(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記制御部は、前記シフトレンジ切替スイッチによりDレンジが自動走行モードに切り替えられたとき、前記アクチュエータが前記回転ノブ型セレクタの回転操作を禁止するように制御を行う、
ことを特徴とする請求項3に記載の変速操作装置。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】
図1は、本発明の実施の形態の一例に係る変速操作装置の回転ノブ型セレクタ及び第1のシフトレンジ・パターンを示す斜視図である。
【
図2】
図2は、本実施の形態の第2のシフトレンジ・パターンを示す平面図である。
【
図3】
図3は、本実施の形態の第3のシフトレンジ・パターンを示す平面図である。
【
図4】
図4は、本実施の形態の第4のシフトレンジ・パターンを示す平面図である。
【
図5】
図5は、本実施の形態の第5のシフトレンジ・パターンを示す平面図である。
【
図6】
図6は、本実施の形態の第6のシフトレンジ・パターンを示す平面図である。
【
図7】
図7は、本実施の形態の第7のシフトレンジ・パターンを示す平面図である。
【
図8】
図8は、本実施の形態の第8のシフトレンジ・パターンを示す平面図である。
【
図9A】
図9Aは、本実施の形態の第9のシフトレンジ・パターンを示す平面図である。
【
図9B】
図9Bは、本実施の形態の第9のシフトレンジ・パターンを示す平面図である。
【
図9C】
図9Cは、本実施の形態の第9のシフトレンジ・パターンを示す平面図である。
【
図9D】
図9Dは、本実施の形態の第9のシフトレンジ・パターンを示す平面図である。
【
図10】
図10は、本実施の形態の第10のシフトレンジ・パターンを示す平面図である。
【
図11】
図11は、本実施の形態のシーケンシャルDモードを想定した第11のシフトレンジ・パターンを示す平面図である。
【
図12】
図12は、本実施の形態のシーケンシャルDモードを想定した第12のシフトレンジ・パターンを示す平面図である。
【
図13】
図13は、本実施の形態の自動走行モードを想定した第13のシフトレンジ・パターンを示す平面図である。
【
図14】
図14は、本実施の形態の自動走行モードを想定した第14のシフトレンジ・パターンを示す平面図である。
【
図15】
図15は、本実施の形態の自動走行モードを想定した第15のシフトレンジ・パターンを示す平面図である。
【
図16】
図16は、本実施の形態の自動走行モードを想定した第16のシフトレンジ・パターンを示す平面図である。
【
図17】
図17は、本実施の形態の変速操作装置の内部を示す斜視図である。
【
図19】
図19は、本実施の形態においてアクチュエータ非動作時の回転ノブ型セレクタに生じる力を示すグラフである。
【
図20】
図20は、本実施の形態のシーケンシャルDモードにおけるアクチュエータ動作時の回転ノブ型セレクタに生じる力を示すグラフである。
【
図21】
図21は、本実施の形態の第7又は第8のシフトレンジ・パターンにおけるアクチュエータ動作時の回転ノブ型セレクタに生じる力を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
(本発明の実施の形態)
本実施の形態の変速操作装置1は、
図1から
図16に示す回転ノブ型セレクタ2並びに、
図17及び
図18に示すように、第1の検知手段3、シフトレンジ切替スイッチ6及び第2の検知手段7を備えている。またこの変速操作装置1は、任意の部材として、上記の構成の他、アクチュエータ4及び制御部5を備えている。
【0015】
回転ノブ型セレクタ2は、
図1に示すように、従来のシフトレバーやシフトコラムレバーなどの代わりに、所望のシフトレンジ(例えばD(ドライブ)レンジ)及び遠隔操作(例えばエンジン・スタート/ストップ)を選択するために用いる部材である。この回転ノブ型セレクタ2は、他の部材を被覆するカバー10から露出しており、平面視中央を通過する回転軸8を中心に右回転操作若しくは左回転操作又は押下操作することによりシフトレンジの選択を可能にする。
【0016】
本実施の形態においては、
図1に示すように、例えば回転ノブ型セレクタ2の中立位置(無回転位置)をホームポジションHPになるように回転ノブ型セレクタ2が設定されている。また、回転ノブ型セレクタ2による回転操作が行われない状態がN(ニュートラル)レンジの選択、その右回転操作がD(ドライブ)レンジの選択、その左回転操作がR(リバース)レンジの選択、その押下操作がP(パーキング)レンジの選択となるように設定されている。
【0017】
シフトレンジ・パターンは多数存在し、回転ノブ型セレクタ2のシフトレンジ・パターンとなりうるものであれば全てのパターンの採用が可能である。そのシフトレンジ・パターンの切り替えを行うのがシフトレンジ切替スイッチ6である。
【0018】
シフトレンジ切替スイッチ6は、回転ノブ型セレクタ2が選択可能なシフトレンジ・パターンを切り替えるために用いる部材である。シフトレンジ切替スイッチ6から出力された切替信号は、制御部5及び図示しないAT変速機に送信される。これによりシフト操作が正しく行われる。
【0019】
本実施の形態においては、シフトレンジ切替スイッチにより切替可能なシフトレンジ・パターンは、その一例として、以下の表1に示すような18通りである。
【0021】
表1の1行目において、「パターン」はシフトレンジ・パターンを示している。また、「左回転操作」、「右回転操作」及び「押下操作」は回転ノブ型セレクタの各操作を示しており、「対応図面」は各パターンを示した図番を示している。
【0022】
また、表1の2列目「左回転操作」や3列目「右回転操作」において、「N→R」や「N→D」は、回転ノブ型セレクタ2の左回転操作又は右回転操作において、その操作の途中までがNレンジであり、残りがRレンジ又はDレンジであることを示す。「+」、「−」は、シーケンシャルD(ドライブ)モードにおけるシフトアップ操作又はシフトダウン操作を示している。「無効」は回転ノブ型セレクタ2の操作自体を許容するがシフト操作又は遠隔操作の効果が生じない状態を示しており、「不動」は回転ノブ型セレクタ2の操作自体も許容しない状態を示している。
【0023】
また、表1の4列目「押下操作」において、「P/N」は、例えば通常押しと長押しとの違いなど、押下操作の相違によりPレンジ又はNレンジのいずれかを選択することができることを示している。それに対し、「START/STOP」は、エンジン・オフ時には「START」のみ使用可能であり、エンジン・オン時には「STOP」のみ使用可能となるなど、エンジンの動作状態によりスタート又はストップのいずれかが使用できることを示している。
【0024】
各シフトレンジ・パターンは、前述の通り、表1及び各パターンの対応図面に示した通りである。そのなかでも、特殊な機構が必要になる第5から第8のうちの第8シフトレンジ・パターン、第9のシフトレンジ・パターン、第11及び第12のうちの第11のシフトレンジ・パターン、第13及び第14のうちの第13のシフトレンジ・パターン並びに第15及び第16のうちの第15のシフトレンジ・パターンについて詳細に説明する。
【0025】
第8シフトレンジ・パターンは、
図8に示すように、
図1に示した第1のシフトレンジ・パターンと同様、右から順に、Dレンジ、Nレンジ、Rレンジの配列である。それらの相違点は、Nレンジの領域の大きさである。Nレンジの領域は、時計回りを正の回転として、回転ノブ型セレクタ2の回転角がおおむね−30度から+30度の範囲において設定されている。この違いを生み出すための手段としては様々の方法が挙げられるが、その一例として、後述及び
図21に示すアクチュエータ4による節度感の制御により実現することができる。
【0026】
第9A〜第9Dの4つのシフトレンジ・パターンは、選択されたポジションによってその後に選択可能なシフトレンジ・パターンが変化し、右回転、左回転、押下により選択できるポジションが変わるものである。
図9Aに示すシフトレンジ・パターンは、Pレンジが選択されている場合であって、右回転によりDレンジ、左回転によりNレンジが選択されるように設定されている。
図9Bに示すシフトレンジ・パターンは、Dレンジが選択されている場合であって、左回転によりNレンジが選択され、押下によりPレンジが選択されるように設定されている。なお、右回転の回転操作は規制されて不動状態に設定されている。また、
図9Cに示すシフトレンジ・パターンは、Rレンジが選択されている場合であって、右回転によりNレンジが選択され、押下によりPレンジが選択されるように設定されている。なお、左回転の回転操作は規制されて不動状態に設定されている。また、
図9Dに示すシフトレンジ・パターンは、Nレンジが選択されている場合であって、右回転によりDレンジ、左回転によりRレンジが選択されるように設定されている。
【0027】
第11のシフトレンジ・パターンは、
図11に示すように、主にDレンジの付随モードであるシーケンシャルD(ドライブ)モードを選択した際のパターンである。このパターンにおいては、回転ノブ型セレクタ2をその中立位置から右回転させるとシフトアップ操作(+)になるように設定されている。反対に、回転ノブ型セレクタ2をその中立位置から左回転させるとシフトダウン操作(−)になるように設定されている。
【0028】
第13のシフトレンジ・パターンは、
図13に示すように、主にDレンジの付随モードである自動走行モードを選択した際のパターンである。このパターンにおいては、回転ノブ型セレクタ2をその中立位置から右回転又は左回転させてもシフト操作の効果が生じないように、その回転操作に基づく電気信号を非送信若しくは遮断することにより、その回転操作が無効になるように設定されている。
【0029】
なお、第13のシフトレンジ・パターンにおいては回転ノブ型セレクタ2の押下操作も無効になるように設定されているが、第14のシフトレンジ・パターンにおいては、
図14に示すように、その押下操作によりNレンジへのシフト操作が可能になるように設定されている。
【0030】
第15のシフトレンジ・パターンは、
図15に示すように、第13シフトレンジ・パターンと同様、主にDレンジの付随モードである自動走行モードを選択した際のパターンである。このパターンにおいては、回転ノブ型セレクタ2を不動状態にし、その中立位置からの右回転又は左回転を制限するように設定されている。この設定は、後述するアクチュエータ4の反操作力を操作者の操作力よりも大きくすることにより実現する。
【0031】
なお、第15のシフトレンジ・パターンにおいては回転ノブ型セレクタ2の押下操作も不動になるように設定されている。これは、
図17及び
図18に示したプッシュロッド12の軸方向下方に介在してその動きを物理的に制限する図示しない制限部材等によって実現させることができる。一方、第16のシフトレンジ・パターンにおいては、
図16に示すように、その押下操作によりNレンジへのシフト操作が可能になるように設定されている。
【0032】
第1の検知手段3は、
図17及び
図18に示すように、回転ノブ型セレクタ2の回転運動を検知して所望のシフトレンジを特定する部材である。第1の検知手段3としては、ロータリ・エンコーダなどの回転ノブ型セレクタ2の回転運動を検知することが可能なセンサ等であれば種々のものを採用することができる。
【0033】
本実施の形態に係る第1の検知手段3としては、
図18に示すように、基板9から起立する回転ノブ型セレクタ2の回転軸8の下端面と基板9の表面との間において基板9に埋め込まれたMR素子やホール素子などの磁気センサが用いられている。この場合、回転軸8の下端面に図示しない磁石が埋め込まれている。磁石及び磁気センサは回転軸8の下端面にそって複数個配設されていることが好ましい。
【0034】
第2の検知手段7は、回転ノブ型セレクタ2の押下操作を検知する部材である。第2の検知手段7としては回転ノブ型セレクタ2の押下操作を検知することが可能なセンサ等であれば種々のものを採用することができる。
【0035】
本実施の形態に係る第2の検知手段7としては、
図18に示すように、基板9の表面であって回転軸8の中心を通る位置に配置されたマイクロスイッチが用いられている。この場合、回転ノブ型セレクタ2の下面に当接しているとともに回転軸8の中央に設けられた穴を通過するプッシュロッド12によりマイクロスイッチのスイッチングが行われるようになっている。
【0036】
アクチュエータ4は、回転ノブ型セレクタ2の回転運動を支配する部材である。このアクチュエータ4は、回転ノブ型セレクタ2の回転運動を禁止したり、支援したりといったことができるものであれば種々のものを採用することができる。本実施の形態においては、回転軸8と同軸上に設けられ、回転軸8と一体形成されたギヤ11を介して接続された電気モータが用いられている。そして、電気モータの回転方向及び回転力をシフト操作の状況に応じて変化させることにより、回転ノブ型セレクタ2の回転運動を禁止したり、反対に支援したりするといったような、回転ノブ型セレクタ2の回転運動を支配する制御が電気モータにより行われる。
【0037】
制御部5は、第1の検知手段3から得た情報に基づいて、シフト操作に対する反力付与動作により、シフト操作の予防、支援、応答としてのアクチュエータ制御を行なう。アクチュエータ4には回転エンコーダ等により回転位置を検出する回転センサが内蔵されているが、第1の検知手段3を利用して前述のロータリ・エンコーダなどの回転を検出して回転位置を検出する構成としてもよい。ここで、回転ノブ型セレクタ2には、
図1〜16に示すようなノブの回転に対応して回転方向に力が発生する。この回転方向の力は、回転ノブ型セレクタ2に操作反力として作用させることができ、第1の検知手段3から得た情報に基づいて、シフト操作の予防、支援、応答として反力付与動作を行なうことができる。例えば、前進中にDレンジからRレンジにシフト操作できないようにするため、Rレンジを選択する回転方向に回転ノブ型セレクタ2の回転を禁止する力(逆操作力)をアクチュエータ4から発生させる制御部5の制御がこの一例に該当する。
【0038】
本実施の形態において、上記「第1の検知手段3から得た情報」とは、回転ノブ型セレクタ2の回転方向及びシフトレンジである。また、上記示したシフト操作の予防、支援、応答とは、具体的には、表2及び以下の説明の通りである。
【0040】
まずは、上記シフト操作の予防について説明する。制御部5は、表2に示す通り、Pレンジからブレーキ操作を伴わない他のレンジへのシフト操作(表2においては右回転時のDレンジ及び左回転時のRレンジ)、Nレンジからブレーキ操作を伴わないRレンジへのシフト操作(表2においては左回転の操作となる。)、DレンジからRレンジへのシフト操作(表2においては左回転の操作となる。)、又は、RレンジからDレンジへのシフト操作(表2においては右回転の操作となる。)の際、シフト操作の予防として、アクチュエータ4が回転ノブ型セレクタ2の回転運動を禁止する制御を行うことが好ましい。
【0041】
アクチュエータ4が回転ノブ型セレクタ2の回転運動を禁止する制御とは、例えば、Dレンジが選択されていた際、第1の検知手段3が回転ノブ型セレクタ2の左回転の操作(つまりRレンジへのシフト操作)を少しでも検出した場合、アクチュエータ4となる電気モータがその自由回転を禁止する制御を行う。これにより、回転ノブ型セレクタ2には反力付与動作として逆操作力が生じるので、DレンジからRレンジへのシフト操作を行えなくなる。
【0042】
次に、シフト操作の支援について説明する。制御部5は、
図4に示すようなシーケンシャルDモードにおけるシフトアップ操作又はシフトダウン操作の際、シフト操作の支援として、アクチュエータ4が回転ノブ型セレクタ2の回転量(ストローク量)を通常よりも小さくする制御を行うことが好ましい。
【0043】
例えば、
図19に示すように、Dレンジの通常モードにおいては、回転ノブ型セレクタ2に対して回転率100%の回転操作を行うことにより回転ノブ型セレクタ2が図示しない回転ストッパなどに当接し、その回転が停止する。
【0044】
それに対し、
図20に示すように、シーケンシャルDモードにおいては、回転ノブ型セレクタ2に対して例えば回転率50%の回転操作を行うことにより、アクチュエータ4となる電気モータがそれ以上の自由回転を禁止する制御を行う。これにより、所定の回転率以上において反力付与動作として回転ノブ型セレクタ2に逆操作力が生じるので、回転ノブ型セレクタ2の回転量が小さくなり、素早いシフトアップ操作やシフトダウン操作(すなわちシフト操作の支援)を行うことができる。
【0045】
次に、シフト操作の応答について説明する。制御部5は、正常なシフト操作が行われた際、反力付与動作によりシフト操作の応答として、アクチュエータ4が回転ノブ型セレクタ2に対して節度感を付与する制御を行うように形成されていることが好ましい。
【0046】
例えば、
図21に示すように、NレンジからDレンジへのシフト操作であってその切替が例えば回転ノブ型セレクタ2の回転率50%で生じる場合、回転ノブ型セレクタ2の回転率が50%になるまでその回転操作に要する回転力が徐々に高まるように、アクチュエータ4となる電気モータによる反操作力を高める制御を行う。そして、回転ノブ型セレクタ2の回転率が50%において回転ノブ型セレクタ2の回転力がその反操作力Fdを超えたとき、アクチュエータ4がその反操作力を一気に弱める制御を行う。これにより、反力付与動作として節度を発生させることができ、アクチュエータ4が回転ノブ型セレクタ2のDレンジへのシフト操作に対して節度感を付与することができる。
【0047】
また、
図21に示すように、上記の原理に基づき、NレンジからRレンジへのシフト操作においても回転ノブ型セレクタ2に同様の節度感を与えることができる。ただし、予期せぬ急な後退を防止するため、NレンジからRレンジへの切替に要する回転ノブ型セレクタ2の回転率をNレンジからDレンジへの切替に要する回転ノブ型セレクタ2の回転率よりも大きく設定することが安全上好ましい。本実施の形態においては、NレンジからRレンジへの切替に要する回転ノブ型セレクタ2の回転率を例えば80%に設定している。
【0048】
また、上記と同様の理由から、Rレンジへのシフト操作における回転ノブ型セレクタ2に対するアクチュエータ4の反操作力Frは、Dレンジへのシフト操作における回転ノブ型セレクタ2に対するアクチュエータ4の反操作力Fdよりも大きく設定されていることが好ましい。
【0049】
さらに、上記のNレンジからDレンジへのシフト操作やNレンジからRレンジへのシフト操作など、通常の操作が正しく行われたとき、その操作が正しく行われたことをその操作者に触覚を利用して知らせることが好ましい。そのため、アクチュエータ4となる電気モータの回転方向を交互に素早く切り替える制御を行うことにより、回転ノブ型セレクタ2をバイブレーションさせるようなアクチュエータ4の制御を行うことが好ましい。
【0050】
なお、回転ノブ型セレクタ2をホームポジションHPに戻す機能を付与する場合、回転軸8の内部に図示しないトーションばねが用いられてもよい。また、アクチュエータ4により回転ノブ型セレクタ2をホームポジションHPに強制回転させてもよい。この場合は、アクチュエータ4の回転に伴う位置を回転エンコーダ等による回転角検出手段により検出し、この検出結果に基づいて回転エンコーダの原点(ホームポジションHP)に自動復帰する構成とすることができる。これにより、操作者が回転ノブ型セレクタ2から手を離せば、自動的にホームポジションHPに戻る、いわゆる、モーメンタリ動作を行なうモーメンタリ構造とすることができる。
【0051】
(本発明の実施の形態に係る変速操作装置の作用)
本実施の形態の変速操作装置1においては、主として、
図1に示すように、回転ノブ型セレクタ2が選択可能なシフトレンジ・パターンを切り替えるシフトレンジ切替スイッチ6を備えている。これにより、回転ノブ型セレクタ2を採用した変速操作装置1においても、表1及び
図1から
図16に示したような多数のシフトレンジ・パターンを選択することが可能になる。
【0052】
また、本実施の形態のシフトレンジ切替スイッチ6により切替可能なシフトレンジ・パターンは、表1及び
図1から
図16に示したような多数のシフトレンジ・パターンである。これにより、様々な運転状況に応じて回転ノブ型セレクタ2から適切なシフトレンジ及び遠隔操作を行うことができる。
【0053】
また、本実施の形態においては、
図17及び
図18に示すように、回転ノブ型セレクタ2の回転運動を支配するアクチュエータ4と、第1の検知手段3から得た情報に基づいて考え得る次のシフト操作の予防、支援、応答その他の対策を講じるためにアクチュエータ4を制御する制御部5とを備える。
【0054】
これにより、回転ノブ型セレクタ2の操作者が行ったシフト操作をアクチュエータ4がフォローすることができるので、操作者に対して安心かつ快適なシフト操作を提供することができる。具体的には、回転ノブ型セレクタ2の操作者に対してシフト誤操作が絶対に生じないという大きな安心感や、回転ノブ型セレクタ2の操作者に対して素早いシフト操作が可能になるという快適感を与えることができる。また、アクチュエータ4が回転ノブ型セレクタ2の操作者に操作確認を促すことができるため、回転ノブ型セレクタ2の操作者に対してシフト操作が確実に行われたという安心感を与えることができる。
【0055】
また、本実施の形態の制御部5は、表1並びに
図15及び
図16に示すように、シフトレンジ切替スイッチ6によりDレンジが自動走行モードに切り替えられたとき、アクチュエータ4が回転ノブ型セレクタ2の回転操作を禁止するように制御を行う。これにより、自動走行モードから他のシフトレンジへの誤操作を防ぐとともに、回転ノブ型セレクタ2が不動であることから操作者が自動走行モードであることを触覚により確認することができる。
【0056】
(本発明の実施の形態の効果)
本発明の実施の形態によれば、多数のシフトレンジの選択を可能にすることができる変速操作装置を提供することができる。
【0057】
また、本発明の実施の形態によれば、シフト誤動作時やシフトアップ操作若しくはシフトダウン操作時などの種々のシフト操作時においてアクチュエータが回転ノブ型セレクタの回転禁止や回転量支援などの制御を行うので、安全かつ快適なシフト操作を行うことができる変速操作装置を提供することができる。
【0058】
尚、本発明の実施の形態は、上記示した形態に限られず、表1で示したシフトレンジ・パターン以外のパターンも適用可能であり、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。