【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、本発明の照明装置は、
点光源と、複数の所定形状の照光部が互いに中間部材によって結合されたハウジングとを備える照明装置において、
前記ハウジングは、
前記複数の所定形状の照光部及び中間部材にわたって一体に形成された底面と、前記底面の周囲を囲むように立設された側面と、前記側面によって形成された開口と、前記開口を覆う放射側反射手段とを備え、
前記底面及び前記側面の内面はそれぞれ光を反射及び乱反射させる部材で形成されており、
前記放射側反射手段は、前記複数の所定形状の照光部に対応する位置では一部光を透過、反射及び乱反射する所定の反射率を有する反射部材で形成され、前記中間部材に対応する位置では光非透過性の反射部材で形成されており、
前記点光源は、前記ハウジングの前記中間部材に対応する位置の底面上又は前記放射側反射手段の内面上に設けられていることを特徴とする。
【0008】
本発明の照明装置においては、ハウジングの中間部材に対応する位置の底面上又は放射側反射手段の内面上には点光源が設けられているが、中間部材に対応する位置の放射側反射手段は光非透過性の反射部材で形成されているために光が外部に放射されない。それに対し、複数の所定形状の照光部に対応する位置の放射側反射手段は、一部光を透過、反射及び乱反射する所定の反射率を有する反射部材で形成されているため、光が外部に放射される。すなわち、本発明の照明装置においては、ハウジングの底面及び側面内面は光を反射及び乱反射させる部材で形成されているから、ハウジングの中間部材に対応する位置の底面上又は放射側反射手段の内面上に設けられている点光源からの光は、底面、側面及び放射側反射手段によって多重に反射及び拡散されて、複数の所定形状の照光部と対向する位置の放射側反射手段を経て外部に放射される。
【0009】
そのため、本発明の照明装置によれば、1つの点光源を用いて、中間部材に対応する位置では光を放射せず、複数の所定形状の照光部からのみ光を放射することができるようになるので、この複数の所定形状の照光部を照明手段として利用することができるようになる。なお、複数の所定形状の照光部の平面視の形状は、円形、楕円形、四角形、多角形等、任意の形状を採用することができる。また、この複数の所定形状の照光部から外部に放射される光は、指向性が弱いので、眩しく感じられることがない。
【0010】
また、本発明の照明装置においては、前記放射側反射手段は、前記中間部材に対応する位置から離間するに従って光透過量が大きくなる開口又はスリットが形成されていることが好ましい。
【0011】
本発明の照明装置においては、点光源からの光は、多重に反射及び拡散されて複数の所定形状の照光部と対向する位置の放射側反射手段を経て外部に放射される。そのため、放射側反射手段に中間部材に対応する位置から離間するに従って光透過量が大きくなる開口又はスリットが形成されていると、その開口又はスリットの形状及び大きさを適宜に設定することによって、複数の所定形状の照光部全体にわたって均一な明るさとなるようにすることができるようになる。
【0012】
また、本発明の照明装置においては、前記点光源は、1個のLED又は複数個のLEDの集合体で形成されているものを用いることができる。
【0013】
LEDは単一でも高輝度のものが得られるが、複数の所定形状の照光部の平面視の面積によっては単一のLEDでは輝度が足らなくなる間合いがある。本発明の照明装置によれば、単一のLEDでは輝度が足らない場合でも、複数個のLEDの集合体で形成されているものを用いることによって、所望の明るさを有する照明手段を得ることができるようになる。
【0014】
また、本発明の照明装置においては、前記ハウジングの前記底面の内面、前記側面の内面及び前記放射側反射手段の前記複数の所定形状の照光部に対応する位置は、それぞれ超微細発泡光反射部材で形成されていることが好ましい。
【0015】
超微細発泡光反射部材は光を多方向に散乱反射させることができる。そのため、本発明の照明装置によれば、複数の所定形状の照光部においてより均一な光強度となるようにすることができる。
【0016】
また、本発明の照明装置においては、前記底部と前記放射側反射手段との間の距離は、前記中間部材から離間するにしたがって小さくなるようになされているものとすることもできる。
【0017】
このような構成を採用すると、中間部材から離間した位置の底面に向かう光の割合が増加するので、複数の所定形状の照光部においてより均一な光強度となるようにすることができる。
【0018】
また、本発明の照明装置においては、前記複数の所定形状の照光部の前記放射側反射手段の外側表面は、光透過性のガラス又はプラスチックあるいは光透過性の拡散板で被覆されていることが好ましい。
【0019】
本発明の照明装置によれば、複数の所定形状の照光部の放射側反射手段の外側表面が光透過性のガラス又はプラスチックあるいは光透過性の拡散板で被覆されているため、放射側反射手段の表面及び照明装置の内部が汚れ難くなる。しかも、外部からの液滴やゴミ等が複数の所定形状の照光部側に付着することがあっても、これらの液滴やゴミ等は光透過性のガラス又はプラスチックあるいは光透過性の拡散板の表面に付着するので、清掃することにより容易に所定の明るさを回復することができるようになる。
【0020】
また、本発明の照明装置においては、前記複数の所定形状の照光部の前記放射側反射手段の外側表面は、所定模様の光不透過性部材又は光半透過性部材が配置されているものとしてもよい。
【0021】
本発明の照明装置によれば、光不透過性部材又は光半透過性部材で形成された所定模様を所定形状の照光部からの光により照らすことになるので、所定模様が浮き上がるように視認されるようになり、美観に優れた所定模様を表示することができるようになる。
【0022】
また、本発明の照明装置においては、前記放射側反射手段と前記底面との間には、透明固体部材が配置されていることが好ましい。
【0023】
本発明の照明装置によれば、放射側反射手段と底面との間に形成される空隙に透明固体部材が配置されているので、放射側反射手段の外部表面上にある程度質量が大きい物体を載せても透明固体部材は変形し難いため、強度の強い照明装置が得られる。なお、透明固体部材は、放射側反射手段と底面との間の全体にわたって設けても、あるいは、所定形状の照光部における放射側反射手段と底面との間にのみ設けてもよい。
【0024】
また、本発明の照明装置においては、前記ハウジングの前記中間部材に対応する位置の底面上には前記点光源が設けられており、前記放射側反射手段の前記中間部材に対応する位置の内面には先端が前記点光源と対向する位置となるように円錐状又は多角錐状の反射部材が配置されているものとしてもよい。
【0025】
このような構成を採用すると、点光源からの光は放射側反射手段側で内部に向かって良好に反射されるが、中間部材から離間した位置の底面に向かう光の割合が増加するので、複数の所定形状の照光部においてより均一な光強度となるようにすることができる。
【0026】
また、本発明の照明装置においては、前記ハウジングの前記中間部材に対応する位置の底面上には前記点光源が設けられており、前記放射側反射手段の前記中間部材に対応する位置の内面には複数個の凸状反射部材が形成されているものとしてもよい。
【0027】
このような構成を採用すると、点光源からの光は放射側反射手段側で内部に向かって良好に拡散反射されるため、複数の所定形状の照光部から外部に放射される光は、より指向性が弱くなるので、より眩しく感じられることがなくなる。
【0028】
さらに、上記目的を達成するため、本発明のドリンクホルダは、上記いずれかに記載の照明装置と、
前記照明装置の前記側面の高さよりも深い窪みが形成され、前記窪み内に前記照明装置が配置された外側ケースと、前記照明装置の前記中間部材に対応する位置の前記放射側反射手段上に配置された押え部材と、を備えることを特徴とする。
【0029】
本発明のドリンクホルダは、上述のいずれかの照明装置が外側ケースに形成された窪み内に配置され、この照明装置は押え部材によって外側ケース内に固定されている。そして、外側ケースに形成された窪みは照明装置の側面の高さよりも深いので、照明装置の複数の所定形状の照光部は外側ケースに形成された窪みの底側に位置し、また、照明装置の中間部材に対応する位置は押え部材が配置されている。
【0030】
そのため、本発明のドリンクホルダによれば、外側ケースに形成された窪みの底部で照明装置の複数の所定形状の照光部が発光するため、夜間走行時の運転者でも容易に飲料容器の載置位置を見出すことができるようになる。加えて、本発明のドリンクホルダで使用されている照明装置は指向性が弱いので、眩しく感じられることがなく、しかも、複数の所定形状の照光部はその上部に飲料缶が載置されると光が遮られるため、夜間走行時の運転者でも容易に空いている複数の所定形状の照光部、すなわち飲料缶を載置できる位置を見出すことができるようになる。
【0031】
また、本発明のドリンクホルダにおいては、前記押え部材の上部と前記外側ケースの上部とは同一面とされていることが好ましい。
【0032】
押え部材の上部と外側ケースの上部とが同一面とされていると、飲料容器を載置できる位置以外に凹凸がなくなる。そのため、本発明のドリンクホルダによれば、所定位置に飲料容器を載置しやすくなる。
【0033】
また、本発明のドリンクホルダにおいては、前記外側ケースには、車両のアームレスト又はエアコンの吹き出し口に取付るための取付手段が設けられているものとすることができる。さらに、本発明のドリンクホルダにおいては、前記外側ケースは、車両のドア内側、センターコンソール、インストルメントパネル、アームレストに直接固定又は内部から引き出し可能に取り付けられているものとすることができる。
【0034】
本発明のドリンクホルダによれば、外側ケースに所定の取り付け手段を設けることにより,或いは車両の所定の位置に直接固定又は内部から引き出し可能に取り付けるようにすることで、車両内の様々な場所にドリンクホルダを設置できるようになる。