(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第1の鏡面部は、前記電熱要素の付近に一方の焦点を有し、前記電熱要素の下方にもう一方の焦点を有する複数の部分楕円状鏡面部を含むことを特徴とする、請求項1に記載の電気コンロ。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、この改良された電気コンロ1においても、たとえば
図22〜
図25に示すように、電熱要素3から輻射され、第1鏡面部5および第2鏡面部7で反射された熱線は、その全てが、被加熱体Wが載せられた焼網等の敷き部材Pに効率良く照射されるものではなく、未だ、当該電気コンロ1内にこもってしまう熱線が存在するものとなっている。この場合、電熱要素3から輻射された熱線には、第1鏡面部5で反射されても、第2鏡面部7には反射されずに、電気コンロ1の排出口9から出てしまうもの(例えば、
図22の熱線hr参照。)、また、第1鏡面部5および第2鏡面部7で反射されても、被加熱体Wの下側の敷き部材Pには照射されず第1鏡面部5の内側にこもるもの(例えば、
図23,
図24,
図25の熱線hr参照。)、あるいは、被加熱体Wの下側の敷き部材Pに照射されず、被加熱体Wの下側の敷き部材Pの外周側に逃げるもの(例えば、
図23の熱線hr参照。)が存在している。
したがって、この改良された電気コンロ1においても、未だ、反射効率の悪い熱線が存在しているため、熱効率の面においてロスが発生するものとなっている。すなわち、この改良された電気コンロ1においても、熱線の反射効率を高くして熱効率の面でのロスをできるだけ少なくするという課題が、未だ、解決されずに残っているものである。
【0006】
それゆえに、本発明の主たる目的は、鏡面部における熱線の反射効率をより一層高くし、熱効率の面でのロスをより一層少なくすることができる、電気コンロを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1にかかる本発明は、被加熱体の直下から外れたところに配設される電熱要素と、電熱要素を囲うように配置され、電熱要素から輻射された熱線を反射させる第1の鏡面部と、電熱要素の下方に配置され、第1の鏡面部で反射された熱線を略真上に反射させて被加熱体の下側に集熱する回転二次曲面状の第2の鏡面部とを含み、第1の鏡面部は、電熱要素の付近に一方の焦点を有し、電熱要素の下方にもう一方の焦点を有し、電熱要素から輻射された熱線を反射させる部分楕円状鏡面部を含み、第2の鏡面部は、電熱要素の付近に一方の焦点を有し、電熱要素の下方にもう一方の焦点を有する部分楕円状鏡面部を含むことを特徴とする、電気コンロである。
請求項1にかかる本発明では、上記した構成を有するため、電熱要素から輻射された熱線が、第1の鏡面部で反射される。第1の鏡面部で反射された熱線は、第2の鏡面部の作用によって略垂直方向の真上に反射され、被加熱体の下側に集熱される。そのため、被加熱体を加熱させることが可能となる。この電気コンロでは、第1の鏡面部および第2の鏡面部が、それぞれ、電熱要素の付近に一方の焦点を有する部分楕円状鏡面部を含む構成を有しているため、当該部分楕円状鏡面部により、熱線を拡散しないように反射させることが可能となっている。この場合、第1の鏡面部に含まれる部分楕円状鏡面部は、電熱要素から輻射された熱線を拡散しないように第2の鏡面部に反射させることが可能となり、部分楕円状鏡面部を含む第2の鏡面部は、第1の鏡面部で反射された熱線を拡散しないように真上に反射させることが可能となる。
すなわち、この電気コンロでは、従来の電気コンロ(例えば、特許文献1および特許文献2参照。)と比べて、反射効率の悪い熱線を少なくすることができる。それによって、この電気コンロでは、第1の鏡面部および第2の鏡面部における熱線の反射効率がより一層高いものとなり、熱効率の面でのロスをより一層少なくすることが可能となって、当該熱線を有効に被加熱体の下側に照射することが可能となる。
したがって、この電気コンロでは、第1の鏡面部および第2の鏡面部の協働作用によって、たとえば特許文献1および特許文献2に示す従来の電気コンロに比べて、1回か2回かの数少ない反射回数で、電熱要素から輻射された熱線を被加熱体の下側に集熱させることが極めて効率的に実施される。この場合、この電気コンロにおいて、電熱要素から輻射された熱線は、第1の鏡面部および第2の鏡面部で囲まれた内側にこもることが殆ど無く、また、当該電気コンロのサイド(外周面側)に逃げることも殆ど無いものとなっている。そのため、被加熱体を加熱させる加熱範囲を広く取ることができ、加熱範囲の周縁部も中央部も均一にムラ無く加熱することが可能となっている。
また、この電気コンロでは、被加熱体の直下から外れたところに電熱要素が配置されているので、被加熱体が魚や肉等の食物である場合、肉汁や油分等の汚染物が電熱要素に付着する恐れがほとんどない。そのため、電熱要素に付着した汚染物の燃焼による煙の発生が極力抑えられるものとなっている。この場合、電熱要素に付着した汚染物の燃焼による反射効率を低下させる要因も取り除くことができる。
請求項2にかかる本発明は、請求項1にかかる発明に従属する発明であって、第1の鏡面部は、電熱要素の付近に一方の焦点を有し、電熱要素の下方にもう一方の焦点を有する複数の部分楕円状鏡面部を含むことを特徴とする、電気コンロである。
請求項2にかかる本発明では、第1の鏡面部が上記した構成を有する複数の部分楕円状鏡面部を含むため、請求項1にかかる電気コンロに比べて、当該複数の部分楕円状鏡面部の作用によって、電熱要素から輻射された熱線を拡散しないように第2の鏡面部に効率よく反射させることがより一層効果的なものとなる。したがって、この電気コンロでは、請求項1にかかる電気コンロに比べて、より一層、熱線を有効に被加熱体の下側に照射することが可能となっている。
請求項3にかかる本発明は、被加熱体の直下から外れたところに配設される電熱要素と、電熱要素を囲うように配置され、電熱要素から輻射された熱線を反射させる第1の鏡面部と、電熱要素の下方に配置され、第1の鏡面部で反射された熱線を略真上に反射させて被加熱体の下側に集熱する回転二次曲面状の第2の鏡面部とを含み、第1の鏡面部は、電熱要素の付近に一方の焦点を有し、電熱要素の下方にもう一方の焦点を有し、電熱要素から輻射された熱線を反射させる少なくとも3つ以上の部分楕円状鏡面部を含み、第2の鏡面部は、円錐状鏡面部を含むことを特徴とする、電気コンロである。
請求項3にかかる本発明では、上記した構成を有するため、電熱要素から輻射された熱線が、第1の鏡面部で反射される。第1の鏡面部で反射された熱線は、第2の鏡面部の作用によって略垂直方向の真上に反射され、被加熱体の下側に集熱される。そのため、被加熱体を加熱させることが可能となる。
この電気コンロでは、第1の鏡面部が、上記した構成の少なくとも3つ以上の部分楕円状鏡面部を含むため、当該第1の鏡面部の部分楕円状鏡面部により、より一層、電熱要素から輻射された熱線を拡散しないように第2の鏡面部に反射させることが可能となる。
また、円錐状鏡面部を含む第2の鏡面部は、第1の鏡面部で反射された熱線を1回か2回かの数少ない反射回数で略垂直方向の真上に反射させることが可能となる。この場合、請求項3にかかる電気コンロでは、第2の鏡面部が円錐状鏡面部を含む構成となっているため、請求項1にかかる電気コンロのように、第2の鏡面部が部分楕円状鏡面部を含むものと比べれば、当該第2の鏡面部において熱線が拡散されるものとなり、第2の鏡面部における熱線の反射効率が低下するものとなるが、たとえば特許文献1および特許文献2に示す従来の電気コンロと比べてみると、反射効率の悪い熱線を少なくすることが可能となる。そのため、この電気コンロでは、当該従来技術に比べると、熱効率の面でのロスを少なくして熱線を有効に被加熱体の下側に照射することが可能となる。
この電気コンロは、上記した請求項1および請求項2にかかる電気コンロと比べて、特に、第1の鏡面部が少なくとも3つ以上の部分楕円状鏡面部を含み、第2の鏡面部が円錐状鏡面部を含んでいる点で相違するものであり、これらの相違点による作用・効果の違いはあるものの、たとえば特許文献1および特許文献2に示す従来の電気コンロと比べた場合、上述したように、第1の鏡面部において、電熱要素から輻射された熱線の拡散をできるだけ防止し、さらに、第2の鏡面部において、1回か2回かの少ない反射回数で当該熱線を略真上に反射させて被加熱体の下側に集熱させることによって、反射効率をより一層高くし、熱効率の面でのロスをより一層少なくすることが可能となるように、更なる改良を加えた、電気コンロが得られるものである。
なお、上記した請求項1および請求項2にかかる電気コンロにおいて、第1の鏡面部は、電熱要素の付近に一方の焦点を有し、電熱要素の下方にもう一方の焦点を有し、電熱要素から輻射された熱線を反射させる少なくとも3つ以上の部分楕円状鏡面部を含むようにしてもよい。この場合、電熱要素から輻射された熱線を拡散しないように第2の鏡面部に効率よく反射させることがさらにより一層効果的なものとなる。
また、上記した請求項1〜請求項3のいずれかにかかる電気コンロにおいて、電熱要素は、環状の電熱要素を含むようにしてもよい。
また、上記した請求項1〜請求項3のいずれかにかかる電気コンロにおいて、第1の鏡面部は、電熱要素の付近に一方の焦点を有し、電熱要素の下方および上方の少なくとも一方に、もう一方の焦点を有する部分楕円状回転面部を含むようにしてもよい。
また、上記した請求項1〜請求項3のいずれかにかかる電気コンロにおいて、第1の鏡面部は、電熱要素の付近に一方の焦点を有し、電熱要素の下方にもう一方の焦点を有する部分楕円状鏡面部と、電熱要素の付近に一方の焦点を有し、電熱要素の上方にもう一方の焦点を有する部分楕円状鏡面部を含むようにしてもよい。
また、上記した請求項1〜請求項3のいずれかにかかる電気コンロにおいて、電熱要素は、環状の電熱要素を含み、第1の鏡面部は、電熱要素の付近に一方の焦点を有し、環状の電熱要素の直径方向の中心点を中心軸にして対向する電熱要素の付近にもう一方の焦点を有する部分楕円状回転面部を含むようにすることもできる。
また、上記した請求項1〜請求項3のいずれかにかかる電気コンロにおいて、電熱要素は、環状の電熱要素を含み、第1の鏡面部は、電熱要素の付近に一方の焦点を有し、環状の電熱要素の直径方向の中心点を中心軸にして対向する電熱要素の付近にもう一方の焦点を有する部分楕円状回転面部と、電熱要素の付近に一方の焦点を有し、電熱要素の下方および上方の少なくとも一方に、もう一方の焦点を有する部分楕円状回転面部とを含むようにすることもできる。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、鏡面部における熱線の反射効率をより一層高くして、熱効率の面でのロスをより一層少なくすることが可能となるように、更なる改良を加えた、電気コンロが得られる。
【0009】
本発明の上述の目的、その他の目的、特徴および利点は、図面を参照して行う以下の発明の実施の形態の詳細な説明から一層明らかとなろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
[第1実施例]
本実施の形態に係る電気コンロでは、第1の鏡面部および第2の鏡面部において、電熱要素から輻射された熱線の反射効率をより一層高くし、熱効率の面でのロスをより一層少なくするという目的を、電熱要素が配置された付近に、一方の焦点を有する複数の部分楕円状鏡面部を含む第1の鏡面部と、さらに、前記焦点と同じ部位に一方の焦点を有する単一の部分楕円状鏡面部を含む第2の鏡面部とに、熱線を反射させることによって、当該熱線を略真上に反射させて被加熱体の下側に集熱させることで実現した。
【0013】
図1は、本発明の実施の形態の一例を示す断面視的概略正面図であり、
図2は、
図1に示す実施の形態の概略平面図である。また、
図3〜
図9は、
図1および
図2で示した実施の形態に係る電気コンロを用いて被加熱体を加熱したときの電熱要素から輻射された熱線の反射経路を説明するための説明図である。
本実施の形態に係る電気コンロ10は、たとえば
図3〜
図9のいずれかを参照しながら概略的に説明すると、肉,魚,野菜,パン等の被調理物W(以下、「被加熱体W」という。)の直下から外れたところに配設されるシーズヒータ36等の電熱要素と、シーズヒータ36を囲うように配置され、シーズヒータ36から輻射された熱線を反射させる第1の鏡面部12と、シーズヒータ36の下方に配置され、第1の鏡面部12で反射された熱線を略真上に反射させて被加熱体Wの下側に集熱する第2の鏡面部14とを含む構成となっている。
【0014】
本実施の形態に係る電気コンロ10は、特に、シーズヒータ36から輻射された熱線を反射させる第1の鏡面部12および第2の鏡面部14の構成に特徴を有するものであるため、本実施の形態では、主として、第1の鏡面部12、第2の鏡面部14、シーズヒータ36等の電熱要素の構成およびその配置について説明する。
すなわち、この電気コンロ10は、特に、たとえば
図1に示すように、第1の鏡面部12と、第1の鏡面部12の下方に配置される第2の鏡面部14と、第1の鏡面部12の上側に配置され、第1の鏡面部12および第2の鏡面部14で反射された熱線が通過する通過口で且つ熱線の照射口となる開口部16を含む調理ブース18とを有するものである。
【0015】
第1の鏡面部12は、特に、たとえば
図1に示すように、第1部分楕円状鏡面部a,第2部分楕円状鏡面部b,第3部分楕円状鏡面部c,第4部分楕円状鏡面部dおよび第5部分楕円状鏡面部eのたとえば5つの部分楕円状鏡面部を含み、第1の鏡面部12は、5つの部分楕円状鏡面部a〜eが連接されて構成されている。第1部分楕円状鏡面部a〜第5部分楕円状鏡面部eは、それぞれ、部分楕円状回転面部により形成されている。
第1部分楕円状鏡面部aは、一方の焦点Faおよびもう一方の焦点Faを有する回転楕円面Aの一部分の面として形成されている。同様に、第2部分楕円状鏡面部bは、一方の焦点Fbおよびもう一方の焦点Fbを有する回転楕円面Bの一部分の面として形成され、第3部分楕円状鏡面部cは、一方の焦点Fcおよびもう一方の焦点Fcを有する回転楕円面Cの一部分の面として形成され、第4部分楕円状鏡面部dは、一方の焦点Fdおよびもう一方の焦点Fdを有する回転楕円面Dの一部分の面として形成され、第5部分楕円状鏡面部eは、一方の焦点Feおよびもう一方の焦点Feを有する回転楕円面Eの一部分の面として形成されている。なお、上記した「回転楕円面」とは、回転楕円体の表面をいうものである。
【0016】
この場合、第1部分楕円状鏡面部a〜第5部分楕円状鏡面部eの一方の焦点Fa〜Feは、同じ位置に配置されている。つまり、第1部分楕円状鏡面部a〜第5部分楕円状鏡面部eの一方の焦点Fa〜Feは、1つの焦点を共有するものとなっている。また、第1部分楕円状鏡面部a〜第5部分楕円状鏡面部eは、それぞれ、当該第1部分楕円状鏡面部a〜第5部分楕円状鏡面部eのもう一方の焦点Fa〜Feが、第1の鏡面部12よりも下方に位置するように構成されている。
【0017】
第1の鏡面部12を構成する第1部分楕円状鏡面部a〜第5部分楕円状鏡面部eは、たとえばステンレス,銀等の単一の金属板を板金作業等で折り曲げ加工することで形成され、少なくとも、当該第1部分楕円状鏡面部a〜第5部分楕円状鏡面部eの内周面となる面は、鏡面加工が施されて鏡面状態に形成されている。
【0018】
第1の鏡面部12の上側には、調理ブース18が配設されている。調理ブース18は、特に、
図1に示すように、円筒状の底枠20と、底枠20の上端周縁部に連接されるホッパ部22と、ホッパ部22の上端周縁部から外側に突出する平面視円形で環状の突出片24と、突出片24の外周端縁から略垂直に延び設けられる立ち上がり片26と、断面L字状のフランジ片28を備え、立ち上がり片26の上端周縁部に設けられるブラケット30とを含む構成となっている。調理ブース18は、第1の鏡面部12と接続されている。この場合、第1の鏡面部12の一端周縁部および他端周縁部には、それぞれ、外方に突出するフランジ片32および34が設けられている。第1の鏡面部12の一方のフランジ片32は、調理ブース18の底枠20の下端周縁部と接続される。
【0019】
この調理ブース18において、被加熱体Wが載置される焼き網(金網)あるいは金格子等の敷き部材100を支持するための機能を突出片24が担い、当該調理ブース18をたとえばテーブルに組み込む際の取付け片としての機能をブラケット32が担っている。
【0020】
第1の鏡面部12の内側には、電熱要素として、たとえば2つの円環状のシーズヒータ36が配設されている。このシーズヒータ36は、たとえば
図3〜
図9に示すように、被加熱体Wの直下から外れたところに配設されている。この場合、第1の鏡面部12は、シーズヒータ36の2つの端子(図示せず)を挿通するための2つの貫通孔(図示せず)を有し、当該貫通孔(図示せず)に、シーズヒータ36の2つの端子(図示せず)が挿通された状態で、且つ、第1の鏡面部12の内面側に配置された支持ブラケット(図示せず)により、シーズヒータ36は、第1の鏡面部12の内側に保持されている。つまり、シーズヒータ36は、第1の鏡面部12により囲われるようにして配置されるものとなっている。
【0021】
シーズヒータ36は、特に、たとえば
図1に示すように、第1の鏡面部12の第1部分楕円状鏡面部a〜第5部分楕円状鏡面部eの一方の焦点Fa〜Feの近傍に位置するように、第1の鏡面部12の内側に囲われるように配設されている。そして、第1の鏡面部12は、第1部分楕円状鏡面部a〜第5部分楕円状鏡面部eのもう一方の焦点Fa〜Feがシーズヒータ36よりも下方に位置するような構成となるように、第1部分楕円状鏡面部a〜第5部分楕円状鏡面部eが配置された態様となっている。
【0022】
なお、電熱要素としては、シーズヒータ36以外にも、たとえば遠赤外線を多く放射する炭化珪素ヒータ等のセラミックヒータを用いてもよく、この場合、シーズヒータ36は、低電力用として用いられ、セラミックヒータは、高電力用として用いられる。また、電熱要素としては、遠赤外線ヒータ等も適宜用いられ得る。
さらに、本実施の形態では、電熱要素としてのたとえばシーズヒータ36が円環状に形成されているが、それに限定されるものではなく、電熱要素は、たとえば平面視矩形環状、平面視方形環状、平面視三角形環状等に形成されて、第1の鏡面部12により囲われるようにして、第1の鏡面部12の内側に配置されてもよい。
【0023】
第1の鏡面部12の下方には、回転二次曲面状の第2の鏡面部14が配設されている。第2の鏡面部14は、特に、
図1に示すように、たとえば1つの部分楕円状鏡面部sを含む。この部分楕円状鏡面部sは、一方の焦点Fsおよびもう一方の焦点Fsを有する回転楕円面Sの一部分の面として形成されている。この部分楕円状鏡面部sは、シーズヒータ36の付近に一方の焦点Fsを有し、シーズヒータ36の下方にもう一方の焦点Fsを有するように配設されている。上記した「回転楕円面」とは、回転楕円体の表面をいうものである。
【0024】
この場合、上記した部分楕円状鏡面部sの一方の焦点Fsは、
図1に示すように、第1の鏡面部12の第1部分楕円状鏡面部a〜第5部分楕円状鏡面部eの一方の焦点Fa〜Feと同じ位置に配置されるものとなっている。つまり、この部分楕円状鏡面部sの一方の焦点Fsは、第1の鏡面部12の第1部分楕円状鏡面部a〜第5部分楕円状鏡面部eの一方の焦点Fa〜Feと、1つの焦点を共有するものとなっている。また、この部分楕円状鏡面部sは、当該部分楕円状鏡面部sのもう一方の焦点Fsが、第1の鏡面部12および第2の鏡面部14よりも下方に位置するように構成されている。
【0025】
この第2の鏡面部14を構成する部分楕円状鏡面部sは、たとえばステンレス,銀等の単一の金属板を板金作業等で折り曲げ加工することで形成され、少なくとも、当該部分楕円状鏡面部sの内周面となる面は、鏡面加工が施されて鏡面状態に形成されている。
また、第2の鏡面部14の上端周縁部には、外方に突出する平面視円形環状のフランジ片38が形成されている。この第2の鏡面部14と第1の鏡面部12とは、当該第2の鏡面部14のフランジ片38および第1の鏡面部12のもう一方のフランジ片34を適宜な連結方法(例えば、ボルト・ナット、連結ピン、ビス、凹凸結合、その他の連結手段)によって、取り外し自在に連結されてセットされる。
【0026】
なお、第2の鏡面部14は、その底部に、
図1および
図2に示すように、たとえば平面視円形の排出口40を有する。当該排出口40は、当該電気コンロ10で肉,魚,野菜,パン等の被加熱体Wを調理した際に発生する肉汁、油分、水分等の汚染物、あるいは、第1の鏡面部12、第2の鏡面部14および調理ブース18等を洗浄した際の排液等を外部に排出するための機能を担うものである。
【0027】
本実施の形態にかかる電気コンロ10では、
図3〜
図9に示すように、調理ブース18の突出片24の上面に、焼き網(金網)ないし金格子等の敷き部材100が載置される。敷き部材100の上には、被加熱体Wとして、たとえば肉,魚,野菜,パン等の被調理物が載置される。
【0028】
本実施の形態にかかる電気コンロ10では、上述した構成を有するため、
図3〜
図9に示すように、シーズヒータ36から輻射された熱線が、第1の鏡面部12で反射される。第1の鏡面部12で反射された熱線は、第2の鏡面部14の作用によって略垂直方向の真上に反射され、被加熱体Wの下側に集熱される。そのため、被加熱体Wを加熱させることができる。当該電気コンロ10では、第1の鏡面部12および第2の鏡面部14が、それぞれ、シーズヒータ36の付近に一方の焦点を有する第1の鏡面部12の第1部分楕円状鏡面部a〜第5部分楕円状鏡面部eおよび第2の鏡面部14の部分楕円状鏡面部sを有するので、当該第1部分楕円状鏡面部a〜第5部分楕円状鏡面部eおよび部分楕円状鏡面部sによって、熱線を拡散しないように反射させることができる。この場合、第1の鏡面部12に含まれる第1部分楕円状鏡面部a〜第5部分楕円状鏡面部eは、シーズヒータ36から輻射された熱線を拡散しないように第2の鏡面部14の部分楕円状鏡面部sに反射させることができ、当該第2の鏡面部14の部分楕円状鏡面部sは、第1の鏡面部12で反射された熱線を拡散しないように真上に反射させることができる。
【0029】
そのため、当該電気コンロ10では、たとえば
図21〜
図25に示す従来の電気コンロ1と比べて、反射効率の悪い熱線を少なくすることができる。すなわち、当該電気コンロ10では、第1の鏡面部12および第2の鏡面部14における熱線の反射効率がより一層高いものとなり、熱効率の面でのロスをより一層少なくすることができ、当該熱線を有効に被加熱体Wの下側に照射することができる。
【0030】
したがって、当該電気コンロ10では、第1の鏡面部12および第2の鏡面部14の協働作用によって、たとえば
図21〜
図25に示す従来の電気コンロ1に比べて、より一層、1回か2回かの数少ない反射回数で、シーズヒータ36から輻射された熱線を被加熱体Wの下側に集熱させることが極めて効率的に実施することができる。この場合、当該電気コンロ10において、シーズヒータ36から輻射された熱線は、
図3〜
図9に示すように、第1の鏡面部12および第2の鏡面部14で囲まれた内側にこもることが殆ど無く、また、当該電気コンロ10のサイド(外周面側)に逃げることも殆ど無いものとなっている。そのため、被加熱体Wを加熱させる加熱範囲を広く取ることができ、加熱範囲の周縁部も中央部も均一にムラ無く加熱することができる。
すなわち、当該電気コンロ10では、シーズヒータ36からの熱線が敷き部材100の全体に均一に照射されるので、敷き部材100に載せられた被加熱体Wに焼きムラが生ずる等の問題、また、電気コンロ10のサイド(外周側)に逃げた熱線の影響により、当該電気コンロ10の外周面が熱くなったりする等の懸念も払拭されるものとなっている。
【0031】
また、当該電気コンロ10では、被加熱体Wの直下から外れたところに、シーズヒータ36が配置されているので、被加熱体Wが魚や肉等の食物である場合、肉汁や油分等の汚染物がシーズヒータ36に付着する恐れが殆ど無い。そのため、シーズヒータ36に付着した汚染物の燃焼による煙の発生を極力抑えることができる。この場合、シーズヒータ36に付着した汚染物の燃焼による反射効率を低下させる要因も取り除くことができる。
なお、シーズヒータ26に変えて、たとえば炭化珪素ヒータを用いた場合には、熱線に多くの遠赤外線を含むので、調理食材内部まで加熱する事ができ、内部の水分を保ったまま表面を適度に焦がす調理も可能となる。
【0032】
図3〜
図9では、シーズヒータ36から放射される熱線の反射状態が、主として、当該
図3〜
図9で見て、電気コンロ10の中心軸x−x線の右側に図示されている一方の鏡面部12および第2の鏡面部14を中心に図示されているが、これは便宜上、単に、見易くするためのものであり、実際には、当該
図3〜
図9で見て、電気コンロ10の中心軸x−x線の左側に図示されているもう一方の鏡面部12および第2の鏡面部14においても同様に、熱線の反射状態が発生しているものである。
【0033】
[第2実施例]
図10は、本発明の実施の形態の他の例を示す断面視的概略正面図であり、
図11は、
図10に示す実施の形態の概略平面図である。また、
図12〜
図20は、
図10および
図11で示した実施の形態に係る電気コンロを用いて被加熱体を加熱したときの電熱要素から輻射された熱線の反射経路を説明するための説明図である。
本実施の形態(第2実施例)に係る電気コンロ10は、
図1〜
図9を参照しながら説明した上述の実施の形態(第1実施例)と比べて、特に、先ず、第1の鏡面部12の構成が相違するものである。この場合、
図1〜
図9に示す実施の形態(第1実施例)では、第1の鏡面部12が、たとえば5つの部分楕円状鏡面部(第1部分楕円状鏡面部a〜第5部分楕円状鏡面部e)で形成され、当該第1部分楕円状鏡面部a〜第5部分楕円状鏡面部eのもう一方の焦点Fa〜Feが、シーズヒータ36の下方に位置するように構成されている。それに対して、
図10〜
図20に示す本実施の形態(第2実施例)では、第1の鏡面部12が、たとえば2つの直線状の鏡面部と、たとえば5つの部分楕円状鏡面部とで形成され、当該5つの部分楕円状鏡面部のもう一方の焦点は、シーズヒータ36の下方に位置するものと上方に位置するものとが混在した構成となっている。
【0034】
すなわち、本実施の形態(第2実施例)の第1の鏡面部12は、特に、
図10に示すように、その一端周縁側および他端周縁側に、それぞれ配置される、たとえば直線状の第1直線状鏡面部fおよび第2直線状鏡面部gを含む。第1直線状鏡面部fおよび第2直線状鏡面部g間には、第1部分楕円状鏡面部α,第2部分楕円状鏡面部β,第3部分楕円状鏡面部γ,第4部分楕円状鏡面部δおよび第5部分楕円状鏡面部εのたとえば5つの部分楕円状鏡面部が、その順で配置されている。
【0035】
この場合、第1部分楕円状鏡面部αは、一方の焦点Fαおよびもう一方の焦点Fαを有する回転楕円面Αの一部分の面として形成されている。同様に、第2部分楕円状鏡面部βは、一方の焦点Fβおよびもう一方の焦点Fβを有する回転楕円面Βの一部分の面として形成され、第3部分楕円状鏡面部γは、一方の焦点Fγおよびもう一方の焦点Fγを有する回転楕円面Γの一部分の面として形成され、第4部分楕円状鏡面部δは、一方の焦点Fδおよびもう一方の焦点Fδを有する回転楕円面Δの一部分の面として形成され、第5部分楕円状鏡面部εは、一方の焦点Fεおよびもう一方の焦点Fεを有する回転楕円面Εの一部分の面として形成されている。なお、上記した「回転楕円面」とは、回転楕円体の表面をいうものである。
【0036】
本実施の形態(第2実施例)では、第1部分楕円状鏡面部α〜第5部分楕円状鏡面部εの一方の焦点Fα〜Fεは、同じ位置に配置されている。つまり、第1部分楕円状鏡面部α〜第5部分楕円状鏡面部εの一方の焦点Fα〜Fε、1つの焦点を共有するものとなっている。また、第1部分楕円状鏡面部α,第4部分楕円状鏡面部δおよび第5部分楕円状鏡面部εは、当該第1部分楕円状鏡面部α,第4部分楕円状鏡面部δおよび第5部分楕円状鏡面部εのもう一方の焦点Fα,FδおよびFδが、それぞれ、第1の鏡面部12よりも下方で且つシーズヒータ36よりも下方に位置するように構成されている。さらに、第2部分楕円状鏡面部βおよび第3部分楕円状鏡面部γは、当該第2部分楕円状鏡面部βおよび第3部分楕円状鏡面部γのもう一方の焦点FβおよびFγがシーズヒータ36よりも上方に位置するように構成されている。
【0037】
また、
図1〜
図9に示す実施の形態(第1実施例)では、第2の鏡面部14が、部分楕円状鏡面部sを含む構成となっているのに対して、
図10〜
図20に示す本実施の形態(第2実施例)では、特に、
図10に示すように、第2の鏡面部14が、円錐状鏡面部iを含んでいる点で相違している。
なお、本実施の形態(第2実施例)では、第1の鏡面部12の一端周縁部および他端周縁部には、それぞれ、外方に突出するフランジ片42および44が設けられ、また、第2の鏡面部14の上端周縁部には、外方に突出する平面視円形環状のフランジ片46が形成されている。この第2の鏡面部14のフランジ片46は、第1の鏡面部12のもう一方のフランジ片44とその突出長さが略同じに形成されている。この第2の鏡面部14と第1の鏡面部12とは、当該第2の鏡面部14のフランジ片46および第1の鏡面部12のもう一方のフランジ片44を適宜な連結方法(例えば、ボルト・ナット、連結ピン、ビス、凹凸結合、その他の連結手段)によって、取り外し自在に連結されてセットされる。
【0038】
図10〜
図20に示す本実施の形態(第2実施例)では、上述した構成を有するため、
図12〜
図20に示すように、たとえば
図21〜
図25に示す従来の電気コンロ1と比べて、当該第1の鏡面部の第1部分楕円状鏡面部α〜第5部分楕円状鏡面部εによって、シーズヒータ36から輻射された熱線を拡散しないように第2の鏡面部14に反射させることができる。さらに、円錐状鏡面部iを含む第2の鏡面部14は、第1の鏡面部12で反射された熱線を1回か2回かの数少ない反射回数で略垂直方向の真上に反射させることができる。
【0039】
図12〜
図20では、シーズヒータ36から放射される熱線の反射状態が、主として、当該
図12〜
図20で見て、電気コンロ10の中心軸x−x線の右側に図示されている一方の鏡面部12および第2の鏡面部14を中心に図示されているが、これは便宜上、単に、見易くするためのものであり、実際には、当該
図12〜
図20で見て、電気コンロ10の中心軸x−x線の左側に図示されているもう一方の鏡面部12および第2の鏡面部14においても同様に、熱線の反射状態が発生しているものである。
【0040】
この場合、本実施の形態(第2実施例)では、第2の鏡面部14が円錐状鏡面部iを含む構成となっているので、
図1〜
図9に示す実施の形態(第1実施例)のように、第2の鏡面部14が部分楕円状鏡面部(第1部分楕円状鏡面部a〜第5部分楕円状鏡面部e)を含むものと比べれば、当該第2の鏡面部14において熱線が拡散されるものとなり、第2の鏡面部14における熱線の反射効率が低下するものとなるが、たとえば
図21〜
図25に示す従来の電気コンロ1と比べると、反射効率の悪い熱線を少なくすることができる。そのため、本実施の形態(第2実施例)では、当該従来の電気コンロ1に比べると、熱効率の面でのロスを少なくして熱線を有効に被加熱体の下側に照射することができる。
【0041】
すなわち、本実施の形態(第2実施例)に係る電気コンロ10は、
図1〜
図9に示す実施の形態(第1実施例)に係る電気コンロ10と比べて、上述した相違点による作用・効果の違いはあるものの、たとえば
図21〜
図25に示す従来の電気コンロ1と比べた場合、第1の鏡面部12において、シーズヒータ36から輻射された熱線の拡散をできるだけ防止し、さらに、第2の鏡面部14において、1回か2回かの少ない反射回数で当該熱線を略真上に反射させて被加熱体Wの下側に集熱させることによって、反射効率をより一層高くし、熱効率の面でのロスをより一層少なくすることができるように、更なる改良を加えた、電気コンロが得られるものとなっている。
【0042】
なお、上記した第1実施例および第2実施例に係る電気コンロにおいて、第1の鏡面部12は、シーズヒータ36の付近に一方の焦点を有し、シーズヒータ36の直径方向の中心点を中心軸にして対向する当該シーズヒータ36の付近にもう一方の焦点を有する部分楕円状回転面部を含むようにすることもできる。
また、第1の鏡面部12は、シーズヒータ36の付近に一方の焦点を有し、シーズヒータ36の直径方向の中心点を中心軸にして対向するシーズヒータ36の付近にもう一方の焦点を有する部分楕円状回転面部と、シーズヒータ36の付近に一方の焦点を有し、シーズヒータ36の下方および上方の少なくとも一方に、もう一方の焦点を有する部分楕円状回転面部とを含むようにすることもできる。