(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記のような漏液検出装置では、製造装置からの少量の漏液を検出するだけで、直ちに製造装置を停止させてしまう。しかしながら、製造装置からの漏液が少量の場合、製造装置を即停止させなくても工場施設の破損や製品不良に繋がらない場合がある。この場合、本来、製造装置を停止させる必要がないにも関わらず、製造装置を停止させるため、製品の製造時間が短くなって製造装置の生産性を低下させてしまう。また、漏液検出装置に監視される製造装置は、各製造工程の途中に停止される場合、その各製造工程の途中だった製品をやり直し又は廃棄する必要があるため、製造装置の生産性を低下させてしまう。
【0006】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、その目的は、好適なタイミングで検出信号を出力することが可能な漏液検出装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明では、漏液を導入する導入部と、前記導入部に向けて光を照射する投光手段と、前記投光手段から光を前記導入部を介して受光する受光手段と、前記受光手段の受光量に基づいて前記漏液を検出する検出手段とを備えた漏液検知部を有し、前記漏液検知部の前記漏液検出結果に基づいて外部へ検出信号を出力する漏液検出装置であって、前記漏液検出装置は、床面に対して隙間を設けて設置され、前記漏液検知部は、前記漏液検出装置の下面の異なる位置に設けられた第1漏液検知部と第2漏液検知部とを有し、前記漏液検出装置の下面の中心部と周縁部とを結ぶ線上において前記周縁部よりに前記第1漏液検知部が、前記中心部よりに前記第2漏液検知部がそれぞれ配置され、前記第2漏液検知部は、前記漏液検出装置の下面の周縁部から離れた位置に凹設された凹部に設けられ、前記出力制御手段は、前記第2漏液検知部が前記漏液を検知すると前記検出信号を出力し、前記第1漏液検知部が前記漏液を検知すると、所定時間後に前記検出信号を出力することをその要旨とする。
【0008】
同構成によれば、漏液検出装置は、第1漏液検知部が漏液を検出することで漏液の流出量が少量であることを検知することができる。そして、漏液検出装置は、第1漏液検知部が漏液を検知すると、所定時間経過後に外部へ検出信号を出力して外部の装置を停止させることができる。また、漏液検出装置は、第2漏液検知部が漏液を検出することで漏液の流出量が大量であることを検知することができる。そして、漏液検出装置は、第2漏液検知部が漏液を検知すると、直ちに外部へ検知信号を出力して外部の装置を停止させることができる。従って、外部の装置が製造装置の場合、漏液検出装置は、漏液の流出量が少量の場合、製造装置を停止するタイミングを遅らすことができ、製造装置の生産性の低下を低減することができる。
【0009】
請求項2に記載の発明では、請求項1に記載の漏液検出装置において、外部から同期信号を入力する入力手段を有し、前記出力制御手段は、前記第1漏液検知部が前記漏液を検知すると、前記入力手段に入力される前記同期信号に同期して前記検出信号を出力することをその要旨とする。
【0010】
同構成によれば、漏液検出装置は、同期信号に基づいて、外部へ検出信号を送信することができる。従って、漏液検出装置は、漏液が少量の場合、外部の装置の動作に同期して停止させることができる。例えば、外部の装置が製造装置の場合、製造装置の作業の区切りまで製品の製造を継続することができ、製造装置の生産性の低下をさらに低減することができる。
【0011】
請求項3に記載の発明では、請求項1又は2に記載の漏液検出装置において、前記第2漏液検知部の前記導入部は、前記凹部から前記床面に向かって突出形成されてなり、前記第1漏液検知部は、前記漏液検出装置の下面の周縁部に設けられ、前記第1漏液検知部の前記導入部は、前記下面から上方に向かって凹設形成されてなることをその要旨とする。
【0012】
同構成によれば、漏液検出装置は、その下面と床面の隙間に流入した漏液が、下面の周縁部と床面の隙間に流入した後に、凹部と床面の隙間に流入する構成にすることができる。従って、漏液検出装置は、下面の周縁部に第1漏液検知部を少なくとも1箇所設けるだけで、全方位からの少量の漏液を検出することができる。さらに、漏液検出装置は、凹部に第2漏液検知部を設けるだけで全方位からの大量の漏液を検出することができる。
【0013】
請求項4に記載の発明では、請求項3に記載の漏液検出装置において、前記凹部には空気孔が連通されてなることをその要旨とする。
同構成によれば、漏液検出装置は、周縁部と床面に漏液が流入して凹部に溜まった空気を空気孔を介して外部に排出することができ、凹部に漏液を流入することができる。
【0014】
請求項5に記載の発明では、請求項1〜3のいずれか1項に記載の漏液検出装置において、前記第1漏液検知部の前記導入部の周囲の一部には、前記漏液検出装置の下面から前記床面に向かって突出する案内段部が設けられたことをその要旨とする。
【0015】
同構成によれば、案内段部は、床面との隙間が漏液検出装置の下面と床面との隙間よりも狭いため、案内段部と床面との隙間に漏液が引き寄せられる。そのため、案内段部と隣り合う第1漏液検知部の導入部に漏液を引き込み易くすることができ、その結果、漏液を安定して検出することが可能となる。
【0016】
請求項6に記載の発明では、請求項5に記載の漏液検出装置において、前記案内段部は、前記漏液検出装置の下面に向かうにつれて幅広となる形状をなすことをその要旨とする。
【0017】
同構成によれば、案内段部が漏液検出装置の下面に向かうにつれて幅広となる形状(末広がり状)をなすため、漏液をより引き込み易くすることができ、その結果、漏液をより安定して検出することが可能となる。
【0018】
請求項7に記載の発明では、請求項5又は6に記載の漏液検出装置において、前記案内段部は、前記第1漏液検知部の前記導入部を挟むように一対設けられたことをその要旨とする。
【0019】
同構成によれば、案内段部が第1漏液検知部の導入部を挟むように一対設けられるため、導入部に漏液を引き込み易くすることができ、その結果、漏液をより安定して検出することが可能となる。
【0020】
請求項8に記載の発明では、請求項1〜7のいずれか1項に記載の漏液検出装置において、前記漏液検出装置の下面には、前記凹部に向かって突出するガイド部が前記凹部における前記第1漏液検知部から最も離れた位置に設けられたことをその要旨とする。
【0021】
同構成によれば、床面と漏液検出装置の下面との間に浸入した漏液は、第1漏液検知部から最も離れた位置に設けられたガイド部から凹部に浸入しやすくなる。このため、第1漏液検知部での漏液検知から第2漏液検知部での漏液検知までのタイムラグを生じさせやすくすることが可能となる。
【発明の効果】
【0028】
従って、上記記載の発明によれば、製造装置の生産性の低下を低減することができる漏液検出装置を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0030】
(第1実施形態)
以下、第1実施形態を
図1〜
図9に従って説明する。
図1に示すように、漏液検出装置10は、工場内の製造装置11を設置した床面12にボルトBにて取り付けられ、製造装置11からの漏液Wを検出している。そして、漏液検出装置10は、製造装置11からの漏液Wを検出すると、ケーブル13を介して停止信号Stを製造装置11に送信して製造装置11を停止させるようになっている。
【0031】
図2は漏液検出装置10の側面図、
図3は漏液検出装置10の底面図、
図4は漏液検出装置10の正面図を示している。
図2に示すように、漏液検出装置10は、漏液Wを検出するセンサ本体15と、センサ本体15を床面12に固定する基台部16を有している。
【0032】
基台部16は、床面12に設置固定される固定台21と、固定台21の側面から延出形成され、センサ本体15を支持する基台20とを有している。
図3に示すように、固定台21は、略テーパー形状であって、その先細った基端部(
図3において右側)中央位置に垂直方向(
図2において上下方向)にボルト挿通孔21aが貫通形成されている。固定台21は、貫通形成されたボルト挿通孔21aにボルトBが挿通され、その下面21bが床面12と接した状態でボルトBにて床面12と連結固定されている。
【0033】
図2に示すように、固定台21は、基台20の下面20aと床面12の間に隙間D1ができるように、その先端部(
図2において左側)の側面から基台20を延出形成している。基台20の下面20aと床面12の隙間D1は、製造装置11が漏液した場合、漏液Wが隙間D1に流入すると毛細管現象が生じる間隔になっている。
【0034】
図3に示すように、固定台21の側面から延出形成された基台20は円柱形状であって、その下面20aが透光性樹脂により形成されている。基台20は、その下面20aの中央位置に、円形状の凹部20b(以下、円形凹部という)が凹設されている。
【0035】
このような形状により、製造装置11が漏液した場合、基台20の下面20aと床面12の隙間D1に漏液Wが流入すると、最初に、凹部25以外の環状になっている基台20の下面(以下、環状下面という)20cと床面12の隙間D1に漏液Wが流入し、次に、円形凹部20bと床面12の隙間D1に漏液Wが流入するようになっている。
【0036】
詳しくは、基台20の環状下面20cと床面12の隙間D1に流入した漏液Wは、まず、毛細管現象の推進力及び新たに漏液Wが供給されることによって流入方向への圧力が生じ、環状下面20cと床面12の隙間D1に広がっていく。つまり、環状下面20cを離れて円形凹部20bと床面12の隙間に漏液Wが流入するために必要な圧力が、漏液Wに環状下面20cとの表面張力が働くことで、環状下面20cと床面12の隙間D1に漏液Wが広がるために必要な圧力より大きくなっている。
【0037】
従って、最初に、基台20の環状下面20cと床面12の隙間D1に流入した漏液Wは、円形凹部20bと床面12の隙間に流入せずに、環状下面20cと床面12の隙間D1に広がるようになっている。
【0038】
次に、漏液Wが環状下面20cと床面12の隙間D1全てに広がり、漏液Wがさらに供給されて流入方向への圧力が、漏液Wの環状下面20cとの表面張力より大きくなると、円形凹部20b内に漏液Wが流入するようになっている。
【0039】
すなわち、製造装置11から少量の漏液Wがある場合、漏液検出装置10は、その漏液Wが環状下面20cと床面12の隙間D1まで流入する。一方、製造装置11から大量の漏液Wがある場合、漏液検出装置10は、その漏液Wが環状下面20cと床面12の隙間D1に流入し、さらに、円形凹部20b内まで流入するようになっている。
【0040】
そして、この基台20において、環状下面20cに流入する漏液Wを検出する部分に第1検出部25を設けているとともに、円形凹部20bに流入する漏液Wを検出する部分に第2検出部26を設けている。つまり、第2検出部26は、第1検出部25よりも環状下面20cの周縁部から離れた位置に設けられている。
【0041】
第1検出部25は、環状下面20cの反固定台21側(
図3において左側)に設けられている。第1検出部25は、環状下面20cに径方向に沿って凹設した凹部28が設けられている。凹部28は、その内底面を天井面28aとし、その天井面28aにおける環状下面20cの周方向の両側部から側方に向かってお互いに離れる方向に傾斜する傾斜面を第1出射面28b,第1入射面28cとしている。
【0042】
第1検出部25は、その凹部28を挟んで環状下面20cに、一対の第1支持台29が突出形成されている。
図2に示すように、第1支持台29は、床面12と当接する当接面29aを有し、環状下面20cが床面12と当接するように延出形成されている。また、第1支持台29は、その当接面29aから環状下面20cの円形凹部20b側(
図2において右側)に向かって離れる方向に傾斜する傾斜面29bを有している。
【0043】
円形凹部20bに設けた第2検出部26は、
図3に示すように、円形凹部20bの中央位置に空気孔26aが貫通形成され、その空気孔26aを挟んで対向する一対の第2支持台30が突出形成されている。一対の第2支持台30の互いに相対向する側面、即ち、空気孔26a側の側面が内部方向に傾斜されて第2出射面26b,第2入射面26cがそれぞれ形成されている。
【0044】
これにより、基台20は、基台部16が床面12に設置された状態において、第1及び第2支持台29,30が床面12に当接して支持することで基台20の上下方向(
図2において上下方向)のぐらつきを防止している。
【0045】
図2に示すように、基台20は、その外周面に空気孔34を設けている。空気孔34は四角形状であって、基台20の外周面を貫通させることによって形成されている。そして、基台20の内部には、円形凹部20bの空気孔26aと空気孔34を連通する空気通路35が形成されている。
【0046】
つまり、製造装置11が漏液した場合、環状下面20cと床面12の隙間D1全てに漏液Wが流入すると円形凹部20bに空気が溜まってしまう。そこで、漏液検出装置10は、その空気を円形凹部20bの空気孔26aから空気通路35を介して外周面の空気孔34から外部に排出している。
【0047】
センサ本体15は円柱形状であって、基台20に連結されることで床面12に固定されている。
図5は、センサ本体15の概略構成図である。
図5に示すように、センサ本体15は、その内部に第1漏液検知部としての第1投光手段40a、第1受光手段41a、第1検出手段42aと、第2及び第3漏液検知部としての第2投光手段40b、第2受光手段41b、第2検出手段42bを内蔵するとともに、出力制御手段43を内蔵している。
【0048】
第1投光手段40a及び第1受光手段41aは、
図2及び
図3に示すように、センサ本体15の内部において漏液検出装置10の下面から見て環状下面20cの第1検出部25の位置に配設されている。そして、第1投光手段40a及び第1受光手段41aは、第1検出部25において、環状下面20cと床面12の隙間D1に流入する漏液Wを検出する。
【0049】
図6は、第1検出部25において、漏液検出装置10が製造装置11からの漏液Wを検出する原理図である。
第1投光手段40aは、第1出射面28bに出射光を出射し、第1出射面28bにて出射光を透過させるとともに、環状下面20cと床面12の隙間D1に漏液Wが流入していない場合、所定の屈折角で屈折させて透過光として第1入射面28cに出射する。
【0050】
第1入射面28cは、第1出射面28bから入射する透過光を透過するとともに、環状下面20cと床面12の隙間D1に漏液Wが流入していない場合、所定の屈折角で屈折させてセンサ本体15の内部に備えた第1受光手段41aに入射光として出射する。これにより、環状下面20cと床面12の隙間D1に漏液Wが流入していない場合、第1投光手段40aから第1受光手段41aへの光路L1が形成される。
【0051】
反対に、
図7に示すように、環状下面20cと床面12の隙間D1に漏液Wが流入している場合、第1出射面28bにおいて屈折角が大きくなり、光路L1から外れて透過光が第1入射面28cに到達しない。
【0052】
第1受光手段41aは、第1入射面28cから入射光を入射し、入射光の受光量に応じた第1受光信号Sr1を第1検出手段42aに出力する。具体的には、第1受光手段41aは、環状下面20cと床面12の隙間D1に漏液Wが流入する量が少なく、入射光の受光量が大きいほど、第1受光信号Sr1の電圧値を大きくする。反対に、第1受光手段41aは、環状下面20cと床面12の隙間D1に漏液Wが流入する量が多く、入射光の受光量が少ないほど、第1受光信号Sr1の電圧値を小さくする。
【0053】
第1検出手段42aは、第1受光手段41aから第1受光信号Sr1が入力される。第1検出手段42aは、その第1受光信号Sr1と予め設定された第1基準電圧Vk1を比較し、その比較結果に応じた第1検出信号Sd1を出力制御手段43に出力する。
【0054】
詳しくは、第1検出手段42aは、第1基準電圧Vk1以上の第1受光信号Sr1を入力すると、環状下面20cと床面12の隙間D1に漏液Wが流入していないとみなしてLレベル(非検出モード)の第1検出信号Sd1を出力する。反対に、第1検出手段42aは、第1基準電圧Vk1より小さい第1受光信号Sr1を入力すると、環状下面20cと床面12の隙間D1に漏液Wが流入しているとしてHレベル(検出モード)の第1検出信号Sd1を出力する。
【0055】
第2投光手段40b及び第2受光手段41bは、
図2及び
図3に示すように、センサ本体15の内部において漏液検出装置10の下面から見て円形凹部20bの第2検出部26の位置に配設されている。そして、第2投光手段40b及び第2受光手段41bは、第2検出部26において、円形凹部20b内に流入する漏液Wを検出する。
【0056】
図8及び
図9は、第2検出部26において、漏液検出装置10が漏液Wを検出する原理図である。
第2投光手段40bは、第2出射面26bに出射光を出射し、第2出射面26bにて出射光を透過させるとともに、円形凹部20b内に漏液Wが流入していない場合、所定の屈折角で屈折させて透過光として第2入射面26cに出射する。
【0057】
第2入射面26cは、第2出射面26bから入射する透過光を透過させるとともに、円形凹部20b内に漏液Wが流入していない場合、所定の屈折角で屈折させてセンサ本体15の内部に備えた第2受光手段41bに入射光として出射する。これにより、
図8に示すように、円形凹部20b内に漏液Wが流入していない場合、第2投光手段40bから第2受光手段41bへの光路L2が形成される。
【0058】
反対に、
図9に示すように、円形凹部20b内に漏液Wが流入している場合、第2出射面26bにおいて屈折角が大きくなり、光路L2から外れて透過光が第2入射面26cに到達しない。
【0059】
第2受光手段41bは、第2入射面26cから入射光を入射し、その入射光の受光量に応じた第2受光信号Sr2を第2検出手段42bに出力する。具体的には、第2受光手段41bは、円形凹部20b内に漏液Wが流入する量が少ないほど、第2受光信号Sr2の電圧値を大きくする。反対に、第2受光手段41bは、円形凹部20b内に漏液Wが流入する量が多いほど、第2受光信号Sr2の電圧値を小さくする。
【0060】
第2検出手段42bは、第2受光手段41bから第2受光信号Sr2が入力される。第2検出手段42bは、その第2受光信号Sr2と予め設定された第2基準電圧Vk2を比較し、その比較結果に応じた第2検出信号Sd2を出力制御手段43に出力する。
【0061】
具体的には、第2検出手段42bは、第2基準電圧Vk2以上の第2受光信号Sr2を入力すると、円形凹部20b内に漏液Wが流入していないとみなしてLレベル(非検出モード)の第2検出信号Sd2を出力する。反対に、第2検出手段42bは、第2基準電圧Vk2より小さい第2受光信号Sr2を入力すると、円形凹部20b内に漏液Wが流入しているとしてHレベル(検出モード)の第2検出信号Sd2を出力する。
【0062】
出力制御手段43は、第1及び第2検出手段42a,42bから第1及び第2検出信号Sd1,Sd2、及び、製造装置11から同期信号Ssが入力される。ここで、同期信号Ssは、製造装置11の作業の区切りを知らせる信号であって、製造装置11が作業中のときにLレベルとなり、作業の区切り毎に所定時間Hレベルとなる。
【0063】
出力制御手段43は、その第1及び第2検出信号Sd1,Sd2に応じて、製造装置11を停止させる停止信号Stを同期信号Ssに同期して製造装置11に出力する。
詳しくは、製造装置11から漏液Wがない場合、出力制御手段43は、Lレベル(非検出モード)の第1及び第2検出信号Sd1,Sd2が入力され、製造装置11を停止させないLレベル(動作モード)の停止信号Stを製造装置11に出力する。
【0064】
また、製造装置11からの漏液Wが少量の場合、出力制御手段43は、Hレベル(検出モード)の第1検出信号Sd1、及び、Lレベル(非検出モード)の第2検出信号Sd2が入力される。そして、出力制御手段43は、所定時間Hレベルの同期信号Ssが入力された後に、Hレベル(停止モード)の停止信号Stを製造装置11に出力する。
【0065】
すなわち、出力制御手段43は、Hレベル(検出モード)の第1検出信号Sd1、及び、Lレベル(非検出モード)の第2検出信号Sd2が入力されることで、環状下面20cと床面12の隙間D1に製造装置11からの漏液Wが流入し、円形凹部20b内に製造装置11からの漏液Wが流入していないことを認識する。
【0066】
そして、出力制御手段43は、円形凹部20b内に製造装置11からの漏液Wが流入していないため、製造装置11からの漏液Wが少量であると判断する。次に、出力制御手段43は、製造装置11からの漏液Wが少量の場合、すぐに工場施設の破損や製品不良に繋がらないため、仕掛かり中の作業が終了した後で、製造装置11を停止させるようになっている(制御停止)。
【0067】
さらに、製造装置11からの漏液Wが大量の場合、出力制御手段43は、Hレベル(検出モード)の第1及び第2検出信号Sd1,Sd2が入力される。そして、出力制御手段43は、Hレベル(停止モード)の停止信号Stを製造装置11に即出力する。すなわち、出力制御手段43は、Hレベル(検出モード)の第1及び第2検出信号Sd1,Sd2が入力されることで、環状下面20cと床面12の隙間D1に製造装置11からの漏液Wが流入し、さらに、円形凹部20b内にも製造装置11からの漏液Wが流入していることを認識する。
【0068】
そして、出力制御手段43は、円形凹部20b内にも製造装置11からの漏液Wが流入しているため、製造装置11からの漏液Wが大量であると判断する。次に、出力制御手段43は、製造装置11からの漏液Wが大量の場合、すぐに工場施設の破損や製品不良に繋がる虞があるため、作業の仕掛かり中でも製造装置11を即停止させるようになっている(緊急停止)。
【0069】
以上記述したように、本実施の形態によれば、以下の効果を奏する。
(1)漏液検出装置10は、製造装置11からの少量の漏液Wを検出する第1検出部25と、製造装置11からの大量の漏液Wを検出する第2検出部26を設けた。そして、漏液検出装置10は、第1検出部25にて漏液Wを検出すると、仕掛かり中の作業の終了後に製造装置11を停止させ、第2検出部26にて漏液Wを検出すると、作業の仕掛かり中に拘わらず直ちに製造装置11を停止させるようにした。
【0070】
従って、製造装置11からの少量の漏液Wを検出すると、漏液検出装置10は、仕掛かり中の作業終了後に製造装置11を停止させるため、製品及び製造時間を無駄にせずに生産性を向上させることができる。また、製造装置11からの大量の漏液Wを検出すると、漏液検出装置10は、直ちに製造装置11を停止させるため、工場施設の破損や製品不良を未然に防止することができる。この結果、漏液検出装置10は、自身が備えられる製造装置11の生産性の低下を低減することができる。
【0071】
(2)漏液検出装置10は、製造装置11からの少量の漏液Wを検出すると、製造装置11から入力される所定時間Hレベルの同期信号Ssに同期して製造装置11を停止させるようにした。従って、漏液検出装置10は、製造装置11からの少量の漏液Wを検出すると、製造装置11の仕掛かり中の作業が終了次第、製造装置11を停止することができる。この結果、漏液検出装置10は、自身が備えられる製造装置11の生産性の低下をさらに低減することができる。
【0072】
(3)漏液検出装置10は、その下面中央を凹設して円形凹部20bを形成した。従って、漏液検出装置10は、その下面を凹設するだけで容易に、製造装置11からの少量の漏液Wがあるときに流入する環状下面20cと、製造装置11からの大量の漏液Wがあるときに流入する円形凹部20bを形成することができる。
(第2実施形態)
第1実施形態では、漏液検出装置10は、製造装置11からの少量の漏液Wを第1検出部25にて検出すると、製造装置11を仕掛かり中の作業終了後に停止させ、製造装置11からの大量の漏液Wを第2検出部26にて検出すると、製造装置11を即停止させていた。
【0073】
第2実施形態では、漏液検出装置50は、製造装置11からの漏液Wを2つの検出部が検出する時間差に応じて、製造装置11を停止させるタイミングを変更するようになっている。
【0074】
以下、漏液検出装置50が、製造装置11からの漏液Wを2つの検出部が検出する時間差に応じて、製造装置11を停止させるタイミングを変更する場合について、
図10及び
図11に従って、第1実施形態との相違点を中心に説明する。尚、先の
図1〜
図9に示した部材と同一の部材にはそれぞれ同一の符号を付して示し、それら各要素については説明の便宜上その説明を省略する。
【0075】
漏液検出装置50の基台20は、第1実施形態と異なり、その下面20aが凹設されずに第2検出部26が設けられていない。基台20は、その下面20aに第1検出部25と基台20の中心点を挟んだ対称位置に第3検出部51を設けている。第3検出部51は、第1検出部25と同じ構成となっているため、その詳細な説明を省略する。また、
図10に示すように、第3投光手段40c及び第3受光手段41cは、センサ本体15の内部において漏液検出装置10の下面から見て第3検出部51の位置に配設されている。
【0076】
これにより、
図11に示すように、第3検出手段42cは、第1検出手段42aと同様に、第3受光手段41cから第3受光信号Sr3が入力される。第3検出手段42cは、その第3受光信号Sr3と予め設定された第1基準電圧Vk1を比較し、その比較結果に応じた第3検出信号Sd3を出力制御手段43に出力する。
【0077】
具体的には、第3検出手段42cは、第1基準電圧Vk1以上の第3受光信号Sr3を入力すると、第3検出部51と床面12の隙間に漏液Wが流入していないとみなしてLレベル(非検出モード)の第3検出信号Sd3を出力する。反対に、第3検出手段42cは、第1基準電圧Vk1より小さい第3受光信号Sr3を入力すると、第3検出部51と床面12の隙間に漏液Wが流入しているとしてHレベル(検出モード)の第3検出信号Sd3を出力する。
【0078】
すなわち、第1及び第3検出手段42a,42cは、第1及び第3検出部25,51と床面12の隙間に漏液Wが流入しているか否かをそれぞれ検出し、その検出結果に応じた第1及び第3検出信号Sd1,Sd3を時間差測定手段52及び出力制御手段43にそれぞれ出力している。
【0079】
時間差測定手段52は、第1及び第3検出手段42a,42cから第1及び第3検出信号Sd1,Sd3が入力される。時間差測定手段52は、その第1及び第3検出信号Sd1,Sd3を入力する時間差(以下、検出時間差C1という)を測定し、その検出時間差C1に応じた遅延制御信号Scを出力制御手段43に出力する。
【0080】
詳しくは、時間差測定手段52は、検出時間差C1が短くて製造装置11からの漏液Wの流出が早いほど、遅延制御信号Scの電圧値を小さくする。反対に、時間差測定手段52は、検出時間差C1が長くて製造装置11からの漏液Wの流出が遅いほど、遅延制御信号Scの電圧値を大きくする。
【0081】
出力制御手段43は、第1及び第3検出手段42a,42cから第1及び第3検出信号Sd1,Sd3、及び、時間差測定手段52から遅延制御信号Scが入力される。出力制御手段43は、Hレベル(検出モード)の第1及び第3検出信号Sd1,Sd3が入力された状態で、遅延制御信号Scに応じて、停止信号Stを遅延させて製造装置11に出力する。
【0082】
詳しくは、出力制御手段43は、遅延制御信号Scの電圧値が小さいほど、Hレベル(停止モード)の停止信号Stを短く遅延させて製造装置11に出力する。反対に、出力制御手段43は、遅延制御信号Scの電圧値が大きいほど、Hレベル(停止モード)の停止信号Stを長く遅延させて製造装置11に出力する。
【0083】
すなわち、出力制御手段43は、検出時間差C1が短くて製造装置11からの漏液Wの流出が早い場合、直ちに工場施設の破損や製品不良に繋がる虞があるため、製造装置11を早く停止させるようにしている。反対に、出力制御手段43は、検出時間差C1が長くて製造装置11からの漏液Wの流出が遅い場合、直ちに工場施設の破損や製品不良に繋がらないため、製造装置11を遅く停止させるようにしている。
【0084】
以上記述したように、本実施の形態によれば、以下の効果を奏する。
(1)漏液検出装置50は、その下面20aに第1及び第3検出部25,51を備えた。そして、漏液検出装置50は、第1及び第3検出部25,51が製造装置11からの漏液Wを検出する時間差(検出時間差)C1が長いほど、製造装置11を遅く停止させ、反対に、検出時間差C1が短いほど、製造装置11を早く停止させるようにした。
【0085】
従って、漏液検出装置50は、製造装置11からの漏液Wの流出が遅いほど、製造装置11を遅く停止させて製造時間を長くすることができる。この結果、第1実施形態に比べて、製造装置11からの漏液Wを検出した際に製造装置11を遅く停止して製造時間を長くすることができるため、自身が備えられる製造装置11の生産性の低下をさらに低減することができる。
(第3実施形態)
本実施形態は、基台下面の特に第1検出部の形状が上記第1実施形態とは異なる。従って、以下には上記第1実施形態と同様の構成については同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
【0086】
図12及び
図13(a)(b)に本実施形態の基台60を示す。また、
図14に基台60を備えた漏液検出装置10を示す。
図12〜
図14に示すように、基台60の環状下面20cに設けられた第1検出部61(第1漏液検知部)は、上記実施形態の第1検出部25と同位置に構成されている。即ち、第1検出部61は、漏液検出装置の下面(環状下面20c)の周縁部20dに設けられている。また、第2検出部26(第2漏液検知部)は、第1検出部61よりも環状下面20cの周縁部20dから離れた位置に設けられている。また、環状下面20cの中心部と周縁部20d(
図12において周縁部20d上の点P)とを結ぶ線上において周縁部20dよりに第1検出部61が、中心部よりに第2検出部26がそれぞれ配置されている。
【0087】
第1検出部61の中心部には導入部62が凹設されている。導入部62は、その内底面を天井面28aとし、その天井面28aにおける環状下面20cの周方向の両側部から側方に向かってお互いに離れる方向に傾斜する傾斜面を第1出射面28b,第1入射面28cとしている。尚、導入部62の中央には、第2検出部26の空気孔26aと同様の空気抜きのための空気孔62aが貫通形成されている。第1検出部61には、環状下面20cに突出形成された凸部63が基台60の幅方向Yに導入部62を挟むように一対設けられている。各凸部63は、基台60の前後方向Xに沿って環状下面20cの周縁部20dから円形凹部20bに亘って形成されている。また、各凸部63の床面12との対向面63aは、床面12と平行となるように形成されている(
図13a及び
図14参照)。
【0088】
第1検出部61の導入部62の前後方向X両側にはそれぞれ、床面12に向かって突出する第1及び第2案内凸部64,65(案内段部)が形成されている。導入部62と各案内凸部64,65とは前後方向Xにおいて隣り合う位置に設けられている。また、各案内凸部64,65は、前後方向Xにおいて導入部62を挟むように設けられている。尚、環状下面20cの周縁部20dにおいて導入部62の中心部から最も近い箇所Pと導入部62とを結ぶ方向は、基台60の前後方向Xと一致している。
【0089】
第1案内凸部64は、導入部62から環状下面20cの周縁部20dに亘って形成されている。第2案内凸部65は、導入部62から円形凹部20bに亘って形成されている。各案内凸部64,65は、床面12と対向する対向面66と、対向面66の幅方向Y両端の傾斜面67とを有している。つまり、各案内凸部64,65は、前後方向Xから見て環状下面20cに向かうにつれて幅広となる形状(末広がり状)をなしている(
図14参照)。また、各案内凸部64,65の傾斜面67は、凸部63の対向面63aと繋がっている。即ち、第1検出部61は、凸部63と案内凸部64,65とにより2段の段差形状をなしている。また、各案内凸部64,65の導入部62側の面も傾斜面68となっている、これにより、導入部62は、床面12に向かって前後方向X及び幅方向Yに広がる形状をなしている。尚、床面12と案内凸部64,65との間隔は、床面12と凸部63との間隔よりも狭くなるように構成されている。
【0090】
環状下面20cには、3つの円柱状の支柱71が突出形成されている。支柱71は、円形凹部20bの反第1検出部側に1つ設けられるとともに、円形凹部20bの外縁と接する位置であって基台60の中心に対して導入部62の中央部から両側に約60度の位置にそれぞれ1つずつ設けられている。各支柱71は、
図13(b)及び
図14に示すように、床面12と当接しており、支柱71の長さによって床面12から環状下面20cまでの間隔が決定される。尚、支柱71の長さ(床面12から環状下面20cまでの間隔)は適宜変更可能である。また、基台60の上面には、センサ本体15と周方向に係止する一対の係止部72が形成されている(
図14参照)。また、環状下面20cの反第1検出部側には、円形凹部26bに向かって突出するガイド部73が形成されている。
【0091】
このような漏液検出装置10では、床面12と環状下面20cとの間に浸入した漏液は、床面12と凸部63との間に移動する。その後、漏液は床面12と案内凸部64,65との間に移動し、その勢いで導入部62内に浸入し、第1検出部61での漏液検出がなされる。その後、床面12と環状下面20cとの間に浸入した漏液がガイド部73を伝って円形凹部20bに浸入し、第2検出部26での漏液検出がなされる。つまり、床面12と環状下面20cとの間に浸入した漏液は、第1検出部61から最も離れた位置に設けられたガイド部73から円形凹部26bに浸入しやすくなる。このため、第1検出部61での漏液検知から第2検出部26での漏液検知までのタイムラグを生じさせやすくすることが可能となっている。
【0092】
以上記述したように、本実施形態によれば以下の効果を奏する。
(1)第1検出部61の導入部62は、環状下面20cから上方に向かって凹設形成されてなり、環状下面20cには、床面12に向かって突出する案内凸部64,65が導入部62と隣り合う位置に設けられる。これにより、案内凸部64,65は、床面12との隙間が環状下面20cと床面12との隙間よりも狭くなるため、案内凸部64,65と床面12との隙間に漏液が引き寄せられる。そのため、案内凸部64,65と隣り合う導入部62に漏液を引き込み易くすることができ、その結果、漏液を安定して検出することが可能となる。
【0093】
(2)案内凸部64,65は、環状下面20cの周縁部20dにおいて第1検出部61の導入部62から最も近い箇所Pと該導入部62とを結ぶ方向(前後方向X)において導入部62と隣り合うように構成される。これにより、導入部62に対して案内凸部64,65と隣り合う方向と直交する方向側(幅方向側)から漏液を引き込み易くすることができ、その結果、漏液をより安定して検出することが可能となる。
【0094】
(3)案内凸部64,65は導入部62と隣り合う方向(前後方向X)から見て、漏液検出装置の環状下面20cに向かうにつれて幅広となる形状(末広がり状)をなす。このため、前後方向Xから漏液を引き込み易くすることができ、その結果、漏液をより安定して検出することが可能となる。
【0095】
(4)案内凸部64,65は第1検出部61の導入部62を挟むように一対設けられるため、導入部62に漏液を引き込み易くすることができ、その結果、漏液をより安定して検出することが可能となる。
【0096】
尚、上記実施の形態は、以下の態様で実施してもよい。
・本実施形態では、漏液検出装置10は、円柱形状に形成されていたが、多角形状に形成してもよい。
【0097】
このようにしても、上記の実施形態と同様の効果を得ることができる。
・第1実施形態では、漏液検出装置10は、第1検出部25にて漏液Wを検出すると、仕掛かり中の作業の終了後に製造装置11を停止させていた。これに限らず、漏液検出装置10は、第1検出部25にて漏液Wを検出して製造装置11を停止させるタイミングは特に制限されない。例えば、漏液検出装置10は、製造装置11から所定時間Hレベルの同期信号Ssが入力されるタイミングであれば、どのタイミングで製造装置11を停止させてもよい。
【0098】
・第1実施形態では、漏液検出装置10は、環状下面20cに第1検出部25が設けられていたが、環状下面20cに漏液Wを検出する検出部を周方向に等間隔に設けてもよい。これにより、環状下面20cと床面12の隙間D1に漏液Wが流入する箇所と検出部との距離が近くなり、漏液検出装置10は、この漏液Wを検出部にて早く検出することができる。
【0099】
・第1実施形態では、漏液検出装置10の基台20は、その下面20aの中央部を凹設して円形凹部20bを形成し、その円形凹部20bに第2検出部26を配設していた。これに限らず、漏液検出装置10は、第1検出部25と第2検出部26の間に、環状下面20cと床面12の隙間D1より大きな隙間を挟めば下面20aの中央部の形状は特に制限されない。
【0100】
例えば、基台20の下面20aは、その環状下面20cの内側端部を凹設して環状の溝を形成してもよい。また、基台20の下面20aは、その環状下面20cの内側端部から中央位置に向かって下面20aと床面12の隙間が大きくなるように傾斜させてもよい。
【0101】
このようにしても、上記の実施形態と同様の効果を得ることができる。
・第1実施形態では、漏液検出装置10は、第1検出部25にて漏液Wを検出すると、製造装置11から少量の漏液Wが漏れたことを検出し、同期信号Ssに同期して製造装置11を停止させていた。これに限らず、漏液検出装置10は、第1検出部25にて漏液Wを検出すると、製造装置11にて少量の漏液Wが漏れたことを知らせる警報信号を製造装置11に出力してもよい。この場合、漏液検出装置10は、製造装置11からの漏液Wが少量のとき、製造装置11から漏液Wがもれたことを製造装置11に知らせる。また、漏液検出装置10は、第2検出部26にて漏液Wを検出すると、製造装置11から大量の漏液Wが流出したことを検出して製造装置11を停止させることになる。
【0102】
このようにしても、上記の実施形態と同様の効果を得ることができる。
第1実施形態では、環状下面20cと床面12の隙間D1に流入した漏液Wを毛細管現象によって第1検出部25まで流入させていた。これに限らず、環状下面20cに第1検出部25から周方向に環状の突部を設け、環状下面20cと床面12の隙間D1に流入した漏液Wを環状の突部に案内させて第1検出部25に流入させてもよい。
【0103】
このようにしても、上記の実施形態と同様の効果を得ることができる。
・第2実施形態では、漏液検出装置50は、第1及び第3検出部25,51が製造装置11からの漏液Wを検出する時間差(検出時間差)C1に基づいて、製造装置11を停止させるタイミングを変更していた。これに限らず、漏液検出装置50は、検出時間差C1に基づいて、製造装置11の一連の動作の所要時間単位で製造装置11を停止させてもよい。
【0104】
漏液検出装置50は、製造装置11の仕掛かり中の作業が終了次第、製造装置11を停止することができる。この結果、漏液検出装置10は、自身が備えられる製造装置11の生産性の低下をさらに低減することができる。
【0105】
・さらに、検出時間差C1が基準時間より長いと、漏液検出装置50が製造装置11を制御停止し、反対に、検出時間差C1が基準時間より短いと、漏液検出装置50が製造装置11を緊急停止させるようにしてもよい。
【0106】
これにより、第1実施形態と同様な効果を得ることができる。
・さらにまた、漏液検出装置50は、製造装置11から同期信号Ssを入力し、検出時間差C1に基づいて、同期信号Ssに同期して停止信号Stを出力し、製造装置11を停止させてもよい。
【0107】
従って、漏液検出装置50は、製造装置11の仕掛かり中の作業が終了する毎に、製造装置11を停止することができる。この結果、漏液検出装置50は、自身が備えられる製造装置11の生産性の低下をさらに低減することができる。
【0108】
・第2実施形態では、漏液検出装置50の基台20は、第1実施形態と異なり、その下面20aが凹設されずに第2検出部26が設けられていなかった。これに限らず、漏液検出装置50の基台20は、第1実施形態と同様に、その下面20aが凹設されて第2検出部26が設けてもよい。
【0109】
これにより、漏液検出装置50は、第1実施形態と同様に、第2検出部26にて漏液を検出すると、直ちに製造装置11を停止させることができる。
・第3実施形態では、案内凸部64,65は2つ設けられたが、これに特に限定されるものではなく、1つのみで構成してもよい。
【0110】
・第3実施形態の第1検出部61において、凸部63を省略した構成としてもよい。
・第3実施形態では、案内凸部64,65は前後方向Xに隣り合う位置に設けられたが、幅方向Yに隣り合う位置に設けてもよい。
【0111】
・第3実施形態では、案内凸部64は周縁部20dに設けられたが、周縁部20dから離れた位置に設けてもよい。