(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明の一実施例を図面により説明すると、1は車両用等のシート、2は座席シート、3は座席シート2に傾斜角度調節自在に設けた背凭シート、4は背凭シート3に設けたアームレストである。
アームレスト4は、背凭シート3に設けた凹部10内に格納される格納姿勢と座席シート2の上面上方に位置する使用姿勢との間取付軸11中心に回動自在に取付ける(
図1)。
前記アームレスト4は、任意形状のアームレストフレーム12を、左右方向の前記取付軸11により前記背凭シート3の背凭フレーム13に設けた取付ブラケット15に回転自在に軸装する(理解を容易にするため、左右等の方向を示して説明するが、これにより構成が限定されることはない)。
【0009】
アームレストフレーム12と取付ブラケット15の間には、アームレスト4の回動を案内しかつ格納姿勢または使用姿勢に保持するガイド機構16を設ける(
図2)。
ガイド機構16は、前記アームレストフレーム12側に左右一対設けたガイドピン20と、前記左右の取付ブラケット15の所定位置に夫々形成したガイド溝21とにより構成する。ガイドピン20はガイド溝21内を移動自在の構成とする。ガイド溝21は取付軸11中心の略円弧形状に形成する。ガイド溝21の内周のうちの下部には、アームレスト4の格納時にガイドピン20が当接する格納姿勢当接面22を形成する(
図3、
図4)。ガイド溝21の内周のうちの上部には、アームレスト4の使用状態でガイドピン20が当接する使用姿勢当接面23を形成する。
【0010】
しかして、アームレストフレーム12と取付ブラケット15の間には、少なくとも、アームレスト4が背凭シート3に設けた凹部10内に格納された状態を、保持する保持機構25を設ける。
保持機構25は、前記取付ブラケット15の縦板部26に当接したときに生じる所定の接触(摩擦)抵抗によりアームレスト4の格納状態を保持する当接支持部材27を有して構成する。当接支持部材27は、少なくとも、前記ガイドピン20に取付ける。当接支持部材27には、前記縦板部26の所定部分に当接して支持する当接支持部28を設ける。
当接支持部材27は、前記ガイドピン20に挿通する取付用の挿通孔29を設ける。前記当接支持部28は前記挿通孔29の周囲に形成する。
【0011】
即ち、当接支持部材27は、前記ガイド溝21より大きい幅を有して形成し、ガイド溝21よりはみ出た部分の当接支持部28を縦板部26の所定箇所に当接させて、所定の接触抵抗を発生させる。
したがって、当接支持部材27の当接支持部28は、アームレスト4の格納姿勢と使用姿勢との姿勢変化に伴って、通常、取付軸11中心に回動し、アームレスト4を回動操作しないとき、当接支持部28と縦板部26との間の接触抵抗により、アームレスト4を格納姿勢に保持する。
また、前記ガイドピン20は所謂軸形状に形成し、取付ブラケット15の内側のガイドピン20にはフランジ状の受部49を設け、受部49と縦板部26との間に当接支持部材27を挟持させ、当接支持部材27の当接支持部28を縦板部26の内面に当接させる。
【0012】
前記ガイドピン20には取付用螺子孔47を設け、取付用螺子孔47にボルト48を螺合させる。
ボルト48と取付ブラケット15の外面との間にはワッシャ50Aの他にバネワッシャ50B等のバネ手段を設け、ボルト48により取付ブラケット15の内面と受部49との間の間隔を変更調節可能とし、摩擦力を最適にして、アームレスト4の姿勢変化に対する操作力の軽減と格納姿勢の保持との両立を実現する。
前記保持機構25は、前記アームレスト4の左右両側に設けてもよいが、左右何れか一方に設ければよく、保持機構25を設けていない側の前記取付軸11の端部には、係合溝40を形成し、取付ブラケット15の取付孔41に設けたブッシュ42より外側に位置させ、このブッシュ42に係止部材43を係止させる(
図4)。
【0013】
即ち、左右の取付ブラケット15の左右間隔よりも、取付軸11の両端は外側に位置するので、保持機構25を設けていない側(
図2において右側)の一方の取付ブラケット15のガイド溝21と取付孔41の夫々に一方の取付軸11とガイドピン20とを挿通し、次に、アームレストフレーム12を更に保持機構25を設けていない側(
図2において右側)に寄せて、アームレストフレーム12の他方側(左側)の取付軸11の端部を取付ブラケット15の内側に位置させ、次に、アームレストフレーム12を保持機構25を設けた側(左側)の取付ブラケット15に向けて移動させ、ガイドピン20および取付軸11をガイド溝21と取付孔41の夫々に挿通させて、取付ける。
【0014】
保持機構25は、前記当接支持部材27が取付ブラケット15に当接している接触抵抗によりアームレスト4を格納位置に保持する構成であればよいが、
図6〜
図8では、前記当接支持部材27は、縦板部26の外面と内面とに当接するように、内外一対設け、一対の当接支持部材27により取付ブラケット15の縦板部26を左右両側から挟持する構成とすると、一層、確実に、アームレスト4を格納姿勢に保持する。
即ち、前記当接支持部材27は、内側の当接支持部材27Aと外側の当接支持部材27Bとを、夫々内外一対設け、内側の当接支持部材27Aと外側の当接支持部材27Bの夫々に設けた当接支持部28により取付ブラケット15の縦板部26を内外(左右)の両側から挟持する。
【0015】
また、内外一対の内側当接支持部材27Aと外側当接支持部材27Bの夫々に当接支持部28を設ける場合、受部49を内側当接支持部材27Aの内面に当接させ、ボルト48と外側当接支持部材27Bとの間に前記バネワッシャ50B等のバネ手段を設け、ボルト48により内側当接支持部材27Aと外側当接支持部材27Bとの間の間隔を変更調節可能となって、摩擦力を最適にして、アームレスト4の姿勢変化に対する操作力の軽減と格納姿勢の保持との両立を実現する。
しかして、
図9〜
図11は、保持機構25の他の実施例を示し、前記当接支持部材27は、前記ガイドピン20に設けた移動当接支持部材27Eとし、該移動当接支持部材27Eの他に、前記取付軸11に固定当接支持部材27Fを設ける。
【0016】
固定当接支持部材27Fは、所定径を有するフランジ部30に前記取付軸11に挿通する取付用の取付孔31を設け、該取付孔31以外の部分のフランジ部30に当接支持部28を設ける。
また、固定当接支持部材27Fは、縦板部26の左右何れか一方側に設ければよいが(
図9〜
図11)、
図12〜
図14のように、両側に設けてもよい。
以上のように、理解を容易にするため、当接支持部材27は、設置箇所によって、個別に図示して説明しているが、固定当接支持部材27Fを、縦板部26を挟持するように一対設けると、内側固定当接支持部材27A(F)と外側固定当接支持部材27B(F)となり、内側固定当接支持部材27A(F)と外側固定当接支持部材27B(F)の夫々に、当接支持部28を設けるので、前記移動当接支持部材27Eの所定部分に形成した先端側当接支持部28Eと、前記フランジ部30に形成した基部側当接支持部28Fとなって、前記先端側当接支持部28Eと基部側当接支持部28Fを夫々内外に一対設けると、内側先端側当接支持部28E(A)および内側基部側当接支持部28F(A)と、外側先端側当接支持部28E(B)および外側基部側当接支持部28F(B)とにより、最大4カ所に設けることができる(
図2〜
図14)。
【0017】
なお、設置箇所および設置数は任意である。
即ち、前記当接支持部材27は、前記ガイドピン20に設けた内側当接支持部材27Aと外側当接支持部材27Bの夫々を移動当接支持部材27E(内側移動当接支持部材27A(E)と外側移動当接支持部材27B(E))とし、単独または一対の移動当接支持部材27Eの他に、前記取付軸11に固定当接支持部材27Fを設け、
この固定当接支持部材27Fを、縦板部26を挟持するように一対設けると、内側固定当接支持部材27A(F)と外側固定当接支持部材27B(F)となる。
また、図示されていない、例えば、縦板部26の外側のみに当接支持部材27を設けてもよい。
しかして、
図15〜
図17は、保持機構25の他の実施例を示し、前記当接支持部材27が、
図2〜
図14の実施例の移動当接支持部材27Eと固定当接支持部材27Fとを一体状にして形成している。
【0018】
したがって、当接支持部材27は取付軸11とガイドピン20を結ぶ板状部材により形成することになり、当接支持部材27の所定位置に前記当接支持部28を形成する。
即ち、当接支持部材27の基部には、前記取付軸11に挿通する取付孔31を設け、当接支持部材27の先端には前記ガイドピン20に挿通する挿通孔29を設ける。
前記ガイドピン20には取付用螺子孔47を設け、取付用螺子孔47にボルト48を螺合させる。
即ち、ボルト48と取付ブラケット15の外面との間にはワッシャ50Aの他にバネワッシャ50B等のバネ手段を設け、ボルト48により取付ブラケット15の内面と受部49との間の間隔を変更調節可能とし、摩擦力を最適にして、アームレスト4の姿勢変化に対する操作力の軽減と格納姿勢の保持との両立を実現する。
【0019】
当接支持部材27には、少なくとも、当接支持部材27の前記挿通孔29の周囲所定部分に先端側当接支持部28Eを形成する。
図20では、先端側当接支持部28Eの他に、前記取付軸11を中心とする周囲の当接支持部材27の部位に基部側当接支持部28Fを形成している。
また、前記当接支持部材27は、縦板部26の外面と内面とに当接するように、内外一対設けてもよく、一対の当接支持部材27の内側当接支持部材27Aの当接支持部28と外側当接支持部材27Bの当接支持部28により取付ブラケット15の縦板部26を挟持する構成としている。
【0020】
このように、内外一対の内側当接支持部材27Aと外側当接支持部材27Bの夫々に当接支持部28を設けた場合、受部49を内側当接支持部材27Aの内面に当接させ、ボルト48と外側当接支持部材27Bとの間に前記バネワッシャ50B等のバネ手段を介在させ、ボルト48により内側当接支持部材27Aと外側当接支持部材27Bとの間の間隔を変更調節可能とし、内側当接支持部材27Aと外側当接支持部材27Bとが所定圧力を有して縦板部26を挟持する構成としている。
また、当接支持部材27の内側当接支持部材27Aと外側当接支持部材27Bの夫々の基部には、前記取付軸11に挿通する取付用の取付孔31を設け、取付孔31に取付軸11を挿通して回動自在に取付けるが、前記内側の内側当接支持部材27Aの取付孔31には、外側に突出する筒部52を形成し、筒部52を外側当接支持部材27Bの取付孔31に圧入させ、内側当接支持部材27Aと外側当接支持部材27Bとの先端側が所定圧力を有して縦板部26を挟持する構成とし、取付を容易にしている。
【0021】
また、内側当接支持部材27Aの筒部52の外端には閉塞板部53を設ける。前記筒部52には取付軸11の端部を所定圧力により圧入して固定させる。
前記取付ブラケット15の縦板部26の外側の筒部52の外周には外側当接支持部材27Bの取付孔31Bを挿通嵌合させる。
しかして、
図18〜
図22は、保持機構25の他の実施例を示し、前記当接支持部材27を、移動当接支持部材27Eと固定当接支持部材27Fとを一体状に形成すると共に、前記一対の当接支持部材27のうち内側の内側当接支持部材27Aの取付孔31には外側に突出する筒部52を形成し、該筒部52の外周には係合部55を形成する。係合部55は外側当接支持部材27Bの取付孔31内に設けた係合部56に係合させ、内側当接支持部材27Aと外側当接支持部材27Bとによる取付ブラケット15の縦板部26の挾持状態を保持し、内側当接支持部材27Aと外側当接支持部材27Bの取付を容易にする。
【0022】
また、
図12〜
図14の実施例でも、前記当接支持部材27の内外一対の固定当接支持部材27Fのうち内側の内側の固定当接支持部材27Fの取付孔31に外側に突出する筒部52を設け、該筒部52の外周には係合部55を形成してもよく、外側の固定当接支持部材27Fの取付孔31内に設けた係合部56に係合させ、取付ブラケット15の縦板部26の挾持状態を保持し、内側当接支持部材27Aと外側当接支持部材27Bの取付を容易にする。
【0023】
しかして、
図23〜
図26は、保持機構25の他の実施例を示し、アームレストフレーム12の左右何れか一方である、例えば、左側に保持機構25を設け(
図23において右側)、保持機構25を設けていない反対側(
図23において左側)の右方の取付ブラケット15のガイド溝21と取付孔41に左方のガイドピン20および取付軸11を挿通させて所定位置に位置させた状態で、ガイドピン20および取付軸11の左端が、前記右側の取付ブラケット15の内側所定位置となるように設定し、ガイドピン20および取付軸11の左端には螺子孔(図示省略)を設け、該螺子孔に右側の取付ブラケット15の外側より固定側係止部材60(ボルト48)と移動側係止部材61を夫々螺合させて取付ける。
そのため、アームレスト4の取付スペースが小さい場合でも、容易に取付けが可能となる。
【0024】
この場合、前記当接支持部材27の構成は、任意であり、前記当接支持部材27は、前記ガイドピン20に設けた移動当接支持部材27Eと、固定当接支持部材27Fとに分割した構成、または、移動当接支持部材27Eと固定当接支持部材27Fとを一体状に形成した構成、あるいは、内側当接支持部材27Aおよび外側当接支持部材27Bの内外一対設けた構成でもよく、上記各実施例を組み合わせたものでもよい。
【0025】
また、前記取付軸11とガイドピン20の構成も、任意であり、単に、軸形状に形成してもよいが、受部49を取付軸11とガイドピン20の夫々に設け、取付軸11とガイドピン20の夫々にバネワッシャ50B等のバネ手段を介在させ、固定側係止部材60(ボルト48)と移動側係止部材61により内側当接支持部材27Aと外側当接支持部材27Bとの間の間隔を変更調節可能とする構成にすると、アームレスト4の取付を容易にするだけでなく、アームレスト4の保持の確実性も向上させられて、好適である。
【0026】
(実施例の作用)
アームレスト4は、背凭シート3に設けた凹部10内に格納される格納姿勢と座席シート2の上面上方所定位置に位置する使用姿勢との間取付軸11中心に回動自在に取付けているので、アームレスト4の先端を持って、一方の姿勢から取付軸11中心に回動させると、他方の姿勢となる。
アームレスト4は、背凭シート3に設けた凹部10内に格納される格納姿勢と座席シート2の上面上方に位置する使用姿勢との間取付軸11中心に回動自在に、アームレスト4のアームレストフレーム12を背凭フレーム13の取付ブラケット15に取付け、アームレストフレーム12と取付ブラケット15の間には、アームレスト4の回動を案内するガイド機構16を設けているから、ガイド機構16により一方の姿勢から他方の姿勢へ案内する。
【0027】
ガイド機構16は、アームレストフレーム12に左右一対設けたガイドピン20を有して構成し、ガイドピン20は、取付ブラケット15に設けたガイド溝21に係合させ、ガイド溝21は取付軸11中心の円弧形状に形成し、ガイド溝21の内周のうちの下部に格納姿勢当接部22を形成しているので、アームレスト4を起立させて背凭シート3の凹部10内に格納させると、ガイドピン20がガイド溝21の格納姿勢当接部22に当接して、回動停止する。
ガイド溝21の内周のうちの上部には使用姿勢当接面23を形成しているので、アームレスト4を凹部10から引き出して取付軸11中心に下方させると、ガイドピン20がガイド溝21の使用姿勢当接面23に当接して、回動停止させ、アームレスト4を使用状態で保持する。
【0028】
アームレストフレーム12と取付ブラケット15の間には、少なくとも、アームレスト4を格納姿勢に保持する保持機構25を設けているから、保持機構25により凹部10内に格納されるアームレスト4を格納姿勢に保持する。
保持機構25は、取付ブラケット15の所定部分(縦板部26)に当接して所定の接触抵抗を発生させる当接支持部材27を有して構成しているので、凹部10内に格納されているアームレスト4に、アームレスト4を取付軸11中心に前方回動させる荷重(慣性等)が作用すると、当接支持部材27が取付ブラケット15に当接しているときの接触抵抗によりアームレスト4を格納姿勢に保持する。
【0029】
即ち、当接支持部材27はアームレスト4と共に移動する部分に設けているので、凹部10内に格納されているアームレスト4に、アームレスト4を取付軸11中心に前方回動させる荷重(慣性等)が作用すると、当接支持部材27が取付ブラケット15に当接していることにより発生している接触抵抗によりアームレスト4の回動開始を停止させて、アームレスト4を格納姿勢に保持する。
したがって、当接支持部材27と取付ブラケット15との接触抵抗より、大きい操作力により、アームレスト4の姿勢変更操作を行う。
【0030】
当接支持部材27と取付ブラケット15との接触抵抗は、当接支持部材27に設けた当接支持部28を取付ブラケット15に当接させて発生させるので、アームレスト4の姿勢変更操作は容易で円滑に行える。
当接支持部28は、移動するアームレスト4と共に移動する当接支持部材27の所定部分に設けているので、簡単な構成で当接支持部材27と取付ブラケット15との接触抵抗による保持を実現する。
保持機構25の当接支持部材27はガイドピン20に取付け、当接支持部材27には当接支持部28を設けているので、当接支持部28を取付ブラケット15の縦板部26に当接させて、アームレスト4を格納姿勢に保持する。
【0031】
当接支持部材27は、ガイドピン20を挿通する取付用の挿通孔29を有し、挿通孔29の周囲の当接支持部材27に当接支持部28を設けているので、挿通孔29の周囲の当接支持部28が縦板部26に当接してアームレスト4を格納姿勢に保持する。
即ち、当接支持部材27は、前記ガイド溝21より大きい幅を有して形成しているので、縦板部26のガイド溝21よりはみ出た部分の当接支持部28が縦板部26の所定部分に当接して、アームレスト4を格納姿勢に保持する。
【0032】
ガイドピン20は所謂軸形状に形成し、取付ブラケット15の内側のガイドピン20にはフランジ状の受部49を設け、受部49と縦板部26との間のガイドピン20に当接支持部材27を挟持させ、当接支持部材27の当接支持部28を縦板部26の内面に当接させ、ボルト48と取付ブラケット15の外面との間にバネワッシャ50B等のバネ手段を設けているので、ガイドピン20の取付用螺子孔47にボルト48を螺合させると、ボルト48のねじ込み度合いによって取付ブラケット15の内面と受部49との間の間隔を変更調節可能となって、摩擦力を最適にして、アームレスト4の姿勢変化に対する操作力の軽減と格納姿勢の保持との両立を実現する。
【0033】
保持機構25の当接支持部材27は、縦板部26の外面と内面とに当接するように、内外一対設け、一対の当接支持部材27により取付ブラケット15の縦板部26を挟持する構成としているので、縦板部26の左右両側面で生じる抵抗でアームレスト4を保持でき、保持の確実性を向上させられる。
即ち、前記当接支持部材27は、内側の当接支持部材27Aと外側の当接支持部材27Bとを、夫々内外一対設けているので、内側の当接支持部材27Aと外側の当接支持部材27Bの夫々に設けた当接支持部28により取付ブラケット15の縦板部26を内外(左右)の両側から挟持する。
【0034】
しかして、
図9〜
図11の保持機構25の他の実施例では、前記当接支持部材27は、前記ガイドピン20に設けた移動当接支持部材27Eとし、該移動当接支持部材27Eの他に、前記取付軸11に固定当接支持部材27Fを設けており、固定当接支持部材27Fは所定径を有するフランジ部30に前記取付軸11に挿通する取付用の取付孔31を設け、該取付孔31以外の部分のフランジ部30に当接支持部28を設けているので、当接支持部28と縦板部26との接触面積が拡大して、アームレスト4の保持の確実性を向上させられる。
固定当接支持部材27Fは、所定径を有するフランジ部30に前記取付軸11に挿通する取付用の取付孔31を設け、該取付孔31以外の部分のフランジ部30に当接支持部28を設けているので、取付孔31の周囲のフランジ部30の当接支持部28が縦板部26に当接する。
【0035】
したがって、固定当接支持部材27Fを、縦板部26を挟持するように一対設けると、内側固定当接支持部材27A(F)と外側固定当接支持部材27B(F)となり、内側固定当接支持部材27A(F)と外側固定当接支持部材27B(F)の夫々に、当接支持部28を設けるので、前記移動当接支持部材27Eの所定部分に形成した先端側当接支持部28Eと、前記フランジ部30に形成した基部側当接支持部28Fとなって、内側移動当接支持部材27A(E)と外側移動当接支持部材27B(E)と、内側固定当接支持部材27A(F)と外側固定当接支持部材27B(F)との夫々の当接支持部28が縦板部26に当接する。
【0036】
しかして、
図15〜
図17の保持機構25の他の実施例では、当接支持部材27を、取付軸11に対する移動当接支持部材27Eと固定当接支持部材27Fとが一体状に形成されており、当接支持部材27は取付軸11とガイドピン20を結ぶ板状部材により形成しているので、当接支持部材27の当接支持部28を取付ブラケット15の縦板部26に当接させる。
また、当接支持部材27の基部には、取付軸11に挿通する取付用の取付孔31を設けているので、取付孔31を取付軸11に挿通させて、当接支持部材27を取付軸11中心にアームレスト4と共に回動するように取付ける。
保持機構25は、取付ブラケット15の縦板部26の所定部分に当接して所定の接触抵抗により支持する当接支持部材27を有して構成しているので、凹部10内に格納されているアームレスト4に、アームレスト4を取付軸11中心に前方回動させる荷重(慣性等)が作用すると、当接支持部材27と縦板部26との当接面の接触抵抗によりアームレスト4を格納姿勢に保持する。
【0037】
当接支持部材27の当接支持部28は、挿通孔29に対する当接支持部材27の長さ方向の所定部分の当接支持部材27の部位に形成した先端側当接支持部28Eと、前記取付軸11を中心とする周囲の当接支持部材27に形成した基部側当接支持部28Fとにより構成しているので、当接支持部材27の先端側当接支持部28Eと基部側当接支持部28Fとが取付ブラケット15の縦板部26に当接してアームレスト4を保持する。
当接支持部材27は、縦板部26を基準に内外一対設け、各当接支持部材27の当接支持部28により縦板部26の外面と内面の夫々に当接させているので、当接支持部28と取付ブラケット15の縦板部26との当接面積を大きくでき、アームレスト4を格納姿勢に強固に保持する。
【0038】
また、一対の当接支持部材27の当接支持部28により取付ブラケット15の縦板部26を挟持しているので、当接支持部28による接触抵抗を大きくし、アームレスト4を格納姿勢に強固に保持する。
また、一対の当接支持部材27のうち内側の内側当接支持部材27Aの取付孔31には、外側に突出する筒部52を形成し、筒部52の外端には閉塞板部53を設けているので、取付ブラケット15の取付孔41に内側当接支持部材27Aの筒部52を圧入嵌合させ、この筒部52の外周に外側当接支持部材27Bの取付孔31を挿通嵌合させ、筒部52に取付軸11の端部を挿入固定させる(
図7,
図10、
図16,
図19)。
そのため、組立が容易になる。
【0039】
しかして、
図12〜
図26の保持機構25の実施例では、当接支持部材27の一対のうちの内側の固定当接支持部材27Fおよび一対の当接支持部材27のうち内側の内側当接支持部材27Aの取付孔31には、外側に突出する筒部52を形成し、該筒部52の外周には係合部55を形成し、係合部55には外側当接支持部材27Bの取付孔31B内に設けた合部56を係合させているので、内側当接支持部材27Aと外側当接支持部材27Bとによる取付ブラケット15の縦板部26の挾持状態を仮止めして保持し、組立を容易にする。
【0040】
しかして、
図23〜
図26の保持機構25の他の実施例では、保持機構25を設けていない側の取付ブラケット15のガイド溝21と取付孔41に左方のガイドピン20および取付軸11を挿通させて所定位置に位置させた状態で、保持機構25を設けた側のガイドピン20および取付軸11の端部が、前記右側の取付ブラケット15の内側所定位置となるように設定しているので、まず、保持機構25を設けていない側の取付ブラケット15のガイド溝21と取付孔41にガイドピン20および取付軸11を挿通させ、次に、ガイドピン20および取付軸11の端部を、取付ブラケット15の内側所定位置となるように位置させ、ガイドピン20および取付軸11の端部のに取付ブラケット15の外側より固定側係止部材60(ボルト48)と移動側係止部材61を夫々螺合させて取付ける。
【0041】
そのため、アームレスト4の取付スペースが小さい場合でも、容易に取付けが可能となる。特に、左右方向の取付スペースが小さい場合、ガイドピン20および取付軸11と取付ブラケット15との取付作業を可能にでき、好適である。を
また、上記において、保持機構25がアームレスト4を格納姿勢に保持すると説明しているが、当接支持部材27を取付ブラケット15に当接させる構成とすれば、凹部10から引き出したアームレスト4が使用状態に至るまでの間でも、保持機構25は作用させることができ、アームレスト4が自重に加えて何らかの荷重が作用しても、直ぐに、下方回動させず、格納姿勢から使用姿勢の間の所定位置で停止させられる。
【0042】
そのため、格納姿勢と使用姿勢との間でも、不用意なアームレスト4の変位を防止する作用も期待できる。
なお、理解を容易にするため、各図の当接支持部28に細点を付しているが、これにより構成は限定されない。
また、実施例では、理解を容易にするため、ガイド溝21を取付軸11の後側に形成した例を基準に前後・上下等の方向を具体的に説明しているが、ガイド溝21を取付軸11の前側に形成してもよく、前後・上下等の方向の記載によって、構成は限定されない。