【文献】
Xiangdong Zhang, et al.,“Full 360°Phase Shifting of Injection-Locked Oscillators”,IEEE MICROWAVE AND GUIDED WAVE LETTERS,1993年 1月,Vol.3,No.1,p.14-16
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記位相ロックループは、前記発振器によって生成される前記信号の一部が供給される周波数分周器を含み、該周波数分周器の出力は、前記位相検出器の前記第2の入力に供給され、該周波数分周器は、前記発振器によって生成される前記信号の前記周波数を係数Mで分周する、請求項3に記載の移相器。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
ここで
図1を参照すると、ビームフォーミングネットワークを通じてレーダシステムプロセッサ14に結合されるアンテナ素子12a〜12nのアレイを有するフェーズドアレイレーダシステム10が示されている。ビームフォーミングネットワークは、複数の同じ可変送信/受信位相シフト及び振幅調整モジュール16a〜16nへのインターフェースを含む。
【0017】
各可変送信/受信位相シフト及び振幅調整モジュール16a〜16nは、レーダシステムプロセッサ14によってライン18上に生成される共通の基準周波数信号が供給される位相ロックループ(PLL)19を含む。ライン18上の信号の周波数は、f
s=f
ant/(2M)として表される。ただし、Mは1よりも大きな整数であり、典型的には2の累乗である。ここで、この例では、M=16であり、f
antは10GHzである。したがって、ライン18上の基準信号は625MHzである。この周波数は比較的低いので、通常のビームフォーミングネットワークの代わりに、従来のUHF伝送媒体(たとえば、同軸ケーブル、プリントトレース又は復調された光信号)を用いることができることに留意されたい。
【0018】
PLL19は、ライン18上の基準信号、及び後に説明するマスター発振器22から導出されるフィードバック信号が供給される位相検出器(PD)20を備える。位相検出器20の出力は、ローパスフィルタ24に供給される。ローパスフィルタ24の出力は、電圧制御発振器22を制御するために用いられるDC信号である。電圧制御発振器22の出力は、f
ant/2の公称周波数を有する(すなわち、公称周波数f
ant/2は、ローパスフィルタ24によって生成されるDC信号のレベルが0であるときに生成される)。電圧制御発振器22によって生成される出力信号の一部は、カプラ(結合器)26及び周波数分周器28を通じて、位相検出器20にフィードバックされる。周波数分周器28は、結合器26からのフィードバック信号の周波数f
ant/2をM分周し、周波数f
ant/(2M)を有する信号を生成する。ただし、Mは整数である。したがって、PLL19は、ライン18上の基準信号の周波数f
sをM倍(ただし、Mは整数である)に乗算し、PLL19の出力30において、周波数f
s/2を有する信号を生成する周波数乗算器を提供する。
【0019】
PLL19の出力の大部分はバッファ増幅器32に供給される。バッファ増幅器32の出力は90度ハイブリッド結合器34に供給される。ハイブリッド結合器34は、端子0度及び90度として一対の出力信号を生成する。そのような出力信号は振幅が等しく、90度の位相差を有する。
【0020】
ハイブリッド結合器34の出力はスイッチ36に供給される。スイッチ36は、レーダシステムプロセッサ14によってライン39上に生成される制御信号に応答して動作する。ライン39上の制御信号は2つのDC状態を有する。一方の状態では、ライン39上の制御信号は、0度から180度への位相変化を得るために、インジェクションロック発振器38の入力に端子0度の信号を結合するようにスイッチ36を動作させるのに対して、他方の状態では、ライン39上の制御信号は、180度から360度への位相シフト変化を得るために、インジェクションロック発振器(ILO)38の入力に端子90度の信号を結合するようにスイッチ36を動作させる。その理由は後述する。
【0021】
インジェクションロック(すなわちスレーブ)発振器38は、レーダシステムプロセッサ14によってライン42上に生成される信号によって電圧制御される。より詳細には、図に示されるように、発振器38は、フィードバックするように、その周囲に同調可能な共振回路41(すなわち、コンデンサ、ここでは可変コンデンサ(C)−コイル(L)共振回路)が接続されている増幅器37を備える。同調可能な共振回路は、たとえば、並列共振回路のような他の形をとることもできることに留意されたい。ここで、同調可能な共振回路41の共振は、可変コンデンサCの静電容量を変更する、ライン42上の電圧によって制御される。インジェクションロック発振器38の出力は可変利得増幅器44又は減衰器に供給され、場合によって利得であることも減衰であることもあるが、それはレーダシステムプロセッサ14によってライン46上に生成される制御信号(通常DC)によって制御される。可変利得/減衰デバイス44の出力は、結合器52を通じて、高電力増幅器50に供給される。増幅器の出力は、周波数f
antを有し、送信中に、たとえば、モジュール16aの場合には、送信/受信スイッチ56を通じてアンテナ素子12aに供給される。
【0022】
インジェクションロック発振器38(本明細書では、スレーブ発振器と呼ばれることもあり、発振器22はマスター発振器と呼ばれることもある)によって生成される周波数は、マスター発振器22によって生成される周波数の2倍であることに留意されたい。それゆえ、スレーブ発振器38の位相は、マスター発振器22の第2高調波を基準にする。この高調波は、スレーブ発振器38がもともと非線形であることによって生成される。スレーブ発振器38の位相は、基準位相(すなわち、マスター発振器22の第2高調波)に対して±90度だけ変更することができる。1つの状態では、基準位相は、スイッチ36を0度に設定することによって得られる。ベクトル表現では、スレーブ発振器38の出力の位相の出力は、180度の半円として表すことができる。しかしながら、任意のフェーズドアレイ素子を動作させるには、位相は±180度の範囲にわたって変更可能である必要がある。完全な360度の円を形成するために必要とされる隣接する半円は、スイッチ36を90度極性に設定することによって果たされる。この結果として、スレーブ発振器38内の位相基準信号の位相が180度だけシフトする。したがって、スレーブ発振器38において取り得る全ての位相状態が、対を成す逆の極性を有する。その際、フェーザ(出力位相ベクトル)は、所望の360度範囲に広がる。別の言い方をすると、端子0度の信号がインジェクションロック発振器、すなわちスレーブ38の入力に結合されるとき、スレーブ発振器38の出力において、−90度から+90度への位相シフト変化が得られるのに対して、スイッチ36が、端子90度の信号をインジェクションロック発振器(ILO)、すなわちスレーブ38の入力に結合するとき、スレーブ発振器38の出力において、位相シフト変化が+90度から+270度に増加する。
【0023】
T/Rスイッチ56は、レーダシステムプロセッサ14によってライン47上に生成される制御信号によって操作されることに留意されたい。また、送信するためのRFエネルギーのパルスは、たとえば、レーダシステムプロセッサ14からのXMTコマンド信号に応答して、高電力増幅器50をパルス変調することによって生成されることにも留意されたい。
【0024】
可変利得/減衰デバイス44によって生成される信号のわずかな部分が、結合器52を通じて、ミクサ60に供給される。この信号は、局部発振器としての役割を果たし、その位相は、プロセッサ14によって制御ライン39及び42上に生成される信号によって制御される。こうして、受信モード中に、アンテナ素子12a〜12nによって受信されるエネルギーは、増幅器62を介して、対応するモジュール16a〜16n内のミクサ60に供給される。ミクサ60の出力は、図に示されるように、ローパスフィルタ64を介して、さらにアナログ−デジタル変換器66を介して、レーダシステムプロセッサ14に戻される。直交検出(すなわち、同相(I)チャネル及び直交(Q)チャネル)を伴う方式を含む、他の検出方式をベースバンドにおいて用いることもできる。
【0025】
アンテナ素子12a〜12nによって生成されるビームの形状は、複数の同じ可変送信/受信位相シフト及び振幅調整モジュール16a〜16nによって入力信号に与えられる相対的な位相及び振幅の分布に関連付けられる。ライン18上の基準信号は、それぞれ「マスター」及び「スレーブ」と呼ばれる一対の電圧制御発振器22、38で用いられることに留意されたい。ライン18上の基準信号は位相検出器20に供給され、それはマスター発振器位相ロックループ(PLL)回路19の一部である。PLLの周波数分周器及びローパスフィルタ(LPF)部分は、従来どおりにマスター発振器22に位相ロックするための役割を果たす。この位相ロックは、発振器22の共振タンク回路(図示せず)に含まれるDCバラクタ(図示せず)へのループ入力によって、又はマスター発振器タンク回路(図示せず)内のインジェクションロック発振器の位相制御の任意の他の手段によって果たされる。マスター発振器22の自走周波数は、この例ではf
0/2であり、ここではf
0/2は5GHzである。発振器22の後段のバッファ増幅器32は、電力利得と、発振器22のための一定の負荷とを提供する。
【0026】
マスター発振器22を含む構成要素の組み合わせは、低い位相雑音を保持し、コンパクトな直交ハイブリッド結合器34への入力を与えるように設計される。先に言及したように、ハイブリッド結合器34の2つの出力端子は、振幅が等しく、位相が90度だけ異なる。スイッチ36は、f
ant/2の信号を通し、スレーブ発振器38に入力される位相の方向を選択する。
【0027】
自走発振器の場合、発振器の周波数は、出力信号の位相の結果として、利得素子の入力に最適な正帰還がかかるように決定されることに留意されたい。その位相は、発振器内に存在する共振器及びフィードバック経路によって決定される。バラクタとコイルを組み合わせた共振器のように、共振器が同調可能である場合には、所望のフィードバック位相を保持するために、周波数が変化する。インジェクションロック発振器では、
図1aの場合のように、信号、ここではスイッチ36からの信号が、フィードバック経路、すなわち同調可能な共振回路41に注入される。
【0028】
注入される信号が自走周波数にあるものと仮定する。その際、R. Adler著の論文「A study of locking phenomena in oscillators」(Proceeding of IRE vol. 34, pp. 351-357)に記述されるように、入力される信号と出力信号とのベクトル和が、発振を持続するための望ましいフィードバック位相を与えるように、発振器位相が調整されるであろう。さらに、発振器の共振周波数が、バラクタを変化させることによって変更されるものと仮定する。その際、発振を持続するために、出力信号の位相を調整し直して、共振器41を同調し直すことによって位相シフトに対応しなければならない。注入される信号が十分に強い場合には、発振器の動態によって、周波数がシフトしなくなるであろう。
【0029】
ビームステアリングのために±180度が必要とされるが、このようにして生成された位相シフトは±90度に制限されることは明らかである。この問題は、先に言及したように、ハイブリッド結合器34及びスイッチ36を設けることによって解決される。
【0030】
本発明によれば、スイッチ36の出力は、周波数f
ant/2を有する信号であり、スレーブ発振器38に直接的に注入される。発振器38そのものは極めて非線形なデバイスであり、それゆえ、内部で第2の高調波信号を生成し、その高調波信号は、自走周波数において注入される信号のように挙動する。信号が注入される結果として、分数調波周波数がスレーブ発振器38のf
antにロックするようになる。
【0031】
注入される高調波の位相に対して、上記の古典的な効果は、±90度の位相シフトを可能にする。これらの位相設定のいずれの場合でも、基準信号の急峻な90度の位相シフトは、第2高調波の180度の位相シフトに対応する。この結果として、発振器38からの出力信号において180度の位相シフトが生じる。この位相は、バラクタチューナ、すなわち共振器41を変化させるだけでは達成されない。基準における急峻な90度シフトは、逆のハイブリッドブランチのスイッチを選択することに起因する。
【0032】
出力変化の電圧感度は、スレーブ発振器38からの出力電力に対するマスター発振器22から注入される入力電力の比による。スレーブ発振器38内の共振器41のQも、位相シフトの電圧感度に関与する。したがって、注入される電力、Q及び位相雑音の間にもトレードオフがある。
【0033】
ライン42上でスレーブ発振器38に与えられる位相制御電圧及びライン39上でスイッチ36を操作するために用いられる電圧は、レーダシステムプロセッサ14によって与えられる。1つの方式はデータのD/A変換を用いることであり、そのデータは、ライン18上で基準UHF信号に多重化される。このデータは、RF信号の位相(それゆえ、ビーム方向)を制御することができるだけなく、周波数変化も引き起こすことができる。これは、位相ロックループ内の分周器設定(すなわち、Mの選択)、及びスレーブ発振器38を同期させる周波数の分数調波の次数nの種々の組み合わせを用いることによって果たされる。
【0034】
上記の発明によれば、基準信号の周波数f
ant/(2M)を、周波数f
ant/2を有する第1の出力信号に変換するために、マスター発振器22を有する周波数乗算器、ここではPLL19によって位相シフト動作が行われる。ただし、Mは1よりも大きな整数(通常、2の累乗)である。スレーブ発振器38は、周波数乗算器に接続され、公称周波数nf
ant/2を有する出力信号を生成する。ただし、nは1よりも大きな整数であり、ここではnは2であり、出力信号の位相は、ライン42を介してスレーブ発振器38に供給される制御信号に応答して、その公称位相から離調する。
【0035】
フェーズドアレイにおいて重要なのは、f
antの周波数においてビームをステアリングできることであり、それは、或る特定のアンテナ素子の0位相に対して、アレイアンテナ素子12a〜12nの間に相対的な位相シフトを導入できることを意味する。たとえば、アンテナ素子12aが基準位相として定義される、或る位相において送信する場合を考える。次のアンテナ素子12b(図示せず)は、f
antの周波数にあり、アンテナ素子12aの位相に対して位相Xを有するように、モジュール12b(スイッチ36及びハイブリッド36を備えるインジェクションロック発振器ILO42)(図示せず)によって位相が調整される。次のアンテナ素子12c(図示せず)は、再びアンテナ素子12aの位相に対して2Xの位相シフトを有する。それ以降も同様であり、アンテナ素子12nは、アンテナ素子12aに対して位相シフトnXを有する。周波数f
ant/(2M)のライン18上の信号は、共通の基準信号としての役割を果たす。この構成では、f
antにおけるアレイ内のアンテナ素子12a〜12n間の瞬時位相不確定性の大きさを理解することが重要である。PLL19及びILO38におけるアップコンバージョン過程に起因して、この不確定性(又は位相誤差)は2M×Δφ
commonである。ただし、Δφ
commonは、f
ant/(2M)の周波数における、アンテナ素子12a〜12nへの入力間の位相誤差である。そのシステムは、アレイの初期較正を用いて、そのような系統誤差を考慮に入れる。
【0036】
ここで、受信動作を考えると、受信モードでは、T/Rスイッチ56がモジュール16a〜16n内のアンテナ素子12a〜12nを、そのようなモジュール16a〜16n内の対応する受信経路に接続する。送信チェーン内のスレーブ発振器38は、受信経路内のダイレクトコンバージョンミクサ60のための局部発振器(LO)としての役割を果たす。受信される信号のアンテナ素子間の位相関係は、そのコンバージョンにおいて保持される。それゆえ、LO位相は送信中と同じ位相シフトモジュール16aから16nから導出されるので、アンテナローブの方向は送信ローブの方向と同じである。ミクサ60は、両方の方向において、LOポートとRFポートとの間のアイソレーションを与えるように設計される。低雑音増幅器62の出力を正確に整合させることによって、このアイソレーションが補われる。
【0037】
受信チェーンにおけるアップコンバージョンの別の要件は、ミクサ60に入るLO位相が、アンテナ素子間でコヒーレントであることである。この要件は、上記のように、送信モードにおいて動作している同じ機構によって対処される。ミクサが任意の素子間位相シフトを導入する場合には、ビーム方向を保持するために、送信モードから受信モードに移行する際に、スレーブ発振器38の位相を調整し直すことができる。
【0038】
ここで
図2を参照すると、
図1に示されるモジュールの送信部が2チップ構成で示される。一方のチップ92はCMOS製造に適しているシリコンであり、他方のチップ90はRF性能にとって最適であるIII−V族材料を用いる。したがって、そのような構成によれば、ビーム方向をデジタル制御できるようになり、マイクロ波ビームフォーマが不要になり、放射される周波数の分数調波において機能が実施されるので、回路のほとんどをCMOS回路で実装することができる。その設計によれば、レーダシステムコマンドを通じて、周波数及び多重化を制御できるようになる。
【0039】
ここで
図3を参照すると、可変送信/受信位相シフト及び振幅調整モジュールの別の実施形態、ここではモジュール16’aが示される。ここでは、ローパスフィルタ64の出力がミクサ70に供給される。ここでは、モジュール16a内の周波数分周器28(
図1)の代わりに、一対の分周器28a及び28bが用いられる。周波数分周器28aは、周波数f
ant/(M/2)を有する信号を生成し、この信号は結合器72を介してミクサ70の第2の入力に供給される。周波数分周器28bは、周波数f
ant/2を有する信号を生成し、この信号は、位相検出器20に供給される。したがって、ミクサ70の出力は、ライン74においてレーダシステムプロセッサ14(
図1)によって処理するために周波数f
ant/Mにアップコンバートされる。したがって、レーダシステムプロセッサ14への受信機チャネルによって生成される周波数は、レーダシステムプロセッサ14からモジュール16’への信号、すなわち、f
ant/(2M)の送信周波数基準とは異なる。
【0040】
結果として実施されるアップコンバージョンによれば、元の基準信号f
ant/2をアレイ素子に搬送するUHFシステム/素子インターフェースを再利用できる可能性がある。位相が引き込まれるのを避けるために、受信UHF経路と送信UHF経路との間にアイソレーションを与えることに注意を払わなければならない。このアイソレーションを達成するのに、数多くの代替の方法がある。
【0041】
1.良好なUHF方向性結合器を用いて、ライン18上の入力信号及びミクサ70からの出力信号をルーティングしなければならない。
2.
図3に示すように、別個の受信経路UHF伝送線路74が、送信基準ライン18に対して平行に延在することができる。
【0042】
3.受信チェーンアップコンバータ(すなわち、ミクサ70)において用いられるPLL内のフィードバック信号からの局部発振器周波数を、図に示されるように、マスター発振器PLL内の任意の中間分周器段から導出することができる。たとえば、最後の2分周段の前にLOを取り出すことによって、f
ant/Mの局部発振器周波数がもたらされるであろう。これは、f
ant/(2M)の送信周波数基準とは異なる。
【0043】
4.受信チェーン内のダイレクトコンバージョンミクサのベースバンド出力をデジタル化し、他の素子からの信号と多重化することができる。
5.光ファイバ上での光の変調を用いて、アレイ素子との間でUHF信号を搬送することができる。
【0044】
本発明の多数の実施形態について説明したが、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、種々の変更を加えることができることは理解されよう。したがって、他の実施形態も特許請求の範囲に含まれる。