特許第5667323号(P5667323)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】5667323
(24)【登録日】2014年12月19日
(45)【発行日】2015年2月12日
(54)【発明の名称】撮像レンズ
(51)【国際特許分類】
   G02B 13/00 20060101AFI20150122BHJP
【FI】
   G02B13/00
【請求項の数】3
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2014-178965(P2014-178965)
(22)【出願日】2014年9月3日
【審査請求日】2014年9月3日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】511027518
【氏名又は名称】エーエーシーアコースティックテクノロジーズ(シンセン)カンパニーリミテッド
【氏名又は名称原語表記】AAC Acoustic Technologies(Shenzhen)Co.,Ltd
(73)【特許権者】
【識別番号】505007906
【氏名又は名称】株式会社AAC Technologies Japan R&D Center
(74)【代理人】
【識別番号】100147706
【弁理士】
【氏名又は名称】多田 裕司
(74)【代理人】
【識別番号】100148275
【弁理士】
【氏名又は名称】山内 聡
(74)【代理人】
【識別番号】100136319
【弁理士】
【氏名又は名称】北原 宏修
(74)【代理人】
【識別番号】100142745
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 世子
(72)【発明者】
【氏名】房 春環
(72)【発明者】
【氏名】寺岡 弘之
【審査官】 原田 英信
(56)【参考文献】
【文献】 特開2014−098896(JP,A)
【文献】 特許第5370619(JP,B2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02B 9/00 − 17/08
G02B 21/02 − 21/04
G02B 25/00 − 25/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
物体側から順に、開口絞り、正パワーの第1レンズ、負パワーの第2レンズ、正パワーの第3レンズ、負パワーの第4レンズが配置され、前記開口絞りは、光軸上において前記第1レンズの物体側面よりも像面側に配置されているとともに、周辺部において前記第1レンズの物体側面よりも物体側に配置されており、且つ、以下の条件式(1)〜(4)を満足することを特徴とする撮像レンズ。
1.08≦f1/f≦1.20 (1)
−4.00≦f2/f≦−2.50 (2)
−1.50≦(R1+R2)/(R1−R2)≦−1.25 (3)
1.30≦(R3+R4)/(R3−R4)≦5.00 (4)
但し、
f:レンズ系全体の焦点距離
f1:第1レンズの焦点距離
f2:第2レンズの焦点距離
R1:第1レンズの物体側面の曲率半径
R2:第1レンズの像面側面の曲率半径
R3:第2レンズの物体側面の曲率半径
R4:第2レンズの像面側面の曲率半径
である。
【請求項2】
以下の条件式(5)、(6)を満足することを特徴とする請求項1の撮像レンズ。
0.50≦f3/f≦0.75 (5)
1.40≦(R5+R6)/(R5−R6)≦2.00 (6)
但し、
f:レンズ系全体の焦点距離
f3:第3レンズの焦点距離
R5:第3レンズの物体側面の曲率半径
R6:第3レンズの像面側面の曲率半径
である。
【請求項3】
以下の条件式(7)、(8)を満足することを特徴とする請求項1の撮像レンズ。
−0.80≦f4/f≦−0.60 (7)
1.20≦(R7+R8)/(R7−R8)≦2.50 (8)
但し、
f:レンズ系全体の焦点距離
f4:第4レンズの焦点距離
R7:第4レンズの物体側面の曲率半径
R8:第4レンズの像面側面の曲率半径
である。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は撮像レンズに関する発明である。特に、高画素CCD、CMOSなどの個体撮像素子を使用した小型撮像装置、光センサー、携帯用モジュールカメラ、WEBカメラなどに好適な、諸収差が好適に補正された良好な光学特性を有し、TTL(光学長)/IH(像高)≦1.5と低背で、全画角(以下、2ωとする)が、80°以上の4枚のレンズ構成される撮像レンズに関する発明である。
【背景技術】
【0002】
近年、CCDやCMOSなどの撮像素子を使用した各種撮像装置が広く普及している。これらの撮像素子の小型化、高性能化に伴い、良好な光学特性を有し、低背で、且つ、広角の撮像レンズが求められている。
【0003】
良好な光学特性を有し、低背で、且つ、広角の4枚のレンズで構成される撮像レンズに関する技術開発が進められている。この4枚構成の撮像レンズとして、物体から順に、正パワーの第1レンズ、負パワーの第2レンズ、正パワーの第3レンズ、負パワーの第4レンズで構成されたものが提案されている。
【0004】
特許文献1に開示された撮像レンズは、上記、4枚で構成された撮像レンズであるが、第1レンズ及び、第2レンズのパワー配分と形状が、不十分なために、広角、低背化が不十分であった。
【0005】
特許文献2に開示された撮像レンズは、上記、4枚で構成された撮像レンズであるが、第2レンズのパワー配分、第1レンズ及び、第2レンズの形状が、不十分なために、低背化が不十分であった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2014−098896号公報
【特許文献2】特許第5370619号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、良好な光学特性を有し、低背で、且つ、広角で、4枚のレンズで構成される撮像レンズの提供。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、第1レンズ、第2レンズのパワー配分、及び、第1レンズ、第2レンズの形状を鋭意検討した結果、従来技術の課題が改善された撮像レンズを得ることを見出し、本発明に到達した。
【0009】
請求項1記載の撮像レンズは、物体側から順に、開口絞り、正パワーの第1レンズ、負パワーの第2レンズ、正パワーの第3レンズ、負パワーの第4レンズが配置され、開口絞りは、光軸上において第1レンズの物体側面よりも像面側に配置されているとともに、周辺部において第1レンズの物体側面よりも物体側に配置されており、且つ、以下の条件式(1)〜(4)を満足することを特徴とする撮像レンズ。
1.08≦f1/f≦1.20 (1)
−4.00≦f2/f≦−2.50 (2)
−1.50≦(R1+R2)/(R1−R2)≦−1.25 (3)
1.30≦(R3+R4)/(R3−R4)≦5.00 (4)
但し、
f:レンズ系全体の焦点距離
f1:第1レンズの焦点距離
f2:第2レンズの焦点距離
R1:第1レンズの物体側面の曲率半径
R2:第1レンズの像面側面の曲率半径
R3:第2レンズの物体側面の曲率半径
R4:第2レンズの像面側面の曲率半径
である。
【0010】
請求項2記載の撮像レンズは、以下の条件式(5)、(6)を満足することを特徴とする請求項1の撮像レンズ。
0.50≦f3/f≦0.75 (5)
1.40≦(R5+R6)/(R5−R6)≦2.00 (6)
但し、
f:レンズ系全体の焦点距離
f3:第3レンズの焦点距離
R5:第3レンズの物体側面の曲率半径
R6:第3レンズの像面側面の曲率半径
である。
【0011】
請求項3記載の撮像レンズは、以下の条件式(7)、(8)を満足することを特徴とする請求項1の撮像レンズ。
−0.80≦f4/f≦−0.60 (7)
1.20≦(R7+R8)/(R7−R8)≦2.50 (8)
但し、
f:レンズ系全体の焦点距離
f4:第4レンズの焦点距離
R7:第4レンズの物体側面の曲率半径
R8:第4レンズの像面側面の曲率半径
である。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、特に、高画素用CCD、CMOSなどの撮像素子を使用した携帯用モジュールカメラ、WEBカメラなどに好適な、良好な光学特性を有し、TTL(光学長)/IH(像高)≦1.5と低背で、全画角(以下、2ωとする)が、80°以上の4枚のレンズ構成される撮像レンズの提供である。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明の一実施形態に係る撮像レンズLAの構成を示す図。
図2】上記撮像レンズLAの具体的実施例1の構成を示す図。
図3】実施例1の撮像レンズLAの球面収差(軸上色収差)図。
図4】実施例1の撮像レンズLAの倍率色収差図
図5】実施例1の撮像レンズLAの像面湾曲及び歪曲収差図
図6】上記撮像レンズLAの具体的実施例2の構成を示す図。
図7】実施例2の撮像レンズLAの球面収差(軸上色収差)図。
図8】実施例2の撮像レンズLAの倍率色収差図
図9】実施例2の撮像レンズLAの像面湾曲及び歪曲収差図
図10】上記撮像レンズLAの具体的実施例3の構成を示す図。
図11】実施例3の撮像レンズLAの球面収差(軸上色収差)図。
図12】実施例3の撮像レンズLAの倍率色収差図
図13】実施例3の撮像レンズLAの像面湾曲及び歪曲収差図
図14】上記撮像レンズLAの具体的実施例4の構成を示す図。
図15】実施例4の撮像レンズLAの球面収差(軸上色収差)図。
図16】実施例4の撮像レンズLAの倍率色収差図
図17】実施例4の撮像レンズLAの像面湾曲及び歪曲収差図
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明に係る撮像レンズの一実施形態について、図面を参照しつつ説明する。本発明の一実施形態撮像レンズの構成図を図1に示す。この撮像レンズLAは、物体側から像面側へ向かって、開口絞りS1、第1レンズL1、第2レンズL2、第3レンズL3、第4レンズL4が配置された4枚構成のレンズ系を備えている。第4レンズL4と像面の間に、ガラス平板GFが配置される。このガラス平板GFとしては、カバーガラス、又は、IRカットフィルターなどの機能を有するものを使用することができる。又、ガラス平板GFは、第4レンズL4と像面の間に配置しなくともよい。
【0015】
第1レンズL1は、正パワーを有するレンズであり、第2レンズL2は、負パワーを有するレンズであり、第3レンズL3は、正パワーを有するレンズであり、第4レンズL4は負パワーを有するレンズである。これらの4枚のレンズ表面は、諸収差を良好に補正するため、全面を非球面形状とすることが望ましい。
【0016】
この撮像レンズLAは、以下の条件式(1)〜(4)を満足することを特徴とする撮像レンズ。
1.08≦f1/f≦1.20 (1)
−4.00≦f2/f≦−2.50 (2)
−1.50≦(R1+R2)/(R1−R2)≦−1.25 (3)
1.30≦(R3+R4)/(R3−R4)≦5.00 (4)
但し、
f:レンズ系全体の焦点距離
f1:第1レンズの焦点距離
f2:第2レンズの焦点距離
R1:第1レンズの物体側面の曲率半径
R2:第1レンズの像面側面の曲率半径
R3:第2レンズの物体側面の曲率半径
R4:第2レンズの像面側面の曲率半径
である。
【0017】
条件式(1)は、第1レンズの正パワーを規定するものである。条件式(1)の下限を超えると、第1レンズの正パワーが強くなり過ぎ、諸収差等の補正が困難となると共に広角化が困難となり好ましくなく、逆に上限を超えると第1レンズの正パワーが弱くなり過ぎ、低背化が困難となり好ましくない。
【0018】
条件式(2)は、第2レンズの負パワーを規定するものである。条件式(2)の下限を超えると、第2レンズの負パワーが弱くなり過ぎて、軸上、軸外の色収差の補正が困難となり好ましくなく、逆に上限を超えると第2レンズの負パワーが強くなり過ぎて、諸収差の補正が困難になると共に、高次収差による第2レンズの軸上偏芯等による像面の変動が大きくなり好ましくない。
【0019】
条件式(3)は、第1レンズL1の形状を規定するものである。条件式(3)の範囲外では、広角、低背化に伴い、球面収差等の高次収差の補正が困難となり、好ましくない。
【0020】
条件式(4)は、第2レンズL2の形状を規定するものである。条件式(4)の範囲外では、広角、低背化に伴い、軸上色収差の補正が困難となり、好ましくない。
【0021】
第3レンズL3は、正パワーを有するレンズであり、以下の条件式(5)、(6)を満足している。
0.50≦f3/f≦0.75 (5)
1.40≦(R5+R6)/(R5−R6)≦2.00 (6)
但し、
f:レンズ系全体の焦点距離
f3:第3レンズの焦点距離
R5:第3レンズの物体側面の曲率半径
R6:第3レンズの像面側面の曲率半径
である。
【0022】
条件式(5)は、第3レンズL3の正パワーを規定するものである。下限を超えると第3レンズの正パワーが強くなり過ぎて、高次収差による第3レンズの軸上偏芯等による像面の変動が大きくなり好ましくなく、逆に上限を超えると第3レンズの正パワーが弱くなり過ぎて、低背化が困難となり好ましくない。
【0023】
条件式(6)は、第3レンズL3の形状を規定するものである。条件式(6)の範囲外では、低背、広角化に伴い、諸収差の補正が困難となると共に、高次収差による第3レンズの軸上偏芯等による像面の変動が大きくなり好ましくない。
【0024】
第4レンズL4は、負パワーを有するレンズであり、以下の条件式(7)、(8)を満足している。
−0.80≦f4/f≦−0.60 (7)
1.20≦(R7+R8)/(R7−R8)≦2.50 (8)
但し、
f:レンズ系全体の焦点距離
f4:第4レンズの焦点距離
R7:第4レンズの物体側面の曲率半径
R8:第4レンズの像面側面の曲率半径
である。
【0025】
条件式(7)は、第4レンズL4の負パワーを規定するものである。下限を超えると、軸外の色収差の補正が困難となり好ましくなく、上限を超えると高次収差による第4レンズの軸上偏芯等による像面の変動が大きくなり好ましくない。
【0026】
条件式(8)は、第4レンズL4の形状を規定するものである。条件式(8)の範囲外では、低背、広角化に伴い、軸外の色収差の補正等が不十分となることがあり好ましくない。
【0027】
撮像レンズLAを構成する4枚レンズが、それぞれ前記の構成及び、条件式を満たすことにより、良好な光学特性を有し、TTL(光学長)/IH(像高)≦1.5と低背で、全画角(以下、2ωとする)が、80°以上の撮像レンズを得ることが可能となる。
【実施例】
【0028】
以下に、本発明の撮像レンズLAについて、実施例を用いて説明する。各実施例に記載されている記号は以下のことを示す。なお、距離、半径及び中心厚の単位は、mmである。
f :撮像レンズLA全体の焦点距離
f1 :第1レンズL1の焦点距離
f2 :第2レンズL2の焦点距離
f3 :第3レンズL3の焦点距離
f4 :第4レンズL4の焦点距離
Fno :F値
2ω :全画角
S1 :開口絞り
R :光学面の曲率半径、レンズの場合は中心曲率半径
R1 :第1レンズL1の物体側面の曲率半径
R2 :第1レンズL1の像面側面の曲率半径
R3 :第2レンズL2の物体側面の曲率半径
R4 :第2レンズL2の像面側面の曲率半径
R5 :第3レンズL3の物体側面の曲率半径
R6 :第3レンズL3の像面側面の曲率半径
R7 :第4レンズL4の物体側面の曲率半径
R8 :第4レンズL4の像面側面の曲率半径
R9 :ガラス平板GFの物体側面の曲率半径
R10 :ガラス平板GFの像面側面の曲率半径
d :レンズの中心厚、又は、レンズ間距離
d0 :開口絞りS1から第1レンズL1の物体側面までの軸上距離
d1 :第1レンズL1の中心厚
d2 :第1レンズL1像面側面から第2レンズL2の物体側面までの軸上距離
d3 :第2レンズL2の中心厚
d4 :第2レンズL2の像面側面から第3レンズL3の物体側面までの軸上距離
d5 :第3レンズL3の中心厚
d6 :第3レンズL3の像面側面から第4レンズL4の物体側面までの軸上距離
d7 :第4レンズL4の中心厚
d8 :第4レンズL4の像面側面からガラス平板GFの物体側面までの軸上距離
d9 :ガラス平板GFの中心厚
d10 :ガラス平板GFの像面側面から像面までの軸上距離
nd :d線の屈折率
n1 :第1レンズL1のd線の屈折率
n2 :第2レンズL2のd線の屈折率
n3 :第3レンズL3のd線の屈折率
n4 :第4レンズL4のd線の屈折率
n5 :ガラス平板GFのd線の屈折率
νd :アッベ数
ν1 :第1レンズL1のアッベ数
ν2 :第2レンズL2のアッベ数
ν3 :第3レンズL3のアッベ数
ν4 :第4レンズL4のアッベ数
ν5 :ガラス平板GFのアッベ数
TTL :光学長(第1レンズL1の物体側面から像面までの軸上距離)
LB :第5レンズL5の像面側面から像面までの軸上距離(ガラス平板GFの厚み含む)
IH :像高
【0029】
y=(x/R)/[1+{1−(k+1)(x/R)}1/2]
+A4x+A6x+A8x+A10x10+A12x12+A14x14 (9)
【0030】
但し、Rは軸上の曲率半径、kは円錐係数、A4、A6、A8、A10、A12、A14は非球面係数である。
【0031】
各レンズ面の非球面は、便宜上、式(9)で表される非球面を使用している。しかし、ながら、特に、この式(9)の非球面多項式に限定するものではない。
【0032】
(実施例1)
図2は、実施例1の撮像レンズLAの配置を示す構成図である。実施例1の撮像レンズLAを構成する第1レンズL1〜第4レンズL4のそれぞれの物体側及び像面側の曲率半径R、レンズ中心厚又はレンズ間距離d、屈折率nd、アッベ数νdを表1に、円錐係数k、非球面係数を表2に示す。
【0033】
【表1】
【0034】
【表2】
【0035】
後に登場する表9は、実施例1〜4の諸値及び条件式(1)〜(8)で規定したパラメータに対応する値を示す。
【0036】
実施例1は、表9に示すように、条件式(1)〜(8)を満足する。
【0037】
実施例1の撮像レンズLAの球面収差(軸上色収差)を図3に、倍率色収差を図4に、像面湾曲及び歪曲収差を図5に示す。なお、図5の像面湾曲のSはサジタル像面にたいする像面湾曲、Tはタンジェンシャル像面に対する像面湾曲であり、実施例2〜4においても同様である。実施例1の撮像レンズLAは、2ω=85.1°、TTL/IH=1.437と広角、低背で、図3〜5に示すように、良好な光学特性を有していることがわかる。
【0038】
(実施例2)
図6は、実施例2の撮像レンズLAの配置を示す構成図である。実施例2の撮像レンズLAを構成する第1レンズL1〜第4レンズL4のそれぞれの物体側及び像面側の曲率半径R、レンズ中心厚又はレンズ間距離d、屈折率nd、アッベ数νdを表3に、円錐係数k、非球面係数を表4に示す。
【0039】
【表3】
【0040】
【表4】
【0041】
実施例2は、表9に示すように、条件式(1)〜(8)を満足する。
【0042】
実施例2の撮像レンズLAの球面収差(軸上色収差)を図7に、倍率色収差を図8に、像面湾曲及び歪曲収差を図9に示す。実施例2の撮像レンズLAは、2ω=86.7°、TTL/IH=1.420と広角、低背で、図7〜9に示すように、良好な光学特性を有していることがわかる。
【0043】
(実施例3)
図10は、実施例3の撮像レンズLAの配置を示す構成図である。実施例3の撮像レンズLAを構成する第1レンズL1〜第4レンズL4のそれぞれの物体側及び像面側の曲率半径R、レンズ中心厚又はレンズ間距離d、屈折率nd、アッベ数νdを表5に、円錐係数k、非球面係数を表6に示す。
【0044】
【表5】
【0045】
【表6】
【0046】
実施例3は、表9に示すように、条件式(1)〜(8)を満足する。
【0047】
実施例3の撮像レンズLAの球面収差(軸上色収差)を図11に、倍率色収差を図12に、像面湾曲及び歪曲収差を図13に示す。実施例3の撮像レンズLAは、2ω=85.1°、TTL/IH=1.438広角、低背で、図11〜13に示すように、良好な光学特性を有していることがわかる。
【0048】
(実施例4)
図14は、実施例4の撮像レンズLAの配置を示す構成図である。実施例4の撮像レンズLAを構成する第1レンズL1〜第4レンズL4のそれぞれの物体側及び像面側の曲率半径R、レンズ中心厚又はレンズ間距離d、屈折率nd、アッベ数νdを表7に、円錐係数k、非球面係数を表8に示す。
【0049】
【表7】
【0050】
【表8】
【0051】
実施例4は、表9に示すように、条件式(1)〜(8)を満足する。
【0052】
実施例4の撮像レンズLAの球面収差(軸上色収差)を図15に、倍率色収差を図16に、像面湾曲及び歪曲収差を図17に示す。実施例4の撮像レンズLAは、2ω=84.5°、TTL/IH=1.444と広角、低背で、図16〜17に示すように、良好な光学特性を有していることがわかる。
【0053】
表9に各数値実施例の諸値及び、条件式(1)〜(8)で規定したパラメータに対応する値を示す。なお、表9に示す諸値単位は、2ω(°)、f(mm)、f1(mm)、f2(mm)、f3(mm)、f4(mm)、TTL(mm)、LB(mm)、IH(mm)である。
【0054】
【表9】
【符号の説明】
【0055】
LA :撮像レンズ
S1 :開口絞り
L1 :第1レンズ
L2 :第2レンズ
L3 :第3レンズ
L4 :第4レンズ
R1 :第1レンズL1の物体側面の曲率半径
R2 :第1レンズL1の像面側面の曲率半径
R3 :第2レンズL2の物体側面の曲率半径
R4 :第2レンズL2の像面側面の曲率半径
R5 :第3レンズL3の物体側面の曲率半径
R6 :第3レンズL3の像面側面の曲率半径
R7 :第4レンズL4の物体側面の曲率半径
R8 :第4レンズL4の像面側面の曲率半径
R9 :ガラス平板GFの物体側面の曲率半径
R10 :ガラス平板GFの像面側面の曲率半径
d :レンズの中心厚、又は、レンズ間距離
d0 :開口絞りS1から第1レンズL1の物体側面までの軸上距離
d1 :第1レンズL1の中心厚
d2 :第1レンズL1像面側面から第2レンズL2の物体側面までの軸上距離
d3 :第2レンズL2の中心厚
d4 :第2レンズL2の像面側面から第3レンズL3の物体側面までの軸上距離
d5 :第3レンズL3の中心厚
d6 :第3レンズL3の像面側面から第4レンズL4の物体側面までの軸上距離
d7 :第4レンズL4の中心厚
d8 :第4レンズL4の像面側面からガラス平板GFの物体側面までの軸上距離
d9 :ガラス平板GFの中心厚
d10 :ガラス平板GFの像面側面から像面までの軸上距離
【要約】
【課題】良好な光学特性を有し、低背、広角で、4枚のレンズで構成される撮像レンズを提供する。
【解決手段】物体側から順に、開口絞り、正パワーの第1レンズ、負パワーの第2レンズ、正パワーの第3レンズ、負パワーの第4レンズが配置され、且つ、次式を満たすことを特徴とする撮像レンズ。1.08≦f1/f≦1.20、−4.00≦f2/f≦−2.50、−1.50≦(R1+R2)/(R1−R2)≦−1.25、および、1.30≦(R3+R4)/(R3−R4)≦5.00、但し、f、f1、f2は、レンズ系全体、第1レンズ、および第2レンズの焦点距離、R1、R2、R3、R4は、第1レンズの物体側面、第1レンズの像面側面、第2レンズの物体側面、および第2レンズの像面側面の曲率半径をそれぞれ示す。
【選択図】図1
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