(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0020】
本発明の実施の形態を、立体映像表示装置として、サブ画素が色ごとにストライプ状に平行配置される色フィルタ配列をもつ液晶表示装置を主な例として、図面を参照して以下の順で説明する。
1.第1の実施の形態:第3および第4(PV)電極が矩形電極部分を複数回ずらして、そのパターンを折り返す形状を有し、そのことに対応した視差バリアを発生させる立体映像表示装置。
2.第2の実施の形態:第3および第4(PV)電極が矩形電極部分を1回ずらして、そのパターンを折り返す形状を有し、そのことに対応した視差バリアを発生させる立体映像表示装置。
3.第3の実施の形態:第2の実施の形態の変形であり、矩形電極部分の連結長を長くした形状を第3および第4(PV)電極が有する立体映像表示装置。
4.第4の実施の形態:第3および第4(PV)電極が折り返すことなく矩形電極部分を連続的にずらした形状を有し、そのことに対応した視差バリアを発生させる立体映像表示装置。
5.変形例1
6.変形例2
7.第5の実施の形態:色配列で色ずれ防止を行っている実施形態であって、マトリクス配置の2方向のどちらでも色が交互に配置されている立体映像表示装置。
8.第6の実施の形態:色配列で色ずれ防止を行っている実施形態であって、マトリクス配置の一方向で特定の1色(ここではG)がストライプ配置され、他の2色がストライプ方向に沿って交互に配置されている立体映像表示装置。
9.変形例3
10.電子機器への本発明の適用例
【0021】
以下、本発明を適用した実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0022】
<1.第1の実施の形態>
[表示部の断面構造]
図1に、3D表示可能な立体映像表示装置の概略的な断面構造図を示す。
図1に図解する立体映像表示装置1は、画像が出力される外面1S側から順に、「画像発生部」としての光変調パネル51、「視差付与部」としてのパララックスバリア(PV)43、および、バックライト20が配設されている。
【0023】
バックライト20は、詳細は図示しないが、導光板、LED等の光源、光源駆動部、反射シート、プリズムシートなどを一体に組み立てた画像ディスプレイ専用の照明装置である。
【0024】
光変調パネル51は、バックライト20側のTFT基板30と、外面1S側の対向基板31とを有する。TFT基板30と対向基板31には不図示の様々な電極や素子および光学機能層が適宜絶縁され、適宜平坦化されて形成される。
【0025】
より詳細には、TFT基板30の外面1S側の主面には、画素電極や駆動素子であるTFT(薄膜トランジスタ)が画素ごとの繰り返しパターンにて形成されている。また、インプレーンスイッチング(IPS)の表示モードが採用される場合、画素電極の下層に平坦化膜に埋め込まれて対向電極(共通電極ともいう)が形成される。画素電極やTFTが配置される層の上層に、第1配向膜が形成されている。
【0026】
一方、対向基板31の一方の面(TFT側)に、カラーフィルタと、平坦化膜と、第2配向膜とが形成されている。カラーフィルタ配置は任意であるが、例えば同一色のフィルタが配置されたサブ画素を1本の色ストライプとする平行ストライプ状に配置される。ここで「サブ画素」とは、上記画素を構成するさらに細かい光変調パネル51内の区画を意味し、例えば赤(R),緑(G),青(B)の1色が割り当てられた3つのサブ画素で1画素を構成する。このとき平行色ストライプ配置では、光変調パネル51の面内で一方向に長いR,G,Bの色ストライプを1セットとして、これが他方向に繰り返し配置されている。
【0027】
TFT基板30は、スペーサ(不図示)を介して内部空間を形成するように対向基板31と貼り合わされている。このとき、画素電極やTFTおよび第1配向膜を形成したTFT基板30の面と、カラーフィルタや第2配向膜を形成した対向基板31の面とが、対向するように両基板が貼り合わされる。
スペーサが形成されていない箇所から、2枚の基板間の内部空間に液晶が注入されている。その後、液晶の注入箇所が閉じられると、2枚の基板が貼り合わされたセル内に液晶が封入され、これにより液晶層が形成されている。液晶層は、第1配向膜と第2配向膜に接しているため、それら配向膜のラビングの向きで液晶分子の配向方向が決められる。
【0028】
このように形成された液晶層に対し、画素ごとの画素電極と、画素間で共通な対向電極(共通電極)とが、層厚方向に隣接配置される。この2種類の電極は、液晶層に電圧を印加するための電極である。液晶層を挟んで2つの電極が配置される場合(縦方向の駆動モード)と、TFT基板30側に2つの電極が2層配置される場合(横方向の駆動モード、例えばIPSモード)とがある。
IPSモードの場合、画素電極と対向電極(共通電極)は絶縁分離されているが、下層側の対向電極は、上層側で液晶層に接する画素電極のパターンの間から液晶に電気的な作用を与える。このため、横方向の駆動モードでは電界の向きが横方向となる。これに対し、2つの電極が液晶層を、その厚さ方向から挟んで配置される場合は、電界の向きが縦方向(厚さ方向)となる。
【0029】
いずれの駆動モード仕様で電極が配置されている場合でも、表示駆動時に、2つの電極によって液晶層に対し電圧をマトリクスに駆動可能である。このため、液晶層は、その透過を光学的に変調する機能層(光変調層)として機能する。液晶層は、不図示の表示ドライバに与えられる映像信号に基づき、画素電極に印加される電圧の大きさに応じて階調表示を行う。
【0030】
図1に示すように、TFT基板30の他方の主面(裏面)には、第1偏光板40が貼られている。第1偏光板40と対をなす第2偏光板50が、対向基板31の外面1S側の面に貼られている。
【0031】
[パララックスバリアの断面構造および動作]
図2に、パララックスバリアの概略的な断面構造を示す。
図解するパララックスバリア43は、
図1にも示すように、光変調パネル51(
図1)の偏光板と兼用する第1偏光板40と、第3偏光板41と、第1偏光板40と第3偏光板41の間に配設された光制御層42と、を有する。
【0032】
光制御層42は、例えばスイッチ液晶として機能し、第1PV基板44と、第2PV基板45との間にスイッチ液晶層46が封入された構造を有する。
スイッチ液晶層46には、
図1のバックライト20からの平面状の光が第3偏光板41で直線偏光となった後に入射される。スイッチ液晶層46からの光は、第1偏光板40で、スイッチ液晶の状態に応じて吸収または透過される。スイッチ液晶層46は、入射光を、第3偏光板41および第1偏光板40との相互作用で部分的に遮光する機能を持つ。そのためには、スイッチ液晶層46に印加する電圧を部分的にオンまたはオフする必要がある。
【0033】
この電圧のスイッチングは、例えば第1PV基板44の液晶層側の面に形成された第1電極および第2電極と、第2PV基板45の液晶層側の面に形成された第3電極および第4電極とを用いて行う。なお、第1および第2電極が第2PV基板45側に設けられ、第3および第4電極が第1PV基板44の側に設けられてもよい。第1〜第4電極の形状、PV制御における電圧の与え方等の詳細は後述する。
【0034】
上記構成と、液晶印加電圧のサブ画素ピッチを最小単位としたスイッチングにより、
図2(A)に示す視差なしに対応した面状光の出力状態と、
図2(B)に示す視差ありに対応した離散的な平行ストライプ光の出力状態とが切り替えられる。平行ストライプ光の出力状態において、光を遮光する領域を「視差バリア」または「視差バリア領域」と呼び、光を透過する部分を「スリット」または「スリット領域」と呼ぶ。スリット領域は「開口」または「透光領域」とも呼ばれる。
2次元画像を表示する
図2(A)の場合は、パネル全面が白状態となるため、透過率の大きな低下はない。一方、3次元画像を表示する
図2(B)の場合は、液晶がライン状にスイッチングし、スリットで分離されたストライプ状の視差バリアが形成される。
【0035】
なお、スイッチ液晶層46の表示モードとしては、透過率の高いツイストネマチックモードが望ましいが、垂直配向モードやインプレーンスイッチングモード等、白黒が切り替えできれば、他のどの表示モードでも構わない。
また、電極構造としては、単純マトリクスで問題ないが、一部のみ3D表示にしてその位置も変えるといった場合は、アクティブマトリクスの白黒パネルを使うことも可能である。
【0036】
[画像表示のための回路]
上記構成を前提とした立体画像表示の動作を説明するが、その制御を行う回路を、最初に説明する。
【0037】
図3は、本実施の形態に関わる立体映像表示装置内に設けられ、表示領域の周辺回路と、それ以外の制御回路とを機能ブロックに分けて示す図である。
図3においては平面図を3つ並べているが、これは立体映像表示装置1内で、バックライト20以外の2つの機能階層を示すものである。
ディスプレイ領域DRが光変調パネル51に対応し、パララックスバリア領域PVRがパララックスバリア43に対応する。
【0038】
この2つの領域(機能階層)を駆動・制御する回路としては、表示Hドライバ5Hと表示Vドライバ5Vからなる表示駆動回路5Aと、CPU等の制御回路7と、パララックスバリア駆動回路(PV.DRV)8Aとが存在する。制御回路7とパララックスバリア駆動回路8Aを以下、PV制御部8と呼ぶ。
【0039】
光変調パネル51の駆動を表示駆動回路5Aで行い、パララックスバリア駆動回路8Aと制御回路7との連携によりPV制御を行う。
【0040】
再び
図2を参照すると、PV制御を行わない
図2(A)の場合、
図2の光変調パネル51には、視差情報を含まない映像信号の供給により2次元画像が表示される2次元画像表示モードとなる。一方、PV制御を行う
図2(B)の場合、視差情報を含む映像信号PSの供給と、この光の液晶スイッチングとの相互作用により、視差をもつ3次元画像が発生する3次元画像の表示モードとなる。
図3のPV制御部8は、2次元画像と3次元画像の切り替えを全画面で双方向に行うことができ、また、画面の一部で行うこともできる。つまり、2次元表示画像の一部を3次元画像に切り替え、逆に、3次元表示画像の一部を2次元画像に切り替えることができる。
【0041】
更に、PV制御部8は、3次元画像の表示モードにおいて、視差が発生する方向を90度回転することができる。具体的に、PV制御部8は、列方向に長い平行ストライプ光から、行方向に長い平行ストライプ光へ変更することにより、視差発生の方向を90度回転する。これは、立体表示装置を視認する向きをユーザが90度回転させることに対応して、両目の離間方向に視差発生の方向を合わせるためである。
【0042】
[立体画像表示動作]
図4は、立体画像の結像および視認の条件を説明するための図である。
入力された映像信号に基づく表示制御部(
図3の表示駆動回路5Aと制御回路7)の制御を受けて、右目のための画像が離散的な画素(以下、R画素PIX(R))に表示され、左目のための画像が他の離散的な画素(以下、L画素PIX(L))に表示される。同一の絵素に対応するR画素PIX(R)とL画素PIX(L)との視差発生方向の画素単位のピッチを、
図4では“視差画素ピッチP”で表している。
図4の例では視差画素ピッチPが光変調パネル51の画素のピッチと対応しており、1画素ごとに、R,L,R,L,…と左右の画像が繰り替えされる。そのため、もとの画像について、解像度は、半分になる。同一の絵素に対応するR画素PIX(R)を通る光とL画素PIX(L)を通る光は、それぞれ観察者の右目と左目に入る。このとき観察者は、外面10Sから所定の距離で画像があたかも結像して見える。
【0043】
光変調パネル51の画素ピッチと、パララックスバリアが形成するバリアのラインのピッチは完全に一致させると正面中央しか視差が合わない。そのため、パララックスバリアのピッチは、視差を合わせるために、光変調パネルの画素ピッチに比べて若干大きくなっている。
【0044】
図4中、光変調パネル51の液晶層からパララックスバリア43の液晶層(スイッチ液晶層46)までの距離を“t”で表し、一般的な人の両目の離間距離を“e”で表す。この場合に、p:t=e:(t+d’)で規定される“d’”が立体映像表示装置1の画像光経路の平均屈折率(ガラスの屈折率が支配的)と空気と間に屈折率差がない場合の眼の位置を表している。
主にガラスと空気の屈折率差を用いて実際の視認で最適な位置を概算すると、立体画像の視認位置dは、おおよそ、d≒d’/1.5で求めることができる。
なお、液晶表示パネルの前方側、後方側で交互に結合するが、本方式では正面から見た場合、前方で結合するようにパララックスバリアを配置する。
また、パララックスバリアパネルの位置は光変調パネルとバックライトの間としたが、これは、順番が逆でもよく、バックライト→光変調パネル→パララックスバリアパネルの順番でもよい。
【0045】
[PV電極形状]
本実施の形態に関わる立体映像表示装置は、パララックスバリアの第1〜第4電極の形状(平面視のパターン)に特徴を有しており、以下、この形状と、当該形状がもたらす作用効果について、図面を参照して説明する。
【0046】
図5に示す平面図は、
図2のパララックスバリア43の、例えば第1PV基板44に形成された第1および第2電極と、例えば第2PV基板45に形成された第3および第4電極とを重ね合わせて表示した図である。
図5は、ポートレート画面と同様に縦長の表示となっている。これは、本実施の形態では、平行ストライプ状の配色を前提とした場合、ポートレート画面表示で横方向に視差が生じるときの色バランスが崩れることを防止することと関係する。この理由から、
図5以下の平面図は全てポートレート画面と同様に縦長の表示とする。
【0047】
平行ストライプ状の配色は、カラーフィルタの色配列で決まる。
より詳細には、
図5の平面図に添えて示すように、1つの画素(PIX)が縦長の3つのサブ画素(SPIX)を横に3つ並べて構成され、それぞれのサブ画素(SPIX)に異なる色フィルタが配色されている。ここでは左からG,B,Rの順となっているが、これに限定されない。また、4色配置等でもよい。
【0048】
ここで色ストライプ方向(以下、CS方向)が本発明でいう「一方向」の例に該当し、CS方向と直交する色ストライプの分離方向(以下、CS分離方向)が本発明でいう「他方向」の例に該当する。
【0049】
図5に示すように、パララックスバリア43には、第1電極47_1、第2電極47_2、第3電極47_3および第4電極47_4といった4つのPV電極が配置される。これら4つの電極は透明電極材料、例えばITO等から形成されるため、電極自体の光透過率は高い。
【0050】
CS分離方向に長い第1電極47_1と第2電極47_2が、CS方向において交互に配置されている。それぞれ所定数(ここでは6本であるが、実際はもっと多い数)の第1電極47_1と第2電極47_2は、同じ電極材料のパターンで各々共通化され、パララックスバリア43の一辺(
図5の下辺)側にまで延びている。
第1電極47_1と第2電極47_2は、その一方に正電圧(例えば5[V])が印加され、他方が接地(0[V]印加)される。このとき第3電極47_3と第4電極47_4も接地(0[V]印加)される。このバイアス印加は、
図3のパララックスバリア駆動回路8Aにより行われる。パララックスバリア駆動回路8Aは、パララックスバリア43の一方のPV基板、例えば第1PV基板44に形成されてもよいし、外部に配置されてもよい。
【0051】
このバイアス印加によって、
図2のスイッチ液晶層46において5[V]の電圧が層厚方向に印加された領域のみ黒表示となり視差バリアが形成される。視差バリアは、第1電極47_1または第2電極47_2の電極パターンに対応して形成されるため、視差方向がCS方向と直交するランドスケープ表示のための制御となる。本発明では、この状態を「視差バリアの第1並行状態」と呼ぶ。
【0052】
一方で、第3電極47_3と第4電極47_4の各平面パターンが、いわゆるジグザグ形状を有する。ジグザグ形状は、「長手方向と直交する向きにずれた複数の矩形部分を含む形状」の一態様である。
具体的には、第3電極47_3と第4電極47_4の各々は、CS方向の長さとCS分離方向の幅をもつ複数(ここでは8個)の矩形部分の集合から形状が成り立っている。各矩形部分は、CS方向前後の他の矩形部分とずらして配置され、全体として長手方向をCS方向とする蛇行配線となっている。
【0053】
蛇行配線の条件は、「CS方向に長く、矩形電極部分のN回シフト(N≧1)を色ストライプ分離方向の一方と他方の向きで交互に繰り返す形状である」という条件を満たすことである。
図5の場合、例えば第3電極47_3は、大きい矩形(電極)部分と小さい矩形(電極)部分がCS方向に交互に連なる。第3電極47_3は、おおよそ、大きい矩形部分と小さい矩形部分が、CS分離方向の負の向きに2回のずれ(シフト)と、正の向きに2回のずれ(シフト)とを交互に繰り返していると言える。
このことは第4電極47_4でも同様である。
【0054】
図6(A)に、正電圧(例えば5[V])が印加されることでPVスイッチ液晶層に形成される視差バリアと画素および色フィルタの配置との関係を示す。
【0055】
図6(A)に示すようにして、スイッチ液晶層46に形成される視差バリア領域46pvは、黒表示領域に相当し、その上面視が
図5の第3電極47_3の形状とほぼ等価となっている。
このことから判るように、
図5の第3電極47_3において大きい矩形部分は、その大きさが2つの画素(PIX)に対応し、小さい矩形部分は、その大きさが1つの画素(PIX)に対応する。
【0056】
また、最も近い任意の2つの視差バリア領域46pv間の領域、すなわちスリット領域(透光領域または開口)は、白表示領域に相当し、その形状が、ほぼ視差バリア領域46pvの形状と同じである。
このことから判るように、
図5の第4電極47_4と、その幅方向両側の電極間スペースが白表示領域となる。したがって、第4電極47_4は、第3電極47_3より幅を小さくする必要がある。
【0057】
上述した第1電極47_1から第4電極47_4までの4つのPV電極は、いずれも光透過性が高い透明電極材料、例えばITO膜から形成される。
【0058】
ランドスケープ表示では、第1電極47_1と第2電極47_2のどちから一方に他方の電位を基準とした正電圧を印加する。ポートレート表示では、第3電極47_3と第4電極47_4のうち幅が広い方(ここでは第3電極47_3)に、幅が狭い他方の電位を基準とした正電圧を印加する。
また、2次元画像のときには、全面透過となるように電圧を設定する。例えば、全透過の場合には全ての電極を接地する。
そのため、液晶モードとしては、ノーマリーホワイトモードのツイストネマチックモードが透過率が高いため望ましいが、インプレーンスイッチングモードや垂直配向モードを適用することもできる。
なお、上記電圧印加の制御は、
図3のパララックスバリア駆動回路8Aが制御回路7の制御を受けて行う。
【0059】
図7に、パララックスバリアにポートレート仕様の電圧を印加したときの視差バリア領域46pv(黒表示領域)とスリット領域46s(白表示領域)とを示す。また、
図8に、ランドスケープ仕様の電圧を印加したときの視差バリア領域46pv(黒表示領域)とスリット領域46s(白表示領域)とを示す。
本実施の形態に関わる立体映像表示装置では、ランドスケープでは通常の平行ストレート形状、ポートレートではジグザグ形状の視差バリアが形成される。
【0060】
図7および
図8の視差バリア形状は、電極間の光漏れは図示していないが、これはノーマリーブラックモードで駆動した場合は、このような表示状態となる。ノーマリーホワイトモードで駆動させた場合は、実際にはストライプの間の電圧がかからない部分では液晶がスイッチングせず光抜けする。
【0061】
本実施の形態では、より望ましくは、
図6(A)のような第3電極47_3(視差バリア領域46pv)と配色パターンとの重なりとなる。
図6(A)のように色配置と視差バリア領域とが重なるときに左(L)と右(R)の眼に入る画素(からの光)を、
図6(B)に示す。
図6に示したように、視差バリア領域の間を通って眼に入る画素(からの光)において3ラインごとにR、G、Bそれぞれが中心にくるように視差バリア領域46pvが折り返された形状を有する。このため、3D表示時の色を均等にすることができる。また、画像については、この3画素ごとに同じ画像を表示させて縦の解像度を1/3に落とすことにより、画像としては、色を均等に振り分けることができ、良好な3次元画像を作ることができる。
【0062】
図9に、立体画像表示用の画像の例を示す。
図9(A)および
図9(B)に示すように2次元画像を左、右の用途に分けて作り、1ラインおきに左、右の2次元画像が交互に重なった空間分割の映像信号が光変調パネル51(
図1)に与えられる。映像信号には重畳時の画像の空間的なずれを表す視差情報が含まれる。光変調パネル51および表示制御部(
図3の表示駆動回路5Aと制御回路7)は、例えば、光変調パネル51から視差情報を検出し、視差情報に適した制御をパララックスバリア43で行う。これによって、2つの2次元画像が合成された画像(
図9(C))がパネル表示面側で立体画像として結像する。
【0063】
図9(C)の立体画像で色バランスの確認を行った。
これにより、ランドスケープ表示、ポートレート表示の双方において色付きがない良好な立体表示画像が得られ、PV電極のジグザグ形状が色バランス改善に効果があることを確認できた。
【0064】
[比較例1]
図10に、平行ストライプ状のPV電極配置を、ランドスケープ表示のための第1電極47_1と第2電極47_2、ポートレート表示のための第3電極47_3と第4電極47_4のどちらにも適用した比較例の平面図を示す。
この比較例のパララックスバリア43を用いて、
図9と同様な立体画像を表示させ色バランスの確認を行った。
その結果、ランドスケープについては問題ないが、ポートレート表示においては、立体画像が色付いてしまい表示品位が低下していることがわかった。このことによって、第1の実施の形態に関わる電極形状がポートレート表示における色バランス改善に有効であることを裏付けることができた。
【0065】
<2.第2の実施の形態>
図11に、第2の実施の形態に関わる立体映像表示装置の4つのPV電極の形状例を示す。
図11に示すように、第1の実施の形態と同様、第1電極47_1と第2電極47_2のランドスケープ表示のためのPV電極は平行ストライプ配置である。これに対し、第3電極47_3と第4電極47_4のポートレート表示のためのPV電極は、少なくとも一方が2画素単位の蛇行形状を有する。なお、第3電極47_3は中心部分がストレートで左右に凸部が交互に設けられた形状であり、このような形状まで蛇行形状とは一般に呼ばないが、少なくとも第4電極47_4はジグザグ形状である。このどちらも、矩形部分を交互にシフトしたジグザグ形状であることでは共通する。
【0066】
図12に、パララックスバリアにポートレート仕様の電圧を印加したときの視差バリア領域46pv(黒表示領域)とスリット領域46s(白表示領域)とを示す。
図12に示すように、開口部の幅は1色と半分の幅、つまり(1/2)画素幅に対応している。スリット領域46sは、この矩形の開口部がチェック状に交互に配置されて、その形状が決められている。この形状は矩形部分の1回シフトを交互に繰り返す形状に対応する。なお、矩形の開口部の連結部分の幅が極めて小さいが、スリット領域46sは0[V]印加なので、この連結部分が断線さえしなければ高抵抗でも支障がない。
【0067】
図13(A)に、正電圧(例えば5[V])が印加されることでPVスイッチ液晶層に形成される視差バリアと画素および色フィルタの配置との関係を示す。また、
図13(B)に、
図13(A)のように色配置と視差バリア領域とが重なるときに左(L)と右(R)の眼に入る画素(からの光)の色配分を示す。
【0068】
図13(A)に示されるように黒表示領域を規定する第3電極47_3は、その幅が(3/2)画素幅に対応する。また、白表示領域を規定する第4電極47_4(
図13(A)では不図示)は、その幅が(1/2)画素幅に対応する。ただし実際には、電極を隔てるための絶縁領域があるため、第3電極47_3と第4電極47_4は、その幅がそれぞれ、3/2、13/2画素分よりも若干、狭くなる。
【0069】
図13(B)に示すように、この場合、縦2画素ごとで1つの3D用画素を形成する。青(B)と赤(R)のサブ画素が2つと、緑(G)のサブ画素の半分が2つで1画素を形成する。このため、色のバランスが取れる。また、画像については、横方向が3Dとして解像度が1/2となり、縦がこの発明の構造により解像度が1/2となるため、解像度のバランスもとれ、表示品質も良好となる。
【0070】
<3.第3の実施の形態>
図14に、第3の実施の形態に関わる立体映像表示装置でPVパターンを示す。この図は、第2の実施の形態に関わる
図12の電極形状のマイナーチェンジを行った場合に相当する。つまり、本実施の形態では、
図11の第4電極47_4の矩形部分の連結部分にある程度の長さをもたせる。
これにより得られた
図14のスリット領域46sにおいて、その連結部が0.2画素サイズに相当する長さを有し、開口部(矩形電極部分に対応)の長さが0.8画素サイズに相当する長さとなっている。
【0071】
図14のPV開口では、
図12に比べて開口率が低いが、R画素PIX(R)とL画素PIX(L)間で干渉しづらくなるという優位な点を有する。その結果、第2実施形態に比べて縦方向に視野を変えて見ても、3次元画像がより広い視野で見られるという良好な3D表示特性が得られる。
【0072】
第3の実施形態については色配置と電極の重なりは示さないが、第2の実施形態と同様で、縦2画素ごとで1つの3D用画素を形成する。このとき第2の実施形態と同様に、青と赤1色の2つのサブ画素と、緑のサブ画素の半分が2つで1画素を形成するため、色のバランスが取れる。また、横方向が3Dとして解像度が1/2となり、縦がこの発明の構造により解像度が1/2となるため、解像度のバランスもとれ、表示品質も良好となる点は、第2の実施形態と同様である。
【0073】
第2実施形態と同様に、表示用パネルを2画素単位のジグザグ構造で表示するようにし、同様にパネル中心を真上から見た場合、R,Lの中間に、バリアパネルの白部の中心が配置されるようにした。
3次元画像を実際に表示させたところ、ポートレートについて、色付のない、良好な表示を得られ、さらに、第2実施形態に比べて縦方向に視野を変えて見ても、3次元画像がより広い視野で見られることが確認できた。
【0074】
<4.第4の実施の形態>
図15に、第4の実施の形態に関わる立体映像表示装置の4つのPV電極の形状例を示す。
図15に示すように、第1〜第3の実施の形態と同様、第1電極47_1と第2電極47_2のランドスケープ表示のためのPV電極は平行ストライプ配置である。これに対し、第3電極47_3と第4電極47_4のポートレート表示のためのPV電極は、その両方が斜めの配置方向をもつジグザグ形状である。
より詳細には、第1の実施の形態と同様に斜めに画素1色ごとにずれていく矩形部分のシフト構造を基本とするが、第1の実施の形態のようにシフトの向きをCS分離方向内で折り返すことなく、一方の向きにのみ矩形部分がシフトしている形状をもつ。
【0075】
図16(A)に、正電圧(例えば5[V])が印加されることでPVスイッチ液晶層に形成される視差バリアと画素および色フィルタの配置との関係を示す。また、
図16(B)に、
図16(A)のように色配置と視差バリア領域とが重なるときに左(L)と右(R)の眼に入る画素(からの光)の色配分を示す。
図15では、第1電極47_1が(4/3)画素幅、第2電極47_2が(2/3)画素幅を有する。但し、その画素幅は、
図16のようにしてもよい。
【0076】
より詳細に、
図16(A)に示されるように黒表示領域を規定する第3電極47_3は、その幅が1画素幅に対応する。また、白表示領域を規定する第4電極47_4(
図16(A)では不図示)も、その幅が1画素幅に対応する。ただし実際には、電極を隔てるための絶縁領域があるため、第3電極47_3と第4電極47_4は、その幅がそれぞれ1画素分よりも若干、狭くなる。
【0077】
図16(B)に示すように、この場合、縦3画素ごとで1つの3D用画素を形成する。青(B)と赤(R)と緑(G)のサブ画素が3つと、色ごとに2つずつの計6つの半サブ画素で1画素を形成する。このため、色のバランスが取れる。また、画像については、横方向が3Dとして解像度が1/3となり、縦がこの発明の構造により解像度が1/2となるため、解像度のバランスもとれ、表示品質も良好となる。
【0078】
図17に、パララックスバリアにポートレート仕様の電圧を印加したときの視差バリア領域46pv(黒表示領域)とスリット領域46s(白表示領域)とを示す。なお、
図17は
図15の第3および第4電極を有する場合に対応し、(4/3)画素幅に対応した黒表示領域と(2/3)画素幅に対応した白表示領域となっている。
図16(B)のように3ラインで斜めに1画素をとることは、
図17に示すスリット領域46sの斜め形状と対応させたときに、R画素PIX(R)とL画素PIX(L)の中間に、パララックスバリアのスリット領域46sの幅中心がくるようにするためである。
【0079】
3次元画像を実際に表示させたところ、ポートレートについて、第1実施形態と同様、色付のない良好な表示特性が得られた。
【0080】
<5.変形例1>
上記第1〜第4の実施形態において、色フィルタは平行ストライプ状配色に限定されない。
平行ストライプ状配色では、第1および第2電極と、第3および第4電極の一方で、電極を平行ストライプ状に配置できる。その一方で、平行ストライプ状配色以外の配色では、電極を平行ストライプ状に配置することを、第1および第2電極と、第3および第4電極の双方で採用できない場合がある。つまり、第1および第2電極と、第3および第4電極のどちらか一方でも平行ストライプ状配置になっていると、スリット内で色バランスが崩れ、画面全体として特定色の色味がかった画面となる場合がある。
【0081】
本発明は、そのような場合にも広く適用できるものであり、上述した第1〜第4実施形態のジグザグ電極形状は、第1および第2電極と、第3および第4電極の少なくとも一方で適用されるものである。
【0082】
<6.変形例2>
平行ストライプ状配色において、第1〜第4の実施形態における第3電極47_3または第4電極47_4と配色パターンは、
図6等に限定されず、以下の幾つかの要件の少なくとも1つを満たせばよい。
【0083】
具体的には
図6のように、第1に、第3電極47_3のシフト量(CS分離方向のずれ量)が、サブ画素(SPIX)の幅に対応し、例えば、当該幅とほぼ一致することが望ましい。
【0084】
第2に、矩形部分がCS分離方向の正または負の向きに連続してシフトする回数が画素(PIX)内の色数をMとしたときに(M−1)の自然数倍であり、当該色数Mの自然倍数の連続シフトが向きを交互に変えて繰り返されることが望ましい。
図5および
図6の例ではM=3であるから2回シフトが交互に繰り返されているが、例えば4回シフト、6回シフト等の2の倍数で矩形部分をシフトさせた形状でもよい。
【0085】
第3に、第3電極47_3と第4電極47_4のそれぞれは、CS分離方向の幅が、サブ画素(SPIX)の幅より広く、その3つ分の幅以下であることが望ましい。
図6に示すように、この例では、第3電極47_3の幅が1画素分と最大値をとり、電極間離間幅を(1/6)画素幅程度とっているので、第4電極47_4の幅は(2/3)画素幅程度である。「(1/3)画素幅より広く1画素幅以下」という要件を設けたのは、電極幅が
図5や
図6に必ずしも限定されない趣旨である。
【0086】
第4に、第3電極47_3の幅が1つの画素(PIX)の幅に対応し、第4電極47_4の幅が、電極離間幅の2つ分だけ1つの画素(PIX)の幅より狭い。
図6の例では、電極間離間幅を(1/6)画素幅程度であり、その2つ分だけ、第4電極47_4は第3電極47_3より幅が狭い。そのため、第4電極47_4が、視野角を考慮し2色のサブ画素(SPIX)に対応した配置となる。
【0087】
第5に、
図6のように、最も近い任意の2つの第3電極47_3の間の離間幅中心にR画素PIX(R)とL画素PIX(L)の境界を位置させることである。
【0088】
<7.第5の実施の形態>
図18に、本実施形態に関わるカラーフィルタ(CF)の色配列の平面図を示す。なお、本実施形態におけるパララックスバリア43の電極構造は、
図10の比較例と同様とする。
【0089】
図18に図示するように、本実施形態のCFは、
図18の横方向にR,G,Bが繰り返されるだけでなく、縦方向についてもR,G,Bと3色が繰り返される構造である。そのため、第1〜第4の実施形態のように“CS(色ストライプ)”という概念がない。また、色付き対策はCF側で調整されるため、
図10に示すパララックスバリア43の電極構造のように、電極はランドスケープ、ポートレートとも、ストレートとなる。
【0090】
図19(A)に、ポートレートでの視差バリア領域46pvとCFとの重ね合わせ配置図を示す。また、
図19(B)に、
図19(A)のように色配置と視差バリア領域とが重なるときに左(L)と右(R)の眼に入る画素(からの光)の色配分を示す。
図19(A)に示すように、ポートレートでの縦方向は、3画素で一つの構成となり、横方向はLR用の2画素で一つの3D用画素となる。
図19(B)に示すように、LとRの眼に入るCF部分は3色均等になり、視野角を変えてもその割合は均等のまま変わらず、色付のない、良好な3D画像を得ることができる。
【0091】
図20(A)に、ランドスケープでの視差バリア領域46pvとCFとの重ね合わせ配置図を示す。また、
図20(B)に、
図20(A)のように色配置と視差バリア領域とが重なるときに左(L)と右(R)の眼に入る画素(からの光)の色配分を示す。
図20(A)に示すように、ランドスケープでは縦方向は1画素に3色、均等に含まれるため、そのまま3Dの1画素とすることができる。色についても、並べ替えられてはいるが、他の実施形態と同様、眼に入る画素(からの光)において3色が均等に配分されているため、色付きはない。
【0092】
本第5の実施形態では、前述した第1〜第4の実施形態に比べて以下の利点がある。
第5の実施形態では視差バリアがストレートとしても色付きがないようにCFの色配置を決めている。このため、ポートレート表示時の視野角が良好になる。例えば第1の実施形態のような場合は、視差バリアが斜めに構成されるため、上下に視野角をふった場合、その視差バリアのジグザグ状の影響を受けてしまう。これに対し、第5の実施形態では、視差バリアをストレートにすることにより、上下で視野をふっても、良好な3D表示が可能である。
【0093】
<8.第6の実施の形態>
図21に、本実施形態に関わるカラーフィルタ(CF)の色配列の平面図を示す。なお、本実施形態におけるパララックスバリア43の電極構造は、
図10の比較例と同様とする。
【0094】
図21に図示するように、本実施形態のCFは、
図21の縦方向について、Gはストライプ、他のRとBは、交互に繰り返される構造である。色付き対策は、このようなCF色配置で調整されるため、
図10に示すパララックスバリア43の電極構造のように、電極はランドスケープ、ポートレートとも、ストレートになる。
【0095】
図22(A)に、ポートレートでの視差バリア領域46pvとCFとの重ね合わせ配置図を示す。また、
図22(B)に、
図22(A)のように色配置と視差バリア領域とが重なるときに左(L)と右(R)の眼に入る画素(からの光)の色配分を示す。
図22(A)に示すように、ポートレートでの縦方向は、2画素で一つの構成となり、横方向は、LR用の2画素で一つの3D用画素となる。
図22(B)に示すように、LとRの眼に入るCFは、Gが大きく、R,Bはそれに比べて小さいが、それに対処するにはGの輝度を3Dのときに低くするようにして調整すればよい。このため、第6の実施形態では、第5の実施形態と同様、視野角を変えても、正面と面積の割合は変わらないため、色付のない、良好な3D画像を得ることができる。
【0096】
図23(A)に、ランドスケープでの視差バリア領域46pvとCFとの重ね合わせ配置図を示す。また、
図23(B)に、
図23(A)のように色配置と視差バリア領域とが重なるときに左(L)と右(R)の眼に入る画素(からの光)の色配分を示す。
図23(A)に示すように、ランドスケープでは縦方向は1画素に3色、均等に含まれるため、そのまま3Dの1画素とすることができる。色についても、並べ替えられてはいるが、他の実施形態と同様、眼に入る画素(からの光)において3色が均等に配分されているため、色付きはない。
【0097】
本第6の実施形態では、第5の実施形態と同様、視差バリアをストレートにできるため、上下で視野をふっても良好な3D表示が得られる。
【0098】
<9.変形例3>
上述した第5および第6の実施形態では、視差バリアをストレートとして良好な視野角特性を得ている。ただし、視差バリアをストレートではなく若干ジグザク配置としてもよい。その場合に視差バリアをジグザク配置する程度は、視野角特性が良好となる程度とし、色配置で色付きがなくなるようにしてもよい。つまり、バリア電極の形状をストレートから変更することと、色配置との両方で色付きを調整することも可能である。
【0099】
<10.電子機器への本発明の適用例>
以上説明した第1〜第6の実施の形態および変形例1〜3に係る立体映像表示装置は、様々な電子機器、例えば、デジタルカメラ、ノート型パーソナルコンピュータ、携帯電話等の携帯端末装置、ビデオカメラなど、あらゆる分野の電子機器の表示装置に適用することが可能である。以下に、本実施の形態が適用される電子機器の一例について説明する。
【0100】
図24は、本発明が適用されるテレビを示す斜視図である。
本適用例に係るテレビは、フロントパネル120やフィルターガラス130等から構成される映像表示画面部110を含む。映像表示画面部110として第2〜第6の実施形態および変形例1〜3に示す立体映像表示装置を用いることができる。
【0101】
図25は、本発明が適用されるデジタルカメラを示す斜視図であり、(A)は表側から見た斜視図、(B)は裏側から見た斜視図である。
本適用例に係るデジタルカメラは、フラッシュ用の発光部111、表示部112、メニュースイッチ113、シャッターボタン114等を含む。表示部112として第2〜第6の実施形態および変形例1〜3に示す立体映像表示装置を用いることができる。
【0102】
図26は、本発明が適用されるノート型パーソナルコンピュータを示す斜視図である。
本適用例に係るノート型パーソナルコンピュータは、本体121に、文字等を入力するとき操作されるキーボード122、画像を表示する表示部123等を含む。表示部123として第2〜第6の実施形態および変形例1〜3に示す立体映像表示装置を用いることができる。
【0103】
図27は、本発明が適用されるビデオカメラを示す斜視図である。
本適用例に係るビデオカメラは、本体部131、前方を向いた側面に被写体撮影用のレンズ132、撮影時のスタート・ストップスイッチ133、表示部134等を含む。表示部134として第2〜第6の実施形態および変形例1〜3に示す立体映像表示装置を用いることができる。
【0104】
図28は、本発明が適用される携帯端末装置、例えば携帯電話機を示す図であり、(A)は開いた状態での正面図、(B)はその側面図、(C)は閉じた状態での正面図、(D)は左側面図、(E)は右側面図、(F)は上面図、(G)は下面図である。
本適用例に係る携帯電話機は、上側筐体141、下側筐体142、連結部(ここではヒンジ部)143、ディスプレイ144、サブディスプレイ145、ピクチャーライト146、カメラ147等を含む。ディスプレイ144やサブディスプレイ145として第2〜第6の実施形態および変形例1〜3に示す立体映像表示装置を用いることができる。
【0105】
以上説明したように、本発明の第1〜第6の実施の形態および変形例1〜3に関わる立体映像表示装置は、ランドスケープ、ポートレートどちらでも色付のない、良好な映像を表示することができる。また、2次元と3次元の画像の切り替えが可能で、2次元表示においては、画像の劣化等なく、良好な表示を得ることができる。