(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5666312
(24)【登録日】2014年12月19日
(45)【発行日】2015年2月12日
(54)【発明の名称】衛生用品ディスペンサ用の収納容器
(51)【国際特許分類】
A47K 10/42 20060101AFI20150122BHJP
A47K 10/20 20060101ALI20150122BHJP
A47K 5/12 20060101ALI20150122BHJP
【FI】
A47K10/42 A
A47K10/20 A
A47K5/12 B
【請求項の数】9
【全頁数】7
(21)【出願番号】特願2010-544551(P2010-544551)
(86)(22)【出願日】2009年1月14日
(65)【公表番号】特表2011-514179(P2011-514179A)
(43)【公表日】2011年5月6日
(86)【国際出願番号】CH2009000016
(87)【国際公開番号】WO2009094789
(87)【国際公開日】20090806
【審査請求日】2012年1月12日
(31)【優先権主張番号】136/08
(32)【優先日】2008年1月30日
(33)【優先権主張国】CH
(73)【特許権者】
【識別番号】510207427
【氏名又は名称】シーダブリューエス−ボコ サプライ アクチェンゲゼルシャフト
(74)【代理人】
【識別番号】100064012
【弁理士】
【氏名又は名称】浜田 治雄
(72)【発明者】
【氏名】ビドマー,ライナー
【審査官】
七字 ひろみ
(56)【参考文献】
【文献】
米国特許第03648878(US,A)
【文献】
特表2003−528782(JP,A)
【文献】
特開2007−202941(JP,A)
【文献】
米国特許第02295313(US,A)
【文献】
英国特許出願公開第02375754(GB,A)
【文献】
特開平07−016173(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47K 10/00−10/48
A47K 5/00− 5/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
(A)前面(9)と背面(10)と2つの側面(4,5)と上面(6)と下面(7)によって中空部(8)を被包しその中に衛生用品ディスペンサを収納可能にする第1の容器部材(2)と;
(B)第2の容器部材(3)と;
(C)前記第2の容器部材(3)を前記第1の容器部材(2)の前面(9)上に解除可能に結合するための施錠手段(12)を備えてなる、壁上あるいは壁当て板(18)上に解除可能に固定することができる衛生用品ディスペンサ用の収納容器(1)であり、
(D)前記施錠手段(12)が前記中空部(8)の方向からのみ解除可能である収納容器において、
前記前面(9)上および前記側面(4,5)上で開口しているとともに前記前面(9)上にドグ(22)を有する溝形状の固定手段(11)を前記第1の容器部材(2)上に設けるとともに前記第2の容器部材(3)上に突起部(20)を設置し、前記突起部(20)を前記前面(9)に対して平行に前記溝形状の固定手段(11)内に挿入しその後前記第2の容器部材(3)を下面(7)に向かって摺動することによって前記突起部(20)を前記ドグ(22)と噛合させ得るようにし、それによって前記第2の容器部材(3)が前記第1の容器部材(2)上で前記前面(9)に対して直角かつ前記下面(7)に向かって固定可能となることを特徴とする収納容器。
【請求項2】
前記施錠手段(12)が一方向に嵌合可能な固定要素を備えることを特徴とする請求項1記載の収納容器(1)。
【請求項3】
前記施錠手段(12)は前記第1の容器部材(2)の前記前面(9)に対して横断方向に嵌合可能であることを特徴とする請求項1または2記載の収納容器(1)。
【請求項4】
前記施錠手段(12)が前記第1の容器部材(2)の前記前面(9)に対して平行に嵌合可能であることを特徴とする請求項1または2記載の収納容器(1)。
【請求項5】
前記第1の容器部材(2)と前記第2の容器部材(3)を、ヒンジを用いて互いに結合し、これにより前記第1の容器部材(2)と前記第2の容器部材(3)が前記下面(7)に対して平行な回転軸周りで旋回可能であることを特徴とする請求項4記載の収納容器(1)。
【請求項6】
前記収納容器(1)が前記壁当て板(18)を備えていて、その壁当て板(18)が壁に取り付け可能であるとともに前記収納容器(1)の前記背面(10)が解除可能に前記壁当て板(18)に固定可能であることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の収納容器(1)。
【請求項7】
前記収納容器(1)を錠(19)によって前記壁当て板(18)上に固定することを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の収納容器(1)。
【請求項8】
前記第2の容器部材(3)が残量確認表示手段を備えることを特徴とする請求項1ないし7のいずれかに記載の収納容器(1)。
【請求項9】
前記第1の容器部材(2)を箱状に形成し前記第2の容器部材(3)を特にパネル状に形成することを特徴とする請求項1ないし8のいずれかに記載の収納容器(1)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、請求項1前段に記載の衛生用品ディスペンサ用の収納容器に関する。
【背景技術】
【0002】
化粧品および衛生用品業界において洗面所を個別にデザインするために交換可能な収納容器部材、特に前面板あるいは前面パネルを使用して洗面所に独自のデザイン的特徴をもたらすモジュール式の衛生用品ディスペンサが適している。その種の洗面所内で使用される衛生用品ディスペンサには主に布製タオルディスペンサ、ロール紙ディスペンサ、ウォッシュフォームディスペンサ、トイレットペーパディスペンサ、ならびに香水ディスペンサが含まれる。
【0003】
複数部品製の収納容器を有する衛生用品ディスペンサは米国特許第3902637号(SCHEELER)明細書によって知られている。この既知の衛生用品ディスペンサは交換可能な前面板を備えた壁上に取り付け可能な収納容器を有する。その前面板は収納容器の上側から(収納容器上に設置されたガイドレール)内に挿入される。前面板をガイドレール内に挿入した後互いに嵌合可能なリブを使用して収納容器の上面に蓋部材を解除可能に取り付けることができ、そのため最初の2本のリブを蓋部材の対向する2つの側壁上に配置し次の2本のリブは収納容器の内壁上に配置する。蓋部材は収納容器上で引張力による解体に対抗し得るようには固定されず、特別な道具を使用することなく取り外し可能である。互いに嵌合するリブは引張および押付け圧力に関して対称性に形成され両方向において等しい形状を有している。従って蓋部材は同様な方式で外側から(単純に蓋部材を収納容器に押し付けることによって)組み立ておよび(単純に収納容器から引き離すことによって)解体可能であり、そのため例えば前面側に配置された高価なパネル状容器部品が盗難に合う危険性が生じる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許第3902637号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従って本発明の目的は、保守要員の手によってのみ交換可能なパネル状容器部材を使用して構成し得る収納容器を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記の本発明の課題は請求項1の特徴を備えた衛生用品ディスペンサ用の収納容器によって解決される。
【0007】
本発明によって達成される利点は本発明に係る収納容器によって主に以下の効果が得られることである:
− 第2の容器部材(前面板)の交換可能性が保証される。商品ラインに含まれる全ての衛生用品ディスペンサにおける前面板の交換可能性によって洗面所用品を顧客の洗面所インテリアに対して個別に適応させるとともに上質な前面板の使用によって洗面所に独自のデザイン的特徴を持たせることが可能になる。
− 多様な収納容器を簡便に製造および保管することが可能になる。
− 不要な前面板の取り外しに対する防護が施される。
− 前面板が保守要員の手によってのみ交換可能となる。
− 顧客固有の装飾および/または広告表示の付加が可能になる。
【0008】
本発明の好適な実施形態において施錠手段が一方向に嵌合可能な固定要素を備え、それによって施錠手段の単純な構成が達成される。施錠手段は第1の容器部材の前面に対して横断方向に嵌合可能とすることが好適である。施錠手段によってインタロック式で引張力に耐久可能な第1の容器部材と第2の容器部材の間の結合を第1の容器部材の前面に対して平行に形成することができる。
【0009】
別の実施形態によれば前面上および側面上で開口しているとともに前面上にドグを有する溝形状の固定手段が第1の容器部材上に設けられる。さらに、第2の容器部材上に突起部が設置され、従ってその突起部を前面に対して平行に溝形状の固定手段内に挿入しその後第2の容器部材を下面に向かって摺動することによって突起部をドグと噛合させ得るようにし、それによって第2の容器部材が第1の容器部材上で前面に対して直角かつ下面に向かって固定可能となる。前面板の収納容器上への追加的な固定によって施錠手段の単純な構造が可能になる。
【0010】
別の実施形態によれば、施錠手段が第1の容器部材の前面に対して平行に嵌合可能となる。施錠手段によって第1の容器部材の前面に対して直角に第1の容器部材と第2の容器部材の間のインタロック式で引張力に耐久し得る結合を形成することができ;その結果ヒンジ継手の採用が可能になる。ヒンジを使用して第1の容器部材と第2の容器部材を下面に対して平行な回転軸周りで旋回可能に相互に結合することができることが好適である。
【0011】
別の実施形態によれば収納容器が壁当て板を備えていて、その壁当て板が壁に取り付け可能であるとともに収納容器の背面が解除可能に前記壁当て板に固定可能である。この実施形態は、補充および保守作業のために収納容器を簡単に壁から取り外すことが可能となる利点を有する。
【0012】
別の実施形態によれば錠によって収納容器を壁当て板上に固定し、それによって衛生用品ディスペンサが保守要員の手によってのみ取り扱い可能になる。
【0013】
第2の容器部材が残量確認表示手段を備えることが好適である。第1の容器部材を箱状に形成し第2の容器部材をパネル状に形成し得ることが好適である。
【0014】
別の実施形態によれば第2の容器部材を凸状に湾曲させて形成することができ、それによって容易に製造可能かつ洗浄し易い構成部品による利点が達成可能となる。
【0015】
前面板として形成される第2の容器部材を多様に構成するためにフィルム技術を使用することができる。それに対して収納容器全体にフィルムを装着することは胴体がフィルム内に形成されるようになるため不適切である。その種のフィルムはバックインジェクションモールディングすることができ、すなわちフィルムを成形型内に装填しその後樹脂を成形することができる。同時にクロムメッキフレームを装填することも可能である。
【0016】
次に、本発明およびその追加構成について添付図面を参照しながら以下詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】本発明に係る例えばウォッシュフォーム等の衛生用品ディスペンサ用の収納容器の一実施形態を示した立体図である。
【
図2】
図1に示された本発明に係る収納容器の実施形態の第1の容器部材を示した透視図である。
【
図4】
図2のA部分を第2の容器部材と共に縦方向断面で示した拡大図である。
【
図5】
図2のB部分を第2の容器部材と共に縦方向断面で示した拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
図1ないし
図5には、(液体)石鹸ディスペンサとして形成された衛生用品ディスペンサ用の収納容器1の一実施形態が示されている。
【0019】
石鹸ディスペンサ(図示されていない)を内包する収納容器1を壁30に固定するために壁当て板18(
図3に概略的に示されている)が取り付けられている。壁当て板18は例えばネジ(図示されていない)を使用して壁30上に取り付け、石鹸ディスペンサと固定的あるいは解除可能に結合することができる。収納容器1は錠19を使用しまたその錠19が解除されている際に解除可能に相互に嵌合可能な固定要素(図示されていない)によって壁当て板18上に取り付けられる。
【0020】
収納容器1は箱状の第1の容器部材2とその第1の容器部材2と解除可能に結合することができるパネル状の第2の容器部材3を備える。箱状の第1の容器部材2は前面9と背面10と2つの側面4,5と上面6と下面7によって中空部8(
図3)を被包している。中空部8は下面7上に開口部21を備えており、中空部8内に配置された石鹸ディスペンサ(図示されていない)が下面7から手で操作可能になっている。
【0021】
第1の容器部材2の前面9上には溝形状の固定手段11が設けられている(
図2)。第2の容器部材3は外殻状に形成されていて、側面4,5に対して平行に配置され中空部8に向かって突立している2つの側方フレーム要素27,28(
図3)と第1の容器部材2の上面6に対して平行な上部フレーム要素29(
図4)を備えている。側方フレーム要素27,28上にはそれぞれ3つの突起部20が中空部8に向かって突立するとともに溝形状の固定手段11と嵌合し得るような方式で配置されている(
図3および
図5)。
【0022】
溝形状の固定手段11はいずれも側面4,5に対して平行に延在する窪み部26を前面9上に備えている。窪み部26は側面4,5に向かって開口している。さらに固定手段11はドグ22を備え、それによって窪み部26を側面4,5に対して平行に部分的に前面9に対して閉鎖し、従って側面4,5上に陥没溝23が形成されている(
図2,
図3および
図5)。第2の容器部材3を第1の容器部材2上に固定するために第2の容器部材3を前面9に対して平行に摺動することによって突起部20を溝23内に導入する。
【0023】
第2の容器部材3を取り付けるために突起部20が下面7に向かった窪み部26の末端に係合するまで突起部20を前面9と平行に溝形状の固定手段11内に導入することができ、その結果第2の容器部材3を前面9に対して直角かつ下面7に向かったそれ以上の摺動が防止されるようにして第1の容器部材2上に固定することができる。
【0024】
収納容器1はさらに第2の容器部材3を第1の容器部材2の前面9上に解除可能に結合するための施錠手段12を備えており、その施錠手段12は組み立てに際して自動的に嵌合し中空部8の方からのみ解除可能になるように構成されている。
【0025】
施錠手段12は第2の容器部材3の上方のフレーム要素29上で中空部8内に突立していて非対称形のノーズ14を有しているタング13(
図4)を備える。タング13は第2の容器部材3の取り付けに際して前面9と上面6に対して平行な曲げ軸周りで弾力的に曲げ動作可能でかつ前面9内の非対称形の陥没部15内に嵌合可能になっている。相補的な鋸刃形状で非対称形のノーズ14および低没部15の構成によって第2の容器部材3が分解、すなわち上面6の方向への摺動を防止するように施錠される。この施錠は、例えば工具を使用してノーズ14が低没部15から外れるまでタング13を押圧することによって中空部8の方からのみ解除することができる。