(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記処理機構は、前記容器本体内の排出物を混合するための混合装置であり、前記混合装置で排出物を混合することにより、排出物を前記容器本体内で再資源化するように構成されており、前記排出物はコーヒー豆粕であることを特徴とする請求項2に記載の排出物再資源化管理システム。
前記管理装置は、購入が確定された排出物の前記排出物情報のうち、識別番号、排出者に関するデータを含む回収情報を、排出物を排出者から収集して保管加工処理場へ搬送する排出物収集者の使用する端末へ送信することを特徴とする請求項1に記載の排出物再資源化管理システム。
前記管理装置は、識別番号に基づいて、前記排出物情報及び前記購入情報のうち、識別番号、購入者に関するデータを含む搬出情報を、保管加工処理場に配置された保管加工者の使用する端末へ送信することを特徴とする請求項1に記載の排出物再資源化管理システム。
さらに、前記管理装置に回線を介して接続され、排出物の排出量と再資源物の購入量の需給バランスを判定するために、前記排出物情報と前記購入情報をモニターするモニタリング装置を備え、このモニタリング装置は、排出物の排出量が再資源物の購入量を上回ったと判定したときに、外部へ判定結果を送信することを特徴とする請求項1に記載の排出物再資源化管理システム。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一方、店舗等から排出される排出物の中には、加工処理を行うことによって、新たに再資源化物(すなわち有価物)として市場に流通させることができるものがある。しかしながら、このような排出物は、現状では単に廃棄物として廃棄物処理法に基づいて廃棄処理されている。また、このような排出物は、排出するのにコストが掛かっていた。
【0005】
例えば、コーヒー豆粕は、再資源化可能な排出物であり、サイレージ化により飼料や肥料に加工処理することができ、また、過熱水蒸気炭化装置によりコーヒー豆粕燃料(BDF)及びコーヒー炭に加工処理することができる。
したがって、有価物である再資源物に加工可能な排出物を、店舗等で排出者が排出した時点で有価物として取り扱うことができれば、廃棄物処理法の適用を受けず、排出に掛かっていたコストを削減することができると共に、資源の有効利用を図ることができる。このため、排出物を有価物として流通させるシステムが必要とされていた。
【0006】
しかしながら、加工後に有価物になる排出物であっても、店舗等で排出された時点では、他の廃棄物と同様に廃棄物であるので、例外的に有価物として取り扱うことができるようにするためには、排出物は有価物としての種々の制限を受ける。このような制限は、排出物の物の性状、排出の状況、通常の取扱形態、取引価値の有無、占有者の意思等の観点に基づいている。
【0007】
例えば、排出物の物の性状では、排出物が要求される品質を満足し、飛散、流出等が防止されていること等が必要である。排出の状況では、計画に基づいて排出されたものであること、品質管理されていること等が必要である。通常の取扱形態では、製品としての市場が形成されていること等が必要である。取引価値の有無では、占有者と取引の相手方の間で有償譲渡がされ、経済的に合理性があること等が必要である。占有者の意思では、占有者が社会通念上、合理的に利用、有償譲渡等の意思が認められること等が必要である。
【0008】
特に、排出物の物の性状と取引価値の有無の制限は、排出物を有価物として流通させるためにクリアしなければならない大きな問題であった。このような制限のため、従来は、排出物を有価物として市場に流通させることができず、単に廃棄物として回収されていた。
【0009】
例えば、コーヒー豆粕の場合、排出物の物の性状に関しては、コーヒー豆粕の含水率の高さに起因してカビが生え易いという問題があった。このため、店舗から加工処理を経て購入者へ再資源化物として流通するまでの間における品質管理が難しいという問題があった。また、この間のトレーサビリティを確保することが困難であった。
【0010】
また、コーヒー豆粕の場合、取引価値の有無に関しては、再資源化するために上記流通過程における品質管理等の問題を解決できていないため、コーヒー豆粕を有価物として利用するための市場の形成が難しく、また、購入者が排出者からコーヒー豆粕を購入する手段、経路がないため、取引自体が困難であった。
したがって、これまで、コーヒー豆粕を有価物として回収し、再資源化して市場に流通させることができなかった。
【0011】
本発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、上記制限のうち、特に排出物の物の性状と取引価値の有無の問題を解決して、排出物を有価物として市場に流通させることができる排出物再資源化管理システムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記の目的を達成するために、本発明は、排出者の排出した排出物を再資源化した再資源物を購入者へ提供するための排出物再資源化管理システムであって、購入者の端末から、購入者、再資源物の品目、再資源物の量に関するデータを含む購入情報を受信する管理装置と、排出者が排出した排出物を収容する容器であって、
排出物のサイレージ化による飼料又は肥料の生成、又は、過熱水蒸気により排出物を炭化させることによる炭の生成を行うことにより、容器内部で排出物を再資源物に再資源化処理可能であり、固有の識別番号を有するRFIDタグ,外部からの施錠信号及び開錠信号を受信することにより容器の蓋体を容器本体にロック及びアンロックするロック装置,を有する容器と、容器のRFIDタグと通信可能な読取手段,容器の排出物の重量を測定するための重量測定手段,読取手段で読み取った容器の識別番号、重量測定機能で測定した重量、排出物の排出者、排出物の品目、計量日時に関するデータを含む排出物情報を管理装置へ送信すると共に、管理装置から受信した施錠信号を容器のロック装置へ送信する通信手段,を有する第1の計量装置と、容器のRFIDタグと通信可能な読取手段,容器内で再資源化処理が終了した後に再資源化された排出物の重量を測定するための重量測定手段,読取手段で読み取った容器の識別番号、重量測定機能で測定した重量、計量日時に関するデータを含む計量情報を管理装置へ通信する通信手段,を有する第2の計量装置と、を備え、管理装置は、第1の計量装置から排出物情報を受信したときに、この排出物情報を購入情報に関連付けすることにより、購入者による排出物の購入を確定すると共に、排出物情報に関連付けた施錠信号を第1の計量装置へ送信することにより、第1の計量装置を介して、容器のロック装置をロック状態にし、管理装置は、第2の計量装置から計量情報を受信したときに、計量情報に含まれる識別番号に基づいて、計量情報に対応する排出物情報を特定すると共に、排出物情報に関連付けた施錠信号に応じた開錠信号を第2の計量装置へ送信することにより、第2の計量装置を介して、容器のロック装置をアンロック状態にする、ことを特徴としている。
【0013】
このように構成された本発明によれば、例えば店舗において、排出者が排出物を収容した容器を第1の計量装置で計量すると、管理装置からの施錠信号により容器をロック状態にすることができ、内部の排出物を外部へ取り出すことができなくなる。そして、その容器内で再資源化処理により排出物から再資源物が生成された後に、保管加工処理場において、再資源物が収容されているその容器を第2の計量装置で再計量すると、管理装置からの開錠信号により容器をアンロック状態にすることができ、内部の再資源物を外部へ取り出すことができる。
【0014】
このように、本発明では、排出者が排出物を容器に収容して排出する際に、計量を行うことができると共に、容器をロックすることができ、さらに、容器内部で再資源化処理が終了して再計量されるまでは容器内の排出物を取り出すことができない。また、本発明では、容器を固有の識別番号で特定することができるので、識別番号に基づいて、容器のトレーサビリティ、すなわち内部の排出物のトレーサビリティを確保することができる。このため、排出物が排出者の手を離れた後における排出物の不法投棄を防止することができる。
【0015】
さらに、本発明では、購入者による排出物の購入(すなわち、再資源化処理後の再資源物の購入)が確定することにより、排出者による排出時において、その排出物を有価物として取り扱うことができる。そして、上述のように、管理装置が、識別番号に基づいて容器を監視することができるので、容器に収容された排出物の品質管理やトレーサビィティ管理を担保することが可能となる。
また、本発明では、購入者は、管理装置を介して、再資源物又は排出物を購入することができるので、市場の形成が容易であり、再資源物又は排出物の流通を確保することができる。
【0016】
また、本発明において好ましくは、容器は、排出物を収容する容器本体を蓋体で閉じるように構成され、蓋体には、容器本体を蓋体で閉じた状態で、容器本体内の排出物を再資源化するための処理機構が設けられている。
このように構成された本発明によれば、内部に排出物を収容した容器本体を蓋体で閉じた状態で、蓋体に設けられた再資源化処理機構により、内部の排出物を再資源化して再資源物を生成することができる。
【0017】
具体的には、処理機構は、容器本体内の排出物を混合するための混合装置であり、混合装置で排出物を混合することにより、排出物を容器本体内で再資源化することができ
、排出物はコーヒー豆粕である。
また、具体的には、処理機構は、容器本体内へ過熱水蒸気を導入するために過熱水蒸気供給装置を接続可能な導入部、及び容器本体内から過熱水蒸気を排出するための導出部であ
り、排出物はコーヒー豆粕である。
【0018】
また、本発明において好ましくは、管理装置は、購入が確定された排出物の排出物情報のうち、識別番号、排出者に関するデータを含む回収情報を、排出物を排出者から収集して保管加工処理場へ搬送する排出物収集者の使用する端末へ送信する。
このように構成された本発明によれば、回収情報を受信した排出物収集者が、その回収情報に基づいて、排出者から排出物を収容した容器を回収し、容器を保管加工処理場へ搬送することができる。
【0019】
また、本発明において好ましくは、保管加工処理場には、容器に設けられたRFIDタグから識別番号を読み取り、読み取った識別番号を管理装置へ送信する読取装置が設けられており、管理装置は、容器が保管加工処理場に搬入されたときに、識別番号を読取装置から受信する。
このように構成された本発明によれば、管理装置は、容器が保管加工処理場へ持ち込まれたことを識別番号を受信することにより認識することができ、容器の所在を管理することが可能である。
【0020】
また、本発明において好ましくは、管理装置は、識別番号に基づいて、排出物情報及び購入情報のうち、識別番号、購入者に関するデータを含む搬出情報を、保管加工処理場に配置された保管加工者の使用する端末へ送信する。
このように構成された本発明によれば、容器内で再資源化処理が終了した後、搬出情報に基づいて、保管加工者から再資源物を購入者へ直接的又は間接的に搬出することができる。
【0021】
また、本発明において好ましくは、さらに、管理装置に回線を介して接続され、排出物の排出量と再資源物の購入量の需給バランスを判定するために、排出物情報と購入情報をモニターするモニタリング装置を備え、このモニタリング装置は、排出物の排出量が再資源物の購入量を上回ったと判定したときに、外部へ判定結果を送信する。
このように構成された本発明によれば、モニタリング装置によって、排出物と再資源物の需給バランスを監視することができるので、排出物の不法投棄を抑制することが可能となる。
【発明の効果】
【0022】
本発明の排出物再資源化管理システムによれば、排出物を有価物として市場に流通させることができる。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
本実施形態では、排出者としてのコーヒーチェーン店が、排出物としてのコーヒー豆粕を排出する例を説明する。コーヒーチェーン店には、物流センタから所定の配送便で配送物が車輌により配送され、配送した後の戻り便(帰り便)を利用して、容器に収容された排出物が物流センタ内の保管加工処理場へ搬送される。
なお、本実施形態では、コーヒーチェーン店を例にとって説明するが、これに限らず、テナント施設のように複数の排出者がそれぞれの排出物を排出する場合であってもよい。
【0025】
まず、
図1を参照して、本実施形態の排出物再資源化管理システム1の構成を説明する。
図1に示すように、本実施形態の排出物再資源化管理システム1は、システム全体を管理する管理装置(中央サーバ)10と、各店舗Aに配置された排出者端末20及び計量装置22と、保管加工処理場Bに配置された保管加工者端末30及び計量装置32と、店舗Aから保管加工処理場Bまで容器60を搬送する収集者が使用するための収集者端末40と、を備えている。
【0026】
管理装置10、排出者端末20、保管加工者端末30、収集者端末40は、サーバ装置又はパーソナルコンピュータで構成することができる。これらは、インターネット等の通信回線を介して通信可能に接続されている。
【0027】
また、管理装置10には、再資源物を購入する購入者が使用する購入者端末50が通信回線を介して通信可能に接続されている。
さらに、管理装置10には、排出物の流通を管理するためのモニタリング装置70が通信回線を介して通信可能に接続されている。モニタリング装置70は、排出物の流通が供給過多になったことを判定した場合に、行政機関80へその旨を報告するように構成されている。
【0028】
次に、本実施形態の排出物再資源化管理システム1の各構成要素について説明する。
図2を参照して、本実施形態の計量装置22について説明する。
本実施形態では、計量装置22は、排出者の各事業所(店舗A)に設置されている。計量装置22は、
図2に示すように、排出物を収容する容器や袋を置いてその重量を計量する計量台23と、計量台23にアームを介して連結された操作部24と、IDカード投入口25と、印字ラベルを印字出力する印字部26と、計量装置22の操作案内,計量された排出物の重量,種々の情報を表示すると共に、排出物に関する情報を入力できる液晶タッチパネル27と、無線パケット通信網(図示せず)と接続したり、各種装置と通信するための各種アンテナを含む無線アンテナ28と、計量台23上に載置された排出物の体積を測定するためのパルスセンサ29とを備えている。
【0029】
計量装置22では、操作部24内に配置されたマイクロコンピュータと計量台23により、計量台23に載せられた排出物の重量を測定する重量測定手段が構成されている。
また、計量装置22では、上記マイクロコンピュータと無線アンテナ28により、無線パケット通信網を介して管理装置10と通信したり、後述する容器60に配置されたロック装置66や温度・湿度センサ67と通信したりする通信手段が構成されている。
また、計量装置22では、上記マイクロコンピュータと無線アンテナ28により、後述する容器60の蓋体63に配置されたRFIDタグ60Aと通信する読取手段が構成されている。
【0030】
また、本実施形態では、計量装置32は、保管加工処理場Bに設置されている。計量装置32は、計量装置22とほぼ同様の構成であるので説明を省略する。
【0031】
次に、
図3〜
図5を参照して、本実施形態の容器60について説明する。
図3に示すように、本実施形態では、容器60は、排出物を収容するための容器本体61と、容器本体61の開口部を塞いで密封するように閉じる蓋体63から構成されている。
容器本体61は、外形が略立法体形状であり、折り畳み可能に構成されている。容器本体61は、剛性を有する折り畳み可能な枠体61a(例えば、スチールフレーム)と、枠体の上面を除いて側面及び底面を覆うシート状部材61bで構成されている。したがって、容器本体61は、不使用時には折り畳んで保管しておき、使用時に組み立てることができる。
【0032】
容器本体61内には、耐水性及び耐熱性を有すると共に、ある程度の可撓性を有する樹脂製の収容体62が配置されている。この収容体62は、容器本体61内に配置したときに自立するが、一方、容器本体61外では折り畳んで保管しておくことができるようにすり鉢形状に構成されている。また、収容体62は、排出物又は再資源物を取り出すことが容易なように、少なくとも内面がテフロン(登録商標)加工されていることが望ましい。
【0033】
蓋体63は、容器本体61の上部矩形状開口を塞ぐように構成されており、剛性を有する外形直方体形状の蓋本体64と、蓋本体64の裏面から下方に向かって延びる耐水性及び耐熱性を有する先細状に形成された円筒状の筒体65と、蓋本体64に取り付けられた無線操作可能なロック装置66と、蓋本体64に取り付けられた温度・湿度センサ67と、蓋本体64に組み込まれた混合装置68とを有している。
【0034】
また、蓋本体64には、RFIDタグ60Aが取り付けられている。RFIDタグ60Aは、固有の識別番号を記憶したICチップとアンテナを備えており、外部へ固有の識別番号を送信することができるように構成されている。
【0035】
容器本体61が蓋体63によって閉じられたとき、筒体65が収容体62に水密的又は気密的に係合するように構成されている。よって、容器60が転倒した場合であっても、収容体62の内部から外部への液漏れを防止することができ、さらに、収容体62に収容された排出物から異臭が発生した場合であっても、異臭が外部に漏れ出すことを防止することができる。
【0036】
ロック装置66は、外部からの無線電波によって作動するように構成されている。ロック装置66は、施錠信号を受信することにより作動して、容器本体61と係合してロック状態となり、開錠信号を受信することにより作動して、容器本体61との係合が解除されてアンロック状態となる。ロック状態になると、蓋体63を外して内部の排出物を取り出すことができなくなる。これにより、不法投棄を抑制することができる。また、施錠信号と開錠信号は一対のものであり、施錠信号に対応した開錠信号でないと、開錠することができないようになっている。
【0037】
温度・湿度センサ67は、蓋本体64の裏面に配置されており、温度及び湿度を検出して、検出信号を計量装置22へ送信するように構成されている。
【0038】
混合装置68は、再資源化処理機構として機能する。混合装置68は、蓋本体64の上面に配置された回転歯車68aと、回転歯車68aの中心部分から下方に延びる回転軸68bと、回転軸68bの下端付近に取り付けられた羽部材68cと、回転歯車68aと噛合するように蓋本体64の上面に配置された駆動歯車68dとを備えている。
【0039】
蓋本体64の上面には略円形の凹部64aが形成されている。また、蓋本体64の4つの側面には略矩形状の凹部64bが設けられ、底部で凹部64aと繋がっている。
そして、凹部64aに回転歯車68が回転可能に保持されている。凹部64aの中心部分には、下方に向けて貫通する貫通穴(図示せず)が設けられており、この貫通穴に回転軸68bが回転可能に且つ水密的又は気密的に差し込まれている。
【0040】
また、回転歯車68aは、凹部64aに配置されると、4箇所の凹部64bから側方に向けて回転歯車68aの一部が突出するように寸法設定されている。したがって、容器60を並べて配置したときには、隣り合う容器60の回転歯車68aが互いに噛合するようになっている。
【0041】
また、凹部64aに隣接して、蓋本体64の上面には対向する2箇所に凹部64cが形成されている。この凹部64cに駆動歯車68dが回転可能に配置されている。駆動歯車68dは、隣接する回転歯車68と噛合しており、駆動歯車68dを回転させることにより、回転歯車68を回転駆動することができる。
【0042】
また、
図4に示すように、回転軸68bは、少なくとも下端側が中空に形成されており、この中空部68eに添加剤を収容することができるようになっている。そして、中空部68eに収容された添加剤は、回転軸68bの回転により、下方へ徐々に供給されるようになっている。なお、添加剤の収容及び供給機構は、回転軸68bの中空部68eに限らず、蓋体61の裏面等に適宜設けることができる。
【0043】
次に、
図3及び
図4の容器60を用いた再資源化処理について説明する。
本実施形態では、容器60は、容器本体61が蓋体63により閉じられた状態で、内部に収容した排出物の再資源化処理を行うことができるように構成されている。したがって、一旦、排出物が容器60に入れられると、容器60を開封することなく排出物の再資源化処理を行うことができる。
【0044】
後述するように、排出物が収容された容器60は、ロック装置66が作動することによってロック状態になる。そして、容器60は、ロック状態で店舗Aから保管加工処理場Bへと搬送される。
保管加工処理場Bでは、
図5に示すように、複数の容器60がパレット34上に整列して配置される。この状態で、外部回転駆動装置の駆動歯車37が、一つの容器60の回転歯車68aに凹部64bを介して噛合するように設置される。そして、外部回転駆動装置を作動させることにより、駆動歯車37が回転し、これにより、容器60の回転歯車68aが回転駆動される。また、隣り合う容器60の回転歯車68aに回転駆動力が伝達され、パレット34上のすべての容器60で回転歯車68aが回転駆動される。
【0045】
回転歯車68aが回転することにより、回転軸68bに取り付けられている羽部材68cが、収容体62内部の排出物を混合する。また、このとき、回転軸68bの中空部68eから添加剤が排出物内へ供給される。このように、添加物と共に排出物を所定時間だけ混合することで、排出物をサイレージ化し、飼料や肥料を生成することができる。すなわち、排出物を再資源化して、再資源物(飼料、肥料)を生成することができる。
【0046】
また、単一の容器60の回転歯車68aを回転駆動する場合は、駆動歯車68dの中央穴に上側から駆動ツールを差込み、駆動ツールにより駆動歯車68dを回転させることで、回転歯車68aを回転駆動することができる。
【0047】
次に、
図6及び
図7を参照して、第2の実施形態の容器160について説明する。
図6に示すように、容器160は、容器本体161及び蓋体163から構成されている。容器本体161は、容器60の容器本体61と同様の構成であるので説明を省略する。容器本体61と容器本体161とは共通化されている。
【0048】
蓋体163は、容器本体161の上部矩形状開口を塞ぐように構成されており、剛性を有する矩形の蓋本体164と、容器60の筒体65と同様の筒体165と、容器60のロック装置66と同様のロック装置166と、容器60の温度・湿度センサ67と同様の温度・湿度センサ167と、蓋本体164に設けられた再資源化処理機構としての過熱水蒸気用の導入部168A及び導出部168Bとを有している。また、蓋本体164には、RFIDタグ60Aと同様なRFIDタグ160Aが取り付けられている。
【0049】
図7に示すように、本実施形態の過熱水蒸気用の導入部168A及び導出部168Bは、蓋本体164の側面から、筒体165を貫通して、内部に延びている。導入部168Aは、外部の過熱水蒸気供給装置の供給口を連結することができるようになっている。また、導出部168Bに、過熱水蒸気を取り出すための排出装置を連結することができるようになっている。
【0050】
なお、導入部168A及び導出部168Bは、蓋本体164の対向する側面に限らず、同じ側面に設けても良いし、隣り合う側面に設けても良いし、上面に設けても良い。また、導入部168A及び導出部168Bの数は、それぞれ1つに限らず任意である。
また、導入部168A及び導出部168Bには、通常時には、これらの開口を水密的又は気密的に塞ぐためのカバーを設けても良い。カバーは外付け形式であっても良いし、蓋体163に組み込まれた形式であっても良い。
【0051】
次に、
図6及び
図7の容器160を用いた再資源化処理について説明する。
まず、排出物を収容する容器160の導入部168Aに過熱水蒸気供給装置を連結すると共に、導出部168Bに排出装置を連結する。次に、過熱水蒸気供給装置から、導入部168Aを介して、容器160の内部へ過熱水蒸気を供給すると、所定時間経過後に、排出物であるコーヒー豆粕は炭化してコーヒー炭が生成される。また、コーヒー豆粕は油分を多く含んでおり、油分は過熱水蒸気によって気化し、過熱水蒸気と共に導出部168Bから排出装置へ向けて排出される。排出装置では、気化した油分が液化され、バイオディーゼル燃料(BDF)が生成される。
【0052】
このように、本実施形態の容器160では、過熱水蒸気により内部の排出物を処理することによって、コーヒー炭及びBDFを生成することができる。すなわち、排出物を再資源化して、再資源物(コーヒー炭及びBDF)を生成することができる。
【0053】
次に、本実施形態の排出物再資源化管理システム1の作用について説明する。
以下、購入者が再資源物の購入申し込みをした場合について、排出物が排出者によって排出され、排出物が収集者によって店舗Aから保管加工処理場Bへ搬送され、保管加工処理場Bで排出物が再資源化されて再資源物が生成され、生成された再資源物が購入者へ渡されるまでの処理データと排出物及び再資源物の流れについて説明する。
【0054】
購入者は、購入者端末50を用いて通信回線を介して管理装置10のウェブページにアクセスし、このウェブページで所望の再資源物を購入するために、購入情報aを管理装置10へ送信することができる。購入情報aには、購入者、再資源物の品目及び量に関するデータが含まれる。
【0055】
管理装置10は、この購入情報aを受信しデータベースに記憶する。このとき、管理装置10は、購入情報aのステータスを「購入未確定」に設定し、購入者毎に又は購入情報毎に、購入情報のステータスをウェブページに表示する。購入者は、管理装置10のウェブページへアクセスすることにより、購入情報aについてのステータスを確認することができる。
【0056】
管理装置10は、購入情報aを受信すると、各店舗に配備されている排出者の計量装置22へ購入情報aを送信する。計量装置22は、購入情報aを管理装置10から受信すると、これを内部メモリに記憶する。
【0057】
店舗Aでは、排出者は、計量装置22を用いて排出物の計量を以下のようにして行う。
まず、排出者は、計量装置22の液晶タッチパネル27に操作画面を表示させる。計量装置22は、操作画面に1つ又は複数の購入情報aを表示させる。排出者は、表示された購入情報aの一つを選択して、これから計量する排出物の販売を予約することができる。これにより、計量装置22は、管理装置10へ、当該購入情報aの予約情報を送信する。予約情報により、排出者と当該購入情報aが指定される。管理装置10は、予約情報を受信すると、当該購入情報aのステータスを所定時間だけ「予約」に設定する。
【0058】
排出者は、購入情報aの予約処理を行うと、購入情報aに適合した蓋体63又は蓋体163を選択して容器本体61又は容器本体161を閉じて、計量装置22の計量台23上に載置する。例えば、購入情報aの再資源物の品目が飼料である場合は蓋体63を選択し、再資源物の品目がコーヒー炭である場合は蓋体163を選択する。以下では、蓋体63が選択されたものとする。
【0059】
そして、排出者は、計量装置22の液晶タッチパネル27を用いて、排出者、排出物の品目に関するデータを入力する。また、排出者に関するデータは、このデータを記憶するIDカードをIDカード投入口25に投入することで、計量装置22がIDカードから排出者に関するデータを読み取るように構成してもよい。
【0060】
必要なデータを入力後、排出者は、操作画面上の排出時用の計量開始ボタンを画面上で押下する。これにより、計量装置22は、計量を開始し、容器60の重量を測定し、容器60の体積をパルスセンサ29で測定し、蓋体63の温度・湿度センサ67から温度・湿度データを取得し、蓋体63に配備されたRFIDタグ60Aから固有の識別番号を受信する。なお、計量装置22が出力する排出物の重量データは、容器60の重量を含んだ重量であってもよいし、容器60の重量を差し引いた排出物のみの重量であってもよい。
【0061】
計量装置22は、取得したデータに基づいて排出物情報bを作成し、排出物情報bを内部メモリに記憶すると共に管理装置10へ送信する。排出物情報bには、識別番号、排出者、計量日時、排出物品目、重量、体積、品質(温度、湿度)に関するデータが含まれる。計量日時は、計量を実行した時間データである。
また、計量装置22は、排出物情報bを含む印字ラベルを印字部26から印字出力する。排出者は、この印字ラベルを容器60へ貼付することができる。
【0062】
管理装置10は、計量装置22から排出物情報bを受信するとデータベースに記憶し、予約されていた購入情報aに、受信した排出物情報bを関連付け、購入情報aにより排出物(処理後の再資源物)を購入するための権利を確定させる。これにより、管理装置10は、当該購入情報aのステータスを「購入確定」に設定する。これにより、排出物は購入者の所有となり、これ以降の処理では有価物として取り扱うことができる。また、購入が確定した段階で、ステータスと共に、再資源化して購入者まで引き渡すまでの時間を知らせるようにしてもよい。引渡しまでに要する時間は、搬送、再資源化処理等に必要な時間を品目ごとに設定したデータベースに基づいて、管理装置10が算出するように構成することができる。
【0063】
なお、管理装置10は、再資源品目とその原料となる排出物品目とを関連付けた関連付けデータベースを記憶しており、排出物情報bの排出物品目と購入情報aの再資源物品目とが関連付けデータベースに適合していることを判定するように構成してもよい。この場合、排出物品目が再資源物品目に適合しているときは、ステータスを「予約」から「購入確定」に変更し、一方、排出物品目が再資源物品目に適合していないときは、予約を取り消すように構成することができる。
【0064】
なお、上記実施形態では、購入情報aを予約するために、計量装置22から管理装置10へ予約情報が送信されているが、これに限らず、予約情報を送信しない構成としてもよい。この場合、計量装置22では購入情報aを選択することなく、計量装置22は、排出物の計量を実行後に、排出物情報bを管理装置10へ送信する。そして、管理装置10は、上記関連付けデータベースに基づいて、データベースに記憶した1つ又は複数の購入情報aの中から適切な購入情報aを、受信した排出物情報bに対して選択して、排出物情報bに関連付けるように構成することができる。これにより、ステータスは、「購入未確定」から「購入確定」に変更される。
【0065】
管理装置10は、購入情報aについての購入を確定すると、確定情報cを作成し、購入情報aに関連付けてデータベースに記憶すると共に、確定情報cを計量装置22へ送信する。確定情報cには、識別番号、施錠信号に関するデータが含まれる。施錠信号は、管理装置10によって作成される。識別番号は、排出物情報bから取得される。
計量装置22は、管理装置10から、確定情報cを受信すると、計量台23に載置されている容器60の識別番号と、確定情報cが含む識別番号が一致することを条件に、確定情報cが含む施錠信号を蓋体63のロック装置66へ送信して、ロック装置66を作動させる。これにより、容器60はロック状態になる。
【0066】
また、管理装置10は、購入情報aについての購入を確定すると、この購入情報aに関連付けられた排出物情報bが含む識別番号、排出者、排出物品目、重量等に関するデータに基づいて、店舗A(排出者)から容器60を回収するために、回収情報dを作成し、収集者端末40へ送信する。回収情報dには、識別番号、排出者、排出物品目、重量に関するデータが含まれる。これにより、管理装置10は、ステータスを「保管加工処理場へ搬送中」に設定する。
【0067】
収集者端末40は、管理装置10から回収情報dを受信すると、収集者は、回収情報dに基づいて、配送便の戻り便で当該容器60を排出者(店舗)から回収して、物流センタ内の保管加工処理場Bへ搬送する。
【0068】
保管加工処理場Bの搬入ゲート35には、RFIDタグ読取装置36が配備されている。このRFIDタグ読取装置36は、通信機能を有し、通信回線を介して管理装置10と通信可能に構成されている。また、RFIDタグ読取装置36は、保管加工者端末30を介して、管理装置10へデータを送信可能に構成してもよい。
搬送されてきた容器60が保管加工処理場の搬入ゲート35を通過すると、RFIDタグ読取装置36が、容器60のRFIDタグ60Aの識別番号を読み取り、チェックイン情報eとして、識別番号を管理装置10へ送信する。
【0069】
管理装置10は、RFIDタグ読取装置36からチェックイン情報eを受信すると、チェックイン情報eが含む識別番号を有する容器60が保管加工処理場に到着したことを認識する。管理装置10は、当該識別番号に関連付けられた購入情報aのステータスを「保管加工処理中」に設定する。
【0070】
また、管理装置10は、識別番号に基づいて、排出物情報b及びこれが関連付けられた購入情報aから、排出物品目及び再資源物品目を特定すると共に、再資源物の加工期限を算出する。管理装置10は、例えば、排出物品目から再資源物品目を生成するのに必要な日数と所定のマージンの日数をデータベースとして有しており、このデータベースと、排出物情報bの排出物品目及び購入情報aの再資源物品目から、必要な日数を算出し、排出物情報bの計量日時に加算することで、加工期限日時を算出することができる。
【0071】
また、管理装置10は、搬入された容器60に対して行う処理等を指示するための処理情報fを作成し、データベースに記憶すると共に、保管加工者端末30へ送信する。処理情報fには、識別番号、処理内容、排出物の品目、再資源物の品目、加工期限に関するデータが含まれる。処理内容は、排出物品目と再資源物品目の組み合わせから、管理装置10が内部メモリに記憶するデータベースに基づいて選択したデータである。処理内容は、例えば、外部回転駆動装置や過熱水蒸気供給装置を用いた再資源化処理である。
なお、確定情報cを送信することによって、管理装置10が所定のタイミングで処理情報fを自動的に送信するように構成してもよい。
【0072】
保管加工者端末30は、処理情報fを管理装置10から受信する。保管加工者は、処理情報fに基づいて処理内容を実行する。ここでの処理は、外部回転駆動装置を用いて、容器60の混合装置68を作動させることである。
【0073】
保管加工者は、処理情報fに基づいて処理を行った後、容器60を計量装置32で計量する。この場合、保管加工者は、計量者として保管加工者を特定し、容器60を計量台に載置した後、加工終了用の計量開始ボタンを画面上で押下する。
【0074】
これにより、計量装置32は、計量を開始し、容器60の重量を測定し、蓋体63に配備されたRFIDタグ60Aから固有の識別番号を受信する。
計量装置32は、取得したデータに基づいて計量情報gを作成し、計量情報gを管理装置10へ送信する。計量情報gには、識別番号、重量、計量日時に関するデータが含まれる。
【0075】
管理装置10は、計量装置32から、計量情報gを受信すると、計量情報gが含む識別番号に基づいて、該当する排出物情報b、処理情報fをデータベース内で検索して特定し、特定された排出物情報b、処理情報fを計量情報gに対応させ関連付ける。これにより、管理装置10は、ステータスを「保管加工処理終了」に設定する。
【0076】
管理装置10は、対応させた排出物情報b、処理情報f、計量情報gを用いて、排出物品目、再資源物品目、加工期限、処理内容を特定して、所定の条件に基づいて、容器60内で生成された再資源物の加工品質が良品であるか否かを判定し、品質判定情報hを作成し、データベースに記憶すると共に、計量装置32へ送信する。所定の条件は、例えば、排出物情報bの重量と計量情報gの重量とが所定の変動範囲内にあること、計量情報gの計量日時が処理情報fの加工期限以内であること等である。重量変動範囲は、排出物と再資源物の組み合わせに応じて設定することができる。そして、重量変動が所定の変動範囲内であり、且つ、再計量日時が加工期限以内であれば、判定結果(品質レベル)は良好なレベルに設定され、いずれか一方又は双方が変動範囲又は加工期限を超えていれば、その程度に応じて判定結果は良好なレベルよりも低いレベルに設定される。
【0077】
品質判定情報hには、品質レベル、開錠信号に関するデータが含まれる。品質レベルは、上記判定結果を示すものである。また、開錠信号は、確定情報cが含む施錠信号に対応して管理装置10により作成されたものである。
【0078】
計量装置32は、管理装置10から、品質判定情報hを受信すると、計量台に載置されている容器60の識別番号と、品質判定情報hが含む識別番号が一致することを条件に、品質判定情報hが含む開錠信号を蓋体63のロック装置66へ送信して、ロック装置66を作動させる。これにより、容器60はアンロック状態になる。
また、計量装置32は、品質判定情報hの品質レベルに基づいて、操作画面上に、再資源物の加工品質の程度を表示する。これは、例えば、品質レベルに関するデータに基づいて、「良好」、「品質を確認して下さい」等が表示される。
【0079】
また、管理装置10は、品質判定情報hを送信すると、排出物情報bに関連付けられた購入情報a等に基づいて、搬出情報iを作成し、データベースに記憶すると共に、保管加工者端末30へ送信する。搬出情報iには、識別番号、購入者、再資源物の品目及び量に関するデータが含まれる。
なお、本実施形態では、品質判定情報hの送信後に搬出情報iを送信しているが、これに限らず、搬出情報iを処理情報fと同時又は所定のタイミングで送信するように構成してもよい。
【0080】
保管加工者端末30は、管理装置10から搬出情報iを受信する。保管加工者は、搬出情報iに基づいて、識別番号から容器60を特定し、容器60内の再資源物を購入者へ搬出する。容器60を特定するには、例えば、RFIDタグの携帯式読取装置を用いてもよいし、貼付された印字ラベルで確認してもよい。
【0081】
購入者は、管理装置10のウェブページにアクセスして、常時、購入した再資源物のステータスを確認することができる。そして、購入者は、再資源物を受け取り、排出者(店舗A)へ代金を支払う。購入者が再資源物を受け取る方法は、購入者が保管加工処理場Bで直接受け取るようにしても良いし、保管加工処理場Bから購入者宛へ送付しても良いし、配送便で店舗Aへ配送された再資源物を店舗で受け取るようにしても良い。
【0082】
次に、モニタリング装置70による総量規制について説明する。
本実施形態では、管理装置10は、購入情報a、排出物情報b、確定情報cを定期的にモニタリング装置70へ送信する。これにより、モニタリング装置70は、排出物の量(供給量)と再資源物の量(需要量)の需給バランスが適切であるか否かを判定する。
【0083】
すなわち、各排出物品目について、排出物情報bの排出物の総重量に対して、再資源物の生成に使用される排出物の総重量が少ない場合は、両者の差が排出物の余剰量となり、この余剰量が不法投棄を誘発するおそれがある。このため、モニタリング装置70は、需給バランスをモニターすることで、排出物の排出量が再資源物の購入量を上回ったと判定したときに、その旨の判定結果を行政機関80へ送信する。具体的には、モニタリング装置70は、ある一定期間中の排出物情報bから排出物の総重量を算出すると共に、購入情報aから再資源物に使用される排出物の総重量を算出し、これらを比較して、前者が後者よりも所定重量以上大きい場合に、所定の信号を行政機関80へ送信する。このように、本実施形態では、需給バランスをモニターすることにより、排出物が不法投棄されないことを担保している。
【0084】
また、本実施形態では、排出物を収容した容器60を計量装置22で計量すると、管理装置10から確定情報cが送信されることにより、容器60をロック状態にすることができ、内部の排出物を外部へ取り出すことができなくなる(店舗A)。そして、その容器60内での再資源化処理後に、容器60を再計量すると、管理装置10から品質判定情報hが送信されることにより、容器60をアンロック状態にすることができ、内部の再資源物を外部へ取り出すことができる(保管加工処理場B)。
【0085】
このように、本実施形態では、排出物の購入が確定すると、再資源化処理が終了するまでは容器60内の排出物を取り出すことができないので、排出物の不法投棄を防止することができる。