(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5666971
(24)【登録日】2014年12月19日
(45)【発行日】2015年2月12日
(54)【発明の名称】陳列用台紙
(51)【国際特許分類】
A47F 5/11 20060101AFI20150122BHJP
A47F 7/00 20060101ALI20150122BHJP
B65D 5/52 20060101ALI20150122BHJP
【FI】
A47F5/11
A47F7/00 E
B65D5/52 H
B65D5/52 F
【請求項の数】4
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2011-89986(P2011-89986)
(22)【出願日】2011年4月14日
(65)【公開番号】特開2012-217795(P2012-217795A)
(43)【公開日】2012年11月12日
【審査請求日】2014年3月19日
(73)【特許権者】
【識別番号】000000918
【氏名又は名称】花王株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】392031859
【氏名又は名称】上六印刷株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100078732
【弁理士】
【氏名又は名称】大谷 保
(74)【代理人】
【識別番号】100089185
【弁理士】
【氏名又は名称】片岡 誠
(72)【発明者】
【氏名】田中 泰彦
(72)【発明者】
【氏名】井田 厚
(72)【発明者】
【氏名】三島 基司
【審査官】
大谷 謙仁
(56)【参考文献】
【文献】
特表2000−507531(JP,A)
【文献】
特開2000−270979(JP,A)
【文献】
特開2006−212301(JP,A)
【文献】
特開2011−11793(JP,A)
【文献】
特開2006−264738(JP,A)
【文献】
特開2008−230650(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47F 5/11
A47F 7/00
B65D 5/52
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
柱状の商品包装体を陳列するための台紙であって、
商品包装体Bの一方の側面に対応する受け面部1と、受け面部1の一方の側辺から直角谷折り線を介して延設された、商品包装体Bの背面に対応する背面延長部2と、受け面部1の他方の側辺から直角山折り線を介して延設された正面延長部3とからなり、
背面延長部2の上端近傍には上部固定部4が設けられ、
背面延長部2の下端近傍には下部固定部5及び底面固定部6が設けられ、
背面延長部2の中央近傍には側部固定部7が設けられ、
上部固定部4は、背面延長部2から折り線を介して直角に折り起こされ、商品包装体Bの上面中央の背面から正面に至る部分を上方から線状に押さえる為の上面固定部41と、受け面部1から直角に折り起こされ、商品包装体Bの前面の上端近傍を前方から面状に押さえる為の正面固定部42とが、直角山折り線を介して背面延長部2と正面延長部3の間にまたがって連設されることにより形成されており、
下部固定部5は、背面延長部2から折り線を介して直角に折り起こされ、商品包装体Bの他方の側面下端近傍に対応する下部側面固定部51と、受け面部1から直角に折り起こされ、商品包装体Bの前面の下端近傍に対応する下部前面固定部52とが、直角山折り線を介して背面延長部2と正面延長部3の間にまたがって、商品包装体Bの下端胴部を囲む形で、連設されることにより形成されており、
底面固定部6は、下部前面固定部52の下端に直角山折り線を介して延設された底面支持部61及び底面支持部61から直角山折り線を介して延設され、背面延長部2の裏面の中心近傍に固着された固着端部62から形成されており、
側部固定部7は、商品包装体Bの他方の側面中央近傍に対応する位置で、背面延長部2から折り線を介して折り起こされて形成されている、
陳列用台紙。
【請求項2】
固着端部62が、固着端部62の先端に設けられた係止片63と背面延長部2の中心近傍に設けられた係止穴23とが嵌合することにより固着されている、請求項1に記載の陳列用台紙。
【請求項3】
固着端部62に、受け面部1とは逆の方向に背面延長部2の側端と重なる位置にまで延長された固着端部延長部64が設けられた、請求項1又は2に記載の陳列用台紙。
【請求項4】
正面固定部42の下端の形状が、三角形状、四角形状、五角形状、部分円形状から選ばれる、請求項1〜3のいずれかに記載の陳列用台紙。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、陳列用台紙に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、化粧品等の商品については、季節に応じてキャンペーン販売が行われることが多いが、その際には、販売を促進するための広告文が記載された、いわゆるPOP表示体を商品包装体に付けて店頭に陳列することが行われる。
POP表示体としては、商品包装体の胴部分や首部分に係止するタイプのものが多いが、柱状の商品包装体への使用には適していないため、広告文が表示された部分を有する陳列用台紙に商品包装体をセットする形が採られる。
【0003】
かかる陳列用台紙としては、商品包装体の差込フラップ部などに台紙の差し込み片を差し込む形や、逆に商品包装体の看板部を台紙のスリットに差し込む形で、商品包装体をセット・固定して陳列する台紙がある(特許文献1〜3参照)が、商品包装体をセットする際の差し込みに手間がかかり、しかも、商品包装体を使う際にも取り外し難いという問題があった。また、差し込み部位を台紙の端部に形成しているため、落下した際の衝撃が直接商品包装体に伝わってしまい、商品への衝撃が大きいという問題もあった。
さらに、広告文を表示した看板を引き立てるため、複数箇所を折り曲げた台紙とすることもある(特許文献1参照)が、商品包装体に密着させるように折り曲げるには、折り曲げ部にミシン目を入れる必要があり、落下等の衝撃により折り曲げ部に破れが生じ易いという問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2011−11793号公報
【特許文献2】特開2008−230650号公報
【特許文献3】特開2006−264738号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、柱状の商品包装体をセットすることも、取り外すことも容易であり、しかも、差し込みフラップや看板部の無い商品包装体にでも使用可能な陳列用台紙を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者は、上部固定部、下部固定部、底面固定部及び側部固定部が、折り起しにより形成された台紙とすることにより、前記課題を解決した。
即ち本発明は、柱状の商品包装体を陳列するための台紙であって、
商品包装体Bの一方の側面に対応する受け面部1と、受け面部1の一方の側辺から直角谷折り線を介して延設された、商品包装体Bの背面に対応する背面延長部2と、受け面部1の他方の側辺から直角山折り線を介して延設された正面延長部3とからなり、
背面延長部2の上端近傍には上部固定部4が設けられ、
背面延長部2の下端近傍には下部固定部5及び底面固定部6が設けられ、
背面延長部2の中央近傍には側部固定部7が設けられ、
上部固定部4は、背面延長部2から折り線を介して直角に折り起こされ、商品包装体Bの上面中央の背面から正面に至る部分を上方から線状に押さえる為の上面固定部41と、受け面部1から直角に折り起こされ、商品包装体Bの前面の上端近傍を前方から面状に押さえる為の正面固定部42とが、直角山折り線を介して背面延長部2と正面延長部3の間にまたがって連設されることにより形成されており、
下部固定部5は、背面延長部2から折り線を介して直角に折り起こされ、商品包装体Bの他方の側面下端近傍に対応する下部側面固定部51と、受け面部1から直角に折り起こされ、商品包装体Bの前面の下端近傍に対応する下部前面固定部52とが、直角山折り線を介して背面延長部2と正面延長部3の間にまたがって、商品包装体Bの下端胴部を囲む形で、連設されることにより形成されており、
底面固定部6は、下部前面固定部52の下端に直角山折り線を介して延設された底面支持部61及び底面支持部61から直角山折り線を介して延設され、背面延長部2の裏面の中心近傍に固着された固着端部62から形成されており、
側部固定部7は、商品包装体Bの他方の側面中央近傍に対応する位置で、背面延長部2から折り線を介して折り起こされて形成されている、
陳列用台紙である。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、商品包装体の差し込みフラップ部などに台紙の片を差し込む構成ではなく、上部は当てるだけ、下部も台紙を折り曲げるだけであるので、商品包装体のセットが容易であり、また、側部固定部7を折り起した穴から指を差し入れて商品包装体を押し出して取り外すことも容易であり、しかも、差し込みフラップや看板部の無い柱状の商品包装体や、例えば不正開封防止機能を持つ商品包装体や、シュリンク包装されている商品包装体など差し込む部位のない柱状の商品包装体にでも使用可能な陳列用台紙を提供することができる。更に、正面落下を除くすべての箇所からの落下に対して、商品包装体に与える衝撃を緩和する事ができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図3】
図1の陳列用台紙に商品包装体をセットした状態を示す斜視図である。
【
図4】本発明の陳列用台紙の1例における、係止片の形状及び係止穴との相対的な寸法及び位置関係を示す、部分展開図である。
【
図5】本発明の陳列用台紙における、底部固定部の他の例を示す、部分展開図である。
【
図6】本発明の陳列用台紙における、底部固定部の他の例を示す、部分展開図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の陳列用台紙を、
図1〜6により説明する。
図1に示す陳列用台紙は、
図2の展開図の状態から、折り起し、組み立てたものであり、そこに商品包装体Bをセットした状態を示すのが、
図3である。
陳列用台紙Aは商品包装体Bの一方の側面に対応する受け面部1と、受け面部1の一方の側辺から直角谷折り線を介して延設された、商品包装体Bの背面に対応する背面延長部2と、受け面部1の他方の側辺から直角山折り線を介して延設された正面延長部3とからなっている。
背面延長部2の上端近傍には上部固定部4が設けられ、背面延長部2の下端近傍には下部固定部5及び底面固定部6が設けられ、背面延長部2の中央近傍には側部固定部7が設けられている。
【0010】
上部固定部4は、背面延長部2から折り線を介して直角に折り起こされ、商品包装体Bの上面中央の背面から正面に至る部分を上方から線状に押さえる為の上面固定部41と、受け面部1から直角に折り起こされ、商品包装体Bの前面の上端近傍を前方から面状に押さえる為の正面固定部42とが、直角山折り線を介して背面延長部2と正面延長部3の間にまたがって連設されることにより形成されている。商品包装体Bの上方における固定をより強固にするという観点からは、上面固定部41は、商品包装体Bをセットした際に、商品包装体Bの中心より側部固定部7側にある事が好ましい。
正面固定部42には、必要に応じて、陳列の際にフック掛けする為の穴43が設けられている。
【0011】
下部固定部5は、背面延長部2から折り線を介して直角に折り起こされ、商品包装体Bの他方の側面下端近傍に対応する下部側面固定部51と、受け面部1から直角に折り起こされ、商品包装体Bの前面の下端近傍に対応する下部前面固定部52とが、直角山折り線を介して背面延長部2と正面延長部3の間にまたがって、商品包装体Bの下端胴部を囲む形で、連設されることにより形成されている。
【0012】
底面固定部6は、下部前面固定部52の下端に直角山折り線を介して延設された底面支持部61及び底面支持部61から直角山折り線を介して延設され、背面延長部2の裏面の中心近傍に固着された固着端部62から形成されている。
側部固定部7は、商品包装体Bの他方の側面(受け面部1に対応しない側面)中央近傍に対応する位置で、背面延長部2から折り線を介して支えるように折り起こされて形成されている。側部固定部7が形成される中央近傍とは、下部側面固定部51の垂直方向延長上の位置である。商品包装体Bの上部側面における固定をより強固にするという観点からは、側部固定部7は商品包装体Bを上下に2等分した際の上部の位置にあることが好ましく、更に固定をより強固にする観点からは商品包装体Bを上中下に3等分した際の上部の位置にあることが好ましい。
【0013】
固着端部62を背面延長部2の裏面の中心近傍に固着する方法としては、両面テープや接着剤を用いる方法もあるが、背面延長部2の裏面の中心近傍に設けられた係止穴(スリット)23と固着端部62の先端に設けられた係止片63とを嵌合する方法が好ましい。そのような構成とすることにより、底面固定部6の形成が容易となる。
また、係止穴23と係止片63の係合に余裕を持たせておくことにより、落下した際にも、底面固定部6がクッションとなって、商品を衝撃から守ることができる。
【0014】
差し込みやすさと抜けにくさを両立させるため、
図4に示すように係止穴23より係止片63の横幅を大きくし(
図4における、L1とL2を、L1>L2の関係とする)、係止片63の片方は鋭角に、もう片方はなだらかな角度で形成されることが好ましい。
係止片63のなだらかな角度の側(
図4での左側)から係止穴23へ斜めに差し込むが、もう片方の側(
図4での右側)が鋭角なので、L1>L2であっても差し込みやすく、また抜けにくい。
【0015】
抜けにくさを強調するのであれば、折り起こした際には平面に戻ろうと力が背面延長部2と前面延長部3とを離す方向に働くため、折り起こした際に受け面部1側に鋭角側があるのであれば、より強力なロックが働き好ましい。
一方、差し込みやすさを強調するのであれば、折り起こした際に受け面部1側になだらかな角度側があるのが好ましい。
【0016】
更に、折り起こした際、固着端部62の端辺66が、受け面部1の側辺の延長上に位置する場合において、係止穴23の端辺24と係止片63のなだらかな角度側の基部端辺67とが同一直線状に位置し、かつL1>L2であって、L2>L3であることが、抜けにくさの点からはより好ましい。
【0017】
又、固着端部62に、受け面部1とは逆の方向に背面延長部2の側端と重なる位置にまで延長された固着端部延長部64が設けられることが好ましく、そのような構成とすることにより、落下した際に、背面延長部2への下からの力を分散するため、下部固定部5の折り線破れを防止できる。そして、固着端部延長部64が先に着地するように、
図5に示すがごとく固着端部延長部64の端辺65を多少出っ張った形にする、或いは係止穴23と係止片63の係合において、固着端部延長部64が先に着地するように調整する(
図4における、D2とD1を、D2>D1の関係とする)事によって、落下にした際に、固着端部延長部64が先に着地して背面延長部2への下からの力を分散するため、更に下部固定部5の折り線破れを防止することができ、更には係止穴23から係止片63がより抜けにくくなるため、好ましい。
【0018】
更に又、正面固定部42の下端の形状としては、三角形状、台形等の四角形状、五角形状、部分円形状などが挙げられるが、正面固定部42で隠される部分を最小にして、尚且つ確実に商品包装体の前方への飛び出しを押さえることができるという観点からは、部分円形状であることが好ましい。尚、部分円形状は、必ずしも真円の一部分の形状に限らず、例えば、しずくの平面図を縦に半裁したような、曲線で膨れ出ている形状をも含むものである。
商品包装体Bの上端近傍の前面における固定をより強固にしながら、取り外しやすさと正面固定部42で隠される部分を最小にするという観点からは、正面固定部42の商品包装体Bと重なる部分において、上面固定部41の商品包装体Bの上面と接する辺の水平延長上から最も離れた頂点までの高さH(
図2参照)は1mm≦H≦5mmであることが好ましい。
【0019】
陳列用台紙の材質としては、板紙、合成紙、合成樹脂シートと板紙、合成紙等からなる積層材等が適当であるが、合成樹脂シートであっても差し支えない。
陳列用台紙の表裏面には、商品説明や効能書きなど、拡販の為の表示が施される。
商品包装体Bは、四角柱形状に限らず、円柱形状、楕円柱形状、六角柱形状など、受け面部1、背面延長部2、上面固定部41、正面固定部42、下部側面固定部51、下部前面固定部52、底面支持部61、側部固定部7の各々に触れる柱状であれば、本発明の効果を得ることができる。
【産業上の利用可能性】
【0020】
本発明の陳列用台紙は、上部は当てるだけ、下部も台紙を折り曲げるだけであるので、柱状の商品包装体のセット及び取り外しが容易であり、しかも、差し込みフラップの無い商品包装体にでも使用可能であるので、商品拡販用として好適に使用することができる。
【符号の説明】
【0021】
A 陳列用台紙
B 商品包装体
1 受け面部
2 背面延長部
23 係止穴
24 係止穴の端辺
3 前面延長部
4 上部固定部
41 上面固定部
42 正面固定部
43 フック掛け穴
5 下部固定部
51 下部側面固定部
52 下部前面固定部
6 底部固定部
61 底面支持部
62 固着端部
63 係止片
64 固着端部延長部
65 固着端部延長部の端辺
66 固着端部の端辺
67 係止片の基部端辺
7 側部固定部