特許第5667865号(P5667865)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5667865
(24)【登録日】2014年12月19日
(45)【発行日】2015年2月12日
(54)【発明の名称】屋根構造
(51)【国際特許分類】
   E04B 1/66 20060101AFI20150122BHJP
   E04B 1/92 20060101ALI20150122BHJP
   E04B 9/00 20060101ALI20150122BHJP
【FI】
   E04B1/66 Z
   E04B1/92
   E04B5/52 Z
【請求項の数】2
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2010-285040(P2010-285040)
(22)【出願日】2010年12月21日
(65)【公開番号】特開2012-132200(P2012-132200A)
(43)【公開日】2012年7月12日
【審査請求日】2013年9月26日
(73)【特許権者】
【識別番号】000003621
【氏名又は名称】株式会社竹中工務店
(74)【代理人】
【識別番号】100090114
【弁理士】
【氏名又は名称】山名 正彦
(72)【発明者】
【氏名】田中 克行
(72)【発明者】
【氏名】檜垣 歩
(72)【発明者】
【氏名】渡邊 秀幸
(72)【発明者】
【氏名】大木 克清
(72)【発明者】
【氏名】寺田 巧
【審査官】 星野 聡志
(56)【参考文献】
【文献】 特開平11−044057(JP,A)
【文献】 特開昭61−031546(JP,A)
【文献】 特開2008−133636(JP,A)
【文献】 特許第4271333(JP,B2)
【文献】 特開平11−036500(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E04B1/62−1/99
E04B9/00
E04F15/16
E04G3/00
E04D3/365
E04D15/04
E04B5/32
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ごみピットや汚水処理槽等の建屋における屋根構造において、
鉄骨により架構された屋根架構の上面を折版で葺いて成る屋根構造の鉄骨梁の下フランジ間へフラットデッキが架設され、前記フラットデッキの上面に気密性シートが敷設されており
前記気密性シートの周縁部が周接する部材の立ち上がり面に沿ってシール材が設けられ、該シール材へ前記気密性シートの周縁部を前記シール材に沿って貼り付けて、前記気密性シートの周縁部と前記部材の立ち上がり面との境界部分の隙間を塞ぎ、前記気密性シートが気密構造に止着されていることを特徴とする、屋根構造。
【請求項2】
長尺の気密性シートがフラットデッキの上面へ敷設され、同気密性シートの長手方向の縁部は該気密性シートの周縁部が周接する部材の立ち上がり面へ気密構造に止着され、長手方向の端部も前記周接する部材の立ち上がり面へ気密構造に止着され、更に長尺の気密性シート同士の隣接縁同士も気密的に接合されていることを特徴とする、請求項1に記載した屋根構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、特に云えば清掃工場のごみピットや汚水処理場の汚水処理槽等の建屋において、一時的に仮置きしたごみや汚水等から発生する臭気が建屋外へ漏れ出ないように閉じ込めるため、気密性シートで気密構造に覆った屋根構造の技術分野に属する。
【背景技術】
【0002】
一般に、一般家庭や工場等で排出された大量のゴミは、ごみ回収用のトラックで回収されて清掃工場に運ばれた後、清掃工場に設けられたごみピット建屋へ運ばれ、焼却炉へ移されるまでごみピットにおいて一時的に仮置きされる。このとき、ごみピットに仮置きされたごみから、非常にきつい臭気が発生し、現場の作業員も苦慮している上、ゴミの臭気がごみピット建屋内から漏れ出ると近隣住民から苦情が寄せられることが懸念される。このことは、汚水処理場の汚水処理槽等の建屋においても同様である。
そのため、例えば図10に示すように、鉄骨梁3、3の間を小梁4で接合した屋根架構の上面を折版5で葺いて成る建屋の屋根構造2の前記折版5の下面に、防臭用の気密性シート8を敷設して臭気を閉じ込める気密状態とし、建屋からごみの臭気が一切漏れ出ないように完全な防臭対策がなされている。
しかし、前記折版5の下面へ長尺の気密性シート8を敷設する作業は、同折版5の凹凸納まりへ気密性シート8を貼り付けることから、作業が非常に面倒で手間が掛かることが問題となっていた。しかも、ごみピットや汚染処理槽の建屋の屋根構造2は、ごみピットの床面から高さ約50mの高い所に位置することから、折版5の設置作業や、気密性シート8の敷設作業を行う作業員の作業足場を仮設する必要があるし、更には作業員が建屋の床面へ落下することを防止する落下防止ネット等の安全対策を設ける必要があり、その作業足場や落下防止ネットの仮設に時間が掛かり工期が長期化して非常に不経済である。
【0003】
ところで、建物を気密構造とする技術としては、例えば下記特許文献1及び2に開示されており既に実用に供されている。
下記特許文献1は、床梁間に設けられた床根太の上面に床版が設置され、各床板の上面に壁パネルが立設された建物の気密構造である。各床板の上面から壁パネルの下部を経由して各床梁の外側面に至る気密性シートが敷設され、床梁と床との間の気密性を高めた構成である。
また、下記特許文献2に開示された建物の気密構造は、天井面の全面に天井野縁が配置され、該天井野縁の下面に気密性シートが敷設されて形成された天井気密面と、独立柱、間仕切壁及び内壁などの天井気密面と交差する部分を気密構造とする技術である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平11−36500号公報
【特許文献2】特開2001−254473号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記特許文献1及び2に開示された構造物の気密構造は、構造物の特に梁と床面、或いは柱や壁と床面との交差部分を気密性シートを用いて気密構造とすることは認められるものの、清掃工場のごみピットや汚水処理場の汚水処理槽等の建屋における屋根構造の気密構造を対象とする技術ではない。
また、特許文献2に開示された構造物の気密構造のように、天井野縁の下面へ気密性シートを敷設する場合、作業員は上向き作業姿勢となり非常に作業し難いばかりか、作業足場を仮設する必要があり工期が長期化することが考えられる。
【0006】
本発明の目的は、清掃工場のごみピットや汚水処理場の汚水処理槽等の建屋の特に屋根構造について臭気を閉じ込める気密構造を実現する技術、特に防臭用の気密性シートを使用して容易に、且つフラットデッキの上に乗って下向きの作業姿勢で迅速に施工することができ、しかもフラットデッキは屋根を構成する折版の設置作業に必要な作業用足場を提供でき、落下防止用ネットの仮設を省けて、経済的に短工期に施工することができる屋根構造を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決するための手段として、請求項1に記載した発明に係る屋根構造は、
ごみピットや汚水処理槽等の建屋における屋根構造において、
鉄骨により架構された屋根架構の上面を折版で葺いて成る屋根構造の鉄骨梁の下フランジ30b間へフラットデッキが架設され、前記フラットデッキの上面に気密性シートが敷設されており
前記気密性シートの周縁部が周接する部材(3、9、13、14)の立ち上がり面に沿ってシール材87が設けられ、該シール材87へ前記気密性シート8の周縁部を前記シール材87に沿って貼り付けて、前記気密性シート8の周縁部と前記部材(3、9、13、14)の立ち上がり面との境界部分の隙間を塞ぎ、前記気密性シート8が気密構造に止着されていることを特徴とする。
【0008】
請求項2に記載した発明は、請求項1に記載した屋根構造において、
長尺の気密性シートがフラットデッキの上面へ敷設され、同気密性シートの長手方向の縁部は該気密性シートの周縁部が周接する部材の立ち上がり面へ気密構造に止着され、長手方向の端部も前記周接する部材の立ち上がり面へ気密構造に止着され、更に長尺の気密性シート同士の隣接縁同士も気密的に接合されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明に係る屋根構造は、清掃工場のごみピットや汚水処理場の汚水処理槽等の建屋の屋根構造2を構成する鉄骨梁3の下フランジ30b、30b間へフラットデッキ7を架設して平坦面を形成し、該平坦なフラットデッキ7の上面へ防臭用の気密性シート8を敷設するので、臭気を閉じ込める気密構造を実現でき、該気密性シート8を使用して容易に、且つフラットデッキ7の上に乗って下向きの作業姿勢で迅速に施工することができる。
また、屋根を構成する折版5の設置作業に際し、鉄骨梁3の下フランジ30b間へ架設したフラットデッキ7を作業員の足場代用とすることができるので、前記フラットデッキ7が折版5の設置作業に必要な作業足場を提供でき、架設足場を省略でき、作業員の安全性も確保できるから落下防止用ネットの仮設も省けて、経済的に短工期に施工することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】ごみピット建屋の要部を示した正面図である。
図2図1に示すU−U線矢視の拡大断面図である。
図3】鉄骨梁、フラットデッキ及び気密性シートの関係を示した斜視図である。
図4】本発明に係る屋根構造を示した斜視図である。
図5】気密性シートを省略した図2に示すV−V線矢視の拡大断面図である。
図6】本発明に係る屋根構造を示した斜視図である。
図7】気密性シートの敷設作業を示した説明図である。
図8】(a)〜(d)は隣接する気密性シートの重ね部分を接合する手順を示した説明図である。
図9図2に示すW部の拡大図である。
図10】従来のごみピット建屋の屋根構造を示した拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明に係る屋根構造は、一例として鉄骨梁3の間を小梁4で接合した屋根架構の上面を折版5で葺いて成る屋根構造2の鉄骨梁3の下フランジ30b間へフラットデッキ7が架設されており、フラットデッキ7の上面に気密性シート8が敷設され、気密性シート8の周縁部が周接する各鉄骨梁9、柱14又は躯体壁面13へ気密構造に止着されている。
【実施例1】
【0013】
以下に、本発明に係る屋根構造を図示した実施例に基づいて説明する。
図1は、建屋1の屋根構造2の一例として清掃工場のごみピット建屋の全体図を示している。
図1に示すごみピット建屋1は、ごみ回収用のトラック10で回収されたごみ12を一時的に仮置きするごみピット11が地上から深さ約16mで形成され、ごみピット11の床面から約55mの高さに屋根構造2が構築されている。前記屋根構造2は、図2に拡大して示すように、同屋根構造2に沿って一例として約4.75mの間隔をあけて設置された鉄骨梁3、3の間を小梁4で接合して屋根架構が形成され、同屋根架構の上面に台形波形状の折版5で葺いた構成である。
前記鉄骨梁3は、図2に示すようにH型鋼で構成されており、その寸法は一例としてフランジ30a、30bの幅が30cm程度、ウェブ31の成が90cm程度である。前記鉄骨梁3の上フランジ部30aとウェブ31の上方部分には連結部材6を溶接して接合しており、前記隣接する鉄骨梁同士3、3は、前記連結部材6へボルト6a…で接合した小梁4よって接合されている。前記小梁4もH型鋼で構成されており、その寸法は一例としてフランジの幅が12cm程度、ウェブの成が25cmである。
なお、鉄骨梁3の上フランジ30aの上面には、同上面と小梁の上面とが面一となるように調整部材32が設置されている。
【0014】
前記鉄骨梁3の下フランジ30b、30bの間には、図2〜4に示すように、鋼製のフラットデッキ7が鉄骨梁3の長手方向に沿って複数枚並べて架け渡され、鉄骨梁3の下フランジ30b、30bへ載置された該フラットデッキ7の縁部が、同鉄骨梁3の下フランジ30bの上面へ溶接7aされて強固に固定されている。
前記フラットデッキ7は厚さが1.6mm程度であり、図3及び図5に示すように、上面が平坦で上端部に閉じ合わせ部71を持つ長手方向の補強リブ70を下面側に複数条備えている。そして、図5に示すように、一方の縁部には、フラットデッキ7の上面より一段下がった水平片72が形成されており、他方の縁部には、隣接するフラットデッキ7の閉じ合わせ部71へ差し込む直角折り曲げ部73が形成されている。隣接するフラットデッキ7、7同士は、一方のフラットデッキ7の直角折り曲げ部73が形成された側の端部を、他方のフラットデッキ7の水平片72へ載置させ、閉じ合わせ部71へ前記直角折り曲げ部73を差し込むことにより接合される。
【0015】
上記鉄骨梁3の下フランジ30b、30bの間に設置された複数のフラットデッキ7のうち、鉄骨梁3と直交する鉄骨梁9に隣接するフラットデッキ7は、前記直交する鉄骨梁9の長手方向へ沿う縁部が該鉄骨梁9の下フランジ部の上面へ載置されて溶接等で強固に固定されている(図4及び図6を参照)。
また、図6に示すように、直交する鉄骨梁3、9が交差する位置に柱14がある場合には、前記柱14の側面へ支持部材14aを溶接等により固定し、該支持部材14aの上面へ載置させたフラットデッキ7の縁部を溶接して強固に固定させる。因みに、前記柱14は、一例として約40cm×40cm角程度の角形鋼を用いた構成を示しているが、H型鋼を用いた構成で実施することもできる。また、前記支持部材14aは、柱14が前記寸法で成る場合、柱14の側面から約5cm程度外方へ突き出す構成とする。
なお、図6に示す実施例の場合は、前記鉄骨梁3に直交する鉄骨梁9の上下フランジ間へガセットプレート9aを溶接して固定し、該ガセットプレート9aへ溶接又はボルト接合により固定された小梁40が設けられており、上記構成のフラットデッキ7は、鉄骨梁3と小梁40の下フランジ間へ架設させる。なお、詳細に図示することは省略したが、この場合の折版屋根葺きは、鉄骨梁3、9の上フランジの上部へ公知の例えばC型鋼による母屋を架設し、タイトフレームを設けて葺いても良い。
【0016】
上記鉄骨梁3の下フランジ30b、30b間に設置されたフラットデッキ7の上面には、その全面にわたり防臭用の気密性シート8が敷設されており、臭気を閉じ込める気密構造とされている。
以下に、フラットデッキ7の上面に気密性シート8を敷設する作業を図7及び8に基づいて説明する。
前記長尺の気密性シート8は、一例として塩化ビニル製で、厚さ2mm程度、幅1.8m程度であり、ロール状に巻かれた状態で現場に運ばれる。
先ず、上述したように鉄骨梁3、3の下フランジ30b、30b間に設置したフラットデッキ7の上面へ専用接着剤を塗布し、図7に示すように、その上からロール状の気密性シート8を回転させて、該気密性シートをフラットデッキ7の上面へ貼り付ける。なお、隣接する気密性シート8、8相互の接合縁同士80、80は、図7に拡大して示すように、15mm〜20mm程度に重ね合わせる。そして、フラットデッキ7の上面に気密性シート8を貼り付け終えたら、同気密性シート8の上面からローラーで満遍なく押圧し、該気密性シート8を前記フラットデッキ7の上面へ圧着させる。
次に、前記専用接着剤が乾き、前記気密性シート8がフラットデッキ7の上面へ完全に貼り付いた後、図8(a)に示すように、前記気密性シート8、8相互の接合縁部同士80、80の重なった部分を落とし込み用工具81を用いてV字状又はU字状にカットする。カットする深さは気密性シート8の厚みの1/2〜2/3程度とする。
次に、図8(b)に示すように、前記カットした接合縁部80へ目地溶接棒(図示は省略)を差し込んだノズル84を設置し、溶接機82を手前に引きながら、溶接作業を行う。その後、図8(c)に示すように、気密性シート8の上面から若干盛り上がった溶接済みの目地溶接棒83へトリムガイド85を当てがい、スパチュラナイフ86等で一度荒削りをした後、図8(d)に示すように、前記気密性シート8の上面と略面一となるように丁寧に目地仕上げを行う。
【0017】
上記気密性シート8の周縁部は、該気密性シート8の周縁部が周接する部材の立ち上がり面へ気密構造に止着されている。前記部材の立ち上がり面とは、大梁(3又は9)や小梁等40の鉄骨梁のウェブ面、柱14の側面、鉄筋コンクリート壁面や軽量気泡コンクリート壁面等の躯体壁面13をいう。
具体的には、前記気密性シート8の鉄骨梁3の長手方向に沿う縁部は、図9に示すように、フラットデッキ7の縁部を越えた前記鉄骨梁3の下フランジ部30b又はウェブ31の境界部分に、鉄骨梁3の長手方向へ沿ってシール材87を設け、該シール材87の上から気密性シート8の縁部を貼り付けて、該境界部分の隙間を塞いで気密構造にする。なお、前記シール材87は不定形又は定形の例えばウレタン系、シリコン系、エポキシ系、アクリル系で構成されたものが使用される。
前記気密性シート8の周接する鉄骨梁9の長手方向に沿う縁部も、前記シール材87を用いて周接する鉄骨梁9の下フランジ又はウェブへ止着して気密構造にする。
但し、気密構造としては、前記鉄骨梁3、9のウェブへシール材87を止着した構成がより好ましい。
同様に、図1に示すように敷設した気密性シート8と躯体壁面13との境界部分や、図6に示すように敷設した気密性シート8と柱14の側面との境界部分においてもシール材87を使用して該境界部分の隙間を塞ぎ気密構造にする。
【0018】
したがって、本発明に係る屋根構造は、屋根構造2を構成する鉄骨梁3の下フランジ30b、30b間へフラットデッキ7を架設して平坦面を形成し、該平坦なフラットデッキ7の上面へ防臭用の気密性シート8を敷設して臭気を閉じ込める気密構造を実現できるので、該気密性シート8を使用して容易に、且つフラットデッキ7の上に乗って下向きの作業姿勢で迅速に施工することができる。
【0019】
上記屋根架構の上面に設置される鋼製の折版5は、図2に示すように、断面が台形波形状であり、上辺部が上記小梁4へタイトフレーム用ボルト5aや溶接等で接合されている。前記折版を設置するに際し、作業員は鉄骨梁3の下フランジ30b、30b間に設置したフラットデッキ7を足場代用として作業を行うことができる。よって、前記フラットデッキ7が折版5の設置作業に必要な作業足場を提供でき、仮設足場を省略でき、作業員の安全性も確保できるから落下防止用ネットの仮設も省けて、経済的に短工期に施工することができる。
【0020】
以上に本発明を図示した実施例に基づいて説明したが、もとより本発明は実施例の構成に限定されるものではない。いわゆる当業者が必要に応じて行うであろう設計変更その他の応用、改変の範囲まで含むことを念のため申し添える。
【符号の説明】
【0021】
1 建屋
13 躯体壁面
2 屋根構造
3 鉄骨梁
30b 下フランジ
4 小梁
5 折版
5a タイトフレーム用ボルト
7 フラットデッキ
8 気密性シート
87 シール材
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10