(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第2の支持部材を位置合せする前記工程が、複数の位置合せ部材を前記第2の支持部材に対して径方向に引き寄せて前記ハニカム体の前記第2の縁端に密接させる工程を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明を、本発明の実施形態例が示されている添付図面を参照して、以降でさらに十分に説明する。しかし、本発明は多くの様々な形態で具現化され得るから、本明細書に述べられる実施形態に本発明が限定されると解されるべきではない。様々な図面を通して同様の参照数字は同様の要素を指す。
【0009】
図2に示されるように、ハニカム体にセメント混合物を塗布するように構成された装置200が提供される。装置200は第1の軸線220を中心にして回転するように構成された第1の支持部材210を備える。装置200はさらに上部アセンブリ100を備える。
図1に移れば、本発明の態様にしたがう上部アセンブリ100の例が示されている。上部アセンブリ100は第2の軸線103を中心にして回転するように構成された第2の支持部材102を有することができる。一例において、第1の軸線220は第2の軸線103と平行とすることができるが、別の例において第1の軸線220と第2の軸線103は一致させることができる。さらにまた、第1の軸線220と第2の軸線103は互いに対して角度をなす、すなわち斜交することができる。第2の支持部材は軸103を中心にして回転し、同時に軸220を中心にして章動する、すなわち軸103が軸220を中心にして回転することもできる。
【0010】
図示されるように、第2の支持部材102はプレートを有することができるが、第2の支持部材は、ハブ/スポーク構成、格子構造またはその他の構造配置を有することができる。さらに、図示されるように、第2の支持部材102は第2の縁面104を有することができる。図示される第2の縁面104は、第2の支持部材102の上面及び下面に対して実質的に垂直に延びる縦厚をもつ縁辺として示される。別の例において、第2の縁面は鋭角または鈍角に仕上げられた先端を有することができる。例えば、第2の縁面は実質的に、先端が鋭角または鈍角に仕上げられた、V字形とすることができる。別の例において、第2の縁面は、第2の支持部材102の上面または下面において外縁が鋭角または鈍角をなす、角度を付けたテーパ面を有することができる。
【0011】
第2の縁面は広範な形状及び寸法を有することができる。図示される第2の縁面104は円形であるが、異なる例において第2の縁面は別の形状を有することができる。例えば、第2の縁面104は、長円形、楕円形または、装置200によってコーティングされているハニカム体の形状に依存し得る、その他の形状を有することができる。ハニカム体300に接触する、好ましくは第1の支持部材210の表面または第2の支持部材102の表面は、あるいはさらに好ましくは第1の支持部材210の表面及び第2の支持部材102の表面のいずれもが、ハニカム体300のそれぞれの縁端の高さ変動を受容するため、ゴムのような、高ジュロメータ弾性材料を有し、弾性材料は、ハニカム体300の端面上に存在し得る突起または傾斜による、0.5mm、好ましくは10mmの、局所撓みを吸収するに十分な弾性及び厚さを有する層をなして設けられることが好ましい。
【0012】
上部アセンブリ100は第2の支持部材102を保持するように構成されたベース構造体110も有することができる。一例において、ベース構造体110は装置200のフレーム202(
図2を見よ)に対して調節可能な第2の支持部材102の取付けを提供するように構成することができる。例えば、
図1に示されるように、ベース構造体110は支持ブラケット114に調節可能な態様で取り付けられたスイングアーム112を有することができる。スイングアーム112と支持ブラケット114の間の連結は、第2の支持部材102が、図示されるx軸、y軸及びz軸に沿って、平行移動のような、移動を行えるように、支持ブラケット114に対する軸旋回及び/または平行移動するスイングアーム112の運動を可能にすることができる。
【0013】
ベース構造体110はさらに、ベース構造体110に対する第2の軸線103を中心にした第2の支持部材102の回転を可能にすることができる。例えば、
図1に示されるように、ベース構造体110は、アダプタ116a,カプリング116b及び、アダプタ116aとカプリング116bの間を延びるスピンドル柱116cをもつスピンドル116を有することができる。スピンドル116はさらに、スピンドル柱116cとカプリング116bの間の連結及び切離しを可能にするように構成された圧空急速解放機構を収めることができる、急速解放ハウジング116dを有することができる。スピンドル柱116cは、スイングアーム112の上方に配置されたアダプタ116a及びスイングアーム112の下方に配置されたカプリング116bにより、回転可能な態様でスイングアーム112に取り付けることができる。スピンドル116は、スピンドル116を、軸103を中心にして回転させ、軸220を中心にする章動もさせる、スウェーデン国のSchunk Intec ABにより製造されたAGE-Sモデル追従装置のような、追従装置に取り付けられる。
【0014】
上部アセンブリ100は位置合せ部材も有することができる。一例において、位置合せ部材は複数の位置合せ部材を含む。例えば、図示されるように、位置合せ部材は3つの位置合せ部材150を含むが、別の例においては2つまたは3つより多くの位置合せ部材が用いられ得る。図示されるように、位置合せ部材150はベース構造体110で支持することができ、ベース構造体110に対して径方向に延び出され、引き寄せられるように構成することができる。別の例において、位置合せ部材150はベース構造体110に対して垂直方向に上昇及び下降するように構成することができる。位置合せ部材150は、ハニカム体300の第2の縁端304に対して第2の支持部材102を位置合せするために、ハニカム体300の外周縁面302の第2の縁端304に密接するように構成することができる。図示されるように、3つの位置合せ部材150が備えられるが、別の例においては任意の数の位置合せ部材を備えることができる。例えば、本発明の態様にしたがって、1つまたは複数の位置合せ部材を備えることができる。
【0015】
位置合せ部材150は広範な形状及び寸法を有することができる。図示されるように、位置合せ部材150は相互に実質的に同等であるが、位置合せ部材の内の1つないしさらに多くは相異なる寸法及び/または形状を有することができる。図示されるように、一例において、位置合せ部材150のそれぞれはペグ156を有することができる。図示されるペグ156は水平ペグからなるが、別の例においては別のペグ方位をとることができる。
図1及び2に示されるように、それぞれのペグ156は、装着工具による位置合せ部材150の嵌合を容易にするように構成された、一対の対向するフラット157または他の構造を有することができる。
【0016】
それぞれのペグ156の末端はハニカム体300の外周縁面302との垂直方向線接触を与えるために実質的に平坦な面152を有することができる。位置合せ部材150と外周縁面302の間に線接触を与えることにより、ハニカム体300にかかる側圧支持応力を低減することができる。別の例において、位置合せ部材150の面152は実質的に平坦ではない面を有することができる。例えば、面152は位置合せ部材毎に1つまたは2つの垂直方向接触線を与えるような円筒凹面を有することができる。実際上は、位置合せ部材150の円筒凹面の半径がハニカム体300の外周縁面302の第2の縁端304の半径より大きければ、垂直方向線接触を面152の中央近傍に1本だけ与えることができる。他方で、位置合せ部材150の円筒凹面の半径がハニカム体300の外周縁面302の第2の縁端304の半径より小さければ、凹面のほぼ対向する縁辺の近傍に2本の側面垂直方向接触線を与えることができる。さらにまた、面152は点接触を与えるように球面またはその他の曲面を有することができる。別の例において、位置合せ部材150は点あるいは1本ないし2本の線以外のプロファイルに沿ってハニカム体300の外周縁面302に密接するように構成された面を有することができる。例えば、位置合せ部材の内の1つないしさらに多くは、複数の点、3本ないしさらに多くの線、等に沿って外周縁面302に密接するように構成することができる。
【0017】
図6及び6Aに示されるように、位置合せ部材150の面152は第2の支持部材102の下側で径方向に引き寄せられるように構成される。
図5Aに示されるように、位置合せ部材150はそれぞれ、
図5Aに示される位置から
図6Aに示される位置まで、径方向で第2の支持部材102の第2の軸線103に向かう直線方向158に引き寄せられ得る。同様に、位置合せ部材150はそれぞれ、
図6Aに示される位置から
図5Aに示される位置まで、径方向で直線方向に沿って逆に第2の軸線103から離れるように延び出させることができる。別の例において、位置合せ部材は、径方向で第2の軸線103を通過しない直線方向に延出し/引寄せを行わせることができる。また別の例において、位置合せ部材は、曲線路のような、直線ではない、湾曲しているかまたは別の経路に沿って径方向に延出し/引寄せを行わせることができる。
【0018】
それぞれの位置合せ部材150は、対応する位置合せ部材150をベース構造体110に取り付ける支持アーム154を備えることができる。図示されるように、それぞれの支持アーム154は相互に同等であるが、別の例において支持アームの内の1つないしさらに多くは相異なる構成を有することができる。それぞれの支持アーム154は広範な代替構造を有することができる。図示される例において、それぞれの支持アーム154は垂直アーム部160を有する。対応する位置合せ部材150のねじ込み端を垂直アーム部160の端部にねじ込むことができる。ねじ込みプロセス中の位置合せ部材150の回転を容易にするために水平フラット157に嵌合する工具を用いることができる。
【0019】
図1に示されるように、垂直アーム部160は水平アーム部162のキャリッジ166によって垂直方向に滑動可能な態様で受け入れられることもできる。キャリッジ166は水平アーム部162に取り付けられた対応するガイドレールの突縁170を受け取るように構成されたガイドレール168を有することができる。キャリッジ166は水平アーム部162に対するキャリッジ166の径方向位置の選択的固定を容易にするための保持ブラケット172も有することができる。例えば、図示されるように、水平アーム部162の垂直フランジは水平アーム部162の径方向位置にしたがって配置された複数の開口164を有する。図示される止めピンのような、固定部材161が、開口164の選ばれた1つ及び保持ブラケット172の対応する開口を貫通してキャリッジ166を水平アーム部162に対して所望の径方向位置に選択的に固定するように構成される。したがって例示支持アーム154はベース構造体110に対する位置合せ部材150の最大径方向引寄せ位置を変更するために調節可能とすることができる。
【0020】
キャリッジ166は、図示される垂直方向アクチュエータ174のような、軸方向アクチュエータを受け入れるように構成された細長スロット165も有することができる。軸方向アクチュエータはベース構造体に対する位置合せ部材の軸方向調節を可能にするように構成される。例えば、図示されるように、軸方向アクチュエータはベース構造体110に対して位置合せ部材を軸方向に選択的に上昇及び下降させるように構成された垂直方向アクチュエータ174を有することができる。一例において、垂直方向アクチュエータ174は締結ブラケット178を用いて垂直アーム部160に取り付けられたロッド176を有する。垂直方向アクチュエータ174には位置合せ部材150の自動化された上昇及び下降を可能にするための流体アクチュエータを含めることができる。
【0021】
図1にさらに示されるように、ベース構造体110はベース構造体110に対する位置合せ部材150の延出し及び引寄せを選択的に行うように構成された径方向アクチュエータ120を有することができる。図示される径方向アクチュエータ120は径方向アクチュエータ120の中心部を貫通するスピンドル柱116cによってスイングアーム112に取り付けられる。図示される径方向アクチュエータ120はチャックを有するが、別の例では別のアクチュエータを用いることができる。径方向アクチュエータ120は位置合せ部材150を同時に移動させるように構成することができる。例えば、径方向アクチュエータ120はベース構造体110に対する位置合せ部材150の延出し及び/または引寄せを同時に行わせることができる。別の例において、径方向アクチュエータは延出し及び/または引寄せ中の相異なる時点において位置合せ部材を移動させることができる。径方向アクチュエータ120は延出し及び/または引寄せ中に実質的に等しい距離だけ位置合せ部材150を移動させることもできる。
【0022】
図2は、ハニカム体の外周縁面302にセメント混合物310を塗布する(
図7〜9を見よ)ように構成された装置200の部分の、簡略な部分図を示す。図示されるように、上部アセンブリ100は支持ブラケット114によってフレーム202に取り付けられる。装置200はさらに、ベース214及び、第1の軸線220を中心にして第1の支持部材210を回転させるように構成された、モーター216を有する。
【0023】
第1の支持部材210は第2の支持部材102と同等とするかまたは異ならせることができる。例えば、第1の支持部材210は第2の支持部材102の鏡像をとることができる。したがって、第1の支持部材210はプレートを有することができるが、第1の支持部材は、ハブ/スポーク構成、格子構造またはその他の構造配置を有することができることは理解されるであろう。さらに、図示されるように、第1の支持部材210は第1の縁面212を有することができる。図示される第1の縁面212は、第1の支持部材210の上面及び下面に実質的に垂直に延びる縦厚をもつ辺面として示される。別の例において、第1の縁面は鋭角または鈍角に仕上げられた先端を有することができる。例えば、第1の縁面は実質的に、先端が鋭角または鈍角に仕上げられた、V字形とすることができる。別の例において、第1の縁面は、第1の支持部材210の上面または下面において外縁が鋭角または鈍角をなす、角度を付けたテーパ面を有することができる。
【0024】
第1の縁面は広範な形状及び寸法を有することができる。図示される第1の縁面212は円形であるが、異なる例において第1の縁面は別の形状を有することができる。例えば、第1の縁面212は、長円形、楕円形または、装置200によってコーティングされているハニカム体300の形状に依存し得る、その他の形状を有することができる。図示される例において、第1の縁面212及び第2の縁面104は実質的に同等な円形であるが、別の例において縁面は相異なる形状を有することができる。
【0025】
第1の支持部材210及び/または第2の支持部材102はハニカム体300の端部と摩擦作用で結合するように構成された摩擦面を有することもできる。例えば、
図2に示されるように、第2の支持部材102の下面は摩擦層106を有することができる。摩擦層106は弾性材料層とすることができるが、他の例においては別の材料を用いることができる。別の例において第1の支持部材210の上面に同様の材料層を設け得ることが理解されるであろう。
【0026】
図5及び6の破断部分に簡略に示されるように、装置200はさらに、ハニカム体300の第2の縁端304に対して第2の支持部材102を位置合せするときに第1の支持部材210に対する第2の支持部材102の移動を可能にするように構成された、調節装置130を備えることができる。例えば、調節装置130は第2の支持部材102の第2の軸線103に沿って延びる垂直支持ロッド132を有することができる。垂直支持ロッド132は一端でアダプタ116aに、また他端で軸旋回アセンブリ136に、取り付けることができる。
図6に示されるように、軸旋回アセンブリ136は、クランクロッド133が第1の軸線220を中心にして第2の支持部材102の第2の軸線103を回転させるときに、第2の軸線103を中心にする垂直支持ロッド103の回転を可能にするように構成されたベアリング134を有することができる。
図6及び6Aに示されるように、第2の支持部材102の第2の軸線103は第1の軸線220からずらされる。
【0027】
図7〜9に簡略に示されるように、装置200はさらに、ハニカム体300の外周縁面302にセメント混合物310を塗布するように構成されたアプリケータ140を備えることができる。アプリケータ140は様々な仕方でセメント混合物を塗布するための広範な構成を有することができる。例えば、アプリケータ140にはスプレー装置またはその他のセメント混合物装置を含めることができる。図示されるように、アプリケータ140は選択的に用いられるブレード142及び選択的に用いられるノズル144を有することができる。ブレード142はハニカム体300の外周縁面302にセメント混合物310を塗布する際に第1の縁面212と第2の縁面104に同時に密接するように構成することができる。さらに、ノズル144は、ブレード142が第1の縁面212と第2の縁面104に同時に密接している間に外周縁面302にセメント混合物310を塗布することができる。
図7〜9にさらに示されるように、ブレード142は、ハニカム体300の回転中にブレード142が縁面212,104に接触し続けたままでいるように、ハニカム体300の第1の軸線220を中心にした回転と連動するように構成することができる。
【0028】
図4及び5に示されるように、装置200は下部位置合せ機構400も備えることができる。広範な下部位置合せ機構を備えることができる。例えば、V字チャックまたは2つの締付部材を備えることができる。図示される例において、下部位置合せ機構400は複数の位置合せ部材のような位置合せ部材を有することができる。図示されるように、3つの位置合せ部材450が備えられるが、別の例においては1つまたは任意の数の位置合せ部材を備えることができる。位置合せ部材450はハニカム体300の第1の縁端306に対して第1の支持部材210を位置合せするためにハニカム体300の外周縁面302の第1の縁端306に密接するように構成される。
【0029】
図2〜9に、装置200によってハニカム体300の外周縁面302にセメント混合物310を塗布する方法の例が簡略に示される。装置200は、広範なハニカム体、特にセラミックまたはセラミック形成材料でつくられたハニカム体にセメント混合物を塗布するために用いることができる。ハニカム体はフロースルー基板(例えば触媒支持体)または、(例えば交互に閉塞されたチャネルを有することができる閉塞形ハニカム体からなる)粒子フィルタのような、フィルタに形成することができる。例として、ハニカム体は、コージェライト、チタン酸アルミニウム、SiCまたはその他のセラミック材料、あるいはこれらの組合せからなることができる。セメント混合物310はハニカム体300の材料と適合する材料を含むことができる。例えば、必須ではないが、セメント混合物310はハニカム体300の材料と実質的に同等な材料からなることができる。
【0030】
図2に示されるように、径方向アクチュエータ120はベース構造体110に対して位置合せ部材150を径方向に延び出させるために作動させることができる。さらに、垂直方向アクチュエータ174はベース構造体110に対して位置合せ部材を垂直方向に上昇させるために作動させることができる。ベース構造体110に対する位置合せ部材150の径方向延出し及び垂直方向上昇により、ハニカム体300の挿入に対して十分なクリアランスが得られる。
【0031】
図3に示されるように、第1の支持部材210上にハニカム体300を置くことができる。図示されるように、ハニカム体300は第1の縁端306から軸方向にずれた第2の縁端304を有することがあり得る。図示されるように、ハニカム体300は初め、ハニカム体300の第1の縁端306が第1の支持部材210の軸線と位置合せされていないであろう様々な場所で第1の支持部材210上に置かれることがあり得よう。図示されるように、第1の支持部材の回転軸は第1の軸線220に一致する。
【0032】
次いで、第1の支持部材310に対してハニカム体300の第1の縁端306を位置合せすることができる。例えば、
図4に示されるように、下部位置合せ機構400は延出し位置にある位置合せ部材450を備えることができる。
図5に示されるように、ハニカム体300の第1の縁端306を第1の支持部材210に対して位置合せするために、位置合せ部材450を引き寄せることができる。
【0033】
全ての例に必須ではないが、
図5に示されるように、第2の支持部材102が第2の縁端304に対して位置合せされている間、位置合せ機構450は引き寄せられたままでいることができる。
【0034】
第2の支持部材102をハニカム体300の第2の縁端304に対して位置合せするプロセスの一例をここで説明する。
図5に示されるように、位置合せ部材150をベース構造体110に対して垂直方向に下降させるために垂直方向アクチュエータ174を作動させることができる。次いで、
図6に示されるように、第2の支持部材102の下面がハニカム体300の上面に隣接して配置されるように調節装置130の垂直支持ロッド132がベース構造体110を下降させることができる。次いで、3つの位置合せ部材150をベース構造体110に対して径方向に引き寄せるために径方向アクチュエータ120を作動させることができる。3つの位置合せ部材150は引き寄せられて、ハニカム体300の外周縁面302の第2の縁端304と周縁で密接することができる。例えば、
図5Aに示されるように、それぞれの位置合せ部材150は直線方向158に沿って径方向に引き寄せることができる。
図6Aに示されるように、それぞれの位置合せ部材150は、それぞれの位置合せ部材150の面152が外周縁面302の第2の縁端に密接するまで、径方向に引き寄せられ得る。
【0035】
調節装置130は、第2の支持部材102をハニカム体300の第2の縁端304に対して位置合わせしているときの、第1の支持部材210に対する第2の支持部材102の移動を可能にするように構成される。すなわち、第2の支持部材102をハニカム体300の第2の縁端304に対して位置合わせしているときに、第2の支持部材102が第1の支持部材210に対して自由に移動できることは理解されるであろう。位置合せ部材150がハニカム体300の外周縁面302の第2の縁端304に密接してしまうと、第2の支持部材102は、第2の支持部材102の第2の軸線103が第1の軸線220との一致からはずれるように、第1の支持部材210に対して移動する。
【0036】
第2の支持部材102をハニカム体300の第2の縁端304に対して位置合わせしているときに、第2の支持部材102は様々な仕方で移動することができる。例えば、位置合せには、第2の支持部材102の軸線103と一致しない方向の方向成分を有する移動を含めることができる。例えば、位置合せには、軸線103に直交する、第2の支持部材102の移動を含めることができる。別の例において、位置合せには軸線に一致する方向の方向成分をもつ移動を含めることが可能である。例えば、位置合せには軸線に対してある角度をなす第2の支持部材102の移動を含めることができる。さらにまた、位置合せには完全に軸線と一致する方向にある移動を含めることができる。さらに、別の例において位置合せには移動の組合せを含めることができる。
【0037】
垂直支持ロッド132は次いで第1の支持部材210及び第2の支持部材102に対してハニカム体300の位置を固定するためにベース構造体110をさらに下降させることができる。固定は支持部材210と102の間でハニカム体300を締め付けることによって与えることができる。締め付けられてしまえば、ハニカム体300の方位は、ハニカム体300の上面と第2の支持部材102の下面の間の摩擦及びハニカム体300の下面と第1の支持部材210の上面の間の摩擦によって固定される。
図7に示されるように、固定されてしまえば、ハニカム体300の外周縁面302は第1の支持部材210の縁面212及び第2の支持部材102の縁面104に対して奥に下げられる。
【0038】
図7にさらに示されるように、位置合せ部材150,450は次いで第2の支持部材102及びベース構造体110に対して延び出させることができる。位置合せ部材150は垂直方向アクチュエータ174によって垂直方向に上昇させることもできる。
図7に示されるように、位置合せ部材150の垂直方向上昇及び位置合せ部材150,450の径方向延び出しにより、アプリケータの使用が可能になり、同時にアプリケータ140からのセメント混合物材料による位置合せ部材150の汚染の低減、例えば防止が可能になる。
【0039】
次いで、
図7〜9に示されるように、アプリケータ140を用いてハニカム体300の外周縁面302に材料のセメント混合物310を塗布することができる。図示されるように、第1の支持部材210,第2の支持部材102及びハニカム体300はアプリケータ140に対して同じ方向221に一緒に回転させることができる。一例において、支持部材210,102及びハニカム体300を静止させておいて、アプリケータを回転させるように設計することができる。あるいは、図示されるように、支持部材210,102及びハニカム体が、第1の軸線220を中心にして、アプリケータ140に対して回転することができる。
図7Aに示されるように、回転中、第2の支持部材の第2の軸線103は第1の軸線220を中心にし、方向221にしたがって、回転することができる。スイングアーム112と支持ブラケット114の間の連結により、スイングアーム112は回転中、第2の軸線103が第1の軸線220を中心として回転するにつれてスイングアーム112の先端が第2の軸線103とともに移動するように、移動することが可能になる。
【0040】
一例において、アプリケータ140は、ハニカム体300の外周縁面302に材料のセメント混合物310を塗布しているときに、第2の縁面104及び第1の縁面212に同時に密接するブレード142を有することができる。
図7〜9に示されるように、ブレード142は、セメント混合物310がハニカム体300の外周縁面302に塗布されている間、回転中のブレード142と縁面104,212の間の連続密接を与えるために連動するように構成することができる。
図7〜9に示されるように、ハニカム体300の外周縁面302の複数の領域にかけてセメント混合物310を実質的に一貫した厚さで塗布できることが理解されるであろう。例えば、セメント混合物310を外周縁面302の円周領域全体にわたって実質的に一貫した厚さで塗布することができる。別の例において、セメント混合物310は外周縁面302の第2の縁端304から第1の縁端306の方向に実質的に変化する厚さを有することができる。また別の例において、外周縁面302の実質的に全体にわたってセメント混合物310を実質的に一貫した厚さで塗布することができる。
【0041】
図示されるように、セメント混合物は、ハニカム体300が実質的に垂直な第1の軸線220を中心にして回転している間に、塗布することができる。別の例において、第1の軸線220は実質的に水平とすることができ、あるいは垂直方位と水平方位の間のある角度をなして配置することができる。さらに、ハニカム体の位置合せ、固定及び回転は、ハニカム体を延びるチャネルを実質的に垂直方向にして行われるように示される。別の例において、1つないしさらに多くの位置合せ、固定及び/または回転プロセスは、実質的に水平にして、あるいは垂直方位と水平方位の間のある角度をなして、行うことができる。
【0042】
本発明の精神及び範囲を逸脱することなく本発明に様々な改変及び変形がなされ得ることが当業者には明らかであろう。したがって、本発明の改変及び変形が添付される特許請求の範囲内に入れば、本発明はそのような改変及び変形を包含するとされる。