【文献】
J.LEAGUEプロサッカークラブをつくろう!6 Pride of J プレイングマニュアル,株式会社エンターブレイン,2009年12月31日,初版二刷,第059頁
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記判断手段は、前記通知に係るイベントの通知がなされてから所定の時間内に前記対応する所定の操作入力がなされた場合に、該イベントを達成したものと判断することを特徴とする請求項1に記載のゲーム装置。
前記通知手段は、前記操作対象のキャラクタが、該キャラクタについて設けられた複数の成長段階のうちの所定の成長段階にある場合に通知を行うことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載のゲーム装置。
【発明を実施するための形態】
【0010】
[実施形態1]
以下、本発明の例示的な実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、以下に説明する一実施形態は、ゲーム装置の一例としての、操作対象のキャラクタについて、ユーザによる操作入力が必要なイベントの発生を通知する通知部を有するゲーム装置に、本発明を適用した例を説明する。しかし、本発明は、操作対象のキャラクタについて、ユーザによる操作入力が必要なイベントの発生を通知する通知部を有する任意の機器に適用可能である。
【0011】
《ゲーム装置100の構成》
図1は、本発明の実施形態に係るゲーム装置100の機能構成を示すブロック図である。
【0012】
制御部101は、例えばCPUであり、ゲーム装置100が有する各ブロックの動作を制御する。具体的には制御部101は、例えば記録媒体102に記憶されている各ブロックの動作プログラムを読み出し、メモリ103に展開して実行することにより各ブロックの動作を制御する。
【0013】
記録媒体102は、例えば不揮発性メモリやHDD等の恒久的にデータを保持可能な記録装置である。記録媒体102は、ゲーム装置100が有する各ブロックの動作プログラムに加え、各ブロックの動作において必要となるパラメータ等の情報や本ゲーム装置100が実行するゲームに使用される各種のグラフィックスデータを記録する。メモリ103は、例えば揮発性メモリ等の一時的なデータ記憶に使用される記憶装置である。メモリ103は、各ブロックの動作プログラムの展開領域としてだけでなく、各ブロックの動作において出力されたデータ等を一時的に記憶する格納領域としても用いられる。
【0014】
表示制御部104は、本実施形態のゲーム装置100に設けられた例えばLCD等の表示装置105の表示する画面データを生成し、表示装置105の表示内容を制御する。本実施形態では表示制御部104は、例えば記録媒体102に記憶された操作対象のキャラクタ(操作キャラクタ)や背景等のグラフィックデータを使用して画面データを描画し、表示装置105に表示させる。以下の説明において表示制御部104は操作キャラクタやメニュー画面等の所定のGUIだけでなく、操作キャラクタが配置される場所やシーン等を示す背景画像も含めて画面データの描画を行うものとして説明する。しかし、本発明の実施において表示制御部104は画面データの全ての背景画像を描画するものである必要はなく、例えば一部の背景画像は、表示装置105の表示領域が層状に構成されている場合のいずれかの層に背景画像の一部が予め形成されている構成であってもよい。また、表示装置105はバックライトを有しており、表示制御部104は制御部101の制御の下、表示装置105のバックライトの照明状態のオンオフ制御も行うものとする。
【0015】
通知部106は、本実施形態のゲーム装置100において実行されるゲームにおけるイベント発生をユーザに通知する動作を行う。通知部106は、例えばゲーム装置100の外装に設けられたLED等の照明装置の点灯状態の制御(点灯、点滅)、スピーカ等の音声出力装置を用いた音声出力を行う、偏心部材が取り付けられたモータ等によりゲーム装置100を振動させる、あるいはこれらを組み合わせて行うことによりイベント発生の通知を行うものであってよい。またイベント発生の通知はこれに限られるものでなく、例えば表示制御部104を介して表示装置105の照明状態をオン状態とする、表示装置105に表示する画面データ内に該イベントに対応するアイコンを表示する等により行われるものであってもよい。
【0016】
操作入力部107は、操作ボタン等のゲーム装置100が有するユーザインタフェースである。操作入力部107は、ユーザにより操作入力がなされたことを検出すると、操作内容に対応する制御信号を制御部101に伝送する。
【0017】
通信部108は、ゲーム装置100が有するデータ通信用の通信インタフェースである。本実施形態では通信部108は、同じ通信インタフェースを有する装置や物品が所定の距離以下に近接された場合に通信の確立及びデータ送受信を行う、所謂近接無線通信あるいは近距離無線通信(NFC:Near Field Communication)方式を採用するものとする。本実施形態では通信部108は、他のゲーム装置100や物品と該通信方式でデータの送受信を行うものとして説明するが、通信部108が用いる通信方式はこれに限られる必要はない。
【0018】
《ゲーム概要》
次に、上述のような構成を有する本実施形態のゲーム装置において実行されるゲーム(育成ゲーム)について、その概要を以下に説明する。
【0019】
本実施形態のゲームでは、ユーザは卵の状態から操作キャラクタを孵化させて育成していき、操作キャラクタの一連の成長を見守りながら、用意されたミニゲームや種々のイベントを楽しむことができる。操作キャラクタには、卵の状態を含めて複数の成長段階が用意されており、各成長段階における操作内容や、通過してきた成長段階に応じて、各々の成長段階で形態や種類を変化させながらゲームが進行する。
【0020】
〈イベント通知〉
複数の成長段階では、例えば人間の幼児期に相当する成長段階等、予め定められた成長段階において操作キャラクタがユーザにサポートを要求する複数の種別のイベントが発生する。これらのイベントは、所謂「しつけ」や「教育」にあたるものであり、ユーザが発生したイベントに応じて、対応する操作入力をすることで、ユーザは操作キャラクタに該イベントに係る行動をサポートすることができる。本実施形態のゲームでは、このようにユーザによる操作入力が必要なイベントが発生した場合、通知部106によりユーザへの通知がなされる。ユーザは該通知がなされた場合、例えば各々のイベントについて予め定められた時間内に対応する操作入力を行うことでサポートに成功(イベント達成)し、該時間をこえた場合は対応する操作入力がなされたかに関わらずサポートに失敗(イベント未達成)したことになる。
【0021】
本実施形態のゲームでは、ユーザの操作入力を要求する操作キャラクタへの「しつけ」として、例えば「トイレ」、「お風呂」、「歯磨き」、「片づけ」の4つの種別の行動が設けられており、それぞれについてイベントが発生し得る時間帯(例えばお風呂や歯磨きは19時等)や発生回数(例えばトイレには1日に何回行くか等)が予め定められている。即ち、ゲームに係る処理の実行中、制御部101は、各種別の行動に係るイベントについて現在の時間帯や既に発生させた回数等の情報を参照し、該イベントを発生させるか否かを決定する。
【0022】
また、本実施形態のゲームでは、このようなユーザの操作入力を必要とするイベントが発生した際に、予め定められた時間内にユーザが対応する操作入力を行うことでイベント達成となった回数が予め定められた回数に達した場合、その後は同一の種別のイベントに係る通知はなされなくなる。これは、操作キャラクタからサポートを要求された行動を数回サポートすることで、キャラクタ自身が該行動に対する処理能力を会得したことを演出するものである。即ち、本実施形態のゲームでは、ユーザによるサポートを必要とする行動は、各々の種別について予め定められた回数、適切にサポートを行うことで、操作キャラクタに処理能力としてスキルを習得させることができる。スキルの習得後は、同様のイベントが発生した場合には通知がなされず、ユーザの操作入力を必要とすることなく操作キャラクタは対応する処理を行う。なお、本実施形態のゲームでは、上述したように成長段階によって異なる形態を有する複数の種類のキャラクタが予め用意されており、各キャラクタの個性を演出するために、操作キャラクタがいずれのキャラクタであるかに応じてスキル習得までに要するサポート回数は予め異なる値に設定されるものとする。
【0023】
〈通信機能〉
さらに、本実施形態のゲームでは上述した近接無線通信機能により、他のユーザが所有するゲーム装置との間で通信を使ったミニゲームやイベントの発生をユーザに体験させることができる。具体的には本実施形態のゲームでは、近接無線通信を行うことで、(1)一方のゲーム装置の操作キャラクタから他方のゲーム装置の操作キャラクタに対するアイテムの送信機能、(2)一方のゲーム装置の操作キャラクタが他方のゲーム装置に移動して行う通信ゲーム機能、(3)一方のゲーム装置の操作キャラクタと他方のゲーム装置の操作キャラクタとの結婚演出により、各ゲーム装置において2つのキャラクタに応じてパラメータ等が設定された新たな操作キャラクタを卵から育成を行うことができる機能、の3つを少なくとも行うことができる。
【0024】
このとき、これらの近接無線通信を使用した機能を利用可能にするために、本実施形態のゲーム装置では通知部106はアクティブタイプに構成されるため、いずれか1つのゲーム装置においてのみ、通信に係る機能を実行するための設定、即ち通信確立要求やデータ通信要求を送信する設定を行えば、通信接続の確立に係る処理を開始できるように構成される。
【0025】
具体的には例えば、通常、ユーザが操作キャラクタを操作可能な状態では、
図2(a)に示されるような操作キャラクタ201が室内の背景画像内に配置されている画面、または
図2(b)に示されるような操作キャラクタ201が室内の外に存在する庭を示す背景画像内に配置されている画面が表示装置105には表示されている。通知部106は、このようにユーザが操作入力を行うことで操作キャラクタを操作可能な状況である場合に通信確立要求やデータ通信要求を受信可能な待受通信状態に制御されている。即ち、例えばアイテム受信側のゲーム装置となるユーザは、該ゲーム装置において特別な設定を行う必要がない。なお、表示装置105の照明状態がオフ状態に制御されている場合、ゲーム装置100に対してなされた操作入力は、なされた操作入力は照明状態をオン状態に変更するための表示制御部104の制御にのみに使用されるため、それ以前に通常の画面が表示装置105に表示されていたとしても、ユーザが操作キャラクタを操作可能な状況であるとはいえない。従って、本実施形態のゲーム装置100では、通知部106が待受通信状態を継続していることによる電池消耗を抑えるため、表示装置105の照明状態がオフ状態である場合は、通信部108は通信不能な状態に制御される。
【0026】
一方で、上述の近接無線通信を利用した機能を実行したいユーザは、表示装置105に表示された、操作キャラクタが配置されない機能選択の画面において機能選択を行うことで、通信確立要求あるいはデータ通信要求を送信可能な状態にゲーム装置を遷移させることができる。このときも同様に、
図3(a)に示されるように、操作キャラクタが配置されない、データ送信可能である状態を示す画面が表示装置105には表示される。また通知部106は、
図2に示したような通常の画面における待受通信状態から、機能選択に応じて、通信確立要求やデータ通信要求を送信可能な自己通信状態に変更される。
【0027】
従って、本実施形態のゲーム装置100では、通信を行いたい双方のゲーム装置において、データ通信可能な状態に設定する処理をユーザが行う必要はない。
【0028】
しかしながら、(3)に示した結婚演出を経て操作キャラクタを初期状態(卵)の新たな操作キャラクタに変更する機能については、本実施形態のゲームでは一方のゲーム装置が自己通信状態、他方のゲーム装置が待受通信状態の場合であっても、該機能に係る処理が実行されないよう制御される。これは、ユーザがそれまで育成していた操作キャラクタが消失し、別の操作キャラクタの育成を開始しなければならない状態に強制的に変更させることはユーザにとって好ましいことではない可能性があるからである。このため、本実施形態のゲームでは、近接無線通信を使用する(3)の機能についてのみは、ユーザ間の合意のもとに実行されるよう、双方において自己通信状態に設定し、通知部106がデータの送受信が可能となった場合にのみ実行されるものとする。
【0029】
またゲーム装置が近接無線通信を行うことができる対象は、同一の通信機能を有する物品であればゲーム装置である必要はなく、例えば特定の店舗等に設置される情報端末、あるいはパッシブタグの埋め込まれた広告媒体等、様々な物品であってよい。このようなゲーム装置以外の物品の中には、アイテムの配布や所定のユーザ体験の提供に用いられるものであるため、ユーザによる積極的な該物品との通信を促すために、通信回数に上限回数を設けているものある。ゲーム装置100には、該装置を一意に特定するための装置識別情報が例えば記録媒体102に格納されており、物品に設定された上限回数は、例えば同一のゲーム装置についての通信回数、あるいは異なるゲーム装置についての通信回数について定められていてよい。この場合、ゲーム装置100はまず装置識別情報を物品に送信する必要があるため、ゲーム装置の場合と同様、物品との通信を行う機能を選択し、
図3(b)に示されるような、操作キャラクタが配置されていない、近接させることでデータ送信可能であることを示す画面が表示装置105には表示される。そして通知部106も同様に、自己通信状態に変更される。なお、装置識別情報を送信した後は、通信回数が上限回数に至っていない場合は該物品から例えばアイテムデータ等の情報を受信する処理が行われてよい。また通信回数が上限回数に至っている場合、制御部101は該物品から情報を取得することができないものとして、通信処理を終了すればよい。また通信回数が上限回数に至っているか否かは、例えば物品あるいは物品に接続された機器において判断されてもよいし、物品側から通信履歴の情報を受信してゲーム装置100において判断されてもよい。
【0030】
また、通信接続が確立した後は、例えば上述した(2)の機能のように操作キャラクタの移動を表現するために、データ受信側として設定されたゲーム装置100であっても、演出のため、
図2(c)に示されるように操作キャラクタが配置されない画面が表示装置105に表示されてもよい。
【0031】
《通知制御処理》
以下、上述した本実施形態のゲーム装置100において実行されるイベント通知に係る通知制御処理について、
図4のフローチャートを用いて説明する。該フローチャートに対応する処理は、制御部101が、例えば記録媒体102に記憶されている対応する処理プログラムを読み出し、メモリ103に展開して実行することにより実現することができる。なお、本通知制御処理は、例えば操作キャラクタがユーザ操作を必要とするイベントを発生する成長段階に至った際に開始されるものとして説明する。
【0032】
S401で、制御部101は、ユーザ操作を必要とする複数の種別のイベントのうち、いずれかのイベントの発生条件を満たしたか否かを判断する。制御部101は、いずれかのイベントの発生条件を満たしたと判断した場合は処理をS402に移し、満たしていないと判断した場合は本ステップの処理を繰り返す。
【0033】
S402で、制御部101は、発生条件を満たしたイベントについて通知部106による通知を行うか否かを判断する。具体的には制御部101は、例えば記録媒体102に管理される、該イベントについての通知を行うかを示す論理型の情報を参照し、本ステップの判断を行う。制御部101は、通知を行うと判断した場合は処理をS403に移し、行わないと判断した場合は、表示制御部104に該イベントを達成したことを示す画面を生成させて表示装置105に表示させた後、処理をS401に戻す。
【0034】
S403で、通知部106は制御部101の制御の下、イベントが発生したことを通知する。
【0035】
S404で、制御部101は、発生条件を満たしたイベントについて予め定められた時間内に、該イベントに対応する所定の操作入力がなされたか否かを判断する。制御部101は、予め定められた時間内にイベントに対応する所定の操作入力がなされたと判断した(イベント達成)場合は処理をS405に移し、なされていないと判断した(イベント未達成)場合は、表示制御部104に該イベントに失敗したことを示す画面を生成させて表示装置105に表示させた後、処理をS401に戻す。
【0036】
S405で、制御部101は、操作キャラクタについて管理されている発生条件を満たしたイベントの達成回数の値に1を加算し、該達成回数が、操作キャラクタの種類について予め定められた回数に達したか否かを判断する。達成回数の情報は、例えば操作キャラクタについて、例えばイベントの種別ごとに記録媒体102に管理されている情報であってよい。制御部101は、イベントの達成回数が操作キャラクタの種類について予め定められた回数に達したと判断した場合は、処理をS406に移し、達していないと判断した場合は表示制御部104に該イベントを達成したことを示す画面を生成させて表示装置105に表示させた後、処理をS401に戻す。
【0037】
S406で、制御部101は、発生条件を満たしたイベントについて、今後通知部106により通知がなされないよう制御し、処理をS401に戻す。具体的には、制御部101は、該イベントについての通知を行うかを示す論理型の情報を「真」に更新する。なお、このときスキル習得したことを示す画面を表示制御部104が生成し、表示装置105に表示させることで、ユーザにその旨を通知してもよい。
【0038】
このようにすることで、発生条件を満たしたイベントに係り操作入力を行い、該イベントを達成した回数が、操作キャラクタの種類について予め設定された回数に達した以降は、該イベントに係る通知がなされないように制御することができる。即ち、ユーザは例えば土日等にこれらの条件を達成した後は、ユーザによる操作入力を必要とするイベントが発生したことが通知されなくなるため、煩雑さを低減することができる。
【0039】
《通信状態制御処理》
次に、本実施形態のゲーム装置100において実行される、通知部106の通信状態を制御する通信状態制御処理について
図5のフローチャートを参照して詳細を説明する。該フローチャートに対応する処理は、制御部101が、例えば記録媒体102に記憶されている対応する処理プログラムを読み出し、メモリ103に展開して実行することにより実現することができる。なお、本通信状態制御処理は、例えば操作入力部107に対して何らかの操作入力を行った際に開始されるものとして説明する。また以下の説明では、簡単のため、近接無線通信を行うことにより実現可能な上述の3つの機能を、(1)の機能を「アイテム送信機能」、(2)の機能を「通信ゲーム機能」、(3)の機能を「結婚機能」と略記する。
【0040】
S501で、制御部101は、現在の表示装置105の照明状態がオフ状態であるか否かを判断する。制御部101は、現在の表示装置105の照明状態がオフ状態であると判断した場合は、S502で表示制御部104に表示装置105の照明状態をオン状態に変更させ、S509に移す。また制御部101は、現在の表示装置105の照明状態がオン状態であると判断した場合は処理をS503に移す。
【0041】
S503で、制御部101は、なされた操作入力が操作キャラクタが配置されていない画面を表示装置105に表示させる入力であるか否かを判断する。即ち、本ステップでは制御部101は、なされた操作入力が、近接無線通信を行う機能を選択する画面においていずれかの機能を選択するための操作入力のいずれかに該当するか否かを判断する。制御部101は、なされた操作入力が操作キャラクタが配置されていない画面を表示装置105に表示させる入力であると判断した場合は処理をS504に移し、それ以外の入力、即ち操作キャラクタが配置された画面を表示装置105に表示させる入力であると判断した場合は処理をS509に移す。
【0042】
S504で、制御部101は、通知部106を各種要求やデータ等を送信可能な状態に制御する。また制御部101は、操作キャラクタの配置されていない、通信可能である状態を示す画面を表示制御部104に生成させ、表示装置105に表示させる。
【0043】
S505で、制御部101は、通信部108を介して通信可能な距離内に通知部106が受信可能な状態に設定されている他のゲーム装置あるいは物品が存在するか否かを判断する。制御部101は、通信可能な範囲内に受信可能な状態に設定されているゲーム装置や物品が存在すると判断した場合は処理をS506に移し、存在しないと判断した場合は本ステップの処理を繰り返す。なお、本ステップの処理は、例えば通信可能なゲーム装置や物品が存在しない状態が予め定められた期間継続した場合には、S509に移せばよい。また通信可能な範囲内に、複数のゲーム装置あるいは物品が存在すると判断した場合は、これらのうちからいずれの対象と通信を行うかをユーザに選択させる操作入力を受け付けてもよい。
【0044】
S506で、制御部101は、なされた操作入力に基づいて選択された近接無線通信により実現する機能が結婚機能であるか否かを判断する。制御部101は、選択された機能が結婚機能である場合は処理をS507に、アイテム送信機能または通信ゲーム機能である場合には処理をS508に移す。
【0045】
S507で、制御部101は、通信相手の他のゲーム装置が、結婚機能を選択することによりデータ送受信が可能な状態になっているか否かを判断する。即ち、上述したように結婚機能の実行により、現在の操作キャラクタが消失し、新たなキャラクタを育成する状態に遷移するかは、双方の合意が必要となるため、互いに該機能の選択によりデータ送受信が可能な状態にされたか否かを判断する必要がある。制御部101は、通信相手のゲーム装置が結婚機能の選択によりデータ送受信が可能な状態になっていると判断した場合は処理をS508に移し、なってないと判断した場合は処理をS509に移す。
【0046】
なお、本実施形態では簡単のため、選択された機能が結婚機能である場合のみ、機能実行可能か否かの判断を行うものとして説明するが、本発明の実施はこれに限られるものではない。即ち、その他にも双方の合意を必要とする機能がある場合は本ステップと同様に処理を行えばよい。
【0047】
S508で、制御部101は、選択された機能に係る処理(通信接続の確立、アイテムデータの送信、通信ゲームの実行、結婚機能に係る処理の実行)を行い、該機能に係るイベントの完了後に処理をS512に移す。また、上述したように物品がゲーム装置との通信回数に上限値を定めている場合は、本ステップにおいて通信接続の確立がした後に、例えば該物品と上限回数以上の通信を行っているか、あるいは該物品が既にいずれかのゲーム装置と上限回数以上の通信を行っているかの情報を受信し、上限回数の条件が満たされない場合は、本ステップにおいてイベントは完了しなかったものと判断、即ちイベントを実行しない(例えば物品からアイテムのデータを受信しない)処理を行って本通信状態制御処理を完了してもよい。
【0048】
一方、S503においてなされた操作入力が操作キャラクタが配置された画面を表示装置105に表示させる入力であると判断した場合、制御部101はS509で、通知部106を各種要求やデータ等を受信可能な状態に制御する。また制御部101は、操作キャラクタの配置された画面を表示制御部104に生成させ、表示装置105に表示させる。
【0049】
S510で、制御部101は、近接無線通信により通信可能な範囲のゲーム装置から、データ通信の要求を受信したか否かを判断する。制御部101は、受信したと判断した場合は処理をS511に移す。また制御部101は、受信していないと判断した場合、S513でなされた操作入力に応じて操作キャラクタの状態を更新した画面を表示制御部104に生成させ、表示装置105に表示させ、本通信状態制御処理を完了する。
【0050】
S511で、制御部101は、受信した要求に基づく機能に係る処理(通信接続の確立、アイテムデータの受信、通信ゲームの実行、結婚機能に係る処理の実行)を行い、該機能に係るイベントの完了後に処理をS512に移す。このとき、例えばアイテムデータの受信中であることを示すGUI等を含んだ画面を表示制御部104が生成し、表示装置105に表示させてもよい。
【0051】
S512で、制御部101は、例えば記録媒体102に記録されている近接無線通信による機能が実現された回数をインクリメントする。また本実施形態のゲーム装置100では、積極的なユーザ間の通信あるいは物品との通信を促進するため、制御部101は該回数に応じて表示制御部104に背景画像を異ならせた画面を生成させ、表示装置105に表示させる。
【0052】
このようにすることで、少なくともデータ受信側、即ち待機通信状態にあるゲーム装置100のユーザは、特段の処理を要することなく他のゲーム装置と、近接無線通信を利用した機能を体験することができる。なお、本通信状態制御処理では明記しないが、例えば操作がなされない時間が所定期間経過したことにより表示装置105の照明状態がオフ状態にされる場合、制御部101は通信部106を通信を行わない状態に変更するものとする。
【0053】
以上説明したように、本実施形態のゲーム装置は、ユーザ操作を必要とするイベントの発生を好適に制限することができる。具体的にはゲーム装置は、操作対象のキャラクタについて、ユーザによる操作入力が必要なイベントの発生を通知する。そしてゲーム装置は、通知を行った際に該通知に係るイベントに対応する所定の操作入力がなされた場合に、該イベントの達成を判断し、イベントを達成したと判断した回数が予め定められた回数に達した後は、通知を行わない状態に制御する。
【0054】
[その他の実施形態]
本発明は上記実施の形態に制限されるものではなく、本発明の精神及び範囲から離脱することなく、様々な変更及び変形が可能である。また本発明に係るゲーム装置は、1以上のコンピュータを該ゲーム装置として機能させるプログラムによっても実現可能である。該プログラムは、コンピュータが読み取り可能な記録媒体に記録されることにより、あるいは電気通信回線を通じて、提供/配布することができる。
【解決手段】ゲーム装置は、操作対象のキャラクタについて、ユーザによる操作入力が必要なイベントの発生を通知する。そしてゲーム装置は、通知を行った際に該通知に係るイベントに対応する所定の操作入力がなされた場合に、該イベントの達成を判断し、イベントを達成したと判断した回数が予め定められた回数に達した後は、通知を行わない状態に制御する。