(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0020】
<第1の実施形態>
まず、本発明の第1の実施形態による水噴霧設備及び水噴霧設備の点検処理について、図面を参照して説明する。
図1は、本実施形態による水噴霧設備1の構成を示す図である。
なお、本実施形態において、水噴霧設備1は、5個のノズル20(21〜25)を1つの区画とする複数の区画を備える例を説明する。この図では、1つの区画における構成を説明する。
この図において、水噴霧設備1は、配水管10、ノズル20、流量センサ30、及び水噴霧流量計測装置40を備えている。
また、本実施形態において、水噴霧設備1は、道路トンネルに設置されている場合の例を説明する。
【0021】
配水管10は、ノズル20に水を供給する管である。配水管10は、配水主管部10aと配水分配部10bとを備えている。
配水主管部10aは、供給側が図示されないバルブに接続されており、配水側が配水分配部10bに接続されている。つまり、配水主管部10aは、図示されないバルブが開かれている場合に、配水分配部10bの上流側に位置する部分である。配水主管部10aは、図示されないバルブが開かれている場合に水が供給され、配水分配部10bに水を供給する。
配水分配部10bは、配水主管部10aに接続されており、所定の間隔を隔ててノズル20が設けられている。配水分配部10bは、配水主管部10aから供給された水をノズル20に供給する。
【0022】
ノズル20は、配水分配部10bから供給される水をトンネル内に噴霧する。ここでは、5つのノズル20をそれぞれノズル21〜25として示す。
流量センサ30(流量計測部)は、例えば、超音波流量センサであり、配水管10の中を流れる水の流量を検出する。ここでは、5つの流量センサ30を流量センサ31〜35として示す。
【0023】
流量センサ31は、ノズル21の上流側に位置する配水主管部10aに設置されている。ここで、流量センサ31は、配水主管部10aを流れる水の流量Qを検出する。
流量センサ32は、ノズル22の上流側に位置し、且つ配水主管部10aの接合部とノズル22との間に位置する配水分配部10bに設置されている。ここで、流量センサ32は、配水主管部10aの接合部とノズル22との間の配水分配部10bを流れる水の流量q
1を検出する。
【0024】
流量センサ33は、ノズル23の上流側に位置し、且つノズル22とノズル23との間に位置する配水分配部10bに設置されている。ここで、流量センサ33は、ノズル22とノズル23との間の配水分配部10bを流れる水の流量q
2を検出する。
流量センサ34は、ノズル24の上流側に位置し、且つノズル23とノズル24との間に位置する配水分配部10bに設置されている。ここで、流量センサ34は、ノズル23とノズル24との間の配水分配部10bを流れる水の流量q
3を検出する。
流量センサ35は、ノズル25の上流側に位置し、且つノズル24とノズル25との間に位置する配水分配部10bに設置されている。ここで、流量センサ35は、ノズル24とノズル25との間の配水分配部10bを流れる水の流量q
4を検出する。
【0025】
つまり、流量センサ30(31〜35)は、複数のノズル20(ここでは5つのノズル21〜25)それぞれの上流側に位置する配水管10にそれぞれ設けられて、配水管10を流れる水の流量を検出(計測)する。
【0026】
水噴霧流量計測装置40は、流量センサ30を制御して、流量センサ30に配水管10を流れる水の流量を検出(計測)させる。そして、水噴霧流量計測装置40は、図示されない記録部を備えており、流量センサ30によって検出された水の流量を流量センサ30の位置情報に対応付けて記録部に記録する。ここでは、5つの水噴霧流量計測装置40を水噴霧流量計測装置41〜45として示す。また、流量センサ30の位置情報とは、流量センサ30が設置された位置情報であり、5つのノズル21〜25との位置関係を示す情報である。流量センサ31〜35の設置される位置が、
図1に示されるように予め定められている場合には、流量センサ30の位置情報は、流量センサ30を識別する情報(例えば、番号など)でもよい。
【0027】
なお、
図1において、ノズル21〜25それぞれの噴霧量は、流量センサ30によって計測された流量と流量センサ30の位置情報とに基づいて算出される。つまり、ノズル21〜25それぞれの噴霧量は、記録部に記録された流量センサ30の位置情報に基づいて、記録部に記録された複数の流量の差分によって算出される。すなわち、ノズル21〜25それぞれの噴霧量は、2点間の流量の差分によって算出される。
例えば、ノズル21の噴霧量は、流量センサ31によって計測された流量Qと流量センサ32によって計測されたq
1との差分(Q−q
1)によって算出される。ノズル22の噴霧量は、流量センサ32によって計測された流量q
1と流量センサ33によって計測されたq
2との差分(q
1−q
2)によって算出される。ノズル23の噴霧量は、流量センサ33によって計測された流量q
2と流量センサ34によって計測されたq
3との差分(q
2−q
3)によって算出される。ノズル24の噴霧量は、流量センサ34によって計測された流量q
3と流量センサ35によって計測されたq
4との差分(q
3−q
4)によって算出される。また、ノズル25の噴霧量は、流量センサ35によって計測された流量q
4と等しい。
【0028】
図2は、実施形態においてトンネル内におけるノズルの配置を示す図である。
この図において、トンネル100は、ループ状のトンネルの例である。トンネル100は、曲率半径が小さいため、横断勾配(バンク)が設けられている。また、トンネル100は、ループ状のトンネルであるため、縦断勾配が設けられている。つまり、トンネル100は、横断勾配(例えば、7%(パーセント))と縦断勾配(例えば、10%)との複合急勾配部を有する。
また、トンネル100は、ループ部の断面積が大きいため、水噴霧放水量が多いトンネルの例である(例えば、水噴霧放水量が、540L(リットル)/分であり、従来のトンネルの約2倍である)。
【0029】
図2(a)は、トンネル100における一部分のトンネル内部を示す鳥瞰図である。ここで車線L1は、ループの外側の車線を示し、車線L2は、ループの内側の車線を示す。また、トンネル100において、ノズル20は、ループの場所によって、ループ内側部R1とループ中央部R2との2つの配置に設置されている。
なお、ループ内側部R1は、トンネル100の横断面において、ループの内側の部分である。また、ループ中央部R2は、トンネル100の横断面において、ループの中央の部分である。
【0030】
図2(b)は、トンネル100において、ノズル20が、ループ内側部R1に設置されている場合の例を示す横断面の断面図である。この図において、トンネル100は、車線L1及び車線L2を備え、ループ内側からループ外側に向かって高くなる横断勾配が設けられている。また、この図において、水噴霧設備1は、トンネル100のループ内側に設置されている。つまり、配水管10は、トンネル100のループ内側壁に取り付けられ、複数のノズル20が、配水管10に取り付けられている。また、水噴霧設備1を点検する際には、高所作業車60によって、水噴霧ヘッドカバー50(飛沫防止部)がノズル20のそれぞれに設置されている。
【0031】
水噴霧ヘッドカバー50(飛沫防止部)は、ノズル20を覆うように設置され、ノズル20から噴霧された水の飛沫を防ぐ。水噴霧ヘッドカバー50は、例えば、配水管10に取り付けられている。また、水噴霧ヘッドカバー50は、集水部51と排水ホース52とを備えている。
集水部51は、ノズル20から噴霧された水を集水し、集水した水を排水ホース52に流す。
排水ホース52は、集水部51の下部に取り付けられて、集水部51によって集水された水を排水する。
【0032】
高所作業車60は、例えば、ジャッキ兼用タイヤを備えて、上述した急勾配においても高所作業が可能な作業車である。また、高所作業車60は、高所作業が行われるバケット部61を有している。
また、この図において、三角コーン70は、車線L1と車線L2との境界付近に配置され、水噴霧設備1を点検する際に、車線L2を規制する。
通行車両80は、水噴霧設備1を点検している際に、トンネル100を通行した車両を示す。
【0033】
図2(c)は、トンネル100において、ノズル20が、ループ中央部R2に設置されている場合の例を示す横断面の断面図である。この図において、トンネル100は、車線L1及び車線L2を備え、ループ内側からループ外側に向かって高くなる横断勾配が設けられている。なお、この
図2(c)における横断勾配は、
図2(b)における横断勾配よりも急勾配である。
また、この図において、水噴霧設備1は、トンネル100のループ中央に設置されている。つまり、配水管10は、トンネル100のループ中央の天井に取り付けられ、複数のノズル20が、配水管10に取り付けられている。また、水噴霧設備1を点検する際には、高所作業車60によって、水噴霧ヘッドカバー50(飛沫防止部)がノズル20のそれぞれに設置されている。
また、この図において、三角コーン70は、車線L1と車線L2との境界付近に配置され、水噴霧設備1を点検する際に、車線L2を規制する。
通行車両80は、水噴霧設備1を点検している際に、トンネル100を通行した車両を示す。
【0034】
次に、本実施形態による水噴霧設備1の点検方法について説明する。
図3及び
図4は、本実施形態においてループ中央部R2における水噴霧設備1の点検処理を示す図である。
図3及び
図4において、水噴霧設備1は、5つのノズル20が設けられた配水管10に対応する区画を複数備えている例である。
図3(1)及び
図4(1)は、第1番目の区画を示し、
図3(2)及び
図4(2)は、第2番目の区画を示し、
図3(3)及び
図4(3)は、第3番目の区画を示す。また、
図3及び
図4において縦軸は時間を示し、
図3に示される処理の後に、
図4に示される処理が実行される。
【0035】
図3(1)が示すように、ループ中央部R2において水噴霧設備1の点検処理が行われる際に、まず、トンネル100では、点検処理を実行するための準備処理が実行される(ステップS101)。つまり、三角コーン70が、点検作業者によって設置されて、車線L2の交通が規制される。そして、流量センサ30が、点検作業者によって搬入される。
【0036】
次に、
図3(1)の第1番目の区画では、流量センサ30と水噴霧ヘッドカバー50とが設置される(ステップS102)。つまり、流量センサ30が、高所作業車60によって、配水管10における所定の位置(例えば、
図1に示される位置)に設置される。すなわち、複数のノズル20それぞれの上流側に位置する配水管10に流量センサ30がそれぞれ設置される(第1の設置過程)。そして、水噴霧ヘッドカバー50は、ノズル20を集水部51が覆うように、高所作業車60によって設置される。すなわち、ノズル20から噴霧された水の飛沫を防ぐ水噴霧ヘッドカバー50が設置される(第2の設置過程)。
【0037】
なお、第1番目の区画において、上述した第1の設置過程及び第2の設置過程が完了した場合に、
図3(2)の第2番目の区画では、第1の設置過程及び第2の設置過程が開始される(ステップS112)。
【0038】
次に、
図4(1)の第1番目の区画では、水噴霧流量計測装置40が流量測定を実行する(ステップS103)。つまり、第1番目の区画における配水管10の図示されないバルブが開かれる。これにより、ノズル20は、配水管10から供給された水の噴霧を開始する。また、水噴霧ヘッドカバー50は、ノズル20から噴霧された水を、配水用ホース52を介して配水する。この状態において、水噴霧流量計測装置40は、まず、流量センサ30に接続され、流量センサ30を制御して、配水管10を流れる水の流量を流量センサ30に計測させる。すなわち、水噴霧流量計測装置40は、複数のノズル20それぞれの上流側に位置する配水管10に設けられた流量センサ30により配水管10を流れる水の流量を計測する(計測過程)。そして、水噴霧流量計測装置40は、流量センサ30によって計測された水の流量を流量センサ30の位置情報に対応付けて図示されない記憶部に記録する(記録過程)。ここで、計測過程は、流量センサ30により配水管10を流れる水の流量を計測する過程とこの記録過程とを含めて計測過程としてもよい。
【0039】
なお、流量センサ30によって計測された水の流量は、1つの水噴霧流量計測装置40に記録されてもよいし、複数の水噴霧流量計測装置41〜45に分けられて記録されてもよい。
さらに、ステップS103の処理において、水噴霧流量計測装置40は、流量センサ30によって計測された流量と流量センサ30の位置情報とを上述の記録部から読み出す。そして、水噴霧流量計測装置40は、流量センサ30によって計測された流量と流量センサ30の位置情報とに基づいて算出された複数のノズル20それぞれの噴霧量が、予め定められたしきい値以上であるか否かを判定する(判定過程)。ここで、複数のノズル20それぞれの噴霧量は、
図1を参照して上述したように、記録部に記録された流量センサ30の位置情報に基づいて、記録部に記録された複数の流量の差分によって算出される。つまり、判定過程は、流量センサ30の位置情報に基づいて、流量センサ30によって計測された複数の流量の差分によって複数のノズル20それぞれの噴霧量を算出する過程を含む。
また、予め定められたしきい値は、各ノズル20の噴霧量が正常か否かを判定するための値であり、予め定められている。なお、予め定められたしきい値は、1つの値でもよいし、ノズル20毎又は区画毎に異なる値でもよい。
【0040】
この判定過程は、上述の記録過程と同様に、1つの水噴霧流量計測装置40によって処理されてもよいし、複数の水噴霧流量計測装置41〜45においてそれぞれ処理されてもよい。ただし、複数の水噴霧流量計測装置41〜45においてそれぞれ処理される場合には、水噴霧流量計測装置41〜45の間で、流量センサ30の位置情報と流量とを他の装置(水噴霧流量計測装置41〜45のいずれか)に供給する又は他の装置から供給される必要がある。
【0041】
また、この判定過程において、複数のノズル20それぞれの噴霧量が、予め定められたしきい値以上であると判定された場合には、水噴霧設備1の現在点検している区画が、正常に機能していることを示す。また、この判定過程において、複数のノズル20それぞれの噴霧量が、予め定められたしきい値より小さいと判定された場合には、水噴霧設備1の現在点検している区画が、正常に機能していないことを示す。
【0042】
なお、第1番目の区画において、ステップS103の処理が実行されている間に、
図4(2)の第2番目の区画では、第1の設置過程及び第2の設置過程が実行される(ステップS112)。すなわち、現在点検している区画(第1番目の区画)において、計測過程が実行されている間に並行して、次に点検する区画(第2番目の区画)において、第1の設置過程及び第2の設置過程が実行される。
【0043】
次に、
図4(1)の第1番目の区画では、流量センサ30と水噴霧ヘッドカバー50とが撤去される(ステップS104)。つまり、第1番目の区画における配水管10の図示されないバルブが閉じられる。これにより、ノズル20は、配水管10から供給された水の噴霧を停止する。また、流量センサ30が、高所作業車60によって、配水管10から順次取り外される。すなわち、流量センサ30が高所作業車60によって撤去される(第1の撤去過程)。そして、水噴霧ヘッドカバー50が、高所作業車60によって順次取り外される。すなわち、ノズル20から噴霧された水の飛沫を防ぐ水噴霧ヘッドカバー50が、高所作業車60によって撤去される(第2の撤去過程)。これにより、第1番目の区画における点検処理が終了される。
【0044】
なお、第1番目の区画において、ステップS104の処理が実行されている間に、
図4(2)の第2番目の区画では、計測過程及び判定過程が実行される(ステップS113)。すなわち、現在点検している区画(第1番目の区画)において、第1の撤去過程及び第2の撤去過程が実行されている間に並行して、次に点検する区画(第2番目の区画)において、計測過程が実行される。
【0045】
また、第2番目の区画において、ステップS113の処理が実行されている間に、
図4(3)の第3番目の区画では、第1の設置過程及び第2の設置過程が実行される(ステップS122)。すなわち、現在点検している区画(第2番目の区画)において、計測過程が実行されている間に並行して、次に点検する区画(第3番目の区画)において、第1の設置過程及び第2の設置過程が実行される。
【0046】
次に、
図4(2)の第2番目の区画では、流量センサ30と水噴霧ヘッドカバー50とが撤去される(ステップS114)。つまり、第2番目の区画における配水管10の図示されないバルブが閉じられた後に、第1の撤去過程と第2の撤去過程とが実行される。これにより、第2番目の区画における点検処理が終了される。
なお、第2番目の区画において、ステップS114の処理が実行されている間に、
図4(3)の第3番目の区画では、計測過程及び判定過程が実行される(ステップS123)。また、第3番目以降の区画についても、同様に順次点検処理が実行される。
【0047】
図5及び
図6は、本実施形態においてループ内側部R1における水噴霧設備1の点検処理を示す図である。
図5及び
図6において、水噴霧設備1は、5つのノズル20が設けられた配水管10に対応する区画を複数備えている例である。
図5(1)及び
図6(1)は、第1番目の区画を示し、
図5(2)及び
図6(2)は、第2番目の区画を示し、
図5(3)及び
図6(3)は、第3番目の区画を示す。また、
図5及び
図6において縦軸は時間を示し、
図5に示される処理の後に、
図6に示される処理が実行される。
図5及び
図6における水噴霧設備1の点検処理では、5台の高所作業車60のバケット部61に水噴霧ヘッドカバー50が取り付けられる点が、上述した
図3及び
図4における水噴霧設備1の点検処理と異なる。
【0048】
図5(1)が示すように、ループ内側部R1において水噴霧設備1の点検処理が行われる際に、まず、トンネル100では、点検処理を実行するための準備処理が実行される(ステップS201)。まり、三角コーン70が、点検作業者によって設置されて、車線L2の交通が規制される。そして、流量センサ30が、点検作業者によって搬入される。
【0049】
次に、
図5(1)の第1番目の区画では、流量センサ30が設置される(ステップS202)。つまり、流量センサ30が、高所作業車60によって、配水管10における所定の位置(例えば、
図1に示される位置)に設置される。すなわち、複数のノズル20それぞれの上流側に位置する配水管10にそれぞれ流量センサ30が設置される(第1の設置過程)。
【0050】
なお、第1番目の区画において、上述した第1の設置過程が完了した場合に、
図5(2)の第2番目の区画では、第1の設置過程が開始される(ステップS212)。
【0051】
次に、
図6(1)の第1番目の区画では、水噴霧ヘッドカバー50が設置されて、水噴霧流量計測装置40が流量測定を実行する(ステップS203)。ここで、水噴霧ヘッドカバー50は、高所作業車60のバケット部61に集水部51が取り付けられ、高所作業車60によって、集水部51がノズル20の下に配置される(第2の設置過程)。なお、この場合、高所作業車60は、区画内のノズル20の数と等しい台数を必要とする。
また、ステップS203において、水噴霧流量計測装置40が流量測定を実行する処理は、
図3及び
図4における点検処理と同様に、計測過程と判定過程とが実行される。また、計測過程は、記録過程を含む。計測過程、記録過程及び判定過程は、
図3及び
図4における水噴霧設備1の点検処理と同様である。
【0052】
なお、第1番目の区画において、ステップS203の処理が実行されている間に、
図6(2)の第2番目の区画では、第1の設置過程が実行される(ステップS212)。すなわち、現在点検している区画(第1番目の区画)において、第2の設置過程及び計測過程が実行されている間に並行して、次に点検する区画(第2番目の区画)において、第1の設置過程が実行される。
【0053】
次に、
図6(1)の第1番目の区画では、流量センサ30と水噴霧ヘッドカバー50とが撤去される(ステップS204)。つまり、第1番目の区画における配水管10の図示されないバルブが閉じられる。これにより、ノズル20は、配水管10から供給された水の噴霧を停止する。また、高所作業車は、水噴霧ヘッドカバー50を取り付けた状態で移動して、水噴霧ヘッドカバー50を撤去する。すなわち、水噴霧ヘッドカバー50が、高所作業車60によって撤去される(第2の撤去過程)。また、流量センサ30が、高所作業車60によって、配水管10から順次取り外される。すなわち、流量センサ30が高所作業車60によって撤去される(第1の撤去過程)。これにより、第1番目の区画における点検処理が終了される。
【0054】
なお、第1番目の区画において、ステップS204の処理が実行されている間に、
図6(2)の第2番目の区画では、第2の設置過程、計測過程及び判定過程が実行される(ステップS213)。すなわち、現在点検している区画(第1番目の区画)において、第1の撤去過程が実行されている間に並行して、次に点検する区画(第2番目の区画)において、第2の設置過程及び計測過程が実行される。なお、本実施形態において、第2の設置過程は、高所作業車60を移動させるだけでよく、
図3及び
図4に示される第2の設置過程より短時間で実行することができる。
【0055】
また、第2番目の区画において、ステップS213の処理が実行されている間に、
図6(3)の第3番目の区画では、第1の設置過程が実行される(ステップS222)。すなわち、現在点検している区画(第2番目の区画)において、計測過程が実行されている間に並行して、次に点検する区画(第3番目の区画)において、第1の設置過程が実行される。
【0056】
次に、
図6(2)の第2番目の区画では、流量センサ30と水噴霧ヘッドカバー50とが撤去される(ステップS214)。つまり、第2番目の区画における配水管10の図示されないバルブが閉じられた後に、第1の撤去過程と第2の撤去過程とが実行される。これにより、第2番目の区画における点検処理が終了される。
なお、第2番目の区画において、ステップS214の処理が実行されている間に、
図6(3)の第3番目の区画では、第2の設置過程、計測過程及び判定過程が実行される(ステップS223)。また、第3番目以降の区画についても、同様に順次点検処理が実行される。
【0057】
以上のように、水噴霧設備1は、配水管10に設けられた複数のノズル20を用いて水を噴霧する。水噴霧設備1は、複数のノズル20それぞれの上流側に位置する配水管10にそれぞれ設けられ、配水管10を流れる水の流量を計測する流量センサ30を備えている。また、水噴霧設備1の点検方法は、流量センサ30により配水管10を流れる水の流量を計測する計測過程と、流量センサ30によって計測された流量と流量センサ30の位置情報とに基づいて算出された複数のノズル20それぞれの噴霧量が予め定められたしきい値以上であるか否かを判定する判定過程とを含む。
【0058】
これにより、本実施形態における水噴霧設備1及び点検方法は、ノズル20による噴霧前の配水管10における流量を計測し、ノズル20それぞれの噴霧量を算出する。つまり、本実施形態における水噴霧設備1及び点検方法では、噴霧される前の流量に基づいて噴霧量を算出する。そのため、本実施形態における水噴霧設備1及び点検方法では、噴霧によって混合された空気と水を気液分離するためのタンクを備える必要がなく、正確にノズル20の噴霧量を得ることができる。また、気液分離するためのタンクを必要としないため、本実施形態における水噴霧設備1及び点検方法では、水噴霧放水量が多い場合であっても、水噴霧設備1の点検を行うことができる。
【0059】
また、気液分離するためのタンクを必要としないため、本実施形態における水噴霧設備1及び点検方法では、トンネル100の縦断勾配及び横断勾配が急勾配である場合に対応可能な高所作業車60を使用することができる。よって、本実施形態における水噴霧設備1及び点検方法では、縦断勾配及び横断勾配が急勾配である場合であっても、水噴霧設備1の点検を行うことができる。
【0060】
また、本実施形態における水噴霧設備1の点検方法は、複数のノズル20それぞれの上流側に位置する配水管10に流量センサ30が設置される第1の設置過程と、流量センサ30が撤去される第1の撤去過程とを含む。
これにより、本実施形態における水噴霧設備1の点検方法では、流量センサ30を常設する必要がないため、少数の流量センサ30によって、水噴霧設備1の点検を行うことができる。
【0061】
また、本実施形態における水噴霧設備1の点検方法は、ノズル20から噴霧された水の飛沫を防ぐ水噴霧ヘッドカバー50が設置される第2の設置過程と、水噴霧ヘッドカバー50が撤去される第2の撤去過程とを含む。また、水噴霧ヘッドカバー50は、ノズル20から噴霧された水を集水する集水部51と、集水部51によって集水された水を排水する排水ホース52とを備える。
これにより、水噴霧設備1の点検をする際に、トンネル100内の水の飛沫を防止することができる。このため、本実施形態における水噴霧設備1の点検方法では、通行止めを伴わない車線規制による点検が可能になる。
【0062】
また、本実施形態における水噴霧設備1の点検方法では、流量センサ30及び水噴霧ヘッドカバー50を軽量、且つコンパクトにすることで、高所作業車60を用いて設置・撤去を実行することができる。これにより、本実施形態における水噴霧設備1の点検方法では、規制帯内(車線L2内)において最小限の構成数で区画を連続的、且つ処理機関を短縮して、点検を行うことができる。
【0063】
また、本実施形態における水噴霧設備1の点検方法では、現在点検している区画(第1の区画)において、計測過程が実行されている間(ステップS103)に並行して、次に点検する区画(第1の区画の次に点検する第2の区画)において、第1の設置過程及び第2の設置過程が実行される(ステップS112)。さらに、本実施形態における水噴霧設備1の点検方法では、現在点検している区画(第1の区画)において、第1の撤去過程及び第2の撤去過程が実行されている間(ステップS104)に並行して、次に点検する区画(第2の区画)において、計測過程が実行される(ステップS113)。
これにより、本実施形態における水噴霧設備1の点検方法では、効率よく水噴霧設備1の点検を行うことができ、点検に必要な処理時間を短縮することができる。
【0064】
また、本実施形態における水噴霧設備1の点検方法では、現在点検している区画(第1の区画)において、第2の設置過程及び計測過程が実行されている間(ステップS203)に並行して、次に点検する区画(第1の区画の次に点検する第2の区画)において、第1の設置過程が実行される(ステップS212)。さらに、本実施形態における水噴霧設備1の点検方法では、現在点検している区画(第1の区画)において、第1の撤去過程が実行されている間(ステップS204)に並行して、次に点検する区画(第2の区画)において、第2の設置過程及び計測過程が実行される(ステップS213)。
これにより、本実施形態における水噴霧設備1の点検方法では、効率よく水噴霧設備1の点検を行うことができ、点検に必要な処理時間を短縮することができる。
【0065】
また、水噴霧ヘッドカバー50は、高所作業車60のバケット部61に集水部51が設けられ、高所作業車60によって、集水部51がノズル20の下に配置される。
これにより、水噴霧ヘッドカバー50の設置処理(第2の設置過程)及び撤去処理(第2の撤去過程)を高所作業車60の移動によって行うことができる。そのため、第2の設置過程及び第2の撤去過程に必要な処理時間を短縮することができる。
【0066】
また、本実施形態における水噴霧設備1及び点検方法では、流量センサ30は、超音波流量センサである。そのため、本実施形態における水噴霧設備1及び点検方法では、ノズル20の噴霧量の計測精度を向上することができる。
【0067】
<第2の実施形態>
次に、本発明の第2の実施形態による水噴霧設備及び水噴霧設備の点検処理について、図面を参照して説明する。
第2の実施形態では、ループ内側部R1における水噴霧設備1の点検処理が、第1の実施形態における水噴霧設備及び水噴霧設備の点検処理と異なる。具体的には、第2の実施形態による水噴霧設備1及び水噴霧設備1の点検処理では、飛沫防止部として飛沫防止用シート53を用いる点が、第1の実施形態にと異なる。なお、第2の実施形態による水噴霧設備1及び水噴霧流量計測装置40の基本的な構成は、
図1に示される構成と同一である。また、第2の実施形態によるトンネル100の構成は、飛沫防止用シート53を用いる点を除き、
図2に示される構成と同一である。
飛沫防止用シート53は、高所作業車60によって設置される幕状の飛散防止シートである。
【0068】
次に、本実施形態による水噴霧設備1の点検方法について説明する。
図7及び
図8は、本実施形態においてループ内側部R1における水噴霧設備1の点検処理を示す図である。
図7及び
図8において、水噴霧設備1は、5つのノズル20が設けられた配水管10に対応する区画を複数備えている例である。
図7(1)及び
図8(1)は、第1番目の区画を示し、
図7(2)及び
図8(2)は、第2番目の区画を示し、
図7(3)及び
図8(3)は、第3番目の区画を示す。また、
図7及び
図8において縦軸は時間を示し、
図7に示される処理の後に、
図8に示される処理が実行される。
図7及び
図8における水噴霧設備1の点検処理では、飛沫防止部として飛沫防止用シート53を用いる点が、第1の実施形態の
図5及び
図6における水噴霧設備1の点検処理と異なる。
【0069】
図7(1)が示すように、ループ内側部R1において水噴霧設備1の点検処理が行われる際に、まず、トンネル100では、点検処理を実行するための準備処理が実行される(ステップS301)。つまり、三角コーン70が設置されて、車線L2の交通が規制される。そして、流量センサ30が、搬入される。
【0070】
次に、
図7(1)の第1番目の区画では、流量センサ30が設置される(ステップS302)。つまり、流量センサ30が、高所作業車60によって、配水管10における所定の位置(例えば、
図1に示される位置)に設置される。すなわち、複数のノズル20それぞれの上流側に位置する配水管10に流量センサ30が設置される(第1の設置過程)。
【0071】
次に、
図7(1)の第1番目の区画では、飛沫防止用シート53が設置される(ステップS303)。ここで、飛沫防止用シート53は、例えば、高所作業車60のバケット部61に取り付けられ、第1の区画全体の内側の車線L2を覆うように設置される。すなわち、ノズル20から噴霧された水の飛沫を防ぐ飛沫防止用シート53(飛沫防止部)が設置される(第2の設置過程)。
【0072】
なお、第1番目の区画において、第2の設置過程が実行されている間に並行して、
図7(2)の第2番目の区画では、第1の設置過程が開始される(ステップS312)。
【0073】
次に、
図8(1)の第1番目の区画では、水噴霧流量計測装置40が流量測定を実行する(ステップS304)。このステップS304における処理は、
図5及び
図6における点検処理と同様に、計測過程と判定過程とが実行される。また、計測過程は、記録過程を含む。計測過程、記録過程及び判定過程は、
図5及び
図6における水噴霧設備1の点検処理と同様である。
ただし、本実施形態では、飛沫防止用シート53により水の飛沫を防いでいるため、ノズル20による水の噴霧の状態を目視によって、確認することができる。
【0074】
なお、第1番目の区画において、計測過程が実行されている間に並行して、
図8(2)の第2番目の区画では、第1の設置過程が開始される(ステップS312)。すなわち、現在点検している区画(第1番目の区画)において、第2の設置過程及び計測過程が実行されている間に並行して、次に点検する区画(第2番目の区画)において、第1の設置過程が実行される。
【0075】
次に、
図8(1)の第1番目の区画では、飛沫防止用シート53と流量センサ30とが撤去される(ステップS305)。つまり、第1番目の区画における配水管10の図示されないバルブが閉じられる。これにより、ノズル20は、配水管10から供給された水の噴霧を停止する。また、高所作業車60は、飛沫防止用シート53を取り外し、第2の区画に移動して、飛沫防止用シート53を撤去する。すなわち、飛沫防止用シート53(飛沫防止部)が、撤去される(第2の撤去過程)。また、流量センサ30が、高所作業車60によって、配水管10から順次取り外される。すなわち、流量センサ30が高所作業車60によって撤去される(第1の撤去過程)。これにより、第1番目の区画における点検処理が終了される。
【0076】
なお、第1番目の区画において、ステップS305の処理が実行されている間に、
図8(2)の第2番目の区画では、第2の設置過程が実行される(ステップS313)。すなわち、現在点検している区画(第1番目の区画)において、第1の撤去過程が実行されている間に並行して、次に点検する区画(第2番目の区画)において、第2の設置過程が実行される。なお、本実施形態において、第2の設置過程は、飛沫防止用シート53と高所作業車60とを移動させ、再び、高所作業車60によって飛沫防止用シート53を設置する。このため、
図3及び
図4に示される第2の設置過程より短時間で実行することができる。
【0077】
また、第2番目の区画において、ステップS313の処理が実行されている間に、
図8(3)の第3番目の区画では、第1の設置過程が開始される(ステップS322)。
【0078】
次に、
図8(2)の第2番目の区画では、水噴霧流量計測装置40が流量測定を実行する(ステップS314)。つまり、第2番目の区画において、ステップS304と同様に、計測過程と判定過程とが実行される。
なお、第2番目の区画において、ステップS314の処理が実行されている間に、
図8(3)の第3番目の区画では、第1の設置過程が開始される(ステップS322)。また、第3番目以降の区画についても、同様に順次点検処理が実行される。
【0079】
以上のように、本実施形態における水噴霧設備1の点検方法は、流量センサ30により配水管10を流れる水の流量を計測する計測過程と、流量センサ30によって計測された流量と流量センサ30の位置情報とに基づいて算出された複数のノズル20それぞれの噴霧量が予め定められたしきい値以上であるか否かを判定する判定過程とを含む。
これにより、本実施形態における水噴霧設備1の点検方法は、第1の実施形態における点検方法と同様に、水噴霧放水量が多い場合、又は縦断勾配及び横断勾配が急勾配である場合であっても、水噴霧設備1の点検を行うことができる。
【0080】
また、飛沫防止用シート53(飛沫防止部)は、高所作業車60によって設置される幕状の飛散防止シートである。
これにより、本実施形態における水噴霧設備1の点検方法では、ノズル20による水の噴霧の状態を目視によって確認する実放水試験と、噴霧量を確認する噴霧量試験とを並行して行うことができる。
【0081】
また、本実施形態における水噴霧設備1の点検方法では、現在点検している区画(第1の区画)において、第2の設置過程及び計測過程が実行されている間(ステップS303及びS304)に並行して、次に点検する区画(第1の区画の次に点検する第2の区画)において、第1の設置過程が実行される(ステップS312)。さらに、本実施形態における水噴霧設備1の点検方法では、現在点検している区画(第1の区画)において、第1の撤去過程が実行されている間(ステップS305)に並行して、次に点検する区画(第2の区画)において、第2の設置過程が実行される(ステップ313)。
これにより、本実施形態における水噴霧設備1の点検方法では、効率よく水噴霧設備1の点検を行うことができ、点検に必要な処理時間を短縮することができる。
【0082】
<第3の実施形態>
次に、本発明の第3の実施形態による水噴霧設備及び水噴霧流量計測装置について、図面を参照して説明する。
第3の実施形態では、一台の水噴霧流量計測装置40aを用いて、上述の計測過程、記録過程及び判定過程が実行される例である。なお、第3の実施形態における水噴霧設備の点検処理は、第1又は第2の実施形態における水噴霧設備の点検処理と同じである。
【0083】
図9は、第3の実施形態による水噴霧設備1aの概略ブロック図である。
この図において、水噴霧設備1aは、配水管10、ノズル20、流量センサ30、及び水噴霧流量計測装置40aを備えている。水噴霧設備1aは、
図1における水噴霧流量計測装置40(41〜45)の代わりに、水噴霧流量計測装置40aを備える点が異なる。この図において、
図1と同じ構成には同一の符号を付す。
【0084】
水噴霧流量計測装置40aは、配水管10に設けられた複数のノズル20を用いて水を噴霧する水噴霧設備1aにおける水噴霧量を計測する。水噴霧流量計測装置40aは、表示部46、操作部47、記録部49、及び制御部49を備えている。
表示部46は、流量センサ30によって計測された流量、及び、複数のノズル20それぞれの噴霧量、及び点検結果(判定結果)を、制御部49の指示に基づいて表示する。
操作部47は、流量センサ30による計測などの操作指示が点検作業者によって入力される。操作部47は、入力された操作指示情報を制御部49に供給する。
【0085】
記録部48は、流量センサ30によって計測された流量を流量センサ30の位置情報に対応付けて記録する。ここで、流量センサ30の位置情報とは、第1の実施形態と同様に、流量センサ30が設置された位置を示す位置情報であり、5つのノズル21〜25との位置関係を示す情報である。流量センサ31〜35の設置される位置が、
図9に示されるように予め定められている場合には、流量センサ30の位置情報は、流量センサ30を識別する情報(例えば、番号など)でもよい。
【0086】
制御部49は、水噴霧設備1aの点検をする際に、複数のノズル20それぞれの上流側に位置する配水管10に設けられた流量センサ30に接続される。制御部49は、操作部47から供給される操作指示に基づいて、複数のノズル20それぞれの上流側に位置する配水管10に設けられた流量センサ30によって配水管10を流れる水の流量を計測する(計測処理)。また、制御部49は、流量センサ30によって計測された流量を流量センサ30の位置情報に対応付けて記録部48に記録させる(記録処理)。また、制御部49は、記録部48に記録された流量と流量センサ30の位置情報とに基づいて、複数のノズル20それぞれの噴霧量を算出する(噴霧量算出処理)。なお、制御部49は、複数のノズル20それぞれの噴霧量を、
図1を参照して説明した場合と同様に、記録部48に記録された複数の流量の差分によって算出する。
さらに、制御部49は、算出した複数のノズル20それぞれの噴霧量が予め定められたしきい値以上であるか否かを判定する(判定処理)。
【0087】
次に、本実施形態における水噴霧流量計測装置40aの動作について、詳細に説明する。
水噴霧流量計測装置40aは、水噴霧設備1aの点検をする際に、まず、複数のノズル20それぞれの上流側に位置する配水管10に設けられた流量センサ30に接続される。次に、点検作業者の操作によって、操作部47は、流量センサ30を計測する操作指示情報を制御部49に供給する。制御部49は、流量センサ31〜35を順に流量を計測し、計測した流量を流量センサ30(31〜35)の位置情報に対応付けて記録部48に記録させる。この処理は、1区画分の流量センサ30が完了するまで、繰り返される。なお、この際に、制御部49は、計測した流量を表示部46に表示させてもよい。
【0088】
次に、制御部49は、記録部48に記録された流量と流量センサ30の位置情報とに基づいて、複数のノズル20それぞれの噴霧量を算出する。なお、この際に、制御部49は、算出した噴霧量をノズル20の識別情報と対応付けて記録部48に記録させる。ここで、ノズル20の識別情報とは、例えば、ノズル20を識別する番号でもよい。
【0089】
次に、制御部49は、記録部48に記録されたノズル20それぞれの噴霧量が予め定められたしきい値以上であるか否かを判定する。つまり、制御部49は、記録部48に記録されたノズル20の識別情報と噴霧量とに基づいて、各ノズル20(21〜25)の噴霧量が正常か否かを判定する。また、制御部49は、判定結果を表示部46に表示させる。
【0090】
以上のように、本実施形態における水噴霧流量計測装置40aは、制御部49が、複数のノズル20それぞれの上流側に位置する配水管10に設けられた流量センサ30によって配水管10を流れる水の流量を計測する。また、制御部49は、流量センサ30によって計測された流量を流量センサ30の位置情報に対応付けて記録部48に記録させる。また、制御部49は、記録部48に記録された流量と流量センサ30の位置情報とに基づいて、複数のノズル20それぞれの噴霧量を算出する。
これにより、第1の実施形態と同様に、気液分離するためのタンクを必要としないため、本実施形態における水噴霧設備1a及び水噴霧流量計測装置40aは、水噴霧放水量が多い場合、又は縦断勾配及び横断勾配が急勾配である場合であっても、水噴霧設備1の点検を行うことができる。
【0091】
また、水噴霧流量計測装置40aは、一台で並列して流量センサ30(31〜35)の流量を計測し、複数のノズル20それぞれの噴霧量を算出する。また、水噴霧流量計測装置40aは、算出した複数のノズル20それぞれの噴霧量が予め定められたしきい値以上であるか否かを判定する。これによって、水噴霧流量計測装置40aは、各ノズル20(21〜25)の噴霧量が正常か否かを判定する。
つまり、水噴霧流量計測装置40aは、一台で計測処理(計測過程)、記録処理(記録過程)、噴霧量算出処理、及び判定処理(判定過程)を実行することができる。したがって、本実施形態における水噴霧設備1a及び水噴霧流量計測装置40aは、第1及び第2の実施形態における水噴霧流量計測装置40を使用した場合よりも、処理時間を短縮することができる。
【0092】
なお、本発明の実施形態によれば、配水管10に設けられた複数のノズル20を用いて水を噴霧する水噴霧設備1(又は1a)における噴霧量を点検する水噴霧設備の点検方法であって、水噴霧設備1(又は1a)の点検方法は、複数のノズル20それぞれの上流側に位置する配水管10に設けられた流量センサ30(流量計測部)により配水管10を流れる水の流量を計測する計測過程と、流量センサ30によって計測された流量と流量センサ30の位置情報とに基づいて算出された複数のノズル20それぞれの噴霧量が予め定められたしきい値以上であるか否かを判定する判定過程とを含む。
これにより、気液分離するためのタンクを必要としないため、水噴霧設備1(又は1a)の点検方法では、水噴霧放水量が多い場合、又は縦断勾配及び横断勾配が急勾配である場合であっても、水噴霧設備1(又は1a)の点検を行うことができる。
【0093】
また、上述の計測過程は、流量センサ30によって計測された流量を流量センサ30の位置情報に対応付けて記録部に記録する記録過程を含む。そして、上述の判定過程は、流量センサ30の位置情報に基づいて、複数の流量の差分によって複数のノズル20それぞれの噴霧量を算出する過程を含む。
これにより、水噴霧設備1(又は1a)の点検方法では、簡易な方法により、且つ正確に複数のノズル20それぞれの噴霧量を算出することができる。
【0094】
また、水噴霧設備1(又は1a)の点検方法は、複数のノズル20それぞれの上流側に位置する配水管10に流量センサ30が設置される第1の設置過程と、ノズル20から噴霧された水の飛沫を防ぐ飛沫防止部(水噴霧ヘッドカバー50又は飛散防止用シート53)が設置される第2の設置過程と、流量センサ30が撤去される第1の撤去過程と、飛沫防止部(水噴霧ヘッドカバー50又は飛散防止用シート53)が撤去される第2の撤去過程とを含む。
これにより、水噴霧設備1(又は1a)の点検方法では、流量センサ30を常設する必要がないため、少数の流量センサ30によって、水噴霧設備1の点検を行うことができる。また、水噴霧設備1の点検をする際に、トンネル100内の水の飛沫を防止することができるため、水噴霧設備1(又は1a)の点検方法では、通行止めを伴わない車線規制による点検が可能になる。また、水噴霧設備1(又は1a)の点検方法では、特殊なノズル20の配置がされている区画や、水噴霧ノズル20付近に支障物がある区画などおいて、点検を行うことができる。
【0095】
また、水噴霧設備1は、複数のノズル20が設けられた配水管10に対応する区画を複数備える。そして、水噴霧設備1の点検方法では、現在点検している区画(第1の区画)において、計測過程が実行されている間(ステップS103)に並行して、次に点検する区画(第1の区画の次に点検する第2の区画)において、第1の設置過程及び第2の設置過程が実行される(ステップS112)。さらに、水噴霧設備1の点検方法では、現在点検している区画(第1の区画)において、第1の撤去過程及び第2の撤去過程が実行されている間(ステップS104)に並行して、次に点検する区画(第2の区画)において、計測過程が実行される(ステップS113)。
これにより、水噴霧設備1の点検方法では、効率よく水噴霧設備1の点検を行うことができ、点検に必要な処理時間を短縮することができる。
【0096】
また、水噴霧設備1は、複数のノズル20が設けられた配水管10に対応する区画を複数備える。そして、水噴霧設備1の点検方法では、現在点検している区画(第1の区画)において、第2の設置過程及び計測過程が実行されている間(ステップS203)に並行して、次に点検する区画(第1の区画の次に点検する第2の区画)において、第1の設置過程が実行される(ステップS212)。さらに、本実施形態における水噴霧設備1の点検方法では、現在点検している区画(第1の区画)において、第1の撤去過程が実行されている間(ステップS204)に並行して、次に点検する区画(第2の区画)において、第2の設置過程及び計測過程が実行される(ステップS213)。
これにより、水噴霧設備1の点検方法では、効率よく水噴霧設備1の点検を行うことができ、点検に必要な処理時間を短縮することができる。
【0097】
また、水噴霧設備1は、複数のノズル20が設けられた配水管10に対応する複数備える。そして、水噴霧設備1の点検方法では、現在点検している区画(第1の区画)において、第2の設置過程及び計測過程が実行されている間(ステップS303及びS304)に並行して、次に点検する区画(第1の区画の次に点検する第2の区画)において、第1の設置過程が実行される(ステップS312)。さらに、水噴霧設備1の点検方法では、現在点検している区画(第1の区画)において、第1の撤去過程が実行されている間(ステップS305)に並行して、次に点検する区画(第2の区画)において、第2の設置過程が実行される(ステップ313)。
これにより、水噴霧設備1の点検方法では、効率よく水噴霧設備1の点検を行うことができ、点検に必要な処理時間を短縮することができる。
【0098】
また、水噴霧ヘッドカバー50は、ノズル20から噴霧された水を集水する集水部51と、集水部51によって集水された水を排水する排水ホース52とを備える。
これにより、点検処理の際に、噴霧した水を効率よく配水することができる。そのため、水噴霧設備1の点検方法では、通行止めを伴わない車線規制による点検が可能になる。
【0099】
また、水噴霧ヘッドカバー50は、高所作業が行われるバケット部61を有する高所作業車60のバケット部61に集水部51が設けられ、高所作業車60によって、集水部51がノズル20の下に配置される。
これにより、水噴霧設備1の点検方法では、水噴霧ヘッドカバー50の設置処理(第2の設置過程)及び撤去処理(第2の撤去過程)を高所作業車60の移動によって行うことができる。そのため、水噴霧設備1の点検方法では、第2の設置過程及び第2の撤去過程に必要な処理時間を短縮することができる。
【0100】
また、飛散防止用シート53(飛沫防止部)は、高所作業が行われるバケット部61を有する高所作業車60によって設置される幕状の飛散防止シートである。
これにより、水噴霧設備1の点検方法では、ノズル20による水の噴霧の状態を目視によって確認する実放水試験と、噴霧量を確認する噴霧量試験とを並行して行うことができる。
【0101】
また、水噴霧設備1(又は1a)は、配水管10に設けられた複数のノズル20を用いて水を噴霧する。そして、水噴霧設備1(又は1a)は、複数のノズル20それぞれの上流側に位置する配水管10に設けられ、配水管10を流れる水の流量を計測する流量センサ30(流量計測部)を備える。
これにより、気液分離するためのタンクを必要としないため、水噴霧設備1(又は1a)は、水噴霧放水量が多い場合、又は縦断勾配及び横断勾配が急勾配である場合であっても、点検を行うことができる。
【0102】
また、水噴霧流量計測装置40aは、配水管10に設けられた複数のノズル20を用いて水を噴霧する水噴霧設備1aにおける水噴霧量を計測する。そして、水噴霧流量計測装置40aは、複数のノズル20それぞれの上流側に位置する配水管10に設けられた流量センサ30(流量計測部)によって配水管10を流れる水の流量を計測し、流量センサ30によって計測された流量を流量センサ30の位置情報に対応付けて記録部48に記録させる制御部49を備える。
これにより、気液分離するためのタンクを必要としないため、水噴霧流量計測装置40aは、水噴霧放水量が多い場合、又は縦断勾配及び横断勾配が急勾配である場合であっても、点検を行うことができる。さらに、水噴霧流量計測装置40aは、計測処理(計測過程)、記録処理(記録過程)を一括して実行することができるため、効率よく水噴霧設備1aの点検を行うことができ、点検に必要な処理時間を短縮することができる。
【0103】
また、制御部49は、記録部48に記録された流量と流量センサ30の位置情報とに基づいて、複数のノズル20それぞれの噴霧量を算出する。
これにより、水噴霧流量計測装置40aは、簡易な方法により、且つ正確に複数のノズル20それぞれの噴霧量を算出することができる。
【0104】
なお、本発明は、上記の各実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で変更可能である。上記の第1、第2及び第3の実施形態において、5個のノズル20を1つの区画とする複数の区画を備える形態を説明したが、これに限定されるものではない。例えば、5個以外のノズル20を1つの区画とする形態でもよい。また、配水管10における配水主管部10aの位置は、
図1及び
図9に限定されるものではない。まお、配水管10における配水主管部10aの位置に応じて、流量センサ30の設置位置を変更してもよい。
【0105】
例えば、
図10、
図11、及び
図12は、流量センサ30の別の設置例を示す図である。
図10は、流量センサ30の第2の設置例を示す図である。この図において、配水管10における配水主管部10aの位置が、ノズル22とノズル23との間にある場合の例である。この図において、流量センサ30の配置は、配水主管部10aの位置に伴い流量センサ31の位置が異なる点を除いて、
図1及び
図9における流量センサ30の配置と同様である。ただし、この場合には、ノズル21及びノズル22の噴霧量を算出する方法が、異なる。ノズル21の噴霧量は、流量センサ32によって計測されたq
1と等しい。ノズル22の噴霧量は、流量センサ31によって計測された流量Qと流量センサ32によって計測されたq
1及び流量センサ33によって計測されたq
2との差分(Q−q
1−q
2)によって算出される。なお、配水主管部10aの位置が、ノズル23とノズル24との間にある場合も同様に対応することができる。
【0106】
また、
図11は、流量センサ30の第3の設置例を示す図である。この図において、配水管10における配水主管部10aの位置が、
図10と同様に、ノズル22とノズル23との間にある場合の例である。この図において、流量センサ30の配置は、配水主管部10aの位置に伴い流量センサ31の位置が異なる点を除いて、
図1及び
図9における流量センサ30の配置と同様である。この図において、流量センサ31は、配水主管部10aとノズル22との間の配水分配部10bに設置される。そのため、この場合には、ノズル21〜25の噴霧量を算出する方法が異なる。
ノズル21の噴霧量は、流量センサ32によって計測されたq
1と等しい。ノズル22の噴霧量は、流量センサ31によって計測された流量q
2と流量センサ31によって計測されたq
1との差分(q
2−q
1)によって算出される。ノズル23の噴霧量は、流量センサ33によって計測された流量q
3と流量センサ34によって計測されたq
4との差分(q
3−q
4)によって算出される。ノズル24の噴霧量は、流量センサ34によって計測された流量q
4と流量センサ35によって計測されたq
5との差分(q
4−q
5)によって算出される。また、ノズル25の噴霧量は、流量センサ35によって計測された流量q
5と等しい。なお、配水主管部10aの位置が、ノズル23とノズル24との間にある場合も同様に対応することができる。
【0107】
また、
図12は、流量センサ30の第4の設置例を示す図である。この図において、配水管10における配水主管部10aの位置は、
図1及び
図9と同様であるが、ノズル20が、配水分配部10bから分岐した長い配水管部分に設置されている場合の例である。この図において、流量センサ30は、この長い配水管部分に設置される。この場合には、ノズル21〜25の噴霧量は、流量センサ31〜35によって計測された流量q
1〜q
5に等しい。この場合には、演算を必要としないため、さらに簡易な方法により複数のノズル20それぞれの噴霧量を算出することができる。なお、
図12における配置例では、配水主管部10aの位置が、ノズル22とノズル23との間、ノズル23とノズル24との間、及びノズル24とノズル25との間のいずれの場合であっても同様に対応することができる。
【0108】
また、上記の第1〜第3の実施形態において、流量センサ30は、点検処理を実行する際に、設置され、点検処理が完了した場合に撤去する形態を説明したが、水噴霧設備1(又は、1a)が常に備えている形態でもよい。また、流量センサ30は、超音波流量センサに限定されるものではなく、他の方式の流量センサを用いる形態でもよい。
【0109】
また、上記の第1及び第2の実施形態において、記録過程は、水噴霧流量計測装置40が実行する形態を説明したが、点検作業者によって行われる形態でもよい。例えば、記録部が、作業シートなどの紙であり、点検作業者によって、この作業シートに、流量センサ30よって計測された流量が、流量センサ30の位置情報に対応付けられて記録される形態でもよい。また、複数のノズル20それぞれの噴霧量を算出する過程及び判定過程も、記録過程と同様に、点検作業者によって実行される形態でもよい。
また、第1の設置過程と第1の撤去過程は、点検作業者によって、高所作業車60を用いて行われる形態でもよいし、流量センサ30を自動で設置又は撤去する機能を備えた高所作業車によって行われる形態でもよい。
【0110】
また、上記の第1〜第3の実施形態において、水噴霧流量計測装置40(又は40a)は、流量センサ30と有線によって接続される形態を説明したが、無線によって接続され、流量センサ30によって流量を計測させる形態でもよい。
【0111】
また、上記の第1〜第3の実施形態において、ノズル20から水を噴霧する水噴霧設備1(又は1a)に適用した例を説明したが、水以外の液体、又は水を含む水溶液を噴霧する噴霧設備に適用してもよい。
【0112】
上述の水噴霧流量計測装置40aは内部に、コンピュータシステムを有している。そして、上述した噴霧量算出処理及び判定処理の処理過程は、プログラムの形式でコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶されており、このプログラムをコンピュータが読み出して実行することによって、上記処理が行われる。ここでコンピュータ読み取り可能な記録媒体とは、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、DVD−ROM、半導体メモリ等をいう。また、このコンピュータプログラムを通信回線によってコンピュータに配信し、この配信を受けたコンピュータが当該プログラムを実行するようにしてもよい。