特許第5666516号(P5666516)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5666516
(24)【登録日】2014年12月19日
(45)【発行日】2015年2月12日
(54)【発明の名称】間仕切り壁の形成・取り外し方法
(51)【国際特許分類】
   E04B 2/82 20060101AFI20150122BHJP
【FI】
   E04B2/82 501K
   E04B2/82 501H
   E04B2/82 511C
【請求項の数】6
【全頁数】7
(21)【出願番号】特願2012-155108(P2012-155108)
(22)【出願日】2012年7月11日
(65)【公開番号】特開2014-15796(P2014-15796A)
(43)【公開日】2014年1月30日
【審査請求日】2014年3月10日
(73)【特許権者】
【識別番号】591221400
【氏名又は名称】ニューハウス工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100088133
【弁理士】
【氏名又は名称】宮田 正道
(74)【代理人】
【識別番号】100173989
【弁理士】
【氏名又は名称】水野 友文
(72)【発明者】
【氏名】村上 紀夫
【審査官】 星野 聡志
(56)【参考文献】
【文献】 特開2007−162281(JP,A)
【文献】 特開2007−170104(JP,A)
【文献】 特開2004−257108(JP,A)
【文献】 特開2007−285075(JP,A)
【文献】 米国特許第04329820(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E04B 2/82
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ランナ位置決め突起を裏面に設けた分割表面材を、間仕切り壁の形成を予定する位置で、対向する天井面及び/又は床面の表面材に適宜幅で設けた隙間へ、間仕切り壁の必要時には、分割表面材を裏返して室内側にランナ位置決め突起を出現させて表面材の隙間に嵌着し、このランナ位置決め突起にランナを取り付けて間仕切り壁面を形成すること、不必要時には間仕切り壁面及びランナを取り外し、分割表面材の表面を室内側に向けて表面材と面一となって隙間に嵌着することを特徴とする間仕切り壁の形成・取り外し方法。
【請求項2】
表面材が当着する下地に、ランナ位置決め突起を嵌挿する凹部が形成され、分割表面材の表面と表面材とが面一となって隙間に嵌合することを特徴とする請求項1記載の間仕切り壁の形成・取り外し方法。
【請求項3】
分割表面材とランナ位置決め突起は別体で構成され、対応部に形成した貫通孔に連結具を挿通し、下地材に止着して嵌着することを特徴とする請求項1又は2記載の間仕切り壁の形成・取り外し方法。
【請求項4】
連結具をネジとし、分割表面材の貫通孔表面部及びランナ位置決め突起の貫通孔裏面部に、ネジの頭部の突出を防止する凹部を形成したことを特徴とする請求項3記載の間仕切り壁の形成・取り外し方法。
【請求項5】
連結具をネジとし、分割表面材の貫通孔表面部にネジの頭部の突出を防止する凹部を形成したこと、ランナ位置決め突起が金属製の角筒体であり、裏面に形成した貫通孔はネジの頭部が通る大きさに形成したことを特徴とする請求項3記載の間仕切り壁の形成・取り外し方法。
【請求項6】
連結具をネジとし、分割表面材の貫通孔表面部にネジの頭部の突出を防止する凹部を形成したこと、ランナ位置決め突起が金属製の断面コ字状体であり、分割表面材と当接する中間板面に貫通孔を形成したことを特徴とする請求項3記載の間仕切り壁の形成・取り外し方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は壁の形成や、その取り外しを容易にできると共に、正確に形成する場所の素地ができ、取り外した後の釘やネジ跡が残らない方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
撤去可能な間仕切り壁を単純な構造で固定できる目的で、例えば特開2004−278060号公報では、天井高より1〜2cm程度低くしてある間仕切り壁本体を室内に搬入して位置決めし、間仕切り壁本体と天井との隙間にゴム板を挿入し、本体の移動を防止すると共に、間仕切り壁本体の上部の片面、または、両面にL字型の張り出し部材を水平部が天井に接するように釘で固定し、間仕切り壁の転倒を防止し、更に、張り出し部材の水平部にはゴムシートが貼り付けて間仕切り壁の水平移動を防いだ構成が開示されている。
【0003】
特開平07−207784号公報では、壁心に沿って所定間隔を隔てて配置された鋼製スタッドをその上下端部で天井ランナ及び床ランナにそれぞれ固定し、壁面を形成する板材である建築用ボードをビス及び/又は接着剤にて鋼製スタッドからなる間柱、天井ランナ及び床ランナにそれぞれ固定することによって施工する一般的な間仕切り壁の施工方法が開示されている。
【0004】
また、実開昭54−103011号公報では、充分な間仕切壁の強度を得るために、裏面に中実の補強リブが貼着された、例えば石膏ボード又は珪酸カルシウム板等の建築用ボードを床ランナ及び天井ランナに固定する方法が開示され、間柱を省略した所謂ノンスタッド構造の間仕切り壁が示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2004−278060号公報
【特許文献2】特開平07−207784号公報
【特許文献3】実開昭54−103011号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記の特許文献1では、簡易で一時的な間仕切り壁の形成には利点が認められるけれど、長期的な期間を安定して維持するには強度的に問題がある。
また、他の特許文献2、3は恒久的な間仕切り壁の形成を正確容易に行なうことを目的とした構成を示すものである。
【0007】
そこで、本発明は、間仕切り壁を建築後に後から容易に取り付け、又は取り外すことができること、正確に予定の位置に設置、又は取り外しの素地があること、
取り外した後に釘やビス跡が残らないこと、取り付け、取り外しに特別の部材を必要としないこと等を目的とした方法を提供せんとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る請求項1に記載の壁間仕切りの形成・取り外し方法は、ランナ位置決め突起を裏面に設けた分割表面材を、間仕切り壁の形成を予定する位置で、対向する天井面及び/又は床面の表面材に適宜幅で設けた隙間へ、間仕切り壁の必要時には、分割表面材を裏返して室内側にランナ位置決め突起を出現させて表面材の隙間に嵌着し、このランナ位置決め突起にランナを取り付けて間仕切り壁面を形成すること、不必要時には間仕切り壁面及びランナを取り外し、分割表面材の表面を室内側に向けて表面材と面一となって隙間に嵌着することを特徴とするものである。
【0009】
請求項2に記載の間仕切り壁の形成・取り外し方法の発明は、請求項1記載の発明において、表面材が当着する下地に、ランナ位置決め突起を嵌挿する凹部が形成され、分割表面材の表面と表面材とが面一となって隙間に嵌合することを特徴とするものである。
【0010】
請求項3に記載の間仕切り壁の形成・取り外し方法の発明は、請求項1又は2記載の発明において、分割表面材とランナ位置決め突起は別体で構成され、対応部に形成した貫通孔に連結具を挿通し、下地材に止着して嵌着することを特徴とするものである。
【0011】
請求項4に記載の間仕切り壁の形成・取り外し方法の発明は、請求項3記載の発明において、連結具をネジとし、分割表面材の貫通孔表面部及びランナ位置決め突起の貫通孔裏面部に、ネジの頭部の突出を防止する凹部を形成したことを特徴とするものである。
【0012】
請求項5に記載の間仕切り壁の形成・取り外し方法の発明は、請求項3記載の発明において、連結具をネジとし、分割表面材の貫通孔表面部にネジの頭部の突出を防止する凹部を形成したこと、ランナ位置決め突起が金属製の角筒体であり、裏面に形成した貫通孔はネジの頭部が通る大きさに形成したことを特徴とするものである。
【0013】
請求項6に記載の間仕切り壁の形成・取り外し方法の発明は、請求項3記載の発明において、連結具をネジとし、分割表面材の貫通孔表面部にネジの頭部の突出を防止する凹部を形成したこと、ランナ位置決め突起が金属製の断面コ字状体であり、分割表面材と当接する中間板面に貫通孔を形成したことを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0014】
請求項1の発明は、ランナ位置決め突起を裏面に設けた分割表面材を、間仕切り壁の形成を予定する位置で、対向する天井面及び/又は床面の表面材に適宜幅で設けた隙間へ、嵌着自在としたため、間仕切り壁の必要時には、分割表面材を裏返して室内側にランナ位置決め突起を出現させ、不必要時には、分割表面材の表面を室内側に向けて表面材と面一とすることによって、簡単に間仕切り壁の取り付け取り外しの素地ができる効果を有する。
【0015】
即ち、間仕切りの壁を後から正確に取り付けるための素地が得られる効果があり、分割表面材を間仕切り壁の有無に拘わらず常に使用し、同じ分割表面材を対向する天井面及び/又は床面に利用できるものであって、間仕切りの壁の形成・取り外しに新たな別の部材を用意する必要がなく、間仕切り壁を取り外した後の釘・ビス等の後が残らず、資源上及び経済上の効果も発揮するものである。
【0016】
請求項2の発明は、請求項1の効果に加えて、表面材が当着する下地に、ランナ位置決め突起を嵌挿する凹部が形成されるため、間仕切り壁の無い状態では、分割表面材の表面と表面材とが面一となって隙間に嵌合し、床面や天井面に凹凸を生じさせない効果を有するものである。
【0017】
請求項3の発明は、請求項1又は2の効果に加えて、分割表面材とランナ位置決め突起を別体で構成したため、床面や天井面に又はランナに相応しい素材を選択して構成できる効果があり、対応部に形成した貫通孔に連結具を挿通し、下地材に止着して嵌着することにより、両部材の位置決めと固定を確実に行なえる効果を発揮するものである。
【0018】
請求項4の発明は、請求項3の効果に加えて、連結具をネジとし、分割表面材の貫通孔の表面部及びランナ位置決め突起の貫通孔の裏面部に凹部を形成したため、ネジの頭部が分割表面材から突出するのを防止する効果を有する。
【0019】
請求項5の発明は、請求項3の効果に加えて、ネジの頭部が分割表面材から突出するのを防止する効果と共に、ランナ位置決め突起を金属製の角筒体とし、裏面に形成した貫通孔はネジの頭部が通る大きさに形成したため、ネジの頭部が角筒体の裏面から突出するのを防止する効果を有する。
【0020】
請求項6の発明は、請求項3の効果に加えて、ネジの頭部が分割表面材から突出するのを防止する効果と共に、ランナ位置決め突起が金属製の断面コ字状体とし、分割表面材と当接する中間板面に貫通孔を形成したため、ネジの頭部がコ字状長尺体から突出するのを防止する効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】本発明の一実施の形態を示す間仕切り壁の無い時の断面図である。
図2】本発明の一実施の形態を示す間仕切り壁を形成時の断面図である。
図3】分割表面材の断面図である。
図4】分割表面材の他の実施の形態を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
本発明の実施の形態例を図面に基づいて説明する。
図1は本発明の一実施の形態を示す間仕切り壁の無い時の断面図であり、図2は同じく間仕切り壁を形成した時の断面図である。
【0023】
図1に於いて、床面及び天井面には、夫々の表面材1、2が下地材3、4に当着されている。
また、床面及び天井面の表面材が対向する位置に適宜幅で切除されて隙間5、6が形成され、該隙間5、6へ分割表面材7、8が嵌合している。
この隙間5、6及び分割表面材7、8は間仕切り壁の形成を予定する位置に設けられる。
【0024】
各分割表面材7、8の表面は、床面及び天井面の表面材1、2と同様の素材・処理がなされ、裏面は中央長手方向にランナ位置決め突起9を設けてあり、この突出部分を収容できる凹部10、11が下地材3、4に形成されている。
したがって、分割表面材7、8は、その表面が表面材1、2と面一となって隙間5、6に嵌合するものとなる。
【0025】
分割表面材7、8とランナ位置決め突起9は別体で構成され、ランナ位置決め突起9は金属製の角筒体を成し、互いの対応部に形成した貫通孔71と91a、91b及び81と91a、91bに連結具12を挿通し、下地材3、4に止着するものである。
図面では、連結具12をネジとし、分割表面材7、8の貫通孔71、81の表面部に凹部72、82を形成し、ネジの頭部が外部へ突出するのを防止している。
尚、図中13はキャップである。
【0026】
図2は間仕切り壁14を形成した状態を示す断面図である。
先ず、間仕切り壁14の形成に際して、分割表面材7、8を嵌着しているネジ12を外し、次に、分割表面材7、8を裏返して室内側にランナ位置決め突起9を出現させて表面材1、2の隙間5、6に嵌合し、ネジ12をランナ位置決め突起9側から挿入して下地材3、4へ螺入して嵌着するものである。
【0027】
この時、ランナ位置決め突起9の裏面に形成した貫通孔91bは、ネジの頭部が通り抜ける大きさに形成され、ネジの頭部が内側の貫通孔91aに係止して挿通されるため、ネジの頭部がランナ位置決め突起9の裏面外部へ突出することを防止する。
【0028】
そこで、ランナ位置決め突起9、9が、間仕切り壁14の形成を予定する位置の対向する天井面及び床面に出現して隙間5、6に嵌着されるため、このランナ位置決め突起9、9を利用して、ランナ15を設置することで、容易活正確に間仕切り壁14を構築する素地ができるものである。
また、間仕切り壁14の必要が無くなれば、取り外して図1の状態へ戻すことも容易である。
【0029】
図4は分割表面材7、8の他の実施の形態を示す断面図であり、ランナ位置決め突起9を金属製の断面コ字状体とし、分割表面材7と当接する中間板92に貫通孔91を形成したものである。
【0030】
ランナ位置決め突起9の金属にはアルミニュウムが選択でき、分割表面材7、8の長さ方向に亘って形成することも、間隔を空けて直線状に部分的に設けることも可能である。
また、本発明を図面に基づいて説明した実施の形態における具体的構成は一例であり、同様の作用効果を得られる他の構成又は手段を排除するものではない。
【符号の説明】
【0031】
1、2 表面材
3、4 下地材
5、6 隙間
7、8 分割表面材
9 ランナ位置決め突起
10、11 凹部
12 連結具
13 キャップ
14 間仕切り壁
15 ランナ
71、81、91、91a、91b 貫通孔
72、82 凹部
92 中間板
図1
図2
図3
図4