【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の第1の態様によれば、触媒系の存在下、式R
3−CH
2−COOR
4(式中、R
3およびR
4は各々独立に水素またはアルキル基である)のアルカン酸またはアルカン酸エステルを反応させて、エチレン性不飽和酸またはエステルの生成物を生成させることによる、エチレン性不飽和酸またはそのエステルを製造するための製造方法であって、酸またはエステルの生成物を続いてジエノフィルと接触させることによって、変色を除去することを特徴とする方法が提供される。
【0008】
好ましくは、ジエノフィルは、下記式Iの化合物である。
【0009】
【化3】
式中、Zは、−C(O)Y、−CN、−NO
2またはハロからなる群から選択され、Yは、水素、アルキル、ヘテロ、−OR、ハロまたはアリールからなる群から選択され、R、R
1およびR
2は、独立に、水素、アルキルまたはアリールを表し、ヘテロは、N、SまたはOを表し、ヘテロ原子は、非置換であっても、水素、アルキル、−OR、アリール、アラルキルまたはアルカリールからなる群の1つ以上で置換されていてもよく、Rは、上記においてYについて定義したとおりであり、Z’は、上記においてZについて選択された群のうちのいずれかであっても、これに加え、水素、アルキル、アリールまたはヘテロであってもよく、ZおよびZ
1は、ジエノフィルが下記式Iaの環状基を形成するように、共に−C(O)Y(O)C−となってもよい。
【0010】
【化4】
式中、R
1およびR
2は、上記において定義したとおりであり、Yは、上記において定義したとおりヘテロであるか、またはYは、式−(CH
2)
S−(式中、Sは、1、2または3、好ましくは1である)のアルキレン基を表す。
【0011】
本発明の反応は、バッチ反応または連続反応であってよく、続くジエノフィルとの接触は、他の続く処理工程の前、後、またはその両方において行ってよい。しかしながら、典型的には、粗生成物は、ジエノフィルと接触させる前に、反応物から実質的に分離される。本発明の連続製造方法において、生成物は、第1の態様による好適な反応容器における反応が行われた後、ジエノフィルと接触する生成物流に存在するであろう。
【0012】
本発明の製造方法は、(C
0〜8アルク)アクリル酸または(C
0〜8アルク)アクリル酸アルキル、好ましくは、メタクリル酸または、特に、メタクリル酸メチルの製造に特に好適であり、この場合、アルカン酸またはエステルは、それぞれ、プロピオン酸またはプロピオン酸メチルである。特に、この製造方法は、アルカン酸またはそのエステルと、メチレン源またはエチレン源、例えば、ホルムアルデヒド源の、触媒系の存在下での反応に特に好適である。
【0013】
用語「アルキル(alkyl)」を本明細書で用いるとき、特に別記しない限り、C
1〜C
10アルキルを意味し、メチル、エチル、エテニル、プロピル、プロペニル、ブチル、ブテニル、ペンチル、ペンテニル、ヘキシル、ヘキセニルおよびヘプチル基、好ましくは、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチルおよびヘキシルが挙げられる。特に別記しない限り、アルキル基は、十分な数の炭素原子があるときは、直鎖または分岐、飽和または不飽和、環式、非環式または部分環式/非環式であってよく、非置換であっても、ハロ、シアノ、ニトロ、−OR
19、−OC(O)R
20、−C(O)R
21、−C(O)OR
22、−NR
23R
24、−C(O)NR
25R
26、−SR
29、−C(O)SR
30、−C(S)NR
27R
28、非置換または置換アリール、非置換または置換Hetから選択される1つ以上の置換基によって置換または中断されてもよく(式中、R
19〜R
30は、それぞれ独立に、水素、ハロ、非置換または置換アリール、非置換または置換アルキルであり、R
21については、ハロ、ニトロ、シアノおよびアミノである)、かつ/または1つ以上(好ましくは4未満)の酸素、硫黄、ケイ素原子により、あるいはシラノ基またはジアルキルケイ素基により中断されていてよく、あるいはこれらの混合物であってよい。好ましくは、アルキル基は、非置換、好ましくは、鎖状であり、好ましくは、飽和している。
【0014】
「アルク(alk)」等の用語は、そうでないという情報がなければ、上記の定義の「アルキル」に従うものとする。ただし、「C
0アルク」は、アルキルで置換されていないことを意味する。
【0015】
用語「アリール(aryl)」を本明細書で用いるとき、5〜10員環、好ましくは5〜8員環の炭素環式芳香族または擬似芳香族基、例えば、フェニル、シクロペンタジエニルおよびインデニルアニオンおよびナフチルが挙げられ、これらの基は、非置換、あるいは、非置換または置換アリール、アルキル(基自体が、本明細書に定義したとおり、非置換であっても、置換または中断されていてもよい)、Het(基自体が、本明細書に定義したとおり、非置換であっても、置換または中断されていてもよい)、ハロ、シアノ、ニトロ、−OR
19、−OC(O)R
20、−C(O)R
21、−C(O)OR
22、−NR
23R
24、−C(O)NR
25R
26、−SR
29、−C(O)SR
30、−C(S)NR
27R
28から選択される1つ以上の置換基により置換されていてよく、式中、R
19〜R
30は、それぞれ独立に、水素、非置換または置換アリールまたはアルキルであり(基自体が、本明細書に定義したとおり、非置換であっても、置換または中断されていてもよい)、R
21については、ハロ、ニトロ、シアノおよびアミノである。
【0016】
用語「アルカリール(alkaryl)」または「アラルキル(aralkyl)」は、「アルキル」および「アリール」についての上記の定義を参照して解釈されるものとする。
【0017】
「ハロ(halo)」という用語を本明細書で用いるとき、クロロ、ブロモ、ヨードまたはフルオロ基、好ましくは、クロロまたはフルオロを意味する。保護の範囲を毀損することなく、また理論に拘束されることなく、この驚くべき知見を得た際、本発明者らは、発色を生じるジエン不純物が存在するか否かを試験した。しかしながら、ジエノフィルとの反応が、識別されるジエン不純物に影響を与えるとは思われず、不純物がジエンでないであろうことを示している。
【0018】
「Het」という用語を本明細書で用いるとき、4〜12員環、好ましくは、4〜10員環系が含まれ、環は、窒素、酸素、硫黄およびこれらの混合から選択される1つ以上のヘテロ原子を含有し、環は、二重結合がない、または1つ以上含有する、または非芳香族性、部分芳香族性、もしくは全芳香族性であってよい。環系は、単環、二環または縮合環であってよい。本明細書で識別される各「Het」基は、非置換、あるいは、ハロ、シアノ、ニトロ、オキソ、アルキル(アルキル基自体が、本明細書に定義したとおり、非置換であっても、置換または中断されていてもよい)、−OR
19、−OC(O)R
20、−C(O)R
21、−C(O)OR
22、−N(R
23)R
24、−C(O)N(R
25)R
26、−SR
29、−C(O)SR
30、−C(S)N(R
27)R
28から選択される1つ以上の置換基により置換されていてよく、式中、R
19〜R
30は、それぞれ独立に、水素、非置換または置換アリールまたはアルキルであり(基自体が、本明細書に定義したとおり、非置換であっても、置換または中断されていてもよい)、R
21については、ハロ、ニトロ、アミノまたはシアノである。用語「Het」には、このように、任意で置換されたアゼチジニル、ピロリジニル、イミダゾリル、インドリル、フラニル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、オキサジアゾリル、チアゾリル、チアジアゾリル、トリアゾリル、オキサトリアゾリル、チアトリアゾリル、ピリダジニル、モルホリニル、ピリミジニル、ピラジニル、キノリニル、イソキノリニル、ピペリジニル、ピラゾリルおよびピペラジニル等の基が含まれる。Hetでの置換は、Het環の炭素原子で、または、適切な場合には、1つ以上のヘテロ原子でなされてよい。
【0019】
「Het」基はまた、N酸化物の形態であってもよい。
好ましくは、R
1およびR
2は、独立に、水素またはアルキルから選択される。好ましくは、R
1およびR
2あるいはその一方がアルキルのときは、それらは、C
1〜C
4アルキルから選択され、アルキルは上記したものであり、より好ましくは、メチルまたはエチル、最も好ましくは、アルキルのときは、それらはメチルである。典型的には、R
1またはR
2の一方がアルキルのとき、他方は水素であり、より典型的には、一方は水素で、他方はメチルまたはエチルであり、最も典型的には、一方は水素で、他方はメチルである。特に好ましい実施形態において、R
1およびR
2は両方とも水素である。
【0020】
任意で、粗生成物はまたDETAでも処理される。DETAによる処理は、他の不純物を、粗生成物から除去するのに役立つ。好ましくは、粗生成物のDETAによる処理は、ジエノフィルによる処理とは別の工程で行う。驚くべきことに、本発明のジエノフィルは、DETAが存在しているときよりも存在していないときの方が有効であり、それぞれの化合物間に反応が存在し得ることが分かった。
【0021】
有利なことに、DETAとジエノフィルとの反応性にも係らず、ジエノフィルは、上記の製法により生成された生成物から、特に、DETAがなくても、色を除去するための有益な試薬として働く。従って、好ましくは、DETA処理および本発明の処理は、それらの間の反応を避けるために別の工程で行うものとする。好ましくは、粗生成物のDETA処理の後に、ジエノフィル処理工程を行う。
【0022】
好ましくは、DETAおよびジエノフィル化合物濃度あるいはその一方は、そのそれぞ
れの用途について好適に過剰に存在するように選択する。DETAは、比較的反応性が低いため、不純物と反応させるには過剰に(不純物濃度に比べて)存在させなければならない。一方、本発明のジエノフィル化合物は、酸およびエステルを容易に形成する加水分解またはアルコール分解を起こしやすいため、関連の発色剤を除去するには、過剰に(潜在的な発色剤濃度に比べて)存在させる。典型的には、ジエノフィルは、処理する粗生成物の重量を基準として、10〜50,000ppm、より好ましくは、処理する粗生成物の重量を基準として、100〜20,000ppm、最も好ましくは、処理する粗生成物の重量を基準として、1000〜10,000ppm、の範囲で存在する。しかしながら、ジエノフィルの濃度は限定されず、除去する不純物の濃度に応じて異なる。典型的には、連続製法においては、処理する粗生成物は、生成物流である。
【0023】
不純物とは、エチレン性不飽和酸またはエステル以外の反応生成物を意味するが、反応物および触媒を意味しない。
本発明による好適なジエノフィルは、無水マレイン酸、マレイミド、チオフェン−2,5−ジオン、アクリル酸、アクロレイン、アクリル酸アルキル(アルキルアクリレート)、アクリロニトリル、マレイン酸、マレイン酸ジアルキルおよびハロゲン化ビニルを含むか、またはそれらからなる一覧から選択することができる。好ましいジエノフィルは、無水マレイン酸、マレイミドおよびチオフェン−2,5−ジオン、より好ましくは、無水マレイン酸およびマレイミド、最も好ましくは、無水マレイン酸である。
【0024】
本発明の第2の態様によれば、酸またはエステル粗生成物を、ジエノフィルと接触させて、少なくとも1つの発色不純物、好ましくは黄色発色不純物を除去することを特徴とするエチレン性不飽和酸またはエステル粗生成物を精製する方法が提供される。
【0025】
ジエノフィルとの接触による精製の前にエチレン性不飽和酸またはエステルを調製する好適な方法は、好適な触媒の存在下、および任意で、アルコールの存在下において、式R
3−CH
2−COOR
4のアルカン酸またはエステルを、式Iのメチレン源またはエチレン源と接触させることを含む。
【0026】
【化5】
式中、R
5およびR
6は、独立に、定義されたC
1〜C
12炭化水素、好ましくは、C
1〜C
12アルキル、アルケニルまたはアリールまたはH、より好ましくは、C
1〜C
10アルキルまたはH、最も好ましくは、C
1〜C
6アルキルまたはH、特に、メチルまたはHから選択され、XはOかS、好ましくはOであり、nは1〜100、好ましくは1〜10、より好ましくは1〜5、特に、1〜3の整数であり、mは、1または2、好ましくは1であり、R
3およびR
4は各々独立に水素またはアルキル基である。
【0027】
特に好ましい実施形態において、式Iの化合物は、メタノールおよび水あるいはその一方の存在下、ホルムアルデヒドから誘導される。かかる場合、式Iの化合物は、ホルムアルデヒドの好適な源と定義される。
【0028】
誤解を避けるために、ホルムアルデヒドの好適な源としては、ホルムアルデヒドの源を提供し得る平衡組成物であればいずれでもよい。かかるものとしては、これらに限られるものではないが、メチラール(1,1ジメトキシメタン)、ポリオキシメチレン−(CH
2−O)
i−(式中、i=1〜100)、ホルマリン(ホルムアルデヒド、メタノール、水)およびその他平衡組成物、例えば、ホルムアルデヒド、メタノールおよびプロピオン酸メチルの混合物が例示される。
【0029】
典型的には、ポリオキシメチレンは、高級ホルマール形態のホルムアルデヒドおよびメタノールCH
3−O−(CH
2−O)
i−CH
3(「ホルマール−i」)(式中、i=1〜100、好ましくは、1〜5、特に、1〜3)、または少なくとも1つの非メチル末端基を有するその他ポリオキシメチレンである。従って、ホルムアルデヒドの源はまた、式R
31−O−(CH
2−O−)
iR
32(式中、R
31およびR
32は同一または異なる基であってよく、少なくとも1つがC
2〜C
10アルキル基から選択され、例えば、R
31=イソブチル、R
32=メチル)のポリオキシメチレンであってもよい。
【0030】
好ましくは、ホルムアルデヒドの好適な源は、1,1ジメトキシメタン、ホルムアルデヒドおよびメタノールの高級ホルマール、CH
3−O−(CH
2−)O
i−CH
3(式中、i=2)、ホルマリン、またはホルムアルデヒド、メタノールおよびプロピオン酸メチルを含む混合物から選択される。
【0031】
好ましくは、ホルマリンという用語は、25〜65重量%:0.01〜25重量%:25〜70重量%の比のホルムアルデヒド:メタノール:水の混合物を意味する。より好ましくは、ホルマリンという用語は、30〜60重量%:0.03〜20重量%:35〜60重量%の比のホルムアルデヒド:メタノール:水の混合物を意味する。最も好ましくは、ホルマリンという用語は、35〜55重量%:0.05〜18重量%:42〜53重量%の比のホルムアルデヒド:メタノール:水の混合物を意味する。
【0032】
好ましくは、ホルムアルデヒド、メタノールおよびプロピオン酸メチルを含む混合物は、5重量%未満の水を含有する。より好ましくは、ホルムアルデヒド、メタノールおよびプロピオン酸メチルを含む混合物は、1重量%未満の水を含有する。最も好ましくは、ホルムアルデヒド、メタノールおよびプロピオン酸メチルを含む混合物は、0.1〜0.5重量%未満の水を含有する。
【0033】
従って、本発明のさらに他の態様によれば、式R
3−C(=(CH
2)
m)−COOR
4(式中、R
3およびR
4は、上記アルカン酸またはエステルと同様に定義され、mは、1または2である)のエチレン性不飽和酸またはエステルを調製して精製する方法であって、
a)式R
3−CH
2−COOR
4(式中、R
3およびR
4は、上記で既に定義したとおりである)のアルカン酸またはエステルを、式Iのメチレン源またはエチレン源と、好適な触媒の存在下、および任意で、アルコールの存在下で接触させて、式R
3−C(=(CH
2)
m)−COOR
4の不純物のあるエチレン性不飽和酸またはエステルを生成する工程と、
b)後に、工程(a)の前記不純物のあるエチレン性不飽和酸またはエステルを、ジエノフィルと接触させて、変色を除去する工程と
を含む方法が提供される。
【0034】
好ましくは、エチレン性不飽和酸またはエステルは、メタクリル酸、アクリル酸、メチルメタクリレート、エチルアクリレートまたはブチルアクリレートから選択され、より好ましくは、エチレン性不飽和エステル、最も好ましくは、メチルメタクリレートである。
【0035】
この製法は、(C
0〜8アルク)アクリル酸またはアルキル(C
0〜8アルク)アクリレートの精製に特に好適で、典型的には、対応のアルカン酸またはそのエステルと、メチレン源またはエチレン源、例えば、ホルムアルデヒドとの、触媒系を存在させた反応によ
るものであり、好ましくは、それぞれ、プロピオン酸またはプロピオン酸メチルからのメタクリル酸、特に、メチルメタクリレート(MMAの精製に特に好適である。
【0036】
従って、MMA粗生成物の典型的な源は、プロピオン酸メチル(MEP)からMMAへのホルムアルデヒドを用いた触媒変換である。この製法および本発明において一般に適切な触媒は、(例えば、シリカに)担持させたセシウム触媒であるが、他の金属および金属化合物を含んでもよい。
【0037】
好ましくは、本発明において、生成物と接触するジエノフィルの量は、100〜50,000重量ppmの粗生成物、より好ましくは、500〜20,000重量ppmの粗生成物、最も好ましくは、1000〜10,000重量ppmの粗生成物である。
【0038】
生成物は、ジエノフィルの添加前は純粋でないため、生成物濃度および続く粗生成物からの色除去の有効性の判断後、遡及的に最適なppm濃度を最初に判断する必要がある。
本発明においては、ジエノフィルとの反応中、他の発色不純物が存在する可能性があり、それら自体は、さらなる工程で後に除去される。従って、ジエノフィルによる色除去の有効性は、これらのさらなる処理工程後に判断すればよい。
【0039】
ジエノフィルの添加に対する粗生成物の温度および圧力の典型的な条件は、50℃〜200℃、より好ましくは、80℃〜150℃、最も好ましくは、90℃〜130℃、0.001MPa〜1MPa、より好ましくは、0.003MPa〜0.5MPa、最も好ましくは、0.01MPa〜0.2MPaである。
【0040】
本発明の製法により除去される黄色の色調または黄変は、不純なものと比較的純粋な粗生成物の両方から除去することができる。比較的不純な粗生成物から除去する場合、通常の精製法で容易に除去される他の着色不純物の存在のために、処理後の色にほとんど変化は見られない。かかる場合、色の改善は、さらなる精製工程後に観察することができる。典型的には、本発明の不純物のある粗生成物は、ジエノフィル処理工程前は、少なくとも60%w/w、より典型的には、少なくとも70%w/w、最も典型的には、少なくとも80%w/wの純度の(C
0〜8アルク)アクリル酸または(C
0〜8アルク)アクリル酸アルキル/粗生成物を有する。本発明の製造方法は、かかる生成物流に特に有利であることが分かっている。あるいは、比較的高純度の生成物流を処理することができ、その場合、処理直後、また精製(C
0〜8アルク)アクリル酸またはアルキル(C
0〜8アルク)アクリレートを、未反応ジエノフィル、変色反応からの分解生成物、および蒸留によって分離できるその他不純物から分離した後に、色の改善を観察することができる。この場合、本発明の粗生成物は、ジエノフィル処理工程前は、少なくとも90%w/w、より典型的には、少なくとも95%w/w、最も典型的には、少なくとも97%w/wの純度の(C
0〜8アルク)アクリル酸または(C
0〜8アルク)アクリル酸アルキル/粗生成物を有する。
【0041】
本発明の実施形態を、以下の限定されない実施例を参照し、図面を参照して、例示のためにのみ説明していく。