(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記複数の回路セルのそれぞれが有する第1のトランジスタ群及び第2のトランジスタ群は、前記第1の方向に沿って並んで配置していることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
前記複数の回路セルのうちの少なくとも1つの回路セルはさらに前記第2の領域において、前記第1のトランジスタと前記第2のトランジスタとの間に第2の容量素子を有することを特徴とする請求項1又は2のいずれかに記載の半導体装置。
前記複数の回路セルのうちの少なくとも一部の複数の回路セルのそれぞれは、前記第1の領域において、前記第1のトランジスタと前記第2のトランジスタとの間に第1の容量素子を含み、前記一部の複数の回路セルの複数の前記第1の容量素子が電気的に接続されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の半導体装置。
前記複数の回路セルのそれぞれの前記第1の領域は、前記第1の方向に延在する第1及び第2の端部を含み、前記複数の回路セルのそれぞれにおいて、前記第1の領域は前記第1の端部で前記第2の領域と接触し、前記複数の回路セルのそれぞれにおいて、前記第1の領域に配置された前記第1のトランジスタと前記第1の領域の前記第2の端部との間には容量素子が配置されないことを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の半導体装置。
前記複数の回路セルのそれぞれは、前記第1の方向に延伸し、前記第1の領域と前記第2の領域とが接する分離領域を備え、前記複数の回路セルの複数の前記分離領域の一部は、前記第1の方向に延伸する第1の直線上に並んで配置され、前記複数の回路セルの複数の前記分離領域の残りは、前記第1の方向に延伸し前記第2の方向において前記第1の直線と離間する第2の直線上に並んで配置されることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の半導体装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ここで、ゲート引き込み配線は、平面視して機能トランジスタのゲート電極の真上でははく、機能トランジスタの拡散層のy方向の延長線上に形成される。機能トランジスタの拡散層上には、機能素子に電源を供給する電源引き込み配線や機能素子トランジスタから信号を出力するための信号引き出し配線が配置される(図において、電源引き込み配線、信号引き出し配線はその他の第1配線層配線と記載)。ゲート引き込み配線を機能トランジスタのゲート電極の真上に配置してしまうと、隣接する配線間に充分な間隔がとれず、拡散層上に形成された電源引き込み配線や信号引き出し配線と短絡してしまうおそれがある。
【0008】
信号線をゲート引き込み配線に接続するためのコンタクトを形成するためには、少なくともゲート引き込み配線上において、信号線がゲート引き込み配線の上方を通過している必要がある。ゲート引き込み配線は、トランジスタの拡散層に電源を供給するための電源引き込み配線と同一の配線層に形成されるため、周りの配線との関係で、複数の回路セルの中には、ゲート引き込み配線をP型トランジスタのゲート電極とN型トランジスタのゲート電極との間にしか配置できない回路セルが存在する。
【0009】
特許文献1では、上述のとおり回路セル内のP型トランジスタとN型トランジスタとをそれぞれPチャネル領域とNチャネル領域とのPN分離部(PN境界)に寄せて配置しているため、P型トランジスタとN型トランジスタとのゲート電極同士を接続するゲート引き込み配線の長さが短くなり、その結果、配置される信号線本数が少なくなるという問題がある。
【0010】
以下、この問題について、
図26及び
図27を参照して詳細に説明する。
図26は、従来の半導体装置の一部を示す。
図26は、実際には下層に配置するために見えない構成についてもレイアウトの理解を容易にするために描いている。
図27は、
図26において、半導体基板とゲート絶縁膜を介して形成されたゲート電極のみを示したものである。ここで、
図26及び
図27は、従来の半導体装置の問題点を説明するために発明者が作成した図面である。
【0011】
図27において、回路セル枠を一点鎖線で表示して、4つの回路セルC1、C2、C3、C4を示している。
各回路セルは、二点鎖線で表示されたPN分離部を境界として、上側にNチャネル領域Nch101、Nch102、Nch103、Nch104を、下側にPチャネル領域Pch101、Pch102、Pch103、Pch104を有する。
【0012】
上述の通り、Nチャネル領域及びPチャネル領域のそれぞれにおいて、PN分離部に近い側に機能トランジスタを配置し、Nチャネル領域とPチャネル領域とのそれぞれに生じた空き領域に補償容量が形成されている。
より具体的には、
図27において、Nチャネル領域Nch101は、機能トランジスタの第1及び第2拡散層DN101、ゲート電極GN101と、補償容量の拡散層DNC101及びゲート電極GNC101を有する。Nチャネル領域Nch102は、機能トランジスタの第1及び第2拡散層DN2、ゲート電極GN102と、補償容量の拡散層DNC102及びゲート電極GNC102を有する。Nチャネル領域Nch103は、機能トランジスタの第1及び第2拡散層DN103、ゲート電極GN103と、補償容量の拡散層DNC103及びゲート電極GNC103を有する。Nチャネル領域Nch104は、機能トランジスタの第1及び第2拡散層DN104、ゲート電極GN104と、補償容量の拡散層DNC104及びゲート電極GNC104を有する。
また、Pチャネル領域Pch101は、機能トランジスタの第1及び第2拡散層DP1、ゲート電極GP101と、補償容量の拡散層DPC101及びゲート電極GPC101を有する。Pチャネル領域Pch102は、機能トランジスタの第1及び第2拡散層DP2、ゲート電極GP102と、補償容量の拡散層DPC102及びゲート電極GPC102を有する。Pチャネル領域Pch103は、機能トランジスタの第1及び第2拡散層DP3、ゲート電極GP103と、補償容量の拡散層DPC103及びゲート電極GPC103を有する。Pチャネル領域Pch104は、機能トランジスタの第1及び第2拡散層DP4、ゲート電極GP104と、補償容量の共通拡散層DPC104及びゲート電極GPC104を有する。
【0013】
図26では、信号線を4本、SL101、SL102、SL103、SL104を有し、ゲート引き込み配線としてGW101、GW102、GW103、GW104、GW105を示している。
ゲート引き込み配線GW101は、コンタクトプラグCPNG101を介してNチャネル領域Nch101のゲート電極とコンタクトプラグCPPG101を介してPチャネル領域Pch101のゲート電極GP101とを接続し、さらに、導電プラグを介して信号線SL102に接続されている。
ゲート引き込み配線GW102は、コンタクトプラグCPNG102を介してNチャネル領域Nch102のゲート電極とコンタクトプラグCPPG102を介してPチャネル領域Pch102のゲート電極GP102とを接続し、さらに、導電プラグを介して信号線SL101に接続されている。
ゲート引き込み配線GW104は、コンタクトプラグCPNG103bを介してNチャネル領域Nch103のゲート電極とコンタクトプラグCPPG103bを介してPチャネル領域Pch103のゲート電極GP103bとを接続し、さらに、導電プラグを介して信号線SL103に接続されている。
ゲート引き込み配線GW105は、コンタクトプラグCPNG103cを介してNチャネル領域Nch103のゲート電極とコンタクトプラグCPPG103cを介してPチャネル領域Pch103のゲート電極GP103cとを接続し、さらに、導電プラグを介して信号線SL105に接続されている。
【0014】
しかしながら、符号Bで示した領域のゲート引き込み配線GW103(コンタクトプラグCPNG103aを介してNチャネル領域Nch103のゲート電極とコンタクトプラグCPPG103aを介してPチャネル領域Pch103のゲート電極GP103aとを接続)については、真上に配置される信号線がSL2だけであるため、ゲート引き込み配線GW103を信号線SL2以外の他の信号線に接続することができない。
これは、回路セル内のP型トランジスタとN型トランジスタとをそれぞれPチャネル領域とNチャネル領域とのPN分離部(PN境界)に寄せた配置となっているため、ゲート引き込み配線の長さが短く、その結果、ゲート引き込み配線上に配置される信号線の本数が少ないことに起因している。
【0015】
この問題を解決する方法として、以下の方法が考えられる。
第1の方法は、複数の信号線をゲート引き込み配線上以外の部分にも配置し、所定の回路セルに信号を入力する所定の信号線を当該所定の回路セル上を通過するときにのみ当該所定の回路セル内のゲート引き込み配線上を通過するように配置し、残りの回路セル上を通過するときには、当該残りの回路セル上のゲート引き込み配線以外の部分を通過するように複数の信号線を引き廻すというものである。
しかし、この方法では、複数の信号線同士が交差する箇所が生じ、その結果、他の配線層の配線を圧迫してしまうという問題がある。
【0016】
第2の方法は、P型トランジスタとN型トランジスタとの間隔を広げ、ゲート引き込み配線を長くする。
しかし、この場合、それぞれのトランジスタとPN分離部と距離を広くする必要があり、回路セルの高さ(回路セルのy方向の長さ)を変えない場合には、補償容量を配置するための空き領域のサイズが小さくなり補償容量のトータル容量が減少してしまうという問題があり、補償容量のトータル容量を変えない場合には、回路セルの面積が増大してしまうという問題がある。
【0017】
第3の方法は、ゲート引き込み配線専用の配線セルを回路セル間に配置する。
しかし、この場合、配線セルを配置した分だけ複数の回路セルから構成される回路ブロック全体のx方向の面積が増加してしまうという問題がある。
この問題について、
図28を参照して説明する。
【0018】
回路セルC101の左側に配置するC111、回路セルC101と回路セルC102との間に配置するC112、及び、回路セルC102と回路セルC103との間に配置するC113がゲート引き込み配線専用の配線セルである。
ゲート引き込み配線GW101は、つなぎの配線W111を介してゲート引き込み配線専用配線GW111に接続され、ゲート引き込み配線専用配線GW111が信号線SL101に接続されている。これにより、ゲート引き込み配線GW101は信号線SL101に電気的に接続される。
ゲート引き込み配線GW102は、つなぎの配線W112を介してゲート引き込み配線専用配線GW112に接続され、ゲート引き込み配線専用配線GW112が信号線SL102に接続されている。これにより、ゲート引き込み配線GW102は信号線SL102に電気的に接続される。
ゲート引き込み配線GW103は、つなぎの配線W113を介してゲート引き込み配線専用配線GW113に接続され、ゲート引き込み配線専用配線GW113が信号線SL103に接続されている。これにより、ゲート引き込み配線GW103は信号線SL103に電気的に接続される。
また、ゲート引き込み配線GW104及び105はそれぞれ、信号線SL104、信号線SL105に接続されている。
【0019】
以上のように、すべての信号線がゲート引き込み配線に電気的に接続されているが、上述の通り、配線セルを配置した分だけ複数の回路セルから構成される回路ブロック全体のx方向の面積が増加している。
【課題を解決するための手段】
【0020】
本発明に係る半導体装置は、第1の方向に並んで配置された複数の回路セルであって、該複数の回路セルのそれぞれは前記第1の方向と略直交する第2の方向に並んで配置された第1の導電型の第1の領域と前記第1の導電型と異なる第2の導電型の第2の領域とに分離される複数の回路セルと、前記第2の方向に平行に離間して配置すると共に前記第1の方向に延伸する第1の電源線及び第2の電源線と、を備え、前記複数の回路セルのそれぞれの前記第1の領域は、前記第1の電源線から第1の電源電位が供給される少なくとも一つの第1のトランジスタを有し、前記複数の回路セルのそれぞれの前記第2の領域は、前記第2の電源線から第2の電源電位が供給される少なくとも一つの第2のトランジスタを有し、前記複数の回路セルのうちの少なくとも1つの回路セルはさらに前記第1の領域において、前記第1のトランジスタと前記第2のトランジスタとの間に第1の容量素子を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0021】
以上説明した本発明に係る半導体装置によれば、他の配線層の配線層の圧迫、補償容量のトータル容量値の低下、回路セルの面積増大、及び、回路ブロック全体の面積増大を抑制しつつ、ゲート引き込み配線の長さを長くとることができるため、信号線の交差や配線セルの挿入をすることなく各回路セルへの入力信号線を配置することができる。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下に、本発明を適用した一実施形態である半導体装置について図面を参照して説明する。同一部材には同一符号を付し説明を省略又は簡略化する。また、同一部材には適宜符号を省略する。なお、以下の説明で用いる図面は模式的であり、長さ、幅、及び厚みの比率等は現実のものとは異なる。また、実際には見えない構成についても構成の理解を容易にするために描いている場合がある。
【0024】
図1は、本発明に係る半導体装置(半導体チップ)全体のレイアウトを概念的に示した平面透視図である。
半導体チップ1は、半導体基板2上に複数のメモリセルアレイ3と、メモリセルアレイ3の周辺部に設けられた周辺回路配置領域4とを有している。周辺回路配置領域4はパッド配置領域5と、複数の配線層とを有し、各配線層には金属配線が形成されている。
【0025】
さらに詳細には、周辺回路配置領域4には、半導体装置外部とメモリセルアレイ中のメモリセルとのデータのやり取りを制御する複数の書込み読み出し制御回路、内部電源発生回路等、半導体装置の動作を制御する回路が配置される領域である。これら複数の書き込み読み止し制御回路、内部電源発生回回路等の夫々は、周辺回路配置領域の予め位置やサイズが定められた対応するエリアに配置される。また、これら複数の書き込み読み止し制御回路、内部電源発生回路等の少なくとも一部は、自動レイアウト設計を用いて設計される。
【0026】
パッド配置領域5は、不図示のクロック端子用パッド、アドレス端子用パッド、コマンド端子用パッド、データ入出力端子用パッド、電源端子用パッド等の複数のパッドを配置する領域。
【0027】
複数の配線層において、半導体基板の側から数えて第1配線層は例えば、トランジスタの拡散層にコンタクトホールに充填されたコンタクトプラグを介して接続される複数の金属配線を含む。
また、第2配線層6は、複数の電源線と複数の信号線とを含む。これらの配線は例えば、アルミニウムや銅等の金属で形成される。
さらにまた、第3配線層7は、複数の電源線と複数の信号線とを含む。これらの配線は例えば、アルミニウムや銅等の金属で形成される。第3配線層は、第2配線層の上方に絶縁膜を介在して形成され、第3配線層の配線と第2配線層の配線とを接続する場合には、絶縁膜中にスルーホールを形成して対象となる第3層配線と第2層配線とを接続する。
【0028】
本明細書中において、第1の拡散層及び第3の拡散層をMOSトランジスタのソースとして、第2の拡散層及び第4の拡散層をMOSトランジスタのドレインとして説明しているが、ソース及びドレインの位置を逆にして同様の作用効果を奏する構成にしてもよい。
【0029】
以下、第1の導電型がN型のときは第1の領域はNチャネル領域であり、第1のトランジスタはN型トランジスタであり、第1の容量素子はNチャネル領域の補償容量であり、第1の電源線がVSSに対応する。この場合、第2の導電型はP型であり、第2の領域はPチャネル領域であり、第2のトランジスタはP型トランジスタであり、第2の容量素子はPチャネル領域の補償容量であり、第2の電源線がVDDに対応する。
この第1の導電型がP型で、第2の導電型がN型のときはすべてが逆のものに対応する。
【0030】
[第1の実施形態]
図2に、周辺回路領域3に配置される回路ブロックの一部のレイアウトであって本発明の第1の実施形態である半導体装置の一部を示す。
図2は、実際には下層に配置するために見えない構成についてもレイアウトの理解を容易にするために描いた平面透視図である。
図3から
図7は、
図2で示した箇所について各層ごとの平面図を示す。
図8〜
図11はそれぞれ、
図8のA1−A2線に沿った断面図、B1−B2線に沿った断面図、C1−C2線に沿った断面図、D1−D2線に沿った断面図である。
なお、内部構成を図示していない回路セルには、所定の回路パターンが形成されているものとする。
【0031】
図2に示すように、本発明の第1の実施形態に係る半導体装置1は、x方向(第1の方向)に並んで配置された複数の回路セルであって、複数の回路セルのそれぞれは第1の方向と略直交するy方向(第2の方向)に並んで配置された第1の導電型の第1の領域と第1の導電型と異なる第2の導電型の第2の領域(一方がN型、他方がP型)とに分離される複数の回路セルと、y方向に平行に離間して配置すると共に第1の方向に延伸する第1の電源線及び第2の電源線(一方がVSS、他方がVDD)と、を備え、複数の回路セルの第1の領域はそれぞれ、第1の電源線から第1の電源電位が供給される少なくとも一つの第1のトランジスタを有し、複数の回路セルの前記第2の領域はそれぞれ、第2の電源線から第2の電源電位が供給される少なくとも一つの第2のトランジスタを有し、複数の回路セルのうちの少なくとも1つの回路セルはさらに第1の領域において、第1のトランジスタと前記第2のトランジスタとの間に第1の容量素子を有する。
【0032】
以下、
図3から
図11を用いて、
図2に示した本発明の第1の実施形態に係る半導体装置1の構成について詳細に説明する。
【0033】
図3は、半導体基板上の構成を示すもので、回路セル枠を一点鎖線で表示して、4つの回路セルC1、C2、C3、C4を示している。
各回路セルは、二点鎖線で表示されたPN分離部を境界として、上側にNチャネル領域Nch1、Nch2、Nch3、Nch4を、下側にPチャネル領域Pch1、Pch2、Pch3、Pch4を有する。
本実施形態では、PN分離部はx方向に直線状である。
【0034】
Nチャネル領域及びPチャネル領域のそれぞれは、機能トランジスタの拡散層と補償容量の拡散層を有する。図において、機能トランジスタの拡散層を太枠で表示し、補償容量の拡散層を細枠で表示している。
本発明では、Nチャネル領域及びPチャネル領域の各領域において、PN分離部側に補償容量が配置され、回路セル端側(つまり、電源線側)に機能トランジスタが配置されている点が特徴である。
なお、本発明において機能トランジスタのサイズすなわち、x方向の長さ(幅)及びy方向の長さ(幅)は各セルの種類毎に異なってもよいが、本実施形態においては、各チャネル領域に配置する機能トランジスタのy方向の長さ(幅)は同じであるが、x方向の長さ(幅)は異なっている。
【0035】
また、本実施形態において、補償容量の拡散層は各チャネル領域内の隣接回路セル間で互いに接続されているのに対して、Nチャネル領域及びPチャネル領域間では分離されている。つまり、Nチャネル領域及びPチャネル領域のそれぞれに1つの補償容量の拡散層が形成されている。
【0036】
具体的には、Nチャネル領域Nch1は機能トランジスタ(N型トランジスタ)の第1及び第2拡散層DN1及び補償容量のNチャネル領域共通拡散層DNCを有する。Nチャネル領域Nch2は機能トランジスタの第1及び第2拡散層DN2及び補償容量の共通拡散層DNCを有する。Nチャネル領域Nch3は機能トランジスタの第1及び第2拡散層DN3及び補償容量の共通拡散層DNCを有する。Nチャネル領域Nch4は機能トランジスタの第1及び第2拡散層DN4及び補償容量の共通拡散層DNCを有する。
また、Pチャネル領域Pch1は機能トランジスタ(P型トランジスタ)の第1及び第2拡散層DP1及び補償容量のPチャネル領域共通拡散層DPCを有する。Pチャネル領域Pch2は機能トランジスタの第1及び第2拡散層DP2及び補償容量の共通拡散層DPCを有する。Pチャネル領域Pch3は機能トランジスタの第1及び第2拡散層DP3及び補償容量の共通拡散層DPCを有する。Pチャネル領域Pch4は機能トランジスタの第1及び第2拡散層DP4及び補償容量の共通拡散層DPCを有する。
なお、第1及び第2拡散層はゲート電極の両側に配置するが、図においてはゲート電極の部分も含めて第1及び第2拡散層を一体に描いている。
図3では、第1拡散層と第2拡散層とは図面上の煩雑さを回避するため、共通の符号を用いている。
【0037】
図4は、
図3においてゲート電極を重ねた図である。
具体的には、Nチャネル領域においては、Nチャネル領域Nch1の機能トランジスタの第1及び第2拡散層DN1に対するゲート電極GN1、Nチャネル領域Nch2の機能トランジスタの第1及び第2拡散層DN2に対するゲート電極GN21及びGN22(1つの拡散層を共有した2つのN型トランジスタが配置されている)、Nチャネル領域Nch3の機能トランジスタの第1及び第2拡散層DN3に対するゲート電極GN31、GN32及びGN33(2つの拡散層を共有した3つのN型トランジスタが配置されている)、Nチャネル領域Nch4の機能トランジスタの第1及び第2拡散層DN4に対するゲート電極GN4が配置されている。
【0038】
また、Pチャネル領域においては、Pチャネル領域Pch1の機能トランジスタの第1及び第2拡散層DN1に対するゲート電極GN1、Pチャネル領域Pch2の機能トランジスタの第1及び第2拡散層DN2に対するゲート電極GN21及びGN22(1つの拡散層を共有した2つのN型トランジスタが配置されている)、Pチャネル領域Pch3の機能トランジスタの第1及び第2拡散層DN3に対するゲート電極GN31、GN32及びGN33(2つの拡散層を共有した3つのN型トランジスタが配置されている)、Pチャネル領域Pch4の機能トランジスタの第1及び第2拡散層DN4に対するゲート電極GN4が配置されている。
【0039】
Nチャネル領域における補償容量のゲート電極として、補償容量の共通拡散層DNCに対してゲート電極GNC1、GNC2、GNC3、GNC4が配置され、これらのゲート電極はPN分離部に沿ったゲート配線GNCに共通に接続されている。
また、Pチャネル領域における補償容量のゲート電極として、補償容量の共通拡散層DPCに対してゲート電極GPC1、GPC2、GPC3、GPC4が配置され、これらのゲート電極はPN分離部に沿ったゲート配線GPCに共通に接続されている。
すなわち、Nチャネル領域及びPチャネル領域の各領域の補償容量の拡散層DNC及びDPC上には、ゲート絶縁膜を介して所定のパターンでゲート電極が形成され、それぞれの領域に形成されたゲート電極はPN分離部に沿ったゲート配線に共通に接続され、これにより、ゲート電極、ゲート絶縁膜、拡散層で容量素子を構成している。
【0040】
図5は、
図4において、配線層のうち半導体基板2に最も近い第1配線層の配線(配線パターン)、この第1配線層の配線と拡散層を接続する複数のコンタクトホール及びそれに充填されたコンタクトプラグ、及び、第1配線層の配線とゲート配線とを接続する複数のコンタクトホール及びそれに充填されたコンタクトプラグのレイアウトを重ねた図である。
図6は、
図5において、第1配線層に形成された第1電源線VSS及び第2電源線VDDと、これらの第1電源線VSS及び第2電源線VDDを、第1配線層の配線に接続する第1スルーホール及びそれに充填された導電プラグのレイアウトを重ねた図である。
【0041】
図5及び
図6を参照して、配線の詳細を説明する。
Nチャネル領域Nch1の機能トランジスタの第1拡散層(ソース)DN1は、コンタクトプラグCPN1を介して第1配線層内のタングステン配線W1に接続され、タングステン配線W1は第1スルーホールに充填された導電プラグDPN1を介して第2配線層内の第1電源線VSSに接続されている。
Nチャネル領域Nch2の機能トランジスタの第1拡散層(ソース)DN2は、コンタクトプラグCPN2を介して第1配線層内のタングステン配線W2に接続され、タングステン配線W2は第1スルーホールに充填された導電プラグDPN2を介して第2配線層内の第1電源線VSSに接続されている。
Nチャネル領域Nch3の機能トランジスタの第1拡散層(ソース)DN3は、コンタクトプラグCPN3を介して第1配線層内のタングステン配線W31に接続され、タングステン配線W31は第1スルーホールに充填された導電プラグDPN31を介して第2配線層内の第1電源線VSSに接続されている。また、他の第1拡散層(ソース)DN3は、コンタクトプラグCPN32を介して第1配線層内のタングステン配線W32に接続され、タングステン配線W32は第1スルーホールに充填された導電プラグDPN32を介して第2配線層内の第1電源線VSSに接続されている。
Nチャネル領域Nch4の機能トランジスタの第1拡散層(ソース)DN4は、コンタクトプラグCPN4を介して第1配線層内のタングステン配線W4に接続され、タングステン配線W4は第1スルーホールに充填された導電プラグDPN4を介して第2配線層内の第1電源線VSSに接続されている。
【0042】
Pチャネル領域Pch1の機能トランジスタの第1拡散層(ソース)DP1は、コンタクトプラグCPP1を介して第1配線層内のタングステン配線W5に接続され、タングステン配線W5は第1スルーホールに充填された導電プラグDPP1を介して第2配線層内の第2電源線VDDに接続されている。
Pチャネル領域Pch2の機能トランジスタの第1拡散層(ソース)DP2は、コンタクトプラグCPP21を介して第1配線層内のタングステン配線W61に接続され、タングステン配線W61は第1スルーホールに充填された導電プラグDPP21を介して第2配線層内の第2電源線VDDに接続されている。また、Pチャネル領域Pch2の機能トランジスタの他の第1拡散層(ソース)DP2は、コンタクトプラグCPP22を介して第1配線層内のタングステン配線W62に接続され、タングステン配線W62は第1スルーホールに充填された導電プラグDPP22を介して第2配線層内の第2電源線VDDに接続されている。
Pチャネル領域Pch3の機能トランジスタの第1拡散層(ソース)DP3は、コンタクトプラグCPP3を介して第1配線層内のタングステン配線W7に接続され、タングステン配線W7は第1スルーホールに充填された導電プラグDPP3を介して第2配線層内の第2電源線VDDに接続されている。
Pチャネル領域Pch4の機能トランジスタの第1拡散層(ソース)DP4は、コンタクトプラグCPP4を介して第1配線層内のタングステン配線W8に接続され、タングステン配線W8は第1スルーホールに充填された導電プラグDPP4を介して第2配線層内の第2電源線VDDに接続されている。
【0043】
Nチャネル領域に形成された補償容量の共通拡散層DNCには、コンタクトホール内に充填されたコンタクトプラグCPC1を介して、第1配線層に形成されたタングステン配線W2に電気的に接続され、また、第1配線層に形成されたコンタクトホール内に充填されたコンタクトプラグCPC3を介して、第1配線層に形成されたタングステン配線W4に電気的に接続されている。
また、タングステン配線W2は、第1スルートホール内に充填された導電プラグDPN2を介して、第1電源線VSSに電気的に接続されている。また、タングステン配線W4は、第1スルートホール内に充填された導電プラグDPN4を介して、第1電源線VSSに電気的に接続され、
これによって、Nチャネル領域に形成された補償容量の拡散層には、第1配線層の配線W2、W4を介して第1電源線VSSの電源電位が供給される。
【0044】
Pチャネル領域に形成された補償容量の共通拡散層DPCには、コンタクトホール内に充填されたコンタクトプラグCPC2を介して、第1配線層に形成されたタングステン配線W61に電気的に接続され、また、コンタクトホール内に充填されたコンタクトプラグCPC5を介して、第1配線層に形成されたタングステン配線W8に電気的に接続されている。
また、タングステン配線W61は、第1スルートホール内に充填された導電プラグDPP21を介して、第2電源線VDDに電気的に接続されている。また、タングステン配線W8は、第1スルートホール内に充填された導電プラグDPP4を介して、第2電源線VDDに電気的に接続され、
これによって、Pチャネル領域に形成された補償容量の拡散層には、第1配線層の配線W61、W8を介して第2電源線VDDの電源電位が供給される。
【0045】
図7は、
図6において、信号線と、第1配線層に形成されたゲート引き込み配線と、信号線とゲート引き込み配線とを接続する第1スルーホール及びそれに充填された導電プラグのレイアウトを重ねた図である。
【0046】
Nチャネル領域Nch1の機能トランジスタのゲート電極GN1とPチャネル領域Pch1の機能トランジスタのゲート電極GP1とを接続するゲート引き込み配線GW1は、第1スルーホール及びそれに充填された導電プラグDPT1を介して信号線SL1に接続されている。
Nチャネル領域Nch2の機能トランジスタのゲート電極GN22とPチャネル領域Pch2の機能トランジスタのゲート電極GP22とを接続するゲート引き込み配線GW2は、第1スルーホール及びそれに充填された導電プラグDPT2を介して信号線SL2に接続されている。
Nチャネル領域Nch3の機能トランジスタのゲート電極GN31とPチャネル領域Pch3の機能トランジスタのゲート電極GP31とを接続するゲート引き込み配線GW3は、第1スルーホール及びそれに充填された導電プラグDPT3を介して信号線SL3に接続されている。
Nチャネル領域Nch3の機能トランジスタのゲート電極GN32とPチャネル領域Pch3の機能トランジスタのゲート電極GP32とを接続するゲート引き込み配線GW4は、第1スルーホール及びそれに充填された導電プラグDPT4を介して信号線SL4に接続されている。
Nチャネル領域Nch3の機能トランジスタのゲート電極GN33とPチャネル領域Pch3の機能トランジスタのゲート電極GP33とを接続するゲート引き込み配線GW5は、第1スルーホール及びそれに充填された導電プラグDPT5を介して信号線SL5に接続されている。
【0047】
以上の通り、本発明では、Nチャネル領域及びPチャネル領域の各領域において、機能トランジスタが回路セル端側(つまり、電源線側)に配置し、補償容量をPN分離部側に配置する構成を採用したので、Nチャネル領域の機能トランジスタのゲート電極とPチャネル領域の機能トランジスタのゲート電極とを電気的に接続するゲート引き込み配線の長さを上述の従来の半導体装置より長くとることができる。このため、配置される信号線の本数を従来の半導体装置より多くとることができる。
また、ゲート引き込み配線が従来よりも長くなるため、信号線の交差や配線セルの挿入をすることなく各回路セルへの入力信号線を配置することができる。
【0048】
図8は、
図2のA1−A2線に沿った断面図である。
A1側からA2側へ順に、Nチャネル領域Nch2、Pチャネル領域Pch2が配置する。
【0049】
Nチャネル領域Nch2内に配置するN型トランジスタN2の第1拡散層DN2は、ゲート絶縁膜及びゲート電極を覆う層間絶縁膜21に形成されたコンタクトホールに充填されたコンタクトプラグCPN2を介して、第1配線層22に形成されたタングステン配線W2に電気的に接続されている。
また、補償容量の拡散層DNCは、層間絶縁膜21に形成されたコンタクトホール内に充填されたコンタクトプラグCPC1を介して、タングステン配線W2に電気的に接続されている。
タングステン配線W2は、タングステン配線W2を覆う層間絶縁膜23に形成された第1スルートホール内に充填された導電プラグDPN2を介して、第2配線層24に形成された第1電源線VSSに電気的に接続されている。第2配線層24は第3層間絶縁膜25によって被覆されている。
【0050】
Pチャネル領域Pch2内に配置するP型トランジスタP2の第1拡散層DP2は、ゲート絶縁膜及びゲート電極を覆う層間絶縁膜21に形成されたコンタクトホールに充填されたコンタクトプラグCPP21を介して、第1配線層22に形成されたタングステン配線W61に電気的に接続されている。
また、補償容量の拡散層DPCは、層間絶縁膜21に形成されたコンタクトホール内に充填されたコンタクトプラグCPC2を介してタングステン配線W61に電気的に接続されている。
タングステン配線W61は、タングステン配線W2を覆う層間絶縁膜23に形成された第1スルートホール内に充填された導電プラグDPP21を介して、第2配線層24に形成された第2電源線VDDに電気的に接続されている。
【0051】
図9は、
図2のB1−B2線に沿った断面図である。
半導体基板2中に形成された補償容量の共通拡散層DNCの上に、第1層間絶縁膜21に形成されたゲート絶縁膜を介してゲート電極GNC1が形成され、また、ゲート絶縁膜を介してゲート電極GNC2(GNC3)が形成されている。
補償容量の共通拡散層DNCは、第1層間絶縁膜21に形成されたコンタクトホール内に充填されたコンタクトプラグCPC1を介して、第1配線層に形成されたタングステン配線W2に電気的に接続されている。また、補償容量の共通拡散層DNCは第1層間絶縁膜21に形成されたコンタクトホール内に充填されたコンタクトプラグCPC3を介して、第1配線層に形成されたタングステン配線W4に電気的に接続されている。
【0052】
図10は、
図2のC1−C2線に沿った断面図である。
半導体基板2上に、ゲート絶縁膜を介して、Nチャネル領域Nch1、Nch2、Nch3、Nch4に共通する補償容量のゲート電極GNCが形成されている。
このゲート電極GNCは、これを覆う第1層間絶縁膜21に形成されたコンタクトホール内に充填されたコンタクトプラグCPC4を介して、第1配線層22に形成されたタングステン配線W4に電気的に接続されている。
【0053】
図11は、
図2のD1−D2線に沿った断面図である。
Nチャネル領域Nch1内に配置する機能トランジスタの拡散層DN11は層間絶縁膜21に形成されたコンタクトホールに充填されたコンタクトプラグCPN1を介して第1配線層に形成されたタングステン配線W1に電気的に接続されている。また、第2拡散層DN12はコンタクトプラグCPN11を介して第1配線層に形成されたタングステン配線W11に電気的に接続されている。
Nチャネル領域Nch2内に配置する機能トランジスタの拡散層DN21は層間絶縁膜21に形成されたコンタクトホールに充填されたコンタクトプラグCPN2を介して第1配線層に形成されたタングステン配線W2に電気的に接続されている。また、第2拡散層DN23はコンタクトプラグCPN21を介して第1配線層に形成されたタングステン配線W21に電気的に接続されている。
Nチャネル領域Nch3内に配置する機能トランジスタの拡散層DN31は層間絶縁膜21に形成されたコンタクトホールに充填されたコンタクトプラグCPN31を介して第1配線層に形成されたタングステン配線W31に電気的に接続されている。また、第2拡散層DN32はコンタクトプラグCPN32を介して第1配線層に形成されたタングステン配線W32に電気的に接続されている。また、第2拡散層DN33はコンタクトプラグCPN33を介して第1配線層に形成されたタングステン配線W33に電気的に接続されている。また、第2拡散層DN34はコンタクトプラグCPN34を介して第1配線層に形成されたタングステン配線W34に電気的に接続されている。
Nチャネル領域Nch4内に配置する機能トランジスタの拡散層DN41は層間絶縁膜21に形成されたコンタクトホールに充填されたコンタクトプラグCPN4を介して第1配線層に形成されたタングステン配線W4に電気的に接続されている。また、第2拡散層DN42はコンタクトプラグCPN41を介して第1配線層に形成されたタングステン配線W41に電気的に接続されている。
第1電源線VSSは、タングステン配線を覆う層間絶縁膜21上に形成されている。
【0054】
図12に、本発明に係る半導体装置のレイアウト設計のフロー図を示す。
ネットリストファイルには、所定エリアの回路図に基づいた各回路セルの接続情報が保存されている。スタンダードセルライブラリには、回路セル(スタンダードセル)が保存されている。
【0055】
スタンダードセルライブラリは、予め回路セルの上下の端部(電源配線が配置される側)に機能トランジスタを配置した複数のスタンダードセルを回路セルとして含むものとする。
尚、スタンダードセルライブラリは、上記予め回路セルの上下の端部に機能トランジスタを配置した複数のスタンダードセル以外の回路セル(例えば、特許文献1に記載のような回路セル)を含んでもよい。この場合は、予め回路セルの上下の端部に機能トランジスタを配置した複数のスタンダードセルをスタンダードセルライブラリの中から回路セルとして選択する処理を行なえばよい。
【0056】
トランジスタの配置領域の抽出では、イオン注入時等に隣接素子(トランジスタと補償容量)間に最低限必要な間隔を実際にトランジスタが形成される領域に加えたものをトランジスタ形成領域としてもよい。
【0057】
隣接セル間の補償容量の結合では、例えば、夫々のセル内に配置された補償容量を隣接セル内まで一律増加させて重なった領域を抽出して、この重なった領域を隣接セル間で補償容量を接続する領域とする。
【0058】
[第1の実施形態の変形例]
図13に、本発明の第1の実施形態の変形例である半導体装置の一部を示す。
図3は、実際には下層に配置するために見えない構成についてもレイアウトの理解を容易にするために描いた平面透視図である。
【0059】
図13は、1つの回路セルのみを示している。
回路セルは、二点鎖線で表示されたPN分離部を境界として、上側にNチャネル領域Nchを、下側にPチャネル領域Pchを有する。
本実施形態においてもPN分離部は直線状である。
【0060】
本実施形態では、Nチャネル領域は機能トランジスタと補償容量を有するが、Pチャネル領域は機能トランジスタのみを有し、補償容量を有さない点が第1の実施形態と異なる。
本実施形態においても、PN分離部側に補償容量が配置され、回路セル端側(つまり、電源線側)に機能トランジスタが配置されている点は第1の実施形態と同様である。この構成が本発明の主要な特徴である。
【0061】
図14は、
図13において、電源線VSS及びVDDと、第1配線層の配線パターンとを除いた図である。
Nチャネル領域Nchは機能トランジスタの拡散層DN51及び補償容量の拡散層DNC51を有する。また、Pチャネル領域Pchは機能トランジスタの拡散層DP51を有する。なお、拡散層はゲート電極の両側に配置するが、図においてはゲート電極の部分も含めて拡散層を一体に描いている。
Nチャネル領域Nchの機能トランジスタは、ゲート絶縁膜を介してゲート電極GN51とゲート電極GN52を有する。また、Nチャネル領域Nchの補償容量は、ゲート絶縁膜を介してゲート電極GNC51を有し、これにより、ゲート電極、ゲート絶縁膜、拡散層で容量素子を構成している。Pチャネル領域Pchの機能トランジスタは、ゲート絶縁膜を介してゲート電極GP51とゲート電極GP52を有する。
【0062】
図13に戻ると、Nチャネル領域Nchの機能トランジスタの拡散層(ソース)DN51は、コンタクトプラグCPN51を介してタングステン配線W51に接続され、タングステン配線W51は導電プラグDPN51を介して第1電源線VSSに接続されている。
また、Pチャネル領域Pchの機能トランジスタの拡散層(ソース)PN51は、コンタクトプラグを介してタングステン配線W52に接続され、タングステン配線W52は導電プラグDPP51を介して第2電源線VDDに接続されている。
【0063】
Nチャネル領域Nchの補償容量の拡散層DNC51は、コンタクトプラグCPN54を介してタングステン配線W53に接続され、タングステン配線W53は導電プラグDPN52を介して第1電源線VSSに接続されている。Nチャネル領域Nchのゲート電極GNC51は、コンタクトプラグCPN55を介してタングステン配線W54に接続され、タングステン配線W54は導電プラグDPP52を介して第1電源線VSSに接続されている。これにより、補償容量は容量素子として機能する。
【0064】
Nチャネル領域Nchの機能トランジスタのゲート電極GN51とPチャネル領域Pchの機能トランジスタのゲート電極GP51とは、コンタクトプラグを介してゲート引き込み配線GW51によって接続されている。
本実施形態においても、機能トランジスタが回路セル端側(つまり、電源線側)に配置し、補償容量をPN分離部側に配置する構成を採用したので、Nチャネル領域Nchの機能トランジスタのゲート電極とPチャネル領域Pchの機能トランジスタのゲート電極とを電気的に接続するゲート引き込み配線の長さを上述の従来の半導体装置より長くとることができるため、配置される信号線の本数を従来の半導体装置より多くとることができる。
また、ゲート引き込み配線が従来よりも長くなるため、信号線の交差や配線セルの挿入をすることなく各回路セルへの入力信号線を配置することができる。
【0065】
[第2の実施形態]
図15に、周辺回路領域3に配置される回路ブロックの一部のレイアウトであって本発明の第2の実施形態である半導体装置の一部を示す。
図15は、実際には下層に配置するために見えない構成についてもレイアウトの理解を容易にするために描いた平面透視図である。
図16は、半導体基板上の構成を示すもので、回路セル枠を一点鎖線で表示して、4つの回路セルC1、C2、C3、C4を示している。各回路セルは、二点鎖線で表示されたPN分離部を境界として、上側にNチャネル領域Nch1、Nch2、Nch3、Nch4を、下側にPチャネル領域Pch1、Pch2、Pch3、Pch4を有する点は第1の実施形態と同じであるが、PN分離部がx方向に直線状でなく、トランジスタのサイズに応じてPチャネル領域側に寄っている例である。
本実施形態においても、補償容量の拡散層は各チャネル領域内の隣接回路セル間で互いに接続されている。
【0066】
従って、補償容量はNチャネル領域に形成される。Nチャネル領域に形成される補償容量は、
図2で示した第1の実施形態のNチャネル領域に形成される補償容量よりも面積が大きくなる。
ここで、トランジスタ構造で形成される補償容量は拡散層とゲート間の平板容量で構成されるので、その容量値Cは以下の式で表される;
C=ε・S/d (C=静電容量、ε=誘電率、S=拡散層−ゲート重なり面積、d=ゲート絶縁膜厚)
一般的に、Nチャネル領域に形成されるゲート絶縁膜とPチャネル領域に形成されるゲート絶縁膜では、Nチャネル領域に形成されるゲート絶縁膜の方が薄い(例えば、Nチャネル領域のゲート絶縁膜厚dN=2.8μm、Pチャネル領域のゲート絶縁膜厚dP=3.8μm)。そのため、Nチャネル領域とPチャネル領域の補償容量では同じ面積にした場合、dP/dN=3.8/2.8≒1.35倍程度、Nチャネル領域に形成された補償容量の方が容量値が大きくなる。
【0067】
本実施形態では、PN分離部を各回路セルのPチャネル領域に形成される機能トランジスタのy方向(幅方向)の大きさに応じて変化させる。具体的には、Pチャネル領域に形成される機能とトランジスタのy方向(幅方向)のサイズが小さいときには、PN分離部をPチャネル領域側に形成された機能トランジスタ(P型トランジスタ)側に寄せるものとし、Pチャネル領域には、機能トランジスタのみを配置し、補償容量はNチャネル領域に形成する。その結果、PN分離部をx方向に一直線に配置する場合と空き領域が同一面積であっても、相対的にNチャネル領域に形成される補償容量の面積割合が大きくなり、上記の理由により、補償容量全体の容量値が大きくなる。
【0068】
以下、本実施形態に係る半導体装置について詳細に説明する。
【0069】
Nチャネル領域Nch1は機能トランジスタの第1及び第2拡散層DN1及び補償容量のNチャネル領域共通拡散層DNC61を有する。Nチャネル領域Nch2は機能トランジスタの第1及び第2拡散層DN2及び補償容量の共通拡散層DNC61を有する。Nチャネル領域Nch3は機能トランジスタの第1及び第2拡散層DN3及び補償容量の共通拡散層DNC61を有する。Nチャネル領域Nch4は機能トランジスタの第1及び第2拡散層DN4及び補償容量の共通拡散層DNC61を有する。
また、Pチャネル領域Pch1は機能トランジスタの第1及び第2拡散層DP1を有するが、補償容量の拡散層は有さない。Pチャネル領域Pch2は機能トランジスタの第1及び第2拡散層DP2を有するが、補償容量の拡散層は有さない。Pチャネル領域Pch3は機能トランジスタの第1及び第2拡散層DP3を有するが、補償容量の拡散層は有さない。Pチャネル領域Pch4は機能トランジスタの第1及び第2拡散層DP4が、補償容量の拡散層は有さない。
本実施形態においても、各チャネル領域に配置する機能トランジスタのy方向の長さ(幅)は同じであるが、x方向の長さ(幅)は異なっている。
なお、第1及び第2拡散層はゲート電極の両側に配置するが、図においてはゲート電極の部分も含めて第1及び第2拡散層を一体に描いている。明細書中では、第1拡散層と第2拡散層とは図面上の煩雑さを回避するため、共通の符号を用いている。
【0070】
図17は、
図16においてゲート電極を重ねた図である。
機能トランジスタについては第1の実施形態と同様である。
すなわち、Nチャネル領域においては、Nチャネル領域Nch1の機能トランジスタの第1及び第2拡散層DN1に対するゲート電極GN1、Nチャネル領域Nch2の機能トランジスタの第1及び第2拡散層DN2に対するゲート電極GN21及びGN22(1つの拡散層を共有した2つのN型トランジスタが配置されている)、Nチャネル領域Nch3の機能トランジスタの第1及び第2拡散層DN3に対するゲート電極GN31、GN32及びGN33(2つの拡散層を共有した3つのN型トランジスタが配置されている)、Nチャネル領域Nch4の機能トランジスタの第1及び第2拡散層DN4に対するゲート電極GN4が配置されている。
また、Pチャネル領域においては、Pチャネル領域Pch1の機能トランジスタの第1及び第2拡散層DP1に対するゲート電極GN1、Pチャネル領域Pch2の機能トランジスタの第1及び第2拡散層DP2に対するゲート電極GN21及びGN22(1つの拡散層を共有した2つのN型トランジスタが配置されている)、Pチャネル領域Pch3の機能トランジスタの第1及び第2拡散層DP3に対するゲート電極GN31、GN32及びGN33(2つの拡散層を共有した3つのN型トランジスタが配置されている)、Pチャネル領域Pch4の機能トランジスタの第1及び第2拡散層DP4に対するゲート電極GN4が配置されている。
【0071】
これに対して、Nチャネル領域Nchにおける補償容量のゲート電極として、補償容量の共通拡散層DNC61に対して共通のゲート電極GNC61が配置され、この共通ゲート電極GNC61はPN分離部に沿った部分GNC61aを有する構成、及び、Pチャネル領域Pchに補償容量を有さない点が第1の実施形態と異なる。
【0072】
図18は、
図17において、第1の実施形態と異なる構成である補償容量の箇所において、配線層のうち半導体基板2に最も近い第1配線層の配線(配線パターン)、この第1配線層の配線と拡散層を接続するコンタクトホール及びそれに充填されたコンタクトプラグ、及び、第1配線層の配線とゲート配線とを接続するコンタクトホール及びそれに充填されたコンタクトプラグ、第1スルーホール及びそれに充填された導電プラグ、及び、信号線を重ねた図である。
【0073】
Nチャネル領域に形成された補償容量の共通拡散層DNC61には、コンタクトホール内に充填されたコンタクトプラグCPC71を介して、第1配線層に形成されたタングステン配線W72に電気的に接続され、また、第1配線層に形成されたコンタクトホール内に充填されたコンタクトプラグCPC72を介して、第1配線層に形成されたタングステン配線W74に電気的に接続されている。
また、タングステン配線W72は、第1スルートホール内に充填された導電プラグDPN72を介して、第1電源線VSSに電気的に接続されている。また、タングステン配線W74は、第1スルートホール内に充填された導電プラグDPN74を介して、第1電源線VSSに電気的に接続され、
これによって、Nチャネル領域に形成された補償容量の共通拡散層DNC61には、第1配線層の配線W72、W74を介して第1電源線VSSの電源電位が供給される。
【0074】
ゲート引き込み配線GWと信号線との接続関係を説明すると以下の通りである。
Nチャネル領域Nch1の機能トランジスタのゲート電極GN1とPチャネル領域Pch1の機能トランジスタのゲート電極GP1とを接続するゲート引き込み配線GW1は、第1スルーホール及びそれに充填された導電プラグDPT1を介して信号線SL1に接続されている。
Nチャネル領域Nch2の機能トランジスタのゲート電極GN22とPチャネル領域Pch2の機能トランジスタのゲート電極GP22とを接続するゲート引き込み配線GW2は、第1スルーホール及びそれに充填された導電プラグDPT2を介して信号線SL2に接続されている。
Nチャネル領域Nch3の機能トランジスタのゲート電極GN31とPチャネル領域Pch3の機能トランジスタのゲート電極GP31とを接続するゲート引き込み配線GW3は、第1スルーホール及びそれに充填された導電プラグDPT3を介して信号線SL3に接続されている。
Nチャネル領域Nch3の機能トランジスタのゲート電極GN32とPチャネル領域Pch3の機能トランジスタのゲート電極GP32とを接続するゲート引き込み配線GW4は、第1スルーホール及びそれに充填された導電プラグDPT4を介して信号線SL4に接続されている。
Nチャネル領域Nch3の機能トランジスタのゲート電極GN33とPチャネル領域Pch3の機能トランジスタのゲート電極GP33とを接続するゲート引き込み配線GW5は、第1スルーホール及びそれに充填された導電プラグDPT5を介して信号線SL5に接続されている。
【0075】
本実施形態では、補償容量の構成が第1の実施形態とは異なるが、機能トランジスタが回路セル端側(つまり、電源線側)に配置し、補償容量をPN分離部側に配置する構成は第1の実施形態と同じである。従って、Nチャネル領域の機能トランジスタのゲート電極とPチャネル領域の機能トランジスタのゲート電極とを電気的に接続するゲート引き込み配線の長さを上述の従来の半導体装置より長くとることができる。このため、配置される信号線の本数を従来の半導体装置より多くとることができる。
また、ゲート引き込み配線が従来よりも長くなるため、信号線の交差や配線セルの挿入をすることなく各回路セルへの入力信号線を配置することができる。
【0076】
図19は、
図15のA3−A4線に沿った断面図である。
特に図示していないが、各素子間には、素子分離用の絶縁膜が形成されている
A1側からA2側へ順に、Nチャネル領域Nch2、Pチャネル領域Pch2が配置する。
【0077】
Nチャネル領域Nch2内に配置するN型トランジスタN2の第1拡散層DN2は、ゲート絶縁膜及びゲート電極を覆う層間絶縁膜21に形成されたコンタクトホールに充填されたコンタクトプラグCPN72を介して、第1配線層22に形成されたタングステン配線W72に電気的に接続されている。
また、補償容量の拡散層DNC61は、層間絶縁膜21に形成されたコンタクトホール内に充填されたコンタクトプラグCPC71を介して、タングステン配線W72に電気的に接続されている。
タングステン配線W72は、タングステン配線W2を覆う層間絶縁膜23に形成された第1スルートホール内に充填された導電プラグDPN72を介して、第2配線層24に形成された第1電源線VSSに電気的に接続されている。第2配線層24は第3層間絶縁膜25によって被覆されている。
【0078】
Pチャネル領域Pch2内に配置するP型トランジスタP2の第1拡散層DP2は、ゲート絶縁膜及びゲート電極を覆う層間絶縁膜21に形成されたコンタクトホールに充填されたコンタクトプラグCPP72を介して、第1配線層22に形成されたタングステン配線W75に電気的に接続されている。
タングステン配線W75は、タングステン配線W75を覆う層間絶縁膜23に形成された第1スルートホール内に充填された導電プラグDPP75を介して、第2配線層24に形成された第2電源線VDDに電気的に接続されている。
【0079】
図20は、
図2のB3−B4線に沿った断面図である。
半導体基板2中に形成された補償容量の共通拡散層DNC61の上に、第1層間絶縁膜21に形成されたゲート絶縁膜を介してゲート電極GNC61が形成されている。
補償容量の共通拡散層DNC61は、第1層間絶縁膜21に形成されたコンタクトホール内に充填されたコンタクトプラグCPC71を介して、第1配線層に形成されたタングステン配線W72に電気的に接続されている。また、補償容量の共通拡散層DNCは第1層間絶縁膜21に形成されたコンタクトホール内に充填されたコンタクトプラグCPC72を介して、第1配線層に形成されたタングステン配線W74に電気的に接続されている。
【0080】
図21は、
図2のC3−C4線に沿った断面図である。
半導体基板2上に、ゲート絶縁膜ZN3を介して、Nチャネル領域Nch1、Nch2、Nch3、Nch4に共通する補償容量のゲート電極の一部GNC61aが形成されている。
このゲート電極の一部GNC61aは、これを覆う第1層間絶縁膜21に形成されたコンタクトホール内に充填されたコンタクトプラグCPC73を介して、第1配線層22に形成されたタングステン配線W75に電気的に接続され、また、コンタクトプラグCPC74を介して、第1配線層22に形成されたタングステン配線W76に電気的に接続されている。
【0081】
[第3の実施形態]
図22に、周辺回路領域3に配置される回路ブロックの一部のレイアウトであって本発明の第3の実施形態である半導体装置の一部を示す。
図22は、実際には下層に配置するために見えない構成についてもレイアウトの理解を容易にするために描いた平面透視図である。
本実施形態は、第1の実施形態と第2の実施形態とを合せたものであって、PN分離部をPチャネル領域の機能トランジスタのサイズに応じてx方向に1直線ではなく形成させつつ、Pチャネル領域に1つの補償容量、Nチャネル領域に2つの補償容量が配置されている。
図23は、半導体基板上の構成を示すもので、回路セル枠を一点鎖線で表示して、6つの回路セルC1、C2、C3、C4、C5、C6を示している。各回路セルは、二点鎖線で表示されたPN分離部を境界として、上側にNチャネル領域Nch1、Nch2、Nch3、Nch4、Nch5、Nch6を、下側にPチャネル領域Pch1、Pch2、Pch3、Pch4、Pch5、Pch6を有する。PN分離部がx方向に直線状でなく、中央部ではトランジスタのサイズに応じてPチャネル領域側に寄っている一方、その両側ではNチャネル領域側に寄っている。
【0082】
以下、本実施形態に係る半導体装置について詳細に説明する。
【0083】
Nチャネル領域Nch1は機能トランジスタの第1及び第2拡散層DN1及び補償容量の共通拡散層DNC81を有する。Nチャネル領域Nch2は機能トランジスタの第1及び第2拡散層DN2及び補償容量の共通拡散層DNC81を有する。Nチャネル領域Nch3は機能トランジスタの第1及び第2拡散層DN3を有するが、補償容量は有さない。Nチャネル領域Nch4は機能トランジスタの第1及び第2拡散層DN4を有するが、補償容量は有さない。Nチャネル領域Nch5は機能トランジスタの第1及び第2拡散層DN5及び補償容量の共通拡散層DNC82を有する。Nチャネル領域Nch6は機能トランジスタの第1及び第2拡散層DN6及び補償容量の共通拡散層DNC82を有する。
Pチャネル領域Pch1は機能トランジスタの第1及び第2拡散層DP1を有するが、補償容量は有さない。Pチャネル領域Pch2は機能トランジスタの第1及び第2拡散層DP2を有するが、補償容量は有さない。Pチャネル領域Pch3は機能トランジスタの第1及び第2拡散層DP3を有するが、補償容量は有さない。Pチャネル領域Pch4は機能トランジスタの第1及び第2拡散層DP4を有するが、補償容量は有さない。Pチャネル領域Pch5は機能トランジスタの第1及び第2拡散層DP5及び補償容量の拡散層DPC81を有する。Pチャネル領域Pch6は機能トランジスタの第1及び第2拡散層DP6及び補償容量の共通拡散層DPC81を有する。
本実施形態においては、各チャネル領域に配置する機能トランジスタのx方向の長さ(幅)及びy方向の長さ(幅)のいずれも異なっているものもあるし、y方向の長さ(幅)は同じであるが、x方向の長さ(幅)は異なっているものもある。
なお、第1及び第2拡散層はゲート電極の両側に配置するが、図においてはゲート電極の部分も含めて第1及び第2拡散層を一体に描いている。明細書中では、第1拡散層と第2拡散層とは図面上の煩雑さを回避するため、共通の符号を用いている。
【0084】
図24は、
図23においてゲート電極を重ねた図である。
Nチャネル領域においては、Nチャネル領域Nch1の機能トランジスタの第1及び第2拡散層DN1に対するゲート電極GN81、Nチャネル領域Nch2の機能トランジスタの第1及び第2拡散層DN2に対するゲート電極GN82、Nチャネル領域Nch3の機能トランジスタの第1及び第2拡散層DN3に対するゲート電極GN83、Nチャネル領域Nch4の機能トランジスタの第1及び第2拡散層DN4に対するゲート電極GN84a、84b、Nチャネル領域Nch5の機能トランジスタの第1及び第2拡散層DN5に対するゲート電極GN85a、85b、85c、Nチャネル領域Nch6の機能トランジスタの第1及び第2拡散層DN6に対するゲート電極GN86が配置されている。
また、Pチャネル領域においては、Pチャネル領域Pch1の機能トランジスタの第1及び第2拡散層DP1に対するゲート電極GP81、Pチャネル領域Pch2の機能トランジスタの第1及び第2拡散層DP2に対するゲート電極GP82、Pチャネル領域Pch3の機能トランジスタの第1及び第2拡散層DP3に対するゲート電極GP83、Pチャネル領域Pch4の機能トランジスタの第1及び第2拡散層DP4に対するゲート電極GP84a、84b、Pチャネル領域Pch5の機能トランジスタの第1及び第2拡散層DP5に対するゲート電極GP85a、85b、85c、Pチャネル領域Pch6の機能トランジスタの第1及び第2拡散層DP6に対するゲート電極GP86が配置されている。
【0085】
図25は、
図24において、ゲート引き込み配線を含む第1配線層の配線(配線パターン)、この第1配線層の配線と拡散層を接続する複数のコンタクトホール及びそれに充填されたコンタクトプラグ、及び、第1配線層の配線とゲート配線とを接続する複数のコンタクトホール及びそれに充填されたコンタクトプラグのレイアウトを重ねた図である。
【0086】
図25及び
図22を参照して、以下に説明する。
Nチャネル領域Nch1の機能トランジスタの第1拡散層(ソース)DN1は、コンタクトプラグCPN81を介して第1配線層内のタングステン配線W81に接続され、タングステン配線W81は第1スルーホールに充填された導電プラグDPN81を介して第2配線層内の第1電源線VSSに接続されている。
Nチャネル領域Nch2の機能トランジスタの第1拡散層(ソース)DN2は、コンタクトプラグCPN82を介して第1配線層内のタングステン配線W82に接続され、タングステン配線W82は第1スルーホールに充填された導電プラグDPN82を介して第2配線層内の第1電源線VSSに接続されている。
Nチャネル領域Nch3の機能トランジスタの第1拡散層(ソース)DN83は、コンタクトプラグCPN83を介して第1配線層内のタングステン配線W83に接続され、タングステン配線W83は第1スルーホールに充填された導電プラグDPN83を介して第2配線層内の第1電源線VSSに接続されている。
Nチャネル領域Nch4の機能トランジスタの第1拡散層(ソース)DN84は、コンタクトプラグCPN84を介して第1配線層内のタングステン配線W84に接続され、タングステン配線W84は第1スルーホールに充填された導電プラグDPN84を介して第2配線層内の第1電源線VSSに接続されている。
Nチャネル領域Nch5の機能トランジスタの第1拡散層(ソース)DN85は、コンタクトプラグCPN85aを介して第1配線層内のタングステン配線W85aに接続され、タングステン配線W85aは第1スルーホールに充填された導電プラグDPNW85aを介して第2配線層内の第1電源線VSSに接続されている。また、第1拡散層(ソース)DN85は、コンタクトプラグCPN85bを介して第1配線層内のタングステン配線W85bに接続され、タングステン配線W85bは第1スルーホールに充填された導電プラグDPNW85bを介して第2配線層内の第1電源線VSSに接続されている。
Nチャネル領域Nch6の機能トランジスタの第1拡散層(ソース)DN86は、コンタクトプラグCPN86を介して第1配線層内のタングステン配線W86に接続され、タングステン配線W86は第1スルーホールに充填された導電プラグDPN86を介して第2配線層内の第1電源線VSSに接続されている。
【0087】
Pチャネル領域Pch1の機能トランジスタの第1拡散層(ソース)DP1は、コンタクトプラグCPP81を介して第1配線層内のタングステン配線W87に接続され、タングステン配線W87は第1スルーホールに充填された導電プラグDPP81を介して第2配線層内の第1電源線VSSに接続されている。
Pチャネル領域Pch2の機能トランジスタの第1拡散層(ソース)DP2は、コンタクトプラグCPP82を介して第1配線層内のタングステン配線W88に接続され、タングステン配線W88は第1スルーホールに充填された導電プラグDPP82を介して第2配線層内の第1電源線VSSに接続されている。
Pチャネル領域Pch3の機能トランジスタの第1拡散層(ソース)DP83は、コンタクトプラグCPP83を介して第1配線層内のタングステン配線W89に接続され、タングステン配線W89は第1スルーホールに充填された導電プラグDPP83を介して第2配線層内の第1電源線VSSに接続されている。
Pチャネル領域Pch4の機能トランジスタの第1拡散層(ソース)DN84は、コンタクトプラグCPP84aを介して第1配線層内のタングステン配線W90aに接続され、タングステン配線W90aは第1スルーホールに充填された導電プラグDPP84aを介して第2配線層内の第1電源線VSSに接続されている。また、第1拡散層(ソース)DN84は、コンタクトプラグCPP84bを介して第1配線層内のタングステン配線W90bに接続され、タングステン配線W90bは第1スルーホールに充填された導電プラグDPP84bを介して第2配線層内の第1電源線VSSに接続されている。
Pチャネル領域Pch6の機能トランジスタの第1拡散層(ソース)DP86は、コンタクトプラグCPP86を介して第1配線層内のタングステン配線W91に接続され、タングステン配線W91は第1スルーホールに充填された導電プラグDPP86を介して第2配線層内の第1電源線VSSに接続されている。
【0088】
Nチャネル領域Nch1の機能トランジスタのゲート電極GN81とPチャネル領域Pch1の機能トランジスタのゲート電極GP81とを接続するゲート引き込み配線GW81は、第1スルーホール及びそれに充填された導電プラグDPT81を介して信号線SL3に接続されている。
Nチャネル領域Nch4の機能トランジスタのゲート電極GN84aとPチャネル領域Pch2の機能トランジスタのゲート電極GP84aとを接続するゲート引き込み配線GW82は、第1スルーホール及びそれに充填された導電プラグDPT82を介して信号線SL4に接続されている。
Nチャネル領域Nch4の機能トランジスタのゲート電極GN84bとPチャネル領域Pch3の機能トランジスタのゲート電極GP84bとを接続するゲート引き込み配線GW83は、第1スルーホール及びそれに充填された導電プラグDPT83を介して信号線SL1に接続されている。
Nチャネル領域Nch5の機能トランジスタのゲート電極GN85aとPチャネル領域Pch3の機能トランジスタのゲート電極GP85aとを接続するゲート引き込み配線GW84は、第1スルーホール及びそれに充填された導電プラグDPT84を介して信号線SL2に接続されている。
Nチャネル領域Nch5の機能トランジスタのゲート電極GN85bとPチャネル領域Pch3の機能トランジスタのゲート電極GP85bとを接続するゲート引き込み配線GW85は、第1スルーホール及びそれに充填された導電プラグDPT85を介して信号線SL5に接続されている。
Nチャネル領域Nch5の機能トランジスタのゲート電極GN85cとPチャネル領域Pch3の機能トランジスタのゲート電極GP85cとを接続するゲート引き込み配線GW86は、第1スルーホール及びそれに充填された導電プラグDPT86を介して信号線SL6に接続されている。
【0089】
以上の通り、本発明では、Nチャネル領域及びPチャネル領域の各領域において、機能トランジスタが回路セル端側(つまり、電源線側)に配置し、補償容量をPN分離部側に配置する構成を採用したので、Nチャネル領域の機能トランジスタのゲート電極とPチャネル領域の機能トランジスタのゲート電極とを電気的に接続するゲート引き込み配線の長さを上述の従来の半導体装置より長くとることができる。このため、配置される信号線の本数を従来の半導体装置より多くとることができる。
また、ゲート引き込み配線が従来よりも長くなるため、信号線の交差や配線セルの挿入をすることなく各回路セルへの入力信号線を配置することができる。