特許第5665240号(P5665240)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ サムスン エレクトロニクス カンパニー リミテッドの特許一覧

特許5665240データチャンネル又は制御チャンネルを通じるアップリンク制御情報の送信
<>
  • 特許5665240-データチャンネル又は制御チャンネルを通じるアップリンク制御情報の送信 図000015
  • 特許5665240-データチャンネル又は制御チャンネルを通じるアップリンク制御情報の送信 図000016
  • 特許5665240-データチャンネル又は制御チャンネルを通じるアップリンク制御情報の送信 図000017
  • 特許5665240-データチャンネル又は制御チャンネルを通じるアップリンク制御情報の送信 図000018
  • 特許5665240-データチャンネル又は制御チャンネルを通じるアップリンク制御情報の送信 図000019
  • 特許5665240-データチャンネル又は制御チャンネルを通じるアップリンク制御情報の送信 図000020
  • 特許5665240-データチャンネル又は制御チャンネルを通じるアップリンク制御情報の送信 図000021
  • 特許5665240-データチャンネル又は制御チャンネルを通じるアップリンク制御情報の送信 図000022
  • 特許5665240-データチャンネル又は制御チャンネルを通じるアップリンク制御情報の送信 図000023
  • 特許5665240-データチャンネル又は制御チャンネルを通じるアップリンク制御情報の送信 図000024
  • 特許5665240-データチャンネル又は制御チャンネルを通じるアップリンク制御情報の送信 図000025
  • 特許5665240-データチャンネル又は制御チャンネルを通じるアップリンク制御情報の送信 図000026
  • 特許5665240-データチャンネル又は制御チャンネルを通じるアップリンク制御情報の送信 図000027
  • 特許5665240-データチャンネル又は制御チャンネルを通じるアップリンク制御情報の送信 図000028
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5665240
(24)【登録日】2014年12月19日
(45)【発行日】2015年2月4日
(54)【発明の名称】データチャンネル又は制御チャンネルを通じるアップリンク制御情報の送信
(51)【国際特許分類】
   H04W 72/04 20090101AFI20150115BHJP
   H04J 11/00 20060101ALI20150115BHJP
   H04L 27/01 20060101ALI20150115BHJP
   H04L 1/18 20060101ALI20150115BHJP
【FI】
   H04W72/04 137
   H04W72/04 136
   H04J11/00 Z
   H04L27/00 K
   H04L1/18
【請求項の数】28
【全頁数】22
(21)【出願番号】特願2013-231904(P2013-231904)
(22)【出願日】2013年11月8日
(62)【分割の表示】特願2011-547808(P2011-547808)の分割
【原出願日】2010年2月1日
(65)【公開番号】特開2014-60772(P2014-60772A)
(43)【公開日】2014年4月3日
【審査請求日】2013年11月8日
(31)【優先権主張番号】61/148,653
(32)【優先日】2009年1月30日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】503447036
【氏名又は名称】サムスン エレクトロニクス カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100089037
【弁理士】
【氏名又は名称】渡邊 隆
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(72)【発明者】
【氏名】アリス・パパサケラリオウ
(72)【発明者】
【氏名】ヨン−ブン・キム
(72)【発明者】
【氏名】ジャンツォン・ツァン
(72)【発明者】
【氏名】ジュン−ヨン・チョ
【審査官】 阿部 圭子
(56)【参考文献】
【文献】 Qualcomm Europe,Support of Concurrent Transmission of PUCCH and PUSCH in LTE-A Uplink,3GPP TSG-RAN WG1#55b, R1-090362,2009年 1月16日
【文献】 LG Electronics,Some aspects of PUCCH/PUSCH transmission over multiple component carriers,3GPP TSG-RAN WG1#55b, R1-090208,2009年 1月16日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24 − 7/26
H04W 4/00 − 99/00
H04J 11/00
H04L 1/18
H04L 27/01
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末とNode Bを含む通信システムにおいてアップリンク制御情報(UCI)を伝送する方法であって、
物理アップリンク共有チャンネル(PUSCH)及び物理アップリンク制御チャンネル(PUCCH)の同時送信を示す設定情報を決定するステップと、
ダウンリンクデータを受信するステップと、
一つのサブフレームを通じて伝送される、ハイブリッド自動再送要求確認応答(HARQ−ACK)及びチャンネル品質指示子(CQI)のうち少なくとも一つを含む前記UCIを生成するステップと、
前記サブフレームでPUSCHが伝送されるか否かを決定するステップと、
前記PUSCH及びPUCCHの同時送信を示す前記設定情報及び前記PUSCHが前記サブフレームで伝送されるか否かに関する前記決定に基づいて、前記PUSCH及びPUCCHのうち少なくとも一つで前記UCIを伝送するステップと、
を含み、
前記設定情報は前記PUSCH及びPUCCHの同時送信が設定されたことを示し、前記PUSCHが前記サブフレームで伝送される場合、前記UCIは、追加条件に従って前記PUSCH及び前記PUCCHのうち少なくとも一つで伝送されることを特徴とする伝送方法。
【請求項2】
前記PUSCH及びPUCCHの同時送信を示す前記設定情報は、1ビット2進数値を有することを特徴とする請求項1に記載の伝送方法。
【請求項3】
前記設定情報が前記PUSCH及びPUCCHの同時送信が設定されていないことを示し、前記PUSCHが前記サブフレームで伝送される場合、前記UCIは、前記PUSCHで伝送されることを特徴とする請求項1または2に記載の伝送方法。
【請求項4】
前記設定情報が前記PUSCH及びPUCCHの同時送信が設定されたことを示し、前記PUSCHが前記サブフレームで伝送されない場合、前記UCIは、前記PUCCHで伝送されることを特徴とする請求項1または2に記載の伝送方法。
【請求項5】
前記PUSCH及びPUCCHの同時送信を示す設定情報は、無線リソース制御(RRC)シグナリングを通じて受信されることを特徴とする請求項1または2に記載の伝送方法。
【請求項6】
前記追加条件は、前記UCIの伝送のためのリソースの量であることを特徴とする請求項1に記載の伝送方法。
【請求項7】
端末とNode Bを含む通信システムにおいてアップリンク制御情報(UCI)を伝送する方法であって、
物理アップリンク共有チャンネル(PUSCH)及び物理アップリンク制御チャンネル(PUCCH)の同時送信を示す設定情報を決定するステップと、
ダウンリンクデータを受信するステップと、
一つのサブフレームを通じて伝送される、ハイブリッド自動再送要求確認応答(HARQ−ACK)及びチャンネル品質指示子(CQI)のうち少なくとも一つを含む前記UCIを生成するステップと、
前記サブフレームでPUSCHが伝送されるか否かを決定するステップと、
前記PUSCH及びPUCCHの同時送信を示す前記設定情報及び前記PUSCHが前記サブフレームで伝送されるか否かに関する前記決定に基づいて、前記PUSCH及びPUCCHのうち少なくとも一つで前記UCIを伝送するステップと、
を含み、
前記設定情報が前記PUSCH及びPUCCHの同時送信が設定されたことを示し、前記PUSCHが前記サブフレームで伝送される場合、前記HARQ−ACKは、前記PUCCHで伝送され、前記CQIは、前記PUSCHで伝送されることを特徴とする伝送方法。
【請求項8】
端末とNode Bを含む通信システムにおいてアップリンク制御情報(UCI)を受信する方法であって、
一つのサブフレームで物理アップリンク共有チャンネル(PUSCH)及び物理アップリンク制御チャンネル(PUCCH)の同時送信を示す設定情報を決定するステップと、
ダウンリンクデータを送信するステップと、
PUSCH及びPUCCHの同時送信を示す設定情報及びPUSCHが前記サブフレームで伝送されるか否かに基づいて、前記PUSCH及びPUCCHのうち少なくとも一つで前記UCIを受信するステップと、
を含み、
前記UCIは、前記サブフレームを通じて伝送される、ハイブリッド自動再送要求確認応答(HARQ−ACK)及びチャンネル品質指示子(CQI)のうち少なくとも一つを含み、
前記設定情報は前記PUSCH及びPUCCHの同時送信が設定されたことを示し、前記PUSCHが前記サブフレームで伝送される場合、前記UCIは、追加条件に従って前記PUSCH及び前記PUCCHのうち少なくとも一つで受信されることを特徴とする受信方法。
【請求項9】
前記PUSCH及びPUCCHの同時送信を示す前記設定情報は、1ビット2進数値を有することを特徴とする請求項8に記載の受信方法。
【請求項10】
前記設定情報が前記PUSCH及びPUCCHの同時送信が設定されていないことを示し、前記PUSCHが前記サブフレームで伝送される場合、前記UCIは、前記PUSCHで受信されることを特徴とする請求項8または9に記載の受信方法。
【請求項11】
前記設定情報が前記PUSCH及びPUCCHの同時送信が設定されたことを示し、前記PUSCHが前記サブフレームで伝送されない場合、前記UCIは、前記PUCCHで受信されることを特徴とする請求項8または9に記載の受信方法。
【請求項12】
前記PUSCH及びPUCCHの同時送信を示す設定情報は、無線リソース制御(RRC)シグナリングを通じて送信されることを特徴とする請求項8または9に記載の受信方法。
【請求項13】
前記追加条件は、前記UCIの受信のためのリソースの量であることを特徴とする請求項8に記載の受信方法。
【請求項14】
端末とNode Bを含む通信システムにおいてアップリンク制御情報(UCI)を受信する方法であって、
一つのサブフレームで、物理アップリンク共有チャンネル(PUSCH)及び物理アップリンク制御チャンネル(PUCCH)の同時送信を示す設定情報を決定するステップと、
ダウンリンクデータを送信するステップと、
PUSCH及びPUCCHの同時送信を示す設定情報及びPUSCHが前記サブフレームで伝送されるか否かに基づいて、前記PUSCH及びPUCCHのうち少なくとも一つで前記UCIを受信するステップと、
を含み、
前記UCIは、前記サブフレームを通じて伝送される、ハイブリッド自動再送要求確認応答(HARQ−ACK)及びチャンネル品質指示子(CQI)のうち少なくとも一つを含み、
前記設定情報が前記PUSCH及びPUCCHの同時送信が設定されたことを示し、前記PUSCHが前記サブフレームで伝送される場合、前記HARQ−ACKは、前記PUCCHで受信され、前記CQIは、前記PUSCHで受信されることを特徴とする受信方法。
【請求項15】
端末とNode Bを含む通信システムにおいてアップリンク制御情報(UCI)を伝送する装置であって、
物理アップリンク共有チャンネル(PUSCH)及び物理アップリンク制御チャンネル(PUCCH)の同時送信を示す設定情報を決定し、
ダウンリンクデータを受信し、
一つのサブフレームを通じて伝送される、ハイブリッド自動再送要求確認応答(HARQ−ACK)及びチャンネル品質指示子(CQI)のうち少なくとも一つを含む前記UCIを生成し、
前記サブフレームでPUSCHが伝送されるか否かを決定し、
前記PUSCH及びPUCCHの同時送信を示す前記設定情報及び前記PUSCHが前記サブフレームで伝送されるか否かに関する前記決定に基づいて、前記PUSCH及びPUCCHのうち少なくとも一つで前記UCIを伝送し、
前記設定情報は前記PUSCH及びPUCCHの同時送信が設定されたことを示し、前記PUSCHが前記サブフレームで伝送される場合、前記UCIは、追加条件に従って前記PUSCH及び前記PUCCHのうち少なくとも一つで伝送されることを特徴とする伝送装置。
【請求項16】
前記PUSCH及びPUCCHの同時送信を示す前記設定情報は、1ビット2進数値を有することを特徴とする請求項15に記載の伝送装置。
【請求項17】
前記設定情報が前記PUSCH及びPUCCHの同時送信が設定されていないことを示し、前記PUSCHが前記サブフレームで伝送される場合、前記UCIは、前記PUSCHで伝送されることを特徴とする請求項15または16に記載の伝送装置。
【請求項18】
前記設定情報が前記PUSCH及びPUCCHの同時送信が設定されたことを示し、前記PUSCHが前記サブフレームで伝送されない場合、前記UCIは、前記PUCCHで伝送されることを特徴とする請求項15または16に記載の伝送装置。
【請求項19】
前記PUSCH及びPUCCHの同時送信を示す設定情報は、無線リソース制御(RRC)シグナリングを通じて受信されることを特徴とする請求項15または16に記載の伝送装置。
【請求項20】
前記追加条件は、前記UCIの伝送のためのリソースの量であることを特徴とする請求項15に記載の伝送装置。
【請求項21】
端末とNode Bを含む通信システムにおいてアップリンク制御情報(UCI)を伝送する装置であって、
物理アップリンク共有チャンネル(PUSCH)及び物理アップリンク制御チャンネル(PUCCH)の同時送信を示す設定情報を決定し、
ダウンリンクデータを受信し、
一つのサブフレームを通じて伝送される、ハイブリッド自動再送要求確認応答(HARQ−ACK)及びチャンネル品質指示子(CQI)のうち少なくとも一つを含む前記UCIを生成し、
前記サブフレームでPUSCHが伝送されるか否かを決定し、
前記PUSCH及びPUCCHの同時送信を示す前記設定情報及び前記PUSCHが前記サブフレームで伝送されるか否かに関する前記決定に基づいて、前記PUSCH及びPUCCHのうち少なくとも一つで前記UCIを伝送し、
前記設定情報が前記PUSCH及びPUCCHの同時送信が設定されたことを示し、前記PUSCHが前記サブフレームで伝送される場合、前記HARQ−ACKは、前記PUCCHで伝送され、前記CQIは、前記PUSCHで伝送されることを特徴とする伝送装置。
【請求項22】
端末とNode Bを含む通信システムにおいてアップリンク制御情報(UCI)を受信する装置であって、
一つのサブフレームで物理アップリンク共有チャンネル(PUSCH)及び物理アップリンク制御チャンネル(PUCCH)の同時送信を示す設定情報を決定し、
ダウンリンクデータを送信し、
PUSCH及びPUCCHの同時送信を示す設定情報及びPUSCHが前記サブフレームで伝送されるか否かに基づいて、前記PUSCH及びPUCCHのうち少なくとも一つで前記UCIを受信し、
前記UCIは、前記サブフレームを通じて伝送される、ハイブリッド自動再送要求確認応答(HARQ−ACK)及びチャンネル品質指示子(CQI)のうち少なくとも一つを含み、
前記設定情報は前記PUSCH及びPUCCHの同時送信が設定されたことを示し、前記PUSCHが前記サブフレームで伝送される場合、前記UCIは、追加条件に従って前記PUSCH及び前記PUCCHのうち少なくとも一つで受信されることを特徴とする受信装置。
【請求項23】
前記PUSCH及びPUCCHの同時送信を示す前記設定情報は、1ビット2進数値を有することを特徴とする請求項22に記載の受信装置。
【請求項24】
前記設定情報が前記PUSCH及びPUCCHの同時送信が設定されていないことを示し、前記PUSCHが前記サブフレームで伝送される場合、前記UCIは、前記PUSCHで受信されることを特徴とする請求項22または23に記載の受信装置。
【請求項25】
前記設定情報が前記PUSCH及びPUCCHの同時送信が設定されたことを示し、前記PUSCHが前記サブフレームで伝送されない場合、前記UCIは、前記PUCCHで受信されることを特徴とする請求項22または23に記載の受信装置。
【請求項26】
前記PUSCH及びPUCCHの同時送信を示す設定情報は、無線リソース制御(RRC)シグナリングを通じて送信されることを特徴とする請求項22または23に記載の受信装置。
【請求項27】
前記追加条件は、前記UCIの受信のためのリソースの量であることを特徴とする請求項22に記載の受信装置。
【請求項28】
端末とNode Bを含む通信システムにおいてアップリンク制御情報(UCI)を受信する装置であって、
一つのサブフレームで、物理アップリンク共有チャンネル(PUSCH)及び物理アップリンク制御チャンネル(PUCCH)の同時送信を示す設定情報を決定し、
ダウンリンクデータを送信し、
PUSCH及びPUCCHの同時送信を示す設定情報及びPUSCHが前記サブフレームで伝送されるか否かに基づいて、前記PUSCH及びPUCCHのうち少なくとも一つで前記UCIを受信し、
前記UCIは、前記サブフレームを通じて伝送される、ハイブリッド自動再送要求確認応答(HARQ−ACK)及びチャンネル品質指示子(CQI)のうち少なくとも一つを含み、
前記設定情報が前記PUSCH及びPUCCHの同時送信が設定されたことを示し、前記PUSCHが前記サブフレームで伝送される場合、前記HARQ−ACKは、前記PUCCHで受信され、前記CQIは、前記PUSCHから受信されることを特徴とする受信装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は無線通信システムに関するもので、より詳しくは、通信システムのアップリンクでの制御情報の送信に関する。
【背景技術】
【0002】
通信システムは、基地局(Node B)からユーザー装置(UE)への信号送信をサポートするダウンリンク(DL)及びUEからNode Bへの信号送信をサポートするアップリンク(UL)で構成される。また、一般的に、端末機又は移動局として呼ばれるUEは、固定型又は移動型であり、無線装置、セルフォン、パーソナルコンピュータ装置となり得る。Node Bは、一般的に固定局であり、基地局送受信システム(BTS)、アクセスポイント、又はその他の専門用語として呼ばれることができる。
【0003】
UL信号は、情報内容を搬送するデータ信号、制御信号、及びパイロット信号としても知られている基準信号(RS)からなる。UEは、物理アップリンク共有チャンネル(PUSCH)でULデータ信号を伝送する。UL制御信号は、ハイブリッド自動再送要求(HARQ)の適用に関連した確認応答信号、サービス要求(SR)信号、チャンネル品質インジケータ(CQI)信号、プリコーディングマトリックスインジケータ(PMI)信号、又は順位インジケータ(RI)信号を含む。HARQ-確認応答(HARQ-ACK)、SR、CQI、PMI、又はRIの任意の組み合わせは、アップリンク制御情報(UCI)と称する。UCIは、物理アップリンク制御チャンネル(PUCCH)で送信され、あるいは送信時間間隔(TTI)でデータと共にPUSCHで送信することができる。
【0004】
UEは、DLでのデータパケット受信に応答してHARQ-ACK信号を送信する。データパケット受信が正確であるかあるいは不正確であるかによって、HARQ-ACK信号は、それぞれACK又はNAK値を有する。UEは、信号送信のためのULリソースを要求するSR信号を送信する。UEは、経験しているDLチャンネル状態をNode Bに通知するためのCQI信号を送信し、Node BがDLデータパケットのチャンネル依存型スケジューリングを遂行可能にする。UEは、PMI/RI信号を送信し、多重入力多重出力(MIMO)原理によって多重Node BアンテナからUEへの信号送信の結合方法をNode Bに通知する。HARQ-ACK、SR、CQI、PMI、及びRI信号の可能な組み合わせのうち任意の組み合わせは、データ情報と共にPUSCHで、又はデータ情報とは別途にPUCCHで送信できる。
【0005】
図1は、便宜上、一つのサブフレームからなると仮定するUL TTIでのPUSCH送信のための構成を示す。サブフレーム110は、2個のスロットを含む。各スロット120は、データ情報、UCI、又はRSの送信に使用される
【0006】
【数1】
【0007】
個のシンボルを含む。各シンボル130は、チャンネル伝搬効果による干渉を緩和するようにサイクリックプレフィックス(CP)をさらに含む。一つのスロットのPUSCH送信は、他のスロットのPUSCH送信と同一の動作帯域幅(BW)にあり、あるいはその動作帯域幅の異なる部分にあり得る。各スロットの一部シンボルは、RS送信140に使用してチャンネル推定を提供し、受信信号のコヒーレント復調(cohrernt demodulation)を可能にする。送信BWは、物理リソースブロック(PRB)として呼ばれる周波数リソース単位で構成されると仮定する。また、各PRBは、
【0008】
【数2】
【0009】
個のサブキャリア、又はリソース要素(RE)からなると仮定する。UEは、PUSCH送信のためにMPUSCH個のPRB150が割り当てられ、PUSCH送信BWのために合計
【0010】
【数3】
【0011】
個のREを有する。サブフレームの最終シンボルは、一つ以上のUEからのSRS(Sounding Reference Signal)160の送信に使用することができ、その主要機能は、このようなUE各々が経験するULチャンネルに対するCQIを提供するものである。
【0012】
図2に、同一のPUSCHサブフレームでのUCI及びデータ送信のためのUE送信器のブロック構成図を示す。符号化されたCQIビット及び/又はPMIビット205及び符号化されたデータビット210は、ステップ220で多重化(multiplexing)される。HARQ-ACKビットも多重化が必要であると、データビットは、ステップ230で、HARQ-ACKビットを収容するように間引かれる(punctured)。結合されたデータビットとUCIビットの離散フーリエ変換(DFT)は、ステップ240で得られる。ステップ255で、割り当てられた送信BWに対応するREは、ローカル化されたFDMAの制御によって、ステップ250でサブキャリアマッピングを通じて選択される。逆高速フーリエ変換(IFFT)は、ステップ260で遂行される。CPは、ステップ270で挿入され、ステップ280でタイムウィンドウイングを通じてフィルタリングが適用されて送信信号290を獲得する。デジタル/アナログ変換器、アナログフィルタ、増幅器、及び送信器アンテナのような付加的な送信器回路は図示されてない。また、データビット及びCQI及び/又はPMIビットのための符号化プロセスだけでなく、送信されたすべてのビットのための変調プロセスは、便宜上省略する。PUSCH信号送信は、一つのクラスタ295Aにわけて、あるいは連続するBWの複数の非連続クラスタ295Bにわける信号送信を許容するDFT拡散直交周波数多重接続(DFT-S-OFDMA)(シングルキャリア周波数分割多重接続(SC-FDMA)としても知られている)方法によって連続するREのクラスタにわけて遂行されると仮定する。
【0013】
Node B受信器は、UE送信器の反対(相補)動作を遂行する。これは、図2に示した動作の逆動作が遂行される図3に概念的に示されている。アンテナが無線周波数(RF)アナログ信号を受信してから、便宜上図示しないユニット(フィルタ、増幅器、周波数ダウンコンバータ、及びアナログ/デジタル変換器)を処理した後に、デジタル信号310は、ステップ320でタイムウィンドウイングを通じてフィルタリングされ、CPはステップ330で除去される。その後、Node B受信器は、ステップ340で高速フーリエ変換(FFT)を適用する。UE送信器により使用されるREは、ステップ345での受信帯域幅の制御下にステップ350でサブキャリアデマッピングを通じて選択される。逆DFT(IDFT)は、ステップ360で適用される。ステップ370で、HARQ-ACKビットが抽出され、データビットに対する各除去値(erasures)が位置される。データビット390とCQI/PMIビット395は、ステップ380で逆多重化される。チャンネル推定、復調、及び復号化のように公知されているNode B受信器の機能は、便宜上図示しない。
【0014】
サブフレームの一つのスロットでのPUCCH送信のための構成は、HARQ-ACK、SR、又はRI送信に対して図4に、そしてCQI又はPMI送信に対して図5に示されている。周波数ダイバシティのために動作BWの異なる部分で遂行され得る他のスロットでの送信は、同一の構成を有するが、例外的に最終シンボルは、間引かれてPUSCHのためのSRS送信を収容することができる。各UCI信号に対するPUCCH送信は、一つのPRBで行われる。
【0015】
図4を参照すると、HARQ-ACK(又はSR、又はRI)送信構成410は、HARQ-ACK信号及びHARQ-ACK信号のコヒーレント復調を可能にするためのRSの送信を含む。HARQ-ACKビット420は、一定振幅ゼロ自己相関(Constant Amplitude Zero Auto-Correlation:CAZAC)シーケンス440を、例えばBPSK又はQPSK変調を用いて変調し(430)、後述するようにIFFF動作が遂行された後に送信される。各RS450は、変調されないCAZACシーケンスを通じて送信される。
【0016】
図5を参照すると、CQI(又はPMI)送信構成510は、CQI信号及びRSの送信を含む。CQIビット520は、CAZACシーケンス540を、例えばQPSK変調を用いて再び変調し(530)、その次にIFFT動作が遂行された後に送信される。各RS550は、変調されないCAZACシーケンスを通じて送信される。
【0017】
CAZACシーケンスの一例は、以下の数式(1)により得られる。
【0018】
【数4】
【0019】
ここで、LはCAZACシーケンスの長さであり、nはシーケンスの一つの要素のインデックスn={0,1,…,L-1}であり、kはシーケンスのインデックスである。Lが素数であると、{0,1,…,L-1}範囲でkとして定義されるL-1個の個別的なシーケンスが存在する。PRBが、例えば、
【0020】
【数5】
【0021】
のように偶数のREからなると、均等な長さのCAZACシーケンスは、CAZAC性質を満たすシーケンスに対するコンピュータ検索を通じて直接生成することができる。
【0022】
図6は、変調されずにRSとして、または、変調されてHARQ-ACK信号として、又はBPSK(1個のHARQ-ACKビット)又はQPSK(2個のHARQ-ACKビット又はCQIビット)を用いてCQI信号として使用できるCAZACシーケンスのためのUE送信器構成を示す。ステップ610で、コンピュータで生成されたCAZACシーケンスの周波数ドメインバージョンが使用される。ステップ620で送信帯域幅の制御の下に、ステップ630で、割り当てられたPUCCH BWに対応するREはサブキャリアマッピングを通じて選択される。ステップ640ではIFFTが遂行され、CSは、後述するようにステップ650で出力に適用される。CPは、ステップ660で挿入され、ステップ670でタイムウィンドウイングを通じるフィルタリングが適用されて送信信号680が発生する。ゼロパディング(zero padding)は、ガード(guard)RE(図示せず)及び他のUEによる信号送信に使用されるREで基準UEにより挿入されると仮定する。また、便宜上、デジタル/アナログ変換器、アナログフィルタ、増幅器、及び送信器アンテナのような付加的な送信器回路は、当該技術分野では公知のものであるから、図示しない。
【0023】
CAZACシーケンスを受信するNode B受信器では、逆(相補)送信器機能が遂行される。これは、図6の動作の逆動作が適用される図7に概念的に示されている。アンテナは、RFアナログ信号を受信し、このアナログ信号は(フィルタ、増幅器、周波数ダウン変換器、及びアナログ/デジタル変換器など)ユニットによりさらに処理された後、ステップ720で、デジタル受信信号710はタイムウィンドウイングを通じてフィルタリングされ、ステップ730でCPが除去される。その後に、CSはステップ740で復旧され、FFTはステップ750で適用される。送信されたREは、ステップ765での受信帯域幅の制御下に、ステップ760で、サブキャリアデマッピングを通じて選択される。また、図7は、ステップ770の乗算器により、ステップ780でCAZACシーケンスのレプリカ(replica)との後続相関関係を示す。最後に、出力790が獲得され、この出力は、RSのための時間-周波数補間器のようなチャンネル推定ユニットに伝達され、あるいはHARQ-ACK情報ビット又はCQI情報ビットにより変調されたCAZACシーケンスのための送信情報を検出するように伝達されることができる。
【0024】
同一のCAZACシーケンスの相互に異なるCSは、直交CAZACシーケンスを提供する。したがって、同一のCAZACシーケンスの相互に異なるCSは、これらのRS又はUCI信号送信のために、そして直交UE多重化を達成するために、同一のPRBの異なるUEに割り当てられることができる。この原理は、図8に示されている。同一のCAZACシーケンスの複数のCS820,840,860,880から各々生成された複数のCAZACシーケンス810,830,850,870が直交するために、CS値Δ890は(時間不確実性誤り及びフィルタスピルオーバー効果(filter spillover effect)を含む)チャンネル伝搬遅延拡散Dを超過しなければならない。TSがDFT-S-OFDMシンボル持続時間(duration)であると、このようなCSの個数は、比TS/Dの数学的フロア(mathematlcal floor)と同一である。
【0025】
HARQ-ACK PUCCH送信構造のための直交多重化は、CAZACシーケンスの相互に異なるCS値を通じて達成されるだけでなく、時間ドメインで直交カバーリングを適用しても達成することができる。各スロットのHARQ-ACK及びRSシンボルは、第1及び第2の直交コードで各々乗算される。しかしながら、このような多重化態様は、本発明では重要でないため、便宜上、追加説明は省略する。
【0026】
UCIがPUSCHで送信される場合、他の状況ではデータのために使用される一部REはUCIのために使用され、これは一般的にデータより良好な受信信頼性を要求する。その結果、UCIビットを送信するためにデータビットより多いREが必要である。また、UCIは、そのタイプによって異なる受信信頼性を要求できる。例えば、HARQ-ACKに対するターゲットビット誤り率(BER)は、HARQ-ACKの誤り受信がより深刻な結果を招くので、通常CQI/PMIのビット誤り率よりは格段に低く、このような低い値のため、HARQ-ACKビットは、反復符号化を通じて保護される一方で、一層強力な符号化方法をCQI/PMIビットに適用できる。PUSCHにおけるUCI送信に必要なREの個数は、データ変調及び符号化方式(MCS)により決定されるように、データ送信のスペクトル効率に比例する。所定のターゲットデータブロック誤り率(BLER)に対して、MCSは、UL信号送信が経験する信号対干渉及び雑音比(SINR)に基づく。Node BスケジューラはターゲットデータBLERを変えられるので、データMCSとの排他的なリンクのみを有する場合を避けるために、各UCI信号のREの数に対するオフセットを構成できる。
【0027】
UCI信号の中で、HARQ-ACK信号は最高の信頼性要件を有し、各REは、その復調のために最も正確なチャンネル推定を獲得するために各スロットでRSの次に位置され得る。PUSCHでのHARQ-ACK(又はRI)送信のための符号化シンボルQ’ の数は、数式(2)に記載されたように決定できる。
【0028】
【数6】
【0029】
ここで、OはHARQ-ACK(又はRI)ビットの数(例えば、1又は2)であり、
【0030】
【数7】
【0031】
はNode BによりUEへ形成されるオフセットであり、
【0032】
【数8】
【0033】
は現在サブフレームでのPUSCH BWである。QとRは各々データ変調(QPSK,QAM16,QAM64のためのQ=2,4,6)のためのビット数及び同一の伝送ブロックに対する初期PUSCH送信のデータコードレートである。HARQ-ACK REとデータMCSとの間のリンクは、Q・Rを通じてなされる。コードレートRは
【0034】
【数9】
【0035】
として定義され、ここで、
【0036】
【数10】
【0037】
であり、SRS送信がPUSCH BWと少なくとも部分的に重なると、NSRS=1であり、そうでない場合にはNSRS=0である。最後に、Cはコードブロックの総数であり、Krはブロック番号rに対するビットの数である。HARQ-ACK(又はRI)REの数は、サブフレーム当たり4個のDFT-S-OFDMシンボル(スロット当たり2個のシンボル)に対応する数に制限される。同様の式が、便宜上省略されたサブフレーム当たり符号化されたCQI/PMIシンボルの数にも適用される。割り当てられたUCIオフセット及びデータMCSに対するUCIリソースのリンク原理は、HARQ-ACK(又はRI)シンボルについて上記に説明した。
【0038】
UCIが同一のサブフレームでデータと共に発生する場合、このUCIがPUCCHでなく、PUSCHにあるべきいくつかの理由がある。第1の理由は、PUSCHを用いるデータとPUCCHを用いるUCIの同時送信(concurrent transmission)がピーク対平均電力比(PAPR)又は結合された信号送信のキュービックメトリック(Cubic Metric:CM)を増加させ、これは、またPUSCH又はPUCCHのうちいずれか一つのみを用いて送信する場合と同一の受信信頼性を得るために、PUCCHとPUSCHともにより高い送信電力を必要とする。このような電力増加は、干渉を増加させ、電力が制限されたUEに対しては可能でないこともある。第2の理由は、UCIペイロードがPUCCHで送信されない可能性があるためである。例えば、図5に示すCQI送信構成に対して、サブフレーム当たり20個の符号化されたCQIシンボルのみが送信でき、それによって詳細なCQI報告はPUSCHを介して送信する必要がある。
【0039】
PUSCHでのUCI及びデータ送信は、シングルキャリア性質を維持し、PUSCH送信のCM増加を防止するが、UCI送信に割り当てられたPUCCHリソースが使用されずに残っているため、スペクトルにおいては効率的でない。また、PUSCHを用いるUCIの多重化は、データの代わりにUCIのために使用されるREがたびたび過度に発生する可能性がある。
【0040】
UCIとデータの同時送信に加えて、多様なUCI信号の同時送信がよく発生できる。例えば、HARQ-ACK及びCQI送信は、UEからのデータ送信がない場合に同一のサブフレームで行われる必要がある。シングルキャリア特性を維持しつつ、HARQ-ACK及びCQI信号の同時送信のCM増加を防ぐために、これら2つの多重化は、同一のPUCCHで遂行することができる。例えば、HARQ-ACK送信は、図5のPUCCH構成で多重化されることができ、3GPP(3rd Generation Partnership Project)LTE(Long Term Evolution)の場合同様に、ACKが送信されると、各スロットの第2のRSを“-1”でスケーリングし、NAKが送信されると、“+1”でスケーリングすることでCQI送信に使用される。
【0041】
しかしながら、HARQ-ACK送信に割り当てられたPUCCHは使用されずに残っており、HARQ-ACK BERはHARQ-ACK信号送信がその固有なPUCCHリソースを使用する場合に比べて劣化する問題点があった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0042】
したがって、本発明は上記した従来技術の問題点を解決するためのものであって、その目的は、UEが同一の送信時間間隔(TTI)でアップリンク制御情報(UCI)をデータ情報と共に物理アップリンク共有チャンネル(PUSCH)で又はデータ情報とは別途に物理アップリンク制御チャンネル(PUCCH)でNode Bに同時送信を遂行する方法及び装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0043】
上記のような目的を達成するために、本発明の一態様によれば、通信システムのユーザー装置(UE)において、同一の送信時間間隔(TTI)で制御情報をデータ情報と共に物理アップリンク共有チャンネル(PUSCH)で送信するか、あるいは前記データ情報とは別途に物理アップリンク制御チャンネル(PUCCH)で送信するか、を決定する方法を提供する。UEが前記同一のTTIで制御情報をデータ情報と共にPUSCHで送信するか、あるいはデータ情報とは別途にPUCCHで送信するかを構成する情報要素は、UEによって受信される。UEは、上記情報要素が第1の値を有する場合、制御情報をデータ情報と共にPUSCHで送信する。情報要素が第2の値を有する場合、UEによって、制御情報はPUCCHで送信され、データ情報はPUSCHで送信される。
【0044】
本発明の他の態様によれば、UEにおいて、同一のTTIで制御情報をデータ情報と共にPUSCHで送信するか、あるいは前記データ情報とは別途にPUCCHで送信するかを決定する方法を提供する。PUSCHでのデータ情報又は制御情報の送信のために利用可能なリソースの総量に対するPUSCHでの制御情報の送信のために要求されるリソース量の比は、UEによって決定される。上記比がしきい値以下である場合、UEによって、制御情報はデータ情報と共にPUSCHで送信される。上記比がしきい値より大きい場合、UEによって、制御情報はPUCCHで送信され、データ情報はPUSCHで送信される。
【0045】
また、本発明の他の態様によれば、UEにおいて、同一のTTIで制御情報をデータ情報と共にPUSCHで送信し、あるいは前記データ情報とは別途にPUCCHで送信する方法を提供する。データ情報のために使用される変調及び符号化方式(MCS)の値が所定のMCS値より大きい場合、制御情報は、データ情報と共にPUSCHで送信される。データ情報のために使用されるMCS値が前記所定のMCS値以下である場合、制御情報はPUCCHで送信され、データ情報はPUSCHで送信される。
【0046】
さらに、本発明の他の態様によれば、UEにおける第1のチャンネルと第2のチャンネルの送信電力を決定する方法を提供する。第1の公称送信電力(nominal transmission power)と第2の公称送信電力との差の絶対値がしきい値以下である場合、UEにより、第1の公称送信電力を有する第1のチャンネルが送信され、第2の公称送信電力を有する第2のチャンネルが送信される。第1の公称送信電力と第2の公称送信電力との差の絶対値がしきい値より大きい場合、UEにより、第1の公称送信電力を有する第1のチャンネルが送信され、第2のチャンネルの送信を中断される。
【0047】
本発明の他の態様によれば、UEにおいて、同一のTTIで制御情報をデータ情報と共にPUSCHで送信し、あるいは前記データ情報とは別途にPUCCHで送信する方法を提供する。データ送信が多重入力多重出力(MIMO)送信方法による空間多重化を使用する場合、UEにより、制御情報はPUCCHで送信され、データ情報はPUSCHで送信される。データ送信がMIMO送信方法による空間多重化を使用しない場合、UEにより、制御情報は前記データ情報と共にPUSCHで送信される。
【0048】
また、本発明の他の態様によれば、データ情報をPUSCHで送信し、制御情報を前記PUSCH又はPUCCHで送信するUE装置を提供する。上記UE装置は、制御情報又はデータ情報をPUSCHで送信するために利用可能なリソースの総量に対する制御情報をPUSCHで送信するために要求されるリソースの量の比をしきい値と比較する比較器と、上記比が前記しきい値以下である場合、制御情報をデータ情報と共にPUSCHで送信するための第1のモードで動作する送信器と、上記比がしきい値より大きい場合、制御情報を前記PUCCHで送信し、データ情報をPUSCHで送信するための第2のモードで動作する送信器とを含む。
【0049】
さらに、本発明の他の態様によれば、データ情報をPUSCHで送信し、制御情報を前記PUSCH又はPUCCHで送信するUE装置を提供する。上記UE装置は、データ送信に使用される変調及び符号化方式(MCS)の値が所定のMCS値より大きい場合、制御情報をデータ情報と共にPUSCHで送信するための第1のモードで動作する送信器と、データ送信に使用されるMCSの値が所定のMCS値以下である場合、制御情報をPUCCHで送信し、データ情報を前記PUSCHで送信するための第2のモードで動作する送信器とを含む。
【0050】
加えて、本発明の他の態様によれば、データ情報をPUSCHで送信し、制御情報を前記PUSCH又はPUCCHで送信するUE装置を提供する。上記UE装置は、データ送信がMIMO送信方法による空間多重化を使用する場合、制御情報をPUCCHで送信し、データ情報をPUSCHで送信するための第1のモードで動作する送信器と、データ送信がMIMO送信方法による空間多重を使用しない場合、制御情報をデータ情報と共にPUSCHで送信するための第2のモードで動作する送信器とを含む。
【発明の効果】
【0051】
本発明は、PUCCHとPUSCH同時送信に適用される条件の一部が多重同時PUCCH送信の場合に拡張することができる。例えば、同時送信中に電力差に関する第2の条件を多重同時PUCCH送信に適用できる。
【0052】
本発明の上記及び他の様相、特徴、及び利点は、以下のような添付図面とともに続く詳細な説明から、より明白になるだろう。
【図面の簡単な説明】
【0053】
図1】PUSCH送信のためのサブフレーム構成を示す図である。
図2】データ情報と制御情報をPUSCHで送信するための送信器を示すブロック構成図である。
図3】データ情報と制御情報をPUSCHで受信するための受信器を示すブロック構成図である。
図4】PUCCHでのHARQ-ACK送信のためのサブフレームを示すブロック構成図である。
図5】PUCCHでのCQI送信のためのサブフレームを示すブロック構成図である。
図6】CAZACシーケンスのための送信器を示すブロック構成図である。
図7】CAZACシーケンスのための受信器を示すブロック構成図である。
図8】異なる循環シフトの適用を通じてのCAZACシーケンスの多重化を示す図である。
図9】本発明の一実施形態により、Node BからUEに構成された“Enable_PUCCH_PUSCH”フラグを使用してUEからPUCCHとPUSCH同時送信の活性化又は非活性化を示す図である。
図10】本発明の一実施形態により、制御情報をデータ情報と共にPUSCHで送信するか、あるいは同一のサブフレームで制御情報をPUCCHで送信し、データ情報をPUSCHで送信するかを決定するために、総PUSCHリソースに対するPUSCHで制御情報を送信するためのリソースの比をしきい値とUEによって比較することを示す図である。
図11】本発明の一実施形態により、制御情報をデータ情報と共にPUSCHで送信するか、あるいは同一のサブフレームで制御情報をPUCCHで送信し、データ情報をPUSCHで送信するかを決定するためにPUCCHとPUSCHでの送信のための電力間の絶対差をしきい値とUEにより比較することを示す図である。
図12】本発明の一実施形態により、PUSCHでのデータ送信がMIMO送信方法を使用するか否かに基づいて制御情報をPUCCHで送信するようにUEによって決定されることを示す図である。
図13】本発明の一実施形態により、Node BからUEに構成された“Enable_HARQ-ACK_CQI”フラグを使用してUEからのHARQ-ACK及びCQI制御情報のPUCCHでの同時送信の活性化又は非活性化を示す図である。
図14】本発明の一実施形態により、CQI送信構成に多重化された2個のHARQ-ACKビットをPUCCHで同時送信してHARQ-ACK送信構成を用いて他のHARQ-ACKビットをPUCCHで送信することを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0054】
以下、本発明の望ましい実施形態を添付の図面を参照して詳細に説明する。
【0055】
添付した図において、同一の構成要素または機能的に類似した構成要素に対しては同一の参照符号及び参照番号を付ける。なお、当該技術分野における公知のプロセスまたは構成に関する具体的な説明は、明瞭性と簡潔性のために省略する。
【0056】
また、本発明は、直交周波数分割多重接続(OFDMA)通信システムに関して説明するが、一般的な周波数分割多重化(FDM)システム及び具体的なSC-FDMA、直交周波数分割多重化(OFDM)、周波数分割多重接続(FDMA)、DFT-拡散OFDM、DFT-拡散OFDMA、シングルキャリア(SC)-FDMA、及びSC-OFDMのすべてにも適用される。
【0057】
本発明の実施形態は、まず、同一のサブフレームでUCIを物理アップリンク共有チャンネル(PUSCH)でのデータといつ多重化するか、そしてUCI及びデータを個別的なチャンネル(各々PUCCH及びPUSCH)を介していつ送信するかを決定するための規則を考慮する。
【0058】
本発明の第1の実施形態では、Node Bが(メディアアクセス制御(MAC)層又は無線リソース制御(RRC)層での)ユーザー装置(UE)特定上位層シグナリングを通じて、あるいはPUSCH送信のためのスケジューリング割り当てを提供する(物理層での)DL制御チャンネルのシグナリングを通じて、物理アップリンク制御チャンネル(PUCCH)のUCI及び物理アップリンク共有チャンネル(PUSCH)のデータのサブフレームでの同時送信を遂行するかを、各UEに通知することを考慮する。例えば、UEが電力制限的であると、PUCCHとPUSCH同時送信による信号送信のCMでの任意の増加によって電力増幅器がバックオフされ、PUCCHとPUSCH送信すべての受信信頼性が損傷されるので、PUSCHでのUCIを多重化することが好ましい。また、ハイブリッド自動再送要求確認応答(HARQ-ACK)及びチャンネル品質インジケータ(CQI)送信構成について上述したように、いろいろなUEがUCI送信を同一のBWで多重化するため、PUCCHでの信号送信は干渉制限的である。したがって、Node BはPUCCH干渉を低減するためのメカニズムとして、UCIをPUSCHで送信するように一部UEを構成することを選択できる。
【0059】
図9は、本発明の第1の実施形態により、1ビットの“Enable_PUCCH_PUSCH”フラグを使用することで、UEからのPUCCH及びPUSCH同時送信を活性化(enabling)又は非活性化(not enabling)する概念を示す。UEは、ステップ910で、Node Bから“Enable_PUCCH_PUSCH”フラグを受信すると、ステップ920でフラグの値を検査する。その値がゼロであると、UEは、同一のサブフレームでデータ及びUCI送信を有する場合に、ステップ930でUCIをPUSCHで送信する。そうでない場合には、UEは、ステップ940で、UCIをPUCCHで送信する。
【0060】
“Enable_PUCCH_PUSCH”フラグがPUSCH送信をスケジューリングするDL制御チャンネルを介して設定される場合、図9に示したようにその値に基づき、UEは、PUCCH又はPUSCHでの潜在的UCI送信を構成し、それ以上の条件は必要ない。しかしながら、UEが送信するUCIを有していない場合、PUSCH送信のためのスケジューリング割り当てにおいて1ビットを含むことはしばしば無駄であり、これによって不必要な制御オーバーヘッドが発生する可能性がある。(MAC又はRRCのような)上位層を通じて“Enable_PUCCH_PUSCH”フラグを設定することは一層効率的であるが、PUSCHでのUCI包含又はPUCCHでのUCIの別途送信のための動的制御を提供することができない。
【0061】
本発明の第2の実施形態では、“Enable_PUCCH_PUSCH”フラグが上位層(MAC又はRRCC)を通じて設定される場合、このような動的制御を活性化するための条件を考慮する。“Enable_PUCCH_PUSCH”フラグが0である場合、UEは、UCIとデータ送信が同一のサブフレームで発生する場合には常にUCIをPUSCHで送信する。しかしながら、“Enable_PUCCH_PUSCH”フラグが1であると、これは、同一のUEが同一のサブフレームでデータをPUSCHで送信する場合にUCIをPUCCHで送信するために、必要であるが不十分な条件を提供することもある。基準UEのための“Enable_PUCCH_PUSCH”フラグが1に設定されると仮定し、満足させる必要がある追加条件のうち一つ以上を継続して説明する。これは、UEが、同一のサブフレームでPUSCHでのデータ送信を有する間は、PUCCHでのUCI送信を許容するが、強制ではない。
【0062】
同一のサブフレームでデータをPUSCHで送信する間に、UCIをPUCCHで送信するための第1の条件は、前述に基づいてデータ変調及び符号化方式の(MCS)に比例可能な、PUSCHでのUCI送信のために要求されるリソースの量である。HARQ-ACKの場合について上述したように、PUSCHでUCIのためにQ’UCI個の符号化シンボルが必要であると仮定すれば、基準サブフレームでデータ送信のために利用可能なすべてのリソースに対するUCIリソースの比
【0063】
【数11】
【0064】
が所定のしきい値TUCI以下であると、すなわち、GUCI≦TUCIであると、UCI送信がPUSCHで発生する。ここで、UCI信号は、HARQ-ACK、RI、CQI、又はPMI信号のうち任意のものであり得る。UCIリソースは、PUSCHでのデータMCSに比例するので、しきい値をUCIタイプにさらに基づくMCS値として解析してもよいことに注意する。
【0065】
多重UCI信号に対しては、対応する比又はしきい値を追加し、あるいは新たなしきい値を定義することができる。例えば、UEがHARQ-ACKとCQIともを、データもPUSCHで送信するサブフレームで送信しようとする場合、HARQ-ACK及びCQIは、GHARQ-ACK+GCQI≦THARQ-ACK+TCQIである場合にPUSCHで送信される。又は、新たなしきい値を導入することによって、GHARQ-ACK+GCQI≦THARQ-ACK_CQIである場合にHARQ-ACK及びCQIをPUSCHで送信する。ここで、THARQ-ACK_CQIは、PUSCHでのHARQ-ACK及びCQIすべての送信に対応するしきい値である。このしきい値は異なることができ、(同時信号送信の場合)HARQ-ACK及びCQIともをPUSCHで送信することによって、PUCCH干渉を大きく減少させ、CMの大きい増加を避けることができるため、THARQ-ACK+TCQIより大きいことが好ましい。以前のしきい値は、すべてのUEに適用可能な所定の値を有し、あるいは上位層シグナリングを通じてUEにシグナリングされてもよい。
【0066】
図10は、本発明の一実施形態により、UCI送信をPUSCHで遂行するか、あるいはPUCCHで遂行するかを決定するために基準サブフレームでPUSCHでのデータ送信のために利用可能な最大リソースに対するUCIリソースの比としきい値を使用する概念を示す。UEは、まずステップ1010で、システム仕様に組み込まれているか、あるいは上位層シグナリングを通じてUEに伝達されるUCIしきい値を決定する。続いて、UEは、ステップ1020で、基準サブフレームでデータ送信のために利用可能なすべてのリソースに対するすべてのUCIリソースの比GUCIを各UCIしきい値TUCIと比較する。GUCI≦TUCIであると、UEは、ステップ1030で、UCIをデータとともにPUSCHで送信する。それとも、UEは、ステップ1040で、UCIをPUCCHで送信する。
【0067】
同一のサブフレームで、データをPUSCHで送信する間にUCIをPUCCHで送信するための第2の条件は要求される送信電力の差である。異なる送信電力制御方式は、PUCCHとPUSCHに適用されると仮定する。PUCCHの送信に適用される電力制御メカニズムに基づく基準サブフレームでのPUCCHの送信電力はPPUCCHで示される。PUSCH送信に適用される電力制御メカニズムに基づく基準サブフレームでのPUSCHの送信電力をPPSCCHで示される。本発明は、2つの送信電力間の差がしきい値Tpower以下である場合にのみ、すなわち|PPUCCH-PPUSCH |≦Tpowerである場合のみに、UCIがPUCCHで送信可能であることに考慮する。第2の実施例では、PUCCHとPUSCHの送信電力の平方根(square root)を考慮でき、これによってPUCCHでのUCI送信のための基準は
【0068】
【数12】
【0069】
となる。
【0070】
しきい値Tpower (又はT’power)はすべてのUEに対して共通的であり、通信システムの仕様に含まれ、あるいは放送チャンネルを介してNode Bによりシグナリングされてもよい。また、これは、UE特定型でもよく、基準UEにシグナリングする上位層を介してNode Bによりシグナリングされてもよい。また、PUCCHとPUSCH同時送信のためには、(所定のUE増幅器クラスにおいて)総UE送信電力が最大値Pmaxより小さく維持される必要があるので、そしてPUCCHがBER要求事項は少なく、かつHARQから利益を獲得しないより厳格なチャンネルであるので、PUCCH送信電力はPPUCCHに維持され、PUSCH送信電力はPmax-PPUCCH ≦PPUSCHであるとPmax-PPUCCHであり、あるいは Pmax-PPUCCH>PPUSCHであるとPPUSCHである。Node Bは、通常にPUSCH送信電力の変化を認識し、その変化を考慮してPUSCHでのデータのMCSを適切に調節できるという点に注目する。
【0071】
図11は、本発明の一実施形態により、UCIをPUCCHで送信するか、あるいはPUSCHで送信するかを決定するように個別的なPUCCH送信(UEからのPUSCH送信がない場合)と個別的なPUSCH送信(基準UEからのPUCCH送信がない場合)の基準サブフレームで送信電力間の差を用いる概念を示す。UEは、まずステップ1110で差|PPUCCH -PPUSCH |を決定し、その次にステップ1120でその差をしきい値Tpowerと比較する。|PPUCCH -PPUSCH |≦Tpowerであると、UEは、ステップ1130でUCIをPUCCHで送信する。そうでない場合に、UEは、ステップ1140でUCIをPUSCHで送信する。
【0072】
同一のサブフレームでデータをPUSCHで送信する間に、UCIをPUCCHで送信するための第3の条件は、対応する周波数又はコード(循環シフト又は直交カバー)リソースにより識別されるように異なるPUCCH送信の個数である。例えば、UEは通信システムの多重コンポーネントキャリア(CCs)のDLデータパケットを独立的に受信することができる。多重HARQ-ACK送信が必要であり、各送信はDLデータパケットのコードワードに対応し、別途の各周波数又はコードリソースを必要とすることができる。多重HARQ-ACK送信からのPUCCH干渉の導入を避け、信号送信のCM及びRS送信からの関連したオーバーヘッドの増加を避けるために、HARQ-ACK送信は、PUSCHで行われる。したがって、UCI送信に要求される別途のPUCCHリソースの数は、UCI送信をPUCCHで遂行するか、あるいはPUSCHで遂行するかを決定することにおいてその他のパラメータとなり得る。
【0073】
Q’ACK/NAK個の符号化シンボルが一つのHARQプロセスに関連したHARQ-ACK送信のために必要であり、そしてQ’’ACK/NAK個の符号化シンボルがHARQプロセスに関連したHARQ-ACK送信のために必要であるならば、HARQ-ACK送信は、
【0074】
【数13】
【0075】
である場合にPUSCHで行なわれる。ここで、WはMに基づいている値を有するスケーリング係数(scaling factor)であり、M=1ではW=1であり、M>1ではWM−1<Wである。例えば、Q’’ACK/NAK=M・Q’ACK/NAKであると、周波数又はコードリソースにより決定されるように、多重HARQ-ACKチャンネルがPUCCHでのHARQ-ACK送信のために必要である場合に、PUSCHでのHARQ-ACK送信で有利に偏るようにW>Mである。同一の論拠が、HARQ-ACKでないUCI信号にも簡単に適用されることができる。
【0076】
同一のサブフレームでデータをPUSCHで送信する間に、UCIをPUSCHで送信するための第4の条件は、PUSCH送信のPRBが両側スロット(周波数ホッピングを用いる送信とは対照的にローカル化された送信)で同一であるか否かにある。ローカル化されたPUSCH送信は、通常、UEからの信号送信が高いSINRを経験するPRBを選択できるNode Bスケジューラの結果である。逆に、PUCCH送信が発生できるPRBは、一般的に予め定められ、周波数ホッピング(FH)は、周波数ダイバシティを改善するために2個のスロットでの送信に適用される。したがって、PUSCHの送信がローカル化される(FHが使用されない)場合、このようなPUSCH送信の潜在的に高いSINRがデータMCSにキャプチャされると予想されても、PUSCHでUCI送信が発生できる。したがって、第4の条件は、既に第1の条件によってある程度のキャプチャが行われている。
【0077】
同一のサブフレームでデータをPUSCHで送信する間に、UCIをPUSCHで送信するための第5の条件は、UEが多重送信器アンテナを有する場合にデータ送信がデータストリームの空間多重化のための多重入力多重出力(MIMO)原理を使用するか否かにある。UCI及びデータ多重化は、図2のDFT以前に発生するため、UCI送信はUCI送信に使用されるMIMO層に関係なく常に干渉を経験する。UCI受信信頼性は、データのためにNode Bによって使用されるMIMO受信器に基づいてUCI誤り要件はデータ誤り要件とはかなり異なるので、MIMOがデータ送信に適用される場合にPUSCHでのUCIリソースを決定するプロセスが複雑になる恐れがある。このような複雑性を避け、MIMOのためのNode B受信器に関係なくUCI受信信頼性を保証するために、UCI送信は、PUSCHでのデータ送信が空間多重化を用いる場合、特に、このようなUEが通常に電力制限を受けないので、PUCCHで常に行なわれることができる。データ送信が(送信器アンテナダイバシティを使用できるが)データストリームの空間多重化を利用しないと、UEは、UCIをデータと共にPUCSHで送信でき、あるいは上述したように、UCI送信がデータ送信と共にPUSCHで行われなければならないか、あるいはデータ送信とは別途にPUCCHで行われなければならないかに関する追加条件を検査できる。
【0078】
図12は、本発明の一実施形態により、データストリームの空間多重化のためのMIMOがPUSCHでのデータ送信に適用されるか否かに基づき、UCI送信のためのチャンネル(PUCCH又はPUSCH)を決定する概念を示す。ステップ1210で、MIMOがデータ送信に適用されると決定する場合には、ステップ1220でUCIをPUCCHで送信し、そうでない場合には、ステップ1230でUCIをPUSCHで送信する。
【0079】
本発明の実施形態は、基準サブフレームでPUSCH送信がない場合、一つのPUCCHリソースで相互に異なるタイプのUCI信号を多重化するか、あるいは各リソースごとに一つのUCI信号のために使用される複数のPUCCHリソースを使用するかを決定するための規則を考慮する。本発明の一実施形態は、第1のUCI信号がHARQ-ACK信号であり、第2のUCI信号がCQI信号である2個のUCI信号の同一のサブフレームでの送信を考慮する。
【0080】
図4及び図5を参照してHARQ-ACK及びCQI送信構成について各々説明した。HARQ-ACK及びCQI送信を多重化することは、前述したように、図5の構成を用いて各スロットの第2のRSを(ACKに対しては“−1”で、NAKに対しては“+1”で)スケーリングすることで達成できる。HARQ-ACK及びCQI多重化は、一般的に、CQI BLERに無視する程度の影響を及ぼすが、HARQ-ACK BERに相当な劣化を引き起こしうる。その結果、低いSINRで動作するUEは、HARQ-ACK BERターゲットを満足できず、それによってHARQ-ACKを固有なPUCCHリソースを用いて送信することが望ましい。これは、CM増加にもかかわらず、HARQ-ACK及びCQI多重化よりHARQ-ACK及びCQI受信信頼性に、特にHARQ-ACKに対してあまり悪影響を及ぼさない。
【0081】
本発明の実施形態は、HARQ-ACK及びCQI送信が同一のサブフレームで発生する度にHARQ-ACK及びCQI送信を一つのPUCCHで多重化するか、あるいはHARQ-ACK及びCQIのうちいずれか一つは存在し、残りの一つは存在しない場合に各信号の送信のために別途のPUCCHを使用するかをシグナリング(MAC又はRRC)する上位層を通じてNode BがUEを構成すると仮定する。図13は、本発明の一実施形態により、“Enable_HARQ-ACK_CQI”フラグを使用することによってPUCCHでの別途のチャンネルを使用するUEからのHARQ-ACK及びCQIの同時送信を活性化又は非活性化する概念を示す。これは、図9で説明したPUCCH及びPUSCH同時送信と類似している。UEは、ステップ1310で、“Enable_HARQ-ACK_CQI”フラグを受信すると、ステップ1320で、そのフラグの値を検査する。フラグ値がゼロであると、UEが同一のサブフレームでHARQ-ACK及びCQI送信を有する場合、UEは、ステップ1330で、CQI送信構成を用いてその2個の信号を多重化する。フラグ値がゼロでない場合には、UEは、ステップ1340で、各信号ごとに個別的なPUCCHを用いてHARQ-ACK及びCQIを送信する。
【0082】
PUCCHでのHARQ-ACK及びCQI信号の少なくとも部分的に別途の送信を要求する他の場合は、UEがサブフレームで2個のHARQ-ACKビットより多くの送信を有する場合に該当する。本発明の実施形態は、最大2個のコードワードに対する一つのHARQプロセスからのHARQ-ACKが3GPP LTEのように、図5のCQI送信構成で多重化すると仮定する。これは、相当な性能損失を負わずに、いろいろなHARQ-ACKビットが多重化されるCQI送信構成の既存の長さ(existing dimensions)における制限のためである。したがって、同一のサブフレームでCQIチャンネルの数と同一のHARQ-ACKビットの数は、図5の構成を用いてCQI信号送信と共に多重化される一方で、残りのHARQ-ACKビットは図4の送信構成及びその個別的なPUCCHリソースを用いて送信される。この原理は、本発明の一実施形態による図14に示されている。基準サブフレームにおいて、2個のHARQ-ACKビットは、3GPP LTEのように、図5の構成を用いてステップ1410で1個のCQIチャンネルと多重化される。1個のHARQ-ACKチャンネルは、図4の構成を用いてステップ1420で個別的に送信される。
【0083】
以上、本発明を具体的な実施形態に関して図示及び説明したが、添付した特許請求の範囲により規定されるような本発明の精神及び範囲を外れることなく、形式や細部の様々な変更が可能であることは、当該技術分野における通常の知識を持つ者には明らかである。
【符号の説明】
【0084】
UE ユーザー装置
Node B 基地局
DL ダウンリンク
UL アップリンク
BTS 地局送受信システム
RS 基準信号
CQI チャンネル品質インジケータ
PUSCH 物理アップリンク共有チャンネル
PUCCH 物理アップリンク制御チャンネル
TTI 送信時間間隔
MIMO 多重入力多重出力
PRB 物理リソースブロック
RE リソース要素
MCS 変調及び符号化方式
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14