特許第5665919号(P5665919)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5665919
(24)【登録日】2014年12月19日
(45)【発行日】2015年2月4日
(54)【発明の名称】基板処理装置及び方法
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/3065 20060101AFI20150115BHJP
   H05H 1/46 20060101ALI20150115BHJP
   H01L 21/304 20060101ALI20150115BHJP
【FI】
   H01L21/302 101B
   H01L21/302 101C
   H05H1/46 M
   H05H1/46 L
   H01L21/304 645C
【請求項の数】28
【全頁数】20
(21)【出願番号】特願2013-115322(P2013-115322)
(22)【出願日】2013年5月31日
(65)【公開番号】特開2013-251546(P2013-251546A)
(43)【公開日】2013年12月12日
【審査請求日】2013年5月31日
(31)【優先権主張番号】10-2012-0059710
(32)【優先日】2012年6月4日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】513137709
【氏名又は名称】ピーエスケー インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100114775
【弁理士】
【氏名又は名称】高岡 亮一
(72)【発明者】
【氏名】チョウ,ジョンヒ
(72)【発明者】
【氏名】チェ,ヒ ソン
【審査官】 正山 旭
(56)【参考文献】
【文献】 特開2010−021140(JP,A)
【文献】 特表2011−517087(JP,A)
【文献】 特開2004−296868(JP,A)
【文献】 特開2002−289581(JP,A)
【文献】 特開2008−147650(JP,A)
【文献】 特開平11−260913(JP,A)
【文献】 特開2006−319043(JP,A)
【文献】 特開2004−281528(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/3065
H01L 21/304
H05H 1/46
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
工程チャンバーと、
前記工程チャンバー内で基板を支持する支持板と、
前記工程チャンバーへガスを供給するガス供給ユニットと、
前記工程チャンバー内でプラズマを発生させるように提供される第1プラズマ発生ユニットと、
前記工程チャンバー外部でプラズマを発生させるように提供される第2プラズマ発生ユニットと、を含み、
前記ガス供給ユニットはアッシング処理ガスを供給するアッシングガス供給部材、蝕刻処理ガスを供給する蝕刻ガス供給部材、及び洗浄処理ガスを供給する洗浄ガス供給部材の中で少なくとも2つを含み、
前記第1プラズマ発生ユニットは、
前記支持板に提供される下部電極と、
前記下部電極と対向されるように前記工程チャンバー内に提供される上部電極と、
前記下部電極へ電力を印加する電源と、を含み、
前記上部電極は上下方向に貫通された複数の噴射ホールが形成され、かつ、導電性材質からなる、接地されたバッフルを含み、
前記基板と前記バッフルとの間の距離は、縁部洗浄工程遂行の時に、プラズマシース領域より小さい距離とされるように構成される、基板処理装置。
【請求項2】
前記バッフルの大きさは前記基板より小さ
前記基板処理装置は前記バッフルと前記支持板との相対距離調節が可能するように前記支持板を上下に駆動する支持板駆動器をさらに含む請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項3】
前記基板処理装置は基板を前記支持板から持ち上げるか、或いは前記支持板に下ろすように提供されるリフトユニットをさらに含む請求項2に記載の基板処理装置。
【請求項4】
前記リフトユニットは支持アセンブリーを含み、
前記支持アセンブリーは、
前記支持板の外側に提供され、前記支持板上に置かれる基板を上下に移動させる支持ピンと、
前記支持ピンを駆動する支持ピン駆動器と、を有し、
前記支持ピンは前記基板の縁部領域に接触できるように提供される請求項3に記載の基板処理装置。
【請求項5】
前記第1プラズマ発生ユニットは、
前記バッフルを有する上部電極と、
前記支持板内に提供される下部電極と、
前記上部電極又は前記下部電極へ電力を印加する第1電源と、を有し、
前記第2プラズマ発生ユニットは、
本体と、
前記本体の外側周辺を囲むように提供されるアンテナと、
前記アンテナへ電力を印加する第2電源と、を有し、
前記アッシングガス供給部材と前記蝕刻ガス供給部材は前記本体のガスポートを通じてアッシング処理ガスと蝕刻処理ガスを供給するように提供される請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項6】
工程チャンバーと、
前記工程チャンバー内で基板を支持する支持板と、
前記工程チャンバーへガスを供給するガス供給ユニットと、
前記工程チャンバー内でプラズマを発生させるように提供される第1プラズマ発生ユニットと、
前記工程チャンバー外部でプラズマを発生させるように提供される第2プラズマ発生ユニットと、
基板を前記支持板から持ち上げるか、或いは前記支持板に下ろすように提供されるリフトユニットと、を含み、
前記工程チャンバー内には上下方向に噴射ホールが形成され、接地されたバッフルが提供され、
前記基板と前記バッフルとの間の距離は、縁部洗浄工程遂行の時に、プラズマシース領域より小さい距離とされるように構成される、基板処理装置。
【請求項7】
前記第1プラズマ発生ユニットは、
前記工程チャンバー内に提供される上部電極と、
前記上部電極と対向されるように前記支持板に提供される下部電極と、
前記下部電極へ電力を印加する第1電源と、を含み、
前記上部電極は上下方向に貫通された複数の噴射ホールが形成されたバッフルを含む請求項6に記載の基板処理装置。
【請求項8】
前記第2プラズマ発生ユニットは、
本体と、
前記本体の外側周辺を囲むように提供されるアンテナと、
前記アンテナへ電力を印加する第2電源と、を有する請求項7に記載の基板処理装置。
【請求項9】
前記ガス供給ユニットはアッシング処理ガスを供給するアッシングガス供給部材、蝕刻処理ガスを供給する蝕刻ガス供給部材、及び洗浄処理ガスを供給する洗浄ガス供給部材の中で少なくとも2つを含む請求項8に記載の基板処理装置。
【請求項10】
前記本体はガスポート、放電室、及び誘導管を含み、
前記ガスポート、前記放電室、及び前記誘導管は順次的に提供され、
前記誘導管は前記工程チャンバーに結合され、
前記アンテナは前記放電室の外側を囲むように提供され、
前記アッシング処理ガス、前記洗浄処理ガス、及び前記蝕刻処理ガスは前記ガスポートを通じて供給される請求項9に記載の基板処理装置。
【請求項11】
前記バッフルは導電性材質で提供され、
前記バッフルは接地される請求項6に記載の基板処理装置。
【請求項12】
前記バッフルは前記基板の中央領域と対応される大きさを有する請求項11に記載の基板処理装置。
【請求項13】
前記支持板は前記基板の中央領域と対応される大きさを有する請求項6に記載の基板処理装置。
【請求項14】
前記基板処理装置は前記支持板を上下に移動させる支持板駆動器をさらに含む請求項6乃至請求項13のいずれかに記載の基板処理装置。
【請求項15】
前記リフトユニットは支持アセンブリーを含み、
前記支持アセンブリーは、
前記支持板に外側に提供され、前記支持板上に置かれる基板を上下に移動させる支持ピンと、
前記支持ピンを駆動する支持ピン駆動器と、を有し、
前記支持ピンは前記基板の縁部領域に接触できるように提供される請求項6乃至請求項13のいずれかに記載の基板処理装置。
【請求項16】
前記リフトユニットはリフトアセンブリーをさらに含み、
前記リフトアセンブリーは、
前記支持板内に提供されたピンホールに挿入されるリフトピンと、
前記リフトピンを駆動するリフトピン駆動器と、を有し、
前記リフトピンは基板の中央領域に接触可能するように提供される請求項15に記載の基板処理装置。
【請求項17】
基板を処理する方法において、
蝕刻工程、アッシング工程、及び洗浄工程の中で少なくとも2つの工程を同一の工程チャンバー内に基板が提供された状態で順次的に遂行し、
前記蝕刻工程は前記工程チャンバー内で第1プラズマ発生ユニットを利用して蝕刻処理ガスからプラズマを発生させて遂行し、
前記アッシング工程は前記工程チャンバー外部で第2プラズマ発生ユニットを利用してアッシング処理ガスからプラズマを発生させた後、これを前記工程チャンバー内へ供給して遂行し、
前記洗浄工程は前記工程チャンバー内で前記第1プラズマ発生ユニットを利用して洗浄処理ガスからプラズマを発生させて遂行し、
前記工程チャンバー内には上下方向に噴射ホールが形成され、接地されたバッフルが提供され、
前記洗浄工程は基板の縁領域を洗浄する縁部洗浄工程をさらに含み、
前記縁部洗浄工程遂行の時の、前記基板と前記バッフルとの間の距離はプラズマシース領域より小さい距離とされる基板処理方法。
【請求項18】
前記蝕刻工程は前記工程チャンバー外部で前記第2プラズマ発生ユニットを利用して1次的にプラズマを発生させることをさらに含む請求項17に記載の基板処理方法。
【請求項19】
前記アッシング工程は前記工程チャンバー内で前記第1プラズマ発生ユニットを利用して2次的にプラズマを発生させることをさらに含む請求項17に記載の基板処理方法。
【請求項20】
記蝕刻処理ガス又は前記アッシング処理ガスは前記バッフルの噴射ホールを通じて前記基板へ供給される請求項18又は請求項19に記載の基板処理方法。
【請求項21】
前記第1プラズマ発生ユニットは前記工程チャンバー内に提供される上部電極と前記工程チャンバー内に前記上部電極と対向されるように提供される下部電極を含み、前記上部電極は上下方向に貫通された噴射ホールが形成され、接地されたバッフルを含み、前記下部電極は前記基板を支持する支持板内に提供され
記バッフルは前記基板の中央領域と対応される大きさを有し、前記基板の中央領域と対向されるように配置され、請求項17に記載の基板処理方法。
【請求項22】
前記第1プラズマ発生ユニットは前記工程チャンバー内に提供される上部電極と前記工程チャンバー内に前記上部電極と対向されるように提供される下部電極を含み、前記上部電極は上下方向に貫通された噴射ホールが形成され、接地されたバッフルを含み、前記下部電極は前記基板を支持する支持板内に提供され、
前記洗浄工程は基板の後面を洗浄する後面洗浄工程をさらに含み、
前記後面洗浄工程遂行の時、前記基板はプラズマシース領域より大きい距離に前記支持板から離隔される請求項21に記載の基板処理方法。
【請求項23】
前記後面洗浄工程遂行の時、前記基板は前記支持板の外側周囲に提供されるピンによってその縁部領域が支持される請求項22に記載の基板処理方法。
【請求項24】
基板を処理する方法において、
基板を工程チャンバー内に搬入し、
前記工程チャンバー内で蝕刻処理ガスからプラズマを発生させて前記基板に対して蝕刻工程を遂行し、
前記工程チャンバー外部でアッシング処理ガスからプラズマを発生させ、これを前記工程チャンバー内へ供給して前記基板に対してアッシング工程を遂行し、
前記工程チャンバー内で洗浄処理ガスからプラズマを発生させて前記基板に対して洗浄工程を遂行し、
前記基板を前記工程チャンバー外部へ搬出
前記工程チャンバー内には上下方向に噴射ホールが形成され、接地されたバッフルが提供され、
前記洗浄工程は基板の縁領域を洗浄する縁部洗浄工程をさらに含み、
前記縁部洗浄工程遂行の時の、前記基板と前記バッフルとの間の距離はプラズマシース領域より小さい距離とされる基板処理方法。
【請求項25】
前記洗浄工程は基板の縁部領域を洗浄する縁部洗浄工程を含み、
前記工程チャンバー内には上下方向に噴射ホールが形成され、接地されたバッフルが提供され、前記バッフルは前記基板の中央領域と対応される大きさを有し、
前記縁部洗浄工程遂行の時前記基板と前記バッフルの距離は前記蝕刻工程及び前記アッシング工程遂行の時前記基板と前記バッフルの距離より近くされる請求項24に記載の基板処理方法。
【請求項26】
前記縁部洗浄工程遂行の時、前記基板と前記バッフルの距離はプラズマシース領域より短くされ、前記蝕刻工程と前記アッシング工程遂行の時、前記基板と前記バッフルの距離はプラズマシース領域より長くされる請求項25に記載の基板処理方法。
【請求項27】
前記洗浄工程は基板の後面領域を洗浄する後面領域を洗浄する後面洗浄工程をさらに含み、
前記蝕刻工程と前記アッシング工程との遂行の時、前記基板は支持板上に置かれた状態工程が行われ、
前記後面洗浄工程遂行の時、前記基板は前記支持板から離隔された状態工程が行われる請求項24に記載の基板処理方法。
【請求項28】
前記後面洗浄工程遂行の時、前記基板は前記支持板の外側周囲に提供されたピンによって、その縁部領域が支持された状態にされる請求項27に記載の基板処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は基板処理装置及び方法に関し、より詳細にはプラズマを利用して基板を処理する装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体素子の製造のためには多様な工程が要求される。一例として、基板上に薄膜を除去する蝕刻工程、基板上に残っている感光膜を除去するアッシング工程、及び基板の縁部領域又は基板の後面領域に残留する副産物及びパーティクルを除去する洗浄工程が順次的に遂行される。最近には上述した蝕刻工程、アッシング工程、及び洗浄工程の各々はプラズマを使用して多く行っている。
【0003】
一般的に蝕刻工程、アッシング工程、及び洗浄工程は使用するプラズマのソースの種類、処理が行われる基板の領域、又は使用される処理ガスの種類等が互いに異なることによって、独立的に提供された各々の装置で遂行される。したがって、基板は蝕刻装置、アッシング装置、及び洗浄装置をロボット又は作業者によって順次的に搬送されながら、蝕刻工程、アッシング工程、及び洗浄工程が順次的に行われる。
【0004】
しかし、上述した一般的な方法は多い数の装置が必要し、各装置らの間に基板の搬送によって工程において、長い時間が所要される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】韓国特許公開第10−2012−0120400号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の実施形態は新しい構造の基板処理装置を提供しようとする。
【0007】
また、本発明の実施形態は多数のプラズマ処理工程を1つの工程チャンバー内で遂行できる基板処理装置を提供しようとする。
【0008】
また、本発明の実施形態は多数のプラズマ処理工程を遂行する時、全体工程に所要される時間を減らすことができる基板処理方法を提供しようとする。
【0009】
本発明が解決しようとする課題はここに制限されなく、言及されないその他の課題は以下の記載から当業者に明確に理解され得る。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は基板処理装置を提供する。本発明の一実施形態によれば、前記基板処理装置は工程チャンバーと、前記工程チャンバー内で基板を支持する支持板と、前記工程チャンバーへガスを供給するガス供給ユニットと、前記工程チャンバー内でプラズマを発生させるように提供される第1プラズマ発生ユニットと、前記工程チャンバー外部でプラズマを発生させるように提供される第2プラズマ発生ユニットと、を含む。前記ガス供給ユニットはアッシング処理ガスを供給するアッシングガス供給部材、蝕刻処理ガスを供給する蝕刻ガス供給部材、及び洗浄処理ガスを供給する洗浄ガス供給部材の中で少なくとも2つを含む。前記第1プラズマ発生ユニットは前記支持板に提供される下部電極と、前記下部電極と対向されるように前記工程チャンバー内に提供される上部電極と、前記下部電極へ電力を印加する電源と、を含む。前記上部電極は上下方向に貫通された複数の噴射ホールが形成され導電性材質で提供され、接地されたバッフルを含む。
【0011】
一例によれば、前記バッフルは前記基板より小さい大きさに提供され、前記基板処理装置は前記バッフルと前記支持板との相対距離調節が可能するように前記支持板を上下に駆動する支持板駆動器をさらに包含できる。
【0012】
一例によれば、前記基板処理装置は基板を前記支持板から持ち上げるか、或いは前記支持板に下ろすように提供されるリフトユニットをさらに包含できる。
【0013】
一例によれば、前記リフトユニットは支持アセンブリーを含み、前記支持アセンブリーは前記支持板の外側に提供され、前記支持板上に置かれる基板を上下に移動させる支持ピンと、前記支持ピンを駆動する支持ピン駆動器と、を有し、前記支持ピンは前記基板の縁部領域に接触できるように提供され得る。
【0014】
一例によれば、前記第1プラズマ発生ユニットは前記バッフルを有する第1電極と、前記支持板内に提供される第2電極と、前記第1電極又は前記第2電極へ電力を印加する第1電源と、を有し、前記第2プラズマ発生ユニットは本体と、前記本体の外側周辺を囲むように提供されるアンテナと、前記アンテナへ電力を印加する第2電源と、を有し、前記アッシングガス供給部材と前記蝕刻ガス供給部材は前記本体のガスポートを通じてアッシング処理ガスと蝕刻処理ガスを供給するように提供され得る。
【0015】
本発明の他の実施形態によれば、基板処理装置は工程チャンバーと、前記工程チャンバー内で基板を支持する支持板と、前記工程チャンバーへガスを供給するガス供給ユニットと、前記工程チャンバー内でプラズマを発生させるように提供される第1プラズマ発生ユニットと、前記工程チャンバー外部でプラズマを発生させるように提供される第2プラズマ発生ユニットと、基板を前記支持板から持ち上げるか、或いは前記支持板に下ろすように提供されるリフトユニットと、を含む。
【0016】
一例によれば、前記第1プラズマ発生ユニットは前記工程チャンバー内に提供される第1電極と、前記第1電極と対向されるように前記支持板に提供される第2電極と、前記第2電極へ電力を印加する第1電源と、を含み、前記第1電極は上下方向に貫通された複数の噴射ホールが形成されたバッフルを包含することができる。
【0017】
一例によれば、前記第2プラズマ発生ユニットは本体と、前記本体の外側周辺を囲むように提供されるアンテナと、前記アンテナへ電力を印加する第2電源と、を有することができる。
【0018】
一例によれば、前記ガス供給ユニットはアッシング処理ガスを供給するアッシングガス供給部材、蝕刻処理ガスを供給する蝕刻ガス供給部材、及び洗浄処理ガスを供給する洗浄ガス供給部材の中で少なくとも2つを包含することができる。
【0019】
前記本体はガスポート、放電室、及び誘導管を含み、前記ガスポート、前記放電室、及び前記誘導管は順次的に提供され、前記誘導管は前記工程チャンバーに結合され、前記アンテナは前記放電室の外側を囲むように提供され、前記アッシング処理ガス、前記洗浄処理ガス、及び前記蝕刻処理ガスは前記ガスポートを通じて供給され得る。
【0020】
一例によれば、前記バッフルは導電性材質で提供され、前記バッフルは接地され得る。前記バッフルは前記基板の中央領域と対応される大きさを有することができる。前記支持板は前記基板の中央領域と対応される大きさを有することができる。
【0021】
一例によれば、前記基板処理装置は前記支持板を上下に移動させる支持板駆動器をさらに包含できる。
【0022】
一例によれば、前記リフトユニットは支持アセンブリーを含み、前記支持アセンブリーは前記支持板に外側に提供され、前記支持板上に置かれる基板を上下に移動させる支持ピンと、前記支持ピンを駆動する支持ピン駆動器と、を有し、前記支持ピンは前記基板の縁部領域に接触できるように提供され得る。
【0023】
一例によれば、前記リフトユニットはリフトアセンブリーをさらに含み、前記リフトアセンブリーは前記支持板内に提供されたピンホールに挿入されるリフトピンと、前記リフトピンを駆動するリフトピン駆動器と、を有し、前記リフトピンは基板の中央領域に接触可能するように提供され得る。
【0024】
また、本発明は基板を処理する方法を提供する。本発明の一実施形態によれば、基板処理方法は蝕刻工程、アッシング工程、及び洗浄工程の中で少なくとも2つの工程を同一の工程チャンバー内に基板が提供された状態で順次的に遂行し、前記蝕刻工程は前記工程チャンバー内で第1プラズマ発生ユニットを利用して蝕刻処理ガスからプラズマを発生させて遂行し、前記アッシング工程は前記工程チャンバー外部で第2プラズマ発生ユニットを利用してアッシング処理ガスからプラズマを発生させた後、これを前記工程チャンバー内へ供給して遂行し、前記洗浄工程は前記工程チャンバー内で前記第1プラズマ発生ユニットを利用して洗浄処理ガスからプラズマを発生させて遂行する。
【0025】
一例によれば、前記蝕刻工程は前記工程チャンバー外部で前記第2プラズマ発生ユニットを利用して1次的にプラズマを発生させることをさらに含むことができる。
【0026】
一例によれば、前記アッシング工程は前記工程チャンバー内で前記第1プラズマ発生ユニットを利用して2次的にプラズマを発生させることをさらに含むことができる。
【0027】
一例によれば、前記工程チャンバー内には上下方向に噴射ホールが形成され、接地されたバッフルが提供され、前記蝕刻処理ガス又は前記アッシング処理ガスは前記バッフルの噴射ホールを通じて前記基板へ供給され得る。
【0028】
一例によれば、前記第1プラズマ発生ユニットは前記工程チャンバー内に提供される第1電極と前記工程チャンバー内に前記第1電極と対向されるように提供される第2電極を含み、前記第1電極は上下方向に貫通された噴射ホールが形成され、接地されたバッフルを含み、前記第2電極は前記基板を支持する支持板内に提供され、前記洗浄工程は基板の縁部領域を洗浄する縁部洗浄工程をさらに含み、前記バッフルは前記基板の中央領域と対応される大きさを有し、前記基板の中央領域と対向されるように配置され、前記縁部洗浄工程遂行の時、前記基板と前記バッフルとの間の距離はプラズマシース領域より小さい距離に提供され得る。
【0029】
一例によれば、前記第1プラズマ発生ユニットは前記工程チャンバー内に提供される第1電極と前記工程チャンバー内に前記第1電極と対向されるように提供される第2電極を含み、前記第1電極は上下方向に貫通された噴射ホールが形成され、接地されたバッフルを含み、前記第2電極は前記基板を支持する支持板内に提供され、前記洗浄工程は基板の後面を洗浄する後面洗浄工程をさらに含み、前記後面洗浄工程遂行の時、前記基板はプラズマシース領域より大きい距離に前記支持板から離隔されるように提供され得る。
【0030】
一例によれば、前記後面洗浄工程遂行の時、前記基板は前記支持板の外側周囲に提供されるピンによって、その縁部領域が支持され得る。
【0031】
本発明の他の実施形態によれば、基板処理方法は基板を工程チャンバー内に搬入し、前記工程チャンバー内で蝕刻処理ガスからプラズマを発生させて前記基板に対して蝕刻工程を遂行し、前記工程チャンバー外部でアッシング処理ガスからプラズマを発生させ、これを前記工程チャンバー内へ供給して前記基板に対してアッシング工程を遂行し、前記工程チャンバー内で洗浄処理ガスからプラズマを発生させて前記基板に対して洗浄工程を遂行し、前記基板を前記工程チャンバー外部へ搬出する。
【0032】
一例によれば、前記洗浄工程は基板の縁部領域を洗浄する縁部洗浄工程を含み、前記工程チャンバー内には上下方向に噴射ホールが形成され、接地されたバッフルが提供され、前記バッフルは前記基板の中央領域と対応される大きさを有し、前記縁部洗浄工程遂行の時、前記基板と前記バッフルの距離は前記蝕刻工程及び前記アッシング工程遂行の時、前記基板と前記バッフルの距離より近く提供され得る。
【0033】
一例によれば、前記縁部洗浄工程遂行の時、前記基板と前記バッフルの距離はプラズマシース領域より短く提供され、前記蝕刻工程と前記アッシング工程遂行の時、前記基板と前記バッフルの距離はプラズマシース領域より長く提供され得る。
【0034】
一例によれば、前記洗浄工程は基板の後面領域を洗浄する後面領域を洗浄する後面洗浄工程をさらに含み、前記蝕刻工程と前記アッシング工程遂行の時、前記基板は支持板上に置かれた状態に工程が行われ、前記後面洗浄工程遂行の時、前記基板は前記支持板から離隔された状態に工程が行われ得る。
【0035】
前記後面洗浄工程遂行の時、前記基板は前記支持板の外側周囲に提供されたピンによって、その縁部領域が支持された状態に提供され得る。
【発明の効果】
【0036】
本発明の一実施形態によれば、多数のプラズマ処理工程を1つの工程チャンバー内で遂行できるようになる。
【0037】
また、本発明の一実施形態によれば、多数のプラズマ処理工程を遂行する時、全体工程に所要される時間を減らすことができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0038】
図1】本発明の一実施形態による基板処理装置を概略的に示す図面である。
図2図1の基板処理装置を利用して基板を処理する過程を順次的に示すフローチャートである。
図3】各々図1の基板処理装置で蝕刻工程が遂行される状態を示す図面である。
図4】各々図1の基板処理装置でアッシング工程が遂行される状態を示す図面である。
図5】各々図1の基板処理装置で縁部洗浄工程が遂行される状態を示す図面である。
図6】各々図1の基板処理装置で後面洗浄工程が遂行される状態を示す図面である。
図7図1の基板処理装置の変形された例を示す図面である。
図8図1の基板処理装置の変形された例を示す図面である。
【発明を実施するための形態】
【0039】
以下添付された図面を参照して本発明の一実施形態を詳細に説明する。本発明を説明することにおいて、関連された公知構成又は機能に対する具体的な説明が本発明の要旨を曇ることがあり得ると判断される場合にはその詳細な説明は省略する。
【0040】
本発明の実施形態で基板は半導体ウエハーであり得る。しかし、これに限定されなく、基板はガラス基板等のように他の種類の基板であり得る。
【0041】
また、本発明の実施形態で基板の中央領域は基板で有効チップ(valid chip)が形成された領域を意味し、基板の縁部領域は基板で有効チップが形成されない領域を意味する。
【0042】
図1は本発明の一実施形態による基板処理装置1を示す図面である。
【0043】
基板処理装置1はプラズマを利用して基板W上に多数の工程を遂行する。一例によれば、基板処理装置1はプラズマを利用して蝕刻工程、アッシング工程、及び洗浄工程を順次的に遂行する。洗浄工程は縁部洗浄工程と後面洗浄工程を順次的に遂行する。
【0044】
図1を参照すれば、基板処理装置1は工程チャンバー100、支持ユニット200、リフトユニット300、ガス供給ユニット400、第1プラズマ発生ユニット500、及び第2プラズマ発生ユニット600を有する。
【0045】
工程チャンバー100はハウジング120とカバー140を有する。
【0046】
ハウジング120は内部に上部が開放された処理空間122を有する。工程遂行の時、基板Wは処理空間122に位置され、処理空間122内で多数の工程が遂行される。ハウジング120は大体に円筒形状に提供され得る。ハウジング120の側壁には開口(図示せず)が形成される。基板Wは開口を通じてハウジング120の内部へ出入する。開口はドア(図示せず)のような開閉部材(図示せず)によって開閉され得る。ハウジング120の底面には排気ホール124が形成される。排気ホール124には排気ライン126が連結される。排気ライン126にはポンプ128が設置される。ポンプ128はハウジング120内の圧力を工程圧力に調節する。ハウジング120内の残留ガス及び反応副産物は排気ライン126を通じてハウジング120の外部へ排出される。ハウジング120の外側にはウォールヒーター129が提供され得る。ウォールヒーター129はコイル形状に提供され得る。選択的にウォールヒーター129はハウジング120の外壁内部に提供され得る。
【0047】
カバー140はハウジング120の上端に接触されるように位置され、ハウジング120の開放された上部を外部から密閉する。カバー140内には流入空間142が形成される。カバー140の上端には流入口144が形成される。ガス又は工程チャンバー100の外部で発生されたプラズマは流入口144を通じて工程チャンバー100内へ流入される。流入空間142は下に行くほど、ガスが流れる通路が広くなるように提供される。一例によれば、カバー140は大体に円錐形状に提供され得る。
【0048】
工程チャンバー100は導電性材質で提供される。工程チャンバー100は接地ライン102を通じて接地され得る。ハウジング120とカバー140は全て導電性材質で提供され得る。一例として、ハウジング120とカバー140はアルミニウム材質で提供され得る。
【0049】
支持ユニット200は基板Wを支持する。支持ユニット200は支持板220、支持軸240、及び支持板駆動器260を有する。支持板220は処理空間122内に位置され、円板形状に提供される。支持板220は支持軸240によって支持される。基板Wは支持板220の上面に置かれる。支持板220の上面は基板Wより小さい大きさに提供され得る。一例によれば、支持板220の上面は基板Wの中央領域に対応される大きさに提供される。支持板220の内部には加熱部材222が提供され得る。一例によれば、加熱部材222は熱線で提供され得る。加熱部材は基板Wを約300℃又はその以上まで加熱できるように提供される。また、支持板220の内部には冷却部材224が提供され得る。一例によれば、冷却部材224は冷却水が流れる冷却ラインで提供され得る。加熱部材222は基板Wを既設定された温度に加熱し、冷却部材224は基板Wを強制冷却させる。
【0050】
支持板駆動器260は支持板220を上下方向に移動させる。支持板220の上下方向の移動によって、支持板220に置かれる基板Wと後述するバッフル520との間の間隔が調節される。支持板駆動器260としてはモーター又はシリンダー等のような多様な種類の駆動器が使用され得る。支持板駆動器260は図1に示したように支持軸240と直接結合されて支持板220を移動させ得る。選択的に支持板駆動器260は支持板220と直接結合されて支持板220を移動させ得る。
【0051】
リフトユニット300はリフトアセンブリー320と支持アセンブリー340を有する。
【0052】
リフトアセンブリー320は外部で工程チャンバー100内へ搬送されたロボット(図示せず)から基板Wを受け入れてこれを支持板220の上にローディングするか、或いは工程が完了された基板Wを支持板220からアンローディングし、これをロボットで引き渡す。リフトアセンブリー320は複数のリフトピン322、ベース324、及びリフトピン駆動器326を有する。ベース324は大体に弧形状に提供され得る。一例によれば、ベース324は支持軸240を囲むように位置され得る。複数のリフトピン322はベース324の上面に設置される。複数のリフトピン322は互いに同一の形状及び大きさに提供され得る。各々のリフトピン322は大体に一字形状に提供され、その上端は上へ膨らんでいる形状に提供され得る。リフトピン322は絶縁材質で提供される。一例によれば、リフトピン322はセラミック材質で提供され得る。リフトピン322は基板Wと接触の時、基板Wの中央領域と接触され得る。支持板220には上下方向に貫通されるように提供された複数のピンホール226が提供される。複数のピンホール226は複数のリフトピン322に対応される位置に形成され、1つのリフトピン322は1つのピンホール226へ挿入される。ピンホール226が待機位置と支持位置との間に移動されるようにリフトピン駆動器326はベース324を乗下降させる。待機位置はピンホール226の上端がピンホール226内に挿入された位置であり、支持位置はピンホール226の上端が支持板220の上面から上へ突出された位置である。
【0053】
支持アセンブリー340は後述する洗浄工程遂行の時、基板Wを支持する。支持アセンブリー340は複数の支持ピン342、ベース344、及び支持ピン駆動器346を有する。ベース344は大体に弧形状に提供され得る。一例によれば、ベース344は支持軸240を囲むように位置され得る。複数の支持ピン342はベース344の上面に設置される。複数の支持ピン342は支持板220の外側に提供される。支持ピン342は基板Wの縁部領域と接触されるように提供される。複数の支持ピン342は互いに同一の形状及び大きさに提供され得る。支持ピン342は絶縁材質で提供される。例えば、支持ピン342はリフトピン322と同一な材質で提供され得る。各々の支持ピン342は垂直部342aと支持部342bを有する。垂直部342aはベース344から上方向に一直線に突出されるように提供される。支持部342bは垂直部342aの上端から支持板220に向かう方向に突出されるように提供される。支持部342bの上端は大体に平面に提供され得る。
【0054】
ガス供給ユニット400は工程に使用されるガスを供給する。ガス供給ユニット400は蝕刻ガス供給部材420、アッシングガス供給部材440、及び洗浄ガス供給部材460を有する。
【0055】
蝕刻ガス供給部材420は基板Wに対して蝕刻工程を遂行する時、使用される蝕刻処理ガスを供給する。蝕刻処理ガスは弗素ガスF、弗素を含むガス、塩素ガスCl、塩素を含むガス、又はこれらの組合されたガスを包含することができる。蝕刻ガス供給部材420は蝕刻ガス供給ライン422と蝕刻ガス格納部424を有する。蝕刻ガス供給ライン422は後述する第2プラズマ発生ユニット600のガスポート622に連結され得る。蝕刻ガス供給ライン422にはその内部のガス流れ通路を開閉するか、或いはガス流量を調節するバルブ423が設置される。
【0056】
アッシングガス供給部材440は基板Wに対してアッシング工程を遂行する時、使用されるアッシング処理ガスを供給する。アッシング処理ガスは酸素ガスO、窒素ガスN、水素ガスH、アンモニウムガスNH、又はこれらの組合されたガスを包含することができる。アッシングガス供給部材440はアッシングガス供給ライン442とアッシングガス格納部444を有する。アッシングガス供給ライン442は後述する第2プラズマ発生ユニット600のガスポート622に連結され得る。アッシングガス供給ライン442にはその内部のガス流れ通路を開閉するか、或いはガス流量を調節するバルブ443が設置される。
【0057】
洗浄ガス供給部材460は基板Wに対して洗浄工程を遂行する時、使用される洗浄処理ガスを供給する。洗浄処理ガスは酸素ガスO、窒素ガスN、アルゴンガスAr又はこれらの組合されたガスを包含することができる。洗浄処理ガスは洗浄ガス供給ライン462と洗浄ガス格納部464を有する。洗浄ガス供給ライン462は後述する第2プラズマ発生ユニット600のガスポート622に連結され得る。洗浄ガス供給ライン462にはその内部のガス流れ通路を開閉するか、或いはガス流量を調節するバルブ463が設置される。
【0058】
一例によれば、図1に示したようにガスポート622にはメーンライン480が直接連結され、蝕刻ガス供給ライン422、アッシングガス供給ライン442、及び洗浄ガス供給ライン462は各々メーンライン480から分岐されるように提供され得る。選択的に蝕刻ガス供給ライン422、アッシングガス供給ライン442、及び洗浄ガス供給ライン462は各々ガスポート622に直接連結され得る。
【0059】
また、図1では蝕刻ガス供給部材420、アッシングガス供給部材440、及び洗浄ガス供給部材460は各々1つのガスラインとガス格納部を有することと図示した。しかし、各々の工程で使用されるガスの種類が複数である場合、蝕刻ガス供給部材420、アッシングガス供給部材440、及び洗浄ガス供給部材460は各々複数のガスラインとガス格納部を有することができる。
【0060】
また、蝕刻処理ガス、アッシング処理ガス、及び洗浄処理ガスの中で一部が互いに同一の種類のガスを使用する場合、蝕刻ガス供給部材420、アッシングガス供給部材440、及び洗浄ガス供給部材460の中で一部は提供されないことがあり得る。
【0061】
第1プラズマ発生ユニット500はハウジング120内で蝕刻処理ガス、アッシング処理ガス、及び洗浄処理ガスからプラズマを発生させるために使用され得る。
【0062】
第1プラズマ発生ユニット500は第1電極520、第2電極540、及び第1電源560を有する。第1電極520と第2電極540は上下に互いに対向されるように配置される。第1電極520は第2電極540より上部に位置される。一例によれば、第1電極520は導電性材質のバッフル520へ提供され得る。バッフル520は円板形状を有する。バッフル520はカバー140の底面に結合され得る。バッフル520はカバー140と電気的に通じるようにカバー140に接触されるように提供され得る。一例によれば、バッフル520はアルミニウムAl又は陽極処理されたアルミニウム(Anodizing Al)材質で提供され得る。バッフル520は基板Wより小さい大きさに提供される。一例によれば、バッフル520は基板Wの中央領域と対応される大きさを有することができる。
【0063】
選択的に工程チャンバー100とバッフル520との間には導電性構造物が提供され、導電性構造物を通じてバッフル520は工程チャンバー100に結合され得る。バッフル520にはその上端でその下端まで延長された複数の噴射ホール522が形成される。外部からカバー140内の流入空間142へ供給されたガスは噴射ホール522を通じてハウジング120内の処理空間122へ流れ得る。第2電極540は支持板220内に提供され得る。第2電極540は導電性板で提供され得る。
【0064】
第1電源560は第1電極520又は第2電極540へ電力を印加する。一例によれば、第1電極520は接地され、第2電極540には第1電源560が高周波ライン562を通じて連結される。高周波ライン562にはスイッチ564が提供され得る。第1電源560は第2電極540へRFバイアス(RF bias)を印加することができる。
【0065】
選択的にバッフル520は絶縁材質で提供され得る。例えば、バッフル520は石英材質で提供され得る。この場合、第1プラズマ発生ユニット500は第1電極無しで第2電極540と第1電源560を具備することができる。
【0066】
第2プラズマ発生ユニット600は蝕刻処理ガス、及びアッシング処理ガスからプラズマを発生させるために使用され得る。第2プラズマ発生ユニット600は工程チャンバー100の外部に位置される。一例によれば、第2プラズマ発生ユニット600は本体620、アンテナ640、及び第2電源660を有する。本体620はガスポート622、放電室624、及び誘導管(626、guide pipe)を有する。ガスポート622、放電室624、及び誘導管626は上から下に向かう方向に順次的に提供される。ガスポート622はガス供給ユニット400から多様な種類のガスを供給受ける。放電室624は中空の円筒形状を有する。上部から見る時、放電室624内の空間はハウジング120内の空間より狭く提供される。放電室624内でアッシング処理ガス又は蝕刻処理ガスからプラズマが発生される。誘導管626は放電室624で発生されたプラズマをハウジング120へ供給する。誘導管626はカバー140に結合される。放電室624と誘導管626は独立的に製造された後、互いに結合され得る。選択的に誘導管626は放電室624と一体に提供され、放電室624から下に延長されるように提供され得る。
【0067】
アンテナ640は放電室624の外部に提供され、放電室624を複数回に囲むように提供される。アンテナ640の一端は第2電源660に連結され、他端は接地される。第2電源660は高周波ライン662を通じてアンテナ640へ電力を印加する。高周波ライン662にはスイッチ664が提供され得る。一例によれば、第2電源660はアンテナ640へ高周波電力又はマイクロ波を印加することができる。
【0068】
アッシング処理ガスは三フッ化窒素ガスNFをさらに包含できる。三フッ化窒素ガスは上述したガスポート622を通じて流れ込まれて放電室624内でプラズマとして励起されることができる。選択的に三フッ化窒素ガスは放電室624で発生されたプラズマが工程チャンバー100へ供給される経路に供給され得る。一例によれば、三フッ化窒素ガスはアンテナ640より下位置で放電室624へ供給され得る。
【0069】
一般的にプラズマはイオン、電子、及びラジカルを含む。第2プラズマ発生ユニット600で工程チャンバー100へ供給されたプラズマでイオンと電子は上述したバッフル520によって処理空間122へ流入されることが防止され、ラジカルはバッフル520の噴射ホール522を通じて処理空間122へ供給される。
【0070】
次には図1の基板処理装置1を利用してプラズマ工程を遂行する方法に対して説明する。制御器は基板処理装置1の構成を制御する。例えば、制御器は第1プラズマ発生ユニット500と第2プラズマ発生ユニット600で電力の印加の可否、電力の大きさ、ガス供給ユニット300へ提供されたバルブ423、443、463の開閉及び流量調節、及びリフトピン駆動器326、支持ピン駆動器346、支持板駆動器260の動作等を制御する。
【0071】
図2は基板W処理過程を順次的に示すフローチャートであり、図3乃至図6は各々基板W処理過程を順次的に示す図面である。図3は蝕刻工程が遂行される状態を示す図面であり、図4はアッシング工程が遂行される状態を示す図面であり、図5は縁部洗浄工程が遂行される状態を示す図面であり、図6は後面洗浄工程が遂行される状態を示す図面である。図3乃至図6で内部が満たされたバルブは閉じた状態であり、内部が開放されたバルブは開かれた状態を示す。また、図3乃至図6で‘A’領域はプラズマが発生された領域であり、‘B’領域はプラズマシース(sheath)領域である。
【0072】
先ず、搬送ロボットによって、基板Wが工程チャンバー100内に搬送される(ステップS10)。この時、リフトピン226は支持板220から上部に突出されるように位置される。搬送ロボットの下降によって、基板Wがリフトピン226に引き渡される。搬送ロボットは工程チャンバー100の外部へ移動され、リフトピン226は下降して基板Wは支持板220上に置かれる。
【0073】
次に基板Wに対して蝕刻工程が遂行される(ステップS20)。蝕刻工程で基板W上の蝕刻対象膜が除去される。蝕刻対象膜はポリシリコン膜、シリコン酸化膜、シリコン窒化膜、又は自然酸化膜等の多様な種類の膜であり得る。
【0074】
図3を参照すれば、蝕刻工程遂行の時、基板Wは支持板220上に置かれた状態を維持する。蝕刻処理ガスが蝕刻ガス供給部材420から第2プラズマ発生ユニット600へ供給され、第2電源660からアンテナ640へ電力が印加される。放電室624で蝕刻処理ガスから1次にプラズマ‘A’が発生され、プラズマは工程チャンバー100へ流れる。バッフル520によって、イオン及び電子が処理空間122へ流入されることが遮断され、ラジカルはバッフル520の噴射ホール522を通じて処理空間122内へ流入される。第1電源560から第2電極540へRFバイアス(RF bias)が印加される。処理空間122で蝕刻処理ガスから2次にプラズマ‘A’が発生される。
【0075】
基板Wとバッフル520は第1距離を維持する。ここで、第1距離は基板Wの上部に形成されたプラズマシース領域‘B’より大きい距離である。一般的に多様な工程変数にしたがって異なるが、プラズマシース領域Bは約0.5mmに約3mmに形成される。したがって、第1距離は約3mmより大きい距離に提供され得る。蝕刻処理ガスから発生されたプラズマは基板W上の蝕刻対象膜と反応して蝕刻対象膜を除去する。
【0076】
蝕刻工程遂行の時、工程チャンバー100の内部温度は約常温乃至60℃であり、工程チャンバー100の内部圧力は約数百mTorrに維持され得る。しかし、温度及び圧力はこれに限定されない。
【0077】
以後、アッシング工程が遂行される(ステップS30)。アッシング工程で基板W上のフォトレジスト膜が除去される。
【0078】
アッシング工程遂行の時、アッシング処理ガスが第2プラズマ発生ユニット600へ供給される。アッシング処理ガスがアッシングガス供給部材440から第2プラズマ発生ユニット600へ供給され、第2電源660からアンテナ640へ電力が印加される。放電室624内でアッシング処理ガスから1次にプラズマ‘A’が発生され、プラズマは工程チャンバー100へ流れる。バッフル520によって、イオン及び電子は処理空間122へ流入されることが遮断され、ラジカルはバッフル520の噴射ホール522を通じて処理空間122内へ流入される。第1電源560から第2電極540へRFバイアスが印加される。処理空間122で蝕刻処理ガスから2次にプラズマ‘A’が発生される。
【0079】
図4を参照すれば、アッシング工程遂行の時、基板Wは支持板220上に置かれた状態を維持する。また、支持板220上の基板Wとバッフル520は上述した第1距離を維持することができる。一例によれば、アッシング工程遂行の時、工程チャンバー100の内部温度は約250℃乃至300℃であり、工程チャンバー100の内部圧力は約数百mTorrに維持され得る。しかし、温度及び圧力はこれに限定されない。
【0080】
以後、洗浄工程が遂行される(ステップS40)。先ず、縁部洗浄工程が遂行される(ステップS42)。縁部洗浄工程では基板Wの縁部領域に残留する副産物及びパーティクルが除去される。
【0081】
図5を参照すれば、縁部洗浄工程遂行の時、基板Wは支持板220上に置かれた状態を維持し、支持板220は支持板駆動器260によって昇降される。基板Wとバッフル520は第2距離を維持する。第2距離は第1距離より短い距離である。一例によれば、第2距離はバッフル520と基板Wとの間にはプラズマが存在しないプラズマシース領域‘B’のみが形成される距離であり得る。例えば、第2距離は約0.5mm乃至3mmへ提供され得る。
【0082】
洗浄処理ガスは洗浄ガス供給部材460から第2プラズマ発生ユニット600へ供給される。この時、スイッチ664はオフ(off)されてアンテナ640には電力が印加されない。洗浄処理ガスはガス状態に工程チャンバー100へ流れる洗浄処理ガスはバッフル520の噴射ホール522を通じて処理空間122の内部の全体領域に均一に分散される。第1電源560が第2電極540へ電力を印加する。この時、バッフル520は陽極(anode)として作用し、基板の縁部領域で洗浄処理ガスからプラズマが発生される。
【0083】
基板Wとバッフル520との間にはプラズマシースB領域であるので、基板Wの中央領域はプラズマに露出されない。これに反して基板Wの縁部領域はプラズマシース領域Bから外れ、プラズマに露出される。これによって、基板Wの中央領域を除外した基板Wの縁部領域のみでプラズマ処理が行われて、基板Wの縁部領域がプラズマによって、洗浄される。一例によれば、縁部洗浄工程遂行の時、工程チャンバー100の内部温度は約30℃乃至60℃であり、工程チャンバー100の内部圧力は約数百mTorrに維持され得る。しかし、温度及び圧力はこれに限定されない。
【0084】
以後、後面洗浄工程が遂行される(ステップS44)。後面洗浄工程では基板Wの後面に残留する副産物及びパーティクルが除去される。
【0085】
この時、支持板220とバッフル520は第2距離に維持され得る。しかし、支持板220とバッフル520の距離はこれに限定されない。図6を参照すれば、基板Wは支持アセンブリー340によって、支持板220から昇降される。後面洗浄工程の時、リフトピン322によって、基板Wを支持する場合、リフトピン322と接触される領域で洗浄不良が発生され得る。しかし、本実施形態のように支持ピン342によって、基板Wの縁部領域が支持される場合、基板Wの中央領域の全体で洗浄が行われる。基板Wと支持板220との間の距離はプラズマシース領域‘B’より大きく提供される。
【0086】
洗浄処理ガスは第2プラズマ発生ユニット600へ供給される。この時、スイッチ664はオフ(off)され、アンテナ640には電力が印加されない。洗浄処理ガスはガス状態に工程チャンバー100へ流れる洗浄処理ガスはバッフル520の噴射ホール522を通じてハウジング120の内部の全体領域に均一に分散される。洗浄処理ガスが工程チャンバー100内へ供給され、第2電源660が第2電極540へ電力を印加する。この時、基板Wが陽極(anode)として作用し、基板Wと支持板220との間に洗浄処理ガスからプラズマが発生される。したがって、基板Wの底面はプラズマに露出されてプラズマによって、洗浄される。一例によれば、後面洗浄工程遂行の時、工程チャンバー100の内部温度は約30℃乃至60℃であり、工程チャンバー100の内部圧力は約数百mTorrであり得る。しかし、温度及び圧力はこれに限定されない。
【0087】
以後基板Wが工程チャンバーから搬出される(ステップS50)。リフトピン226は支持板220から上部に突出されるように位置される。搬送ロボットが工程チャンバー100内へ流入され、搬送ロボットの昇降によって、基板Wが搬送ロボットに引き渡される。搬送ロボットは工程チャンバー100の外部へ移動される。
【0088】
上述した例では縁部洗浄工程が先ず遂行され、以後に後面洗浄工程が遂行されることと説明した。しかし、これと異なりに後面洗浄工程が先ず遂行され、以後に縁部洗浄工程が遂行できる。
【0089】
また、上述した例では蝕刻工程及びアッシング工程遂行の時、蝕刻処理ガス及びアッシング処理ガスが各々第2プラズマ発生ユニット600内で1次にプラズマに形成され、以後工程チャンバー100内で第1プラズマ発生ユニット500によって2次にプラズマに形成されることと説明した。しかし、これと異なりに、蝕刻工程の時、第2電源660からアンテナ640へ電力印加は遮断され、蝕刻処理ガスはプラズマではないガス状態に工程チャンバー100の内部に供給され、工程チャンバー100内で第1プラズマ発生ユニット500によってプラズマに形成され得る。また、アッシング工程遂行の時、第1電源560から第2電極540へ電力印加は遮断され、アッシング処理ガスは第2プラズマ発生ユニット600のみでプラズマに形成され得る。
【0090】
上述した実施形態では洗浄工程が縁部洗浄工程と後面洗浄工程を含むことと説明した。しかし、これと異なりに基板W洗浄工程は縁部洗浄工程と後面洗浄工程の中でいずれか1つのみを包含することができる。
【0091】
また、上述した実施形態では基板処理工程が蝕刻工程、アッシング工程、及び洗浄工程を含むことと説明した。しかし、これと異なりに基板処理工程は上述した3つの工程の中で2つの工程のみを包含することができる。例えば、基板処理工程は蝕刻工程とアッシング工程のみを包含することができる。又は基板処理工程はアッシング工程と洗浄工程のみを包含することができる。
【0092】
基板処理工程が後面洗浄工程を包含しない場合、選択的に支持板は基板と対応される大きさに提供されるか、或いは支持アセンブリーは提供されないことがあり得る。また、基板処理工程が洗浄工程が縁部洗浄工程を包含しない場合、選択的にバッフルは基板と対応される大きさに提供され得る。
【0093】
図7は基板処理装置2の他の例を示す。図7を参照すれば、リフトユニット300はリフトアセンブリー320を有する。図1の支持アセンブリーは図7の基板処理装置2に提供されない。この場合、搬送ロボットとの基板Wの引受引継及び後面洗浄工程の時、基板Wの乗降及支持はリフトアセンブリー320によって、行われ得る。
【0094】
図8は基板処理装置3のその他の例を示す。図8を参照すれば、リフトユニット300は支持アセンブリー340を有する。図1のリフトアセンブリーは図8の基板処理装置3には提供されない。この場合、搬送ロボットとの基板Wの引受引継及び後面洗浄工程の時、基板Wの乗降及び支持は支持アセンブリー340によって、行われ得る。
【0095】
図7又は図8の基板処理装置2、3の使用の時、リフトユニット300はリフトアセンブリーと支持アセンブリーの中でいずれか1つのみを具備するので、図1の基板処理装置1に比べて構造が単純である。また、図7の基板処理装置2使用の時、後面洗浄工程遂行する時、基板Wの中央領域全体で後面洗浄が行われ得る。また、図8の基板処理装置3使用の時、支持ピン342が基板Wの中央領域を支持するので、基板Wのアップ/ダウン動作が安定的に行われ得る。
【0096】
また、図1の基板処理装置1では洗浄処理ガスが第2プラズマ発生ユニット600のガスポート622を通じて工程チャンバー100内へ供給されることと図示された。しかし、これと異なりに洗浄処理ガスは工程チャンバー100に直接連結されて工程チャンバー100内へ供給され得る。この場合、洗浄ガス供給ラインは工程チャンバー100のカバー140に直接連結させるか、或いは工程チャンバー100のハウジング120に直接連結され得る。
【0097】
以上の説明は本発明の技術思想を例示的に説明した物に過ぎないので、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者であれば、本発明の本質的な特性で逸脱しない範囲で多様な修正及び変形が可能である。したがって、本発明に開示された実施形態は本発明の技術思想を限定することではなく単なる説明するためのことであり、このような実施形態によって本発明の技術思想の範囲が限定されない。本発明の保護範囲は下の請求の範囲によって解釈しなければならないし、それと同等な範囲内にある全て技術思想は本発明の権利範囲に含まれることとして解釈するべきである。
【符号の説明】
【0098】
100・・・工程チャンバー
200・・・支持ユニット
300・・・リフトユニット
320・・・リフトアセンブリー
340・・・支持アセンブリー
400・・・ガス供給ユニット
420・・・蝕刻ガス供給部材
440・・・アッシングガス供給部材
460・・・洗浄ガス供給部材
500・・・第1プラズマ発生ユニット
520・・・バッフル(上部電極)
540・・・下部電極
600・・・第2プラズマ発生ユニット
640・・・アンテナ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8