(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は上述の従来技術の問題を解決するために、ベースプレートとスリーブホルダーの結合構造を改善して、モーターの構造と製造コスト及び製造工程を減らすことができるモーター及びこれを用いる光ディスクドライブを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明によるモーターは、板状のベースプレート及び内部にスリーブが締結される円筒状の胴部と、ベースプレートの上部面と面接触するように胴部の下端部から外径方向に垂直に突出されて形成されるフランジ部を備えるスリーブホルダーを含むことを特徴とする。
【0007】
本発明において、スリーブホルダーは、フランジ部と隣接した位置に胴部の外周面に沿って外径が拡張されるように突出される拡張部を備えることが好ましい。
【0008】
本発明において、スリーブホルダーは、拡張部によって胴部の外周面から外径方向に垂直に延長されるステーター装着部を備えることができる。
【0009】
本発明において、拡張部はフランジ部まで延長されて突出されることが好ましい。
【0010】
本発明において、スリーブホルダーはベースプレートとの結合時、容易な整列のためにフランジ部に少なくとも一つの整列用孔が形成されることができる。
【0011】
この場合、整列用孔は相異なる形状に二つが形成され、スリーブホルダーの中心軸を通る一直線上に夫々配置されることが好ましい。
【0012】
本発明において、ベースプレートはスリーブホルダーの拡張部と対応する位置に溝形態の収容部が形成されることが好ましい。
【0013】
本発明はスリーブホルダーの内部に締結される円筒状のスリーブ、スリーブの内部に回転可能に挿入されるシャフト、及びシャフトの下端部を支持するスラストプレートをさらに含むことができる。
【0014】
本発明において、スラストプレートは拡張部の内部に収容されることが好ましい。
【0015】
本発明はリング状に形成され、スラストプレートの上部面とスリーブの下端面の間に介在され、シャフトの浮上を抑制するストッパーリングをさらに含むことができる。
【0016】
本発明において、フランジ部は拡張部の下端面から軸方向上部に段差を形成して突出されることが好ましい。
【0017】
本発明において、ベースプレートはスリーブホルダーの拡張部と対応する位置に溝形態の収容部が形成され、拡張部の下端面は収容部に挿入されることが好ましい。
【0018】
本発明において、フランジ部はベースプレートと対向する下部面から下部に突出される少なくとも一つの突出部を備え、ベースプレートは突出部と対応する位置に形成される少なくとも一つの挿入孔を備え、スリーブホルダーとベースプレートは突出部が挿入孔に挿入されて固定締結されることができる。
【0019】
本発明において、突出部はバーリング(burring)加工またはプレス(press)加工によって形成されることができる。
【0020】
本発明は突出部の端がベースプレートの下部面を支持するように外径方向に折り曲げられることができる。
【0021】
本発明において、スリーブホルダーとベースプレートは、圧入、接着、または熔接のうち少なくともいずれか一つの締結方法によって締結されることができる。
【0022】
本発明において、スリーブホルダーとベースプレートは、プレス加工または射出成形によって製造されることができる。
【0023】
また、本発明による光ディスクドライブは、上述のいずれか一つのモーター及びモーターに搭載されるディスクの下部空間に移動可能に設けられ、ディスクからデータを受信する光ピックアップ機構を含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0024】
本発明によるモーター及びこれを用いる光ディスクドライブは、従来技術によるスリーブホルダーと支持板を用いず、支持板が一体化されたベースプレートを用いて、ベースプレートの上面にスリーブホルダーが直接に固定締結される。これにより、従来に比べてモーターの構成部品が減少されるため、原価低減及び工程単純化を図ることができる。
【0025】
また、本発明によるモーターは、従来のように黄銅を切削加工してスリーブホルダーを形成するのでなく、鉄板をプレス加工などで形成したスリーブホルダーを用いる。即ち、黄銅より低価の材料を用いて、より単純な工程で小型のスリーブホルダーを製造することができるため、スリーブホルダーの製造コスト及び製造時間を低減することができ、モーターのサイズを最小化することができる。
【0026】
また、本発明によるモーターは、スリーブホルダーのフランジ部が下部面を介して面接触してベースプレートに締結される。このように本発明によるスリーブホルダーは、フランジ部によって広い面積でベースプレートに接触及び接合されるため、より堅固かつ安定的にベースプレートに締結されることができる。
【0027】
また、従来の場合、スリーブホルダーにベースプレートと支持板を夫々結合しなければならず、これにより結合工程が2回遂行された。しかし、本発明の場合、支持板を結合する工程が省略されて、一回の工程だけでベースプレートとスリーブホルダーの結合が可能である。従って、結合工程でスリーブとベースプレートに加えられる圧力を最小化することができ、これによりモーターの軸垂直度に対する影響を減らすことができるため、工程収率が向上される効果がある。
【発明を実施するための形態】
【0029】
本発明の詳細な説明に先立ち、以下で説明される本明細書及び請求範囲に用いられた用語や単語は通常的かつ辞書的な意味に限定して解釈されてはならず、発明者が自らの発明を最善の方法で説明するために用語の概念を適切に定義することができるという原則にしたがって本発明の技術的思想にかなう意味と概念に解釈されるべきである。従って、本明細書に記載した実施例と図面に図示された構成は本発明のもっとも好ましい実施例に過ぎず、本発明の技術的思想の全部を代弁しているわけではないため、本出願時点においてこれらを代替することができる多様な均等物と変形例があり得ることを理解しなければならない。
【0030】
以下、添付の図面を参照して本発明の好ましい実施例を詳細に説明する。この際、添付の図面で同一の構成要素はできるだけ同一の符号で示していることに留意しなければならない。また、本発明の要旨をぼかす可能性がある公知機能及び構成に対する詳細な説明は省略する。同じ理由から、添付図面において一部の構成要素は誇張されたり省略されたりまたは概略的に図示されていて、各構成要素の大きさは実際の大きさを全面的に反映するものではない。
【0031】
一方、方向に対する用語を定義すると、軸方向は
図1を参照してシャフト11を基準に上下方向を意味し、外径または内径方向はシャフト11を基準にローター40の外側端方向、またはローター40の外側端を基準にシャフト11の中心方向を意味する。
【0032】
以下、本発明の実施例を添付された図面に基づいて詳細に説明する。
【0033】
図1は本発明の実施例によるモーターを図示した概略断面図であり、
図2は
図1のスリーブホルダーを図示した斜視図であり、
図3は
図1のベースプレートを図示した斜視図である。
【0034】
図1から
図3を参照すると、本実施例によるモーター100は、ディスクDを回転させる光ディスクドライブに備えられるスピンドルモーター100であり、ステーター30、ローター40、軸受アセンブリー10、ベースプレート50、及び回路基板60を含んで構成される。
【0035】
ステーター(stator)30は、コア32と、コア32に巻かれる巻線コイル34を含んで構成される固定構造物である。
【0036】
本実施例によるコア(core)32は多数の鉄板が積層されてなり、シャフト11を中心軸としてシャフト11の外径方向に向けて放射状に延長されて形成される。このようなコア32は、後述されるスリーブホルダー20のステーター装着部23に装着されてスリーブホルダー20に固定締結される。
【0037】
巻線コイル34はコア32に巻線されるコイル(coil)であり、電源印加時に電磁気力を発生させる。本実施例による巻線コイル34は回路基板60と電気的に連結されて、回路基板60から電源の供給を受けるようになる。
【0038】
ローター(rotor)40は、マグネット42とローターケース44を含んで構成される。
【0039】
マグネット(magnet)42は円周方向にN極、S極が交互に着磁され、一定の強さの磁気力を発生する輪状の永久磁石である。
【0040】
ローターケース(rotor case)44はカップ状に形成されて、ステーター30を内部に収容し、ローターハブ45とマグネット結合部46を含んで構成される。
【0041】
ローターハブ(rotor hub)45は,シャフト11の上端部に圧入されて固定締結され、シャフト11との抜去力を維持するために軸方向上側に折り曲げられて形成される。また、ローターハブ45の外周面にはディスクDを載置することができるチャッキング(chucking)機構48が結合される。
【0042】
マグネット結合部46はマグネット42が締結される部分であり、ローターケース44の内周面に沿って形成される。この際、マグネット42は巻線コイル34が巻かれたコア32と対向するように配置される。従って、巻線コイル34に電源が印加されると、マグネット42と巻線コイル34の間の電磁気的相互作用によってローター40が回転するようになる。そして、ローター40の回転により、ローターケース44に締結されたシャフト11とチャッキング機構48もともに回転するようになる。
【0043】
軸受アセンブリー10はシャフト(shaft)11を回転可能に支持するためのものであり、スリーブ13及びスリーブホルダー20を含んで構成される。
【0044】
本実施例によるシャフト11は、後述されるローターケース44の高速回転によってシャフト11がスリーブ13から分離されることを防止するために、下端部にストッパーリング72が挿入されるストッパーリング締結溝12が形成されることができる。
【0045】
スリーブ(sleeve)13は、内部に形成される孔にシャフト11が挿入され、シャフト11が容易に回転されることができるように、シャフト11との間に油膜を形成してシャフト11を支持する回転支持部材であり、軸受(bearing)の役割を遂行する。スリーブ13は外周面が後述されるスリーブホルダー20の内部に圧入されて固定される。
【0046】
スリーブホルダー(sleeve holder)20は内部でシャフト11が回転可能であるように支持する固定構造物であり、スリーブ13を介してシャフト11が回転可能であるように支持する。
【0047】
本実施例によるスリーブホルダー20は円筒状に形成され、胴部22、胴部22から拡張されて形成される拡張部24、及びベースプレート50の上部面と面接触するように拡張部24の下端部から突出されて形成されるフランジ部25を含んで構成される。
【0048】
胴部22は内部にスリーブ13が挿入されて締結される。
【0049】
拡張部24は胴部22の外周面に沿って外径が拡張されるように、外径方向に突出されて形成される。また、拡張部24によって胴部22の外周面から外径方向に垂直に延長される水平面は、ステーター装着部23に形成される。
【0050】
一方、本実施例による拡張部24はフランジ部25まで外径が拡張される。従って、拡張部24からフランジ部25までの内部空間は、胴部22より広く拡張された円筒状の空間に形成される。
【0051】
このように拡張部24によって形成されたステーター装着部23は、後述されるステーター30が装着されて固定締結される部分として用いられる。そして、拡張部24によって拡張された内部空間は、後述されるスラストプレート70とストッパーリング72が収容される空間として用いられる。
【0052】
フランジ部25は拡張部24の下端部から外径方向に一定距離突出されて形成され、ベースプレート50の上部面に面接触するようにベースプレート50に締結される。
【0053】
また、本実施例によるフランジ部25は、内部に少なくとも一つの整列用孔27を備える。整列用孔27は、スリーブホルダー20とベースプレート50の結合時、スリーブホルダー20とベースプレート50をより精緻に整列して結合するためのものである。
【0054】
このような本実施例による整列用孔27は多数個が形成されることができ、少なくとも一つは他の整列用孔と区別される形状に形成されることができる。
図2を参照すると、二つの整列用孔27がスリーブホルダー20の中心軸を通る一直線上に対称されるように形成されており、このうち一つが四角形状の孔に形成される場合を例として挙げている。このように、少なくとも一つの整列用孔27を他の整列用孔27と区別される形状に形成する場合、スリーブホルダー20をより容易に整列することができる。
【0055】
このような本実施例によるスリーブホルダー20は、従来の黄銅でなく、鉄板などをプレス加工して形成したり、射出成形によって製造することができる。従って、低コストで、より容易な製造が可能となる。
【0056】
ベースプレート(base plate)50は、モーター100の他の構成要素を全体的に支持する支持体であり、一面、即ち上部面に上述のスリーブホルダー20と後述される回路基板60が固定締結される。
【0057】
本実施例はベースプレート50が従来の支持板を含む一体的に構成され、その上部面にスリーブホルダー20が締結されることを特徴とする。
【0058】
このために、本発明の実施例によるベースプレート50は内部に収容部54が形成される。
【0059】
一方、本実施例によるベースプレート50は一つの連続的な板で形成される。即ち、本実施例によるベースプレート50は、一つの板を折曲加工(またはプレス加工)することにより収容部54を全て形成することを特徴とする。
【0060】
収容部54は溝の形態に形成され、スリーブホルダーの拡張部の形状に対応するサイズに形成される。これにより、本実施例によるベースプレート50はベースプレート50自体に支持板を備える形態に形成されるため、従来のようにシャフトの下端を支持するための別途の支持板が要されない。
【0061】
このような収容部54は後述されるスラストプレート70が装着される空間として用いられる。 従って、収容部54はスラストプレート70の外径と類似のサイズに形成される。
【0062】
また、本実施例によるベースプレート50は、内部に少なくとも一つの整列用孔58を備える。整列用孔58はスリーブホルダー20のフランジ部25に形成された整列用孔27と対応される位置(即ち、収容部54の中心軸を通る一直線上に対称される位置)に対応される形状に形成される。従って、スリーブホルダー20をベースプレート50に結合する時、スリーブホルダー20とベースプレート50に形成されている整列用孔27、58を介して容易に整列して結合することができる。
【0063】
このような整列用溝27、58はモーター100の組立時に用いられることができるが、組立用ジグ(JIG、未図示)がこのような整列用溝27、58を必要としない場合、省略されることができる。
【0064】
以上のように構成される本実施例によるベースプレート50は、金属材質からなる。特に、鋼鉄(steel)材質からなることが好ましく、上述したように一枚の金属板を折曲またはプレス加工することにより形成されることができる。しかし、これに限定されず、射出成形によって形成するなど多様な方法によって製造されることができる。
【0065】
スラストプレート(thrust plate)70は、ベースプレート50に形成される収容部54に装着され、外周縁がスリーブホルダー20の拡張部24の内部に収容される。また、スラストプレート70は上部面の中心に溝形態のシャフト支持部71が形成される。シャフト支持部71にはシャフト11が挿入され、シャフト支持部71の底面はシャフト11の下部端と接触してシャフト11を支持する。
【0066】
ストッパーリング72は、スリーブ13の下部面とスラストプレート70の上部面の間に介在され、シャフト11のストッパーリング締結溝12の内部に一部が突出されて、ローター40の回転時にシャフト11が浮上することを抑制する。
【0067】
回路基板60はベースプレート50の上部面の全体に亘ってベースプレート50に締結されることができる。回路基板60はモーター100に電源を印加する回路パターン(未図示)が内部に形成され、ローター40の巻線コイル34と電気的に連結されて巻線コイル34に電源を印加する。また、回路基板60の回路パターンのうちグラウンドパターンはベースプレート50と導通されるように形成されることができる。このような回路基板60は、一般的な印刷回路基板(PCB)や軟性回路基板(Flexible PCB)などの多様な基板を必要に応じて選択的に用いることができる。
【0068】
このように構成される本実施例によるモーター100は、スリーブホルダー20の下部面に形成されたフランジ部25がベースプレート50の底面と面接触されるように、スリーブホルダー20がベースプレート50に締結される。従って、本実施例によるモーター100は、フランジ部25の下部面の全体を用いてより広い面積でベースプレート50に接触及び接合されるため、より堅固にベースプレート50に締結されることができる。
【0069】
このような本実施例によるスリーブホルダー20は、接着剤を介してベースプレート50に接合されることができ、レーザー熔接を用いて接合されることもできる。このような固定締結方法に対しては、後述される実施例を通じてより詳細に説明する。
【0070】
以下で説明する実施例によるモーターは上述の実施例のモーター(
図1の100)と類似の構造で構成され、ベースプレートとスリーブホルダーの構造及び結合形態においてのみ差異を有する。従って、同一の構成要素に対する詳細な説明は省略し、ベースプレートとスリーブホルダーの構造及び結合形態を中心により詳細に説明する。
【0071】
図4は本発明の他の実施例によるモーターを図示した概略断面図である。また、
図5は
図4のスリーブホルダーを図示した斜視図であり、
図6は
図4のベースプレートを図示した斜視図である。
【0072】
図4から
図6を参照すると、本実施例によるモーター200のベースプレート150は、上述の
図1のベースプレート50と類似に構成されるが、挿入孔157が形成されるという点において差異を有する。
【0073】
より詳細に説明すると、本実施例によるベースプレート150は、内部に収容部154と、挿入孔157、及び整列用孔158が形成される。
【0074】
収容部154と整列用孔158は上述の実施例と同一に形成されるため、これに対する説明は省略する。
【0075】
本実施例によるベースプレート150は、スリーブホルダー120と締結される時フランジ部125と接触する位置に少なくとも一つの挿入孔157が形成される。挿入孔157は後述されるスリーブホルダー120の突出部126が挿入される部分として用いられる。従って、本実施例による挿入孔157は、スリーブホルダー120のフランジ部125に形成された突出部126の位置及び個数に対応して形成される。
【0076】
本実施例によるスリーブホルダー120は上述の実施例と同様に、胴部122、拡張部124、及びフランジ部125を含んで構成される。
【0077】
また、本実施例によるフランジ部125は、内部に少なくとも一つの整列用孔127と、少なくとも一つの突出部126が形成される。整列用孔127は上述の実施例と同様に構成されるため、これに対する説明は省略する。
【0078】
突出部126は、フランジ部125の一面、即ち、ベースプレート150と対向する下部面から一定距離突出されて形成される。従って、突出部126は挿入孔157の位置に対応する位置から突出されて、挿入孔157に対応するサイズに形成される。また、突出部126はベースプレート150の厚さと類似の長さで突出される。
【0079】
このように構成される本実施例によるモーター200は、突出部126がベースプレート150に形成された挿入孔157に挿入され、スリーブホルダー120がベースプレート150に固定締結されることを特徴とする。この際、結合力を高めるために、突出部126は挿入孔157に圧入されて挿入されるように構成されることができる。
【0080】
このような本実施例による突出部126は、バーリング(burring)加工またはプレス(press)加工によって形成されることができる。これにより、突出部126は内部が空いている円筒状に形成されることができる。
【0081】
このようにスリーブホルダー120が突出部126を備える本実施例によるモーター200は、スリーブホルダー120に形成された突出部126がベースプレート150に形成された挿入孔157に挿入され、スリーブホルダー120がベースプレート50に締結される。特に、突出部126が挿入孔157に圧入されて締結されることができるため、スリーブホルダー120とベースプレート150をより容易に締結することができる。
【0082】
一方、本実施例によるモーター200は、スリーブホルダー120の突出部126をベースプレート150の挿入孔157に圧入する締結方法に限定されない。即ち、接着や熔接などの固定締結方法で締結することも可能であり、また、一つでなく複数の締結方法を複合的に用いてスリーブホルダー120とベースプレート150の結合力を強化することもできる。
【0083】
ここで、接着や熔接などの固定締結方法を用いる場合、本実施例によるモーター200は、スリーブホルダー120とベースプレート150が面接触するフランジ部125の下部面と突出部126と挿入孔157の接触部位が接合面として用いられることができる。
【0084】
また、本実施例によるモーター200は、ベースプレート150とスリーブホルダー120との締結のために、挿入孔157に挿入された突出部126の端が外径方向に折り曲げられるように形成することも可能である。これは、円筒形態の突出部126をベースプレート150の挿入孔157に挿入させた後、突出部126の端をスピニング(spinning)、コーキング(caulking)などの方法で加工して折り曲げることにより形成することができる。
【0085】
この場合、ベースプレート150に形成された挿入孔157は、ベースプレート150の下部面と接する部分の内周縁がテーパ状の傾斜面に形成されることができる。これは、突出部126の端が容易に折り曲げられてベースプレート150に固定されることができるようにするためであり、傾斜面に限定されず、曲面に形成されるなど多様な応用が可能である。
【0086】
このように突出部126の端を折り曲げる場合、折り曲げられた部分がベースプレート150の下部面を支持してベースプレート150とスリーブホルダー120を締結するため、非常に堅固に締結されることができるという利点を有する。
【0087】
図7は本発明のまた他の実施例によるモーターを図示した概略断面図である。また、
図8は
図7のスリーブホルダーを図示した斜視図であり、
図9は
図7のベースプレートを図示した斜視図である。
【0088】
図7から
図9を参照すると、本実施例によるモーター300のベースプレート250は、上述の
図1のベースプレート50と類似に構成され、収容部254のサイズにおいて差異を有する。
【0089】
より詳細に説明すると、本実施例によるベースプレート250は、収容部254が後述されるスリーブホルダー220の拡張部224の下部面の外周縁に対応するサイズに形成される。
【0090】
また、本実施例によるスリーブホルダー220は上述の実施例と同様に、胴部222、拡張部224、及びフランジ部225を含んで構成され、フランジ部225が拡張部224の下端面から軸方向上部に段差を形成して突出される構成において差異を有する。
【0091】
即ち、本実施例によるフランジ部225は、拡張部224の最下断面から軸方向上部に一定距離移動した位置から外径方向に突出されて形成される。この際、フランジ部225の下部面と拡張部224の最下断面との垂直距離は、ベースプレート250の収容部254の深さと同一の距離に形成される。
【0092】
これにより、スリーブホルダー220がベースプレート250上に装着されると、拡張部224の最下断面は収容部254に収容され、フランジ部225の下部面は収容部254の縁に沿ってベースプレート250の下部面に接するようになる。
【0093】
このようなスリーブホルダー220の段差は、上述の
図1のスリーブホルダー20に基づいてプレス加工などによって形成することができる。
【0094】
このように構成される本実施例によるモーター300は、拡張部224の下部面が収容部254に堅固に挿入されるため、スリーブホルダー220とベースプレート250をより容易に結合することができる。
【0095】
また、本実施例によるモーター300は、上述の実施例と同様に接着や熔接などの方法でスリーブホルダー220とベースプレート250を固定締結することができる。この際、本実施例によるモーター300は、スリーブホルダー220とベースプレート250が面接触するフランジ部225の下部面と、収容部254の底面と面接触する拡張部224の下端面が接合面として用いられることができる。
【0096】
上述した本発明によるモーターは上述の実施例に限定されず、多様な応用が可能である。
【0097】
例えば、上述の実施例ではスリーブホルダーの突出部(
図4の126)の内部が空いている円筒状に形成されたが、これに限定されず、内部が満たされた形態に形成することも可能である。
【0098】
また、上述の実施例ではスリーブホルダー(
図4の120)に突出部126が形成される場合を例として挙げた。しかし、反対にベースプレートの上部面に突出部が形成され、スリーブホルダーのフランジ部に挿入孔が形成されるように構成し、スリーブホルダーをベースプレートに締結することも可能である。
【0099】
図10は本発明の実施例による光ディスクドライブに対する概略断面図である。
【0100】
図10を参照すると、本発明の実施例による光ディスクドライブ1は、上述の
図1の実施例によるモーター100が搭載される。しかし、これに限定されず、上述の実施例による全てのモーター100、200、300のうちいずれか一つのモーターが搭載されることができる。
【0101】
本実施例による光ディスクドライブ1は、フレーム2、光ピックアップ機構4及び移動機構6を含むことができる。
【0102】
フレーム2は光ディスクドライブ1のケースの役割をし、内部にモーター100のベースプレート50が固定される。
【0103】
光ピックアップ機構4は、モーター100に載置されるディスクDの下部空間で移動可能であるように設けられ、ディスクDからデータを受信する。
【0104】
移動機構6は光ピックアップ機構4をディスクDの直径方向に移送させ、ディスクDの全面に亘ってデータの受信機能を遂行するようにする。
【0105】
以上のように構成される本実施例によるモーター及びこれを用いる光ディスクドライブは、従来技術によるスリーブホルダーと支持板を用いず、支持板が一体化されたベースプレートを用いて、ベースプレート上にスリーブホルダーが直接に固定締結される。これにより、従来に比べてモーターの構成部品が減少されるため、原価低減及び工程単純化を図ることができる。
【0106】
また、本発明によるモーターは、従来のように黄銅を切削加工してスリーブホルダーを形成するのでなく、鉄板をプレス加工などで形成したスリーブホルダーを用いる。即ち、黄銅より低価の材料を用いて、より単純な工程で小型のスリーブホルダーを製造することができるため、スリーブホルダーの製造コスト及び製造時間を低減することができ、モーターのサイズを最小化することができる。
【0107】
また、本発明によるモーターは、ベースプレートの突出支持部が軸受アセンブリーの内部、即ち、スリーブホルダーの内部に挿入されて軸受アセンブリーとベースプレートが固定締結される。これにより、スリーブホルダーはフランジ部の下部面と拡張部の内周面などによって非常に広い面積で面接触し、ベースプレートに接触及び接合される。従って、より堅固かつ安定的にベースプレートに締結されることができる。
【0108】
また、従来の場合、スリーブホルダーにベースプレートと支持板を夫々結合しなければならず、これにより結合工程が2回遂行された。しかし本発明の場合、支持板を結合する工程が省略されて、一回の工程だけでベースプレートとスリーブホルダーの結合が可能である。従って、結合工程でスリーブとベースプレートに加えられる圧力を最小化することができて、これによりモーターの軸垂直度に対する影響を減らすことができるため、工程収率が向上される効果がある。
【0109】
一方、本発明によるモーター及びこれを用いる光ディスクドライブは上述の実施例に限定されず、本発明の技術的思想内で当分野において通常の知識を有する者によって多様な変形が可能である。
【0110】
また、本実施例では光ディスクドライブに備えられるモーターを例として説明したが、これに限定されず、スリーブホルダーとベースプレートを備えるモーターであれば多様に適用されることができる。