(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記トランジスタは、窒化ガリウム(GaN)で形成されたチャネル層と、該チャネル層の上に配置された窒化アルミニウムガリウムで形成されたバリア層とを含む、請求項1に記載のトランジスタ。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下の記載は、本開示における実装に適した特定の情報を含む。当業者は、本開示をここで具体的に議論するのとは異なる様式で実装できることを理解するだろう。本出願の図面および添付の詳細な説明は単に代表的な実装に関するものである。他に断らない限り、図面間の類似または対応する要素は、類似または対応する参照番号により示されている。さらに、本願における図面は、概して伸縮して実際の相対的な寸法に対応させる意図はない。
【0010】
上述のように、パワートランジスタに対する電圧要求は増加し続けているため、パワートランジスタが電源オフの時のパンチスルー耐性を提供するようにより長いゲートが常に要求されている。しかし、さらに上述したように、より長いゲート長は、製造中のパワートランジスタ表面への損傷に起因する、ゲート下方に存在する導電性チャネルの劣化をもたらしうる。例えば、III−V族高電子移動度トランジスタ(III−V族HEMT)の一部として実装されたバリア層への損傷は、HEMTの導電性チャネルを提供する2次元電子ガス(2DEG)を劣化させて、その結果、性能を妥協させうる。
【0011】
図1は、従来のトランジスタの断面図を示している。
図1に示すように、従来のトランジスタ100は、半導体本体110の表面119上に位置するドレイン電極120とソース電極130とを含む。また、従来のトランジスタ100は、活性ゲート領域またはチャネル領域117上に配置された、ゲート電極154とゲート誘電体140とを含むゲート150を有する。
図1にさらに示すように、ゲート150はゲート長152を有する。幾つかの実装において、ゲート150は、金属−半導体ゲート電極をゲート電極154として含み、金属ゲート電極とAlGaNバリアまたはGaNキャップ層との間にP型窒化ガリウム(GaN)またはP型窒化アルミニウムガリウム(AlGaN)層を含むことができることを注意されたい。
【0012】
半導体本体110は、HEMTのようなパワートランジスタとして動作するように構成されているIII−V族本体とすることができる。例えば、半導体本体は、半導体本体110の表面119を与えるIII−V族ヘテロ構造を含むことができ(ヘテロ構造はそれ自体
図1に明確に示されていない)、活性ゲート領域またはチャネル領域117において2DEG導電性チャネルを生成するように構成できる。
【0013】
しかし、従来のトランジスタ100は、従来のトランジスタ100の製造中に半導体本体110の表面119への損傷に起因する、チャネル領域117に生成される導電性チャネルの劣化を受ける可能性がある。特に、チャネル領域117における導電性チャネルは、ゲート長152を有する活性ゲート領域の製造中の表面119の比較的大きな露出に起因して、表面119上へのゲート150の製造により劣化されうる。例えば、活性ゲート領域またはチャネル領域117の製造は、活性ゲート領域またはチャネル領域117の形成およびゲート誘電体140の製造前に、表面119でのフィールド窒化膜または別の保護誘電層をエッチング除去するステップを含むことができる(フィールド窒化膜は
図1に示されていない)。
【0014】
半導体本体100の表面119でのフィールド窒化膜のエッチング除去は、典型的には、ゲート長152のほぼ全範囲に亘る表面119の露出をもたらす。ゲート長152に亘る、露出表面119のウェットまたはドライエッチング液でありうるエッチング剤との反応は、活性ゲート領域またはチャネル領域117における半導体本体110のバリア層を劣化して、シート抵抗の増加またはそこに形成された導電性チャネルの劣化をもたらしうる。例えば、表面119までのフィールド窒化膜のエッチング除去は、チャネル領域117付近の荷電キャリアの埋め込みまたは除去により、ゲート誘電体140下方の半導体本体110の表面状態を変化させうる。さらに、このような処理は、GaNキャップ層またはバリア層の薄厚化またはバリア層上への望ましくない薄膜層の形成をもたらしうる。結果として、導電性チャネルの劣化は、ゲート誘電体140製造中の表面119の露出範囲に対応しうるため、ゲート長152の増加は、導電性チャネルのより大きな劣化を伴う。
【0015】
このように、より高電圧でのパンチスルー耐性に必要なより長いゲート長の実装の結果、従来のトランジスタ100の効率および熱安定性は妥協されうる。本願は、製造中のトランジスタの導電性チャネルに対する劣化を十分に低減または防止しつつ、装置のパンチスルー破壊を防止するのに十分な、より長い有効ゲート長を有する、パワートランジスタのようなトランジスタの実装を可能にする解決策を開示する。
図2から
図5を示し参照して説明するように、本発明の概念の様々な実装は、セグメント化ゲート領域の使用によりこの有利な結果を達成する。
【0016】
図2は、一実装に従う、セグメント化ゲート領域を有するトランジスタの断面図を示している。トランジスタ200は、半導体本体210の表面219上に位置するドレイン電極220とソース電極230とを含む。また、トランジスタ200は、第1および第2のゲート誘電体セグメント241および242、並びにセグメント化誘電体セグメント261上に形成されたゲート電極254を有するゲート250を含む。
図2には、有効ゲート長252、セグメント化誘電体セグメント長265および第1および第2のゲート誘電体セグメント長245および246のそれぞれも示されている。
【0017】
トランジスタ200は、例えば高電圧トランジスタとして実装されたパワートランジスタとすることができ、絶縁ゲート電界効果トランジスタ(IGFET)またはヘテロ構造FET(HFET)の形態をとることができる。一実装において、トランジスタ200は、金属−酸化膜−半導体FET(MOSFET)のような金属−絶縁体−半導体FET(MISFET)とすることができる。代わりに、パワーHFETとして実装された時には、トランジスタ200は、2DEGを生成するHEMTとすることができる。
【0018】
例えば、半導体本体は、AlGaN、窒化インジウムガリウム(InGaN)および窒化アルミニウムインジウムガリウム(AlInGaN)のような、GaNおよび/またはその合金を含むIII族窒化物材料で形成できる。これらの材料は、比較的広い直接遷移型のバンドギャップおよび強い圧電分極を有する半導体材料であり、高破壊電圧および2DEGの生成を可能にする。その結果、GaNのようなIII族窒化物材料は、高出力密度および高効率スイッチングが要求される多くのマイクロエレクトロニクス用途において使用されている。
【0019】
ゲート電極254は、例えば導電性ポリシリコン電極または金属電極として実装できる。ゲート電極254は、第1および第2ゲート誘電体セグメント241および242、並びにセグメント化誘電体セグメント261上に形成される。空乏モード(ノーマリオン)HEMTにおいては、第1および第2ゲート誘電体セグメント241および242は、ドレイン電極220とソース電極230との間のチャネル領域217における導電性チャネルを空乏化することによりトランジスタ200が電源オフにされるのを可能にする。第1および第2のゲート誘電体セグメント241および242は、例えば酸化シリコン(SiO
2)または窒化シリコン(Si
3N
4)のような任意の適切なゲート誘電体材料で形成できる。
【0020】
トランジスタ200は、第1のゲート誘電体セグメント241と第2のゲート誘電体セグメント242との間に位置し、セグメント化誘電体セグメント長265を有するセグメント化誘電体セグメント261も含む。第1および第2のゲート誘電体セグメント241および242と同様に、セグメント化誘電体セグメント261は、酸化シリコンまたは窒化シリコン、あるいは任意の別の適切な誘電体材料で形成できる。しかし、
図2に示すように、セグメント化誘電体セグメント261は、第1および第2のゲート誘電体セグメント241および242よりも十分に厚い。
【0021】
図2において、第1および第2のゲート誘電体セグメント241および242を形成するのに利用した誘電体材料は、セグメント化誘電体セグメント261を形成するのに利用した誘電体材料と異なっているように示されているが、その表示は単にこれらのそれぞれの特徴を区別するのを補助するために与えられていることに注意されたい。幾つかの実装において、酸化シリコンまたは窒化シリコンのような同じ誘電体材料を利用して第1および第2のゲート誘電体セグメント241および242、並びにセグメント化誘電体セグメント261を形成することが有利あるいは望ましいだろう。しかし、セグメント化誘電体セグメント261、並びに第1および第2のゲート誘電体セグメント241および242が同じ誘電体材料を用いて実装される実装においても、セグメント化誘電体セグメント261は、第1および第2のゲート誘電体セグメント241および242よりも厚いことに注意されたい。
【0022】
セグメント化誘電体セグメント261は、その比較的大きな厚さのために、その下方で2DEGを空乏化させるのに第1および第2のゲート誘電体セグメント241および242よりも大きなピンチオフ電圧を有する。換言すれば、セグメント化誘電体セグメント261の下方のチャネル領域217の導電性チャネルにおけるピンチオフ電圧の絶対値V
pSepは、第1および第2のゲート誘電体セグメント241および242の下方のチャネル領域217の導電性チャネルにおけるピンチオフ電圧の絶対値V
pGateよりも大きく、すなわち|V
pSep|>|V
pGate|である。ある実装において、セグメント化誘電体セグメント261の下方のピンチオフ電圧が、第1および第2のゲート誘電体セグメント241および242の下方のピンチオフ電圧よりも2〜3倍大きいのが有利であろう。つまり、幾つかの実装において、[(2×|V
pGate|]≦|V
pSep|≦[(3×|V
pGate|]である。
【0023】
幾つかの実装において、例えばセグメント化誘電体セグメント261は、約50ナノメートルから約500ナノメートル(約50nm〜約500nm)の範囲の厚さを有することができる。幾つかの実装において、第1および第2のゲート誘電体セグメント241および242は、約10nm〜約50nmの範囲の厚さを有することができる。1つの特定の実装において、例えば、セグメント化誘電体セグメント261は、第1および第2のゲート誘電体セグメント241および242が約30nmの厚さを有するように形成されるのに対して、約100nmの厚さを有するように形成できる。
【0024】
パンチスルー破壊防止のために、トランジスタ200は、第1および第2のゲート誘電体セグメント241および242、並びにセグメント化誘電体セグメント261の和にほぼ等しい有効ゲート長を有する。しかし、
図2の実装によれば、有効ゲート長252は、同程度の範囲のチャネル領域217に表面219にて損傷を与えることなく実現できる。
【0025】
例えば、
図2に示した代表的な実装において、ゲート250の製造は、例えばフィールド窒化膜または別の保護誘電体層(
図2に示されていない)をエッチング除去することにより、第1および第2のゲート誘電体セグメント241および242の活性ゲート領域を収容するように表面219の露出することのみを必要とする。その結果、損傷を与える表面219の範囲が十分に小さいにもかかわらず(つまり、長さ245+長さ246)、有効ゲート長252を有するようにトランジスタ200を製造できる。このように、セグメント化誘電体セグメント261は、トランジスタ200の有効ゲート長の増加を引き起こし、トランジスタ200の製造中の表面219への損傷を低減もしつつ、トランジスタ200がオフの時のドレイン電極220とソース電極230との間のパンチスルー破壊に対する耐性を改善する。
【0026】
セグメント化誘電体セグメント261は、トランジスタ200に対する改善された熱安定性という追加の恩恵を提供することができる。従来のパワートランジスタにおいて、例えば半導体本体210に一般的に対応する半導体本体は、ゲート250下方で加熱する傾向にある。幾つかの条件下で、これは、熱暴走またはキャリアの短絡効果を不必要にもたらしうる。第1のゲート誘電体セグメント241と第2のゲート誘電体セグメント242との間にセグメント化誘電体セグメント261が位置する実装は、劣化されたチャネル電導を受け、これらの効果を悪化しうるゲート250下の面積を最小化し、従ってより適切な装置を提供できる。例えば、トランジスタ200は、
図1に示した従来のトランジスタ100よりも、飽和状態での大きな熱安定性を有する。
【0027】
幾つかの実装において、トランジスタ200がオフの時のドレイン電極220とソース電極230との間のパンチスルー破壊に対する高い耐性を維持するように、約2マイクロメートル(2.0μm)より大きな有効ゲート長252を形成することが有利または望ましいだろう。幾つかの実装において、第1および第2のゲート誘電体セグメント長245および246を約0.75μmに制限することが有利または望ましいだろう。幾つかの実装において、半導体本体210の表面219へのエッチング起因の損傷を最小化するために、セグメント化誘電体セグメント長265を増加させるのが有利または望ましい。1つの代表的な実装によれば、トランジスタ200は、それぞれ約0.7μm寄与する第1および第2のゲート誘電体セグメント241および242、並びに約0.6μm寄与するセグメント化誘電体セグメント261により約2.0μmの有効ゲート長252を有する。
【0028】
図3は、
図2に示した実装に一般的に対応するセグメント化ゲート誘電体領域を有する代表的なトランジスタの平面図(上面図)を示している。
図3は、半導体本体310と、ドレイン電極320と、ソース電極330とを含むトランジスタ300の一部を示している。なお、
図3により示される斜視図は、
図2におけるゲート電極254が「透き通って」いるように示されている。このように、
図3は、第1および第2のゲート誘電体セグメント341および342、並びに第1のゲート誘電体セグメント341と第2のゲート誘電体セグメント342との間に位置するように形成されたセグメント化誘電体セグメント361を示している。
図3には、有効ゲート長352も示されている。
【0029】
半導体本体310、ドレイン電極320、ソース電極330および有効ゲート長352は、
図2における半導体本体210、ドレイン電極220、ソース電極230および有効ゲート長252にそれぞれ対応する。また、
図3における第1および第2のゲート誘電体セグメント341および342、並びにセグメント化誘電体セグメント361は、
図2における第1および第2のゲート誘電体セグメント241および242、並びにセグメント化誘電体セグメント261にそれぞれ対応している。
【0030】
図3に示した実装によれば、第1および第2のゲート誘電体セグメント341および342、並びにセグメント化誘電体セグメント361は、ソース電極330に巻き付いている。結果的に、有効ゲート長352を有するトランジスタ300のゲートも同様に、ソース電極330に巻き付いている。その結果、本代表的実装に示されるように、トランジスタ300は「競走場」トポロジーを有するように構成できる。
【0031】
図4は、別の実装に従う、セグメント化ゲート領域を有する代表的なトランジスタのより詳細な断面図を示している。また、トランジスタ400は、第1、第2および第3ゲート誘電体セグメント441、442および443、並びに第1および第2セグメント化誘電体セグメント461および462上に形成されたゲート電極454を有するゲート450を含む。
図4には、有効ゲート長452、第1および第2のセグメント化誘電体セグメント長465および466、第1、第2および第3ゲート誘電体セグメント長445、446および447、フィールド誘電体セグメント471および472並びにフィールドプレート481および482もそれぞれ示されている。
【0032】
トランジスタ400およびゲート電極454は、
図2におけるトランジスタ200およびゲート電極254に一般的に対応し、上記特徴に一般的に対応するものに由来する任意の特性を共有することができる。また、
図4における有効ゲート長452および半導体本体410は、
図2における有効ゲート長252および半導体本体210にそれぞれ対応する。
図4における第1、第2および第3ゲート誘電体セグメント441、442および443は、
図2における第1および第2ゲート誘電体セグメント241および242に対応する一方、第1および第2セグメント化誘電体セグメント461および462は、セグメント化誘電体セグメント261に対応する。さらに、
図4におけるドレイン電極420およびソース電極430は、
図2におけるドレイン電極220およびソース電極230にそれぞれ対応する。
【0033】
図4におけるトランジスタ400は、2つのゲート誘電体セグメントおよび1つのセグメント化誘電体セグメントを含む
図2におけるトランジスタ200よりも多くのゲート誘電体セグメント(3)およびセグメント化誘電体セグメント(2)を含むことに注意されたい。一般的には、本発明の概念の実装は、複数のゲート誘電体セグメント、およびそれらの間に位置するように形成された1以上のセグメント化誘電体セグメントを含む。トランジスタ200と同様に、
図4におけるトランジスタ400も、
図3に示した代表的なレイアウトを用いて実装できることもさらに注意されたい。換言すれば、ゲート電極454、第1、第2および第3ゲート誘電体セグメント441、442および443、並びに第1および第2セグメント化誘電体セグメント461および462は、「競走場」トポロジーにおいてトランジスタ400のソース電極430に巻き付くことができる。
【0034】
図4に示すように、半導体本体410は、基板412と、遷移層414と、III−V族チャネル層416と、III−V族バリア層418とを含み、キャップ層と、III−V族チャネル層416とIII−V族バリア層418とのヘテロ接合界面付近に形成された2DEG417も含むことができる。
図4の代表的な実装によれば、トランジスタ400はIII−V族HEMTとして示されていることに注意されたい。
【0035】
基板412は、一般的に利用されている任意の材料で形成できる。例えば、基板412は、サファイヤ、または上の「定義」セクションで記載したようなIV族基板とすることもできる。遷移層414は、複数のIII−V族層を含むことができる。一実装によれば、遷移層414は、基板412上に形成された歪み吸収層を含むこともできる。このような歪み吸収層は、アモルファス歪み吸収層、例えばアモルファスシリコン窒化膜とすることができる。基板412がIII−V族チャネル層416およびIII−V族バリア層418にとってネイティブでない基板である実装において(つまり、シリコンまたは他のIV族基板のような、III−V族基板ではない)、遷移層414を設けて基板412とIII−V族チャネル層416との間の格子不整合を媒介する。
【0036】
幾つかの実装において、遷移層414は、組成傾斜III族窒化物または別のIII−V族材料で形成できる。このような実装において、遷移層414の特定の組成および厚さは、基板412の径および厚さ、並びにトランジスタ400の所望の性能に依存するだろう。たとえば、当業において既知のように、トランジスタ400の所望の破壊電圧は、トランジスタ400の製造を支持する関連するエピタキシャルウェーハのボウおよびワープとともに、遷移層414の組成および厚さに影響を与えうる。
【0037】
図4に示すように、III−V族チャネル層416は遷移層414上に形成され、III−V族バリア層418はIII−V族チャネル層416上に形成される。また、薄いIII−V族キャップ層をIII−V族バリア層416上に用いることができる(キャップ層は示されていない)。一実装において、例えばIII族窒化物HEMTは、III−V族チャネル層416としてGaN層を使用し、III−V族バリア層418としてAlGaN層を使用することにより形成できる。上記任意のキャップ層は、GaNまたはAlGaNで形成でき、意図的にドープすることも、ほぼ無ドープにもできる。
図4にさらに示すように、2DEG417は、III−V族チャネル層416とIII−V族バリア層418との界面を形成するヘテロ接合により生成される。
図4に示されていないが、特定の用途において、III−V族バリア層418とIII−V族チャネル層との間に配置されたスペーサー層(または複数のスペーサー層)を形成するのが望ましいかもしれないことに注意されたい。
【0038】
ドレイン電極420およびソース電極430は、III−V族バリア層418上に形成される。ドレイン電極420およびソース電極430は、それらが2DEG417とともにオーミック接合を作るように形成される。
図4による実装においては、ゲート電極454は、第1、第2および第3ゲート誘電体セグメント441、442および443、並びに第1および第2セグメント化誘電体セグメント461および462上に形成され、従ってIII−V族バリア層418に容量的に結合している。
【0039】
半導体400は、第1、第2および第3ゲート誘電体セグメント441、442および443、並びに第1および第2セグメント化誘電体セグメント461および462の和にほぼ等しい有効ゲート長452を有する。しかし、
図4の実装によれば、トランジスタ400の製造中に同程度の範囲の表面419に損傷を与えることなく達成できるのが有利である。
【0040】
例えば、
図4に示した代表的な実装において、ゲート450の製造は、例えば、第1、第2および第3ゲート誘電体セグメント長445、446および447を収容するように、
図4には示されていないフィールド誘電体層をエッチング除去することによる表面419の露出のみを必要とする。その結果、表面419を損傷させる範囲が十分に小さいにもかかわらず(つまり、長さ445+長さ446+長さ447)、有効ゲート長452を有するようにトランジスタ400を製造できる。こうして、第1および第2セグメント化誘電体セグメント461および462は、トランジスタ400の有効ゲート長の増加を引き起こし、トランジスタ400の製造中の表面419への損傷を低減しつつ、トランジスタ400がオフの時のドレイン電極420とソース電極430との間のパンチスルー破壊に対する耐性も改善する(例えば、有効ゲート長452の実装を可能にする)。
【0041】
トランジスタ400は、フィールド誘電体セグメント471および472も含み、それらはゲート450とソース電極430との間、およびゲート450とドレイン電極420との間にそれぞれ形成される。フィールド誘電体セグメント471および/または472は、例えば酸化シリコンまたは窒化シリコンのような、第1および第2セグメント化誘電体セグメント461および462を形成するのに使用されるのと同じ誘電体材料で形成できる。さらに、幾つかの実装において、フィールド誘電体セグメント471および/または472は、第1および第2のセグメント化誘電体セグメント461および462の形成とほぼ同時に形成するか、あるいは同じ堆積層から形成できる。しかし、フィールド誘電体セグメント472は、フィールド誘電体セグメント471と必ずしも同じ材料から形成する必要はないことに注意されたい。さらに、例えば酸化シリコンおよび窒化シリコンなどの、2以上の誘電体材料の組み合わせを用いて、追加のフィールド誘電体セグメントおよび/または層を形成できることに注意されたい。
【0042】
図4に示すように、ゲート電極454は、有効ゲート長452よりも大きな長さを有するように、フィールド誘電体セグメント471および472のうちの1つまたは双方の上に延在するように形成できる。フィールド誘電体セグメント471および/または472上でゲート電極454を終端することは、トランジスタ400に対してそれぞれフィールドプレート481および/または482を提供するという追加の利益を有する。
【0043】
ここで
図5を参照すると、
図5は、さらに別の実装に従うセグメント化ゲート領域を有する代表的なトランジスタの断面図を示している。
図5に示すように、トランジスタ500は、半導体本体510の表面519上に位置するドレイン電極520およびソース電極530を含む。また、トランジスタ500は、第1、第2および第3ゲート誘電体セグメント541、542および543と、第1および第2セグメント化誘電体セグメント561および562上に形成されたケート電極554を有するゲート550を含む。
図5には、有効ゲート長552、第1および第2のセグメント化誘電体セグメント長565および566、第1、第2、および第3ゲート誘電体セグメント長545、546および547もそれぞれ示されている。
図5は、フィールド誘電体セグメント571および572、フィールドプレート581および582、および第1、第2および第3ゲート誘電体セグメント541、542および543を含むゲート誘電体層540をさらに含む。
【0044】
トランジスタ500は、
図2(4)におけるトランジスタ200(400)に一般的に対応し、上記特徴に一般的に対応するものに由来する任意の特性を共有することができる。また、
図5における有効ゲート長552を有するゲート550および半導体本体510は、
図4における有効ゲート長452を有するゲート450および半導体本体410にそれぞれ対応する。
図5における第1、第2および第3ゲート誘電体セグメント541、542および543は、
図4における第1および第2ゲート誘電体セグメント441、442および443に対応する一方、第1および第2セグメント化誘電体セグメント561および562は、第1および第2のセグメント化誘電体セグメント461および462に対応する。さらに、
図5におけるドレイン電極520およびソース電極530は、
図4におけるドレイン電極420およびソース電極430にそれぞれ対応する。
【0045】
図5に示すように、半導体本体510は、基板512と、遷移層514と、GaNチャネル層516と、AlGaNバリア層518と、GaNチャネル層516とAlGaNバリア層518とのヘテロ接合界面付近に生成される2DEG517とを含む。基板512および遷移層514は、
図4における基板412および遷移層414にそれぞれ対応し、上記対応するこれらに対応する任意の特徴を有することができる。
図5の代表的な実施例によれば、トランジスタ500は、III族窒化物HEMTとして示されていることに注意されたい。
【0046】
トランジスタ500は、第1、第2および第3ゲート誘電体セグメント541、542および543、並びに第1および第2セグメント化誘電体セグメント561および562の和にほぼ等しい有効ゲート長552を有する。しかし、
図5の実装によれば、有効ゲート長552は、トランジスタ500の製造中に同程度の範囲の表面519に損傷を与えることなく実現できるのが有利である。
【0047】
例えば、
図5に示した代表的な実装において、ゲート550の製造は、例えば、第1、第2および第3のゲート誘電体セグメント長545、546および547を収容するように、
図5に示されていないバリア誘電体層をエッチング除去することにより、表面519の露出のみを必要とする。その結果、表面519に損傷を与える範囲が十分に小さいにもかかわらず(つまり、長さ545、長さ546、長さ547)、有効ゲート長552を有するようにトランジスタ500を製造できる。このように、第1および第2セグメント化誘電体セグメント561および562は、トランジスタ500の有効ゲート長の増加させて、トランジスタ500がオフの時のドレイン電極520とソース電極530との間のパンチスルー破壊に対する耐性を改善することができる。
【0048】
図4におけるトランジスタ400と同様に、トランジスタ500は、フィールド誘電体セグメント571および572も含み、それらはゲート550とソース電極530との間、およびゲート550とドレイン電極520との間にそれぞれ形成される。フィールド誘電体セグメント571および572は、フィールド誘電体セグメント571および572にそれぞれ対応し、従って、上記フィールド誘電体セグメント471および472に由来する任意の特徴を有するように特徴付けることができる。また、
図5におけるトランジスタ500は、
図4におけるフィールドプレート481および482にそれぞれ対応するフィールドプレート581および582を含むように示されている。
【0049】
また、トランジスタは、表面519、第1および第2のセグメント化誘電体セグメント561および562、並びにフィールド誘電体セグメント571および572上に共形に(conformally)配置されたゲート誘電体層540を含む。ゲート誘電体層540は、第1、第2および第3のゲート誘電体セグメント541、542および543を含む。さらに、ゲート誘電体層540は、第1および第2のセグメント化誘電体セグメント561および562の有効厚みに対してだけでなく、第1および第2のセグメント化誘電体セグメント長565および566に寄与する。
図5に示すように、ゲート電極554は、有効ゲート長552よりも大きな長さを有するように、追加のフィールド誘電体560およびゲート誘電体層540上に延在するように形成できる。追加のフィールド誘電体560およびデート誘電体層540上のゲート電極554を終端することは、トランジスタ500に対してそれぞれフィールドプレート581および/または582を提供するという追加の利益を有する。
【0050】
このように、各ゲート誘電体セグメント間に位置するセグメント化誘電体セグメントを有するセグメント化活性ゲート領域を実装することにより、本願は、ゲート誘電体セグメントおよびセグメント化誘電体セグメントの長さの和にほぼ等しい有効ゲート長を有する、パワートランジスタのようなトランジスタを開示している。ゲート誘電体セグメント間の1以上のセグメント化誘電体セグメントの形成は、トランジスタの有効ゲート長の増加を引き起こし、トランジスタの製造中のトランジスタ表面への損傷を低減しつつ、トランジスタがオフの時のドレインとソースとの間のパンチスルーを防止する。さらに、ゲート誘電体セグメント間にセグメント化誘電体セグメントを配置することにより活性ゲート領域をセグメント化することにより、トランジスタの熱安定性を改善できる。
【0051】
上記記載から、本願に記載された概念を実装するために、その概念の範囲から離れることなく様々な技術を使用できることは明らかである。さらに、その概念をある特定の実装に関連して説明したが、当業者は、これらの概念の範囲から離れることなく、形式および詳細に変更を加えることができるのを理解するだろう。よって、説明した実装は、あくまで説明のためであり、限定するものでないと考えるべきである。本願は、ここに説明した実装に限定されず、本開示の範囲から離れることなく多くの再構成、変更および代替が可能であることも理解すべきである。