形態の情報提供システムの構成を示すブロック図である。情報提供システムは、サーバ11、インターネット12、編集者端末13−1乃至13−3、およびユーザ端末14−1乃至14−3から構成される。
【0027】
サーバ11は、専用の業務用のサーバ(エンタープライズサーバ)またはいわゆるPCサーバなどであり、編集者端末13−1乃至13−3またはユーザ端末14−1乃至14−3からの要求に応じて、ウェブページのデータを提供する。
【0028】
サーバ11は、インターネット12を介して、編集者端末13−1乃至13−3に、ウェブページの表示の処理を記述するスクリプトのテンプレートを提供する。また、サーバ11は、編集者端末13−1乃至13−3のそれぞれの編集者毎に、自分が提供するウェブページのサブドメインを割り当てる。
【0029】
独立したドメインでなくサブドメインとしたのは、テンプレートのベースとなるウェブページとの関連性をユーザに対して訴求し、ドメインまたはサブドメインの類似性からカスタマイズページであることをユーザに対して意識付けするためである。また、仮に、サブディレクトリとすると、ユーザから、ドメインの下層のウェブページであると認識されてしまう恐れが生ずるが、サブドメインとすることで、ユーザに、元のウェブページ(ルートドメイン)と同列(同層)のウェブページであると認識させることができる。さらに、ドメインが異なると、提供されるテンプレートによって生成されるスクリプトで表示の処理が記述されるウェブページにおいて、元のウェブページ(ルートドメイン)について保持しているcookieを取得することができなくなるので、サブドメインとすることが好ましい。
【0030】
編集者端末13−1乃至13−3は、それぞれ、パーソナルコンピュータやワークステーションなどである。編集者端末13−1乃至13−3は、それぞれ、スクリプトを編集する編集者により操作される。編集者端末13−1乃至13−3は、サーバ11から、ウェブページの表示の処理を記述するスクリプトのテンプレートを受信すると、編集者の操作に応じて、スクリプトを編集することで、ウェブページの表示の処理を記述するスクリプトを生成する。
【0031】
編集者端末13−1乃至13−3は、それぞれ、インターネット12を介して、生成したスクリプトをサーバ11に送信する。サーバ11は、編集者端末13−1乃至13−3のそれぞれから送信されてくるスクリプトを受信し、編集者に割り当てられたサブドメインに対応させて、編集者端末13−1乃至13−3のそれぞれからのスクリプトを格納する。
【0032】
ユーザ端末14−1乃至14−3は、それぞれ、パーソナルコンピュータや携帯電話機などである。ユーザ端末14−1乃至14−3は、それぞれ、サーバ11から提供されるウェブページを閲覧するユーザにより操作される。
【0033】
ユーザ端末14−1乃至14−3のいずれかから、所定の編集者に割り当てられたサブドメインのウェブページがリクエストされると、サーバ11は、リクエストされたサブドメインに対応して格納されているスクリプトを解釈して実行し、そのサブドメインのウェブページのデータを生成して、インターネット12を介して、リクエストしたユーザ端末14−1乃至14−3のいずれか宛てに、レスポンスとして、生成したサブドメインのウェブページのデータを送信する。
【0034】
サブドメインのウェブページをリクエストしたユーザ端末14−1乃至14−3のいずれかは、サーバ11から送信されてくる、サブドメインのウェブページのデータを受信して、サブドメインのウェブページを提示する。
【0035】
なお、インターネット12は、ネットワークの一例であり、サーバ11、編集者端末13−1乃至13−3、およびユーザ端末14−1乃至14−3とは、インターネット12に限らず、有線または無線の汎用回線または専用回線などからなるネットワーク、例えば、LAN(Local Area Network)またはWAN(Wide Area Network)などで接続するようにしてもよい。
【0036】
以下、編集者端末13−1乃至13−3を個々に区別する必要がない場合、単に、編集者端末13と称する。また、以下、ユーザ端末14−1乃至14−3を個々に区別する必要がない場合、単に、ユーザ端末14と称する。
【0037】
図2は、サーバ11のハードウェアの構成例を示すブロック図である。
【0038】
サーバ11において、CPU(Central Processing Unit)31,ROM(Read Only Memory)32,RAM(Random Access Memory)33は、バス34により相互に接続されている。
【0039】
バス34には、さらに、入出力インタフェース35が接続されている。入出力インタフェース35には、キーボード、マウス、マイクロホンなどよりなる入力部36、ディスプレイ、スピーカなどよりなる出力部37、ハードディスクや不揮発性のメモリなどよりなる記憶部38、ネットワークインタフェースなどよりなる通信部39、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、或いは半導体メモリなどのリムーバブルメディア41を駆動するドライブ40が接続されている。
【0040】
以上のように構成されるコンピュータでは、CPU31が、例えば、記憶部38に記憶されているプログラムを、入出力インタフェース35及びバス34を介して、RAM33にロードして実行することにより、後述する一連の処理が行われる。
【0041】
サーバ11(CPU31)が実行するプログラムは、例えば、磁気ディスク(フレキシブルディスクを含む)、光ディスク(CD-ROM(Compact Disc-Read Only Memory),DVD(Digital Versatile Disc)等)、光磁気ディスク、もしくは半導体メモリなどよりなるパッケージメディアであるリムーバブルメディア41に記録して、あるいは、ローカルエリアネットワーク、インターネット12、デジタル衛星放送といった、有線または無線の伝送媒体を介して提供される。
【0042】
そして、プログラムは、リムーバブルメディア41をドライブ40に装着することにより、入出力インタフェース35を介して、記憶部38に記憶することで、コンピュータにインストールすることができる。また、プログラムは、有線または無線の伝送媒体を介して、通信部39で受信し、記憶部38に記憶することで、コンピュータにインストールすることができる。その他、プログラムは、ROM32や記憶部38にあらかじめ記憶しておくことで、コンピュータにあらかじめインストールしておくことができる。
【0043】
図3は、プログラムを実行するサーバ11において実現される機能の構成を示すブロック図である。すなわち、サーバ11がプログラムを実行すると、Webサーバ機能61、インタプリタ62、コンテンツデータベース63、認証部64、ユーザデータベース65、テンプレートサーバ機能66、テンプレートデータベース67、サブドメイン割当部68、およびスクリプト格納制御部69が実現される。
【0044】
なお、コンテンツデータベース63、ユーザデータベース65、およびテンプレートデータベース67は、それぞれ、オペーレーティングシステムによって提供されるファイルシステム上に直接構築されるものであっても、データベース管理システムを用いて構築されるものであってもよい。
【0045】
Webサーバ機能61は、例えば、Apache HTTP Serverなどの、いわゆるWebサーバプログラムを実行することにより実現され、HTTP(Hypertext Transfer Protocol)に規定される手順に基づいて、テキストまたは画像などの各種のオブジェクトが含まれるHTML(Hypertext Markup Language)方式またはXML(Extensible Markup Language)方式などのウェブページのデータを提供する。
【0046】
また、Webサーバ機能61は、編集者端末13−1乃至13−3のそれぞれから送信されてくるスクリプトを受信する。
【0047】
インタプリタ62は、スクリプトを解釈し、実行する。例えば、インタプリタ62は、オブジェクトの表示の処理を記述するためのスクリプトを解釈し、実行することで、ウェブページのデータを生成する。
【0048】
コンテンツデータベース63は、各アドレスやサブドメイン毎に、HTML方式のデータやスクリプトなど、ウェブページに関する各種のデータを格納する。
【0049】
認証部64は、編集者のユーザIDおよびパスワード、またはユーザのユーザIDおよびパスワードを照合して、編集者またはユーザが正当であるか否かを認証する。ユーザデータベース65は、編集者およびユーザそれぞれの、ユーザIDおよびパスワード、名前、住所、eメールアドレス、および編集者に割り当てられたサブドメイン名など、編集者およびユーザに関する情報を格納する。
【0050】
テンプレートサーバ機能66は、編集者端末13−1乃至13−3からのリクエストに応じて、テンプレートデータベース67から、ウェブページの表示の処理を記述するスクリプトのテンプレートを読み出し、読み出したテンプレートを提供する。テンプレートデータベース67は、ウェブページの表示の処理を記述するスクリプトのテンプレートを格納する。
【0051】
ここで、テンプレートサーバ機能66によって提供されるテンプレートは、ウェブページのオブジェクトのうち、予め定められたオブジェクトの表示の処理を記述するためのスクリプトを生成するためのテンプレートである。より具体的には、テンプレートサーバ機能66によって提供されるテンプレートは、ウェブページのオブジェクトのうち、予め定められたオブジェクトの表示に関する処理以外の処理の記述が文法上規定されていないスクリプトを生成するためのテンプレートである。
【0052】
例えば、広告や商標の表示に関する処理は、テンプレートサーバ機能66によって提供されるテンプレートで生成されるスクリプトでは、記述されない。一方、タイトルや背景、ニュースまたは各種の機能にリンクするためのオブジェクトについての、配置、色、大きさ、または装飾などの表示に関する処理は、テンプレートサーバ機能66によって提供されるテンプレートで生成されるスクリプトで、記述される。
【0053】
さらに具体的には、テンプレートで生成されるスクリプトは、タイトルや背景、ニュースまたは各種の機能にリンクするためのオブジェクトについての、配置、色、大きさ、または装飾などの表示の処理に関する文、および条件分岐やループなどの制御構文のみから記述される。このスクリプトでは、ウェブページの更新ができないように文法上規定されている。
【0054】
サブドメイン割当部68は、ウェブページの表示の処理を記述するスクリプトのテンプレートを提供した編集者端末13−1乃至13−3の編集者のそれぞれに、ウェブページのアドレスのサブドメインを割り当てる。すなわち、サブドメイン割当部68は、ウェブページのオブジェクトのうち、予め定められたオブジェクトの表示の処理を記述するためのスクリプトの編集者に、ウェブページのアドレスのサブドメインを割り当てる。
【0055】
スクリプト格納制御部69は、編集者端末13−1乃至13−3のいずれかから送信されてきたスクリプトが受信された場合、受信したスクリプトを、編集者に割り当てられたサブドメインに対応させてコンテンツデータベース63に格納させる。
【0056】
スクリプト格納制御部69は、スクリプト編集部71を備える。スクリプト編集部71は、編集者端末13−1乃至13−3のいずれかからのスクリプトを、コンテンツデータベース63に格納されている、予め用意した他のスクリプトまたはデータと結合させるように編集する。または、スクリプト編集部71は、編集者端末13−1乃至13−3のいずれかからのスクリプトに、コンテンツデータベース63に格納されている、予め用意した他のスクリプトを上書きするように編集する。
【0057】
図4は、テンプレートのダウンロードの処理を説明するフローチャートである。編集者端末13からのリクエストに応じたレスポンスとして、ステップS101において、サーバ11のWebサーバ機能61は、ネットワークインタフェースである通信部39に、インターネット12を介して、ウェブページのデータを編集者端末13宛てに送信させる。ステップS201において、編集者端末13は、サーバ11から送信されてきた、ウェブページのデータを受信し、ウェブページを表示する。
【0058】
ステップS202において、編集者端末13は、インターネット12を介して、サーバ11宛てに、ユーザIDとパスワードを送信すると共に、ログインを要求する。ステップS102において、サーバ11のWebサーバ機能61は、ネットワークインタフェースである通信部39に、編集者端末13から送信されてきたユーザIDとパスワードおよびログインの要求を受信させ、認証部64に、受信したユーザIDとパスワードを供給して、認証を要求する。認証部64は、受信したユーザIDおよびパスワードとユーザデータベース65に格納されているユーザIDおよびパスワードとを照合することにより、編集者端末13の編集者が正当であると認証して、ログインの処理を行う。これにより、編集者端末13の編集者が特定されることになる。
【0059】
ステップS203において、編集者端末13は、インターネット12を介して、サーバ11に、スクリプトのテンプレートの送信を要求する。ステップS103において、サーバ11のWebサーバ機能61は、ネットワークインタフェースである通信部39に、編集者端末13からのスクリプトのテンプレートの送信の要求を受信させ、その要求を受け付ける。Webサーバ機能61は、テンプレートサーバ機能66に、スクリプトのテンプレートの送信が要求されたことを通知する。
【0060】
ステップS104において、サーバ11のテンプレートサーバ機能66は、テンプレートデータベース67から、所定のウェブページのオブジェクトのうち、予め定められたオブジェクトの表示の処理を記述するためのスクリプトのテンプレートを読み出して、読み出したテンプレートをWebサーバ機能61に供給する。Webサーバ機能61は、ネットワークインタフェースである通信部39に、テンプレートサーバ機能66から供給されたテンプレートを、インターネット12を介して、編集者端末13宛てに送信する。
【0061】
例えば、ウェブページのオブジェクトのうち、予め定められたオブジェクトの表示に関する処理以外の処理の記述が文法上規定されていないスクリプトを編集するためのテンプレートが、編集者端末13宛てに送信される。
【0062】
ステップS105において、サブドメイン割当部68は、テンプレートを送信した編集者に対して、ウェブページのサブドメインを割り当てる。例えば、サブドメイン割当部68は、編集者に対して、編集者の名前を付与したサブドメインを割り当てるか、サブドメインの割り当ての順序に応じた通し番号を表すサブドメインを割り当てるか、または、生成した乱数に応じたサブドメインを割り当てる。サブドメイン割当部68は、編集者に対して割り当てたサブドメイン名を、編集者のユーザIDに対応させて、ユーザデータベース65に格納させる。
【0063】
ステップS204において、編集者端末13は、サーバ11から送信されてきたテンプレートを受信する。ステップS205において、編集者端末13は、編集者の操作に応じて、テンプレートを編集して、所定のウェブページのオブジェクトのうち、予め定められたオブジェクトの表示の処理を記述するためのスクリプトを生成して、テンプレートのダウンロードの処理は終了する。
【0064】
なお、本実施例では、ステップS105において、テンプレートを送信した編集者に対して、ウェブページのサブドメインを割り当てることとしているが、テンプレートの送信の要求を受け付けたときに、一意のサブドメインを生成し、それぞれの編集者に割り当てるようにしてもよく、サブドメインの生成と割り当ては、編集者からのテンプレートの受信時でなくてもよい。
【0065】
さらに、編集者に対してテンプレートを送信すると説明したが、テンプレートに限らず、スクリプトを編集するためのインタプリタ、テキストエディタ、デバッカや、これらを統合した統合開発環境(のプログラムやデータ)を送信するようにしてもよい。すなわち、テンプレート、インタプリタ、テキストエディタ、若しくはデバッカ、またはこれらを統合した統合開発環境(のプログラムやデータ)など、スクリプトを生成するためのプログラムまたはデータを送信した編集者に対して、ウェブページのサブドメインを割り当てるようにしてもよい。
【0066】
次に、
図5のフローチャートを参照して、スクリプトの格納の処理の例を説明する。編集者端末13からのリクエストに応じたレスポンスとして、ステップS121において、サーバ11のWebサーバ機能61は、ネットワークインタフェースである通信部39に、インターネット12を介して、ウェブページのデータを編集者端末13宛てに送信させる。ステップS221において、編集者端末13は、サーバ11から送信されてきた、ウェブページのデータを受信し、ウェブページを表示する。
【0067】
ステップS222において、編集者端末13は、インターネット12を介して、サーバ11宛てに、ユーザIDとパスワードを送信すると共に、ログインを要求する。ステップS122において、サーバ11のWebサーバ機能61は、ネットワークインタフェースである通信部39に、編集者端末13から送信されてきたユーザIDとパスワードおよびログインの要求を受信させ、認証部64に、受信したユーザIDとパスワードを供給して、認証を要求する。認証部64は、受信したユーザIDおよびパスワードとユーザデータベース65に格納されているユーザIDおよびパスワードとを照合することにより、編集者端末13の編集者が正当であると認証して、ログインの処理を行う。これにより、編集者端末13の編集者が特定されることになる。
【0068】
ステップS223において、編集者端末13は、インターネット12を介して、サーバ11宛てに、所定のウェブページのオブジェクトのうち、予め定められたオブジェクトの表示の処理を記述するためのスクリプトを送信する。ここで送信されるスクリプトは、ステップS205の手続きで生成されたものである。
【0069】
なお、編集者端末13から送信されるスクリプトには、編集者端末13または編集者を特定するデータ(例えば、ユーザIDなど)または編集者の署名を含むようにしてもよい。
【0070】
ステップS123において、サーバ11のWebサーバ機能61は、ネットワークインタフェースである通信部39に、編集者端末13から送信されてきたスクリプトを受信させる。Webサーバ機能61は、受信したスクリプトをスクリプト格納制御部69に供給する。
【0071】
ステップS124において、スクリプト格納制御部69は、ユーザデータベース65から、ログインしている編集者のユーザIDに対応して格納されている、編集者に対して割り当てられたサブドメイン名を読み出す。そして、スクリプト格納制御部69は、受信したスクリプトを、編集者に対して割り当てられているサブドメインに対応するスクリプトとしてコンテンツデータベース63に格納させて、スクリプトの格納の処理は終了する。例えば、受信したスクリプトは、コンテンツデータベース63のテーブルのうち、編集者に対して割り当てられているサブドメインのテーブルに格納される。
【0072】
なお、スクリプトに、編集者端末13または編集者を特定するデータまたは編集者の署名が含まれている場合には、これを参照することで、スクリプト格納制御部69が、編集者に対して割り当てられたサブドメイン名を特定し、そのスクリプトを、編集者に対して割り当てられているサブドメインに対応するスクリプトとしてコンテンツデータベース63に格納させるようにしてもよい。
【0073】
次に、
図6のフローチャートを参照して、ウェブページの提供の処理を説明する。ステップS341において、ユーザ端末14は、インターネット12を介して、サーバ11に、所定のサブドメインのウェブページのデータを要求する。ステップS141において、サーバ11のWebサーバ機能61は、ネットワークインタフェースである通信部39に、ユーザ端末14からのリクエストを受信して、サブドメインのウェブページのデータの要求を受け付ける。ステップS142において、Webサーバ機能61は、コンテンツデータベース63から、要求されたサブドメインに対応して格納されているスクリプトを読み出して、インタプリタ62に供給する。インタプリタ62は、サブドメインに対応するスクリプトを解釈し、実行して、要求されたサブドメインのウェブページのデータを生成する。インタプリタ62は、生成したウェブページのデータをWebサーバ機能61に供給する。
【0074】
ステップS143において、Webサーバ機能61は、ネットワークインタフェースである通信部39に、インターネット12を介して、ユーザ端末14宛てに、生成したウェブページのデータを送信させる。
【0075】
ステップS342において、ユーザ端末14は、サーバ11から送信されてきた、ウェブページのデータを受信する。ステップS343において、ユーザ端末14は、受信したウェブページのデータを基に、ウェブページを表示して、ウェブページの提供の処理は終了する。
【0076】
このように、ユーザ端末14に提供される所定のサブドメインのウェブページのデータは、ウェブページのオブジェクトのうち、予め定められたオブジェクトの表示に関する処理以外の処理の記述が文法上規定されていないスクリプトなど、ウェブページのオブジェクトのうち、予め定められたオブジェクトの表示の処理を記述するためのスクリプトによって生成される。従って、このスクリプトによる表示の処理の影響を受けない広告や商標などが確実にそのまま表示されると共に、このスクリプトの処理によって自由に表示させることのできる、タイトルや背景、ニュースまたは各種の機能にリンクするためのオブジェクトが、編集者の意図通りに表示されることになる。
【0077】
広告や商標など、変更されてはならないオブジェクトが確実にそのまま表示されるので、ウェブページの出来上がりをいちいち確認する必要がなくなり、ウェブページの表示の条件を満足させつつ、簡単に、複数のデザインのウェブページを提供できる。
【0078】
上述の一連の処理において、ウェブページのオブジェクトのうち、予め定められたオブジェクトの表示に関する処理以外の処理の記述が文法上規定されていないスクリプトが用いられると説明したが、PHP(PHP:Hypertext Preprocessor)やPerl(Practical Extraction and Report Language)などのウェブアプリケーション用の一般的なスクリプト言語により記述したスクリプトを用いることもできる。
【0079】
図7は、スクリプトを一般的なスクリプト言語により記述する場合の、スクリプトの格納の処理の他の例を説明するフローチャートである。ステップS161乃至ステップS163およびステップS261乃至ステップS263の処理は、それぞれ、
図5のステップS121乃至ステップS123およびステップS221乃至ステップS223の処理と同様なので、その説明は省略する。
【0080】
ステップS164において、サーバ11のスクリプト格納制御部69のスクリプト編集部71は、所定のウェブページのオブジェクトのうち、編集者のスクリプトによる処理で表示させない、例えば、広告や商標などのオブジェクトの表示の処理を記述するスクリプト(以下、優先スクリプトと称する)と、ステップS163の手続きで受信した、編集者のスクリプト(以下、編集者スクリプトと称する)とを結合させる。この場合、スクリプト編集部71は、編集者スクリプトに比較して、優先スクリプトが、優先的にウェブページのデータを生成するように、編集者スクリプトと優先スクリプトとを結合させる。
【0081】
より具体的には、例えば、スクリプトが記述されるHTML方式のドキュメントにおいて、HEAD要素中のMETA宣言において、Perlで記述されているスクリプトが、PHPで記述されているスクリプトより優先的に実行されることが記述されている場合、スクリプト編集部71は、Perlで記述されている優先スクリプトとPHPで記述されている編集者スクリプトとを結合させる。また、例えば、インタプリタ62が、Perlで記述されているスクリプトを、PHPで記述されているスクリプトより優先的に実行する場合も、同様である。
【0082】
さらに、例えば、スクリプトが記述されるドキュメントにおいて、スクリプト片毎に、記述により実行の優先順位が設定される場合には、スクリプト編集部71は、実行の優先順位が低く設定されている優先スクリプトと実行の優先順位が低く設定されている編集者スクリプトとを結合させる。
【0083】
ステップS165において、スクリプト格納制御部69は、ステップS124と同様に、結合したスクリプトを、編集者に対して割り当てられているサブドメインに対応するスクリプトとしてコンテンツデータベース63に格納させて、スクリプトの格納の処理は終了する。
【0084】
図8は、スクリプトを一般的なスクリプト言語により記述する場合の、スクリプトの格納の処理のさらに他の例を説明するフローチャートである。ステップS181乃至ステップS183およびステップS281乃至ステップS283の処理は、それぞれ、
図5のステップS121乃至ステップS123およびステップS221乃至ステップS223の処理と同様なので、その説明は省略する。
【0085】
ステップS184において、サーバ11のスクリプト格納制御部69のスクリプト編集部71は、所定のウェブページのオブジェクトのうち、編集者スクリプトによる処理で表示させない、例えば、広告や商標などのオブジェクトの表示の処理を記述する優先スクリプトを、ステップS183の手続きで受信した編集者スクリプトに上書きする。この場合、スクリプト編集部71は、編集者スクリプトに記述されている、広告や商標などのオブジェクトの表示の処理の文に、優先スクリプトに含まれている、広告や商標などのオブジェクトの表示の処理の文を上書きして、編集者スクリプトにおける広告や商標などのオブジェクトの表示の処理の記述を、優先スクリプトにおける広告や商標などのオブジェクトの表示の処理の記述に置き換える。
【0086】
ステップS185において、スクリプト格納制御部69は、ステップS124と同様に、上書きされたスクリプトを、編集者に対して割り当てられているサブドメインに対応するスクリプトとしてコンテンツデータベース63に格納させて、スクリプトの格納の処理は終了する。
【0087】
このように、ウェブアプリケーション用の一般的なスクリプト言語により記述したスクリプトを用いても、ウェブページの表示の条件を満足させつつ、簡単に、複数のデザインのウェブページを提供できる。
【0088】
以上のように、サブドメインに対応させて、ウェブページのオブジェクトの表示の処理を記述するスクリプトの格納を制御するようにした場合には、複数のデザインのウェブページを提供できる。また、ウェブページのオブジェクトのうち、予め定められたオブジェクトの表示の処理を記述するためのスクリプトの編集者に、ウェブページのアドレスのサブドメインを割り当て、編集者の端末装置から送信されてくる、スクリプトを受信し、編集者に割り当てられたサブドメインに対応させて、編集者の端末装置からのスクリプトの格納を制御するようにした場合には、ウェブページの表示の条件を満足させつつ、簡単に、複数のデザインのウェブページを提供できる。
【0089】
上述した一連の処理は、ソフトウエアにより実行することもできるし、ハードウェアにより実行することもできる。
【0090】
なお、コンピュータが実行するプログラムは、本明細書で説明する順序に沿って時系列に処理が行われるプログラムであっても良いし、並列に、あるいは呼び出しが行われたとき等の必要なタイミングで処理が行われるプログラムであっても良い。
【0091】
また、本発明の実施の形態は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。