特許第5666520号(P5666520)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5666520二酸化塩素含有組成物、二酸化塩素含有シート、二酸化塩素含有マスク、および有害物質の処理方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5666520
(24)【登録日】2014年12月19日
(45)【発行日】2015年2月12日
(54)【発明の名称】二酸化塩素含有組成物、二酸化塩素含有シート、二酸化塩素含有マスク、および有害物質の処理方法
(51)【国際特許分類】
   C01B 11/02 20060101AFI20150122BHJP
   A61L 9/01 20060101ALI20150122BHJP
   A61M 16/06 20060101ALN20150122BHJP
【FI】
   C01B11/02 A
   A61L9/01 F
   !A61M16/06 A
【請求項の数】6
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2012-168254(P2012-168254)
(22)【出願日】2012年7月30日
(65)【公開番号】特開2014-24733(P2014-24733A)
(43)【公開日】2014年2月6日
【審査請求日】2013年10月29日
(73)【特許権者】
【識別番号】503214656
【氏名又は名称】株式会社アマテラ
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】特許業務法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】藤田 博正
(72)【発明者】
【氏名】藤田 哲悠
【審査官】 小野 久子
(56)【参考文献】
【文献】 特開2003−055120(JP,A)
【文献】 特開平11−278808(JP,A)
【文献】 国際公開第2008/117767(WO,A1)
【文献】 国際公開第2008/111357(WO,A1)
【文献】 特開2012−046375(JP,A)
【文献】 国際公開第2009/051018(WO,A1)
【文献】 特開昭60−100980(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C01B 7/00−11/24
A61L 9/01
A61M 16/06
JSTPlus(JDreamIII)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
二酸化塩素と、亜塩素酸塩と、水酸基を複数有する脂肪族化合物と、それらを溶存する水分と、を含み、
前記水酸基を複数有する脂肪族化合物が、グリセリンおよびポリエチレングリコールのいずれかを含み、
前記二酸化塩素の質量濃度と前記水酸基を複数有する脂肪族化合物の質量濃度との比が、1:50〜750である二酸化塩素含有組成物。
【請求項2】
請求項1に記載の二酸化塩素含有組成物が通気性シートに保持されて形成された二酸化塩素含有シート。
【請求項3】
請求項2に記載の二酸化塩素含有シートを含む二酸化塩素含有マスク。
【請求項4】
請求項1に記載の二酸化塩素含有組成物と有害物質とを接触させる有害物質の処理方法。
【請求項5】
請求項2に記載の二酸化塩素含有シートと有害物質とを接触させる有害物質の処理方法。
【請求項6】
請求項3に記載の二酸化塩素含有マスクと有害物質とを接触させる有害物質の処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、花粉、室内塵、皮屑(ひせつ)、真菌などのアレルギー誘発物質、ウイルス、病原菌などの有害物質の処理に好適に用いられる二酸化塩素含有組成物、二酸化塩素含有シート、二酸化塩素含有マスク、およびそれらを用いた有害物質の処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
二酸化塩素(ClO2)は、強い酸化力を有し、環境浄化、室内の消臭および殺菌などに好適に用いられる。これらの用途に向けて、二酸化塩素を持続的に発生させる方法が提案されている。
【0003】
たとえば、特開平11−278808号公報(特許文献1)は、溶存二酸化塩素ガス、亜塩素酸塩およびpH調整剤を構成成分に有する純粋二酸化塩素液剤、純粋二酸化塩素液剤および高吸水性樹脂を含有するゲル状組成物、純粋二酸化塩素液剤および泡剤を含有する発泡性組成物、ならびに純粋二酸化塩素液剤、ゲル状組成物および発泡性組成物を入れるための容器を提案する。
【0004】
また、特開2005−29430号公報(特許文献2)は、亜塩素酸塩水溶液に、有機酸または無機酸と、ガス発生調節剤と、吸水性樹脂とを添加し、ゲル化させて得られるゲル状組成物から二酸化塩素ガスを持続的に発生させることを特徴とする二酸化塩素ガスの発生方法を提案する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平11−278808号公報
【特許文献2】特開2005−29430号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記の特許文献1および2の方法によれば、ゲル状組成物から二酸化塩素が持続的に放出されることが報告されているが、放出される二酸化塩素ガスは強い刺激臭を有しているため使用方法などに制約があった。
【0007】
また、上記の特許文献1および2においては、放出させた二酸化塩素ガスは、環境浄化に関して、消臭、殺菌および漂白などの用途に適用されることが報告されているが、花粉、室内塵、皮屑、真菌などのアレルギー誘発物質、ウイルス、病原菌などの有害物質の飛散および拡散を防止したり、これらの有害物質の活性を抑制することについては、いまだ検討されていない。
【0008】
本発明は、上記の問題点を解決し、花粉、室内塵、皮屑、真菌などのアレルギー誘発物質、ウイルス、病原菌などの有害物質の処理に好適に用いられる二酸化塩素含有組成物、二酸化塩素含有シート、二酸化塩素含有マスク、およびそれらを用いた有害物質の処理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一実施形態は、二酸化塩素と、亜塩素酸塩と、水酸基を複数有する脂肪族化合物と、それらを溶存する水分と、を含み、水酸基を複数有する脂肪族化合物が、グリセリンおよびポリエチレングリコールのいずれかを含み、二酸化塩素の質量濃度と水酸基を複数有する脂肪族化合物の質量濃度との比が、1:50〜750である二酸化塩素含有組成物である。また、本発明の別の実施形態は、上記の二酸化塩素含有組成物が通気性シートに塗布されて形成された二酸化塩素含有シートである。また、本発明のさらに別の実施形態は、上記の二酸化塩素含有シートを含む二酸化塩素含有マスクである。また、本発明のさらに別の実施形態は、上記の二酸化塩素含有組成物と有害物質とを接触させる有害物質の処理方法である。また、本発明のさらに別の実施形態は、上記の二酸化塩素含有シートと有害物質とを接触させる有害物質の処理方法である。また、本発明のさらに別の実施形態は、上記の二酸化塩素含有マスクと有害物質とを接触させる有害物質の処理方法である。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、花粉、室内塵、皮屑、真菌などのアレルギー誘発物質、ウイルス、病原菌などの有害物質の処理に好適に用いられる二酸化塩素含有組成物、二酸化塩素含有シート、二酸化塩素含有マスク、およびそれらを用いた有害物質の処理方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】二酸化塩素含有組成物による処理前のスギの実を示す写真である。
図2】二酸化塩素含有組成物による処理後のスギの実を示す写真である。
図3】二酸化塩素含有組成物による処理前のスギ花粉を示す走査型電子顕微鏡写真である。
図4】二酸化塩素含有組成物による処理後のスギ花粉を示す走査型電子顕微鏡写真である。
図5】二酸化塩素含有組成物による処理前および処理後のヒノキ花粉を示す写真である。
図6】二酸化塩素含有組成物による処理前のヒノキ花粉を示す走査型電子顕微鏡写真である。
図7】二酸化塩素含有組成物による処理後のヒノキ花粉を示す走査型電子顕微鏡写真である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
[二酸化塩素含有組成物]
本発明の一実施形態である二酸化塩素含有組成物は、二酸化塩素と、亜塩素酸塩と、水酸基を複数有する脂肪族化合物と、それらを溶存する水分と、を含む。本実施形態の二酸化塩素含有組成物は、水分に溶存する二酸化塩素と水分に溶存する亜塩素酸塩とが共存するため水分に溶存する二酸化塩素の濃度を安定化させることが可能となり、また、水分に溶存する二酸化塩素と水分に溶存する水酸基を複数有する脂肪族化合物とが共存するためアレルギー誘発物質、ウイルス、病原菌などの有害誘発物質の飛散および拡散を防止するとともに上記有害物質の活性を抑制することが可能になる。
【0013】
(二酸化塩素)
本実施形態の二酸化塩素含有組成物は二酸化塩素を含む。かかる二酸化塩素は、水分に溶存しているため、有害物質と接触することにより、有害物質を効率的に処理することができる。
【0014】
二酸化塩素含有組成物中の水分に溶存する二酸化塩素の質量濃度(溶液である組成物の質量に対する溶質である二酸化塩素の質量として算出される濃度をいう、以下同じ)は、特に制限はないが、有害物質を効率的に処理するとともに二酸化塩素の刺激臭を抑止する観点から、5ppm以上5000ppm以下が好ましく、10ppm以上1000ppm以下がより好ましい。
【0015】
また、水分に溶存する二酸化塩素、すなわち二酸化塩素水溶液を調製する方法は、水に二酸化塩素ガスを吹き込むことにより溶解する方法、亜塩素酸塩水溶液に無機酸、有機酸、さらし粉、イソシアヌル酸類、水素塩などの活性化剤を添加する方法などが挙げられる。低コストで効率よく二酸化塩素水溶液を得る観点から、亜塩素酸塩水溶液に上記の活性化剤を添加する方法が好ましい。二酸化塩素の濃度を安定化させる観点から、活性化剤は無機酸であることが好ましく、塩酸であることがより好ましい。亜塩素酸塩および亜塩素酸塩水溶液については、後述する。
【0016】
ここで、活性化剤として用いられる無機酸としては、塩酸、硫酸、硝酸、リン酸などが挙げられる。無機酸においては、硫酸は水分中で残留および濃縮しやすい問題があり、リン酸および硝酸は安全性に問題があるため、かかる問題の少ない塩酸が好適に用いられる。活性化剤として用いられる有機酸としては、クエン酸、リンゴ酸、酢酸、ギ酸、乳酸、酒石酸、シュウ酸などのカルボン酸類などが挙げられる。有機酸においては、安全性が高い観点から、食品添加物として使用される有機酸が好適に用いられる。活性化剤として用いられるさらし粉としては、有効塩素濃度が33質量%〜38質量%程度の通常のさらし粉、有効塩素濃度が60質量%〜70質量%程度の高度さらし粉のいずれを用いてもよい。活性化剤として用いられるイソシアヌル酸類としては、イソシアヌル酸およびその誘導体ならびにそれらの金属塩であれば特に制限はないが、亜塩素酸塩との反応性が高い観点から、トリクロロイソシアヌル酸、ジクロロイソシアヌル酸などの塩素化イソシアヌル酸、ジクロロイソシアヌル酸ナトリウム、ジクロロイソシアヌル酸カリウムなどの塩素化イソシアヌル酸塩などが好適に挙げられる。水素塩とは、多価の酸のH+を陽イオンで置換した塩のうち、なおH+を残しているものをいう。活性剤として用いられる水素塩は、特に限定されず、たとえば、硫酸水素ナトリウム(NaHSO4)、硫酸水素カリウム(KHSO4)、リン酸二水素ナトリウム(NaH2PO4)、リン酸水素二ナトリウム(Na2HPO4)、リン酸二水素カリウム(KH2PO4)、リン酸水素二カリウム(K2HPO4)、炭酸水素ナトリウム(NaHCO3)、炭酸水素カリウム(KHCO3)などが挙げられる。
【0017】
(亜塩素酸塩)
本実施形態の二酸化塩素含有組成物は、亜塩素酸塩を含む。かかる亜塩素酸塩は、水分に溶存しているため、水分に溶存している二酸化塩素の濃度を安定化させて、二酸化塩素による有害物質の処理を安定化させることができる。
【0018】
水分に溶存する亜塩素酸塩の種類は、特に制限はないが、安全で入手し易い観点から、亜塩素酸ナトリウム、亜塩素酸カリウムなどが好ましく、亜塩素酸ナトリウムがより好ましい。二酸化塩素含有組成物を調製する際の亜塩素酸塩の形態は、特に制限はないが、安全性が高い観点から、毒劇物に該当しない25質量%以下の亜塩素酸塩水溶液を用いることが好ましい。
【0019】
二酸化塩素含有組成物中の水分に溶存する亜塩素酸塩の質量濃度(溶液である組成物の質量に対する溶質である亜塩素酸塩の質量として算出される濃度をいう、以下同じ)は、特に制限はないが、水分に溶存する二酸化塩素を安定化させるとともに二酸化塩素の活性を維持する観点から、100ppm以上25000ppm以下が好ましく、500ppm以上10000ppm以下がより好ましい。また、二酸化塩素含有組成物において、水分に溶存する二酸化塩素の質量濃度と水分に溶存する亜塩素酸塩の質量濃度との比は、水分に溶存する二酸化塩素を安定化させるとともに二酸化塩素の活性を維持する観点から、(二酸化塩素の質量濃度):(亜塩素酸塩の質量濃度)で、1:1〜100が好ましく、1:5〜50がより好ましい。
【0020】
水分に溶存する亜塩素酸塩、すなわち亜塩素酸塩水溶液の調製には、安全で取り扱い性が高い観点から、25質量%以下の亜塩素酸水溶液が好適に用いられる。
【0021】
(水酸基を複数有する脂肪族化合物)
本実施形態の二酸化塩素含有組成物は、水分に溶存する水酸基を複数有する脂肪族化合物を含む。かかる水酸基を複数有する脂肪族化合物は、水分に溶存することにより、水分に溶存する二酸化塩素と共存するため、有害物質に二酸化塩素が接触する際に有害物質への二酸化塩素の付着性および浸透性を高めて、有害物質の飛散および拡散を防止するとともに有害物質の活性を抑制することができる。
【0022】
水分に溶存する水酸基を複数有する脂肪族化合物は、特に制限はないが、水分への溶解性が高い観点から、グリセリン、ポリエチレングリコールなどが好ましい。
【0023】
二酸化塩素含有組成物中の水分に溶存する水酸基を複数有する脂肪族化合物の質量濃度(溶液である組成物の質量に対する溶質である水酸基を複数有する脂肪族化合物の質量として算出される濃度をいう、以下同じ)は、特に制限はないが、有害物質への二酸化塩素の添着性および浸透性を高める観点から、2000ppm以上150000ppm以下が好ましく、4000ppm以上75000ppm以下がより好ましい。また、二酸化塩素含有組成物において、水分に溶存する二酸化塩素の質量濃度と水分に溶存する水酸基を複数有する脂肪族化合物の質量濃度との比は、有害物質への二酸化塩素の付着性および浸透性を高める観点から、(二酸化塩素の質量濃度):(水酸基を複数有する脂肪族化合物の質量濃度)で、1:10〜2500が好ましく、1:50〜750がより好ましい。
【0024】
(水分)
本実施形態の二酸化塩素含有組成物は、二酸化塩素、亜塩素酸塩、および水酸基を複数有する脂肪族化合物を溶存するための水分を含む。かかる水分に、二酸化塩素、亜塩素酸塩、および水酸基を複数有する脂肪族化合物が溶存して共存しているため、本実施形態の二酸化塩素含有組成物は、有害物質と接触することにより、有害物質の飛散および拡散を防止するとともに有害物質の活性を抑制することができる。
【0025】
水分は、特に制限はないが、二酸化塩素、亜塩素酸塩、および水酸基を複数有する脂肪族化合物の組成分以外の不純物を低減する観点から、イオン交換水、蒸留水、純水などが好ましい。
【0026】
[二酸化塩素含有シート]
本発明の別の実施形態である二酸化塩素含有シートは、上記実施形態の二酸化塩素含有組成物が通気性シートに保持されて形成されたものである。本実施形態の二酸化塩素含有シートは、二酸化塩素含有組成物を通気性シートに保持することにより、二酸化塩素含有組成物の表面積が大きくなり、二酸化塩素含有物と有害物質との接触面積が大きくなるため、効率的に、有害物質の飛散および拡散を防止するとともに有害物質の活性を抑制することができる。
【0027】
二酸化塩素含有シートにおける通気シートは、その少なくとも表面に二酸化塩素含有物を保持することができる通気性シートであれば特に制限はないが、多くの二酸化塩素含有物を広い表面積に亘って保持する観点から、多孔質シートであることが好ましく、織布、不織布、多孔質樹脂シートなどが好適に挙げられる。また、通気シートは、衣類またはその一部であってもよい。
【0028】
二酸化塩素含有シートにおいて、二酸化塩素含有組成物を通気性シートに保持させる方法は、特に制限はないが、簡便にかつ効率よく二酸化塩素含有組成物を保持させる観点から、二酸化塩素組成物を通気性シートに塗布する方法、二酸化塩素組成物を通気性シートに含浸する方法などが好ましい。塗布する方法には、刷毛などで塗布する方法、スプレーなどで吹き付け塗布する方法など挙げられる。含浸する方法には、二酸化塩素組成物中に通気性シートを浸漬する方法などが挙げられる。
【0029】
[二酸化塩素含有マスク]
本発明のさらに別の実施形態である二酸化塩素含有マスクは、上記実施形態の二酸化塩素含有シートを含む。本実施形態の二酸化塩素含有マスクは、通気性シートに二酸化塩素含有組成物が保持された二酸化塩素含有シートを含むことにより、二酸化塩素含有組成物の表面積が大きくなり、二酸化塩素含有物と有害物質との接触面積が大きくなるため、効率的に、有害物質の飛散および拡散を防止するとともに有害物質の活性を抑制することができる。
【0030】
本実施形態の二酸化塩素含有マスクは、マスクの通気性シート部分が二酸化塩素含有組成物が塗布または散布されることにより二酸化塩素含有シートとなっているものであってもよく、マスクの通気性シート部分に二酸化塩素含有シートが保持されているものであってもよい。
【0031】
[有害物質の処理方法]
本発明のさらに別の実施形態である有害物質の処理方法は、上記の実施形態の二酸化塩素含有組成物または二酸化塩素含有シートまたは二酸化塩素含有マスクと有害物質とを接触させる方法である。本実施形態の有害物質の処理方法は、二酸化塩素含有組成物または二酸化塩素含有シートと有害物質とを接触させることにより、有害物質の飛散および拡散を防止するとともに有害物質の活性を抑制することができる。
【0032】
ここで、有害物質とは、アレルギー誘発物質、ウイルス、病原菌などの人体に有害な物質をいう。また、アレルギーとは免疫反応が特定の抗原に対して過剰に起こることをいう。アレルギー誘発物質(アレルゲン)とは、アレルギー疾患を持っている人の抗体と特異的に反応させる抗原またはその抗原を含む物質をいい、すなわちアレルギー疾患を持っている人にアレルギーを誘発させる物質をいう。アレルギー誘発物質としては、吸入性アレルゲンである、花粉(スギ科花粉、ヒノキ科花粉、イネ科花粉、キク科花粉など)、室内塵(ハウスダスト、ダニの死骸および糞など)、皮屑(フケ、特にペットのフケなど)、真菌(カビなど)などが挙げられる。
【0033】
また、ウイルスとは、他の生物の細胞を利用して、自己を複製させることのできる微小な構造体をいい、タンパク質の殻とその内部に入っている核酸からなる。ウイルスとしては、ロタウイルス、風疹ウイルス、インフルエンザウイルス、肝炎ウイルス、HIV(ヒト免疫不全ウイルス)などが挙げられる。また、病原菌とは、病気の原因となる細菌をいい、O−157などの腸管出血性大腸菌、結核菌、MRSA(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)などが挙げられる。
【0034】
本実施形態の有害物質の処理方法においては、二酸化塩素含有組成物または二酸化塩素含有シートまたは二酸化塩素含有マスクと有害物質とを接触させることにより、二酸化塩素含有組成物または二酸化塩素含有シートまたは二酸化塩素含有マスクに含まれる水分に溶存した二酸化塩素および水酸基を複数有する脂肪族化合物の液体状またはミスト状の複合体が有害物質の表面に付着し、場合によりその複合体が有害物質の表面層に浸透して、有害物質の飛散および拡散を防止するとともに表面物質の活性を抑制することにより、効率よく有害物質の活性を抑制または除去する。
【0035】
有害物質の処理方法は、二酸化塩素含有組成物と有害物質とを接触させる方法、二酸化塩素含有シートと有害物質とを接触させる方法、二酸化塩素含有マスクと有害物質とを接触させる方法などがある。以下、それぞれの方法について具体的に説明する。
【0036】
(二酸化塩素含有組成物と有害物質とを接触させる方法)
二酸化塩素含有組成物と有害物質とを接触させる方法には、特に制限はなく、たとえば、有害物質または有害物質を含む物質に二酸化塩素含有組成物を塗布または散布する方法、有害物質を含む空間内に二酸化塩素含有組成物を散布する方法などが挙げられる。
【0037】
有害物質または有害物質を含む物質に二酸化塩素含有組成物を塗布または散布する方法としては、たとえば、有害物質がスギ花粉、ヒノキ花粉などの花粉である場合、スギ、ヒノキなどの実に、二酸化塩素含有組成物を塗布または散布することにより、スギ、ヒノキなどの実の表面上に二酸化塩素含有組成物を付着させて、スギ、ヒノキなどの実から花粉が飛散および拡散するのを防止するとともに花粉の活性を抑制することができる。
【0038】
また、有害物質を含む空間内に二酸化塩素含有組成物を散布する方法としては、たとえば、有害物質がスギ、ヒノキなどの花粉である場合、花粉の飛散または拡散が始まったスギ、ヒノキなどの林の上空から、それらの林に向けて二酸化塩素含有組成物を散布することにより、空中に飛散するスギ、ヒノキなどの花粉の表面上に二酸化塩素含有組成物を付着させて、花粉の飛散および拡散を抑制するとともに花粉の活性を抑制することができる。たとえば、有害物質がウイルスおよび/または病原菌である場合は、ウイルスおよび/または病原菌が飛散または拡散している室内において、二酸化塩素含有組成物を塗布または散布することにより、ウイルスおよび/または病原菌の表面上に二酸化塩素含有組成物を付着させて、ウイルスおよび/または病原菌が飛散および拡散するのを防止または抑制するとともにウイルスおよび/または病原菌の活性を抑制することができる。また、災害時における現場および/または避難場所などに、二酸化塩素含有組成物を塗布または散布することにより、ウイルス、病原菌などの拡散を抑制することにより、それら場所の衛生環境を良好に維持することができる。
【0039】
(二酸化塩素含有シートと有害物質とを接触させる方法)
二酸化塩素含有シートと有害物質とを接触させる方法には、特に制限はなく、有害物質を含む空間内に二酸化塩素含有シートを配置する方法などが挙げられる。たとえば、有害物質がウイルスおよび/または病原菌である場合は、ウイルスおよび/または病原菌が飛散または拡散している室内において、二酸化塩素含有シートを配置したり、または空調設備のフィルターに二酸化塩素含有シートを配置して空調することにより、室内のウイルスおよび/または病原菌が口腔内に飛散および拡散するのを防止するとともにウイルスおよび/または病原菌の活性を抑制することができる。また、病人および/または医師の衣類または衣類の一部に二酸化塩素含有組成物を塗布または散布することにより二酸化塩素含有シートを形成しこれを保持することにより、ウイルスおよび/または病原菌の活性を抑制することができる。
【0040】
(二酸化塩素含有マスクと有害物質とを接触させる方法)
二酸化塩素含有マスクと有害物質とを接触させる方法には、特に制限はなく、有害物質を含む空間内に二酸化塩素含有マスクを装着する方法などが挙げられる。たとえば、有害物質がスギ、ヒノキなどの花粉である場合には、それらの花粉が飛散および拡散している屋外に、二酸化塩素含有マスクを装着して外出することにより、空中に飛散するスギ、ヒノキなどの花粉を二酸化塩素含有マスクに付着させて、空中の花粉が口腔内に飛散および拡散するのを防止するとともに花粉の活性を抑制することができる。また、有害物質がウイルスおよび/または病原菌である場合は、ウイルスおよび/または病原菌が飛散または拡散している室内に、二酸化塩素含有マスクを装着して入室することにより、室内のウイルスおよび/または病原菌が口腔内に飛散および拡散するのを防止するとともにウイルスおよび/または病原菌の活性を抑制することができる。
【実施例】
【0041】
[実施例A]
1.二酸化塩素含有組成物の調製
16質量%の亜塩素酸ナトリウム(NaClO2)水溶液に9質量%の塩酸(HCl)水溶液を添加することにより、以下の化学反応式(1)
5NaClO2 + 4HCl → 4ClO2 + 5NaCl + 2H2O (1)
に示す反応をさせて、3000ppmの二酸化塩素(ClO2)水溶液原液を作製した。なお、二酸化塩素は大気中で10体積%より高濃度になると爆発の危険性があるため、大気圧より高い加圧雰囲気(具体的には5〜6kgf/cm2(490〜588kPa))中で、二酸化塩素水溶液原液を作製した後、以下の所定濃度の水溶液へ希釈した。
【0042】
例A1の二酸化塩素含有組成物は、容量500ml(ミリリットル)のプラスチック容器内で、上記の原液を希釈して得られた20ppmの二酸化塩素(ClO2)水溶液496gに25質量%の亜塩素酸ナトリウム(NaClO2)水溶液1.5gを添加した後ねじ蓋を閉めて容器を左右に振って混合し、ねじ蓋を開けてさらに純度が98.5質量%のグリセリン2.5gを添加した後再度ねじ蓋を閉めて容器を左右に振って混合することにより得た。得られた二酸化塩素含有組成物中の各成分の質量濃度の理論値は、ClO2:NaClO2:グリセリン=19.84:750:4925=1:37.80:248.3であった。結果を表1にまとめた。
【0043】
例A2の二酸化塩素含有組成物は、容量500mlのプラスチック容器内で、上記の原液を希釈して得られた50ppmの二酸化塩素(ClO2)水溶液482gに25質量%の亜塩素酸ナトリウム(NaClO2)水溶液3gを添加した後ねじ蓋を閉めて容器を左右に振って混合し、ねじ蓋を開けてさらに純度が98.5質量%のグリセリン15gを添加した後再度ねじ蓋を閉めて容器を左右に振って混合することにより得た。得られた二酸化塩素含有組成物中の各成分の質量濃度の理論値は、ClO2:NaClO2:グリセリン=48.2:1500:29550=1:31.12:613.1であった。結果を表1にまとめた。
【0044】
例A3の二酸化塩素含有組成物は、容量500mlのプラスチック容器内で、上記の原液を希釈して得られた100ppmの二酸化塩素(ClO2)水溶液482gに25質量%の亜塩素酸ナトリウム(NaClO2)水溶液3gを添加した後ねじ蓋を閉めて容器を左右に振って混合し、ねじ蓋を開けてさらに純度が98.5質量%のグリセリン15gを添加した後再度ねじ蓋を閉めて容器を左右に振って混合することにより得た。得られた二酸化塩素含有組成物中の各成分の質量濃度の理論値は、ClO2:NaClO2:グリセリン=96.4:1500:29550=1:15.56:306.5であった。結果を表1にまとめた。
【0045】
例A4の二酸化塩素含有組成物は、容量500mlのプラスチック容器内で、上記の原液を希釈して得られた200ppmの二酸化塩素(ClO2)水溶液471gに25質量%の亜塩素酸ナトリウム(NaClO2)水溶液4gを添加した後ねじ蓋を閉めて容器を左右に振って混合し、ねじ蓋を開けてさらに純度が98.5質量%のグリセリン25gを添加した後再度ねじ蓋を閉めて容器を左右に振って混合することにより得た。得られた二酸化塩素含有組成物中の各成分の質量濃度の理論値は、ClO2:NaClO2:グリセリン=188.4:2000:49250=1:10.62:261.4であった。結果を表1にまとめた。
【0046】
例A5の二酸化塩素含有組成物は、容量500mlのプラスチック容器内で、上記の原液を希釈して得られた500ppmの二酸化塩素(ClO2)水溶液466gに25質量%の亜塩素酸ナトリウム(NaClO2)水溶液9gを添加した後ねじ蓋を閉めて容器を左右に振って混合し、ねじ蓋を開けてさらに純度が98.5質量%のグリセリン25gを添加した後再度ねじ蓋を閉めて容器を左右に振って混合することにより得た。得られた二酸化塩素含有組成物中の各成分の質量濃度の理論値は、ClO2:NaClO2:グリセリン=466:4500:49250=1:9.657:105.7であった。結果を表1にまとめた。
【0047】
例A6の二酸化塩素含有組成物は、容量500mlのプラスチック容器内で、上記の原液を希釈して得られた800ppmの二酸化塩素(ClO2)水溶液465gに25質量%の亜塩素酸ナトリウム(NaClO2)水溶液10gを添加した後ねじ蓋を閉めて容器を左右に振って混合し、ねじ蓋を開けてさらに純度が98.5質量%のグリセリン25gを添加した後再度ねじ蓋を閉めて容器を左右に振って混合することにより得た。得られた二酸化塩素含有組成物中の各成分の質量濃度の理論値は、ClO2:NaClO2:グリセリン=744:5000:49250=1:6.720:66.20であった。結果を表1にまとめた。
【0048】
例A7の二酸化塩素含有組成物は、容量500mlのプラスチック容器内で、上記の原液を希釈して得られた100ppmの二酸化塩素(ClO2)水溶液482gに25質量%の亜塩素酸ナトリウム(NaClO2)水溶液3gを添加した後ねじ蓋を閉めて容器を左右に振って混合し、ねじ蓋を開けてさらに分子量が400のポリエチレングリコール(PEG400)15gを添加した後再度ねじ蓋を閉めて容器を左右に振って混合することにより得た。得られた二酸化塩素含有組成物中の各成分の質量濃度の理論値は、ClO2:NaClO2:PEG400=96.4:1500:29550=1:15.56:306.5であった。結果を表1にまとめた。
【0049】
例A8の二酸化塩素含有組成物は、容量500mlのプラスチック容器内で、上記の原液を希釈して得られた200ppmの二酸化塩素(ClO2)水溶液471gに25質量%の亜塩素酸ナトリウム(NaClO2)水溶液4gを添加した後ねじ蓋を閉めて容器を左右に振って混合し、ねじ蓋を開けてさらに分子量が400のポリエチレングリコール(PEG400)25gを添加した後再度ねじ蓋を閉めて容器を左右に振って混合することにより得た。得られた二酸化塩素含有組成物中の各成分の質量濃度の理論値は、ClO2:NaClO2:PEG400=188.4:2000:49250=1:10.62:261.4であった。結果を表1にまとめた。
【0050】
例A9の二酸化塩素含有組成物は、容量500mlのプラスチック容器内で、上記の原液を希釈して得られた500ppmの二酸化塩素(ClO2)水溶液466gに25質量%の亜塩素酸ナトリウム(NaClO2)水溶液9gを添加した後ねじ蓋を閉めて容器を左右に振って混合し、ねじ蓋を開けてさらに分子量が400のポリエチレングリコール(PEG400)25gを添加した後再度ねじ蓋を閉めて容器を左右に振って混合することにより得た。得られた二酸化塩素含有組成物中の各成分の質量濃度の理論値は、ClO2:NaClO2:PEG400=466:4500:49250=1:9.657:105.7であった。結果を表1にまとめた。
【0051】
2.発生二酸化塩素の測定
上記の例A1〜A9の二酸化塩素含有組成物のそれぞれを、20℃の雰囲気温度中で容量50l(リットル)のポリ容器(底内径33cm、蓋内径40cm、高さ48cm)内にポリエチレン袋が配置された容器内に、1回当たり0.76gを5回(合計3.8g)スプレー散布して1分経過後に、容器内に発生した二酸化塩素の質量濃度を北川式検知管で測定した。例A1においては1ppm、例A2においては3ppm、例A3においては5ppm、例A4においては10ppm、例A5においては18ppm、例A6においては28ppm、例A7においては4.5ppm、例A8においては10ppm、例A9においては17ppmであった。結果を表1にまとめた。
【0052】
【表1】
【0053】
表1を参照して、例A1〜A9の二酸化塩素含有組成物については、二酸化塩素含有組成物3.8gを容量50lの容器内に散布することにより、容器内で1〜28ppm程度の二酸化塩素を発生させる能力が認められた。
【0054】
例A1〜A2の二酸化塩素含有組成物は、マスクなどの通気性シートに塗布することにより、花粉などのアレルギー誘発物質、ウイルス、病原菌などの有害物質の拡散吸入の防止するとともにそれらの有害物質の活性を抑制するのに好適である。
【0055】
例A3〜A9の二酸化塩素含有組成物は、花粉などのアレルギー誘発物質を含む物質に塗布することにより、または、花粉などのアレルギー誘発物質、ウイルス、病原菌を含む空間内に塗布または散布することにより、花粉などのアレルギー誘発物質、ウイルス、病原菌などの有害物質の飛散または拡散を防止または抑制するとともに、それらの有害物質の活性を抑制するのに好適である。
【0056】
[実施例B]
例B1として、スギの実6.4g(詳細には、0.08gのスギの実80個)に対して、上記実施例Aの例A3の二酸化塩素含有組成物1.52gをスプレー塗布(詳細には、二酸化塩素含有組成物0.76gを2回スプレー塗布)する処理をした。図1は二酸化塩素含有組成物による処理前のスギの実を示す写真であり、図2は二酸化塩素含有組成物による処理後のスギの実を示す写真である。図1に示すように処理前のスギの実は表面が暗茶色であったが、図2に示すように処理後のスギの実は表面が明茶色であり表面が二酸化塩素含有組成物により被覆されていた。
【0057】
次に、処理前および処理後のスギの実のそれぞれから、処理前および処理後のスギ花粉を採取し、走査型電子顕微鏡により観察した。図3は処理前のスギ花粉を示す走査型電子顕微鏡写真であり、図4は処理後のスギ花粉を示す走査型電子顕微鏡写真である。図3に示す処理前のスギ花粉は表面が粗く付着物が多くみられたのに対し、図4に示す処理後のスギ花粉は表面が二酸化塩素含有組成物により被覆され表面が滑らかになっていた。すなわち、二酸化塩素含有組成物は、スギ花粉の表面に添着することにより、スギ花粉の活性を抑制するものと考えられる。
【0058】
例B2として、ヒノキ花粉0.5gに対して、上記実施例Aの例A3の二酸化塩素含有組成物0.76gをスプレー塗布する処理をした。図5は、処理前および処理後のヒノキ花粉の写真である。図5の左側の粉末は、処理前のヒノキ花粉を示しており、表面が空気中の酸素により酸化されて茶色となっていた。図5の右側の粉末は処理後のヒノキ花粉を示しており、表面が二酸化塩素により漂白されて白色となっていた。処理後のヒノキ花粉は、表面が二酸化塩素含有組成物により被覆されていたため、空気中に置かれても表面の白色が保持された。
【0059】
次に、処理前および処理後のヒノキ花粉を走査型電子顕微鏡により観察した。図6は処理前のヒノキ花粉を示す走査型電子顕微鏡写真であり、図7は処理後のヒノキ花粉を示す走査型電子顕微鏡写真である。図6に示す処理前のヒノキ花粉は表面が粗く付着物が多くみられたのに対し、図7に示す処理後のヒノキ花粉は表面が二酸化塩素含有組成物により被覆され表面が滑らかになっていた。すなわち、二酸化塩素含有組成物は、ヒノキ花粉の表面に添着することにより、ヒノキ花粉の活性を抑制するものと考えられる。
【0060】
今回開示された実施の形態および実施例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7