【実施例1】
【0016】
図1a、
図1b、
図2、
図3a、
図3b、
図4a、
図4b、
図5a、
図5b、
図6a、
図6b、
図7a、
図7b、
図8(a)、
図8(b)、
図8(c)、
図9は本発明の実施例1である。
【0017】
図中、1は建物の床スラブ2上部に設置された躯体壁の内側に壁パネルを立設する、例えばユニットバスシステムである浴室である。すなわち、
図1a,
図1b等に示すように、浴室1においては、床スラブ2上に設置した基礎3上には床パン4が設置され、床パン4の上面一側には、基礎5を介してユニットバスの浴槽6が設置されている。そして、床パン4における浴槽6設置部以外の側方箇所(例えば、
図1aに対して紙面の手前側)は洗い場となっている。又、床パン4の外周縁部に形成した段部4aには、厚さ数mmから十数mmの壁パネル7が床パン4の四方を取囲むように立設され固定されている。浴槽6の洗い場側側部は、図示してないが、見栄えを良くするため、或は、洗い場側から浴槽6下部の基礎5を設けた空間に水が流れ込まないようにするため、エプロンにより覆われている。
【0018】
建物躯体8と壁パネル7との間の空間9には、給湯配管10及び給水配管11が収納され、立設されている。給湯配管10及び給水配管11は、空間9の下端で継手を介し直角に曲折されて床スラブ2と床パン4との間の空間12内を水平に敷設され、浴室1の外に延在し、その先端は、後述するように、浴室1に隣接した脱衣所の床面下部の空間において、給水主配管や洗濯機、給湯器等に接続された他の給湯配管や給水配管に接続されている。又、給湯配管10の上端にはエルボ継手13が接続され、給水配管11の上端には、エルボ継手14が接続されている。エルボ継手13,14には、湯水混合栓15が着脱可能に接続されている。なお、湯水混合栓15は、特許請求の範囲では、給水器具と称呼し、又、給水器具としては、本実施例における湯水混合栓15の替りに、給湯栓、給水栓を使用することもできる。
【0019】
すなわち、
図2に詳細に示すように、給湯配管10の上端に接続されたエルボ継手13及び給水配管11の上端に接続されたエルボ継手14は直角に曲折して水平部16,17が形成されており、水平部16,17の先端側外周には、雄ねじ18,19が刻設され、先端側内周には、雌ねじ20,21が刻設されている。又、水平部16,17における雄ねじ18,19の給湯配管10及び給水配管11側端部外周には、フランジ22,23が形成されている。
【0020】
又、エルボ継手13,14に形成された水平部16,17先端側の雄ねじ18,19が螺設された部分は、フランジ22,23が壁パネル7裏面の空間9に面した側に当接するよう、壁パネル7に形成した小孔24,25に嵌入され、雄ねじ18,19のパネル7から浴室1側に突出した先端部には、固定リング26,27が螺合されている。而して、エルボ継手13,14はフランジ22,23と固定リング26,27により、壁パネル7に固設されており、固定リング26,27と壁パネル7の浴室1側の面との間には、エルボ継手13,14内から給湯や給水が漏れないよう、Oリング28,29が介装されている。更に、エルボ継手13,14における水平部16,17に形成した雌ねじ20,21には、湯水混合栓15の接続管30,31を螺合されている。なお、
図2中、32,33は、湯水混合栓15の接続管30,31に外嵌、固定されて浴室1側から固定リング26,27を覆う化粧カバーである。又、34,35は接続管30,31に一体的に設けられて側面形状が全体でL字状に形成され、且つ、浴室1内側からの正面視で八の字状に傾斜した状態に配置された脚管、36は脚管34,35の上端に着脱可能に取付けられた混合栓本体、37,38は脚管34,35の上端側と混合栓本体36を連結する際に用いる袋ナットである。
【0021】
而して、ユニットバスが
図1a、
図1bに示すように所定状態に設置されている場合は、
図2に示すように、給湯配管10及び給水配管11に接続されたエルボ継手13,14における水平部16,17の先端側は、壁パネル7の小孔24,25に嵌入されている。又、上述のように、水平部16,17に設けたフランジ22,23は壁パネル7の空間9側の面に当接し、水平部16,17の雄ねじ18,19に螺合された固定リング26,27は、壁パネル7の浴室1側の面に当接しており、エルボ継手13,14は、水平部16,17のフランジ22,23と固定リング26,27により挟持されて壁パネル7に固定されている。
【0022】
湯水混合栓15の接続管30,31には、予め化粧カバー32,33が外嵌、固定され、当該接続管30,31はエルボ継手13,14の水平部16,17における雌ねじ20,21に螺合されている。又、接続管30,31と一体的に設けた脚管34,35には、混合栓本体36が着脱可能に取付けられて湯水混合栓15が、壁パネル7の浴室1側の面に取付けられている。
【0023】
図1a、
図1bに示す、壁パネル7と建物躯体8との間の空間9から床パン4下部の空間12を経て浴室1の外部まで敷設された給湯配管10及び給水配管11を更新する場合は、浴槽6の洗い場に面した側(例えば、
図1aの紙面に対し手前側)に設けられている図示してないエプロンを撤去した後、浴槽6を湯水混合栓15側から離反する側へ移動させて(
図3a、
図3b参照)、壁パネル7の湯水混合栓15設置部前面に作業用のスペースを形成し、スペースを形成した位置における壁パネル7の斜め下方所定位置に約250mm×250mmの開口40を設ける(
図4a、
図4b参照)。
【0024】
壁パネル7に開口40を設けたら、次いで、湯水混合栓15をエルボ継手13,14から取外して壁パネル7から撤去し(湯水混合栓15の取外し方の詳細は後述する)、しかる後、給湯配管10及び給水配管11を開口40の下縁よりも若干下方位置でセーパーソー等の切断工具により切断し、上端にエルボ継手13,14が接続された状態の切断した給湯配管10及び給水配管11の当該エルボ継手13,14を、切断された給湯配管10及び給水配管11と一体のまま小孔24,25から空間9側へ抜取り、切断された給湯配管10及び給水配管11をエルボ継手13,14が取付けられた状態のまま、空間9から開口40を通して浴室1内に取出し、更に浴室1外へ搬出する(
図5a、5b参照)。給湯配管10及び給水配管11は、夫々一本ずつ空間9から取出すが、順序としてはどちらを先にしても良い。給湯配管10及び給水配管11の空間9,12に残った部分はそのまま残置しておく(
図5a、
図5b参照)。
【0025】
湯水混合栓15を壁パネル7から撤去する手順は以下のとおりである。すなわち、
図2において、袋ナット37,38を緩めて混合栓本体36を脚管34,35から撤去し、接続管30,31と一体の脚管34,35を、夫々、接続管30,31と共に回動させることにより、エルボ継手13,14の水平部16,17先端から接続管30,31と共に離脱させ、化粧カバー32,33と一緒に撤去する。次いで、固定リング26,27をエルボ継手13,14における水平部16,17先端部の雄ねじ18,19から除去し、Oリング28,29も除去する。而して、これで湯水混合栓15の取外しは終了したため、給湯配管10及び給水配管11を切断すれば、切断された給湯配管10及び給水配管11は前述のように、空間9から開口40を通して浴室1内へ取出すことができる。
【0026】
切断した給湯配管10及び給水配管11を空間9から撤去したら、一端部に新たなエルボ継手13,14が連結された長さ約3m〜4mの可撓性の給湯配管41及び給水配管42を、エルボ継手13,14が設けられていない先端側から開口40に挿入し、空間9,12を経て浴室1に隣接した脱衣所の床面下部の空間まで順次送り込む(
図6a、
図6b参照)。通常は室内面を水洗浄しないため、防水性を厳密に要求されない脱衣所の側では施工上よくあるが、今回も床に開口を設けておき、この開口から給湯配管41及び給水配管42を引くようにする。給湯配管41及び給水配管42は、例えば、内管と、内管より硬い外管を有する架橋ポリエチレン製の二層管で、望ましくは外周を緩衝材で被覆した可撓性管である。このような架橋ポリエチレン製の可撓性管を用いるのは、給湯配管41及び給水配管42を空間9,12に敷設する際に、給湯配管41,給水配管42の接液する内管が、建物躯体8や床スラブ2、基礎3等に擦れて損傷するのを防止するためであり、緩衝材は可撓性管の外周の保護と、更新後の運転中にウォータハンマにより振動して他のものにぶつかった場合の音を緩衝するためである。
図6a、
図6bでは、一本の管を図示しているが、実際は、例えば、最初に給湯配管41を敷設し、次いで給水配管42を敷設する。又、最初に給水配管42を敷設し、次いで給湯配管41を敷設しても良い。
【0027】
給湯配管41及び給水配管42が空間9から空間12を経て脱衣所の床面下部の空間所定位置まで敷設されたら、例えば、給湯配管41及び給水配管42の上端に連結されたエルボ継手13,14の水平部16,17先端を、
図2に示すように壁パネル7の小孔24,25に嵌入し、次いで、予めOリング26,27が設けられている固定リング26,27を水平部16,17の雄ねじ20,21に螺合し、エルボ継手13,14をフランジ22,23と固定リング26,27により壁パネル7に対し固定する。又、エルボ継手13,14の壁パネル7に対する固定が終了したら、脚管34,35と一体で且つ外周に化粧カバー32,33が嵌められた接続管30,31をエルボ継手13,14における水平部16,17の先端側内周に形成した雌ねじ20,21に螺合し、次いで、脚管34,35に混合栓本体36を接続して袋ナット37,38を締め、混合栓本体36を脚管34,35に対し固定する。更に、給湯配管41及び給水配管42の空間9内に位置する部分には、開口40から上下方向に所定の間隔で複数の固定ブラケット43,44を取付け、固定ブラケット43,44を介して給湯配管41及び給水配管42を建物躯体8の内側に固定し、開口40を蓋体45により閉塞する(
図7a、
図7b、
図8(a)参照)。
【0028】
蓋体45の詳細は、
図7b、
図8(a)、
図8(b)、
図8(c)に示されている。すなわち、蓋体45は、開口40に嵌合するステンレス製の矩形額縁状の枠体46と、枠体46に取付けられるステンレス製の板体47とを備えており、枠体46は開口40に直接内嵌する矩形状の内枠46aと、該内枠46aに連なると共に、壁パネル7の浴室1内部側に位置するようにしたフランジ部46bから形成されて断面形状が略アングル型に形成されている。又、内枠46aの四辺には、一辺当り2個ずつの矩形状の小孔48が設けられている。図中、49は、凸形状のばね本体49aと、ばね本体49aの開口側端部両側に一体的に形成された平板状の縁部49bとにより形成された断面Ω形状の内枠固定ばね、50,51は防水用の中空矩形状のラバーテープ、52はコーキング、53は蓋体45固定用のビスである。
【0029】
而して、開口40を蓋体45で閉塞する際には、ラバーテープ50を内枠46aに外嵌させた状態で内枠46aを開口40に貫通させると共に、壁パネル7の浴室側とフランジ部46bとの間にラバーテープ50を挟んだ状態で、枠体46を開口40に嵌合し、しかる後、ばね本体49aを板厚方向へつぶすよう撓ませた内枠固定ばね49を縁部49b側から小孔48に嵌めて内枠固定ばね49を内枠46aに取付ける。そうすると、内枠固定ばね49のばね本体49aが弾撥力によりもとの形状に復帰しようとして、突出部の一側部が壁パネル7の空間9側の面に当接する。このため、枠体46は、ばね本体49aの弾撥力により、ラバーテープ50を挟んで壁パネル7に対し固定される。
【0030】
次いで、ラバーテープ51を枠体46のフランジ部46bと板体47との間に挟んだ状態で板体47を枠体46のフランジ部46bに当接させ、ビス53により板体47を枠体46延いては壁パネル7に取付け、固定し、壁パネル7と枠体46のフランジ部46bとの間の隙間、及びフランジ部46bと板体47との間の隙間、並びにフランジ部46b及び板体47の外周部に防水のためのコーキング52を行う(
図8(a)、
図8(b)参照)。
【0031】
蓋体45の開口40に対する取付けが終了後或は終了前の適宜の時期に、浴室1外まで敷設した給湯配管41及び給水配管42の先端を、脱衣所の床面に設けた開口から、洗濯器及び給湯器といった所定の機器に継手を用いて接続し、給水主配管、給湯器、洗濯機等の機器に接続されている他の給湯配管、給水配管に継手を介して接続する。接続終了後は脱衣所の床面に設けた開口は閉じ、浴室1の浴槽6はもとの位置に戻し(浴槽6の位置については、
図1(a)、
図1(b)参照)、作業は終了する。これにより、板体47は浴槽6に隠され、浴室1からは見えなくなる。
【0032】
実施例1においては、給湯配管41及び給水配管42を更新する際に、壁パネル7に開口40を形成して該開口40から既設の給湯配管10及び給水配管11の一部を撤去して更新を行うことができるため、更新した給湯配管41及び給水配管42を浴室1内に設置せず壁パネル7裏面の空間9に設置することができて見栄えが向上し、且つ更新後の清掃時に給湯配管41及び給水配管42が邪魔にならないため、浴室1の清掃の作業性が良好であり、給湯配管41及び給水配管42の更新後の開口40を見栄え良く塞ぐことができる。
【0033】
図9には、浴室1の床パン4(
図1a等参照)下部空間や脱衣所60の床面下部の空間に給湯配管及び給水配管が敷設された状態が示されている。すなわち、湯水混合栓15に接続された給湯配管41、給水配管42は、浴室1の床パン4下部の空間から脱衣所60の床面下部の空間まで敷設され、給湯配管41は、脱衣所60の床面に予め設けた開口60a内において他の給湯配管61に継手62を介して接続されている。又、給水配管42は、脱衣所60の床面に設けた開口60a内において、継手63,64を介して他の給水配管65に接続されている。給湯配管61は建物躯体8に設けた孔を通り、浴室1の外に設置された給湯器66に接続されている。
【0034】
又、
図9中、67はメータ室で、該メータ室67内には、建物に沿い立ち上がる給水主配管68が配置され、給水主配管68には、中間部に給水メータ69が設けられた給水分岐配管70が接続され、給水分岐配管70は給水配管65の給水流入側端部に接続されている。更に、前記継手64には、他の機器へ給水を行なう給水配管71が接続されており、継手63には、洗濯機72や洗面器73といった他の機器へ給水を行なう給水配管74が接続されている。継手62には継手75が接続され、継手75には、洗濯機72や洗面器73といった他の機器に給湯を行なう給湯配管76や、洗濯機72、洗面器73以外の図示してない他の機器に給湯を行なう給湯配管77が接続されている。
【0035】
更に、
図9中、78は、給水分岐配管70から浴室1の外部に設置した給湯器66へ給水を行なうよう、給水配管65に接続された給水配管であり、給湯器66で沸かされたお湯は、給湯配管61へ送出されるようになっている。
図9における給湯配管61,76,77及び給水配管65,71,74も給湯配管41、給水配管42と同様、内管と、内管より硬い外管を有する架橋ポリエチレン製の二層管で、外周を緩衝材で被覆した可撓性管である。又、
図9中、79は給水配管74の中途部に接続された継手80を介して洗濯機72に給水を行なう給水配管、81は浴室1の開閉可能な扉、82は脱衣所60の開閉可能な扉である。上記したように、脱衣所60の床面に開口60aを設けることにより、各給湯配管41,61,76,77等や給水配管42,65,71,74,79等の更新を容易に行なうことができる。
【0036】
なお、本発明の実施例においては、更新する配管が給湯配管及び給水配管の場合について説明したが、配管が給湯配管だけの場合(この場合は湯水混合栓に代えて給湯栓が使用される)、或は給水配管だけの場合(この場合は湯水混合栓に代えて給水栓が使用される)にも適用できること、その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。