特許第5668486号(P5668486)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5668486
(24)【登録日】2014年12月26日
(45)【発行日】2015年2月12日
(54)【発明の名称】ツルーイング方法および研削盤
(51)【国際特許分類】
   B24B 53/053 20060101AFI20150122BHJP
【FI】
   B24B53/053
【請求項の数】3
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2011-7615(P2011-7615)
(22)【出願日】2011年1月18日
(65)【公開番号】特開2012-148363(P2012-148363A)
(43)【公開日】2012年8月9日
【審査請求日】2013年12月23日
(73)【特許権者】
【識別番号】000001247
【氏名又は名称】株式会社ジェイテクト
(72)【発明者】
【氏名】小野 直人
【審査官】 橋本 卓行
(56)【参考文献】
【文献】 特開平09−029632(JP,A)
【文献】 特開平06−206163(JP,A)
【文献】 特開昭64−051269(JP,A)
【文献】 特開2006−159362(JP,A)
【文献】 特開2008−062366(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B24B 53/00−53/14
B24B 3/00−3/60
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のツルーイング工具を用いた砥石車のツルーイング方法において、
前記複数のツルーイング工具を夫々所定の切込み位置で前記砥石車に順次作用させてツルーイングをする第1ツルーイング工程の後に、
前記第1ツルーイング工程において最後に切込みをしてツルーイングを行った前記ツルーイング工具である仕上ツルーイング工具を用いて、前記第1ツルーイング工程において前記仕上ツルーイング工具を用いてツルーイングした前記砥石車のツルーイング部をツルーイングする第2ツルーイング工程を備えるツルーイング方法。
【請求項2】
前記ツルーイング工具が粗ツルーイングロールと1枚の仕上ツルーイングロールであり、
前記粗ツルーイングロールと前記仕上ツルーイングロールを、同一回転軸で保持し回転させ、かつ回転軸方向において前記砥石車の幅より広い間隔で配置し、
前記砥石車の幅方向に前記砥石車と前記ツルーイング工具を相対移動することでツルーイングする、請求項1記載のツルーイング方法。
【請求項3】
粗ツルーイングロールと、
1枚の仕上ツルーイングロールと、
回転軸方向において砥石車の幅より広い間隔で前記粗ツルーイングロールと前記仕上ツルーイングロールを保持して回転するツルーイング装置と、
前記ツルーイング装置と前記砥石車を、前記砥石車の幅方向に相対的にトラバース送りするトラバース送り装置と、
前記ツルーイング装置と前記砥石車を、前記砥石車の径方向に相対的に切込み送りする切込み送り装置と、
全ての前記粗、仕上ツルーイングロールを前記砥石車の幅方向に相対的にトラバース送りをすることで前記砥石車に順次作用させてツルーイングをし、切込みをした最後のツルーイングを前記仕上ツルーイングロールを用いて行う第1ツルーイング工程の後に、前記仕上ツルーイングロールのみを用いて、前記砥石車の幅方向に相対的にトラバース送りをすることでツルーイングをする第2ツルーイング工程を実施すべく、前記ツルーイング装置と、前記トラバース送り装置と、前記切込み送り装置とを制御する制御装置と、
を備える研削盤。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、研削盤の砥石車のツルーイング方法に関するものであり、詳しくは砥石車外周面をツルーイングロールによってツルーイングするツルーイング方法および研削盤に関するものである。
【背景技術】
【0002】
研削後の砥石車の形状乱れを成形するためのツルーイングおよびドレッシング方法として、粗成形と仕上成形で特性の異なるドレッシング砥石を複数備えて砥石車を成形する従来技術1(例えば、特許文献1参照)がある。
また、高価なCBN砥粒を用いた砥石車のツルーイングでは砥石の除去量を必要最小限とすることが重要である。このため、1個のツルーイングロールと、砥石車外周面とツルーイングロール外周面の正確な相対位置を検知する高精度な検知センサーを備えたツルーイング装置用いて2段階のツルーイング条件を変更してツルーイングを行う従来技術2がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平1−51269号公報
【特許文献2】特開2007−260880号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来技術1では、複数のドレッシング砥石を用いて連続して砥石車をツルーイングまたはドレッシングする場合に、夫々のドレッシング砥石の外周面に砥石車の外周面が接触する位置に砥石車を位置決めした後、所定の切込みをすることで所定の量のツルーイングまたはドレッシングが実施できる。しかしながら、ドレッシング砥石と砥石車の組織が均一でないため、第1のツルーイングまたはドレッシングによる砥石車の半径方向の減少量にはバラツキが生じる。このため、第2のツルーイングまたはドレッシングを行うときに、所定の位置に砥石車の軸心を位置決めしても、ドレッシング砥石に対する砥石車の外周位置にバラツキが生じ、砥石車の微小な除去量の設定が困難となる。
従来技術2では、粗ツルーイングではツルーイングロールの消耗の低減を図り、仕上ツルーイングでは砥石車の切味の向上を図っているが、1個のツルーイングロールを用いてツルーイング条件のみの変更で対応しているため、最適化に限界がある。また、高精度な検知センサーを用いるため、ツルーイング装置が高価となり、相対位置を検知するために余分な検知時間を要する。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、高精度な検知センサーを用いることなく、短時間に砥石車の外周面を最適な状態に成形できるツルーイング方法および研削盤を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記の課題を解決するため、請求項1に係る発明の特徴は、複数のツルーイング工具を用いた砥石車のツルーイング方法において、
前記複数のツルーイング工具を夫々所定の切込み位置で前記砥石車に順次作用させてツルーイングをする第1ツルーイング工程の後に、
前記第1ツルーイング工程において最後に切込みをしてツルーイングを行った前記ツルーイング工具である仕上ツルーイング工具を用いて、前記第1ツルーイング工程において前記仕上ツルーイング工具を用いてツルーイングした前記砥石車のツルーイング部をツルーイングする第2ツルーイング工程を備えることである。
【0006】
請求項2に係る発明の特徴は、請求項1に係る発明において、前記ツルーイング工具が粗ツルーイングロールと1枚の仕上ツルーイングロールであり、
前記粗ツルーイングロールと前記仕上ツルーイングロールを、同一回転軸で保持し回転させ、かつ回転軸方向において前記砥石車の幅より広い間隔で配置し、
前記砥石車の幅方向に前記砥石車と前記ツルーイング工具を相対移動することでツルーイングすることである。
【0007】
請求項3に係る発明の特徴は、粗ツルーイングロールと、
1枚の仕上ツルーイングロールと、
回転軸方向において砥石車の幅より広い間隔で前記粗ツルーイングロールと前記仕上ツルーイングロールを保持して回転するツルーイング装置と、
前記ツルーイング装置と前記砥石車を、前記砥石車の幅方向に相対的にトラバース送りするトラバース送り装置と、
前記ツルーイング装置と前記砥石車を、前記砥石車の径方向に相対的に切込み送りする切込み送り装置と、
全ての前記粗、仕上ツルーイングロールを前記砥石車の幅方向に相対的にトラバース送りをすることで前記砥石車に順次作用させてツルーイングをし、切込みをした最後のツルーイングを前記仕上ツルーイングロールを用いて行う第1ツルーイング工程の後に、前記仕上ツルーイングロールのみを用いて、前記砥石車の幅方向に相対的にトラバース送りをすることでツルーイングをする第2ツルーイング工程を実施すべく、前記ツルーイング装置と、前記トラバース送り装置と、前記切込み送り装置とを制御する制御装置と、
を備えることである。
【発明の効果】
【0008】
請求項1に係る発明によれば、第1ツルーイング工程において、仕上用ツルーイング工具以外の粗ツルーイングに適したツルーイング工具を主として用いて砥石車を除去することで、高能率でツルーイング工具の消耗の少ないツルーイングができる。
第1ツルーイング工程の最後に仕上用の仕上ツルーイング工具を砥石車に接触作用させることで、砥石車の外周面と仕上ツルーイング工具のツルーイング作用部の相対位置を正確に決めることができる。このため、第1ツルーイング工程から第2ツルーイング工程へ移行するとき、砥石車の外周と仕上ツルーイング工具のツルーイング作用部の相対位置が決まっているため、特別な位置検知手段を用いることなく短時間で位置決めでき、かつ第2ツルーイング工程において仕上ツルーイング工具を正確に切込みできる。
第2ツルーイング工程において仕上げツルーイングに適した仕上ツルーイング工具を用いてツルーイングできるため、砥石車の研削性能を最適にできる。
【0009】
請求項2に係る発明によれば、ツルーイングロールを用いることで工具寿命が長いツルーイングが可能となる。
粗ツルーイングロールと仕上ツルーイングロールを同一回転軸に砥石車の幅より広い間隔で配置しているので、第2ツルーイング工程において砥石車の幅方向に砥石車と仕上ツルーイングロールを相対移動することで仕上ツルーイングロールのみを用いたツルーイングが可能となる。
【0010】
請求項3に係る発明によれば、第1ツルーイング工程で粗用ツルーイングロールを主として用いて高能率に砥石車を除去できる。
粗用ツルーイングロールで砥石車を除去した後に仕上用の仕上ツルーイングロールを砥石車に接触作用させることで砥石車の外周面と仕上ツルーイングロールの外周面の相対位置を正確に決めることができる。このため、第2ツルーイング工程へ移行するとき砥石車の外周と仕上ツルーイングロールの外周面の相対位置が決まっているため短時間で移行でき、第2ツルーイング工程において仕上ツルーイングロールを正確に切込みできる。
ツルーイングロールを同一軸に回転支持することでツルーイングロール相互の位置誤差が無くなり、ロール駆動装置を1台とでき安価な構成で複数のツルーイングロールを用いたツルーイングを実現できる。粗ツルーイングロールと仕上ツルーイングロールを砥石車の幅より広い間隔で配置しているので、砥石車の幅方向に相対的にトラバース送りをする仕上ツルーイングロールのみを用いたツルーイングが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本実施形態の研削盤の全体構成を示す概略図である。
図2図1のA矢視図である。
図3】本実施形態の砥石車とツルーイングロールの幅の関係を示す概略図である。
図4】本実施形態のツルーイング工程のフローチャート図である。
図5】本実施形態のツルーイング動作を示す概略図である。
図6】本実施形態のツルーイング時のツルーイングロールと砥石車の相対位置を示す概略図である。
図7】本実施形態のツルーイングロール位置とツルーイングモータ動力を示すグラフである。
図8】本実施形態の凹部にツルーイングロールが接触したときのツルーイングロール位置とツルーイングモータ動力を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明のツルーイング方法の実施の形態を円筒研削盤の実施例に基づき、図1図8を参照しつつ説明する。
図1図2に示すように、研削盤1は、ベッド2を備え、ベッド2上にX軸方向に往復可能な砥石台3と、X軸に直交するZ軸方向に往復可能なテーブル4を備えている。砥石台3は砥石車7を回転自在に支持し、砥石車7を回転させる回転モータ(図示省略する)を備えている。テーブル4上には、工作物Wの一端を把持して回転自在に支持し主軸モータ(図示省略する)により回転駆動される主軸5と、工作物Wの他端を回転自在に支持する心押し台6を備えており、工作物Wは主軸5と心押し台6により支持されて、研削加工時に回転駆動される。ツルーイングモータ12により回転駆動されるツルーイング工具としての粗ツルーイングロール9と仕上ツルーイングロール10を回転自在に支持したツルーイング装置11が、主軸5に付設されている。
【0013】
この研削盤1は、所定のプログラムを実行することで自動化された研削加工やツルーイングを実行する制御装置30を備えている。制御装置30の機能的構成として、砥石台3の送りを制御するX軸制御手段31、テーブル4の送りを制御するZ軸制御手段32、ツルーイング装置10を制御するツルーイング制御手段33、砥石車7の回転を制御する砥石軸制御手段34などを具備している。また、ツルーイング制御手段33の内部にはツルーイングモータ12の動力を検知できるモータ動力検知手段331を備えている。
【0014】
上記の研削盤1で工作物Wの複数の被加工部を砥石車7を用いてプランジ研削すると、図3に示すように、砥石車7の研削作用面が研削量に応じて損耗し、研削を行わない両端部に凸部7aが形成される。所望の研削性能を維持するためには、凸部7aの除去を含む砥石形状の修正と砥粒の切れ味を再生するためのツルーイングが必要となる。なお、図3では凹凸を誇張して図示してあるが、実際の凹凸量は数μm程度である。
【0015】
図3に示すように、ツルーイング装置11は粗ツルーイングロール9と仕上ツルーイングロール10を同一回転軸O上に、砥石車7の幅B2より広い間隔B1を設けて保持している。粗ツルーイングロール9には破砕性が小さく粒径の大きなダイヤモンドを用いており、高能率でツルーイングをしても脱落、消耗が少ない。一方、仕上ツルーイングロール10は粒径が小さなダイヤモンドを用いると共に、粗ツルーイングロール9より幅が狭くなっているため、高い面圧を砥石車7に付与でき、砥粒に微細な破砕を与えて切味の良い研削作用面を成形できる。以上のように粗、仕上ツルーイングの各々に適した特性を持ったツルーイングロール備えている。
【0016】
損耗した砥石車7のツルーイング方法を、図4のツルーイング工程のフローチャートに基づき、図5のサイクル線図と、図6の砥石車7と粗、仕上ツルーイングロール9、10のZ軸方向の相対位置図を参考にして説明する。
砥石車7と粗、仕上ツルーイングロール9、10を回転させた状態で、ツルーイング装置11をZ軸方向にテーブル4により移動させ、砥石車7の凸部7aと粗ツルーイングロール9が接触できる図5に示すZ軸方向位置Zaへ割出す。このときの砥石車7と粗、仕上ツルーイングロール9、10の相対位置を図6(a)に示す(STP1)。砥石車7をX軸方向に粗ツルーイングロール9に接近するように前進させる(STP2)。砥石車7の凸部7aと粗ツルーイングロール9が接触したら砥石車7の送りを停止する。このときの砥石車7と粗ツルーイングロール9の接触は、モータ動力検知手段331によりツルーイングモータ11の動力が変動したことにより検知する(STP3)。ツルーイング装置11を、テーブル4によりZ軸の左方向へトラバースさせ、砥石車7と粗ツルーイングロール9の接触が終了する図5に示すZ軸方向位置Zbへ割出す。このときの砥石車7とツルーイングロールの相対位置を図6(b)に示す(STP4)。砥石車7を所定の粗切込み量XだけX軸方向に前進させることにより、粗ツルーイングロール9と仕上ツルーイングロール10を砥石車7に切込む(STP5)。
【0017】
ツルーイング装置11を、テーブル4によりZ軸の右方向へトラバースさせ、先行する粗ツルーイングロール9で砥石車7の大部分の砥石を除去し、続いて仕上ツルーイングロール10も砥石車7に接触しながらトラバースし、砥石車7と仕上ツルーイングロール10の接触が終了する図5に示すZ軸方向位置Zcで停止する。このときの砥石車7と粗、仕上ツルーイングロール9、10の相対位置を図6(c)に示す。ここで、粗ツルーイングロール9と砥石車7が接触する位置のツルーイングモータ11の動力変動を記録しておく(STP6)。砥石車7の凹部7bに粗ツルーイングロール9が接触したか否かを判定する。STP6で記録したツルーイングモータ11の動力変動は砥石車7の凸部7aのみの接触の場合は図7に示すようになり、凹部7bも接触すると図8に示すようになる。図7なら非接触でSTP8へ移動し、図8なら接触でSTP9へ移動する(STP7)。ツルーイング装置11を、テーブル4によりZ軸の左方向へトラバースさせ、Z軸方向位置Zbまで送る(STP8)。以下、砥石車7の凹部7bに粗ツルーイングロール9が接触するまで(STP8)〜(STP7)を繰り返す。
【0018】
以上が第1ツルーイング工程で、以下が第2ツルーイング工程となる。
砥石車7を所定の仕上切込み量XだけX軸方向に前進させることにより、仕上ツルーイングロール10を砥石車7に切込む(STP9)。ツルーイング装置11を、テーブル4によりZ軸の左方向へトラバースさせ仕上ツルーイングロール10で砥石車7を仕上ツルーイングしながら、Z軸方向位置Zdまで送る。位置Zdは図6(d)に示すように仕上ツルーイングロール10が砥石車7の左端に位置し、粗ツルーイングロール9が砥石車7の右端に位置し、どちらのツルーイングロールも砥石車7に接触しない位置である。(STP10)。砥石車7を所定の仕上切込み量XだけX軸方向に前進させることにより、仕上ツルーイングロール10を砥石車7に切込む(STP11)。ツルーイング装置11を、テーブル4によりZ軸の右方向へトラバースさせ仕上ツルーイングロール10で砥石車7を仕上ツルーイングしながら、Z軸方向位置Zcまで送る(STP12)。
【0019】
以上のように、粗ツルーイングである第1ツルーイング工程において、大きな切込みにより主として粗ツルーイングロール9により高能率に砥石車7を除去し、その後に仕上ツルーイングロール10も砥石車7に接触させることで、砥石車7の外周面と仕上ツルーイングロール10の外周面の相対位置を決めることができる。このため、特別な位置検知手段を備えた位置検知工程を用いなくても、仕上ツルーイングである第2ツルーイング工程において正確に微小な切込みを与えることが可能となり、第1ツルーイング工程と第2ツルーイング工程を連続し実施でき時間のロスが無い。
また、粗ツルーイングロール9を破砕性が小さく粒径の大きなダイアモンドを用いて耐磨耗性の大きな特性とすることで、高能率で、粗ツルーイングロール9の消耗の少ない粗ツルーイングが可能となる。仕上ツルーイングロール10を粒径の小さなダイアモンドを用いてロール幅を小さくすることで、微小な切り込みでも砥石車7に大きな面圧を付与することができ、砥石車7の砥粒を微細破砕できる仕上ツルーイングが可能となる。
【0020】
なお、本実施例では2個のツルーイング工具をツルーイングロールとしたが、単石ダイヤモンドツルアやブレードツルアなどの固定型のツルーイング工具を用いてもよく、3個以上のツルーイング工具を用いてもよい。
また、ツルーイングロールをテーブル側に固定した複数のツルーイング装置に分散取り付けし、夫々の回転速度を最適に設定してもよい。
ツルーイングモータ12の動力を検知して粗ツルーイングロール9と砥石車7の接触を検知したが、粗ルーイングロール9のアコースティックエミッション(AE)信号など他の検知手段を用いてもよい。
【符号の説明】
【0021】
W:工作物 4:テーブル 7:砥石車 9:粗ツルーイングロール 10:仕上ツルーイングロール 11:ツルーイング装置 12:ツルーイングモータ 30:制御装置
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8