【文献】
Journal of the American Chemical Society,1988年,110(22),7538-7539
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
有効成分が、6−メルカプトプリン、フルダラビン、クラドリビン、ペントスタチン、シタラビン、5−フルオロウラシル、ゲムシタビン、メトトレキサート、ラルチトレキセド、イリノテカン、トポテカン、エトポシド、ダウノルビシン、ドキソルビシン、エピルビシン、イダルビシン、ピラルビシン、ミトキサントロン、クロルメチン、シクロホスファミド、イフォスファミド、メルファラン、クロラムブシル、ブスルファン、カルムスチン、フォテムスチン、ストレプトゾシン、カルボプラチン、シスプラチン、オキサリプラチン、プロカルバジン、ダカルバジン、ブレオマイシン、ビンブラスチン、ビンクリスチン、ビンデシン、ビノレルビン、パクリタキセル、ドセタキセル、L−アスパラギナーゼ、フルタミド、ニルタミド、ビカルタミド、酢酸シプロテロン、トリプトレリン、ロイプロレリン、ゴセレリン、ブセレリン、フォルメスタン、アミノグルテチミド、アナストロゾール、レトロゾール、タモキシフェン、オクトレオチド、およびランレオチドから選択される、請求項11に記載の医薬組成物。
【実施例】
【0101】
実施例1:本発明の化合物の合成
出発品として用いられる下記化合物3aの合成はJ. Org. Chem.,
66, 2583-7, (2001) に記載されている。
【化12】
【0102】
化合物5:(1R,2S,3S,4S,4aR,11bR)−1−アジド−2,3,4,7−テトラヒドロキシ−1,2,3,4,4a,5−ヘキサヒドロ−[1,3]ジオキソロ[4,5−j]フェナントリジン−6(11bH)−オン
【化13】
ジメチルホルムアミド(DMF)(4.0mL)中、硫酸塩
3a(224.0mg、0.525mmol)とアジ化ナトリウム(75.0mg、2.2当量)の混合物を80℃で7時間加熱する。反応の進行をLCMSにより測定する。DMFを蒸発させ、得られた残渣をテトラヒドロフラン(THF)(10.0mL)に溶解させ、20%H
2SO
4水溶液(3.0mL)を加える。この混合物を周囲温度で16時間攪拌する。次に、この反応混合物にシリカ(5.0g)を加え、溶媒を真空蒸発させ、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出剤:CH
2Cl
2MeOH 95/5から92/8)により精製し、アジド
5(134.0mg、収率72%)をやや黄色い粉末の形態で得る。
1H NMR (400 MHz, DMSO): 13.10 (s, 1H), 7.43 (s, 1H), 6.71 (s, 1H), 6.09 (d, 1H, J = 1.0 Hz), 6.07 (d, 1H, J= 1.0 Hz), 5.68 (bs, 1H), 5.11 (m, 2H), 4.57 (t, 1H, J= 3.0 Hz), 4.13 (bs, 1H), 3.86 (bs, 1H), 3.65 (m, 2H), 3.09 (dd, 1H, J= 3.0 Hz, 12.3 Hz) MS (ESI+) m/z 351 (MH+)
【0103】
化合物6:(1R,2S,3R,4S,4aR,11bS)−1−アミノ−2,3,4,7−テトラヒドロキシ−1,2,3,4,4a,5−ヘキサヒドロ−[1,3]ジオキソロ[4,5−j]フェナントリジン−6(11bH)−オン
【化14】
THF(2.0mL)およびエタノール(2.0mL)中、アジド
5(30.0mg、0.086mmol)とパラジウム(活性炭上10重量%、30.0mg)の混合物を水素雰囲気下(二重ゴム風船)、周囲温度で5時間攪拌し、反応をTLCにより測定する。粗物質をセライトで濾過し(CH
2Cl
2/MeOH 9/1)、蒸発後、シリカゲルクロマトグラフィー(溶出剤:CH
2Cl
2/MeOH 90/10から80/20)により精製し、アミン(15.0mg、収率54%)白色粉末の形態で得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO): 13.10 (bs, 1H), 7.44 (s, 1H), 6.47 (s, 1H), 6.07 (d, 1H, J= 1.0 Hz), 6.05 (d, 1H, J= 1.0 Hz), 5.20 (bs, 1H), 4.93 (bs, 1H), 3.94 (m, 1H), 3.79 (bs, 1H), 3.71 (m, 2H), 3.59 (bs, 1H), 3.05 (m, 1H) MS (ESI+) m/z 325 (MH+)
【0104】
化合物7:(3aS,3bS,6aS,6bR,13bR,13cS)−9−ヒドロキシ−5,5−ジメチル−3b,6a,6b,7,13b,13c−ヘキサヒドロトリス[1,3]ジオキソロ[4,5−a:4’,5’−c:4’’,5’’−j]フェナントリジン−2,8(3aH)−ジオン(合成中間体)
【化15】
テトラヒドロフラン(0.5mL)とジクロロメタン(0.5mL)の混合物中、参照文献J. Org. Chem.,
66, 2583-7, (2001)からの化合物8番)「ジオール」溶液(20mg、0.054mmol)に、トリホスゲン(32.0mg、2.0当量)、次いでトリエチルアミン(10.0μL、1.3当量)を加え、この混合物を周囲温度で18時間攪拌する。水を加え、この混合物をジクロロメタンで抽出する。有機相を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、蒸発させる。残渣をシリカゲルで精製し(溶出剤:98/2 CH
2Cl
2/MeOH)、炭酸塩
7(2.0mg)を橙色の油状物質の形態で得る。
1H NMR (400 MHz, DMSO): 13.19 (s, 1H), 8.94 (s, 1H), 6.50(s, 1H), 6.11 (s, 1H), 6.09 (s, 1H), 5.23 (t, 1H, J = 9.1 Hz), 4.87 (t, 1H, J = 8.4 Hz), 4.61 (t, 1H, J = 7.7 Hz), 4.48 (t, 1H, J = 7.7 Hz), 3.67 (dd, 1H, J = 7.7 Hz, J = 14.5 Hz), 3.44 (m, 1H), 1.47 (s, 3H), 1.34 (s, 3H).
MS (ESI+) m/z 392 (MH+).
【0105】
化合物8:N−((1R,2S,3S,4S,4aR,11bR)−2,3,4,7−テトラヒドロキシ−6−オキソ−1,2,3,4,4a,5,6,11b−オクタヒドロ−[1,3]ジオキソロ[4,5−j]フェナントリジン−1−イル)ベンゼンスルホンアミド
【化16】
THF(1.0mL)およびエタノール(1.0mL)中、アジド
5(9.0mg、0.026mmol)とパラジウム(活性炭上10重量%、10.0mg)の混合物を水素雰囲気下(二重ゴム風船)、周囲温度で16時間攪拌し、反応をTLCにより測定する。その後、トリエチルアミン(8.0μL、2.0当量)、次いで、塩化ベンゼンスルホニル(5.0μL、1.5当量)を周囲温度で加える。30分後、TLCは完全な変換を示す。次に、この反応混合物にシリカ(2.0g)を加え、溶媒を真空蒸発させ、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出剤:CH
2Cl
2/MeOH 98/2から90/10)により精製し、スルホンアミド
8(9.0mg、収率66%)やや黄色い固体の形態で得る。
MS (ESI+) m/z 465 (MH+).
【0106】
化合物9:1−フェニル−3−((1R,2S,3S,4S,4aR,11bR)−2,3,4,7−テトラヒドロキシ−6−オキソ−1,2,3,4,4a,5,6,11b−オクタヒドロ−[1,3]ジオキソロ[4,5−j]フェナントリジン−1−イル)尿素
【化17】
THF(1.0mL)およびエタノール(1.0mL)中、アジド
5(9.0mg、0.026mmol)とパラジウム(活性炭上10重量%、10.0mg)の混合物を水素雰囲気下(二重ゴム風船)、周囲温度で16時間攪拌し、反応をTLCにより測定する。その後、トリエチルアミン(5.0μL、2.0当量)、次いで、イソシアン酸フェニル(5.0μL、1.5当量)を周囲温度で加える。2時間後、TLCは完全な変換を示す。次に、この反応混合物にシリカ(2.0g)を加え、溶媒を真空蒸発させ、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出剤:CH
2Cl
2/MeOH 98/2から85/15)により精製し、フェニル尿素
9をやや黄色い固体の形態で得る(4.6mg、収率41%)。
MS (ESI+) m/z 444 (MH+).
【0107】
化合物10:(1R,2S,3S,4S,4aR,11bR)−2,3,4,7−テトラヒドロキシ−6−オキソ−1,2,3,4,4a,5,6,11b−オクタヒドロ−[1,3]ジオキソロ[4,5−j]フェナントリジン−1−イルカルバミン酸tert−ブチル
【化18】
THF(1.0mL)およびエタノール(1.0mL)中、アジド
5(9.0mg、0.026mmol)とパラジウム(活性炭上10重量%、10.0mg)の混合物を、水素雰囲気下(二重ゴム風船)、周囲温度で16時間攪拌し、反応をTLCにより測定する。その後、トリエチルアミン(17.0μL、5.0当量)、次いで、炭酸ジ−tert−ブチル(19.0μL、5.0当量)を周囲温度で加える。5時間後、TLCは完全な変換を示す。次に、この反応混合物にシリカ(2.0g)を加え、溶媒を真空蒸発させ、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出剤:CH
2Cl
2/MeOH 98/2から90/10)により精製し、カルバミン酸tert−ブチル
10をやや黄色い固体の形態で得る(6.4mg、収率58%)。
MS (ESI+) m/z 425 (MH+).
【0108】
化合物11および12:(1R,2S,3S,4S,4aR,11bR)−2,3,4,7−テトラヒドロキシ−1−(4−フェニル−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)−1,2,3,4,4a,5−ヘキサヒドロ−[1,3]ジオキソロ[4,5−j]フェナントリジン−6(11bH)−オン(11)および(1R,2S,3S,4S,4aR,11bR)−2,3,4,7−テトラヒドロキシ−1−(5−フェニル−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)−1,2,3,4,4a,5−ヘキサヒドロ−[1,3]ジオキソロ[4,5−j]フェナントリジン−6(11bH)−オン(12)
【化19】
アジド
5(20.0mg、0.057mmol)、フェニルアセチレン(0.6mL)、およびメタノール(2滴)の混合物を100℃で7時間加熱する。その後、この反応混合物にシリカ(2.0g)を加え、溶媒を真空蒸発させ、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出剤:CH
2Cl
2/MeOH 98/2から90/10)により精製し、出発品と2つの予測される異性体トリアゾール11および12の混合物を得る。この混合物をHPLC(Xterra 10×150、5μm、H
2O/CH
3CN 75/25から65/45)により5mL/分で10分間精製し、二つのトリアゾールを得る。
1H NMR (400 MHz, DMSO) 異性体 11 (メジャー): 13.22 (bs, 1H), 8.52 (s, 1H), 7.82 (d, 2H, J = 7.5 Hz), 7.67 (s, 1H), 7.39 (t, 2H, J = 7.5 Hz), 7.28 (t, 1H, J = 7.5 Hz), 6.04 (s, 1H), 5.96 (s, 1H), 5.92 (s, 1H), 5.46 (m, 1H), 5.26 (bs, 1H), 4.86 (bs, 1H), 4.59 (dd, 1H, J = 9.7 Hz, 13.7 Hz), 4.24 (m, 1H), 3.88 (m, 2H), 3.70 (dd, 1H, J = 4.8 Hz, 13.7 Hz).
MS (ESI+) m/z 453 (MH+).
1H NMR (400 MHz, DMSO) 異性体 12 (マイナー): 13.24 (bs, 1H), 7.77 (s, 1H), 7.61 (m, 6H), 5.98 (m, 2H), 5.81 (s, 1H), 5.19 (s, 1H), 4.86 (dd, 1H, J = 9.7 Hz, 13.0 Hz), 3.97 (m, 1H), 3.81 (dd, 1H, J = 3.0 Hz, 9.9 Hz), 3.74 (m, 1H), 3.68 (dd, 1H, J = 4.5 Hz, 13.0 Hz).
MS (ESI+) m/z 475 (MNa+).
【0109】
化合物13:1−イソブチルアミノトランスジヒドロナルシクラシン
【化20】
モレキュラーシーブ4Åを含むTHF(2.0mL)中、アミン
6(10.0mg、0.031mmol)、イソブチルアルデヒド(10.0μL、3.5当量)およびシアノ水素化ホウ素ナトリウム(11.0mg、6.0当量)の混合物を周囲温度で16時間攪拌する。この混合物をNa
2CO
3の水溶液に注ぎ、有機相を酢酸エチルで抽出し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、蒸発させる。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出剤:CH
2Cl
2/MeOH/NH
4OH 9/1/0.1)により精製し、アミン
13(4.6mg、収率39%)白色粉末の形態で得る。
1H NMR (400 MHz, DMSO): 13.18 (s, 1H), 7.46 (s, 1H), 6.35 (s, 1H), 6.07 (s, 1H), 6.5 (s, 1H), 5.76 (bs, 1H), 5.24 (d, 1H, J = 3.8 Hz), 4.91 (d, 1H, J = 6.6 Hz), 4.10 (m, 1H), 3.79 (bs, 1H), 3.69 (m, 2H), 3.22 (bs, 1H), 3.15 (m, 1H), 2.58 (m, 1H), 2.44 (m, 1H), 1.57 (h, 1H, J= 6.6Hz), 0.82 (dd, 6H, J= 1.6 Hz, 6.6 Hz).
MS (ESI +) m/z 381 (MH+).
【0110】
化合物14:(1R,2S,3R,4S,4aR,11bS)−1−(ベンジルアミノ)−2,3,4,7−テトラヒドロキシ−1,2,3,4,4a,5−ヘキサヒドロ−[1,3]ジオキソロ[4,5−j]フェナントリジン−6(11bH)−オン
【化21】
モレキュラーシーブ4Åを含むTHF(10.0mL)中、アミン
6(57.0mg、0.176mmol)、ベンズアルデヒド(35.0μL、2.0当量)およびシアノ水素化ホウ素ナトリウム(34.0mg、3.0当量)の混合物を周囲温度で48時間攪拌する。この混合物をNa
2CO
3水溶液に注ぎ、有機相を酢酸エチルで抽出し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、蒸発させる。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出剤:CH
2Cl
2/MeOH/NH
4OH 9/1/0.1)により精製し、アミン
14(37.0mg、収率50%)白色粉末の形態で得る。
1H NMR (400 MHz, DMSO): 13.17 (s, 1H), 7.45 (s, 1H), 7.30 (m, 5H), 6.07 (s, 2H), 6.06 (s, 1H), 6.03 (s, 1H), 5.71 (bs, 1H), 5.26 (bs, 1H, J = 3.8 Hz), 4.95 (bs, 1H), 4.24 (m, 1H), 3.92 (m, 1H), 3.84 (m, 1H), 3.70 (m, 3H), 3.31 (m, 1H), 3.13 (m, 1H).
MS (ESI+) m/z 415 (MH+).
【0111】
化合物15:(1R,2S,3S,4S,4aR,11bR)−2,3,4,7−テトラヒドロキシ−1−(ピペリジン−1−イル)−1,2,3,4,4a,5−ヘキサヒドロ−[1,3]ジオキソロ[4,5−j]フェナントリジン−6(11bH)−オン
【化22】
メタノール(5.0mL)中、アミン
6(30.0mg、0.09mmol)、グルタルアルデヒド(185.0μL、25%水溶液、5.0当量)、およびシアノ水素化ホウ素ナトリウム(58.0mg、10.0当量)の混合物を周囲温度で1時間攪拌する。この混合物をNa
2CO
3水溶液に注ぎ、有機相を酢酸エチルで抽出し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、蒸発させる。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出剤:CH
2Cl
2/MeOH/NH
4OH 9/1/0.1)により精製し、アミン
15(17.0mg、収率48%)白色粉末の形態で得る。
1H NMR (400 MHz, DMSO): 13.46 (s, 1H), 7.37 (s, 1H), 6.63 (s, 1H), 6.13 (bs, 1H), 6.09 (s, 1H), 6.06 (s, 1H), 5.45 (bs, 1H), 4.88 (bs, 1H, J = 3.8 Hz), 4.28 (m, 1H), 3.80 (m, 1H), 3.72 (m, 1H), 3.64 (m, 1H), 3.53 (m, 1H), 3.37 (m, 1H), 2.57 (m, 4H), 1.41 (m, 6H).
MS (ESI+) m/z 393 (MH+).
【0112】
化合物16:(1R,2S,3S,4S,4aR,11bR)−1−(ジメチルアミノ)−2,3,4,7−テトラヒドロキシ−1,2,3,4,4a,5−ヘキサヒドロ−[1,3]ジオキソロ[4,5−j]フェナントリジン−6(11bH)−オン
【化23】
メタノール(0.5mL)および酢酸(50.0μL)中、アミン
6(5.0mg、0.0154mmol)、ホルムアルデヒド(10.0μL、25%水溶液、8.0当量)およびシアノ水素化ホウ素ナトリウム(9.0mg、10.0当量)の混合物を周囲温度で5時間攪拌する。この混合物をNa
2CO
3水溶液に注ぎ、有機相を酢酸エチルで抽出し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、蒸発させる。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出剤:CH
2Cl
2/MeOH/NH
4OH 9/1/0.5)により精製し、アミン
16(3.0mg)を白色粉末の形態で得る。
1H NMR (400 MHz, DMSO): 13.43 (s, 1H), 7.86 (s, 1H), 6.67 (s, 1H), 6.06 (s, 2H), 5.89 (m, 1H), 5.45 (m, 1H), 4.86 (m, 1H), 4.30 (m, 1H), 3.85 (m, 1H), 3.72 (m, 1H), 3.64 (m, 1H), 3.53 (m, 1H), 2.26 (s, 6H).
MS (ESI+) mZz 353 (MH+).
【0113】
化合物17:(1R,2S,3R,4S,4aR,11bS)−1−(シクロヘキシルアミノ)−2,3,4,7−テトラヒドロキシ−1,2,3,4,4a,5−ヘキサヒドロ−[1,3]ジオキソロ[4,5−j]フェナントリジン−6(11bH)−オン
【化24】
メタノール(0.5mL)中、アミン
6(20.0mg、0.0617mmol)、シクロヘキサノン(31.0μL、5.0当量)およびシアノ水素化ホウ素ナトリウム(38.8mg、10.0当量)の混合物を周囲温度で18時間攪拌する。この混合物をNa
2CO
3水溶液に注ぎ、有機相を酢酸エチルで抽出し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、蒸発させる。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出剤:CH
2Cl
2/MeOH/NH
4OH 95/5/0.5)により精製し、アミン
17(13.0mg)をやや黄色い粉末の形態で得る。
1H NMR (400 MHz, DMSO): 13.22 (s, 1H), 7.42 (s, 1H), 6.40 (s, 1H), 6.07 (s, 1H), 6.05 (s, 1H), 5.80 (m, 1H), 5.21 (m, 1H), 4.94 (m, 1H), 4.11 (m, 1H), 3.78 (m, 1H), 3.67 (m, 2H), 3.45 (m, 1H), 3.17 (m, 1H), 2.10 (m, 1H), 1.85 (m, 1H), 1.67 (m, 3H), 1.55 (m, 1H), 1.21 (m, 2H), 1.06 (m, 2H), 0.87 (m, 1H).
MS (ESI +) m/z 407 (MH+).
【0114】
化合物18:N−((1R,2S,3R,4S,4aR,11bS)−2,3,4,7−テトラヒドロキシ−6−オキソ−1,2,3,4,4a,5,6,11b−オクタヒドロ−[1,3]ジオキソロ[4,5−j]フェナントリジン−1−イル)アセトアミド
【化25】
周囲温度にて、テトラヒドロフラン(1.0mL)とエタノール(1.0mL)の混合物中、アミン
6(20.0mg、0.06mmol)の溶液に、トリエチルアミン(42.0μL、5.0当量)、次いで無水酢酸(12.0μL、2.0当量)を加える。30分後、TLCは完全な変換を示す。その後、この反応混合物にシリカ(2.0g)を加え、溶媒を真空蒸発させ、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出剤:CH
2Cl
2/MeOH 98/2から90/10)により精製し、アミド
18をやや黄色い粉末の形態で得る(8.0mg、収率29%)。
MS (ESI+) m/z 367 (MH+).
【0115】
化合物19:2−フェニル−N−((1R,2S,3R,4S,4aR,11bS)−2,3,4,7−テトラヒドロキシ−6−オキソ−1,2,3,4,4a,5,6,11b−オクタヒドロ−[1,3]ジオキソロ[4,5−j]フェナントリジン−1−イル)アセトアミド
【化26】
周囲温度にて、テトラヒドロフラン(1.0mL)およびエタノール(1.0mL)の混合物中、アミン
6の溶液に、トリエチルアミン(42.0μL、5.0当量)、次いで、塩化フェニルアセチル(16.0μL、2.0当量)を加える。30分後、TLCは完全な変換を示す。その後、この反応混合物にシリカ(2.0g)を加え、溶媒を真空蒸発させ、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出剤:CH
2Cl
2/MeOH 98/2から90/10)により精製し、アミド
19をやや黄色い粉末の形態で得る(13.0mg、収率47%)。
MS (ESI+) m/z 443 (MH+).
【0116】
化合物20:N−((1R,2S,3S,4S,4aR,11bR)−2,3,4,7−テトラヒドロキシ−6−オキソ−1,2,3,4,4a,5,6,11b−オクタヒドロ−[1,3]ジオキソロ[4,5−j]フェナントリジン−1−イル)チオフェン−2−カルボキサミド
【化27】
周囲温度にて、テトラヒドロフラン(1.0mL)およびエタノール(1.0mL)の混合物中、アミン
6(20.0mg、0.06mmol)の溶液に、トリエチルアミン(42.0μL、5.0当量)、次いで塩化2−チオフェンカルボン酸(13μL、2.0当量)を加える。30分後、TLCは完全な変換を示す。その後、この反応混合物にシリカ(2.0g)を加え、溶媒を真空蒸発させ、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出剤:CH
2Cl
2/MeOH 98/2から90/10)により精製し、アミド
20をやや黄色い粉末の形態で得る(14.0mg、収率52%)。
MS (ESI+) m/z 435 (MH+).
【0117】
化合物21:N−((1R,2S,3R,4S,4aR,11bS)−2,3,4,7−テトラヒドロキシ−6−オキソ−1,2,3,4,4a,5,6,11b−オクタヒドロ−[1,3]ジオキソロ[4,5−j]フェナントリジン−1−イル)シクロヘキサンカルボキサミド
【化28】
THF(2.0mL)およびエタノール(2.0mL)中、アジド
5(20.0mg、0.057mmol)とパラジウム(活性炭上10重量%、20.0mg)の混合物を、水素雰囲気下(二重ゴム風船)、周囲温度で16時間攪拌し、反応をTLCにより測定する。その後、周囲温度でトリエチルアミン(17.0μL、2.0当量)、次いでシクロヘキサン酸塩化物(11.5μL、1.5当量)を加える。5時間後、TLCは完全な変換を示す。その後、この反応混合物にシリカ(2.0g)を加え、溶媒を真空蒸発させ、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出剤:CH
2Cl
2/MeOH 98/2から90/10)により精製し、シクロヘキシルアミド
21をやや黄色い固体の形態で得る(12.0mg、収率48%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO): 13.13 (s, 1H), 7.54 (s, 1H), 7.21 (m, 1H), 6.37 (s, 1H), 6.02 (s, 1H), 6.00 (s, 1H), 5.46 (bs, 1H), 5.36 (bs, 1H), 5.24 (bs, 1H), 4.60 (m, 1H), 3.88-3.60 (m, 4H), 3.19 (m, 1H), 2.03 (m, 1H), 1.59 (m, 5H), 1.19 (m, 5H).
MS (ESI +) m/z 435 (MH+).
【0118】
化合物22:N−((1R,2S,3R,4S,4aR,11bS)−2,3,4,7−テトラヒドロキシ−6−オキソ−1,2,3,4,4a,5,6,11b−オクタヒドロ−[1,3]ジオキソロ[4,5−j]フェナントリジン−1−イル)ベンズアミド
【化29】
THF(1.0mL)およびエタノール(1.0mL)中、アジド
5(36.0mg、0.10mmol)とパラジウム(活性炭上10重量%、10.0mg)の混合物を水素雰囲気下(二重ゴム風船)、周囲温度で16時間攪拌し、反応をTLCにより測定する。その後、周囲温度でトリエチルアミン(30.0μL、2.0当量)、次いで、塩化ベンゾイル(14.0μL、1.5当量)を加える。30分後、TLCは完全な変換を示す。その後、この反応混合物にシリカ(3.0g)を加え、溶媒を真空蒸発させ、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出剤:CH
2Cl
2/MeOH 98/2から90/10)により精製し、ベンズアミド
22をやや黄色い粉末の形態で得る(24.0mg、収率54%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO): 13.16 (s, 1H), 7.95 (d, 1H, J = 9.9 Hz), 7.71 (m, 2H), 7.60 (s, 1H), 7.53 (t, 1H, J = 7.5 Hz), 7.45 (t, 2H, J = 7.5 Hz), 6.62 (s, 1H), 6.02 (s, 1H), 5.98 (s, 1H), 5.71 (d, 1H, J= 2.7 Hz ), 5.65 (d, 1H, J= 3.5 Hz), 5.28 (d, 1H, J = 5.7 Hz), 4.87 (d, 1H, J = 9.9 Hz), 4.01 (dd, 1H, J= 9.9 Hz, 13.7 Hz), 3.93 (bs, 1H), 3.86 (m, 2H).
MS (ESI+) m/z 429 (MH+).
【0119】
化合物23:4−フルオロ−N−((1R,2S,3R,4S,4aR,11bS)−2,3,4,7−テトラヒドロキシ−6−オキソ−1,2,3,4,4a,5,6,11b−オクタヒドロ−[1,3]ジオキソロ[4,5−j]フェナントリジン−1−イル)ベンズアミド
【化30】
周囲温度にて、テトラヒドロフラン(1.0mL)とエタノール(1.0mL)の混合物中、アミン
6(20.0mg、0.06mmol)の溶液に、トリエチルアミン(42.0μL、5.0当量)、次いで、塩化4−フルオロベンゾイル(14μL、2.0当量)を加える。30分後、TLCは完全な変換を示す。その後、この反応混合物にシリカ(2.0g)を加え、溶媒を真空蒸発させ、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出剤:CH
2Cl
2/MeOH 98/2から90/10)により精製し、アミド23をやや黄色い粉末の形態で得る(14.0mg、収率50%)。
MS (ESI+) m/z 447 (MH+).
【0120】
化合物24:N−((1R,2S,3R,4S,4aR,11bS)−2,3,4,7−テトラヒドロキシ−6−オキソ−1,2,3,4,4a,5,6,11b−オクタヒドロ−[1,3]ジオキソロ[4,5−j]フェナントリジン−1−イル)−3−(トリフルオロメチル)ベンズアミド
【化31】
周囲温度にて、テトラヒドロフラン(1.0mL)とエタノール(1.0mL)の混合物中、アミン
6(20.0mg、0.09mmol)の溶液に、トリエチルアミン(64.0μL、5.0当量)、次いで塩化3−トリフルオロメチル−ベンゾイル(10.0μL、1.5当量)を加える。30分後、TLCは完全な変換を示す。その後、この反応混合物にシリカ(2.0g)を加え、溶媒を真空蒸発させ、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出剤:CH
2Cl
2/MeOH 95/5から80/20)により精製し、アミド
24をやや黄色い粉末の形態で得る(13.0mg)。
1H NMR (400 MHz, DMSO): 13.17 (s, 1H), 8.15 (m, 2H), 8.01 (m, 2H), 7.91 (d, 1H, J= 8.5 Hz), 7.71 (dd, 1H, J= 8.5 Hz, J= 7.5 Hz), 7.59 (s, 1H), 6.51 (s, 1H), 6.01 (s, 1H), 5.98 (s, 1H), 5.64 (bs, 1H), 5.57 (bs, 1H), 5.25 (bs, 1H), 4.87 (m, 1H), 4.15 (dd, 1H, J= 9.5 Hz, J= 13.2 Hz), 3.95-3.82 (m, 3H).
MS (ESI+) m/z 497 (MH+).
【0121】
化合物25:3−シアノ−N−((1R,2S,3R,4S,4aR,11bS)−2,3,4,7−テトラヒドロキシ−6−オキソ−1,2,3,4,4a,5,6,11b−オクタヒドロ−[1,3]ジオキソロ[4,5−j]フェナントリジン−1−イル)ベンズアミド
【化32】
周囲温度にて、テトラヒドロフラン(1.0mL)とエタノール(1.0mL)の混合物中、アミン
6(20.0mg、0.09mmol)の溶液に、トリエチルアミン(64.0μL、5.0当量)、次いで塩化3−シアノベンゾイル(10.0μL、1.5当量)を加える。30分後、TLCは完全な変換を示す。その後、この反応混合物にシリカ(2.0g)を加え、溶媒を真空蒸発させ、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出剤:CH
2Cl
2/MeOH 95/5から80/20)により精製し、アミド
25をやや黄色い粉末の形態で得る(11.0mg)。
1H NMR (400 MHz, DMSO): 13.18 (s, 1H), 8.15 (m, 1H), 8.07 (m, 2H), 8.00 (d, 1H, J= 7.9 Hz), 7.68 (t, 1H, J= 7.9 Hz), 7.59 (s, 1H), 6.46 (s, 1H), 6.01 (s, 1H), 5.98 (s, 1H), 5.64 (m, 1H), 5.52 (m, 1H), 5.23 (m, 1H), 4.84 (m, 1H), 4.18 (dd, 1H, J = 9.7 Hz, J= 13.5 Hz), 3.95-3.82 (m, 3H), 2.16 (bs, 6H).
MS (ESI+) m/z 454 (MH+).
【0122】
化合物26:3−ニトロ−N−((1R,2S,3R,4S,4aR,11bS)−2,3,4,7−テトラヒドロキシ−6−オキソ−1,2,3,4,4a,5,6,11b−オクタヒドロ−[1,3]ジオキソロ[4,5−j]フェナントリジン−1−イル)ベンズアミド
【化33】
周囲温度にて、テトラヒドロフラン(1.0mL)とエタノール(1.0mL)の混合物中、アミン
6(20.0mg、0.09mmol)の溶液に、トリエチルアミン(64.0μL、5.0当量)、次いで塩化3−ニトロベンゾイル(10.0μL、1.5当量)を加える。30分後、TLCは完全な変換を示す。その後、この反応混合物にシリカ(2.0g)を加え、溶媒を真空蒸発させ、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出剤:CH
2Cl
2/MeOH 95/5から80/20)により精製し、アミド
26をやや黄色い粉末の形態で得る(10.0mg)。
1H NMR (400 MHz, DMSO): 13.16 (s, 1H), 8.49 (m, 1H), 8.37 (m, 1H), 8.20 (d, 1H, J= 9.8 Hz), 8.15 (m, 1H), 7.75 (t, 1H, J= 7.9 Hz), 7.57 (s, 1H), 6.49 (s, 1H), 6.01 (s, 1H), 5.98 (s, 1H), 5.64 (m, 1H), 5.54 (m, 1H), 5.21 (m, 1H), 4.87 (m, 1H), 4.16 (dd, 1H, J= 10.0 Hz, J= 13.6 Hz), 3.95-3.80 (m, 3H), 3.34 (m, 1H).
MS (ESI+) m/z 474 (MH+).
【0123】
化合物27:4−(クロロメチル)−N−((1R,2S,3R,4S,4aR,11bS)−2,3,4,7−テトラヒドロキシ−6−オキソ−1,2,3,4,4a,5,6,11b−オクタヒドロ−[1,3]ジオキソロ[4,5−j]フェナントリジン−1−イル)ベンズアミド
【化34】
周囲温度にて、テトラヒドロフラン(3.0mL)とエタノール(3.0mL)の混合物中、アミン
6(46.0mg、0.142mmol)の溶液に、トリエチルアミン(98.0μL、5.0当量)、次いで、塩化4−クロロメチルベンゾイル(32.0μL、1.2当量)を加える。30分後、TLCは完全な変換を示す。その後、この反応混合物にシリカ(2.0g)を加え、溶媒を真空蒸発させ、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出剤:CH
2Cl
2/MeOH 95/5から80/20)により精製し、アミド
27をやや黄色い粉末の形態で得る(50.7mg)。
1H NMR (400 MHz, DMSO): 13.15 (s, 1H), 7.96 (d, 1H, J= 10.0 Hz), 7.71 (d, 2H, J = 8.0 Hz), 7.59 (s, 1H), 7.50 (d, 2H, J = 8.0 Hz), 6.58 (s, 1H), 6.01 (s, 1H), 5.97 (s, 1H), 5.64 (m, 2H), 5.23 (m, 1H), 4.86 (m, 1H), 4.79 (s, 1H), 4.07-3.82 (m, 4H).
MS (ESI+) m/z 477 (MH+).
【0124】
化合物28:3−((ジメチルアミノ)メチル)−N−((1R,2S,3R,4S,4aR,11bS)−2,3,4,7−テトラヒドロキシ−6−オキソ−1,2,3,4,4a,5,6,11b−オクタヒドロ−[1,3]ジオキソロ[4,5−j]フェナントリジン−1−イル)ベンズアミド
【化35】
周囲温度にて、テトラヒドロフラン(1.0mL)とエタノール(1.0mL)の混合物中、アミン
6(30.0mg、0.09mmol)の溶液に、トリエチルアミン(64.0μL、5.0当量)、次いで塩化3−クロロメチルベンゾイル(19.7μL、1.5当量)を加える。30分後、TLCは完全な変換を示す。その後、ジメチルアミン溶液(100.0μL、40% H
2O)を加え、この混合物を60℃で2時間加熱する。周囲温度に戻した後、この反応混合物にシリカ(2.0g)を加え、溶媒を真空蒸発させ、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出剤:CH
2Cl
2/MeOH 95/5から80/20)により精製し、アミド
28をやや黄色い粉末の形態で得る(30.0mg、収率68%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO): 13.17 (s, 1H), 7.96 (d, 1H, J= 10.0 Hz), 7.66 (s, 1H), 7.62 (s, 1H), 7.59 (d, 1H, J= 7.9 Hz), 7.46 (d, 1H, J= 7.4 Hz), 7.39 (dd, 1H, J= 7.9 Hz, J = 7.4 Hz), 6.63 (s, 1H), 6.01 (s, 1H), 5.97 (s, 1H), 5.70 (d, 1H, J = 3.7 Hz), 5.65 (d, 1H, J= 3.7 Hz), 5.26 (d, 1H, J= 5.9 Hz), 4.87 (m, 1H), 4.03-3.82 (m, 4H), 3.46 (bs, 2H), 2.16 (bs, 6H).
MS (ESI+) m/z 486 (MH+).
【0125】
化合物29:4−((ジメチルアミノ)メチル)−N−((1R,2S,3R,4S,4aR,11bS)−2,3,4,7−テトラヒドロキシ−6−オキソ−1,2,3,4,4a,5,6,11b−オクタヒドロ−[1,3]ジオキソロ[4,5−j]フェナントリジン−1−イル)ベンズアミド
【化36】
周囲温度にて、テトラヒドロフラン(1.0mL)とエタノール(1.0mL)の混合物中、アミン
6(30.0mg、0.09mmol)の溶液に、トリエチルアミン(64.0μL、5.0当量)、次いで塩化4−クロロメチルベンゾイル(2.0当量)を加える。30分後、TLCは完全な変換を示す。その後、ジメチルアミン溶液(100.0μL、40%H
2O)を加え、この混合物を60℃で2時間加熱する。周囲温度に戻した後、この反応混合物にシリカ(2.0g)を加え、溶媒を真空蒸発させ、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出剤:CH
2Cl
2/MeOH 95/5から80/20)により精製し、アミド
29をやや黄色い粉末の形態で得る(27.0mg、収率61%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO): 13.17 (s, 1H), 7.94 (d, 1H, J= 10.0 Hz), 7.73-6.65 (m, 4H), 7.42 (bs, 2H), 6.61 (s, 1H), 6.01 (s, 1H), 5.97 (s, 1H), 5.70 (d, 1H, J = 3.7 Hz), 5.67 (d, 1H, J = 3.7 Hz), 5.33 (d, 1H, J = 5.9 Hz), 4.86 (m, 1H), 4.04-3.82 (m, 4H), 2.24 (bs, 6H).
MS (ESI+) m/z 486 (MH+).
【0126】
化合物30:3−((ブチルアミノ)メチル)−N−((1R,2S,3R,4S,4aR,11bS)−2,3,4,7−テトラヒドロキシ−6−オキソ−1,2,3,4,4a,5,6,11b−オクタヒドロ−[1,3]ジオキソロ[4,5−j]フェナントリジン−1−イル)ベンズアミド
【化37】
周囲温度にて、テトラヒドロフラン(1.0mL)とエタノール(1.0mL)の混合物中、アミン
6(30.0mg、0.09mmol)の溶液に、トリエチルアミン(64.0μL、5.0当量)、次いで塩化3−クロロメチルベンゾイル(19.7μL、1.5当量)を加える。30分後、TLCは完全な変換を示す。その後、ブチルアミン(100.0μL)を加え、この混合物を60℃で18時間加熱する。周囲温度に戻した後、この反応混合物にシリカ(2.0g)を加え、溶媒を真空蒸発させ、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出剤:CH
2Cl
2/MeOH 95/5から80/20)により精製し、アミド
30をやや黄色い粉末の形態で得る(9.0mg)。
1H NMR (400 MHz, DMSO): 13.16 (s, 1H), 8.29 (s, 1H), 7.93 (d, 1H, J = 9.7 Hz), 7.69 (s, 1H), 7.61 (s, 1H), 7.56 (d, 1H, J= 7.3 Hz), 7.50 (d, 1H, J= 7.3 Hz), 7.37 (t, 1H, J = 7.3 Hz), 6.63 (s, 1H), 6.01 (s, 1H), 5.97 (s, 1H), 4.88 (m, 1H), 4.0-3.91 (m, 2H), 3.86 (m, 2H), 3.73 (s, 2H), 3.32 (m, 1H), 1.40 (m, 2H), 1.29 (m, 2H), 0.85 (t, 2H, J= 7.3 Hz).
MS (ESI+) m/z 514 (MH+).
【0127】
化合物31:3−(ピロリジン−1−イルメチル)−N−((1R,2S,3R,4S,4aR,11bS)−2,3,4,7−テトラヒドロキシ−6−オキソ−1,2,3,4,4a,5,6,11b−オクタヒドロ−[1,3]ジオキソロ[4,5−j]フェナントリジン−1−イル)ベンズアミド
【化38】
周囲温度にて、テトラヒドロフラン(1.0mL)とエタノール(1.0mL)の混合物中、アミン
6(30.0mg、0.09mmol)の溶液に、トリエチルアミン(64.0μL、5.0当量)、次いで塩化3−クロロメチルベンゾイル(19.7μL、1.5当量)を加える。30分後、TLCは完全な変換を示す。その後、ピロリジン(20.0μL)を加え、この混合物を60℃で2時間加熱する。周囲温度に戻した後、この反応混合物にシリカ(2.0g)を加え、溶媒を真空蒸発させ、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出剤:CH
2Cl
2/MeOH 95/5から80/20)により精製し、アミド
31をやや黄色い粉末の形態で得る(6.0mg)。
1H NMR (400 MHz, DMSO): 13.16 (s, 1H), 8.24 (s, 1H), 7.94 (d, 1H, J = 9.7 Hz), 7.66 (s, 1H), 7.60 (s, 1H), 7.57 (d, 1H, J= 7.8 Hz), 7.47 (d, 1H, J= 7.7 Hz), 7.37 (t, 1H, J= 7.6 Hz), 6.63 (s, 1H), 6.01 (s, 1H), 5.97 (s, 1H), 5.71 (m, 2H), 4.88 (m, 1H), 4.0-3.82 (m, 4H), 3.56 (s, 2H), 3.32 (m, 1H), 2.41 (m, 4H), 1.69 (m, 4H).
MS (ESI+) m/z 512 (MH+).
【0128】
化合物32:3−(モルホリノメチル)−N−((1R,2S,3R,4S,4aR,11bS)−2,3,4,7−テトラヒドロキシ−6−オキソ−1,2,3,4,4a,5,6,11b−オクタヒドロ−[1,3]ジオキソロ[4,5−j]フェナントリジン−1−イル)ベンズアミド
【化39】
周囲温度にて、テトラヒドロフラン(1.0mL)とエタノール(1.0mL)の混合物中、アミン
6(30.0mg、0.09mmol)の溶液に、トリエチルアミン(64.0μL、5.0当量)、次いで塩化3−クロロメチルベンゾイル(19.7μL、1.5当量)を加える。30分後、TLCは完全な変換を示す。その後、モルホリン(100.0μL)を加え、この混合物を60℃で18時間加熱する。周囲温度に戻した後、この反応混合物にシリカ(2.0g)を加え、溶媒を真空蒸発させ、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出剤:CH
2Cl
2/MeOH 95/5から80/20)により精製し、アミド
32をやや黄色い粉末の形態で得る(5.0mg)。
1H NMR (400 MHz, DMSO): 13.16 (s, 1H), 8.27 (s, 1H), 7.68 (s, 1H), 7.94 (d, 1H, J = 9.9 Hz), 7.66 (s, 1H), 7.60 (s, 1H), 7.57 (d, 1H, J = 7.7 Hz), 7.47 (d, 1H, J = 7.3 Hz), 7.39 (t, 1H, J = 7.6 Hz), 6.63 (s, 1H), 6.01 (s, 1H), 5.97 (s, 1H), 5.73 (m, 2H), 4.87 (m, 1H), 4.03-3.83 (m, 4H), 3.56 (m, 4H), 3.48 (s, 2H), 3.32 (m, 1H), 2.33 (m, 4H).
MS (ESI+) m/z 528 (MH+).
【0129】
化合物33:3−((シクロプロピルアミノ)メチル)−N−((1R,2S,3R,4S,4aR,11bS)−2,3,4,7−テトラヒドロキシ−6−オキソ−1,2,3,4,4a,5,6,11b−オクタヒドロ−[1,3]ジオキソロ[4,5−j]フェナントリジン−1−イル)ベンズアミド
【化40】
周囲温度にて、テトラヒドロフラン(1.0mL)とエタノール(1.0mL)の混合物中、アミン
6(30.0mg、0.09mmol)の溶液に、トリエチルアミン(64.0μL、5.0当量)、次いで塩化3−クロロメチルベンゾイル(19.7μL、1.5当量)を加える。30分後、TLCは完全な変換を示す。その後、シクロプロピルアミン(100.0μL)を加え、この混合物を60℃で18時間加熱する。周囲温度に戻した後、この反応混合物にシリカ(2.0g)を加え、溶媒を真空蒸発させ、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出剤:CH
2Cl
2/MeOH 95/5から80/20)により精製し、アミド
33をやや黄色い粉末の形態で得る(11.0mg)。
1H NMR (400 MHz, DMSO): 13.16 (s, 1H), 7.92 (d, 1H, J = 9.9 Hz), 7.68 (s, 1H), 7.60 (s, 1H), 7.56 (d, 1H, J = 7.6 Hz), 7.48 (d, 1H, J = 7.6 Hz), 7.37 (t, 1H, J = 7.6 Hz), 6.63 (s, 1H), 6.01 (s, 1H), 5.97 (s, 1H), 5.69 (d, 1H, J= 3.9 Hz), 5.64 (d, 1H, J = 3.8 Hz), 5.25 (d, 1H, J= 5.7 Hz), 4.88 (m, 1H), 4.0-3.82 (m, 4H), 3.75 (s, 2H), 2.03 (bs, 1H), 0.35 (m, 2H), 0.26 (m, 2H).
MS (ESI+) m/z 498 (MH+).
【0130】
化合物34:
【化41】
周囲温度にて、DMF(1.5mL)中、アミド
27(30.0mg、0.0798mmol)の溶液に、トリエチルアミン(50μL、5.0当量)、次いで、Tetrahedron,
56, 2449-60, (2000)に記載されている調製物triBoc−スペルミン(201.0mg、5.0当量)を加える。5日後、TLCは完全な変換を示す。その後、炭酸ジ−tert−ブチル(170.0μL、10当量)およびトリエチルアミン(110.0μL、10当量)を加え、この混合物を周囲温度で3時間攪拌する。次に、この反応混合物にシリカ(2.0g)を加え、溶媒を真空蒸発させ、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出剤:CH
2Cl
2/MeOH 98/2)により精製し、アミド
34をやや黄色い粉末の形態で得る(39.3mg)。
MS (ESI+) m/z 528 (MH+).
【0131】
化合物35:4−((3−(4−(3−アミノプロピルアミノ)ブチルアミノ)プロピルアミノ)メチル)−N−((1R,2S,3R,4S,4aR,11bS)−2,3,4,7−テトラヒドロキシ−6−オキソ−1,2,3,4,4a,5,6,11b−オクタヒドロ−[1,3]ジオキソロ[4,5−j]フェナントリジン−1−イル)ベンズアミド
【化42】
周囲温度にて、イソプロパノール(3.0mL)中、アミド
34(37.0mg、0.035mmol)と塩酸(2.0mL、イソプロパノール中5N)の混合物を24時間攪拌する。残渣を蒸発乾固させ、アミド
35(四塩酸塩)を白色粉末の形態で得る(25.0mg)。
1H NMR (400 MHz, DMSO): 13.18 (s, 1H), 7.98 (d, 1H, J= 10.4 Hz), 7.76 (d, 2H, J = 8.3 Hz), 7.66 (m, 3H), 6.60 (s, 1H), 6.01 (s, 1H), 5.98 (s, 1H), 4.86 (m, 1H), 4.18 (m, 2H), 4.02 (dd, 1H, J = 9.8 Hz, J = 13.4 Hz), 3.94 (m, 1H), 3.89-3.84 (m, 2H), 3.33 (m, 1H), 2.93 (m, 12H), 2.09 (m, 2H), 1.99 (m, 2H), 1.71 (m, 4H).
MS (ESI +) m/z 643 (MH+).
【0132】
化合物36:N−((1R,2S,3R,4S,4aR,11bS)−2,3,4,7−テトラヒドロキシ−6−オキソ−1,2,3,4,4a,5,6,11b−オクタヒドロ−[1,3]ジオキソロ[4,5−j]フェナントリジン−1−イル)−2−ナフタミド
【化43】
周囲温度にて、テトラヒドロフラン(1.0mL)とエタノール(1.0mL)の混合物中、アミン
6(20.0mg、0.09mmol)の溶液に、トリエチルアミン(64.0μL、5.0当量)、次いで塩化ナフタロイル(10.0μL、1.5当量)を加える。30分後、TLCは完全な変換を示す。その後、この反応混合物にシリカ(2.0g)を加え、溶媒を真空蒸発させ、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出剤:CH
2Cl
2/MeOH 95/5から80/20)により精製し、アミド
36をやや黄色い粉末の形態で得る(12.0mg)。
1H NMR (400 MHz, DMSO): 13.17 (s, 1H), 8.34 (s, 1H), 8.12 (m, 1H), 7.99 (m,
3H), 7.80 (m, 1H), 7.60 (m, 3H), 6.66 (s, 1H), 6.01 (s, 1H), 5.95 (s, 1H), 5.79 (bs,
1H) 5.67 (m, 1H), 4.94 (m, 1H), 4.10 (dd, 1H, J = 9.6 Hz, J = 13.3 Hz), 3.99-3.84
(m, 3H).
MS (ESI+) m/z 479 (MH+).
【0133】
化合物37:2−((ジメチルアミノ)メチル)−N−((1R,2S,3R,4S,4aR,11bS)−2,3,4,7−テトラヒドロキシ−6−オキソ−1,2,3,4,4a,5,6,11b−オクタヒドロ−[1,3]ジオキソロ[4,5−j]フェナントリジン−1−イル)ベンズアミド
【化44】
周囲温度にて、テトラヒドロフラン(1.0mL)とエタノール(1.0mL)の混合物中、アミン
6(30.0mg、0.09mmol)の溶液に、トリエチルアミン(64.0μL、5.0当量)、次いで塩化2−ブロモメチルベンゾイル(42.0mg、2.0当量)を加える。30分後、TLCは完全な変換を示す。その後、ジメチルアミン溶液(100.0μL、40%H
2O)を加え、この混合物を60℃で2時間加熱する。周囲温度に戻した後、この反応混合物にシリカ(2.0g)を加え、溶媒を真空蒸発させ、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出剤:CH
2Cl
2/MeOH 95/5から80/20)により精製し、アミド
37をやや黄色い粉末の形態で得る(19.0mg、収率43%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO): 13.15 (s, 1H), 8.99 (d, 1H, J = 9.6 Hz), 7.55 (m, 2H),
7.34 (m, 3H), 6.46 (s, 1H), 6.04 (s, 1H), 6.01 (s, 1H), 5.55 (d, 1H, J = 3.7 Hz), 5.10 (m, 2H), 4.84 (m, 1H), 3.93-3.76 (m, 4H), 3.25 (d, 1H, J= 12.4 Hz), 3.11 (d, 1H, J = 12.4 Hz), 1.90 (s, 6H).
MS (ESI+) m/z 486 (MH+).
【0134】
実施例2:本発明の化合物の細胞傷害活性
本発明に従って製造された化合物の細胞傷害活性を、A549(肺)系統およびHCT116(結腸)系統などのヒト起源の腫瘍系統の細胞増殖の阻害を測定することにより評価した。この活性は、細胞増殖の50%を阻害し得る試験品の濃度IC
50で表される。用いる方法は、以下の文献:"Measurement of cytotoxicity by ATP - based luminescence assay in primary cell cultures and cell lines". I.A. Cree, P.E. Andreotti, Toxicology in Vitro,
11, 553-6, (1997)に記載されているように、Perkin Elmerにより市販されている「ATPLite(商標)」キットを用いた、インキュベーション72時間後の残存ATPの発光測定である。
【0135】
一つの例として、A549およびHCT116系統について評価した本発明のいくつかの化合物の細胞傷害特性を、対照品として用いたナルシクラシン
1と比較して表1に報告する。濃度の値はナノモル(nM)で表されている。
【0136】
【表1】
【0137】
従って、本発明の化合物のIC
50値はナルシクラシンの値と同等か、もしくは優れていると言える。
【0138】
実施例3:本発明の化合物の溶解度
下記の表2は、対照品として用いたナルシクラシン
1と比較した、本発明のいくつかの化合物の溶解度測定値の結果とともに各群を示す。これらの結果は、モル濃度(μM)と体積単位の質量(μg/mL)の二つの数値に従って試験化合物の濃度を表している。使用溶媒はGibco(参照14190)により市販されているpH=7.2緩衝液「ダルベッコのリン酸緩衝生理食塩水」(D−PBS 1×)からなる。
【0139】
【表2】
【0140】
一般に、本発明の化合物はナルシクラシン
1よりも溶解度が高く、あるいはそれらが塩形成性官能基を含んでなる場合、従って、塩の形態で得ることができる場合にははるかに溶解度が高い。よって、同じ条件下で、塩酸塩形態で単離された化合物
6の溶解度は1250μg/mLであり、従って、ナルシクラシンの10倍に近い。