特許第5666301号(P5666301)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5666301
(24)【登録日】2014年12月19日
(45)【発行日】2015年2月12日
(54)【発明の名称】エルゴメトリックトレーニング装置
(51)【国際特許分類】
   A63B 22/06 20060101AFI20150122BHJP
   A63B 21/008 20060101ALI20150122BHJP
   A63B 71/06 20060101ALI20150122BHJP
【FI】
   A63B22/06 G
   A63B21/008
   A63B71/06 J
【請求項の数】16
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2010-522125(P2010-522125)
(86)(22)【出願日】2008年8月28日
(65)【公表番号】特表2010-536508(P2010-536508A)
(43)【公表日】2010年12月2日
(86)【国際出願番号】AT2008000306
(87)【国際公開番号】WO2009026604
(87)【国際公開日】20090305
【審査請求日】2011年8月25日
【審判番号】不服2013-23986(P2013-23986/J1)
【審判請求日】2013年12月5日
(31)【優先権主張番号】A1363/2007
(32)【優先日】2007年8月30日
(33)【優先権主張国】AT
(31)【優先権主張番号】A1364/2007
(32)【優先日】2007年8月30日
(33)【優先権主張国】AT
(73)【特許権者】
【識別番号】510054326
【氏名又は名称】ミラン・バカノヴィッチ
(73)【特許権者】
【識別番号】510054337
【氏名又は名称】ドゥシャン・アダモヴィッチ
(73)【特許権者】
【識別番号】510054348
【氏名又は名称】イアン・ジョン・ウィルソン
(73)【特許権者】
【識別番号】510054359
【氏名又は名称】ジョン・ダドリー・ウィルソン
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100064908
【弁理士】
【氏名又は名称】志賀 正武
(74)【代理人】
【識別番号】100089037
【弁理士】
【氏名又は名称】渡邊 隆
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(72)【発明者】
【氏名】ミラン・バカノヴィッチ
(72)【発明者】
【氏名】ドゥシャン・アダモヴィッチ
【合議体】
【審判長】 黒瀬 雅一
【審判官】 藤本 義仁
【審判官】 江成 克己
(56)【参考文献】
【文献】 特開2004−173862(JP,A)
【文献】 特公昭62−46193(JP,B2)
【文献】 特開昭60−171052(JP,A)
【文献】 米国特許第4141245(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63B 21/008,22/06,71/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
2つの交互に操作される駆動部材(16)、好ましくは足駆動ペダルを備えた手又は足で操作される駆動部を備えた固定エルゴメトリックエクササイズ装置であって、駆動部はギア機構部によりフライホイール(18)に接続され、同様に駆動部を経由して加えられる駆動力及びそれに関するトルクの少なくとも1つを測定するための測定ユニット(50)、並びに、駆動部の運動の位置、特に角位置を測定するための測定装置(30)を備え、
前記装置は、運動を同期させるように駆動部に接続されたホイール(19)を含み、前記測定装置(30)は、前記ホイール(19)に対して適所に配置された1組のセンサー装置を含み、前記ホイール(19)は、動作の際にそれぞれ2つの特定の角度位置に配置されている場合に信号を生成し、前記運動の位置は、180°離れて配置され且つ前記交互に操作される駆動部材の間の負荷交代の位置に対応し、
駆動部を経由して加えられた駆動力を測定するための測定ユニット(50)は、ギア機構の摩擦機構に適用されたアームであって、グライド(52)がアームに備えられ、前記グライドは僅かに摩擦機構の横側を押圧し、前記グライドは棒状の形状を有する、アームと、さらに摩擦機構により前記アームに加えられた回復力を測定するための測定センサー(53)と、を含むことを特徴とする固定エルゴメトリックエクササイズ装置。
【請求項2】
前記測定装置(30)は、前記ホイール(19)に取り付けられた1組のセンサー部(32)及び前記ホイール(19)に対して固定された位置に配置された少なくとも1つのセンサー(31)を含み、
前記センサー部(32)は、少なくとも1つのセンサー(31)に対して前記ホイール(19)とともに移動可能であり、前記ホイール(19)が2つの特定の運動の角度位置のうちのそれぞれ1つに配置されている場合に、その運動の位置は、180°離れており、前記交互に操作される駆動部材の間の負荷交代の各点に対応し、前記駆動部の動作によりセンサー(31)が通過するとき前記センサー部(32)のそれぞれが検出されることを特徴とする請求項に記載の固定エルゴメトリックエクササイズ装置。
【請求項3】
前記測定装置(30)は、前記ホイール(19)に対して固定された位置に配置された1組のセンサー(31)及び前記ホイール(19)に取り付けられた少なくとも1つのセンサー部(32)を含み、
前記少なくとも1つのセンサー部(32)は、前記センサー(31)に対して前記ホイール(19)とともに移動可能であり、前記ホイール(19)が2つの特定の運動の角度位置のうちのそれぞれ1つで配置されている場合に、その運動の位置は、180°離れており、前記交互に操作される駆動部材の間の負荷交代の各点に対応し、前記駆動部の動作により前記センサー(31)のそれぞれが通過するセンサー部(32)を検出することを特徴とする請求項に記載の固定エルゴメトリックエクササイズ装置。
【請求項4】
センサー部は磁石(32)であり、且つセンサー(31)は磁場センサーであることを特徴とする請求項又は請求項に記載の固定エルゴメトリックエクササイズ装置。
【請求項5】
評価装置(40,41)は、加えられた駆動力、及び/又はそれに関するトルクに関する測定ユニット(50)からの信号を受信するように構成され、駆動力、及び/又は関連するトルクの時間的進展と、測定ユニット(50)により伝達された信号を基に、それから導かれる変数とを計算する及び連続的に出力することを特徴とする請求項1〜のいずれか1つに記載の固定エルゴメトリックエクササイズ装置。
【請求項6】
評価装置(40,41)は、前記交互に操作される駆動部材の間の負荷交代の回数を識別する測定装置(30)からの信号を受信すること、並びに、前記測定装置(30)によって識別された負荷交代の回数を使用して、測定装置(50)により伝達された信号を基にして計算された変数をトレーニング中の人間の右又は左肢に交代に割り当てることにより構成されることを特徴とする請求項に記載の固定エルゴメトリックエクササイズ装置。
【請求項7】
測定装置(50)により伝達された信号を基に計算された変数は、測定装置(30)により識別される右又は左肢それぞれへの負荷交代の回数を基にした出力であることを特徴とする請求項又は請求項に記載の固定エルゴメトリックエクササイズ装置。
【請求項8】
フライホイール(18)は、空気抵抗により作用し且つ電磁気的作用ブレーキ(20)に接続されたブレーキ装置を含むことを特徴とする請求項1〜のいずれか1つに記載の固定エルゴメトリックエクササイズ装置。
【請求項9】
空気抵抗により作用するブレーキ装置が、フライホイール(18)の動きの結果として動かされる空気の量を調節するための手段(15a、15b)を有するハウジング中に配置されていることを特徴とする請求項に記載の固定エルゴメトリックエクササイズ装置。
【請求項10】
ハウジングが開口部(15a、15b)を有し、その寸法及び/又はその空気透過性が変更可能であり、且つそれによりハウジングを通過する空気の流れが調節可能であることを特徴とする請求項に記載の固定エルゴメトリックエクササイズ装置。
【請求項11】
空気抵抗により作用するブレーキ装置が、フライホイールに回転的に固定される方法で接続されているパドルホイール(21)であることを特徴する請求項10のいずれか1つに記載の固定エルゴメトリックエクササイズ装置。
【請求項12】
パドルホイール(21)が、回転軸に平行に配置された複数のパドルブレードを有することを特徴とする請求項11に記載の固定エルゴメトリックエクササイズ装置。
【請求項13】
請求項1〜12のいずれか1つに記載された固定エルゴメトリックエクササイズ装置でトレーニング中の人のパフォーマンスを評価する方法であって、
(i) 前記駆動部材を経由して加えられた駆動力及び/又はそれに関するトルクを測定するステップと;
(ii) 前記交互に操作される駆動部材の間の負荷交代の回数を検出するステップと;
(iii) ステップ(i)及び(ii)で得られた測定を基にして、駆動力及び/又は関連のトルクの時間的な進行、及びそれから導かれる変数を計算し、連続的に出力するステップと
を含む方法。
【請求項14】
さらに、
(iv) ステップ(iii)で計算された変数を、ステップ(ii)で検出された負荷交代の回数に応じてトレーニング中の人の右又は左足に交互に、分けるステップを含むことを特徴とする請求項13に記載された方法。
【請求項15】
駆動部材の角速度は、ステップ(ii)で検出された負荷交代の回数を基にして計算されることを特徴とする請求項13又は請求項14に記載された方法。
【請求項16】
駆動部材の角速度は、駆動部材の回転の角度に対する駆動力を示す極表示での負荷交代点の間の駆動部材の運動の位置を決定するために使用されることを特徴とする請求項15に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、交代に操作される2つの駆動部材を備えた手動で作動する(手又は足による)駆動部を有するエルゴメトリック、エクササイズ装置の固定部材に関し、駆動部はギア機構によるフライホイールに接続されており、さらに、駆動部に加わられた駆動力、又は駆動力に関連するねじれ力(トルク)を測定するための測定ユニットと、駆動部の、運動の位置、特に角度位置を測定するための測定装置とに接続されている。駆動部材は好ましくは、自転車のものに似たペダルであるが、しかし、例えばいわゆるステアマスターと呼ばれるステップするプラットフォームのような異なる種類のものとすることもできる。
【背景技術】
【0002】
この種類のトレーニング機器の部材が特許文献1に記載されている。モーメントは抵抗歪みゲージにより測定される。抵抗歪みゲージは、モーメント、仕事、出力、角速度、1回転当たりの時間のようなパラメータを測定するためにペダル構成の負荷されたコンポーネントに取り付けられる。このように、全モーメントの測定、及び左及び右ペダル(左及び右足それぞれ)でのモーメントの測定が実行されて、これから、実行された仕事及び出力を計算することができる。
【0003】
特許文献2は、センサー及びディスプレー装置を有する身体活動のためのモニターを備えた電子エクササイズ機械を開示し、それは第1期間中の身体データーを記録して表示する。エクササイズ装置は抵抗生成器、例えば渦電流ブレーキ、及び、身体滑動について表示されるデーターを使用してエクササイズ装置の動作を制御するためのコントロールを有する。
【0004】
特許文献3は、エクササイズ機械を開示し、シート及びバネ付勢回転シャフトが、細長いフレームに取り付けられている。回転シャフトは、フライホイールに接続され、抵抗装置を有している。抵抗装置として開示されているのは、例えば、遠心力ブレーキ、風車状のもの、開放仕事フライホールと、渦電流ブレーキホイールであり、それらの中で風車が統合されている。
【0005】
さらにエクササイズ装置が特許文献4、特許文献5、特許文献6及び特許文献7に記載されている。
【0006】
自転車のチェーン上のモーメントの測定が、特許文献8に表わされている。張力検出装置が弾性を測定するために上側のチェーンセクションに配置されており、すなわちギアホイールが外側でチェーンに触れて、抵抗歪みゲージがチェーンによりギアホイールに及ぼされた力を測定する。
【0007】
特許文献9は、エンドレス駆動部材にプリロード力を適用するための方法及び装置、特にチェーンを開示する。把持部は、予め定められた力で外側からチェーンにチェーン張力装置により押圧される。そのように生じるチェーンのプリロード力は、制御電子装置を経由して、振動データーに関するセンサーデーター又は他の標準パラメータによって設定される。
【0008】
特許文献10は、機械的仕事及び出力を測定するための装置を開示しており、それは2つの駆動ホイールの間の駆動部材に伝達されるものである。ローラーを備えた力測定部材は、駆動部材に対するバネ力により押され、移動の程度が移された張力を測定するのに使用される。個々の実施形態は、内側又は外側のローラー接触、又は少なくとも内側に1つのローラーと外側に1つのローラーとの組み合わせを含む。
【0009】
さらに駆動システムの駆動モーメントを測定するための測定装置、例えば自転車、が特許文献11及び特許文献12で表わされている。
【0010】
特許文献13は、2つのペダルアームを、すなわち、各ペダルアームの抵抗歪ゲージによって、分離力測定をし、角度送信機を通じて例えば極線図として運動の経路の評価が可能になる、ペダルエクササイズ装置を示す。特許文献14は、追加的に、問題となっているペダルアームに対角的に抵抗歪ゲージを配置することを示唆する。
【0011】
ペダル運動の動作の力測定のためのさらなる提案が、特許文献15、特許文献16、特許文献17及び特許文献18に記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
【特許文献1】米国特許第5027303号明細書
【特許文献2】欧州特許第0925096号明細書
【特許文献3】米国特許第5354251号明細書
【特許文献4】米国特許出願公開第2002/0004439号明細書
【特許文献5】米国特許出願公開第2007/0117680号明細書
【特許文献6】米国特許第5611759号明細書
【特許文献7】米国特許第5749807号明細書
【特許文献8】特開平05−201374号公報
【特許文献9】独国特許出願公開第19919154号明細書
【特許文献10】米国特許第4141245号明細書
【特許文献11】米国特許第4909086号明細書
【特許文献12】米国特許出願公開第2007/0099735号明細書
【特許文献13】独国特許出願公開第4227586号明細書
【特許文献14】独国特許出願公開第4435174号明細書
【特許文献15】米国特許出願公開第2007/0149364号明細書
【特許文献16】米国特許第5573481号明細書
【特許文献17】国際公開第02/47551号パンフレット
【特許文献18】欧州特許出願公開第1362552号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
これらの知られたエクササイズ及び測定装置は、様々な方法により人間がトレーニングすることにより費やされた力又はトルクを測定することを目的としている。それにも関わらず、それらはしばしば時間を消費するものであり、そして複雑である。知られた方法では、様々なセクションの工程を区別した視点、すなわち2つの脚(又は手動作装置での2つの手)の間の分解を望む場合には、特に時間を消費する。
【課題を解決するための手段】
【0014】
加えられた力又はねじれ力の測定が、左/右に起きる動きに分けられるエクササイズ装置を作ることが本願発明の目的である。
【0015】
この目的は、冒頭に指名された種類のエクササイズ装置を基に達成され、本発明による動き中の位置を測定するための測定装置は駆動部に接続されているホイールに対して互いに対向する位置に配置される一組のセンサー装置を有し、これによりそれと同期して動き、その位置は、2つの駆動部材の間の負荷交代の動き中の位置にそれぞれ対応する。
【0016】
この解決法は、単純な方法で、左及び右肢の間の負荷交代の検出を可能にし、それらの間に加わる力の間のそのような区別、場合によっては、それらによる仕事の区別を可能にする。さらに、それは測定工程の単純化と、足位置又はむしろ回転の角度の関数として力が記録されたデーターの信頼性のある評価とを可能にする。ホイールは、例えば回転的に固定される方法でペダルシャフトに取り付けられたギアホイールであるか、駆動部の動作の位置のホイールの角度についての適切な結論を有することが可能な変換である場合に限り、それが、ギア機構を経由してペダルシャフトに接続されることができる。
【0017】
本発明の好ましい実施形態において、本発明を基にしたアプローチの特に効果的な実装が描かれており、2つのセンサー装置は、互いに反対の位置に位置してホイールに取り付けられたセンサー部として構成され、さらに、少なくとも1つのセンサー装置は、固定された位置に配置され、それはホイールの特定の角度位置を通るセンサー部の通過を検出可能にし、その角度位置は、2つの駆動部材の間の負荷交代の動き中の位置に対応する。
【0018】
しかしながら、もし2つのセンサー装置がセンサーとして構成され且つホイールに取り付けられた少なくとも1つの追加的なセンサー部が備えられ、互いに反対に位置する、少なくとも1つのセンサー部がホイールの特定の角度位置のそばを通過することによりセンサーによって検出可能であり、各角位置は、2つの駆動部材の間の負荷交代の動作中の位置に対応するのであれば適している。
【0019】
効果的な、可動部品の非接触検出のため、もしセンサー部が磁石、特に永久磁石であり、センサーが磁場センサーである場合には有利である。
【0020】
追加的に、加えられた力を測定するために使用される測定装置の単純化を達成するために、もし駆動力を測定するための測定ユニットが、ギア機構の、摩擦機構、特にチェーンに取り付けられたアームであれば、有利である。その測定ユニットは、僅かに摩擦機構の側を押圧し且つ摩擦機構により及ぼされた引張り力を測定するための測定センサーを有している。
【0021】
評価システムは、加えられた駆動力又は関連するねじれ力に関する測定ユニットからの信号を受信するために、並びに、駆動力又はねじれ力の時間的な進展と、測定装置により伝達される信号を基礎とした量から導かれる変数とを計算するために、並びに、それらを連続的に示すために、有利に備えられることができる。評価装置はさらに負荷交代の回数に関する測定装置からの信号を受信することができ、そして計算された変数を交互に測定装置により報告された負荷交代に応じて人間のトレーニングの右又は左肢に割り当てることができる。したがって、このように計算された変数の出力が、負荷交代の回数に関する測定装置の信号を基にして右又は左肢に割り当てられて実行されることができる。このさらなる進展を通じて、複雑でない測定及び左/右に割り当てられる自動化された出力が、成功する。
【0022】
さらに、トレーニング中の人が本発明によるエクササイズ装置で克服しなければならない速度依存抵抗ができる限り自然に近いこと、すなわち、道路上の自転車での抵抗に対応することが望ましい。この目的のため、フライホイールが空気抵抗によりスローダウンする装置を有し、且つ電磁気的に作用するブレーキに接続されていれば有利である。空気抵抗によりスローダウンする装置は、回転式に固定される方法でフライホイールに接続されるパドルホイールであることができる。さらに、パドルホイールは、回転軸に平行に配置された多くのブレードを有することができる。
【0023】
必要により追加的に空気抵抗効果を設定することができるようにするために、空気抵抗によりスローダウンされる装置が、フライホイールの動きにより動かされる気流の量を設定するための手段を有するハウジング中に配置されるのであれば有利である。例えば、ハウジングは開口部を有することができ、その寸法及び空気透過性を設定することができ、それによりハウジングを通過する気流を設定することができる。
【0024】
続いて、本発明は、添付された図面に示されている非限定的な実施形態を基礎としてさらに詳細に記載される。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】本発明の実施形態によるトレーニング装置の(右前からの)斜視図である。
図2】トレーニング装置のさらに傾けた図である。
図3】トレーニング装置の左側の側面図である。
図4】トレーニング装置のギア機構の詳細図(ハウジングなしの右の側面図)である。
図5】ギア機構チェーンの力測定を示す図4の詳細図である。
図6】トレーニング装置のホイールドラムの断面図である。
図7】開放された磁力ブレーキを備えたトレーニング装置を示す図である。
図8図7の支持バー及び車軸ボックスを残し、ペダル位置を測定するためのセンサーが見えるようにハウジングを部分的に除去したペダル配置の領域の左の詳細図である。
図9図7の支持バー及び車軸ボックスを残し、ペダル位置を測定するためのセンサーが見えるようにハウジングを部分的に除去したペダル配置の領域の左の詳細図である。
図10】信号及びデーター評価のブロックダイアグラムである。
図11】ディスプレーを備えたトレーニング装置のハンドルの図である。
図12】回転の角度に応じた駆動力を示す図(極形式)である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
固定エルゴメトリック自転車トレーニング装置に関して以下で説明される実施形態が、様々な図で図1図3で示される。トレーニング装置10は、例えばホームエクササイズ機械として、フィットネススタジオの又はエリートスポーツに使用するための又は医療分野でもトレーニング装置として使用することができる。
【0027】
トレーニング装置10は、シート12及びハンドル13を備えた自転車状のラックフレーム11を有し、それらのそれぞれの位置を設定することができるが、トレーニングサイクル中では固定される。脚領域中にハウジング14が配置される。ハウジング14の前領域では、ホイールガード15及びペダル16の一組を有する。ペダル16は知られた方法でペダルシャフト17に取り付けられており、抵抗機構にギア機構を経由して接続されている。ギア機構は以下に記載されるホイールガード15に収容される。
【0028】
図4を参照して、示された実施形態では、ギア機構40は、2つの摩擦駆動部の組み合わせ、すなわちベルトドライブを備えたギア駆動部であり、それらを通じてペダル16の動きのフライホイール18への高い伝達が達成される。ペダル16は、ペダルシャフト17を経由してギアホイール19に堅固に結合され、ギアホイール19はチェーン41を経由してピニオンホイール42を駆動する。ピニオンホイール42は代わりにディスクホイール43に結合され、ディスクホイール43はフライホイール18を、補助ホイール44によって伸ばされたベルト45を経由して駆動する。
【0029】
示された実施形態は、2%又はそれよりよい精度で測定する測定システムを備える。それは、ユーザーにより加えられた力及びペダル速度を測定するのに役立ち、測定されたデータを示して評価するためのコンピューターシステムに接続されている。
【0030】
[力の測定]
図5で示されているように、測定ユニット50は、有利に、トレーニング中の人がペダル駆動部を経由してチェーン41に及ぼしている力を測定するために、第1摩擦駆動部に備えられている。ペダル長は固定され且つ知られており、作用トルク(力のモーメント、「ねじれ力」)への駆動力は、そして逆の場合も同様に、直接に計算され、この観点では等価である。
【0031】
測定ユニットは、測定伸長ストリップを曲げた梁として有利に実装され、幾分かチェーンを曲げて回復力を測定する。フレーム11に取り付けられたアーム51は、その端部でグライド52を支える。グライド52は例えば、プラスチックから構成される。グライドはチェーン41に、例えば内側に、チェーンストレッチャーに類似して、当てられ、チェーンを少し外側に押す。人がトレーニングすることにより加えられた力の結果としてチェーンが張力下にあれば、そのときは力の接線成分がプラスチックグライドに及ぼされ、グライドにチェーン張力に比例した回復力が作用して、ねじれ力になる。それによる結果であるアーム51の弾性曲がりは、測定センサー、例えば、伸長測定ストリップ53により測定される。測定センサーの信号は、以下にさらに記載されるように、電気的に評価される。
【0032】
力測定を較正するために、既知の寸法の重りがペダル16の1つに取り付けられ、曲がりが機械的に、フライホイール18又はフライホイールディスク27(図7)上で、例えば、ブロックエージェント(図示されていない)により、ブロックされる。この状況で測定された力は、重りにより加えられた既知の力と比較することにより、力測定システムの較正のための基礎として役立つ。
【0033】
[抵抗機構]
図6を参照して、ギア機構60を経由してペダル運動により駆動されたフライホイール18は、回転可能に固定された方法でフライホイールブレードに装着された空気パドルホイール21を有する。空気パドルホイール21は、ホイールガード15の一部のようなそれ自身の入れ物の中に位置する。
【0034】
図7で見ることができるように、示された実施形態では、渦電流ブレーキ20は、フライホイール18と同じ軸に、好ましくはそれと対向して配置される。渦電流ブレーキ20は、例えば磁気ブレーキであり、金属製のフライホイールディスク27が既知の方法で調節可能な(永久)磁石28と協働するか、或いは、代わりに他の電磁気的作用のブレーキで実装することもできる。示された実施形態において、磁石がディスク27の周辺部分に沿ってスチールブラケットに配置され、配置機構29の助けでディスク27に向かうか、或いは離れて配置される。ディスク27はスチールから構成され、例えば、それは銅のリングで覆われている。完全に回転をブロックすることができるために、2つの孔27がディスクに備えられ、例えば、その孔の中に、ハウジング中、又はフレーム上に保持される(図示されていない)ブロックピンが横から導入されることができる
【0035】
本発明によるトレーニング装置の抵抗機構は、サイクリング旅行中に生ずるものを再現した。サイクリング中に作用する抵抗は(a)空気抵抗、(b)自転車の中の機械的部品の摩擦及び(c)タイヤと道路の表面若しくはその領域の傾きとの間の転がり抵抗である。一般に、空気抵抗は圧倒的な比率を占め、全抵抗のしばしば90%以上であり、速度について2次的に増大する。したがって、生成された出力は速度に対して3次的に増大する。自転車の摩擦及び転がり抵抗は速度に対して線形的に増大し、それは2次の速度依存性を有する出力に対応する。
【0036】
トレーニング装置10において、組み合わされたブレーキシステムが、これらの2つの種類の抵抗を模倣するために使用されている。それは、2つのブレーキサブシステム、すなわち、既に記載されているように、ホイール21の形態の空気ブレーキを経由して作用し、そして電磁気的に作用するブレーキ20のブレーキ機構を有する。このように、自転車の抵抗比率の現実的なモデリングは、「通常」の自転車を動かす感触を与えることに成功している。2つのサブシステムは、互いに独立して設定することができる。それらは、さらに以下に記載される測定装置に何の影響も与えない。2つのブレーキサブシステムの組み合わせは、ペダルを踏む周波数によって起こる広い範囲の抵抗を可能にする。外部エネルギー源は必要とされない。
【0037】
もう一度図6を参照すると、空気パドルホイール21は、本質的にシリンダー環状形状を有する。周辺に沿って、多くのパドルブレード25が横側の2つのリテーナ環24の間に通常の距離で配置されており、それらのパドルブレードはそれぞれ、ホイール21の回転軸に平行に配置されたブレードとして、且つ、半径方向に対して90°以外の角度で、配置される。ホイール21が回転するとき、次にブレード25が周囲の空気を内側に動かす。このように、空気は横窓15bを通じて吸入されて、ホイールガード15の下方前側に見つかる開口部15a(図2)を経由して再び追い出されて、それゆえホイール21はもたらされる空気循環によりスローダウンするようになる。
【0038】
既知の空気ブレーキを備えたトレーニング装置と比較して、示された装置の抵抗は、固定子側(図3)の空気取り入れ口の調節、すなわちフラップ22によって開口部15aをより多く又はより少なく閉鎖することにより、及び/又は、例えば、ベネチアンブラインドの方法で、その空気透過性に関する横窓15bの設定をすることにより設定することができる。この方法において、空気抵抗に由来するブレーキ効果は、広い範囲内で設定することができる。特に、開口部15a及び窓15bを閉じることにより、機械摩擦のみが本質的にシステムに残るように、抵抗を殆どゼロに近い最小値にすることができる。
【0039】
2つのそれぞれのブレーキサブシステムのための抵抗は、これらの方法により設定することができる。示された実施形態において、0〜5000Wの抵抗効果を選択することができる。
【0040】
[ペダル速度を測定すること]
図8及び図9において、ペダル速度を測定するためのセンサー装置30が描かれている。2つの磁場センサー31、例えば、リードスイッチがペダルギアホイール19に隣り合って固定されて配置されている。2つの永久磁石32は、ギアホイール19上で正確に対向位置に配置されている。これによりギアホイール19の回転の間に、各マグネット32はセンサー31のそれぞれを一度通り、そして例えば信号インパルスを生成する。そのように生ずる信号は評価にまわされ、分当たりの回転の回数及び、クランク長を経由してペダル速度を正確に測定することを可能にする。
【0041】
それらに属するセンサー31及び磁石32の両方は、互いにペアとなって対応し、その軸から異なる半径距離に配置される(各側の1つのセンサーが他のセンサーの磁石により活性化される可能性を避けるため)。磁石は、ペダル16の配置に対してそれらのそれぞれに属するセンサーへのそれらの角位置に関して配置され、左から右ペダルに力の交代か、その反対が行われるか、それぞれの場合にセンサー31からの信号インパルスが次に与えられるようにする。図8及び図9から認識されるように、示された0°の配置(右ペダルが上方に垂直)において、1つの磁石が正確に、それに割り当てられるセンサーの位置にある一方、他の磁石はそれに割り当てられるセンサーに正確に対向して配置されている。これは、測定の割り当て及び左及び右脚に分離して配置すること、並びにそれぞれの脚により加えられる力及び出力の右/左評価、それに加え2つの足出力の比較(バランス)の比較を可能にする。
【0042】
センサー磁石ペアの配置により、それらは負荷交代の可能性の検知のために配置されるようにし、測定サイクルの始まりが確立される。測定サイクルは、通常不連続測定点の連続からなる。センサー位置のペダルシークエンス−ゆえに負荷交代における−は測定の連続の始まりとして選択される。これにより、一方で測定点が負荷交代をも捉えることができ(そこは特に未熟なサイクリストでは加えられる力の最小が予期される)、そして他方では、測定の連続は連続的なセンサーサイクルの間に測定され、実質的に一定の速度で測定される。負荷交代の後、個々のステップサイクルの間の速度がしばしば変わりうるのに比べて、ペダル運動の角速度は経験的に実質的に一定であるからである。これは測定工程を単純化することができ、さらに足位置、特に回転の角度の関数としての力に関して記録されたデータの評価の信頼性を改善することができる。
【0043】
[評価]
図10に示されたように、力測定センサー(伸長測定ストリップ)53及びペダル測定に配置されたセンサー31により伝達されたセンサー信号は増幅され、アナログ−デジタル変換器によりデジタル化され、そしてハンドル(図11)に備えられた電子評価、例えばトレーニングディスプレー33及び/又は割り当てられたコンピューターシステム34に運ばれる。コンピューターシステム34において、信号は、時間依存工程中、ペダルに加わる駆動力に、例えば、1秒当たり100データー点のデーターレートで、変換される。さらに、信号はリアルタイムに表示されるか及び/又は保存されることができる。データーは次に呼び出されることができ、後で編集することができる。データーの表示は、ペダル回転に関する方法で、及び/又は図12に示されているような極表示で、有利に実行することができる。
【0044】
図12は、ペダルでの全回転にわたり、極表示での回転の角度の関数として、測定されたペダル力F(N;外周は250Nに対応する)の例を示す。示された角度は、直接に、時計回りの方向に動かされたペダルの角度に対応し、0°は右ペダルの垂直な上方の位置に対応する。特に訓練をうけたスポーツマン及びスポーツウーマンでは、2つの足の間に相乗効果が生じ、トレーニングしている人のために協調的な能力がよりよく調整されれば、曲線Fの図がより丸くなることを述べておくことにも価値がある。
【0045】
コンピューターシステム40において、適したエルゴメトリックソフトウェアによる測定されたデーターの分析及び図面表示が画面に実装され、例えば:
・ペダルモーメントの計算及び表示
・足位置の関数としての力
・分当たりの回転数
・速度(概念的な自転車速度において計算される)
・出力(W)
・平均出力
・エネルギー(kJ、積分による)
・左及び右足のバランス(%)
・心拍数(使用者により身に着けられた追加のセンサーベルトを経由して)
・統計的な分析
【0046】
もちろん、本発明は記載された実施形態に限定されるものではなく、むしろ請求項の範囲内で全ての実施形態にまで拡張されるものである。特に、本発明によるエクササイズ装置は、ペダルのほかの駆動部材、例えばステアマスター上のステッププラットフォーム又は交代に操作されるハンドグリップの組を有することができる。ここで、運動は既知の方法で機械的にギア機構を経由して駆動ホイールの回転運動に変換される。
【符号の説明】
【0047】
10 トレーニング装置
11 フレーム
12 シート
13 ハンドル
14 ハウジング
15 ホイールガード
15a 開口部
15b 窓
16 ペダル
17 ペダルシャフト
18 フライホイール
19 ギアホイール
20 渦電流ブレーキ
21 ホイール
22 フラップ
24 リテーナ環
25 パドルブレード
27 フライホイールディスク
28 磁石
29 配置機構
30 センサー装置
31 磁場センサー
32 磁石
33 ディスプレー
34 コンピューターシステム
40 ギア機構
41 チェーン
42 ピニオンホイール
43 ディスクホイール
44 補助ホイール
45 ベルト
51 アーム
52 グライド
53 伸長測定ストリップ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12