(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5666246
(24)【登録日】2014年12月19日
(45)【発行日】2015年2月12日
(54)【発明の名称】ダイボンダ装置およびダイボンダ方法
(51)【国際特許分類】
H01L 21/52 20060101AFI20150122BHJP
【FI】
H01L21/52 F
H01L21/52 C
【請求項の数】9
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2010-243422(P2010-243422)
(22)【出願日】2010年10月29日
(65)【公開番号】特開2012-99524(P2012-99524A)
(43)【公開日】2012年5月24日
【審査請求日】2012年12月10日
(73)【特許権者】
【識別番号】300022504
【氏名又は名称】株式会社日立ハイテクインスツルメンツ
(74)【代理人】
【識別番号】110000350
【氏名又は名称】ポレール特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】秦 英恵
(72)【発明者】
【氏名】福田 正行
(72)【発明者】
【氏名】市川 良雄
(72)【発明者】
【氏名】牛房 信之
【審査官】
関根 崇
(56)【参考文献】
【文献】
特開2004−111607(JP,A)
【文献】
特開2007−260706(JP,A)
【文献】
特開昭55−085034(JP,A)
【文献】
特開平05−235061(JP,A)
【文献】
特開平10−012638(JP,A)
【文献】
特開2008−098364(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/52
H01L 21/60
H01L 21/3065
H05K 3/34
B23K 1/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の被接合部材を線はんだによる接合部を形成して接合するダイボンダ装置において、
前記被接合部材に前記線はんだを供給する線はんだ供給部と、
前記被接合部材に供給する前記線はんだの表面の酸化膜を除去する大気圧プラズマ処理方法による表面清浄化手段と、
前記酸化膜を除去した線はんだを溶解させるために加熱を行う加熱手段を備え、
前記表面清浄化手段は、前記線はんだ供給部の下方に、前記線はんだ供給部を通過した前記線はんだの周囲を覆うように配置されており、前記線はんだの酸化膜を除去し、
前記線はんだ供給部は、前記線はんだのうち酸化膜が除去された前記線はんだを供給することを特徴とするダイボンダ装置。
【請求項2】
請求項1記載のダイボンダ装置において、
内部を低酸素濃度に制御されるチャンバーを備え、
前記線はんだの溶解は、前記チャンバーの内部で行われ、
前記表面清浄化手段は、前記チャンバーの内部に設けられていることを特徴とするダイボンダ装置。
【請求項3】
請求項1乃至2のいずれか記載のダイボンダ装置において、
内部を低酸素濃度に制御されるチャンバーを備え、
前記線はんだの溶解は、前記チャンバーの内部で行われ、
前記表面清浄化手段は、前記チャンバーの外に設けられていることを特徴とするダイボンダ装置。
【請求項4】
請求項3記載のダイボンダ装置において、
前記表面清浄化手段と前記チャンバーの間は、低酸素濃度に制御されていることを特徴とするダイボンダ装置。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれか記載のダイボンダ装置において、
前記被接合部材は、基板、リードフレーム、半導体チップのいずれかを含むことを特徴とするダイボンダ装置。
【請求項6】
複数の被接合部材を線はんだによる接合部を形成して接合するダイボンド方法において、
前記被接合部材に供給する前記線はんだの表面の酸化膜を除去する大気圧プラズマ処理方法による表面清浄化工程と、
前記酸化膜を除去した線はんだを前記被接合部材上に供給する線はんだ供給工程と、
前記酸化膜を除去した線はんだを加熱により溶解させる加熱工程と、
前記被接合部材上に供給され溶融した線はんだを用いて、他の被接合部材と接合する接合工程とを含み、
前記表面清浄化工程は、線はんだ供給部を通過した後に前記線はんだの周囲を覆うように配置した表面清浄化手段によって、酸化膜を除去し、
前記線はんだ供給工程は、前記線はんだのうち酸化膜が除去された前記線はんだを前記被接合部材上に供給することを特徴とするダイボンダ方法。
【請求項7】
請求項6のいずれか記載のダイボンダ方法において、
前記加熱工程及び前記接合工程は、低酸素濃度雰囲気下で行われることを特徴とするダイボンダ方法。
【請求項8】
請求項7記載のダイボンダ方法において、
前記表面清浄化工程の後に、前記低酸素濃度雰囲気下に前記線はんだを移動させることを特徴とするダイボンダ方法。
【請求項9】
請求項6乃至8のいずれか記載のダイボンダ方法において、
前記被接合部材は、基板、リードフレーム、半導体チップのいずれかを含むことを特徴とするダイボンダ方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ダイボンダ装置、ダイボンダ方法、及びダイボンダ品質評価設備に関する。
【背景技術】
【0002】
リードフレームを用いた半導体装置は、一般的に、リードフレームのランド部に半導体チップを搭載し、半導体チップの電極とリードフレームの電極をワイヤボンディングなどの手法により電気的に接続する。その後、半導体チップ及び前記ワイヤボンディングなどの配線部周囲を樹脂でモールドし、樹脂部より外側のリードフレーム部分を、所定のリード形状になるように切断し、個々の半導体装置を得る。
【0003】
通常の半導体装置では、リードフレームと半導体チップの接続は接着剤を用いることが多いが、大電流、大電力などを扱う半導体装置では、半導体チップに発生した熱をランド部に伝達させ、半導体装置外部に熱を効率的に逃がす必要があるため、一般的に接着剤より熱伝導率の良いはんだを用いて半導体チップとリードフレームを接合している。
【0004】
リードフレームに半導体チップを搭載し、はんだを用いて接合するダイボンダ装置としては、特開2000−216174などで開示されている。
【0005】
ここで開示されている内容は、リードフレームにはんだを介して半導体ペレットをマウントするダイボンダで、半導体ペレットをマウントする前に溶融半田を上下動し軸周りに回転する攪拌棒を用いて攪拌するものでは、作業時間を短縮するために装置の動作速度を速めると攪拌棒が溶融半田を飛び散らせてしまうという問題があり、これを解決したものである。
【0006】
解決手段としては、カバーで覆われたガイドレール上を加熱されて間欠移動するリードフレームに定量のはんだを供給する半田供給部と、リードフレーム上で溶融したはんだを攪拌棒で攪拌する半田攪拌部と、攪拌された溶融はんだ上に半導体ペレットを供給する半導体ペレット供給部を順次配置したダイボンダの攪拌棒に、少なくとも溶融半田と接触する面を加熱する手段を付設したダイボンダが提案されている。
【0007】
また、特開2009−283705では、はんだ攪拌棒にリードフレームの表面と平行な方向に振動させることが可能な超音波振動子を設け、接合部のボイドを低減させるダイボンダが開示されている。
【0008】
他には、はんだを供給する際に、はんだ供給ノズルから一旦はんだ溶融アームを介してリードフレームにはんだを供給させ、はんだの酸化膜を表面に集中させることなく内部に拡散させたダイボンダ装置も特開2001−176893に開示されている。
【0009】
リードフレーム以外の部材を用いた半導体装置としては、パワー半導体、パワーモジュールなどにおいては、主に銅系の材料からなる放熱ベース基板と絶縁基板との接続、或いは、絶縁基板とダイオードなどの半導体デバイスとの接続が、大面積のはんだ接続により行なわれていて、上記と同様のダイボンドプロセスで行なうことが可能である。これらの大面積のはんだ接続部においては、性能確保、信頼性確保のために、はんだ接合部中のボイド低減が重要となっている。
【0010】
上記以外の大面積のはんだ接合部を行なう方式として、はんだペーストをリードフレーム、または基板に印刷、或いはディスペンサーにより供給し、これに半導体チップを搭載してから、全体を加熱炉にいれ、はんだを溶融させ、リードフレーム、または基板と半導体チップ間を接合させるプロセスもよく用いられている。このプロセスでは、加熱炉として、炉内を真空にできる真空リフロー炉が用いられることが多い。即ち、まずはんだペーストを溶融させて部材への濡れを確保してから、全体を真空引きして、接合部中からボイドを排除するものである。その後、全体を冷却させるが、冷却後には、フラックス残渣が残り、洗浄工程を伴う場合が多い。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】特開2000−216174
【特許文献2】特開2009−283705
【特許文献3】特開2001−176893
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
しかしながら、上記の既に開示されているダイボンダに関する公知例では、はんだが供給された後に、攪拌棒などによりはんだの表面の酸化膜を破壊して分散させるか、或いははんだ供給時にはんだの酸化膜をはんだ内部に拡散させるのみで、接合部には酸化膜が必ず残るプロセスとなっていた。
【0013】
これらの酸化膜が界面に残った場合には、はんだと被接合材とのぬれを阻害し、ボイドを発生させたり、酸化膜が挟まったような接合不良の原因となる。また、はんだ内部に酸化膜を分散させた場合でも、除去されていないため、はんだ内部でのボイドにつながる。更に、はんだの機械的特性、熱伝導特性の低下にもつながってしまう。
【0014】
このようにボイドの発生、界面の接合不良は、はんだ接続部の熱抵抗の増加、放熱性の低下につながり、半導体装置としての必要な性能が確保できないという問題を引き起こす。また、接合強度も低下する。このため、熱疲労特性が低下し、長期的な信頼性が確保できない。これらの大面積のはんだ接合が使われる半導体デバイスは、一般的にパワー半導体、パワーモジュールの用途が多く、エアコン、パソコンなどの家電用途の半導体装置の他に、自動車機器、鉄道、産業機器などにも用いられ、性能、信頼性に影響するはんだ接合部の品質は非常に重要となっている。また、今後は、パワー半導体でも小型化が必要であり、且つ熱抵抗を低減させるためにははんだの厚みが薄くなる傾向があり、更にダイボンド接合部のボイドの制御、ぬれの確保が重要となっている。
【0015】
一方、はんだペーストを使用した接合方式では、ボイド発生の要因は、溶剤成分の揮発、及びはんだと有機成分との反応物が分解ガスとして発生することなどによると考えられ、これを除去するために真空リフロー炉にて真空引きを行なっている。しかし、真空に引くためにバッチ処理が必要であること、冷却後には、フラックス残渣が残るため、洗浄工程が必要であることなどから、製造プロセスが長くなり、低コスト化の阻害要因となっている。
【0016】
以上から、接合部中のボイドの低減、界面の接合不良を改善する無洗浄のダイボンドプロセス、及びこれを実現するダイボンダ設備が必要となっている。
【課題を解決するための手段】
【0017】
上記課題を解決するために、本発明は、複数の被接合部材を線はんだによる接合部を形成して接合するダイボンダ装置において、前記被接合部材に前記線はんだを供給する線はんだ供給部と、前記被接合部材に供給する前記線はんだの表面の酸化膜を除去する大気圧プラズマ処理方法による表面清浄化手段と、前記酸化膜を除去した
線はんだを溶解させるために加熱を行う加熱手段を備え、前記表面清浄化手段は、
前記線はんだ供給部の下方に、前記線はんだ供給部を通過
した前記線はんだ
の周囲を覆うように配置されており、前記線はんだの酸化膜を除去し、前記線はんだ供給部は、前記線はんだのうち酸化膜が除去された前記
線はんだを供給することを特徴とする。
【0018】
また、複数の被接合部材を
線はんだによる接合部を形成して接合するダイボンド方法において、前記被接合部材に供給する前記線はんだの表面の酸化膜を除去する大気圧プラズマ処理方法による表面清浄化工程と、前記酸化膜を除去した線はんだを前記被接合部材上に供給する線はんだ供給工程と、前記酸化膜を除去した線はんだを加熱により溶解させる加熱工程と、前記被接合部材上に供給され溶融した
線はんだを用いて、他の被接合部材と接合する接合工程とを含み、前記表面清浄化工程は、線はんだ供給部を通過
した後に前記線はんだ
の周囲を覆うように配置し
た表面清浄化手段によって、酸化膜を除去し、前記線はんだ供給工程は、前記線はんだのうち酸化膜が除去された前記
線はんだを前記被接合部材上に供給することを特徴とする。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、リードフレーム、又は基板にはんだを供給した時点で既に酸化膜量が低減しているため、半導体チップとの接合部について、ボイドの発生、およびはんだと被接合部材との界面でのぬれ不良を抑えることができる。即ち、はんだの酸化膜が界面に残った場合は、はんだと被接合材との界面でボイドが発生したり、接合不良につながっていたが、これらの課題を解決可能である。また、はんだ内部に分散した酸化膜量を低減することが可能なため、はんだ内部のボイドの発生を防止可能である。
【0020】
そのため、はんだ接続部の放熱性を確保でき、半導体装置として必要な性能を得ることが可能である。また、ボイドが低減できるため接合強度が確保でき、長期的な信頼性が保障可能である。また、半導体チップ周辺のフィレットの形状も良好になり、機械的強度を確保することができる。
【0021】
更に、従来のはんだペーストを使用した方式と比較して、冷却後の洗浄工程が必要ないため、無洗浄で高品質なダイボンド接合部を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図1】本発明のダイボンダの主要部分を示す図である。
【
図2】ダイボンド品質評価設備の構成を示す図である。
【
図3】ボイド、ぬれ不良が生じるときの様子を模式的に示した図である。
【
図5】本発明のはんだ表面清浄化ユニットで処理したのちのダイボンド接続部を模式的に示した図である。
【
図6】本発明の別のダイボンダの主要部分を示す図である。
【
図7】
図6に示した本発明のダイボンダ構造のはんだ供給部分の拡大を示す図である。
【
図8】従来のダイボンダの主要部分を示す図である。
【
図9】本発明の別のダイボンダの主要部分を示す図である。
【
図10】本発明の機械的なはんだ酸化膜除去方法を示す図である。
【
図11】本発明のプラズマ発生手段を備えた表面清浄化ユニットを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施の形態を説明するための全図において、同一部には原則として同一符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
【0024】
(実施例1)
図1は、本発明のはんだ表面清浄化ユニットを有するダイボンダの主要部分の拡大図である。このダイボンダ1は、外気を遮断するためにカバー2で覆われていて、複数の被接合部材であるリードフレーム、又は基板3を間欠的に移動させるガイドレール4を有し、リードフレーム、又は基板3の移動方向5に沿ってカバー(チャンバー)2上面の所定位置に3つの開口窓6a、6b、6cを有するものである。ダイボンドプロセスに沿って説明すると、第1の工程は、はんだの供給部であり、長尺の線はんだ7をリードフレーム、又は基板3に、開口窓6aを通して供給する。詳細にこの工程を説明すると、はんだ供給ノズル18から送り出された線はんだ7は、表面清浄化ユニット10を通ってから、ヒーター8によって加熱されたリードフレーム、又は基板3に接触し線はんだ7の先端が溶融してリードフレーム、又は基板3にぬれ、はんだが供給される(供給されたはんだ9)。即ち、酸化膜を除去しながら、リードフレーム、又は基板3にはんだを供給することが特徴になっている。従って、供給されたはんだ9の表面のSn酸化膜量は、従来の表面清浄化ユニット10のない方式より大幅に低減する。
【0025】
比較のため、
図8に従来のダイボンダ装置80を示したが、はんだ供給ノズル18から送り出された線はんだ7は、表面清浄化ユニットを通らずに、ヒーター8によって加熱されたリードフレーム、又は基板3に接触し、線はんだ7の先端が溶融してリードフレーム、又は基板3にぬれ、はんだが供給される(供給されたはんだ81)。従って、線はんだ7に予め存在していた酸化膜は、供給されたはんだ81の表面、或いは内部にそのまま残るものとなり、本発明と全く異なるものである。
【0026】
図1に示した本発明の第2の工程では、開口窓6bからはんだ成形棒11が下降して供給されたはんだ9を押し、リードフレーム、又は基板3の表面に所望の形状にぬれ広がらせる(ぬれ広がったはんだ12)。第3の工程では、開口窓6cから半導体チップ13を吸着したコレット14が下降し、ぬれ広がったはんだ12に半導体チップ13を搭載、接合させる。これによりリードフレーム、又は基板3上に、はんだ接続部15を介して半導体チップ13が接合された。これらのダイボンド接合部の品質としては、従来の方式よりボイド率を抑えることができる。ボイド率は、X線観察装置、超音波探傷装置等により測定可能である。
【0027】
このとき、より品質を向上させるために、第2の工程で、開口窓6bからはんだ成形棒11を下降させ、はんだを所望の形状にぬれ広がらせる際に、はんだが不要な箇所にまで飛び散らない範囲で、超音波などの振動を与え、ぬれを促進させても良い。また、リードフレーム、又は基板3と水平方向、あるいは垂直方向、回転方向に数回変位を与えてもぬれを促進することができる。また、成形棒11の先端に、はんだが所望の形状にぬれ広がりやすいように、溝やくぼみを設け、且つ、はんだの流動性を低下させないように、加熱機能を設けておくとより品質を向上させることができる。
【0028】
また、第3の工程で半導体チップ13を下降させる工程では、x、y、z方向に位置ずれしない程度の振幅で動作させたり、超音波振動等を与えて、ぬれを促進させてもよい。これにより、より品質向上が期待できる。また、表面の酸化膜の影響をより排除するために、半導体チップ13をリードフレーム、又は基板13に平行に、ほぼ横方向から進入させてもよい。これにより、酸化膜を半導体チップの先端部のエッジで排除しながら搭載することができる。或いは、コレット14をつばのある形状とすることで、前記コレット14のつばを用いて酸化膜を接合部から排除してもよい。これによっても、品質向上が期待できる。
【0029】
これらのプロセスは、フラックスを用いないフラックスレスのプロセスであるため、ダイボンダ1内のカバー2で覆われた部分は、はんだ表面を酸化し難くするため、外気と遮断し、カバー2内部の雰囲気は窒素、或いは窒素と水素の混合ガスなどで充填し、なるべく内部に残留する酸素濃度を低く保つ必要がある。このため、カバー2内を窒素等で満たして大気よりも低酸素濃度とし、リードフレーム、又は基板3のカバー2内部への入り口16、出口17の形状はなるべく小さくして、外部からの酸素の進入を低減させ、ぬれを確保することが重要である。表面清浄化ユニット10は、カバー2内に設置してある。
【0030】
また、
図9に、本発明の別のダイボンダ装置90を示したが、はんだ表面清浄化ユニット10、ヒーター8をカバー2の外側に設置してある。これにより、カバー2内の容積を小さくすることができ、雰囲気ガスの使用量を削減し、製造時のランニングコストを下げることが可能となる。ここで、このようにカバー2の外部に表面清浄化ユニット10を設けた場合、表面清浄化ユニット10で処理して酸化膜量を低減させた線はんだ7が、低酸素濃度の雰囲気に制御されたカバー2内に入るまでの間も、大気に触れて再酸化しないように、ある程度の低酸素濃度の領域を通過できるように仕切りなどを用いることも、品質向上に重要である。このとき、表面清浄化を行った後の線はんだ7が通るはんだ供給ノズル18内も、低酸素濃度にしておくことが望ましい。
【0031】
はんだ表面清浄化ユニット10は、線はんだ7の表面に対しプラズマ処理を行うものである。即ち、線はんだ7の保持部と、真空に排気する排気部とガスを導入するガス導入部とを備えた処理室と、排気部により処理室の内部が真空に排気されてガス導入部からガスが導入された状態で、処理室内部の線はんだ7に対し、
図11に示したようにプラズマを発生させる処理用の電極19と、真空度、ガス流量、出力、処理時間等によってエネルギを制御する制御手段とを備えている。線はんだ7は円筒状であるため、プラズマ処理面の位置を円周上である程度均一にするために、線はんだ7を回転させるか、プラズマ発生手段を移動、或いは回転できるようにしても良い。また、ガスを導入する際、アルゴンガスを用いて、表面の酸化膜をドライエッチングにより除去してもよいが、ダイボンダ炉内雰囲気で用いている窒素ガス、或いは窒素と水素を組み合わせた混合ガスを用いても良い。
【0032】
次にこのような発明に至った理由を説明する。従来、ダイボンドによる大面積のはんだ接続部にはボイド不良が多く見られた。このボイドはダイボンダ炉内を窒素、或いは窒素と水素の混合ガスなどで充填しても、酸素が残留し、この残留酸素によってはんだが酸化することが主要因と推定されていた。そこで、ボイド発生原因を明らかにするために、
図2に示したダイボンド品質評価設備21を製作した。この評価設備21は、ガスボンベまたはガス配管22が流量計23を介して、加熱チャンバー24につながっていて、加熱チャンバー24内へガスを導入できるようになっている。加熱チャンバー24内の酸素濃度は、酸素濃度計25により測定可能であり、更に、この測定値により、導入ガスを制御することも可能である。また、加熱チャンバー24は、内部にヒーターステージ26があり、この温度は、ヒーターステージ26に取り付けられた熱電対(図示していない)により所望の温度に設定可能となっている。加熱チャンバー24の上部には2つの開口窓27a、27bがあり、開口窓27aは線はんだ7を供給するためのはんだ供給ノズル28が取り付けられていて、所定の長さを押し出すことが可能となっている。また中央の開口窓27bからは、吸着コレット29が設置されていて、開口窓27bの直下で半導体チップ13と、はんだを所望の形状にぬれ広がらせるはんだ成形用のコレット(図示していない)が簡単に取り替えられるようになっている。また、加熱チャンバー24の側面にはガラス窓30が設置されていて、斜め上方、或いは真横から、カメラ31で、線はんだ7がリードフレーム、又は基板3にぬれる時の挙動、溶融状態、半導体チップ13とのぬれ状態をモニタ32で観察できる。この観察結果は、パソコンなどの記録部33に記録ができるようになっている。またこのとき、はんだのぬれの映像とともに、温度や時間が同時に画面上で確認できるようになっている。
【0033】
このダイボンド品質評価設備21の特徴を説明する。通常のダイボンダ装置では、それぞれ工程の決められた位置で処理されるため、各工程分のスペースが必要であるが、本評価設備21では、リードフレーム、又は基板3の位置は移動させずに、はんだ供給は斜め上方から行ない、リードフレーム、又は基板3の直上で、はんだ成型用コレットと、半導体チップ13をつけかえることで、はんだを成形する第2の工程と、半導体チップを搭載・接合する第3の工程の両方の処理が可能であるため、加熱チャンバー24は小型化が可能である。従って、ガス使用量を低減可能で、且つ、雰囲気制御が正確に行なえる。また、斜め方向、または真横からぬれの挙動を観察できることから、リードフレーム、又は基板3への接触角の変化が測定でき、ダイボンド品質とぬれ性との関係が評価できる。なお、本ダイボンド品質評価設備は、接合品質の評価目的以外にも、ダイボンド接合試作、量産工程でも用いることが可能である。
【0034】
従って、
図2に記載のダイボンド品質評価設備21を使用してダイボンド性の評価を行ったところ、ダイボンド不良発生のメカニズムが明らかになった。これを、
図3を用いて説明する。
【0035】
図3は、はんだ表面清浄化ユニット10を用いない従来のダイボンダプロセスの場合の、はんだぬれの模式図を示す。通常の線はんだ7は、はんだ材質、製造条件、保管条件によって厚みの違いはあるが、表面には必ず酸化膜40が存在する。従って第1の工程でリードフレーム、又は基板3上に線はんだが接触し、はんだが供給された時点で、供給されたはんだ9上には線はんだ7由来の酸化膜41が載っていることがわかった。そして、次の工程ではんだ成形棒11により、リードフレーム、又は基板3上に供給されたはんだ9を押してぬれ広がらせても、基本的には、ぬれ広がったはんだ12上に酸化膜42が残っていた。通常、ダイボンダプロセスでは、窒素、或いは窒素と水素の混合ガスを雰囲気ガスに用いていて、カバー2に覆われた部分での酸素濃度が低くなるように制御してある。一方、はんだ材料として多く用いられる組成は、Snを主成分としたはんだであり、はんだ表面は通常Snの酸化膜に覆われている。しかし、Snの酸化膜は安定であること、及び、ダイボンドプロセスは単位時間あたりの生産数を確保するために各処理工程をなるべく短時間で行なうことが望ましいため、高温に保持できる時間も短く、水素が混合してある雰囲気中でも、はんだが接合する200℃から300℃程度では酸化膜の還元はあまり期待できないことが、本ダイボンド性評価設備21による観察からわかった。従って、ぬれ拡がったはんだ上には酸化膜42が除去されずに必ず残る。即ち、これに半導体チップ13を搭載し接合させても酸化膜42により接合が阻害される。例えば、酸化膜42は一部が破壊、分散されるが(破壊・分散された酸化膜45)、ボイド43や濡れ不良44につながることがわかった。溶融ぬれ広がったはんだ12の表面を攪拌したり、半導体チップ13を搭載する際に超音波振動を与える工夫などを行なっても、酸化膜42の破壊、分散は促進されるが、結局、酸化膜42を除去できずに接合層中に残存する。更に、炉内の残留酸素の量が多い場合には、はんだ表面に残った酸化膜42が半導体チップ13周囲の滑らかなフィレット形成を阻害し、
図4に示したように、いびつなフィレット形状46になることがわかった。
【0036】
以上の、ダイボンド品質評価設備21を用いた検討をまとめると、水素を含む還元性の雰囲気中でも、通常のはんだ付け温度付近、通常の量産プロセスでの処理時間では、はんだ表面のSn酸化膜の還元・除去はあまり期待できない。また、表面に残った酸化膜は、その後のプロセスで破壊・分散させても接合部に残りボイド、ぬれ不良、フィレット形状不良を引き起こす。また、一般的にはんだは一度酸化膜除去を行なっても、一旦大気中に放置すると、すぐに自然酸化膜が形成される。従って、リードフレーム、又は基板3にはんだを供給する直前で、大気中にほぼ触れない部分で、線はんだ7の表面の酸化膜を除去しなければ、ダイボンド品質を確保することができないことがわかった。
【0037】
以上から、線はんだ供給直前にはんだ清浄化ユニット10を設け、酸化膜を除去しながら、リードフレーム、又は基板3にはんだを供給する必要があることがわかった。
【0038】
次に、このようなはんだ表面清浄化ユニット10を用いて、リードフレーム、又は基板3に供給する直前で線はんだ7の表面を処理するダイボンドプロセスにより、品質が向上する理由を説明する。
【0039】
図5は、表面清浄化ユニット10を用いた場合のダイボンダプロセスのはんだ酸化膜の変化を示す。本発明のはんだ表面清浄化ユニット10を用いた場合には、線はんだ7の表面に残る酸化膜50の量を大幅に低減しているため、基板に供給したときのはんだ表面の酸化膜51量、次の工程のはんだ成型棒によりはんだをぬれ拡がらせた時のはんだの表面の酸化膜52量も低減可能である。従って、このように酸化膜の少ないはんだ表面に、第3の工程で、半導体チップ13を搭載、接合させると、接合部にボイドの発生、ぬれ不良ができにくく、高品質な接合部を得ることができた。
【0040】
具体的に、表面清浄化処理として、Arガスを用いて低圧プラズマ処理(例えば、エッチングレート:約10nm/分)を行う場合、線はんだ表面の酸化膜の厚みをオージェ分析により測定したところ、約2nmであったため、表面酸化膜を完全に除去するためには、約12秒の処理が必要である。そこで、表面清浄化ユニットでは、ある程度の長さを同時に処理できるようにすることで、単位時間当たりの生産数を落とすことなく表面清浄化の処理が可能である。或いは、完全に酸化膜を除去できなくても、ある程度低減できれば、その後、水素雰囲気中での再酸化は遅く、ボイド低減に効果がある。また、従来では、リードフレーム、又は基板3にはんだを供給した後、はんだ表面の酸化膜を攪拌棒などで攪拌して破壊・分散していて、各はんだ供給部を個別に処理する必要があったが、本方式では単位時間当たりの生産数を多く確保でき、生産効率のよい方式といえる。また、はんだの表面が清浄化していれば、半導体チップ13を搭載、接合するときにも、従来は振動や振幅を与えて、はんだ接合部内に挟まった酸化膜を排除していたが、この接合時間も短縮でき、効率を向上させることができる。更に、このように、はんだ接合時の時間を短縮できることから、リードフレーム、又は基板3の材料、及び、半導体チップ13の電極層のはんだ中への溶解を抑制することができ、信頼性の向上、電極層の厚みの低減による低コスト化を図ることができる。
【0041】
図1に示したダイボンダ装置1を使用して、リードフレームの表面メタライズとして用いられている、Cu、Ni、Agに対して、ダイボンドを行ない、ボイド率を調査した結果を示す。チップは3mm×5mmで厚み0.4mmのチップを用い、裏面のメタライズにはNi層、更にこの表面にAu層を形成した。はんだはSn−3wt%Ag−0.5wt%Cuの3元系の鉛フリーはんだを用いた。サンプルの温度は280℃、炉内の雰囲気は窒素に4%の水素を含む混合ガスを用い、残留酸素濃度の影響を調べるために、酸素を30ppm、と130ppmの2条件に設定し、ボイド率を評価した。この結果、残留酸素が130ppm存在しても、線はんだ7が表面清浄化ユニット10を通過した場合には、ボイド率が低減した。参考として表面清浄化ユニット10を付設しないダイボンダ装置では、数%以上のボイドが発生していた。従って、本発明の表面清浄化ユニット10を有するダイボンドプロセスを用いたことにより、高品質なダイボンド接合部を実現できた。
【0042】
(実施例2)
本発明の実施の形態2として、はんだ表面清浄化ユニットに大気圧プラズマ処理方式を採用した場合を説明する。これ以外は実施例1と同様である。大気圧プラズマ処理用のガスとしては、ダイボンド時の雰囲気ガスである窒素と水素の混合ガスをそのまま使用することが可能であり、新たな処理用のガスを必要としない。しかし、別途、ヘリウムガスと水素ガスの混合ガスや、アルゴンガスと水素ガスの混合ガスなどを用いても良い。また大気圧中での処理であるため、はんだ表面清浄化ユニット10の上端、下端の開閉扉などが不要であり、且つ、真空に置換する時間等を削減でき、連続的な処理が可能であるため、生産効率が高いものである。
【0043】
プラズマジェットは、線はんだ7の側面に当たるように配置したが、線はんだ7の先端までプラズマジェットの照射範囲とすれば、よりボイド率低減への効果が高い。これは、加熱したリードフレーム、又は基板3に線はんだ7を接触させてはんだを供給すると、線はんだ7の先端は一度溶融して凝固することとなる。一般的に溶融しているはんだには、周囲の残留酸素が吸着しやすいため、一度溶融した先端部は酸化層が厚くなっている可能性がある。このため、この先端部分を、次のリードフレーム、又は基板3に供給する直前に、表面清浄化処理すれば、品質向上に大きく寄与できる。更に、プラズマジェットの照射範囲がリードフレーム、又は基板3表面にまで及ぶようにすれば、他の工程を追加することなく、リードフレーム、又は基板3のぬれ性が向上し、ボイド率低減に有効である。
【0044】
以上より、大気圧プラズマ処理によって水素プラズマを発生させ、線はんだ7表面のSn酸化膜と反応させることにより、はんだ表面の酸化膜をリードフレーム、又は基板3に供給する直前に低減できる。これにより、ダイボンド接合部のボイド低減、ぬれ不良を防止し、高品質化を図ることができる。且つ、残渣等が発生しないため、洗浄も必要なく低コスト化を図ることが可能である。
【0045】
(実施例3)
本発明の実施の形態3では、はんだ表面清浄化ユニットとして電解液中で還元する方式を採用した場合を説明する。これ以外は、実施例1と同様である。本方式は、線はんだ7を電解液中を通過させ、この溶液に浸っている部分に電流を流すことで酸化膜の還元を起こさせるものである。これにより、線はんだのSn酸化膜量を低減することができ、ダイボンド接続部のボイド低減、ぬれ不良を防止し、高品質化を図ることができた。
【0046】
(実施例4)
本発明の実施の形態4では、はんだ表面清浄化ユニットとして、フラックス等の還元性を有する溶液中で線はんだ7の酸化膜を還元する方式を説明する。これ以外は実施例1と同様である。本方式は、線はんだ7をリードフレーム、又は基板3に供給する前に、フラックス等の還元性を有する溶液中を通過させ、線はんだ7の表面の酸化膜と反応させるものである。低温では反応速度が遅いため、短時間で処理するためには、温度をあげることが有効であるが、線はんだ7の融点以上でははんだが溶けて、形状が変化してしまうため、上限温度は融点より低い温度とする。これにより、短時間で酸化膜除去の処理が可能となる。この方式では、フラックス等の還元性の有する溶液残り、或いは反応残渣等が問題になると考えられるが、溶液を通過した後、低沸点の溶剤中を通過させても良いし、溶剤を含んだ布、スポンジ等で清掃することも可能である。このような処理により、線はんだ7表面のSn酸化膜量をリードフレーム、又は基板3に供給する前に低減することが可能であり、ダイボンド接続部のボイド低減、ぬれ不良を防止し、高品質化を図ることができる。
【0047】
(実施例5)
本発明の実施の形態5では、はんだ表面清浄化ユニットとして、線はんだの表面酸化層を機械的に除去する方式を説明する。これ以外は実施例1と同様である。本方式は、表面清浄化ユニットとして、
図10に示したように、小型のブラシ101を装着したローラーを回転させる機構を設け、線はんだ7をリードフレーム、又は基板3に供給する前に、ブラシを回転させたローラー間を通過させ、前記の小型のブラシ101により線はんだ7の表面をこすり、酸化膜を除去するものである。はんだ表面の酸化膜を除去することが目的であるため、ブラシの材質は金属のものが適するが、ある程度の硬さがあれば、金属以外のものでも用いることが可能である。これらのブラシは、線はんだが変形したり傷が大きく残らないように、ブラシのワイヤは細かく、ある程度弾力のあるものから選択することが望ましい。またブラシをかけた後の残渣が問題なる場合には、低沸点の溶剤中を通過させても良いし、溶剤を含んだ布、スポンジ等で清掃することも可能である。このような処理により、線はんだ7表面のSn酸化膜量をリードフレーム、或いは基板3に供給する前に低減することが可能であり、ダイボンド接続部のボイド低減、ぬれ不良を防止し、高品質化を図ることができる。
【0048】
(実施例6)
本発明の実施の形態6では、
図6を用いて、装置の小型化、ダイボンドプロセスの短時間化を同時に実現できるダイボンダ機60を説明する。これ以外は実施例1と同様である。このダイボンダ装置60は、実施の形態1のダイボンダ1と比較し、はんだ供給部とはんだ成形部が一体化していて、はんだ供給部61の先端に鋳型62を有することが特徴となっている。即ち、線はんだ7をリードフレーム、又は基板3に供給するときに、
図7に拡大して示したように、表面清浄化ユニット10を通った線はんだ7は、鋳型62に達する。この鋳型62は、リードフレーム、又は基板3にほぼ接していて、鋳型62に作られたくぼみ部分(凹部分)63とリードフレーム、又は基板3に囲まれた部分に溶融したはんだが流れ込み、所望の形状のはんだが、リードフレーム、又は基板3に供給できる。鋳型の材質としては、はんだがぬれないものとして、SUS、カーボン、ガラス、セラミックなどで作成することが可能である。これにより、はんだ表面清浄化ユニット10を通過して酸化膜が低減したはんだが、鋳型62に流し込まれることにより、所望の形状のはんだを短時間で供給することが可能である。また、装置を小型化可能であり、使用するガス量も低減できる。且つ、冷却後の洗浄は必要ない。以上により、ダイボンド接続部のボイド低減、ぬれ不良を防止し、高品質化を図ることができる。
【符号の説明】
【0049】
1・・・本発明のダイボンダの主要部分、2・・・カバー、3・・・リードフレーム、又は基板、
4・・・ガイドレール、5・・・リードフレーム、又は基板の移動方向、6a、6b、6c・・・開口窓、7・・・線はんだ、8・・・ヒーター、9・・・供給されたはんだ、10・・・表面清浄化ユニット、
11・・・はんだ成形棒、12・・・ぬれ広がったはんだ、13・・・半導体チップ、
14・・・コレット、15・・・はんだ接続部、16・・・入り口、17・・・出口、
18・・・はんだ供給ノズル、19・・・処理用の電極、
21・・・ダイボンダ品質評価設備、22・・・ガスボンベまたはガス配管、23・・・流量計、
24・・・加熱チャンバー、25・・・酸素濃度計、26・・・ヒーターステージ、
27a、27b・・・開口窓、28・・・はんだ供給ノズル、29・・・吸着コレット、
30・・・ガラス窓、31・・・カメラ、32・・・モニタ、33・・・記録部、
40・・・線はんだ表面の酸化膜、41・・・線はんだ由来の酸化膜、42・・・酸化膜、
43・・・ボイド、44・・・ぬれ不良、45・・・破壊・分散された酸化膜
46・・・半導体チップ周囲のフィレットでいびつな部分
50・・・線はんだ表面の酸化膜、51・・・基板に供給したときのはんだ表面の酸化膜、
52・・・はんだをぬれ拡がらせた時の酸化膜、
60・・・小型化、ダイボンドプロセスの短時間化を同時に実現した本発明のダイボンダの主要部分、61・・・鋳型を用いたはんだ供給部、62・・・鋳型、63・・・くぼみ、
80・・・従来のダイボンダ装置の主要部分、81・・・供給されたはんだ、
90・・・本発明の別のダイボンダの主要部分
101・・・小型のブラシ。