特許第5665884号(P5665884)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ローベルト ボツシユ ゲゼルシヤフト ミツト ベシユレンクテル ハフツングの特許一覧

<>
  • 特許5665884-ワイパブレードユニット 図000002
  • 特許5665884-ワイパブレードユニット 図000003
  • 特許5665884-ワイパブレードユニット 図000004
  • 特許5665884-ワイパブレードユニット 図000005
  • 特許5665884-ワイパブレードユニット 図000006
  • 特許5665884-ワイパブレードユニット 図000007
  • 特許5665884-ワイパブレードユニット 図000008
  • 特許5665884-ワイパブレードユニット 図000009
  • 特許5665884-ワイパブレードユニット 図000010
  • 特許5665884-ワイパブレードユニット 図000011
  • 特許5665884-ワイパブレードユニット 図000012
  • 特許5665884-ワイパブレードユニット 図000013
  • 特許5665884-ワイパブレードユニット 図000014
  • 特許5665884-ワイパブレードユニット 図000015
  • 特許5665884-ワイパブレードユニット 図000016
  • 特許5665884-ワイパブレードユニット 図000017
  • 特許5665884-ワイパブレードユニット 図000018
  • 特許5665884-ワイパブレードユニット 図000019
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5665884
(24)【登録日】2014年12月19日
(45)【発行日】2015年2月4日
(54)【発明の名称】ワイパブレードユニット
(51)【国際特許分類】
   B60S 1/38 20060101AFI20150115BHJP
【FI】
   B60S1/38 B
【請求項の数】12
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2012-553204(P2012-553204)
(86)(22)【出願日】2010年12月27日
(65)【公表番号】特表2013-519582(P2013-519582A)
(43)【公表日】2013年5月30日
(86)【国際出願番号】EP2010070759
(87)【国際公開番号】WO2011101062
(87)【国際公開日】20110825
【審査請求日】2012年8月17日
(31)【優先権主張番号】102010002162.8
(32)【優先日】2010年2月19日
(33)【優先権主張国】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】390023711
【氏名又は名称】ローベルト ボツシユ ゲゼルシヤフト ミツト ベシユレンクテル ハフツング
【氏名又は名称原語表記】ROBERT BOSCH GMBH
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100099483
【弁理士】
【氏名又は名称】久野 琢也
(72)【発明者】
【氏名】ローザー ウーバネック
(72)【発明者】
【氏名】ナザリー ストローバンツ
(72)【発明者】
【氏名】ギュイド テュールス
(72)【発明者】
【氏名】ローベルト フェルトンヘン
(72)【発明者】
【氏名】ヨハン サンペス
(72)【発明者】
【氏名】エルヴェ ブラテ
【審査官】 木原 裕二
(56)【参考文献】
【文献】 特開2008−254626(JP,A)
【文献】 実開昭59−060058(JP,U)
【文献】 実開昭59−060057(JP,U)
【文献】 実開昭55−063248(JP,U)
【文献】 特開2005−193789(JP,A)
【文献】 特開平05−507896(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60S 1/00 − 1/68
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ワイパブレードをワイパアームに連結するワイパブレードアダプタ(38a;38b)に対して、ワイパブレード長手方向(20a,22a;20b,22b)でみて重なって配置されるように用いられる、ワイパブレードアダプタ(38a;38b)とは別体として形成されているワイパブレードユニットであって、
液体案内体(12a;12b)が設けられていて、該液体案内体(12a;12b)は少なくとも1つの液体案内ブリッジ(14a;14b)を有しており、
該液体案内ブリッジ(14a;14b)は、運転状態で見て、ワイパブレード主流側(16a;16b)とは反対の側(18a;18b)に配置されており、
液体案内ブリッジ(14a;14b)は、ワイパブレード長手延在方向で、少なくとも1つのワイパブレード長手方向(20a,22a;20b,22b)においてワイパブレードアダプタ(38a;38b)を越えて延びて、液体がワイパブレードアダプタ(38a;38b)よりもウインドシールドガラス側を通過するよう案内することを特徴とするワイパブレードユニット。
【請求項2】
液体案内ブリッジ(14a;14b)は、板状であり、ワイパブレードアダプタ(38a;38b)よりもウインドシールドガラス側でワイパブレード長手方向(20a,22a;20b,22b)に沿って延びている、請求項1記載のワイパブレードユニット。
【請求項3】
液体案内ブリッジ(14a;14b)はワイパブレード長手方向(20a,22a;20b,22b)において、液体案内体(12a;12b)の少なくとも1つの端部(24a,26a;24b,26b)を形成している、請求項1又は2記載のワイパブレードユニット。
【請求項4】
液体案内体(12a;12b)は、ワイパブレード主流側(16a;16b)に配置された少なくとも1つのスポイラエレメント(28a,30a;32b,34b)を有している、請求項1から3までのいずれか1項記載のワイパブレードユニット。
【請求項5】
液体案内体(12a;12b)は、ワイパブレードアダプタ(38a;38b)用の少なくとも1つの受容領域(36a;36b)を有している、請求項1からまでのいずれか1項記載のワイパブレードユニット。
【請求項6】
少なくとも1つの固定ユニット(40a;40b)が、ワイパブレードアダプタにおける固定のため及び/又はワイパブレードばねエレメント(42a;42b)における固定のために設けられている、請求項1からまでのいずれか1項記載のワイパブレードユニット。
【請求項7】
固定ユニット(40b)は、ワイパブレード長手方向(20b)で見て、少なくとも部分的にワイパブレードアダプタ(38b)のための受容領域(36b)の前に配置された少なくとも1つの固定エレメント(44b,45b)と、少なくとも部分的にワイパブレードアダプタ(38b)のための受容領域(36b)の後ろに配置された少なくとも1つの固定エレメント(46b,47b)とを有している、請求項記載のワイパブレードユニット。
【請求項8】
固定ユニット(40a;40b)は少なくとも1つのクランプ及び/又は係止エレメントを有している、請求項又は記載のワイパブレードユニット。
【請求項9】
液体案内体(12a;12b)は、スポイラエレメント(52a;52b)のための受容領域(48a;48b,50b)を備えた少なくとも1つの条片を有している、請求項1からまでのいずれか1項記載のワイパブレードユニット。
【請求項10】
ワイパブレードユニットが、ヒンジなしのワイパブレード(10a;10b)用のワイパブレードユニットである、請求項1からまでのいずれか1項記載のワイパブレードユニット。
【請求項11】
請求項1から10までのいずれか1項記載のワイパブレードユニットとワイパブレードアダプタ(38a;38b)とを備えたワイパブレード。
【請求項12】
液体案内ブリッジ(14a;14b)は、ワイパブレード長手延在方向で、少なくとも1つのワイパブレード長手方向(20a,22a;20b,22b)においてワイパブレードアダプタ(38a;38b)を越えて延びている、請求項11記載のワイパブレード。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ワイパブレードユニット、特にヒンジなしのワイパブレード用のワイパブレードユニットに関する。
【0002】
US00D418103に基づいて、ワイパブレードアダプタを有するヒンジなしのワイパブレードが公知である。ワイパブレードアダプタには片側にスポイラエレメントが配置されており、このスポイラエレメントは、運転状態で見て、ウインドシールドガラスに対して斜めに延びる空気流面を形成し、これによって運転状態において走行風流を、ワイパブレードを介して有利に導き、ウインドシールドガラスに対するワイパブレードの圧着圧を高める。
【0003】
発明の開示
本発明は、ワイパブレードユニット、特にヒンジなしのワイパブレード用のワイパブレードユニットであって、液体案内体が設けられていて、該液体案内体は少なくとも1つの液体案内ブリッジを有しており、該液体案内ブリッジは、運転状態で見て、ワイパブレード主流側とは反対の側に配置されていることを特徴とする。
【0004】
「液体案内ブリッジ」というのは、ここでは特に、液体案内体の一部であって、特に、有利にはワイパブレードのワイパブレードアダプタの1構成部材領域のような、液体案内体とは別個の構成部材の1構成部材領域に沿って、液体を案内するために設けられたもの、つまりそのために特に特別に設計され、かつ/又は構成されたものを意味する。液体案内ブリッジはそのために特に、運転状態において見て、ワイパブレード長手方向において、1cmよりも大きな長さ、有利には2cmよりも大きな長さを有していて、ワイパブレード長手方向に対して垂直な方向では有利には、2mmよりも大きな長さ、特に液体案内ブリッジ自体の壁厚よりも大きな長さを有している。「ワイパブレード長手方向」というのは、特に、ウインドシールドガラスとの直接的な接触のために設けられている、ワイパブレードのワイパストリップが、その最大長さを有している方向を意味している。「ワイパブレード主流側」というのは、ワイパブレードの運転位置の大部分において走行風流に向けられている、ワイパブレードの長辺側のことを意味している。有利には、ワイパブレード主流側にはまた少なくとも1つのスポイラエレメントが、特にスポイラエレメントの流れ面が、つまり走行風流をワイパブレードにわたって導いて、ウインドシールドガラスへのワイパストリップの圧着力を高めるために設けられた、スポイラエレメントの流れ面が配置されている。相応な構成によって、有利な液体案内を得ることができる。液体バリアにおいて、特に洗浄液のような液体は運転中に堰き止められ、不都合にワイパブレードにわたって流れるおそれがあるが、特に、複数の液体バリアを少なくとも部分的にブリッジングしておくと有利であり、このように構成すると、ウインドシールドガラスにおける不都合な飛沫を少なくとも減じることができる。
【0005】
本発明の有利な態様では、液体案内ブリッジはワイパブレード長手方向において、液体案内体の少なくとも1つの端部を、有利には液体案内体の2つの端部を形成しており、このように構成されていると、液体案内体自体によってバリアをブリッジングすることができ、有利である。この場合「ワイパブレード長手方向における端部」というのは、特に、ワイパブレード長手方向において液体案内体の最も外側の部分を意味している。
【0006】
本発明の別の態様では、液体案内体は、ワイパブレード主流側に配置された少なくとも1つのスポイラエレメントを有している。この場合「スポイラエレメント」というのは特に、走行風流の流れる際に該走行風流を流れ案内面を用いてワイパブレードにわたって導くため、及びこれによって特にウインドシールドガラスへのワイパブレードの圧着力を高めるために、特に設けられているエレメントのことである。スポイラエレメントはこの場合有利には、ワイパブレード長手方向に対して垂直に、流れ方向で見てワイパブレード主流側に上昇する流れ案内面を有していて、特に有利には少なくとも部分的に凹面状に形成されていて、有利には湾曲された流れ案内面を備えて形成されている。相応な構成によって、有利な流れと、ウインドシールドガラスへのワイパブレードの有利な圧着力とを得ることができる。
【0007】
ワイパブレードユニット及びワイパブレードアダプタは有利には少なくとも大部分が、特に質量配分に関して、別個の構成部材によって形成されており、これによって有利な後装着の可能性を得ることができ、かつ/又は特に有利に、個々の構成部材をそれぞれ固有の機能に合わせて設計することができる。「ワイパブレードアダプタ」というのは、この場合特に、運転時においてワイパブレードをワイパアームと連結するアダプタを意味している。ワイパブレードアダプタはそのために有利には、ワイパアームのワイパロッドのための受容領域を有している。液体案内ブリッジがワイパブレード長手方向において少なくとも1つのワイパブレード長手方向において、有利には両方のワイパブレード長手方向においてワイパブレードアダプタを越えて延びていると、ワイパブレードアダプタの有利なブリッジングを達成することができる。液体案内ブリッジはこの場合有利には、ワイパストリップのワイパリップに向けられた側において、ワイパブレード長手方向にワイパブレードアダプタの下で延びている。
【0008】
さらに本発明の別の態様では、液体案内体は、ワイパブレードアダプタ用の少なくとも1つの受容領域を有している。「ワイパブレードアダプタ用の受容領域」というのは特に、ワイパブレードアダプタを装着するのに、かつ/又は特に有利には導入するのに適した形態を有する領域のことを意味している。受容領域はこの場合特に有利には少なくとも部分的に、切欠きによって形成され、この切欠きの内部には、運転位置で見て、ワイパブレードアダプタが少なくとも部分的に配置されている。相応な構成によって、特にコンパクトで流れに好都合な構造形式を得ることができる。
【0009】
ワイパブレードユニットが少なくとも1つの固定ユニットを有していて、該固定ユニットが、ワイパブレードアダプタにおける固定のため及び/又はワイパブレードばねエレメントにおける固定のために設けられていると、フレキシブルな使用と簡単な取付けを達成することができる。この場合「ワイパブレードばねエレメント」というのは特に、ワイパブレードのワイパストリップに直に連結された条片つまりストリップであり、このストリップは特に、ワイパブレードの全長にわたって、湾曲したウインドシールドガラスへのワイパブレードの適合を保証し、かつ同時にウインドシールドガラスへのワイパストリップの可能な限り均一な圧着圧を保証するようになっている。ワイパブレードばねエレメントは有利にはばね鋼薄板から形成されている。
【0010】
本発明の別の態様では、固定ユニットは、ワイパブレード長手方向で見て、少なくとも部分的にワイパブレードアダプタのための受容領域の前に配置された少なくとも1つの固定エレメントと、少なくとも部分的にワイパブレードアダプタのための受容領域の後ろに配置された少なくとも1つの固定エレメントとを有している。このように構成されていると、特に安定した構造を得ることができる。
【0011】
固定ユニットは、当業者にとって有利だと思われる種々様々な固定エレメント、例えばリベット、ねじ等を有することができる。しかしながら特に有利には、固定ユニットは少なくとも1つのクランプ及び/又は係止エレメントを有しており、これによって特に簡単かつ迅速な取付けを達成することができる。この場合「クランプエレメント」というのは、特に、クランプ力によって固定を生ぜしめるエレメントであって、この場合特にクランプエレメントは、取付け時にクランプ力を生ぜしめるために弾性変形される。さらに「係止エレメント」というのは、特に、係止結合を行うためのエレメントであって、係止結合部を形成するために少なくとも1つの第1のエレメントが応力に抗して移動させられ、次いで応力によって移動させられて、係止結合部の第2のエレメントの後ろに係合結合式(formschluessig)に係合することができるエレメントのことである。固定ユニットは、応力に抗して、有利にはそれ自体の内部応力に抗して、係止結合部を形成するために移動させられるエレメントを有していると、有利である。少なくとも1つの固定エレメントが少なくとも部分的に液体案内体と一体に形成されていると、特に有利である。
【0012】
本発明のさらに別の態様では、液体案内体は、スポイラエレメントのための受容領域を備えた少なくとも1つの条片を有している。この場合「条片」というのは特に、90°よりも大きく曲げられた屈曲部を有するエレメントであって、凹面状の領域に受容領域が配置されているエレメントのことを意味している。相応な構成によって、特に有利な、特に運転状態における走行風方向で見て、ワイパブレードのスポイラエレメントへの遊びのない結合部を得ることができる。
【0013】
次に図面を参照しながら本発明の有利な実施形態を説明する。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】ワイパブレードの、ワイパブレード主流側とは反対側の長辺を、斜め上から見て、ワイパブレードを示す図である。
図2図1の一部を拡大して示す図である。
図3】ワイパブレードのワイパブレード主流側を斜め上から見て、ワイパブレードを示す図である。
図4図1に示したワイパブレードのワイパブレードユニットを単独で、斜め上から見て示す図である。
図5】ワイパブレードユニットを上から見た図である。
図6】ワイパブレードユニットを示す第1の側面図である。
図7】ワイパブレードユニットを示す正面図である。
図8】ワイパブレードユニットを示す第2の側面図である。
図9】ワイパブレードユニットを下から見た図である。
図10】択一的なワイパブレードの、ワイパブレード主流側とは反対の長辺側を、斜め上から見た図である。
図11】択一的なワイパブレードの、ワイパブレード主流側を、斜め上から見た図である。
図12図10に示したワイパブレードのワイパブレードユニットを単独で示す図であって、該ワイパブレードユニットのワイパブレード主流側とは反対側の長辺を斜め上から見て示す図である。
図13図10に示したワイパブレードのワイパブレードユニットを単独で示す図であって、該ワイパブレードユニットのワイパブレード主流側を斜め上から見て示す図である。
図14図12に示したワイパブレードユニットを上から見た図である。
図15図12に示したワイパブレードユニットを示す第1の側面図である。
図16図12に示したワイパブレードユニットを示す正面図である。
図17図12に示したワイパブレードユニットを示す第2の側面図である。
図18図12に示したワイパブレードユニットを下から見た図である。
【0015】
図1には、ワイパストリップ54aを備えたヒンジなし(gelenkfrei)のワイパブレード10aが示されており、ワイパストリップ54aは、条片状の2つのワイパブレードばねエレメント42aと連結されており、図面では両ワイパブレードばねエレメント42aのうちの1つが部分的に示されている(図3)。ワイパストリップ54aは、自動車のウインドシールドガラス(図示せず)と接触するワイパリップを有している。ワイパブレード10aはスポイラエレメント52aを有していて、このスポイラエレメント52aはワイパブレード主流側16aに流れ面56aを有しており、この流れ面56aは、走行風流を運転中にワイパブレード10aにわたって案内するため、及びこの際にウインドシールドガラスへのワイパブレード10aの圧着力を高めるために設けられている(図1図3)。流れ面56aは複数回湾曲されて形成されていて、ワイパブレード長手方向22aで見てほぼS字形をしている。ワイパブレード10aはさらにワイパブレードアダプタ38aを有しており、このワイパブレードアダプタ38aは、ウインドワイパのワイパアーム(図示せず)との直接的な連結のために設けられている。
【0016】
さらにワイパブレード10aは、プラスチックから製造された液体案内体12aを備えたワイパブレードユニットを有しており、液体案内体12aは、一体に成形された液体案内ブリッジ14aを有しており、この液体案内ブリッジ14aは運転状態で見て、ワイパブレード10aの、ワイパブレード主流側16aとは反対の側18aに配置されている(図1図9)。液体案内体12aは、ワイパブレードアダプタ38aとは切り離された別体の部材として形成されている。液体案内ブリッジ14aはワイパブレード長手方向20a,22aにおいてそれぞれ液体案内体12aの端部24a,26aを形成していて、両ワイパブレード長手方向20a,22aにおいてワイパブレードアダプタ38aを越えて延びている。液体案内ブリッジ14aはワイパストリップ54aのワイパリップに向いた側に、ワイパブレード長手方向20a;22aにおいてワイパブレードアダプタ38aの下を貫通して延びている(図1及び図2)。ワイパブレードアダプタ38aの係止エレメントを受容するために、液体案内ブリッジ14aには切欠き62aが成形されている(図2図4図5図9)。運転中に、液体は、特に洗浄液も、液体案内ブリッジ14aを用いてワイパブレードアダプタ38aの下において該ワイパブレードアダプタ38aのところを通過するように案内されることができ、ワイパブレードアダプタ38aによって形成される液体バリアを回避することができる。
【0017】
液体案内体12aは、ワイパブレード主流側16aに配置された2つのスポイラエレメント28a,30aを有している(図3図4図9)。第1のスポイラエレメント28aは条片によって形成され、この条片は約180°の屈曲部を有していて、ワイパブレード10aのスポイラエレメント52aのための受容領域48aを形成していて、取り付けられた状態においてスポイラエレメント52aにわたって延在している(図2図3及び図4)。第2のスポイラエレメント30aは間隙なしに第1のスポイラエレメント28aに接続していて、ワイパブレード10aのスポイラエレメント52aの切欠きの領域に配置されている。スポイラエレメント28a,30aは、その形状がスポイラエレメント52aに合わせられていて、ワイパブレード長手方向22aで見てそれぞれ1つのS字形の流れ面を有している。
【0018】
スポイラエレメント30aは、ワイパブレードばねエレメント42aにおける固定のために設けられた固定ユニット40aの、クランプ兼係止エレメントによって形成された固定エレメント58a,60aを有している。これらの固定エレメント58a,60aは、U字形の成形部によって形成され、これらの成形部には、条片状のワイパブレードばねエレメント42aが取付け時に係止される。そのために液体案内体12aは弾性的に曲げられて開放され、これにより次いで内部応力によってU字形の成形部はワイパブレードばねエレメント42aに係止することができる。
【0019】
ワイパブレードアダプタ38aへの有利な移行部を得るために、液体案内体12aもしくはスポイラエレメント30aは、ワイパブレード長手方向20aにおける端部領域にU字形の成形部を有しており、この成形部はワイパブレードアダプタ38aのための受容領域36aを備えている(図5及び図9)。
【0020】
図10図18には別の実施形態が示されている。実施形態を区別するために図1図9における実施形態の符号に付されたaの代わりに、図10図18の実施形態の符号にはbが使用されている。以下において、主として両実施形態の間における差異についてだけ述べ、同じ構成部材、特徴及び機能については、図1図9における実施形態の記載を参照するものとする。
【0021】
図10及び図11に部分的に示されたワイパブレード10bは、液体案内体12bを備えたワイパブレードユニットを有しており、この液体案内体12bは固定ユニット40bを有している。この固定ユニット40bはワイパブレード長手方向20bに、部分的にワイパブレードアダプタ38bのための受容領域36bの前に配置されている固定エレメント44b,45bと、ワイパブレードアダプタ38bのための受容領域36bの後ろに配置されている固定エレメント46b,47bとを有している(図10図18)。ワイパブレードユニットはさらにワイパブレードアダプタ38bのための受容領域36bの前後にそれぞれ2つのスポイラエレメント28b,30b,32b,34bを有していて、この場合それぞれ外側のスポイラエレメント28b,34bは、それぞれワイパブレード10bのスポイラエレメント52bのための受容領域48b,50bを形成しているもしくは取り付けられた状態においてスポイラエレメント52bにわたって延在している条片によって形成されている(図10図11図12及び図13)。第2のスポイラエレメント30b,32bは、それぞれ間隙なしにスポイラエレメント28b,34bに接続していて、それぞれワイパブレード10bのスポイラエレメント52bの切欠きの領域に配置されている。スポイラエレメント28b,30b,32b,34bはその形状をスポイラエレメント52bに合わせられていて、ワイパブレード長手方向22bで見て、それぞれS字形の流れ面を有している。
【0022】
スポイラエレメント30b,32bは、固定ユニット40bの、クランプ兼係止エレメントによって形成された固定エレメント44b,45b,46b,47bを有しており、これらの固定エレメント44b,45b,46b,47bは、ワイパブレード10bのワイパブレードばねエレメント42bにおける固定のために設けられている。固定エレメント44b,45b,46b,47bはU字形の成形部によって形成され、この成形部内には条片状のワイパブレードばねエレメント42bが取付け時に係止される。固定エレメント44b,45b,46b,47bの他に、液体案内体12bは、切欠きによって形成された受容領域36b内に液体案内体12bの液体案内ブリッジ14bの長手方向に対して横方向に進入するように延びる固定エレメント64bを有しており、これらの固定エレメント64bは取付け時にワイパブレードばねエレメント42bの下に係止される。
【0023】
液体案内体12bは受容領域36bの、液体案内ブリッジ14bに対向して位置する側に、ウェブ66bを有しており、このウェブ66bはスポイラエレメント30bとスポイラエレメント32bとを互いに結合する。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18