(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記相関値管理手段は、前記燃料タンクの満タン時又は未給油時から前記燃料タンクの燃料が前記実測した燃料量変化した後に前記センサで検出された電圧値を記録し、記録した電圧値の変化勾配を算出する処理を複数回にわたって繰り返し、算出した変化勾配の平均値を前記相関値として保持する、
請求項1記載の運行管理装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、特許文献1に開示された「車両の燃料消費率評価装置」のように、燃料噴射に関する情報を外部から取得する手法の場合、車両メーカは、自社用ツール以外は情報開示しておらず、しかも車両毎にCANやOBDIIの規格等が異なるため、技術活用のハードルが高い。そのため、中小規模の企業にとっては採用することが困難であった。
また、特許文献2に開示された「燃料消費量評価システム」のように、燃料流量計を用いるものは、燃料流量計自身が、現時点の相場で20万円を超えるほど高価であり、その装着にも約半日の時間を要する。そのため、大量のトラック等に搭載するにはコストパフォーマンスが高く、普及には大きな壁があった。
【0006】
本発明の技術的課題は、人手によるデータ入力に依存することなく、また、燃料噴射計のような高価な計器を用いる必要がなく、安価かつ簡易な手法でありながら、実際に燃料タンクに存在する燃料の量あるいは給油量を把握することができる運行管理装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明が提供する運行管理装置は、車両の燃料タンクに充填されている燃料の量を電圧値として検出するセンサから
前記車両の計器装置に入力される前記電圧値を
分岐入力する入力インタフェースと、前記燃料タンクの燃料量を変化させる前に前記センサで検出された電圧値と実測した燃料量を変化させた後に前記センサで検出された電圧値とを前記入力インタフェースより取得し、取得したこれらの電圧値の変化量を算出するとともに、前記実測した燃料量と算出した前記電圧値の変化量との相関値を前記車両の運行の前に算出し、算出した相関値を
補正可能に保持する相関値管理手段と、前記相関値が保持された後、車両が運行され、前記燃料が補給又は消費されることにより前記燃料タンクの燃料量が変化したときに、該燃料量の変化前後の前記電圧値を前記入力インタフェースより取得し、取得したこれらの電圧値の変化量を算出するとともに、算出した電圧値の変化量と前記相関値とに基づいて、前記補給又は消費された燃料量を算出する燃料量管理手段と、算出された前記燃料量を前記車両の運行に伴って生じる運行データの一部としてその車両の運転者用に作成された記録媒体に記録する制御手段と、を備えるものである。
このように構成される運行管理装置によれば、相関値が予め保持されているので、この相関値のほか、センサで検出された電圧値の変化量だけを変数として燃料タンクの燃料の量を演算により求めることができる。
【0008】
ある実施の態様では、前記相関値管理手段は、前記燃料タンクの満タン時又は未給油時から前記燃料タンクの燃料が前記実測した燃料量変化した後に前記センサで検出された電圧値を記録し、記録した電圧値の変化勾配を算出する処理を複数回にわたって繰り返し、算出した変化勾配の平均値を前記相関値として保持する。また、ある実施の態様では、前記相関値管理手段は、前記変化勾配の平均値を算出した後にさらに
燃料量を実測した場合において、前記電圧値の変化量と前記変化勾配の平均値に基づいて算出した燃料の変化量と前記実測した前記燃料量の変化量とが異なるときは、前記平均値を更新する
ことで前記相関値を補正する。
これにより、演算による誤差を低減させることができる。
【0009】
他の実施の態様では、入力インタフェースは、電圧値のほかに、車両のエンジン回転数及び車速パルスを取り込むように構成されている。そして、前記燃料
量管理手段は、取り込まれた前記エンジン回転数及び車速パルスに基づいて当該車両の単位時間における走行距離を算出し、算出した走行距離を前記燃料の変化量で除算して燃料消費率を算出し、前記制御手段は、この燃料消費率を前記運行データの一部として前記記録媒体に記録する。
【0010】
また、他の実施の態様では、入力インタフェースは、さらに、GPSデータをも取り込むように構成されている。そして、前記制御手段は、GPSデータから得られる位置データ及び時刻データと、電圧値の検出値とを関連付けて所定のメモリに記録しておき、燃料の変化量又は燃料消費率を運行データの一部として記録媒体に記録するときは当該変化量又は燃料消費率の基礎となった電圧値を検出した時点の位置データ及び時刻データを併せて記録する。
【0011】
また、他の実施の態様では、運転者が視認可能な画面を有する表示装置と、前記画面上に地図を表示させるための地図情報を蓄積した地図情報蓄積手段と、車両の走行軌跡を前記GPSデータに基づいて生成するとともに生成した走行経路を前記地図上にマッピングする走行経路生成手段と、前記メモリに記録されている燃料消費率から、前記地図上にマッピングされた走行経路の任意の地点の指定を契機として当該地点に関連付けられている燃料消費率を、前記地図と共に前記画面に表示させる表示制御手段とをさらに有する。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、燃料タンクに存在する燃料の量に応じて変化する電圧値を検出するだけで、しかも、その電圧値は、既存の車載計器に入力される電圧値を取得するだけで、燃料タンクに給油され、あるいは消費された実際の燃料の量を演算により自動的に求めることができるので、燃料噴射計のような高価な計器を用いる必要がなく、安価かつ簡易な手法でありながら、実際に燃料タンクに存在する燃料の量あるいは給油量を把握することができるという、格別の効果を奏することができる。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態例を説明する。
図1は、車両の一例となる大型トラックに搭載される運行管理装置の説明図である。
図1において、車両(大型トラック)100には、大容量の燃料タンク101が備えられている。燃料タンク101内には、燃料の量を電圧値で検出する燃料レベルセンサ102が設けられている。トラック100の運転席には、運転者が容易に確認可能な前方のダッシュボードに、各種の計器類を有する計器装置103が装備されている。計器装置103に含まれる計器類には、燃料計、タコメータ、速度計等がある。
【0015】
燃料計には、燃料レベルセンサ102から、燃料タンク101に存在する燃料量を表す電圧値(FUELデータ)が入力される。タコメータにはエンジン回転数が入力され、速度計には、車速パルス等が入力されている。本実施形態では、計器装置103に入力されるこれらのデータを運行管理装置1に分岐入力して活用することで、コストの上昇を抑えることとした。
【0016】
運行管理装置1は、カードリーダライタ及びメモリを有するコンピュータ装置であり、インストールされた車載用運行管理プログラムを読み込んで実行することにより、
図2に示される主制御部10、入力インタフェース11、相関値管理部12、燃料管理部13として機能するとともに、メモリ内に、相関値テーブル15及びバッファ16を形成する。
カードリーダライタ20は、運転者毎に作成されたメモリカード30が装着される。このメモリカード30は、図示しない運行解析システムにより、当該運転者毎あるいは車両100に固有となるデータ収集条件等が設定される。運行解析システムは、メモリカード30に記録されたデータを解析して、日報、月報その他の帳票を作成するとともに、安全運転や燃料消費を抑えた経済的運転に関する指導を行うための情報を生成する。
【0017】
入力インタフェース11には、FUELデータ、エンジン回転数、車速パルスが入力される。入力されたこれらのデータのうち、FUELデータは相関値管理部12において、
燃料量の変化量と電圧値の変化量との相関値の算出に使用される。
【0018】
算出された相関値は、相関値テーブル15に保持される。具体的には、燃料タンク101の満タン時又は未給油(空タン)時から燃料が所定量ずつ変化する度に燃料レベルセンサ102で検出された電圧値を記録し、記録した電圧値の変化勾配を算出する処理を複数回にわたって繰り返し、算出した変化勾配の平均値を相関値として保持する。
「変化勾配」は、電圧値の変化の傾向であり、「相関値」は、例えば2変数の一方のデータが判明すれば2変数の他方のデータが導出される関係にある値をいう。
相関値管理部12は、また、電圧値の変化量と変化勾配の平均値に基づいて算出した燃料の変化量と現実の給油量とが異なるときは、相関値(平均値)を更新するように動作する。
【0019】
燃料管理部13は、燃料の補給又は消費により燃料タンク101内の燃料量が変化し、これにより電圧値が変化したときに、電圧値の変化量と相関値とに基づいて、燃料タンク101内の燃料の変化量を算出する。また、エンジン回転数及び車速パルスに基づいて単位時間における走行距離を算出し、算出した走行距離を燃料の変化量で除算して燃料消費率を算出し、この燃料消費率を、車両100の走行環境ないし走行状況を表すデータと関連付けて、バッファ16に記録しておく。
【0020】
主制御部10は、運行管理装置1全体の動作を統括的に制御する。また、カードリーダライタ20に記録されたデータの読み出しと書き込みの制御も行う。例えば、燃料管理部13で算出され、バッファ16に記録されている各種データ、例えば燃料の変化量及び燃料消費率(燃費)を、車両100の運行に伴って生じる運行データの一部として、メモリカード30に記録し、そのデータをメモリカード30の記録データを読み取る図示しない運行解析システムで解析できるようにする。
【0021】
[運行管理装置の動作]
次に、上記のように構成される運行管理装置1の動作を具体的に説明する。
まず、燃料消費量の算出処理について説明する。
【0022】
図3(a)は燃料タンク101の燃料量(燃料残量)の変化、(b)は燃料タンク101が(a)の状態のときの燃料計の表示態様、(c)はそのときの電圧値(燃料レベルセンサ102の検出結果)を示している。
燃料計には、燃料タンク101の燃料量を表す目盛が記されている。目盛は、燃料量がゼロ(Empty)を示す目盛Eから満タン(Full)を示す目盛Fとの間に、所定間隔でいくつか表記されている。そして、電圧値に応じて図示しないムーブメントが指針を移動させることで、その指針が燃料量に応じた目盛の箇所を指示するようになっている。本例では、便宜上、空タン時の電圧値をV(e)、満タン時の電圧値をV(f)、それ以外の電圧値をV(a)としている。車両100のイグニッションスイッチがオフの場合、燃料計には、電圧値が入力されないので、指針は、指示範囲外である目盛Eを下回る箇所を指示し、イグニッションスイッチがオンされると、指針は燃料タンク101内の燃料量に応じた目盛の箇所まで移動するようになっている。
【0023】
図3の状態をグラフ化したのが
図4である。ここでは、燃料レベルセンサ102は、燃料タンク101が満タンに近づくほど小さい電圧値を出力する場合の例を示す(逆であっても勿論構わない)。すなわち、燃料レベルセンサ102の出力は、燃料タンク101が空タンのときが最高レベルの電圧値であり、燃料が増加する度に低下する。
【0024】
相関値管理部12は、単位燃料量の変化、例えば5リットル単位の変化に対する電圧値の変化勾配を算出し、これを記録する。変化勾配は、縦軸を電圧値(V)、横軸を燃料量(L)とし、電圧値の変化の傾向を例えば最小二乗法のような近似式で線形の一次関数(直線)で近似したときに、下記式で表される三角関数「tanθ」により算出することができる。角度(θ)は、近似した一次関数(直線)と横軸との交点が描く角度(θ)である。横軸は燃料量のほか、走行距離とすることもできる。V(f)は満タン時の電圧値、V(a)は計測時の電圧値、V(e)は空タン時の電圧値、L(a),L(b)は計測時の燃料量である。
【0025】
tanθ→{V(f)−V(a)}/L(a)・・・(1)
→{V(a)−V(e)}/L(b)・・・(2)
一次関数(直線)yは、以下の式で表すことができる。
y=−(tanθ)x + V(e)・・・(3)
また、燃料の変化量(ΔL)は、以下の式で表すことができる。
ΔL=ΔV/tanθ ・・・(4)
【0026】
但し、理想的には、空タンから給油を始めても、満タンから燃料消費を始めても、計測時の燃料残量が同じであれば、計測時の電圧値も同じ値になるので、(1)〜(4)式を毎回の計測時に直ちに使用することができるが、実際には、燃料レベル
センサ102のヒステリシス性能等によって、電圧値及びその変化の度合いが異なることが想定される。このことを検証したのが
図5〜
図7である。
【0027】
図5(a)は、満タン時から徐々に燃料(l)を消費していったときの電圧値(v)の実測値を示す図表であり、
図6はこのグラフである。満タン時から燃料を消費していった場合の変化勾配(tanθ:上記(1)式)は、−0.0243であり、その結果、上記(3)式は−0.0243x+5.4641となった。例えば、ある計測時の電圧値(v)が4.26(
v)から次の計測時には4.14(
v)に減少したとする。このときの燃料消費量(l)は、(4)式にあてはめると、0.12/(−0.0243)=−4.9(l)となる。実測した燃料(l)は、
図5(a)から5.0(l)なので、ややマイナス方向に誤差が生じた。
【0028】
図5(b)は、空タン時から徐々に燃料(l)を増加(給油)していったときの電圧値(v)の実測値を示す図表であり、
図7はこのグラフである。空タン時から燃料を増加していった場合の変化勾配(tanθ:上記(1)式)は、−0.0268であり、その結果、上記(3)式は−0.0268x+5.6331となった。例えば、ある計測時の電圧値(v)が4.48(
v)から次の計測時には4.62(
v)に増加したとする。このときの給油量(l)は、(4)式にあてはめると、−0.14/(−0.0268)=+5.2(l)となる。実測した燃料(l)は、
図5(b)から5.0(l)
なので、ほぼプラス方向に誤差が生じた。
そこで、両方向のデータを平均することとした。すると、誤差が相殺されて+5.05(l)となり、実測値により近い燃料の量を算出することができた。
【0029】
燃料の給油量や消費量をこのように演算により求めることができると、様々な応用が可能となる。例えば入力インタフェース11には、エンジン回転数や車速パルスも入力されるので、これらのデータを用いて、走行距離と燃料消費率(燃費)も自動的に演算により求めることができる。
また、燃料消費時の時刻や走行場所等を関連付けて記録しておけば、どの時刻のどの場所において燃料消費が激しいか等を把握することも容易になる。
【0030】
なお、実際の給油量及び燃料消費量は、運転者や実際の走行環境によっても差異が出ることが予想される。そのため、同じ車両を用いて運転者を代えて走行させ、10回の実測を行った。その結果を
図8〜
図10に示す。それぞれ縦軸は電圧値である。
図5で検出したものと数値が異なっているが、これは燃料レベルセンサ102の規格が異なるためである。変化の傾向は同じである。また、横軸は走行距離を示している。
各回毎の変化勾配(tanθ)は、0.00660(第6回目)〜0.00747(第10回目)であり、平均は0.00707であった。
【0031】
また、各回毎に上記(1)〜(4)式の演算により求めた給油量(l)は、第1回目〜第10回目で、それぞれ187.1、173.1、224.0、172.8、208.2、252.1、181.9、225.9、153.8、195.6であり、実給油量との差異(%)は、+3.9.+2.1、+1.8、+1.6、+4.1、−6.6、−4.2、+2.7、−9.5、+5.7であり、合計で+1.6[%]であった。
この実測結果より、車両が同じ(計器装置も同じ)であれば、運転者による操作の癖や走行環境の相違等を考慮しても、回数を繰り返すことで、誤差は実給油量に近い値に収束することがわかった。
【0032】
従って、予め、給油量(l)、基準値(例えば満タン時の電圧値V(f)あるいは空タン時の電圧値V(e))、計測時の電圧値(V(a)又はV(b))をもとに、変化勾配(tanθ)あるいは角度(θ)又はこれらの平均値を算出しておき、少なくとも角度(θ)又はその平均値を相関値として相関値テーブル15に記録しておくことにより、随時、上記(4)式から電圧値の変化量(ΔV)から燃料の変化量(ΔL)を演算により求めることができる。
例えば、
図11(a)のような実測値において、給油前後の電圧変化量(=a−b)とある地点から給油まで走行したときの電圧変化量(=a−c)とから、給油量(ΔL)については(a−b)/tanθ、消費燃料量(ΔL)については(a−c)/tanθとして求めることができる。
実際には、
図11(b)に示すように、N回の実測を繰り返し行い、給油量あるいは燃料消費量)(ΔL)、電圧変化量(ΔV)、角度(θ)の平均値を求め、角度(θ)の平均値を相関値として記録しておく。また、適宜、実測を繰り返し、相関値テーブル15に記録されている角度(θ)を適宜補正する。
【0033】
[日報作成]
上述したとおり、本実施形態の運行管理装置1によれば、燃料計に入力される電圧値の変化を観測するだけで、燃料の給油量あるいは消費量を、ほぼ実測値に近い数値で、計算により求めることができる。そのため、人手によるデータ入力に依存しなくとも、あるいは、高価な燃料噴射計を用いて燃料の消費量を計測したり、CANやOBDII情報など車両メーカ依存や情報開示のハードル高さに関係なく、簡易かつ安価に、燃料の給油量や消費量を演算により求めることができるようになった。
また、燃費やその平均値等も演算により自動的に求めることができるので、例えば、これらのデータを、図示しないGPS受信機で受信したGPSデータと関連付けてバッファ16に蓄積しておき、適宜、カードリーダライタ20を通じてメモリカード30に記録し、このメモリカード30に記録されたデータを、図示しない運行解析システムで解析することにより、日報等の帳票作成に役立てることができる。
【0034】
例えば、アイドリング時を含めて、演算により求めた燃費の変化を走行区間毎に整理し、グラフ化等により可視化した日報を作成することで、燃費を向上するための新たなルートや時間帯の見直しその他の燃費改善要素の探索に活用することができる。
また、
図12に示すように、自家輸送/委託輸送別、燃料別に、燃費に所定係数を乗算することにより得られるエネルギー使用量等の算定結果121とその合計値122を出力したり、
図13に示すように、燃料別に、各燃料消費量から算出したエネルギー使用量等の算定結果131とその合計値132を出力したりすることができる。
【0035】
また、
図14(a)のような地図情報及びルートマッピング技術と連携させ、ある地点141における燃費の演算結果を
図14(b)のプロット点142を同じ帳票に出力することで、車両の走行軌跡に関する燃費の変化の検証を容易に行うことができる。
【0036】
[変形例]
本実施形態では、図示しない運行解析システムにおいて帳票作成に用いる各種データを演算により生成し、これをバッファ16及びメモリカード30を軽油して運行解析システムに伝達する場合の例を説明したが、上記各種データをメモリカード30を用いず、無線通信によって、ダイレクトに運行解析システムに伝達するようにしても良い。
また、上記各種データを運行管理装置1自体で解析し、表示装置に表示させたり、運行管理装置1自体で印刷して出力する構成も可能である。
【0037】
例えば、運行管理装置1に、運転者が視認可能な画面を有する表示装置と、画面上に
図14(a)に示したような地図を表示させるための地図情報を蓄積した地図情報蓄積手段と、車両の走行軌跡をGPSデータに基づいて生成するとともに生成した走行経路を
図14(a)に示したように地図上にマッピングする走行経路生成手段とを備えるようにする。
そして、バッファ16に記録されている燃料消費率から、地図上にマッピングされた走行経路の任意の地点の指定を契機として、例えば
図14(b)に示したように、当該地点に関連付けられている燃料消費率を、地図と共に画面に表示させるようにする。
【0038】
これにより、ドライバーに、走行ルートによる燃料消費率の変化を時々刻々把握させることができ、より最適な走行ルートを選択させたり、経済的な運転操作の示唆を与えたりすることができる。
【0039】
なお、本実施形態では、相関値として、燃料タンク101における燃料量あるいは走行距離を横軸とし、縦軸を燃料レベル
センサ102で検出された電圧値としたときの、電圧値の変化勾配(tanθ)を用いた場合の例について説明したが、2以上の変数のうち、いずれかの変数を検出することができ、それが、他の変数が導出される関係のデータであれば、同様に適用が可能である。
【0040】
1・・・運行管理装置、10・・・主制御部、11・・・入力インタフェース、12・・・相関値管理部、13・・・燃料管理部、15・・・相関値テーブル、16・・・バッファ、20・・・カードリーダ、30・・・ICカード、100・・・車両、101・・・燃料タンク、102・・・燃料レベル
センサ、103・・・計器装置。