(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明の実施形態に係る立体駐車装置について、図面を参照しながら説明する。なお、
図1の紙面左側を立体駐車装置の左側、
図1の紙面右側を立体駐車装置の右側、
図1の紙面上側を立体駐車装置の上側、
図1の紙面下側を立体駐車装置の下側、
図2の紙面左側を立体駐車装置の前側、
図2の紙面右側を立体駐車装置の後側と定義する。
【0013】
以下、本実施形態の立体駐車装置Aについて説明する。
図1は、本発明のゲート装置を設けた立体駐車装置の正面図である。
図2は、本発明のゲート装置を設けた立体駐車装置の右側面図である。
図1、2に示すように、立体駐車装置Aは、地面GRに立設した地上立体駐車装置10と、地下ピットP内に立設した地下立体駐車装置20とにより構成されている。
前記地上立体駐車装置10について説明する。地面GRに複数本(左右方向に3本、前後方向に2本)の支柱11が所定間隔離して立設されている。前記複数本の支柱11のうち隣り合う支柱11の上部は、複数の地上横フレーム12により連結されている。前記支柱11および前記地上横フレーム12により地上フレーム構造体が形成される。なお、前側に配置された支柱11間は、車両Cが立体駐車装置A内に出入りするための出入口Eとなる。
【0014】
次に、地下立体駐車装置20について説明する。地下ピットP内に、複数本(左右方向に3本、前後方向に2本)の地下縦フレーム21が所定間隔離して立設されている。
なお、本実施形態の立体駐車装置Aにおいては、
図1に示すように、後述するパレットが格納される領域ごとに、地上GRより下方を地下階B1、B2、地上GRと略同一の高さを地上階1F、地上階より上方を上方階2Fと定義する。
【0015】
図1に示すように、立体駐車装置Aは車両Cを搭載可能な複数のパレットが配置される。パレットについて具体的に説明すると、地上階1Fには、地上パレット30Gが設けられる。前記地上パレット30Gの上方には、上方パレット30Uが設けられる。地上パレット30Gの下方には、地下パレット30Dが設けられる。
【0016】
前記地上パレット30Gは、後述する地上パレット横行装置40により、左右方向に横行可能に配置される。前記上方パレット30Uは、後述する上方パレット横行装置50により上方階2Fにおいて左右方向へ移動可能とされるとともに、後述する上方パレット昇降装置60により地上階1Fと上方階2Fとの間で上下方向に移動可能に配置される。前記地下パレット30Dは、後述する地下パレット昇降装置70により地下階B1、B2と地上階1Fとの間で昇降可能とされる。
【0017】
[パレットの構成]
次に、パレットの基本的な構成について地上パレット30Gを用いて説明する。
図3は、立体駐車装置のパレットの平面図である。
図3に示すように、左右両側に前後方向に延びる一対の縦桁31が設けられる。前記一対の縦桁31には、左右方向に延びる複数本(
図3においては5本)の横桁32の両端部が固定される。前記縦桁31と前記横桁32とにより枠体33が形成される。前記枠体33の左右両側上部に、前後方向に延びる一対の載置部材34が載置固定される。前記載置部材34の上部に車両Cを駐車する。載置部材34の後部上面には、規制部材35が固定されている。前記規制部材35は、載置部材上34に搭載された車両Cのタイヤと当接可能な高さに配置されており、車止めの役割を果たす。
なお、上方パレット30U、地下パレット30Dの基本的な構成については、地上パレット30Gと同様の構成のため、説明は省略する。
【0018】
また、地上パレット30Gには、後述する地上パレット横行装置40によって横行する際に使用されるローラが取付けられている。具体的に説明すると、地上パレット30Gの前側左右両端部には、地面に設置する横行ローラ36が連結軸37を介して左右一対設けられている。前記横行ローラ36は、地面GR上を転動する。また、地上パレット30Gの後側左右両端部には、鍔付の横行ローラ38が連結軸39を介して左右一対設けられている。前記鍔付の横行ローラ38は、地面に固定された左右方向に延びるレール(図示せず)上を転動する。
【0019】
[地上パレット横行装置40の構成]
次に、地上パレット30Gを左右方向へ移動させる地上パレット横行装置40について説明する。
図4は、地上パレットの背面図である。なお、
図4においては、鍔付の横行ローラ38を省略して図示してある。
図3、4に示すように、地上パレット30Gの後端左側には、モータ41が設けられる(
図4参照)。前記モータ41の出力軸42には、スプロケット43が軸支されている。また、地上パレット30Gの後端左側には、アイドラ44が連結軸45を介して取付けられている。前記鍔付の横行ローラ38と地上パレット30Gとの間には、アイドラ46が前記連結軸39に軸支されている。
【0020】
図4に示すように、スプロケット43、アイドラ44、46、46には、チェーン47が巻き回されている。これにより、モータ41が駆動すると、スプロケット43が回転し、チェーン47、アイドラ46を介して連結軸39が回転する。そのため、鍔付の横行ローラ38がレール上を転動するので、地上パレット30Gが左右方向へ移動できる。
【0021】
[上方パレット横行装置50および上方パレット昇降装置60の構成]
次に、上方パレット30Uを、上方階2Fにおいて左右方向へ移動可能とする上方パレット横行装置50と、上方パレット30Uを地上階1Fと上方階2Fとの間で昇降可能とする上方パレット昇降装置60について説明する。
図5は、上方パレット横行装置および昇降装置を示す背面図である。
図6は、上方パレット昇降装置を示す右側面図である。
前記上方パレット横行装置50と、上方パレット昇降装置60は、地上横フレーム12の上方に設けた横行枠80に設けられる。横行枠80について具体的に説明すると、
図5に示すように、地上横フレーム12の上方に、前後方向に延びる一対の縦梁81が配置されている。前記一対の縦梁81の両端部上部に、左右方向に延びる一対の横梁82の端部がそれぞれ固定されている。前記一対の縦梁81と、前記一対の横梁82とにより、井桁状の横行枠80が形成される。前記横行枠80には、後述する上方パレット昇降装置60を介して上方パレット30Uが設けられる。
前記一対の縦梁81の前後両端には、ブラケット83が固定されている。前記各ブラケット83には前後方向に延びる軸84を介して鍔付のローラ85が軸支されている。前記鍔付きのローラ85は、地上横フレーム12上に固定された左右方向に延びるガイドレール86と係合した状態で転動可能に配置されている。
【0022】
[上方パレット横行装置50の構成]
まず、上方パレット横行装置50について説明する。
後方側の前記横梁82の上面には、ブラケット51を介してモータ52が固定されている。前記モータ52は、モータ52の出力軸53が後方に向けての延びるように固定される。前記出力軸53には、スプロケット54が固定されている。また、横梁82の上面には、図示しないブラケット、軸55を介してアイドラ56が設けられている。また、前記鍔付のローラ85と、ブラケット83との間には、アイドラ57が軸84に固定されている。
【0023】
前記スプロケット54、前記アイドラ56、57、57には、
図5に示すように、チェーン58巻き回されている。これにより、モータ52が駆動すると、チェーン58を介して鍔付のローラ85が回転し、ガイドレール86上を転動する。これにより、横行枠80が左右方向へ移動する。
【0024】
[上方パレット昇降装置60の構成]
次に、上方パレット昇降装置60について説明する。
図5、6に示すように、横行枠80の横梁82の左側上部に、ブラケットを介してモータ61が固定される。前記モータ61は、出力軸が左側に向けて延びるように固定される。前記モータ61の出力軸には、スプロケット62が固定されている。
【0025】
横梁82の左右両端上部には、一対の軸受けを介して左右方向に延びるトルクシャフト63の両端がそれぞれ回動可能に支持される。前記トルクシャフト63の左側には、アイドラ64が軸支されている。そして、前記スプロケット62と前記アイドラ64とをチェーンで巻き回す。これにより、モータ62が駆動することで、トルクシャフト63が回転可能となっている。また、前記トルクシャフトの左右両端部には、それぞれ2個のアイドラ65i、65oが配置されている。前記アイドラ65i、65oは、
図5に示すように、横行枠80の縦梁81内面より内部に突出して配置されている。
【0026】
図6に示すように、左右一対の縦梁81の中央部上面には、後述するブラケット111がボルト81a,ナット81bによりそれぞれ取付けられている。前記各ブラケット111に、アイドラ66がそれぞれ軸支されている。前記アイドラ66は、横行枠80の縦梁81内面より内部に突出して配置されている。
また、左右一対の縦梁81の前部上面には、左右一対のブラケットを介してアイドラ67が、左右一対の縦梁81の後部上面には、左右一対のブラケットを介してアイドラ68がそれぞれ軸支されている。前記アイドラ67、68は、横行枠80の縦梁81内面より内部に突出して配置されている。
【0027】
前記アイドラ65i,65o、66、67、68にはチェーン69が巻き回されている。以下、チェーン69について具体的に説明する。チェーン69は、二本のチェーン69a、69bを接続部材69c、69dで連結して構成されている。チェーン69aは、一端が上方パレット30Uの前部上面に固定されている。チェーン69aは、上方パレット30Uの上方に延び、アイドラ67に巻き回される。その後、後方へ延び、アイドラ65iに巻き回される。そして、前方へ延びアイドラ66に巻き回された後、チェーン69aの他端は、アイドラ66とアイドラ65iとの間で接続部材69dによりチェーン69aの中間部に接続固定され、チェーン69aの他端からチェーン69aの中間部で無端チェーンが形成されている。そのため、チェーン69aの他端から中間部は、スプロケットの回動によりチェーンが駆動するチェーン駆動部C1を構成する。また、チェーン69aの中間部からチェーン69aの一端までは、前記チェーン駆動部C1と上方パレット30Uとを繋いでいる。
チェーン69bは、一端が上方パレット30Uの後部上面に固定されている。チェーン69bは、上方パレット30Uの上方へ延び、アイドラ68、65oに巻き回された後、前方へ延び、アイドラ66とアイドラ65iとの間で接続部材69cによりチェーン69aに接続固定される。
ここで、チェーン69bは、前記チェーン69aのチェーン駆動部C1と上方パレット30Uとを繋いでいる。そのため、チェーン69aの中間部から一端までと、チェーン69bの中間部から一端までは、チェーン駆動部C1の駆動に応じて上方パレット30Uを昇降させる前記チェーン連動部C2を構成する。
これにより、モータ61が駆動すると、トルクシャフト63を介してアイドラ65i、65oが回動する。アイドラ65i、65oが回動することにより、チェーン69a、69bが巻き取り、引出され、上方パレット30Uが昇降する。
【0028】
[地下パレット昇降装置70の構成]
次に、地下パレット30Dを地下階と地上階との間で昇降させる地下パレット昇降装置70について説明する。本実施形態においては、地下パレット昇降装置70を左右方向に二つ配置しているが、構造が同一なため、左側の地下パレット昇降装置70について説明する。また、
図7においては、地下階B1に配置される地下パレット30Dは省略し、地下階B2に配置される地下パレット30Dのみを示している。
図7は、地下パレット昇降装置を示す正面図である。
図2、7に示すように、地下パレット30Dの左方に配置された後側の地下縦フレーム21の中間部には、ブラケットを介してモータ71が設けられる。前記モータ71の出力軸にスプロケット72が固定されている。また、前側および後側の地下縦フレーム21の上端部には、ブラケットを介して一対の軸受け73(図示せず)がそれぞれ固定されている。前記一対の軸受け73(図示せず)は、前後方向に延びるトルクシャフト74の両端部を回動可能に軸支する。前記トルクシャフト74の後部には、アイドラ75(
図2参照)が軸支されている。また、前記トルクシャフト74の前部および後部には、アイドラ76がそれぞれ軸支されている。また、地下パレット30Dの四隅には、ブラケットを介してアイドラ77が取付けられている。
【0029】
前記スプロケット72とアイドラ75とにはチェーンが巻き回されている。前記アイドラ76とアイドラ77とには、チェーン78がかけ回されている。前記チェーン78の一端は、地下パレット30Dの左方に位置する地下縦フレーム21にブラケットを介して固定される。前記チェーン78の他端は、地下パレット30Dの右方に位置する地下縦フレーム12の上端に設けられた歩廊79にボルトで固定される。
これにより、モータ71が駆動すると、トルクシャフト74、アイドラ76を介してチェーン78が引き込み、繰り出される。そしてチェーン78の引き込み、繰り出しにより地下パレット30Dが昇降する。
【0030】
[ゲート装置Gの構成]
次に、ゲート装置Gについて説明する。
図8は、ゲート装置を示す正面図である。
図9は、本発明のゲート装置の詳細構造を示す図であり、(a)は、ゲート上部の要部拡大平面図、(b)は、ゲート下部の要部拡大平面図である。
図8、9に示すように、立体駐車装置Aの前側には、出入口Eを開閉するゲート装置Gが設けられる。
図1、8、9に示すように、地上立体駐車装置10の前側にはゲート本体90が設けられている。地上立体駐車装置10の上部には、前記ゲート本体90を昇降可能とするゲート駆動装置100が設けられる。前記ゲート本体90とゲート駆動装置100とによりゲート装置Gが構成される。
これにより、立体駐車装置A内でパレットが横行・昇降させる間は、ゲート駆動装置100がゲート本体90を地上近くまで下降させる。これにより、ゲート本体90が出入口Eを閉鎖し、車両Cが立体駐車装置A内に進入できないようにする。
また、立体駐車装置A内のパレットの横行・昇降が終了し、車両Cをパレット上に駐車・退出が可能となると、ゲート駆動装置100がゲート本体90を上昇させる。これにより、出入口Eが開放され、車両Cが立体駐車装置A内へ移動できる。
【0031】
[ゲート本体90の構成]
次に、ゲート本体90の構成について説明する。
図8に示すように、ゲート本体90は、複数枚(本実施例においては2枚)のゲート板91と連結部材92(本発明の連結部に相当)とにより構成されている。
ゲート板91について説明する。
図8に示すように、左右方向の長さが支柱11間の長さと略同一とした一対のゲート横枠91aが上下方向に並べて配置される。前記一対のゲート横枠91aの左右両端部には、上下方向に延びる一対のゲート縦枠91bの端部が溶接により固定されている。前記ゲート横枠91aおよび前記ゲート縦枠91bは、断面がコの字形のチャンネル材で形成される。そして、前記一対のゲート横枠91aと前記一対のゲート縦枠91bとにより、ゲート枠93が形成される。前記ゲート枠の内側には、フェンス91cがブラケットを介して取付けられる。
【0032】
また、前記ゲート板91は、
図9に示すように、支柱11の前面と後面との間に配置されている。これにより、立体駐車装置Aの前方(支柱11の前方)にゲート板91を配置するスペースが不要となる。したがって、立体駐車装置Aを設置するために必要なスペースが少なくて済む。
【0033】
次に、連結部材92について説明する。
図8に示すように、連結部材92は隣り合うゲート板91を連結する。具体的に説明すると、
図9に示すように、連結部材92の一端部は、左側ゲート板91の一部である右側ゲート縦枠91bの前面にボルト92bで固定されている。また、連結部材92の他端部は、右側ゲート板91の一部である左側ゲート縦枠91bの前面にボルト92bで固定されている。これにより、単一のゲート駆動装置100が駆動することで、複数枚のゲート板91を一度に昇降させることができる。
したがって、ゲート板91毎にゲート駆動装置100を設ける必要が無く、ゲート装置G全体を安価に構成できる。
【0034】
さらに、本実施形態のゲート本体90は、単一形状のゲート板91を連結部材92で連結することで形成されている。そのため、ゲート板91の共通化が容易に行える。しかも、ゲート板91と連結部材92とはボルトにより脱着可能に取付けられているので、立体駐車装置の設置現場まで搬送する際には、ゲート板91と連結部材92とを分離して搬送できる。したがって、ゲート本体90の搬送作業が容易である。
【0035】
また、本実施形態のゲート本体90は、ゲート板91を連結部材92で連結する構成である。したがって、出入口Eが3箇所以上の場合であっても、出入口Eと同数のゲート板91を連結部材92で連結するのみで、ゲート本体90を作成できる。したがって、出入口の数に応じたゲート本体90を事前に作成しておく必要が無い。
【0036】
連結部材92は、中央部が前方に向けて突出する突出部92aを有している。前記連結部材92の突出部92aと隣り合うゲート板91のゲート縦枠91bとは、支柱11の前面側を覆う凹部を形成している。そのため、
図9に示すように、連結部材92は、支柱11の前面と後面との間に配置された隣り合うゲート板91同士を、支柱11に接触することなく配置できる。その結果、立体駐車装置前方に、ゲート板91を配置するためのスペースを少なくすることができるので、少ないスペースに立体駐車装置全体を設置することができる。
【0037】
図9に示すように、前記ゲート本体90の左右両端部には、第一ガイド装置94(本発明の当接部に相当)が上下に取付けられる。ゲート本体90への第一ガイド装置94の取付構造は、左右同一のため、ゲート本体90の左側端部で説明する。
まず、ゲート本体90左側下部における第一ガイド装置94の構造について説明する。ゲート縦枠91bに、開口部を覆う板部材94aを溶接により固定する。そして、前記板部材94aに、Z形に折り曲げられたZ形部材94bの一端をボルト止めする。前記Z形部材94bの他端には、軸心が前後方向に伸びるようにローラ94cが連結軸を介して取付けられる。
前記ローラ94cは、支柱11に左右方向から接触可能に配置されている。これにより、ゲート本体90の昇降中に、ゲート本体90が左右方向に揺れることを防止できる。
次に、ゲート本体90上部における第一ガイド装置94(本発明の当接部に相当)の取付構造について説明する。ゲート縦枠91bの側面に、ローラ94dが連結軸を介して取付けられている。前記ローラ94dは軸心が左右方向に伸びるように設けられている。また、支柱11には、断面形状がL字型のガイドレール94eがボルトにより固定されている。
ローラ94dは、支柱11および前記ガイドレール94eに接触可能に配置されている。これにより、ゲート本体90の昇降中に、ゲート本体90が前後方向に揺れることを防止できる。
したがって、第一ガイド装置94により、ゲート本体90の昇降中に、ゲート本体90が前後左右に揺れることを防止できる。よってゲート本体90の円滑な昇降が可能となる。
【0038】
また、
図9に示すように、ゲート本体90の中間部上部(連結部材92が取付けられたゲート縦枠91b)には、第二ガイド部材95(本発明の当接部に相当)が取付けられている。
前記第二ガイド部材95の構造について説明する。ゲート縦枠91bの上部側面に、ローラ95aが連結軸を介して取付けられている。前記ローラ95aは軸心が左右方向に伸びるように配置されている。また、支柱11には、断面形状がL字型のガイドレール95bがボルトにより固定されている。
ローラ95aは、支柱11および前記ガイドレール95bに接触可能に配置されている。これにより、ゲート本体90の昇降中に、ゲート本体90が前後方向に揺れることを防止できる。
また、ゲート本体90が外力により前後方向に押された場合には、ローラ95aが支柱11もしくはガイドレール95bに接触する。これにより、ゲート板91の前後方向への移動が規制されるので、外力によって連結部材92が変形し、ゲート本体90が大きくたわむことを防止する。
【0039】
[ゲート駆動装置の構成]
次に、ゲート本体90を昇降させるゲート駆動装置100について説明する。
図8に示すように、ゲート駆動装置100は、立体駐車装置Aの上部に配置されている。
詳細に説明すると、地上立体駐車装置10の前側左右方向中間部に立設した支柱11の上端部には、ブラケットを介してモータ101が固定されている。前記モータ101は、出力軸が前方に向くように配置されている。モータ101の出力軸には、スプロケット102が軸支されている。地上立体駐車装置10の前側左端に立設した支柱11の上端部には、ブラケットを介して二個のアイドラ103が回動可能に軸支されている。前記二個のアイドラ103は、前後方向に平行に配置されている。以下、前側のアイドラ103をアイドラ103f、後側のアイドラ103をアイドラ103rとする。地上立体駐車装置10の前側右側に立設した支柱11の上端部には、ブラケットを介してアイドラ104が回動可能に軸支されている。
【0040】
前記スプロケット102と、前記アイドラ103rとには、無端チェーン105が巻き回される。前記無端チェーン105の中間部には、連結部材106、106を介して、チェーン107、108の一端がそれぞれ固定されている。前記チェーン107は、左方へ伸びた後、アイドラ103fに巻き回され、下方へ伸びる。チェーン107の他端は、ゲート本体90の左端部上部に固定される。チェーン108は、右方へ伸びた後、アイドラ104に巻き回された後、下方へ伸びる。チェーン108の他端は、ゲート本体90右端部上部に固定される。
これにより、モータ101が駆動すると、スプロケット102が回動し、無端チェーン105が駆動する。無端チェーン105の駆動により、チェーン107、108の他端は上下方向に引き込み、繰り出しされ、ゲート本体90が昇降する。
【0041】
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではない、例えば、ゲート本体について、実施形態においてはゲート板91と連結部材92とにより形成したが、ゲート板91と連結部材92とが一体となった構造としても良い。
図10は他の実施形態のゲート本体についての詳細構造を示す要部拡大平面図である。
図10に示すように、複数の出入口E全体の左右方向の幅と略同じ長さのゲート横枠291aと、ゲート縦枠291bとによりゲート本体290を形成するようにしてもよい。この構成においても、ゲート横枠291aとゲート縦枠292bとにより凹部が形成される。そして、ゲート縦枠291bに取付けられた当接部に相当する第二ガイド装置295により、凹部は当接部を介して支柱に支持されるので、ゲート本体の破損を防止できる。また、ゲート本体としては、他に、一枚の板部材に凹部を形成したものとしてもよい。
【0042】
また、上記実施形態においては、ゲート駆動装置100のチェーンとして、無端チェーン105、連結部材106、106、チェーン107、108を用いた構成を示したが、上方パレット昇降装置60のように、二本のチェーン69a、69bを用いた構成のようにしてもよい。