【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の第1の態様は、コンピューターモデルを視覚化/レンダリングするためのコンピューター実施方法であって、前記コンピューターモデルは複数の構成要素を含み、該方法は、
前記複数の構成要素のうちの少なくとも1つの、複数の部品を格納することであって、各部品は該部品を視覚化/レンダリングするためのジオメトリ情報を含む、格納することと、
座標系内の複数の構成要素のそれぞれの位置及び向きを示す情報を格納することと、
前記複数の構成要素の前記それぞれの位置及び向きを示す前記格納された情報に基づいて前記構成要素のうちの個々の構成要素間の空間関係を求めることと、
前記少なくとも1つの構成要素について、前記個々の構成要素間の前記求められた空間関係に基づいて、該構成要素を視覚化/レンダリングするのに用いる複数の格納された部品を求めることと、
を含む、コンピューターモデルを視覚化/レンダリングするためのコンピューター実施方法に関する。
【0010】
コンピューターモデルは、複合製品、例えば玩具モデル、又は代替的に非複合製品、例えばデジタルキャラクター等の任意の物体を表すことができる。コンピューターモデルは、2次元又は3次元等の任意の次元を有することができる。コンピューターモデルは、経時的に更にアニメーション化することができる。コンピューターモデルのアニメーション化は、モデル全体又はモデルの選択された構成要素を含むことができる。コンピューターモデルが、玩具構築要素又は代替的に玩具構築要素の面の群から組み立てられた玩具モデルを表すとき、構成要素は、玩具構築要素等の、モデルの任意の部分群とすることができる。部品は、玩具構築要素上の突出した円柱、又は代替的に突出した円柱の面の群等の、構成要素の任意の部分群とすることができる。
【0011】
1つの実施の形態では、部分群は、真部分群であり、一構成要素がモデル全体となることができず、一部品が構成要素全体となることができないことを意味する。
【0012】
1つの実施の形態では、部分群は、真部分群に限定されず、一構成要素がモデル全体となることができ、一部品が構成要素全体となることができることを意味する。
【0013】
部品は、該部品のジオメトリを規定するジオメトリ情報を含むことができる。ジオメトリ情報は、多角形メッシュ、NURBS面、又はパッチ面等の任意の形式で格納することができる。部品は、テクスチャ特性、反射特性、屈折特性、透明度設定、及びシェーンディグ特性等の部品の材料特性を更に含むことができる。
【0014】
構成要素の位置及び向きを示す情報は、任意の局所座標系若しくは大域座標系における構成要素の位置及び向き、又は国際公開第04034333号に示すように、別のモデル、構成要素、又は部品等に対する構成要素の位置を記述する情報とすることができる。
【0015】
構成要素を視覚化/レンダリングするのに用いる部品の数は、構成要素の全ての部品が用いられるとき、及び部品が全く用いられないときの特殊な事例を含む任意の数とすることができる。
【0016】
コンピューターモデルを視覚化/レンダリングした結果、一つの画像又は一連の画像を生成することができる。画像(複数の場合もあり)は2次元とすることができる。画像(複数の場合もあり)はスクリーン上に直接示されかつ/又はデジタルファイルに保存されることができる。
【0017】
構成要素を複数の部品に更に分割し、構成要素間の空間関係を用いて構成要素を視覚化/レンダリングするのに用いる複数の部品を求めることによって、個々の構成要素のジオメトリ、及び該構成要素の他の構成要素との接続に関する知識を用いて、モデルに対して視覚的影響を与えることなく除去することができる隠される部品を見つけることができる。
【0018】
これによって、計算的に複雑なレイトレーシングアルゴリズムを用いることなく隠れされる部品を見つけることが可能になり、その結果、本方法がリアルタイムの使用に適したものとなる。標準遮蔽カリングアルゴリズムの場合のように仮想カメラと構成要素との間の空間関係を用いるのではなく、個々の構成要素間の空間関係を用いることによって、ビューから独立した最適化が達成される。これによって、本方法は、複合モデルに構造変化が生じたとき、例えば新たな構成要素が付加されるか又は既存の構成要素が除去されたときに再実行するだけでよいので、計算リソースが節減される。構造変化が生じた場合であっても、本方法は、変化部に近接した構成要素に対し再実行するだけでよい。これによって後続の最適化の計算リソースが節減される。
【0019】
最適化を実行する前に構成要素を複数の部品に分割し、該部品を格納することによって、最適化ステップにおいて構成要素を分割するのに必要な任意の計算リソースが節減される。自動手順を用いて、又は代替的に手動で、構成要素の更なる分割を実行することができる。更なる分割が手動で行われる場合、該更なる分割を、人間の技能を用いて、構成要素のジオメトリ及び/又は接続に関する知識を用いて行うことができ、これによって効果的な最適化が可能になる。
【0020】
本発明の第2の態様は、コンピュータープログラムであって、実行可能なコンピュータープログラムコードを含み、該実行可能なコンピュータープログラムコードは、データ処理システムに、
少なくとも設計ステップであって、
ユーザーが、構成要素のレポジトリから複数の構成要素のそれぞれのデジタル表現を選択し、該選択された構成要素を互いとの空間関係に配置して複合製品のデジタル表現を生成することを可能にするコンピューター実施構築ツールを提供することであって、各構成要素は複数の部品で構成される、提供すること、
を含む、設計ステップと、
更なる処理ステップであって、
前記複合製品の少なくとも一部分の視覚化/レンダリングを生成することであって、該生成することは、
前記複数の構成要素のうちの少なくとも1つの、複数の部品を格納することであって、各部品は該部品を視覚化/レンダリングするためのジオメトリ情報を含む、格納することと、
座標系内の複数の構成要素の位置及び向きを示す情報を格納することと、
前記複数の構成要素の前記位置及び前記向きを示す前記格納された情報に基づいて前記構成要素のうちの個々の構成要素間の空間関係を求めることと、
前記少なくとも1つの構成要素について、前記個々の構成要素間の前記求められた空間関係に基づいて、前記構成要素を視覚化/レンダリングするのに用いる複数の格納された部品を求めることと、
を含む、生成すること、
を含む、更なる処理ステップと
を実行させるように構成される、コンピュータープログラムに関する。
【0021】
1つの実施の形態では、前記コンピュータープログラムは子供のための玩具コンピュータープログラムである。
【0022】
コンピューター実施構築ツールは、グラフィカルユーザーインターフェースとすることができる。
【0023】
デジタルモデルを作成するタスクは非常に困難である可能性がある。現実世界に存在する通常の物理的限界は、デジタル環境にアプリオリに存在しない。無限の可能性によって、任意のモデルを作成することが可能になるが、これによって設計ステップも非常に困難になる。任意のデジタルモデラーの主要な技能は、モデルの正しい点で正しい量の詳細(detail)を用いることである。これは、デジタル設計者が、デジタルモデルの形状に焦点を合わせなくてはならないことに加えて、モデルの基礎を成す構造、例えば様々な場所において用いられる頂点の量にも焦点を合わせる必要があることを意味する。これは、モデリングタスクが、通常、モデルの連続したリアルタイム視覚化/レンダリングを伴い、モデルが設計されている間に、デジタル設計者が該モデルを視覚的に調べることを可能にする相互作用的なプロセスであるので、重要である。モデルが不必要に複雑となる場合、モデルのリアルタイムレンダリングのフレームレートは減少し、これによって後続の設計プロセスが問題を含むものとなる。
【0024】
こうしたシステムのユーザーが子供である場合、設計プロセスを可能な限り単純にすることが重要となる。子供に構成要素のレポジトリを含むデジタル構築ツールを与え、構成要素間の空間関係を用いて、構築されたモデルを更に自動的に単純化することによって、設計プロセスの複雑度が大幅に低減される。これによって、子供が、モデルの正しいスポットに正しい量の複雑度(complexity)を適用することに関して懸念する必要なく、モデリングタスクにのみ焦点を合わせることが可能になる。これによって、子供がより大きくより興味深いモデルを作成することが可能になり、玩具コンピュータープログラムのプレイ価値が増大し、また、より低年齢の子供が玩具プログラムを用いることが可能になる。
【0025】
1つの実施の形態では、少なくとも1つの構成要素が少なくとも1つの所定の接続ゾーンを自身に関連付けており、該接続ゾーンは、同様の構成要素の接続ゾーンに接続することができる、構成要素の一部を示す。
【0026】
接続ゾーンは、構成要素に近接した任意の所定のゾーンとすることができる。1つの実施の形態では、接続ゾーンは構成要素の表面に位置決めされる。接続ゾーンは、構成要素の1つ若しくは複数の部品、例えば表面の一部分に対応するか又はそれらによって画定されることができる。接続ゾーンは、平面、又は平面の一部、又は円形の面若しくは曲面等の任意の形状を有することができる。接続ゾーンの位置は、大域座標系において又は構成要素との関係で画定することができる。構成要素は、任意の数の接続ゾーンを含むことができる。複数のタイプの接続ゾーンが存在することができる。接続ゾーンは所定の数のタイプの接続ゾーンと適合することができ、例えば、構成要素の上面に関連付けられた玩具構築要素を表す構成要素の接続ゾーンは、同様の玩具構築要素を表す構成要素の底面に関連付けられた接続ゾーンとのみ適合することができる。いくつかの実施の形態では、それぞれのタイプの接続ゾーンの適合性を示す情報は、適切なデータ構造、例えばテーブルに格納することができ、すなわち、それぞれのタイプの接続ゾーンが互いに接続可能であるか否かを示す情報とすることができる。例えば、情報は、各所与のタイプの接続ゾーンについて、いずれのタイプの接続ゾーンが上記の所与のタイプの接続ゾーンと接続可能であるかを示すことができる。1つの実施の形態では、データ構造は、接続ゾーンのタイプの各対について、該接続ゾーンのタイプの対が、適合性を有するか、適合性を有しないか、又は中立(indifferent)であるかを示すことができる。接続ゾーンの対が適合性を有する場合、それらは2つの構成要素間の接続を提供することができる。接続ゾーンの対が適合性を有しない場合、それらは2つの構成要素が互いの隣に位置決めされることを阻止する。接続ゾーンの対が中立である場合、それらは2つの構成要素が互いの隣に位置決めされることを可能にするが、実際に2つの構成要素間の接続を提供しない。
【0027】
所定の接続ゾーンを有する構成要素を提供することによって、構成要素からモデルを作成する仕事が単純化される。これによって、モデルがCADに用いられようと、コンピューターゲームに用いられようと、他の用途に用いられようと、モデルを開発する製造コストが低減する。
【0028】
本発明の1つの実施の形態では、個々の構成要素間の空間関係を求めるステップは、該個々の構成要素の接続ゾーンの空間関係を求めるステップを含む。
【0029】
本発明の1つの実施の形態では、個々の接続ゾーン間の空間関係を求めるステップは、2つの接続ゾーン間の距離を求めるステップを含む。
【0030】
距離は、2ノルムのユークリッド距離等の任意のノルム距離とすることができる。距離は、接続ゾーンの2つの点、又は接続ゾーン上の複数の点間の距離とすることができる。1つの実施の形態では、距離は2つの接続ゾーン間の最も近い距離として規定される。1つの実施の形態では、プロセスは、2つの接続ゾーンの距離が所定の範囲内である場合に、それらの接続ゾーンが接続されていると判断する。
【0031】
2つの接続ゾーンの距離を調査することによってそれらの接続ゾーン間の空間関係を求めることは、効果的で計算的に単純な方法である。これによって、本方法が必要とする計算リソースが低減され、それによって、モデルをレンダリング/視覚化するのに必要な計算の総数が低減される。
【0032】
1つの実施の形態では、各接続ゾーンは、該接続ゾーンに関連付けられた向きを有し、個々の接続ゾーン間の空間関係を求めるステップは、1つの接続ゾーンの、別の接続ゾーンに対する向きを求めるステップを含む。
【0033】
1つの実施の形態では、プロセスは、2つの接続ゾーンが互いに対し所定の向きを有する場合、例えば、接続ゾーンが互いに平行であるか、ほぼ平行(in proximity of being parallel)であるとき、それらの接続ゾーンが接続されていると判断する。接続ゾーン間の空間関係は、接続ゾーン間の距離及びそれらの接続ゾーンの相対的向きの組み合わせによって求めることができる。
【0034】
2つの接続ゾーンは位置合わせすることなく互いの近くに位置決めすることができるが、それらの接続ゾーンの空間関係を求めるのに接続ゾーン間の相対的向きを更に用いることによって、より正確に求めることを達成することができる。
【0035】
いくつかの実施の形態では、プロセスは、2つの接続ゾーンが互いに対する所定の近接度で位置決めされるとき、及びそれらの接続ゾーンのそれぞれの向き及びタイプが互いに適合しているときに、それらの接続ゾーンが接続されていると判断する。
【0036】
いくつかの実施の形態では、構成要素が、第1の部品に関連付けられた、別の構成要素の別の接続ゾーンに接続された1つ又は複数の接続ゾーンを有する場合のみ、第1の部品を、構成要素を視覚化/レンダリングするのに用いないと判断する。
【0037】
実際に接続された構成要素のみを最適化することによって、接続されていない構成要素がアニメーション中に互いに対して動かされるとき、再最適化を回避することができる。これによって再最適化の必要性が低下し、この結果、最適化に必要とされる計算リソースがそれに応じて少なくなる。なぜなら、接続された玩具構築要素が互いに対して動かされる事象は、接続されていない玩具構築要素の場合よりもはるかに可能性が低いためである。
【0038】
代替的な実施の形態では、プロセスはまた、第1の部品に関連付けられた接続ゾーンが別の構成要素の接続ゾーンに対し所定の近接度及び/又は向きにあるが、例えば2つの接続ゾーンのタイプが互いに中立であるため、その接続部が実際にそれらの構成要素間の接続を提供していないとき、第1の部品を、構成要素の視覚化/レンダリングに用いないと判断する。
【0039】
接続されていない構成要素も最適化することによって、構成要素のより多くの部品を最適化することができる。これによって、特にモデルの構成要素が静止している場合に、コンピューターモデルを視覚化/レンダリングするのに必要な計算リソースが少なくなる。
【0040】
1つの実施の形態では、空間関係を求めることは、それぞれの構成要素の接続ゾーンが、接続を提供する/可能にする適合性を有するタイプを有するか否かを判断することを含む。
【0041】
1つの実施の形態では、少なくとも1つの構成要素について、該構成要素を視覚化/レンダリングするのに用いる複数の部品を求めるステップにおいては、該構成要素の少なくとも1つの接続ゾーンが接続されている場合、より少ない部品が用いられる。
【0042】
1つの実施の形態では、プロセスは、前記コンピューターモデルの境界ボックスの外側の任意の方向から見たときに、部品の表面エリアの少なくとも所定の一部が1つ又は複数の他の部品によって覆われている場合、第1の部品を、構成要素を視覚化/レンダリングするのに用いないと判断する。所定のパーセンテージは任意のパーセンテージとすることができる。好ましくは、これは40%であり、より好ましくは70%であり、更により好ましくは90%である。境界ボックスはモデル全体を含むことができる最も小さいボックスである。所定のパーセンテージで覆われた部品(複数の場合もあり)を、所与の構成要素を視覚化/レンダリングするのに用いないことによって、最適化のモデルに対する任意の視覚的影響を制限することができる。これによって、視覚的影響と計算複雑度との間のトレードオフを制御することができる柔軟性のあるシステムが更に提供される。リアルタイムコンピューターグラフィックス等の所与の用途では、計算数が少ないことを優先し、その結果、モデルの視覚的な精密さよりも高フレームレートを得ることが有用である場合があるのに対し、他の用途では、視覚的な精密さが計算数よりも重要である場合がある。
【0043】
本発明の1つの実施の形態では、前記少なくとも1つの構成要素について、該構成要素を視覚化/レンダリングするのに用いる複数の部品を求めるステップは、構成要素の材料特性を求め、求められた空間関係及び求められた材料特性の双方に基づいて構成要素を視覚化/レンダリングするのに用いる複数の部品を求めるステップを更に含む。
【0044】
1つの実施の形態では、材料特性を求める前記ステップは、構成要素の透明度設定を求めるステップを含む。透明度設定は、構成要素又は構成要素の部品の透明度に関連した任意の設定とすることができる。透明度は、屈折現象を伴う場合がある。モデルの構成要素又は該構成要素に接続した他の構成要素が透明である場合、該構成要素の、通常隠れる部品が見える場合がある。求められた空間関係及び材料特性の双方を用いることにより、隠される部品のより精密な判断を達成することができる。
【0045】
いくつかの実施の形態では、コンピューターモデルは複合製品を表す。いくつかの実施の形態では、コンピューターモデルは玩具構築要素から組み立てられた玩具モデルを表し、コンピューターモデルの各構成要素は玩具構築要素に対応する。いくつかの実施の形態では、玩具構築要素は、該玩具構築要素を他の同様の玩具構築要素と接続する接続手段を有する。接続手段は、円形、又は長方形等の任意の形状を有することができる。
【0046】
1つの実施の形態では、第1の構成要素は所定のタイプの第1の遮蔽ゾーンを含み、第2の構成要素は所定のタイプの第2の遮蔽ゾーンを含み、前記第1の遮蔽ゾーンと前記第2の遮蔽ゾーンとの間の前記空間関係は、前記第2の構成要素によって遮蔽される、前記第1の構成要素の一部を求めるのに用いられる。
【0047】
遮蔽ゾーンは、構成要素の部品と同様の、又は更には同一の形状を有することができる。例えば、遮蔽ゾーンは、構成要素の上記部品の表面の一部として画定することができる。遮蔽ゾーンは、構成要素の特定の部品又は複数の部品に関連付けられることができる。遮蔽ゾーンに関連付けられた部品(複数の場合もあり)は、該部品に関連付けられた遮蔽ゾーンが遮蔽されるとき、遮蔽されると判断されることができる。第1の遮蔽ゾーンと第2の遮蔽ゾーンとの間の空間関係は、第1の構成要素の接続ゾーン(複数の場合もあり)と、第2の構成要素の接続ゾーン(複数の場合もあり)との間の空間関係によって求めることができる。遮蔽ゾーンのタイプは該遮蔽ゾーンの形状に関連することができる。遮蔽ゾーンは、円形形状又は長方形形状等の任意の形状を有することができる。遮蔽ゾーンのタイプは、遮蔽ゾーンのサイズに更に関連することができる。遮蔽ゾーンのタイプは、1つの構成要素が別の構成要素をどのように遮蔽するかを決めることができ、例えば円形の遮蔽ゾーンは、別の円形の遮蔽ゾーンを遮蔽することができるが四角形の遮蔽ゾーンを遮蔽することはできず、四角形の遮蔽ゾーンは円形の遮蔽ゾーン及び四角形の遮蔽ゾーンの双方を遮蔽することができる。
【0048】
接続ゾーンは、構成要素が他の構成要素にどのように接続することができるかを決めることができるのに対し、遮蔽ゾーンは、構成要素が別の構成要素をどのように遮蔽するかを決めることができる。2つの構成要素は、互いを遮蔽することなく接続することができ、2つの構成要素は接続されることなく互いを遮蔽することができる。
【0049】
構成要素及び/又は構成要素の1つ若しくは複数の部品は、該構成要素及び/又は構成要素の1つ若しくは複数の部品に関連付けられた、1つ若しくは複数の遮蔽ゾーン及び/又は1つ若しくは複数の接続ゾーンを有することができる。1つの実施の形態では、接続ゾーンは遮蔽ゾーンとして機能することもできる。
【0050】
本方法は、遮蔽ゾーンを構成要素に割り当てることによって、コンピューターモデルにおける隠される部品を容易に見つけることができる。隠される部品は、2つの構成要素の2つの接続ゾーン間の空間関係を調査することによって見つけることができる。それぞれの構成要素に関連付けられた2つの接続ゾーンが接続していることがわかる場合、プロセスは、それぞれの部品に関連付けられたそれぞれの遮蔽ゾーンに基づいて、例えば関連付けられた遮蔽ゾーンのそれぞれのタイプに関連する論理規則、例えば四角形のゾーンは円形のゾーンを覆う等に基づいて、1つ又は複数の遮蔽された部品を求めることができる。このため、各部品は、該部品に関連付けられた1つ又は複数の接続ゾーン及び1つ又は複数の遮蔽ゾーンを有することができる。
【0051】
1つの実施の形態では、複数の遮蔽ゾーンが単一の部品に関連付けられる。
【0052】
1つの実施の形態では、部品は、該部品に関連付けられた全ての遮蔽ゾーンが遮蔽されている場合にのみ遮蔽される。
【0053】
1つの実施の形態では、コンピューターモデルは他のコンピューターモデルから独立してアニメーション化することができ、コンピューターモデルの構成要素は、コンピューターモデルの他の構成要素から独立してアニメーション化することができ、構成要素の部品は、該構成要素の他の部品から独立してアニメーション化することができない。
【0054】
1つの実施の形態では、第1の部品及び第2の部品は、構成要素の共通セクションを表し、前記第1の部品は第2の部品より高い詳細度を有し、前記構成要素を視覚化/レンダリングするのに用いる複数の格納された部品を求める前記ステップは、前記構成要素を視覚化/レンダリングするのに用いるために、前記第1の部品及び前記第2の部品のうちの多くても一方を選択することを更に含む。
【0055】
構成要素の共通部分を表す複数の部品を有することによって、所与の状況において部分的にしか隠れていない部品を依然として最適化することができる。この結果、最適化はより効率的となり、構成要素を複数の部品に分割する作業がより簡単になる。
【0056】
本発明の様々な態様を、様々な形で実施することができ、様々な形には、上記及び下記のコンピューター実施方法、データ処理システム、及び玩具コンピュータープログラム、並びに更なる製造手段が含まれ、それぞれが、上述した態様のうちの少なくとも1つに関連して説明された利益及び利点のうちの1つ又は複数をもたらし、それぞれが上述のかつ/又は従属請求項において開示された態様のうちの少なくとも1つに関連して説明される好ましい実施の形態に対応する1つ又は複数の好ましい実施の形態を有する。さらに、本明細書において説明される態様のうちの1つに関連して説明される実施の形態は、他の態様にも等しく適用することができることが理解されよう。
【0057】
1つの実施の形態では、部品は予め画定されている。
【0058】
1つの実施の形態では、各部品は複数の面を含み、面は3つの頂点によって与えられた平面として規定される。
【0059】
1つの実施の形態では、開示される本方法と組み合わせて遮蔽カリングが用いられる。
【0060】
1つの実施の形態では、構成要素は、それ以上非破壊的に、より小さな構成要素に分解することができない複合製品の物理的構成要素、例えば航空機におけるプロペラ(screw)、又は玩具構築システムの玩具構築要素から組み立てられる玩具モデルにおける玩具構築要素等の、複合製品の物理的構成要素を表す。
【0061】
本発明の上記の目的、特徴、及び利点、並びに/又は追加の目的、特徴、及び利点が、添付の図面を参照して、本発明の実施形態の以下の例示的で非限定的な詳細な説明によって更に明らかとなるであろう。