特許第5669074号(P5669074)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5669074マルチキャリアシステムにおける測定結果の提示方法、システム及びユーザー機器
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5669074
(24)【登録日】2014年12月26日
(45)【発行日】2015年2月12日
(54)【発明の名称】マルチキャリアシステムにおける測定結果の提示方法、システム及びユーザー機器
(51)【国際特許分類】
   H04W 24/10 20090101AFI20150122BHJP
   H04W 72/04 20090101ALI20150122BHJP
   H04W 36/00 20090101ALI20150122BHJP
   H04B 17/00 20150101ALI20150122BHJP
【FI】
   H04W24/10
   H04W72/04 111
   H04W36/00 110
   H04B17/00 D
【請求項の数】23
【全頁数】29
(21)【出願番号】特願2013-502985(P2013-502985)
(86)(22)【出願日】2010年10月9日
(65)【公表番号】特表2013-524657(P2013-524657A)
(43)【公表日】2013年6月17日
(86)【国際出願番号】CN2010077625
(87)【国際公開番号】WO2011124064
(87)【国際公開日】20111013
【審査請求日】2013年7月17日
(31)【優先権主張番号】201010145978.9
(32)【優先日】2010年4月9日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】509052171
【氏名又は名称】中▲興▼通▲訊▼股▲フン▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100106909
【弁理士】
【氏名又は名称】棚井 澄雄
(74)【代理人】
【識別番号】100141139
【弁理士】
【氏名又は名称】及川 周
(72)【発明者】
【氏名】黄 ▲亜▼▲達▼
(72)【発明者】
【氏名】施 小▲ジュアン▼
【審査官】 田部井 和彦
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2008/141338(WO,A1)
【文献】 特開2010−154399(JP,A)
【文献】 国際公開第2009/022805(WO,A1)
【文献】 欧州特許出願公開第1845745(EP,A1)
【文献】 欧州特許出願公開第1944995(EP,A1)
【文献】 Ericsson, ST-Ericsson,Measurements for carrier aggregation,3GPP TSG-RAN WG2 #68 bis Tdoc R2-100122,2010年 1月12日,URL,http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_68bis/docs/R2-100122.zip
【文献】 Ericsson, ST-Ericsson,Measurement events for carrier aggregation,3GPP TSG-RAN WG2 #69 Tdoc R2-101197,2010年 2月16日,URL,http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_69/docs/R2-101197.zip
【文献】 Nokia Corporation, Nokia Siemens Networks,TP for "Time to Trigger" value range,GPP TSG-RAN WG2 Meeting #64 R2-086256,2008年 4月11日,URL,http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_64/Docs/R2-086256.zip
【文献】 ZTE,Candidate cell set for CC management and handover,3GPP TSG RAN WG2 #69 R2-101096,2010年 2月14日,URL,http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_69/docs/R2-101096.zip
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24− 7/26
H04W 4/00−99/00
H04B 17/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
測定タスクをグルーピングする手順と、
UEが前記測定タスクグループ内の測定タスクの測定結果が対応する前記測定タスクグループの提示条件を満たすかどうかを判定する手順と、
前記UEが前記測定結果に基づいて、測定レポートを生成し、前記測定レポートを提示する手順と、を含むマルチキャリアシステムにおける測定結果の提示方法であって、
測定タスクをグルーピングする手順が、
測定対象をワーキングキャリアとし、測定イベントの同様である測定タスクを同一の測定タスクグループにすることを含み、
前記提示条件が、
前記測定タスクグループ内の測定タスクに対応する測定対象にA1イベントのエントリートリガー条件を満たす最初のワーキングキャリアが現れる条件1を含み、
前記UEが前記測定タスクグループ内の測定タスクの測定結果が前記測定タスクグループの提示条件を満たすか否かを判定する手順が、
前記UEが、前記測定タスクグループに対応する測定対象が対応するA1イベントのエントリートリガー条件を満たす測定タスクが存在すると判定し、カウンターの値が1の場合、測定結果が前記提示条件を満たすと判定し(その中、前記カウンターの値は前記測定タスクグループ内に対応する測定対象が対応するA1イベントエントリートリガー条件を満たす測定タスクが存在すると、1を加算し、対応する測定対象が対応するA1イベントの退出トリガー条件を満たす測定タスクが存在すると、1を減算し、前記カウンターのデフォルト値は0である)、又は、
前記UEが、前記測定タスクグループ内に対応する測定対象が対応するA1イベントのエントリートリガー条件を満たす測定タスクが存在すると判定し、前記測定タスクグループ内の他の測定タスクのセルリストが存在しないと、測定結果が前記提示条件を満たすと判定する
ことを特徴とするマルチキャリアシステムにおける測定結果の提示方法。
【請求項2】
測定タスクをグルーピングする手順と、
前記UEが前記測定タスクグループ内の測定タスクの測定結果が対応する前記測定タスクグループの提示条件を満たすかどうかを判定する手順と、
前記UEが前記測定結果に基づいて、測定レポートを生成し、前記測定レポートを提示する手順と、を含むマルチキャリアシステムにおける測定結果の提示方法であって、
測定タスクをグルーピングする手順が、
測定対象をワーキングキャリアとし、測定イベントの同様である測定タスクを同一の測定タスクグループにし、
前記提示条件が、前記測定タスクグループ内の測定タスクに対応する測定対象にA2イベントのエントリートリガー条件を満たす最後のワーキングキャリアが現れる条件2を含み、
前記UEが前記測定タスクグループ内の測定タスクの測定結果が対応する測定タスクグループの提示条件を満たすかを判定する手順が、
前記UEが、前記測定グループ内に対応する測定対象が対応するA2イベントのエントリートリガー条件を満たす測定タスクが存在すると判定し、現在のカウンターの値がNの場合、測定結果が前記提示条件を満たすと判定し(その中、前記カウンターの値は前記測定タスクグループ内に対応する測定対象が対応するA2イベントのエントリートリガー条件を満たす測定タスクが存在すると、1を加算し、対応する測定対象が対応するA2イベントの退出トリガー条件を満たす測定タスクが存在すると、1を減算し、前記カウンターのデフォルト値は0で、Nは前記測定タスクグループにおける対応する測定イベントが前記A2イベントである測定タスクの合計数である)、または、前記UEが、前記測定タスクグループ内に対応する測定対象が前記A2イベントのエントリートリガー条件を満たす測定タスクが存在すると判定し、前記測定タスクグループ内の他の測定タスクのセルリストが空でないと、測定結果が前記提示条件を満たすと判定する
ことを特徴とするマルチキャリアシステムにおける測定結果の提示方法。
【請求項3】
ネットワーク側が、前記測定タスクを測定タスクグループにグルーピングし、測定制御メッセージにて明示的にUEへ指定する、又は
前記UEが前記測定制御メッセージを受信した後、予め設定したルールに従って前記測定タスクをグルーピングすることを含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記提示条件が、
前記測定グループ内にエントリートリガー条件を満たす測定タスクがM個ある(その中、M<=前記測定タスクグループに含まれる測定タスクの数)ことを含むことを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項5】
測定タスクをグルーピングする手順と、
前記UEが前記測定タスクグループ内の測定タスクの測定結果が対応する前記測定タスクグループの提示条件を満たすかどうかを判定する手順と、
前記UEが前記測定結果に基づいて、測定レポートを生成し、前記測定レポートを提示する手順と、を含むマルチキャリアシステムにおける測定結果の提示方法であって、
測定タスクをグルーピングする手順が、前記UEが測定対象をワーキングキャリアとし、トリガーイベントがA1イベントまたはA2イベントである測定タスクを同一の測定タスクグループにして、前記A1イベントのエントリー条件の閾値と前記A2イベントの退出条件の閾値が同一に設定され、前記A1イベントの退出条件の閾値と前記A2イベントのエントリー条件の閾値が同一に設定されることを含む
ことを特徴とするマルチキャリアシステムにおける測定結果の提示方法。
【請求項6】
前記提示条件が、
前記測定タスクグループ内の測定タスクに対応する測定対象にA1イベントのエントリートリガー条件を満たす最初のワーキングキャリが現れる条件1、及び/または
前記測定タスクグループ内の測定タスクに対応する測定対象にA2イベントのエントリートリガー条件を満たす最後のワーキングキャリアが現れる条件2と、を含むことを特徴とする請求項に記載の方法。
【請求項7】
前記提示条件が前記条件1である場合、前記UEが前記測定タスクグループ内の測定タスクの測定結果が前記測定タスクグループ内の提示条件を満たすかを判定する手順が、
前記UEが、前記測定タスクグループ内に対応する測定対象が対応するA1イベントのエントリートリガー条件を満たす測定タスクが存在すると判定し、前記両イベントのカウンターの値が1の場合、測定結果が前記提示条件を満たすと判定する(その中、前記両イベントのカウンターの値は前記測定タスクグループ内に対応する測定対象が対応するA1イベントエントリートリガー条件を満たす測定タスクが存在すると、1を加算し、対応する測定対象が対応するA2イベントのエントリートリガー条件を満たす測定タスクが存在すると、1を減算し、前記両イベントのカウンターのデフォルト値は0である)ことを特徴とする請求項に記載の方法。
【請求項8】
前記提示条件が前記条件2である場合、前記UEが前記測定タスクグループ内の測定タスクの測定結果が前記測定タスクグループの提示条件を満たすかを判定する手順が、
前記UEが、前記測定グループ内に対応する測定結果が対応するA2イベントのエントリートリガー条件を満たす測定タスクが存在すると判定し、両イベントのカウンターの値が0の場合、測定結果が前記提示条件を満たすと判定する(その中、前記両イベントのカウンターの値は前記測定タスクグループ内に対応する測定対象が対応するA1イベントのエントリートリガー条件を満たす測定タスクが存在すると、1を加算し、対応する測定対象が対応するA2イベントのエントリートリガー条件を満たす測定タスクが存在すると、1を減算し、前記両イベントのカウンターのデフォルト値は0である)ことを特徴とする請求項に記載の方法。
【請求項9】
測定タスクをグルーピングする手順と、
前記UEが前記測定タスクグループ内の測定タスクの測定結果が対応する前記測定タスクグループの提示条件を満たすかどうかを判定する手順と、
前記UEが前記測定結果に基づいて、測定レポートを生成し、前記測定レポートを提示する手順と、を含むマルチキャリアシステムにおける測定結果の提示方法であって、
測定タスクをグルーピングする手順が、
測定対象が同一のキャリアで、測定イベントが同一タイプで比較型イベントであって、比較用の参照セルが異なるサービングセルである測定タスクを同一の測定タスクグループにすることを特徴とするマルチキャリアシステムにおける測定結果の提示方法
【請求項10】
前記提示条件が、
前記測定グループ内の測定対象における1つのセルに夫々対応するM個の測定タスクがイベントエントリートリガー条件を満たす(その中、M<=前記測定タスクグループに含まれる測定タスクの数である)ことを含むことを特徴とする請求項に記載の方法。
【請求項11】
前記提示条件が、
前記測定タスクグループ内の1つの測定タスクに対応する測定対象における1つの隣接セルが前記測定タスクの参照セルに対し比較型イベントのエントリートリガー条件を満たす条件3、及び/または、
前記測定タスクグループ内の全ての測定タスクに対応する測定対象における同一の隣接セルが各測定タスクの参照セルに対して比較型イベントのエントリートリガー条件を満たす条件4、及び/又は、
前記測定タスクグループ内の1つの測定タスクに対応する測定対象における1つの隣接セルが前記測定タスクの参照セルに対して比較型イベントの退出トリガー条件を満たす条件5、及び/または、
前記測定タスクグループ内の全ての測定タスクに対応する測定対象における同一の隣接セルが各測定タスクの参照セルに対して比較型イベントの退出トリガー条件を満たす条件6と、を含み、
その中、前記比較型イベントはA3イベントまたはA5イベントであることを特徴とする請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記提示条件が前記条件3である場合、前記UEが前記測定タスクグループ内の測定タスクの測定結果が前記測定タスクグループの提示条件を満たすかを判定する手順が、
前記UEが前記測定タスクグループ内に対応する測定対象中の1つの隣接セルが前記測定タスクの参照セルに対して前記比較型イベントのエントリートリガー条件を満たす測定タスクが存在すると判定し、前記測定タスクグループ内の他の測定タスクのセルリストが存在しないまたはセルリストに前記隣接セルが存在しないと、測定結果が前記提示条件を満たすと判定することを特徴とする請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記提示条件が前記条件4である場合、前記UEが前記測定タスクグループ内の測定タスクの測定結果が前記測定タスクグループの提示条件を満たすかを判定する手順が、
前記UEが前記測定タスクグループ内に対応する測定対象中の1つの隣接セルが前記測定タスクの参照セルに対して前記比較型イベントのエントリートリガー条件を満たす測定タスクが存在すると判定し、前記測定タスクグループ内の全ての測定タスクのセルリストに前記隣接セルが存在すると、測定結果が前記提示条件を満たすと判定することを特徴とする請求項11に記載の方法。
【請求項14】
前記提示条件が前記条件5である場合、前記UEが前記測定タスクグループ内の測定タスクの測定結果が前記測定タスクグループの提示条件を満たすかを判定する手順が、
前記UEが、前記測定タスクグループ内に対応する測定対象中の1つの隣接セルが前記測定タスクの参照セルに対して前記比較型イベントの退出トリガー条件を満たす測定タスクが存在すると判定し、前記測定タスクグループ内の他の測定タスクのセルリストが存在しないまたはセルリストに前記隣接セルが存在しないと、測定結果が前記提示条件を満たすと判定することを特徴とする請求項11に記載の方法。
【請求項15】
前記提示条件が前記条件6である場合、前記UEが前記測定タスクグループ内の測定タスクの測定結果が前記測定タスクグループの提示条件を満たすかを判定する手順が、
前記UEが前記測定タスクグループ内に対応する測定対象中の1つの隣接セルが前記測定タスクの参照セルに対して前記比較型イベントの退出トリガー条件を満たす測定タスクが存在すると判定し、前記測定タスクグループ内の全ての測定タスクのセルリストに前記隣接セルが存在すると、測定結果が前記提示条件を満たすと判定することを特徴とする請求項11に記載の方法。
【請求項16】
測定タスクを測定タスクグループに分けるグルーピングモジュールと、
前記測定タスクグループ内の測定タスクの測定結果が前記測定タスクグループの提示条件を満たすかを判定する判定モジュールと、
前記判定モジュールの判定結果がYESである場合、前記測定結果に基づいて測定レポートを生成し、前記測定レポートを提示する提示モジュールと、を含むユーザー機器であって、
測定タスクをグルーピングする手順が、
測定対象をワーキングキャリアとし、測定イベントの同様である測定タスクを同一の測定タスクグループにすることを含み、
前記提示条件が、
前記測定タスクグループ内の測定タスクに対応する測定対象にA1イベントのエントリートリガー条件を満たす最初のワーキングキャリアが現れる条件1を含み、
前記測定タスクグループ内の測定タスクの測定結果が前記測定タスクグループの提示条件を満たすか否かを判定する手順が、
前記測定タスクグループに対応する測定対象が対応するA1イベントのエントリートリガー条件を満たす測定タスクが存在すると判定し、カウンターの値が1の場合、測定結果が前記提示条件を満たすと判定し(その中、前記カウンターの値は前記測定タスクグループ内に対応する測定対象が対応するA1イベントエントリートリガー条件を満たす測定タスクが存在すると、1を加算し、対応する測定対象が対応するA1イベントの退出トリガー条件を満たす測定タスクが存在すると、1を減算し、前記カウンターのデフォルト値は0である)、又は、
前記測定タスクグループ内に対応する測定対象が対応するA1イベントのエントリートリガー条件を満たす測定タスクが存在すると判定し、前記測定タスクグループ内の他の測定タスクのセルリストが存在しないと、測定結果が前記提示条件を満たすと判定する
ことを特徴とするユーザー機器。
【請求項17】
測定タスクを測定タスクグループに分けるグルーピングモジュールと、
前記測定タスクグループ内の測定タスクの測定結果が前記測定タスクグループの提示条件を満たすかを判定する判定モジュールと、
前記判定モジュールの判定結果がYESである場合、前記測定結果に基づいて測定レポートを生成し、前記測定レポートを提示する提示モジュールと、を含むユーザー機器であって、
測定タスクをグルーピングする手順が、
測定対象をワーキングキャリアとし、測定イベントの同様である測定タスクを同一の測定タスクグループにし、
前記提示条件が、前記測定タスクグループ内の測定タスクに対応する測定対象にA2イベントのエントリートリガー条件を満たす最後のワーキングキャリアが現れる条件2を含み、
前記測定タスクグループ内の測定タスクの測定結果が対応する測定タスクグループの提示条件を満たすかを判定する手順が、
前記測定グループ内に対応する測定対象が対応するA2イベントのエントリートリガー条件を満たす測定タスクが存在すると判定し、現在のカウンターの値がNの場合、測定結果が前記提示条件を満たすと判定し(その中、前記カウンターの値は前記測定タスクグループ内に対応する測定対象が対応するA2イベントのエントリートリガー条件を満たす測定タスクが存在すると、1を加算し、対応する測定対象が対応するA2イベントの退出トリガー条件を満たす測定タスクが存在すると、1を減算し、前記カウンターのデフォルト値は0で、Nは前記測定タスクグループにおける対応する測定イベントが前記A2イベントである測定タスクの合計数である)、または、前記UEが、前記測定タスクグループ内に対応する測定対象が前記A2イベントのエントリートリガー条件を満たす測定タスクが存在すると判定し、前記測定タスクグループ内の他の測定タスクのセルリストが空でないと、測定結果が前記提示条件を満たすと判定する
ことを特徴とするユーザー機器。
【請求項18】
測定タスクを測定タスクグループに分けるグルーピングモジュールと、
前記測定タスクグループ内の測定タスクの測定結果が前記測定タスクグループの提示条件を満たすかを判定する判定モジュールと、
前記判定モジュールの判定結果がYESである場合、前記測定結果に基づいて測定レポートを生成し、前記測定レポートを提示する提示モジュールと、を含むユーザー機器であって、
測定タスクをグルーピングする手順が、前記UEが測定対象をワーキングキャリアとし、トリガーイベントがA1イベントまたはA2イベントである測定タスクを同一の測定タスクグループにして、前記A1イベントのエントリー条件の閾値と前記A2イベントの退出条件の閾値が同一に設定され、前記A1イベントの退出条件の閾値と前記A2イベントのエントリー条件の閾値が同一に設定されることを含む
ことを特徴とするユーザー機器。
【請求項19】
測定タスクを測定タスクグループに分けるグルーピングモジュールと、
前記測定タスクグループ内の測定タスクの測定結果が前記測定タスクグループの提示条件を満たすかを判定する判定モジュールと、
前記判定モジュールの判定結果がYESである場合、前記測定結果に基づいて測定レポートを生成し、前記測定レポートを提示する提示モジュールと、を含むユーザー機器であって、
測定タスクをグルーピングする手順が、
測定対象が同一のキャリアで、測定イベントが同一タイプで比較型イベントであって、比較用の参照セルが異なるサービングセルである測定タスクを同一の測定タスクグループにすることを特徴とするユーザー機器。
【請求項20】
ネットワーク側機器とUEを含み、
前記ネットワーク側機器が、
前記測定タスクを測定タスクグループに分けるグルーピングモジュールと、
前記測定タスクグループを明示的に測定制御メッセージでUEに指定する指定モジュールと、を含み、
前記UEが、
前記測定タスクグループ内の測定タスクの測定結果が前記測定タスクグループの提示条件を満たすかを判定する判定モジュールと、
前記判定モジュールの判定結果がYESである場合、前記測定結果に基づいて測定レポートを生成し、前記測定レポートを提示する提示モジュールと、を含むシステムであって、
測定タスクをグルーピングする手順が、
測定対象をワーキングキャリアとし、測定イベントの同様である測定タスクを同一の測定タスクグループにすることを含み、
前記提示条件が、
前記測定タスクグループ内の測定タスクに対応する測定対象にA1イベントのエントリートリガー条件を満たす最初のワーキングキャリアが現れる条件1を含み、
前記測定タスクグループ内の測定タスクの測定結果が前記測定タスクグループの提示条件を満たすか否かを判定する手順が、
前記測定タスクグループに対応する測定対象が対応するA1イベントのエントリートリガー条件を満たす測定タスクが存在すると判定し、カウンターの値が1の場合、測定結果が前記提示条件を満たすと判定し(その中、前記カウンターの値は前記測定タスクグループ内に対応する測定対象が対応するA1イベントエントリートリガー条件を満たす測定タスクが存在すると、1を加算し、対応する測定対象が対応するA1イベントの退出トリガー条件を満たす測定タスクが存在すると、1を減算し、前記カウンターのデフォルト値は0である)、又は、
前記測定タスクグループ内に対応する測定対象が対応するA1イベントのエントリートリガー条件を満たす測定タスクが存在すると判定し、前記測定タスクグループ内の他の測定タスクのセルリストが存在しないと、測定結果が前記提示条件を満たすと判定する
ことを特徴とするマルチキャリアシステムにおける測定結果の提示システム。
【請求項21】
ネットワーク側機器とUEを含み、
前記ネットワーク側機器が、
前記測定タスクを測定タスクグループに分けるグルーピングモジュールと、
前記測定タスクグループを明示的に測定制御メッセージでUEに指定する指定モジュールと、を含み、
前記UEが、
前記測定タスクグループ内の測定タスクの測定結果が前記測定タスクグループの提示条件を満たすかを判定する判定モジュールと、
前記判定モジュールの判定結果がYESである場合、前記測定結果に基づいて測定レポートを生成し、前記測定レポートを提示する提示モジュールと、を含むシステムであって、
測定タスクをグルーピングする手順が、
測定対象をワーキングキャリアとし、測定イベントの同様である測定タスクを同一の測定タスクグループにし、
前記提示条件が、前記測定タスクグループ内の測定タスクに対応する測定対象にA2イベントのエントリートリガー条件を満たす最後のワーキングキャリアが現れる条件2を含み、
前記測定タスクグループ内の測定タスクの測定結果が対応する測定タスクグループの提示条件を満たすかを判定する手順が、
前記UEが、前記測定グループ内に対応する測定対象が対応するA2イベントのエントリートリガー条件を満たす測定タスクが存在すると判定し、現在のカウンターの値がNの場合、測定結果が前記提示条件を満たすと判定し(その中、前記カウンターの値は前記測定タスクグループ内に対応する測定対象が対応するA2イベントのエントリートリガー条件を満たす測定タスクが存在すると、1を加算し、対応する測定対象が対応するA2イベントの退出トリガー条件を満たす測定タスクが存在すると、1を減算し、前記カウンターのデフォルト値は0で、Nは前記測定タスクグループにおける対応する測定イベントが前記A2イベントである測定タスクの合計数である)、または、前記UEが、前記測定タスクグループ内に対応する測定対象が前記A2イベントのエントリートリガー条件を満たす測定タスクが存在すると判定し、前記測定タスクグループ内の他の測定タスクのセルリストが空でないと、測定結果が前記提示条件を満たすと判定する
ことを特徴とするマルチキャリアシステムにおける測定結果の提示システム。
【請求項22】
ネットワーク側機器とUEを含み、
前記ネットワーク側機器が、
前記測定タスクを測定タスクグループに分けるグルーピングモジュールと、
前記測定タスクグループを明示的に測定制御メッセージでUEに指定する指定モジュールと、を含み、
前記UEが、
前記測定タスクグループ内の測定タスクの測定結果が前記測定タスクグループの提示条件を満たすかを判定する判定モジュールと、
前記判定モジュールの判定結果がYESである場合、前記測定結果に基づいて測定レポートを生成し、前記測定レポートを提示する提示モジュールと、を含むシステムであって、
測定タスクをグルーピングする手順が、前記UEが測定対象をワーキングキャリアとし、トリガーイベントがA1イベントまたはA2イベントである測定タスクを同一の測定タスクグループにして、前記A1イベントのエントリー条件の閾値と前記A2イベントの退出条件の閾値が同一に設定され、前記A1イベントの退出条件の閾値と前記A2イベントのエントリー条件の閾値が同一に設定されることを含む
ことを特徴とするマルチキャリアシステムにおける測定結果の提示システム。
【請求項23】
ネットワーク側機器とUEを含み、
前記ネットワーク側機器が、
前記測定タスクを測定タスクグループに分けるグルーピングモジュールと、
前記測定タスクグループを明示的に測定制御メッセージでUEに指定する指定モジュールと、を含み、
前記UEが、
前記測定タスクグループ内の測定タスクの測定結果が前記測定タスクグループの提示条件を満たすかを判定する判定モジュールと、
前記判定モジュールの判定結果がYESである場合、前記測定結果に基づいて測定レポートを生成し、前記測定レポートを提示する提示モジュールと、を含むシステムであって、
測定タスクをグルーピングする手順が、
測定対象が同一のキャリアで、測定イベントが同一タイプで比較型イベントであって、比較用の参照セルが異なるサービングセルである測定タスクを同一の測定タスクグループにする
ことを特徴とするマルチキャリアシステムにおける測定結果の提示システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は通信分野に関し、具体的には、マルチキャリアシステムにおける測定結果の提示方法、システム及びユーザー機器(User Equipment、UEと呼ぶ)に関する。
【背景技術】
【0002】
モバイルユーザー向けにより高いデータレートを提供するために、ロングタームエボリューションアドバンス(Long Term Evolution Advance、LTE-Aと呼ぶ)では、キャリアアグリゲーション技術(carrier aggregation、CAと呼ぶ)を提案した。その目的は、関連機能を有するユーザー機器により広い帯域幅を提供し、UEのピークレートUPを図ることである。LTEにおいて、システムの支援する最大の下りリンク伝送帯域幅は20MHzであり、キャリアアグリゲーションとは、20MHz〜100MHzの下りリンク伝送帯域幅を支援するように二つ以上のコンポーネントキャリア(Component carriers、CCと呼ぶ)を集積することを言う。図1は関連技術によるキャリアアグリゲーションを示す図である。周波数領域において、キャリアアグリゲーションを行う各コンポーネントキャリアは、連続するものがあれば、連続しないものもある。キャリアアグリゲーション技術を用いたLTE-Aシステムはマルチキャリアシステムである。
【0003】
モバイル通信システムにおいて、UEは各セル間で移動できる。サービスの連続性及び品質を確保するために、ユーザーがサービスを立ち上げた後、UEはサービング基地局における配置により、測定を行い、サービング基地局の配置要求を満たす測定結果をサービング基地局へ提示する。従って、基地局側では、UEから提示された測定レポート及びその他の無線リソース管理(Radio Resource Management、RRMと呼ぶ)アルゴリズムに基づいて、合理的なハンドオフの判定を行う。つまり、モビリティを満足するように合理的なターゲットセルを選択する。
【0004】
接続状態では、UEの測定行動は基地局により制御される。詳細な測定プロセスには、以下の手順が含まれる。
【0005】
ネットワーク側(例えば、サービング基地局)では、測定制御メッセージをUEに送信する(手順1)。測定制御メッセージには、それぞれ唯一のMOID(measObjectid)で表記され、測定待ちのLTE周波数を含む測定対象(Measurement Object、MOと呼ぶ)リストと、唯一のRCID(reportConfigID)で表記され、測定レポートがイベントによる提示かそれとも周期的な提示であるかなどの各測定レポート配置の属性、イベントによる提示の場合のイベントタイプ及び該イベントタイプに関するパラメーター、イベントによる提示のトリガー条件の持続時間(Time To Trigger、TTTと呼ぶ)など配置パラメーターとを含む測定レポート配置(Report Configuration、RCと呼ぶ)リストと、各測定タスクのIDであって、それぞれ一つのMOID及び一つのRCIDに係わる1つの測定タスクを唯一に表する、即ちある周波数における測定配置情報を唯一に表す測定ID(Measurement ID、MIDと呼ぶ)リストと、の要素が含まれる。それ以外は、在留セルの信号品質閾値を表す測定閾値(s-Measure)と、具体的な測定量を表す測定量配置(Quantity Configuration)と、異なる周波数、異なるシステム測定などを配置するための測定ギャップ配置(Measurement Gap Configuration)と、を含む。
【0006】
UEは測定制御メッセージを受信し、MID数で測定タスク数を把握でき、また、MIDに対応するMOIDとRCIDにより、各測定タスクの属性、つまり、各測定タスクのMO情報とRC情報を取得する(手順2)。
【0007】
UEは測定制御メッセージの配置に従って、測定を実行し、各測定タスクのRC配置を満たす測定レポートを提示する(手順3)。
【0008】
RC配置がイベントによる提示の測定タスクに対し、UEは配置した周波数(MO)を測定し、この周波数で測定した各セルでの測定結果に対しイベント評価する。測定結果がRC配置により配置されたTTT時間内に、RC配置により配置されたイベントエントリー条件を満たすセルが存在し、且つ、これらのセルがまだ保存されていない場合、UEはエントリー条件を満たすセル及びその測定結果を当該測定タスクのMIDで表記したセルリスト(cellsTriggeredList)にローカル保存する。その後、信号品質の強い順で、該セルリストからRC配置で指定されたN個の最適のセルを取得して測定レポートを作成してネットワーク側に送信する。その後、UEがイベント評価を行い、上記のセルリストにRC配置により配置されたTTT時間内に当該RC配置により配置されたイベント退出条件を満たすセルが存在すると確定できると、UEはこれらの退出条件を満たすセル及びその測定結果を上記セルリストから削除する。削除操作後、該セルリストにいずれのセルの情報も存在しない場合、UEはMIDで表記されるセルリストをローカルから削除してしまう。
【0009】
LTEシステムにおいて、UEの通信品質を保証するために、UEは接続状態である限り、常にサービングセルを測定しなければならない。隣接セルにおいては、UEが測定を行う際に、余分な電力を消耗する(特に異なる周波数や異なるシステムの隣接セルの測定の場合)ことになる。もし、UEに高周波数受信機器が一つしか存在しない場合、UEは基地局で配置した測定間隔に、高周波数受信機器をサービングセルから隣接セルへ移動して測定し、こうなると、UEがサービングセルの通信を影響することがない。また、UEが測定レポート提示を頻繁に行うと、多くの無線リソースを占用してしまう。そのため、UEの接続状態でのモビリティを保証しながら、多くの電力を消耗せず、UEのサービングセルにおける通信に影響を与えないために、LTEシステムにおいて、基地局はUEのサービングセルにおける信号品質に基づいて、UEに異なる周波数/異なるシステム測定を配置するか否かを決める。具体的には以下の方法がある。基地局がUEに配置したサービングセル向けの測定イベント−イベントA1(サービングセルでの信号品質が閾値を超える)とイベントA2(サービングセルでの信号品質が閾値より低い)の測定結果に基づいて、UEが異なる周波数/異なるシステム測定タスクを実行/中止することを決め、基地局側でUEから提示されたA2イベントを受信した場合、異なる周波数/異なるシステム測定タスクを配置することができ、逆に、UEからのA1イベントを受信した場合、UEに配置済みの異なる周波数/異なるシステム測定タスクを削除するすることができる。
【0010】
LTEシステムにおいて、UEの通信品質を保証するために、UEが隣接セルへハンドオフする際に、隣接セルの信号が、UEの通信品質を保証できる充分の量でなければならない。そのため、基地局側では、UEへ隣接セル向けの測定イベント、例えば、A3イベント(隣接セルでの信号品質がサービングセルの信号品質より1オフセット量高い)とA5イベント(サービングセルでの信号品質が閾値1より低く、隣接セルでの信号品質が閾値2を超える)を配置する必要がある。このようなイベントは全部、サービングセルと隣接セルにおける信号品質を同時に配慮しなければならず、比較型イベントである。基地局でUEから提示されたA3やA5イベントの測定レポートを受信した時、測定レポート及びその他のRRMアルゴリズムに基づいて、UEを隣接セルへハンドオフするか否かを決める。
【0011】
キャリアアグリゲーションにおいて、基地局側で複数のキャリア情報をUEに配置できる(配置キャリアまたはワーキングキャリアと呼ぶ)。また、その中の一部や全部のキャリアをアクティブにすることで、UEにアクティブされたキャリアでデータ伝送を実行させる。このようなキャリアをアクティブキャリアと呼び、他の配置済みでまだアクティブされていないキャリアを非アクティブキャリアと呼ぶ。
【0012】
キャリアアグリゲーションのUEにより広い帯域幅やより高いデータレートを提供する際、UEの電力消耗量は、キャリアアグリゲーションに関係する技術をプランする際の配慮必須の課題である。UEの通信品質を保証しながら、電力消耗を最小限にするには、キャリアアグリゲーションにおいて、基地局側も各アクティブキャリアの信号品質を総合的に配慮し、UEに異なる周波数/異なるシステムの測定を配置するかしないかを決定しなければならない。UEを隣接セルへハンドオフする途中、UEの隣接セルにおけるデータ伝送を短時間中止することになり、更に一部データの紛失を招いてしまうことがある。また、ハンドオフ自体によるシステムオーバーヘッドが大きいので、キャリアの特別策略(ロードバランシングとか)でない限り、UEがサービングセルでデータ伝送の品質を保証できない、或いは、基地局が現在のサービングセルよりもっと適切な隣接セルが存在すると確定した場合のみ、基地局はUEを隣接セルへハンドオフし、そうでなければハンドオフしない。キャリアアグリゲーションにおいて、必要以上のハンドオフを控えるために、基地局は各アクティブキャリアの信号品質を配慮してUEを隣接セルへハンドオフするか否かを決めなければならない。
【0013】
発明者は既存の関連技術では、UEが、基地局で配置した任意の測定タスクがエントリー条件を満たす、例えば、サービングセルが関連イベント(A1イベントとA2イベント)のエントリートリガー条件又は退出トリガー条件を満たす、或いは、隣接セルが比較型イベント(A3イベントとA5イベント)のエントリートリガー条件を満たすことを検知した場合、測定レポートを生成し、基地局へ提示してしまう、つまり、全ての測定タスクに対し、全てトリガーするとすぐ提示するという方法を取っていて、このような提示方法をキャリアアグリゲーションに応用すると、柔軟性に欠けるという欠点に気づいた。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
本発明は、少なくとも上記の問題を解決できるマルチキャリアシステムにおける測定結果の提示方法、システム及びユーザー機器を提供することをその目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明の一方面によると、測定タスクをグルーピングする手順と、UEが測定タスクグループ内のタスクの測定結果が対応する測定タスクグループの提示条件を満たすかどうかを判定する手順と、UEが測定結果に基づいて測定レポートを生成して測定レポートを提示する手順と、を含むマルチキャリアシステムにおける測定結果の提示方法を提供する。
【0016】
本発明の他の一方面によると、測定タスクをグルーピングするグルーピングモジュールと、測定タスクグループ内の測定タスクの測定結果が対応する測定タスクグループの提示条件を満たすかどうかを判定する判定モジュールと、判定モジュールの判定結果がYESである場合、測定結果に基づいて測定レポートを生成し、測定レポートを提示する提示モジュールと、を含むユーザー機器を提供する。
【0017】
本発明の他の一方面によると、ネットワーク側機器とUEを含むシステムであって、ネットワーク側機器が、測定タスクをグルーピングするグルーピングモジュールと、測定タスクグループを測定制御メッセージにて明示的にUEに指定する指定モジュールと、を含み、UEが、測定タスクグループ内の測定タスクの測定結果が対応する測定タスクグループの提示条件を満たすかを判定する判定モジュールと、判定モジュールの判定結果がYESである場合、測定結果に基づいて測定レポートを生成し測定レポートを提示する提示モジュールと、を含むマルチキャリアシステムにおける測定結果の提示システムを提供する。
【発明の効果】
【0018】
本発明によると、測定タスクをグルーピングし、グループ内の測定結果が同グループの提示条件を満たす場合のみ提示を行うことによって、既存技術における提示時の柔軟性に欠ける問題を解決でき、UEの測定レポート提示の効率も向上できる。
【0019】
ここで説明する図面は本発明を理解するためのものであり、本発明の一部を構成し、本発明における実施例と共に本発明を解釈し、本発明を不当に限定するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】関連技術によるキャリアアグリゲーションを示す図である。
図2】本発明の実施例に係るマルチキャリアシステムにおける測定結果の提示方法を示すフローチャートである。
図3】本発明の実施例に係るユーザー機器の構造を示すブロック図である。
図4】本発明の実施例に係るマルチキャリアシステムにおける測定結果の提示方法を示す詳細なフローチャートである。
図5】本発明の実施例に係る測定タスク集を示す図である。
図6】本発明の実施例に係るUEが測定タスク集に対応する条件で測定レポートを提示するかを判定するプロセスを示す図である。
図7】本発明の実施例に係るワーキングキャリア(サービングセル)の信号品質の変化を示す図である。
図8】本発明の実施例に係る隣接キャリアの信号品質の変化を示す図である。
図9】本発明の実施例に係るマルチキャリアシステムにおける測定結果の提示システムの構造を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下は、図面を参照しつつ実施例を合わせ、本発明を詳しく説明する。なお、衝突しない場合、本願における実施例及び実施例に記載の特徴を互いに組み合わせることができる。
【0022】
接続状態において、UEの測定行動はネットワーク側(例えば、基地局)の制御を受ける。ネットワーク側で、測定に係る情報をUEへ送信し、UEは、その情報に従って、測定を行う。また、測定結果を測定レポートの形でネットワーク側へ提示することで、ネットワーク側でその以降の測定についての決定をしたり、ハンドオフの判定をしたりすることができる。
【0023】
図2は本発明の実施例によるマルチキャリアシステムにおける測定結果の提示方法のフローチャートであり、当該方法は下記の手順を含む。
【0024】
測定タスクをグルーピングする(手順S202)。
【0025】
UEは、測定タスクグループ内の測定タスクの測定結果が該測定タスクグループに対応する提示条件を満たすかを判定する(手順S204)。
【0026】
UEが測定結果に基づいて、測定レポートを生成し、生成した測定レポートを提示する(手順S206)。
【0027】
既存の関連技術において、UEは全ての測定タスクに対し、トリガーするとすぐ提示するという方法を取っていて、このような方法は柔軟性に欠け、また、基地局の処理を複雑化させ、システムのオーバーヘッドが増える可能性もある。本発明の実施例で記述した方法は、全ての測定タスクをグルーピングし、測定グループ内の測定タスクの測定結果が該測定タスクグループに対応する提示条件を満たす場合のみ測定結果を提示する。従って、測定タスクグループによって、配置可能の提示条件も異なり、測定提示の柔軟性が保証できる。そして、適切な提示条件を取ることで、基地局の処理を複雑化せず、システムのオーバーヘッドを減少することもできる。
【0028】
測定タスクのグルーピングのプロセスは、ネットワーク側で測定タスクをグルーピングし、測定制御メッセージで明示的にUEへ指示する方式と、UEが測定制御メッセージを受信した後、予め設定されたルールに従って、測定タスクをグルーピングする方式の中の一つを含むことが好ましい。その中、ネットワーク側でグルーピングを行い、UEへ通知するという方法を採用すると、もっと自由にグルーピングでき、UEが予め設定されたルールに従ってグルーピングを行う方式によるとネットワーク側とUEとの間のシグナリングインタラクティブを節減できる。
【0029】
測定タスクのグルーピングのプロセスが、ワーキングキャリアを測定タスクとし、測定イベントが同様の測定タスクを同一の測定タスクグループにすることを含むことが好ましい。このようなグルーピング方式を取ったら、UE側における処理を簡素化でき、グループによってそれぞれの提示条件を設定でき、提示のフレキシビリティをアップする。
【0030】
上記測定タスクグループに対応した提示条件が、測定タスクグループ内にエントリートリガー条件を満たす測定タスクがM個ある条件を含むことが好ましい。その中、M<=測定タスクグループに含まれる測定タスク数。この提示条件により、提示の回数を減少し、システムオーバーヘッドも少なくなる。
【0031】
具体的には、当該提示条件は少なくとも下記の何れかの条件を含む。
条件1:測定タスクグループ内の測定タスクに対応する測定対象に、A1イベントのエントリートリガー条件を満たす最初のワーキングキャリアがある。
条件2:測定グループ内の測定タスクに対応する測定対象にA2イベントのエントリートリガー条件を満たす最後のワーキングキャリアがある。
【0032】
従来のキャリアアグリゲーションシステムにおける測定結果の提示方法では、各キャリアにおけるA1/A2イベントが必ずしも同時に提示されるわけではなく、基地局側では、LTEシステムのようにUEから提示された測定レポート(A1/A2イベント)に基づいて異なる周波数/異なるシステムの測定タスクをUEに配置するかしないかを判定できず、基地局での処理がより複雑になってしまう。そして、各キャリアにおいてA1/A2イベントをそれぞれに提示し、LTEシステムに比べ、測定レポートの数を増やし、元々限られているエアインタフェースリソースを更に占用してしまい、システムのオーバーヘッドを増大させる。
【0033】
本発明の実施例による方法を採用すると、グループ内の測定提示条件を条件1に設定し、サービングセルにA1イベントのエントリートリガー条件を満たす最初のワーキングキャリアがある場合のみ、測定レポートを提示する。サービングセルにA1イベントのエントリートリガー条件を満たすワーキングキャリアがすでに存在しているのであれば、UEがA1イベントエントリートリガー条件を満たすワーキングキャリアがまた現れると判定しても、提示しない。こうなると、提示回数を減少し、システムのオーバーヘッドが小さくなる。そして、サービングセルにA1イベントエントリートリガー条件を満たすキャリアが現れると、その測定結果をネットワーク側へ提示し、ネットワーク側はその結果に基づいて、直ぐその前にUEに配置した異なる周波数/異なるシステムの測定タスクを削除するべきであると確定し、ネットワーク側における処理を簡素化できる。更に、異なる周波数/異なるシステムの測定を出来るだけ早く終了でき、節電にも有用である。
【0034】
また、グループ内の測定提示条件を条件2に設定し、サービングセルにA2イベントエントリートリガー条件を満たす最後のワーキングキャリアが出た場合のみ、測定レポートを提示する。つまり、グループ内の全ての測定タスクがA2イベントエントリートリガー条件を満たす場合のみ、UEは提示する。従って、提示の回数を減少し、システムのオーバーヘッドも少なくなる。サービングセルにおける全てのキャリアがA2イベントエントリートリガー条件を満たす場合、測定結果をネットワーク側へ提示し、ネットワーク側で、その結果に基づいて、UEに異なる周波数/異なるシステムの測定タスクを配置することが確定でき、ネットワーク側における処理を簡単化できる。更に、異なる周波数/異なるシステムの測定タスクの配置を必要最小限にし、それで節電も図る。
【0035】
詳細な実施例では、提示条件を条件1に設定した場合、下記の2タイプの方式の中の一つによって、UEが、測定タスクグループ内の測定タスクの測定結果が該測定タスクグループに対応する提示条件を満たすか否かを判定する。
【0036】
方式1:UEが測定タスクグループ内に、対応する測定対象が対応するA1イベントのエントリートリガー条件を満たす測定タスクが存在すると判定し、且つカウンターの値が1であると、測定結果が提示条件を満たすと判定する。その中、測定グループに対応する測定対象が対応するA1イベントのエントリートリガー条件を満たす測定タスクが存在すると、カウンターの値には1が加算される。逆に、対応する測定対象が対応するA1イベントの退出トリガー条件を満たす測定タスクが存在すると、カウンターの値からは1が減算される。カウンターのデフォルト値は0である。
【0037】
方式2:UEが測定タスクグループ内に対応する測定対象が対応するA1イベントのエントリートリガー条件を満たす測定タスクが存在すると判定し、且つ、測定タスクグループ内のその他の測定タスクのセルリストが存在しない場合、測定結果が提示条件を満たすと判定する。
【0038】
上記2タイプの方式を通じ、UE側では提示条件の判定を簡単に実現できる。そして、処理のオーバーヘッドが小さくなり、提示の回数を減らし、ネットワーク側での処理を簡素化できる。更に、異なる周波数/異なるシステムの測定を出来る限り早く終了でき、節電できる。
【0039】
具体的には、提示条件が条件2の場合、下記の2タイプの処理方式の中の一つによって、UEが測定タスクグループ内に測定タスクの測定結果が対応するグループの提示条件を満たすかどうかを判定する。
【0040】
方式3、UEが、測定タスクグループ内に対応する測定対象が対応するA2イベントのエントリートリガー条件を満たす測定タスクが存在すると判定した上に、カウンターの値がNの場合、測定結果が提示条件を満たすと判定する。ここで、測定タスクグループに対応する測定対象が対応するA2イベントのエントリートリガー条件を満たす測定タスクが存在すると、カウンターは1を加算する。逆に、対応する測定対象が対応するA2イベントの退出トリガー条件を満たす測定タスクが存在すると、カウンターは1を減算する。カウンターのデフォルト値は0、Nは測定タスクグループに存在する測定イベントがA2イベントである測定タスクの合計数である。
【0041】
方式4:UEが、測定タスクグループ内に対応する測定対象が対応するA2イベントのエントリートリガー条件を満たす測定タスクが存在すると判定した上に、測定タスクグループ内の他の測定タスクのセルリストが空でない場合、測定結果が提示条件を満たすと判定する。
【0042】
上記の2タイプの方式によって、UE側は、提示条件の判定を簡単に実現できる。そして、システムのオーバーヘッドが小さくなり、提示回数を減少でき、ネットワーク側の処理を簡素化し、異なる周波数/異なるシステムの測定タスクの配置を出来るだけ減少し、節電できる。
【0043】
A1イベントのエントリー条件の閾値とA2イベントの退出条件の閾値が同一に設定され、A1イベントの退出条件の閾値とA2イベントのエントリー条件の閾値も同一に設定された場合、測定タスクをグルーピングする際、UEが、測定対象がワーキングキャリアであって、トリガーイベントがA1イベントかA2イベントである測定タスクを同一の測定タスクグループにすることが好ましい。A1イベントとA2イベントの上記のパラメーターが同一に設定されている場合、上記のグルーピング方式を採用すると、グループ数を少なめにすることができ、提示の回数を更に減らすことができる。
【0044】
実際に実施する時、提示条件が条件1の場合、以下の方式によって、UEが測定タスクグループ内の測定タスクの測定結果が対応する測定グループの提示条件を満たすかどうかを判定することができる。
【0045】
方式5:UEが測定グループ内に対応する測定対象が対応するA1イベントのエントリートリガー条件を満たす測定タスクが存在すると判定した上で、現在の両イベントのカウンターの値が1の場合、測定結果が提示条件を満たすと判定する。その中、両イベントのカウンターは測定グループに対応する測定対象が対応するA1イベントのエントリートリガー条件を満たす測定タスクが存在すると、1を加算する。逆に、対応する測定対象が対応するA2イベントのエントリートリガー条件を満たす測定タスクが存在すると、1を減算する。両イベントのカウンターのデフォルト値は0である。
【0046】
上記の方式によって、UE側は提示条件の判定を簡単に実現できる。且つ、システムの処理オーバーヘッドも小さくなり、また、提示の回数を減らし、ネットワークの処理を簡素化でき、異なる周波数/異なるシステムの測定を出来る限り早く終了でき、節電できる。
【0047】
具体的には、提示条件が条件2の場合、以下の方式によって、UEが測定タスクグループ内のタスクの測定結果が対応するグループの提示条件を満たすかどうかを判定することができる。
【0048】
方式6:UEが測定タスクグループに対応する測定対象が対応するA2イベントのエントリートリガー条件を満たす測定タスクが存在すると判定した上、現在の両イベントのカウンターの値が0の場合、測定結果が提示条件を満たすと判定する。その中、測定タスクグループに対応する測定対象が対応するA1イベントのエントリートリガー条件を満たす測定タスクが存在すると、両イベントのカウンターの値には1が加算される。逆に対応するA2イベントのエントリートリガー条件を満たす測定タスクが存在する場合、1を減算する。両イベントのカウンターのデフォルト値は0である。
【0049】
上記の方式によって、UE側は、提示条件の判定を簡単に実現できる。且つ、システムの処理オーバーヘッドも小さくなり、また、提示の回数を減らし、ネットワークの処理を簡素化でき、異なる周波数/異なるシステムの測定を出来る限り少なく配置し、節電できる。
【0050】
測定タスクをグルーピングする際、測定対象が同一のキャリアであって、測定イベントが比較型イベントで、且つイベントタイプが同一で、比較用の参照セルが異なるサービングセルである測定タスクを同じグループにすることを含むことが好ましい。このグルーピングの方式によると、UEの処理の簡素化が実現でき、グループによってそれぞれの提示条件を選択することで、提示のフレキシビリティーを向上することができる。
【0051】
提示条件が、測定タスクグループ内の測定対象の中の一つのセルにそれぞれ対応するM個の測定タスクがイベントエントリートリガー条件を満たすことを含むことが好ましい。その中、M<=測定タスクグループに含まれる測定タスク数である。
【0052】
具体的には、提示条件は以下の条件の中の何れかを含む。
【0053】
条件3:測定タスクグループ内の一つの測定タスクに対応する測定対象の中の1つの隣接セルが、当該測定タスクの参照セルに対して比較型イベントのエントリートリガー条件を満たす。
【0054】
条件4:測定タスクグループ内の全ての測定タスクに対応する測定対象の中の同一の隣接セルが、全ての測定タスクの各測定タスクの参照セルに対して比較型イベントのエントリートリガー条件を満たす。
【0055】
条件5:測定タスクグループ内の一つの測定タスクに対応する測定対象の中の1つの隣接セルが、当該測定タスクの参照セルに対し、比較型イベントの退出トリガー条件を満たす。
【0056】
条件6:測定タスクグループ内の全ての測定タスクに対応する測定対象の中の同一の隣接セルが、全ての測定タスクの各測定タスクの参照セルに対して比較型イベントの退出トリガー条件を満たす。
【0057】
その中、比較型イベントはA3イベントやA5イベントである。
【0058】
従来の技術では、キャリアアグリゲーションにおいてUEは複数のキャリアで作業可能であり、つまり、UEは複数のサービングセルで作業し、一つの隣接セルは異なるサービングセルに対し、それぞれ異なる測定レポートをトリガーする。このような測定レポートは必ずしも同時に提示されるわけではなく、基地局側はLTEシステムのように一つの測定レポートにより、ハンドオフの判定を合理的に行うことができず、一方、測定レポートを大量にトリガーすると、もともと限られている空きリソースを占用してしまい、システムのオーバーヘッドを増大させる。
【0059】
本実施例で提案した方法によると、グループ内の測定提示条件を条件3に設定することで、測定グループ内の一つの測定タスクに対応する測定対象の中の1つの隣接セルが、当該測定タスクの参照セルに対し、比較型イベントのエントリートリガー条件を満たす場合、測定レポートを提示し、そうでなければ、提示しない;及び/または、条件5に設定することによって、測定タスクグループ内の1つの測定タスクに対応する測定対象の中の1つの隣接セルが、当該測定タスクの参照セルに対し、比較型イベントの退出トリガー条件を満たす場合、測定レポートを提示し、そうでなければ、提示しない。従って、提示の回数を減らし、システムのオーバーヘッドが小さくなる。また、キャリアアグリゲーションにおいて、アグリゲート可能のキャリア(つまり、同一の基地局で、UEに配置したワーキングキャリア以外、UEに配置可能でアグリゲート可能の全てのキャリア)とワーキングキャリア間の比較型イベントと、ワーキングキャリア間の比較型イベントは、ネットワーク側でのキャリア管理(UEにワーキングキャリアの追加・削除、未配置のキャリアで配置済みのワーキングキャリアの入れ替え、メインキャリアの変更などを含む)に根拠を与えるためのものである。そのため、測定対象がサービングセルに対し、比較型イベントのエントリー(条件3)や退出(条件5)トリガー条件を満たす場合に測定レポートを提示することによって、基地局では当該測定レポートに基づき、キャリア管理の計画をタイムリーに立て、キャリアアグリゲーションにおけるUEの高データレートでの伝送のニーズを満足させる。
【0060】
グループ内の測定提示条件を条件4に設定することで、測定タスクグループ内の全ての測定タスクに対応する測定対象の中の同一の隣接セルが、全ての測定タスクの各測定タスクの参照セルに対し、比較型イベントのエントリートリガー条件を満たす場合、測定レポートを提示し、そうでなければ、提示しない;及び/または、条件6に設定することで、測定タスクグループ内の全ての測定タスクに対応する測定対象の中の同一の隣接セルが、全ての測定タスクの各測定タスクの参照セルに対し、比較型イベントの退出トリガー条件を満たすと、測定レポートを提示し、そうでなければ、提示しない。従って、提示の回数を減らし、システムのオーバーヘッドが小さくなる。また、比較型イベントはネットワークでのハンドオフの判定に根拠を与えるためのものであるため、条件4を用いると、ハンドオフの回数を減少でき、システムでハンドオフ処理するためのオーバーヘッドが小さくなり、また、条件6を採用すると、基地局のハンドオフの判定を支援できる。
【0061】
具体的には、該提示条件が条件3の場合、下記の方式によって、UEが測定タスクグループ内のタスクの測定結果が対応するグループの提示条件を満たすかどうかを判定することができる。
【0062】
方式7:UEが測定タスクグループ内に対応する測定対象の中の1つの隣接セルが、当該測定タスクの参照セルに対し、比較型イベントのエントリートリガー条件を満たす測定タスクが存在すると判定した上で、測定タスクグループ内の他の測定タスクのセルリストが存在しない、またはセルリストに当該隣接セルが存在しない場合、測定結果が提示条件を満たすと判定する。この方式によると、提示の回数を減らすことが出来る。
【0063】
具体的には、提示条件が条件4の場合、下記の方式によって、UEが測定タスクグループ内のタスクの測定結果が対応するグループの提示条件を満たすかどうかを判定することができる。
【0064】
方式8:UEが測定タスクグループ内に対応する測定対象の中の1つの隣接セルが、当該測定タスクの参照セルに対し、比較型イベントのエントリートリガー条件を満たす測定タスクが存在すると判定した上で、測定タスクグループ内の全ての測定タスクのセルリストに当該隣接セルが存在する場合、測定結果が提示条件を満たすと判定する。この方式によると、提示の回数を減らすことができ、システムでハンドオフを行う際のオーバーヘッドも小さくなる。
【0065】
具体的には、提示条件が条件5の場合、下記の方式によって、UEが測定タスクグループ内のタスクの測定結果が対応するグループの提示条件を満たすかどうかを判定することができる。
【0066】
方式9:UEが測定タスクグループ内に対応する測定対象の中の1つの隣接セルが、当該測定タスクの参照セルに対し、比較型イベントの退出トリガー条件を満たす測定タスクが存在すると判定した上、測定タスクグループ内の他の測定タスクのセルリストが存在しない、またはセルリストに当該隣接セルが存在しない場合、測定結果が提示条件を満たすと判定する。この方式によると、提示の回数を減らすことができると共に、基地局側で、該測定レポートに基づき、キャリア管理に係る決定をタイムリーに立て、キャリアアグリゲーションにおけるUEの高データレートでの伝送ニーズを満足できる。
【0067】
具体的には、提示条件が条件6の場合、下記の方式によって、UEが測定タスクグループ内のタスクの測定結果が対応するグループの提示条件を満たすかどうかを判定することができる。
【0068】
方式10:UEが測定タスクグループ内に対応する測定対象の中の1つの隣接セルが、当該測定タスクの参照セルに対し、比較型イベントの退出トリガー条件を満たす測定タスクが存在すると判定し、測定タスクグループ内の全ての測定タスクのセルリストに当該隣接セルが存在する場合、測定結果が提示条件を満たすと判定する。この方式によると、提示の回数を減らすことが出来る。
【0069】
図3は本発明の実施例によるユーザー機器の構造を示すブロック図である。ユーザー機器は、測定タスクをグルーピングするグルーピングモジュール32と、グルーピングモジュール32とカップリングされ、測定タスクグループ内の測定タスクの測定結果がグループの提示条件を満たすかを判定する判定モジュール34と、判定モジュール34とカップリングされ、判定モジュール34の判定結果がYesである場合、測定結果に基づいて測定レポートを生成し提示する提示モジュール36と、を含む。
【0070】
従来の技術において、UEは全ての測定タスクに対し、トリガーするとすぐ提示するという仕様を取っていて、このようなやり方は柔軟性に欠け、基地局における処理を複雑化させ、システムのオーバーヘッドが大きくなる。本実施例で提供するユーザー機器によると、グルーピングモジュール32によって全部の測定タスクに対してグルーピングを行い、判定モジュール34によってグループ内の測定結果が当該グループに対応する提示条件を満たすと判定した場合のみ、提示モジュール36によって測定結果を提示し、グループによって測定条件をそれぞれ設定できるため、提示動作のフレキシビリティーを保証できる。そして、適切な提示条件を設定することで、基地局における処理が簡素化され、システムのオーバーヘッドが小さくなる。更に、UE自身のグルーピングモジュール32によってグルーピングを行うため、ネットワーク側とUE間のシグナリングインタラクティブを減少できる。
【0071】
図9は本発明の実施例によるマルチキャリアシステムにおける測定結果の提示システムの構造を示すブロック図であり、ネットワーク機器92とUE94を含む。その中、ネットワーク機器92は、測定タスクをグルーピングするグルーピングモジュール96と、グルーピングモジュール96とカップリングされ、測定タスクグループを測定制御メッセージで明示的にUEに指定する指定モジュール98と、を含む。UE94は、指定モジュール98とカップリングされ、測定タスクグループ内のタスクの測定結果が提示条件を満たすかを判定する判定モジュール34と、判定モジュール34とカップリングされ、判定モジュール34の判定結果がYesである場合、測定結果に基づいて測定レポートを生成して提示する提示モジュール36と、を含む。
【0072】
上記システムによると、ネットワーク側のグルーピングモジュール96によって全部の測定タスクに対してグルーピングを行い、指定モジュール98によってグループをUEに指定し、UEは判定モジュール34によってグループ内の測定結果が当該グループに対応する提示条件を満たすと判定した場合のみ、提示モジュール36によって測定結果を提示し、グループによって測定条件をそれぞれ設定できるため、提示動作のフレキシビリティーを保証できる。そして、適切な提示条件を設定することで、基地局における処理が簡素化され、システムのオーバーヘッドが小さくなる。
【0073】
図4は本発明の実施例によるマルチキャリアシステムにおける測定結果提示方法を示す詳細なフローチャートであり、図4に示すように、下記の手順を含む。
【0074】
UEが基地局からの測定配置を受信し(S401)、その測定配置には、基地局がUEが現在作動している各ワーキングキャリア(サービングセルとも呼ばれる、以下同じ)にそれぞれ配置した二つの測定タスクが含まれる。該二つの測定タスクの測定レポート配置により配置されるイベントはそれぞれ、A1イベントとA2イベントである。測定配置は、更に、基地局がUEに配置した対応する測定対象が隣接セルである測定タスクを含むことができ、これらのタスクの測定レポート配置により配置される測定イベントはA3及び/またはA5イベントである。
【0075】
図5は測定タスク集を示す図である。基地局は上記の測定配置で明示的に測定グループ集(即ち、上記グループ)を指定する。或いは、基地局とUEはプロトコルに従って、暗黙的ルールで測定タスク集を規定する。例えば、A1イベントに対応する全ての測定タスクを一つの測定タスク集に属させ、A2イベントに対応する全ての測定タスクを一つの測定タスク集に属させ、或いは、A1及びA2イベントに対応する全ての測定タスクで1つの測定タスク集を構成し、又は1つの隣接キャリア(測定対象)が異なるサービングセルに対するA3イベントで一つの測定タスク集を構成し、または、1つの隣接キャリア(測定対象)が異なるサービングセルに対するA5イベントで一つの測定タスク集を構成する。
【0076】
UEは測定を行い、基地局からの測定配置に従ってイベント評価を行い、イベント評価結果に基づいて、測定結果を保存または削除する(S402)。具体的に言うと、UEは、ワーキングキャリアを測定し、基地局が各ワーキングキャリアに配置した測定タスクに従って測定結果にA1、A2イベントの評価を行う。UEは隣接キャリアを測定し、基地局が各隣接キャリアに配置した測定タスクに従って測定結果に対して配置したイベント(A3またはA5イベント)の評価を行う。
【0077】
UEがイベント評価の結果に基づいて、セルにおける測定結果がTTT時間内においていずれも当該セルに駐在するキャリアに配置した測定タスクに配置された測定イベントのエントリー条件を満たし、且つ、当該セルがまだ対応する測定タスクのセルリストに保存されていないと確定した場合、UEは当該セルの信号品質がイベントエントリートリガー条件を満たすと判定し、UEは当該セル及びその測定結果を対応する測定タスクのMIDで表記したセルリストにローカル保存する。又は、UEがイベント評価結果に基づいて、上記セルリストに存在するセルの測定結果がいずれもTTT時間内において当該セルの在留するキャリアに配置した測定タスクに配置された測定イベントの退出条件に満たすと確定した場合、UEは当該セルの信号品質がイベント退出トリガー条件を満たすと判定し、UEは当該セル及びその測定結果を上記セルリストから削除し、同時に、UEは削除操作後の上記のセルリストが空であるかを判定し、もし、空と判定されたら、UEはローカルから上記セルリストを削除する。
【0078】
イベントエントリートリガー条件を満たす測定タスクがS401で配置した測定タスク集に属される場合、UEは測定タスク集に対応する条件で、測定レポートを提示するかどうかを判定する(S403)。図6に示すように、UEはS402イベントの評価結果に基づき、UEが測定タスク集の中のN番目のキャリアの信号品質がイベントのエントリーや退出のトリガー条件を満たすと判定した場合、UEは測定タスク集に対応する条件で測定レポートを提示するか否かを判定する。
【0079】
上記の条件について、測定タスク集が測定レポート配置により配置された測定イベントがA1イベントである測定タスクであって、Nが1の場合、一番最初のワーキングキャリアの信号品質がA1イベントエントリートリガー条件を満たすと、UEは測定レポートを提示し、そうでなければ、提示しない。
【0080】
上記の条件について、測定タスク集が測定レポート配置により配置された測定イベントがA2イベントである測定タスクであって、Nがワーキングキャリアやアクティブキャリア数である場合、一番最後のワーキングキャリアやアクティブキャリアの信号品質がA2イベントエントリートリガー条件を満たすと、UEは測定レポートを提示し、そうでなければ、提示しない。
【0081】
上記の条件について、測定タスク集が測定レポート配置により配置された測定イベントがA3/A5イベントである測定タスクであって、Nが1の場合、1つの隣接セルが1つのサービングセルに対し、A3/A5イベントのエントリートリガー条件を満たすと、UEは測定レポートを提示し、そうでなければ、提示しない。
【0082】
上記の条件について、測定タスク集が測定レポート配置により配置された測定イベントがA3/A5イベントである測定タスクであって、Nがワーキングキャリアやアクティブキャリア数の場合、1つの隣接セルが全てのサービングセルに対し、A3/A5イベントのエントリートリガー条件を満たすと、UEは測定レポートを提示し、そうでなければ、提示しない。
【0083】
上記の測定レポートには、全てのワーキングキャリア信号品質を携帯することができる。
【0084】
以下、好適な実施例によってUEが測定レポートを提示するか否かを判定するプロセスを詳しく説明する。
【0085】
UEは現在、キャリア1(CC1)とキャリア2(CC2)の二つのキャリアで機能している。キャリア3(CC3)は隣接セルであって、基地局はCC1とCC2にそれぞれ二つのタスクを配置した。
【0086】
測定タスク1(MID1):測定対象がCC1であり、測定レポート配置により配置された測定イベントがA1イベントである。
測定タスク2(MID2):測定対象がCC1であり、測定レポート配置により配置された測定イベントがA2イベントである。
測定タスク3(MID3):測定対象がCC2であり、測定レポート配置により配置された測定イベントがA1イベントである。
測定タスク4(MID4):測定対象がCC2であり、測定レポート配置により配置された測定イベントがA2イベントである。
【0087】
基地局はCC3に次の二つの測定タスクを配置する。
測定タスク5(MID5):測定対象がCC3であり、測定レポート配置により配置された測定イベントがA3イベントであって、A3イベントの比較用のサービングセルがCC1におけるサービングセルである。
測定タスク6(MID6):測定対象がCC3であり、測定レポート配置により配置された測定イベントがA3イベントであって、A3イベントの比較用のサービングセルがCC2におけるサービングセルである。
【0088】
説明の便宜を図るため、例えば図7において縦軸に描かれた横軸に平行する点線が示すように、以上の測定タスクにおいて、A1/A2イベントに配置されたパラメーターが同じである、つまり、A1イベントのエントリー条件とA2イベントの退出条件の閾値は同じであって、A1イベントの退出条件とA2イベントのエントリー条件の閾値が同一であるとする。また、実際に作業する際、閾値を異なるように設定しても構わない。
【0089】
好適な実施例1
本実施例において、グループの測定結果の提示条件が条件1または条件2であって、且つUEが方式1または方式3でグループ内のタスクの測定結果が測定提示条件を満たすかを判定する際のプロセスを記述する。
【0090】
UEは上記の全ての測定対象をワーキングキャリアとし、且つ測定レポート配置により配置された測定イベントがA1イベントである測定タスク(つまり、MID1とMID3が一つの測定タスク集に属する)にカウンターC-A1を設定する。C-A1のデフォルト値は0、最大値は全ての測定レポート配置により配置された測定イベントがA1イベントの測定タスクの合計数であり、本実施例では2である。また、UEは、上記全ての測定対象をワーキングキャリアとし且つ測定レポート配置により配置された測定イベントがA2イベントである測定タスクに(つまり、MID2とMID4が一つの測定タスク集に属する)カウンターC-A2を設定する。C-A2のデフォルト値は0で、最大値は全ての測定レポート配置により配置された測定イベントがA2イベントの測定タスクの合計数で、本実施例では2である。
【0091】
C-A1の計算方法は、ワーキングキャリアの信号品質がA1イベントエントリートリガー条件を満たすと、C-A1カウンターの値には1を加算する。ワーキングキャリアの信号品質がA1イベントの退出トリガー条件を満たすと、C-A1カウンターの値には1を減算する。
【0092】
UEがワーキングキャリアにおけるA1イベントを提示する条件は、ワーキングキャリアの信号品質がA1イベントのエントリートリガー条件を満たし、且つC-A1カウンターの値が1である場合、測定レポートを提示し、そうでなければ提示しない。
【0093】
UEがワーキングキャリアにおけるA2イベントを提示する条件は、ワーキングキャリアの信号品質がA2イベントのエントリートリガー条件を満たし、且つC-A2カウンターの値が最大値(本実施例では2)の場合、測定レポートを提示し、そうでなければ、提示しない。
【0094】
図7は本発明の実施例によるUEにおけるワーキングキャリア信号品質の変化を示す図である。表1は各時刻の各セルリストのメンテナンス状況及びカウンターC-A1とカウンターC-A2の値を示す。表において、√は測定タスクで配置されたワーキングキャリア及びその測定結果をセルリストに時刻に対応して保存されたことを示す。×は測定タスクで配置されたワーキングキャリア及びその測定結果をセルリストに時刻に対応して保存していない、つまり、測定タスクがローカルにセルリストを時刻に対応して保存していないことを示す。
【0095】
【表1】
【0096】
以下はT1時刻とT4時刻を例に、表1を説明する。
T1時刻において、UEによりCC1の信号品質が測定タスク1で配置したA1イベントのエントリートリガー条件を満たすと判定された場合、UEはCC1及びその測定結果をMID1により表記される測定タスク1のセルリストに保存し、カウンターC-A1の値に1を加算する。同時に、UEは本実施例によるワーキングキャリアにおけるA1イベント提示条件に基づき、A1イベントの測定レポートを提示する必要があると判定されると、UEは基地局に測定レポートを提示する。測定レポートが、全てのワーキングキャリアの測定結果を携帯することができる。
【0097】
T4時刻において、UEによりCC2の信号品質が測定タスク3で配置したA1イベントの退出トリガー条件を満たすと判定された場合、UEはCC2及びその測定結果をMID3により表記された測定タスク3のセルリストから削除し、カウンターC-A1の値に1を減算する。本実施例では、A1イベントとA2イベントに配置されたパラメーターが同様であるので、同時に、UEによりCC2の信号品質が測定タスク4で配置したA2イベントのエントリートリガー条件を満たすと判定された場合、UEはCC2及びその測定結果をMID4により表記された測定タスク4のセルリストに保存し、カウンターC-A2の値に1を加算する。また、UEは本実施例によるワーキングキャリアにおけるA2イベント提示条件に基づき、A2イベントの測定レポートを提示する必要があると判定すると、UEは基地局に測定レポートを提示する。測定レポートは、全てのワーキングキャリアの測定結果を携帯することができる。
【0098】
本実施例の測定レポート提示条件によると、UEはT1時刻とT5時刻において基地局にA1イベントの測定レポートを提示し、T4時刻とT8時刻においてA2イベントの測定レポートを基地局に提示する。基地局は、UEにより提示したA2/A1イベントの測定レポートや他のRRMアルゴリズムによって、UEにセ配置済みの異なる周波数、異なるシステムの測定タスクを配置/削除する。
【0099】
好適な実施例2
本実施例は、A1イベントとA2イベントに同じパラメーターが配置された場合のみに適用し、この場合、MID1、MID2、MID3及びMID4は一つの測定タスク集に属する。以下、グループの提示条件が条件1であって、UEが方式5または方式6によって測定タスクがグループ内の測定提示条件を満たすかどうかを判定する際のプロセスを説明する。
【0100】
本実施例では、UEは全ての測定対象がワーキングキャリアで且つ測定レポート配置により配置された測定イベントがA1イベントまたはA2イベントの測定タスクはカウンターを設置する。カウンターのデフォルト値は0で、最大値は全ての測定レポート配置により配置された測定イベントがA1イベント(或いはA2イベント)の測定タスクの合計数である。本実施例では2である。
【0101】
カウンターの計算方法は、ワーキングキャリアの信号品質がA1イベントエントリートリガー条件を満たす場合、カウンターの値には1を加算する。一方、ワーキングキャリアの信号品質がA2イベントエントリートリガー条件を満たすと、カウンターの値からは1を減算する。
【0102】
UEがワーキングキャリアのA1イベントを提示する条件は、ワーキングキャリアの信号品質がA1イベントエントリートリガー条件を満たし、カウンターの値が1であることである。
【0103】
UEがワーキングキャリアのA2イベントを提示する条件は、ワーキングキャリアの信号品質がA2イベントエントリートリガー条件を満たし、カウンターの値が0であることである。
【0104】
表1に本実施例のカウンターの各時刻における値を示した。本実施例の測定レポート提示条件にると、UEはT1時刻とT5時刻に、A1イベントの測定レポートを基地局に提示し、T4時刻とT8時刻に、A2イベントの測定レポートを基地局に提示する。基地局はUEから提示されたA2/A1イベントの測定レポートと他のRRMアルゴリズムで、UEに配置済みの異なる周波数、異なるシステムのタスクを配置/削除することができる。
【0105】
好適な実施例3
本実施例において、グループの提示条件が条件1または2であって、UEが方式2又は方式4でグループ内のタスクの測定結果が対応するグループの測定提示条件を満たすかどうかを判定する際のプロセスを記述する。
【0106】
本実施例では、MID1とMID3は一つの測定タスク集に属し、測定タスク集1と呼ぶ。MID2とMID4はもう一つの測定タスク集に属し、測定タスク集2と呼ぶ。UEはCC1とCC2の測定結果に対してA1/A2イベント評価を行い、イベント評価の結果によって、A1/A2イベントエントリートリガー条件を満たすワーキングキャリアを対応する測定タスクのセルリストに保存する。または、イベント評価結果によって、A1/A2イベント退出トリガー条件を満たすワーキングキャリアを対応するセルリストから削除する。表1に図7に示すUEのワーキングキャリア信号品質の変化に基づいたUEの時刻毎における各セルリストのメンテナンスステータスを示した。
【0107】
本実施例におけるUEがワーキングキャリアのA1イベントを提示する条件について、ワーキングキャリアの信号品質がA1イベントエントリートリガー条件を満たし、他の全ての測定対象がワーキングキャリアであり、測定レポート配置により配置された測定イベントがA1イベントの測定タスクはセルリストを保存していない、つまり、他の測定タスクが測定タスク集1にセルリストを保存していない場合、測定レポートを提示し、そうでなければ提示しない。
【0108】
UEがワーキングキャリアのA2イベントを提示する条件について、ワーキングキャリアの信号品質がA2イベントエントリートリガー条件を満たし、他の全ての測定対象がワーキングキャリアであり、測定レポート配置により配置された測定イベントがA2イベントの測定タスクに、いずれもセルリストを保存している、つまり、他の測定タスクが測定タスク集2にいずれもセルリストを保存している場合、測定レポートを提示し、そうでなければ提示しない。
【0109】
表1に示すUEの時刻毎のセルリストステータスによると、本実施例において、UEはT1時刻とT5時刻に、A1イベントの測定レポートを基地局に提示し、T4時刻とT8時刻に、A2イベントの測定レポートを基地局に提示する。基地局は、UEから提示されたA2/A1の測定レポートと他のRRMアルゴリズムで、UEに配置済みの異なる周波数、異なるシステムのタスクを配置/削除することができる。
【0110】
好適な実施例4
本実施例では、グループの測定提示条件が条件3であって、UEが方式7でグループ内のタスクの測定結果が測定提示条件を満たすかどうかを判定する際のプロセス、及び/又は、提示条件が条件5であって、UEが方式9でグループ内測定タスクの測定結果が測定提示条件を満たすかを判定するプロセスを記述した。
【0111】
本実施例において、UEはCC3測定結果に対し、A3イベント評価を行う。MID5とMID6の測定対象はいずれもCC3であって、レポートに配置したイベントタイプはいずれもA3イベントである。比較用の参照セルはそれぞれ、CC1とCC2で、一つの測定タスク集に属される。測定タスク集により利用される提示条件は、隣接セルの参照サービングセルに対する測定タスクがA3イベントエントリートリガー条件を満たす場合、測定タスク集内の他の測定タスクのセルリストに当該隣接セルが存在しない又はセルリストが存在しない(即ち、条件3、方式7)と判定すると、提示し、そうでなければ提示しない。つまり、1つの隣接セルが1番目のサービングセルに対してA3イベントエントリートリガー条件を満たす場合のみ提示し、他の時間においては提示しない。上記の参照サービングセルはA3イベントの比較用のサービングセルであるので、同じ理由により、A5の場合も同じ方法を利用することができる。
【0112】
基地局のキャリア管理に協力するために、条件3の場合、測定タスク集の提示条件をA3イベントの退出トリガー条件によって設定することもできる。つまり、測定タスク集内の測定タスクのセルリストで、隣接セルがA3イベントの退出条件に満たす場合、測定タスク集内のその他の測定タスクのセルリストに当該隣接セルが存在しない又はセルリストが存在しない(即ち、条件5、方式9)と判定すると、提示し、そうでなければ、提示しない。つまり、測定タスク集内の一部や全部の測定タスクのセルリストにおける隣接セルが上記一部や全部の測定タスクのA3イベント退出トリガー条件を満たすと提示し、他の時間いおいては提示しない。
【0113】
図8のように、T1時刻において、CC3の信号品質がCC1の信号品質より一つのオフセット量分良好であるため、MID5に対応するA3イベントエントリートリガー条件を満たす。UEはCC3及びその測定結果をMID5に対応するセルリストに保存し、同じ測定タスク集のMID6のセルリストをチェックする。その場合、CC2の信号品質がCC3の信号品質よりずっと良いため、MID6にセルリストが存在せず、またはセルリストにCC3が存在せず、測定レポートを提示する。T2時刻になると、CC3の信号品質がまたCC1の信号品質より悪くなり、A3イベントの退出トリガー条件を満たし、UEはMID5のセルリストにおけるCC3及びCC3の測定結果を削除する。UEがMID6にセルリストにCC3がない或いはセルリスト自体が存在しない場合、測定レポートを提示することが好ましい。T3時刻になると、T1と同じで、つまりUEはMID5に対応するA3イベントエントリートリガー条件を満たし、CC3の測定レポートを提示する。T4の場合、CC3がMID6に対応するA3イベントエントリートリガー条件を満たし、CC3がすでにMID5の対応するセルリストに存在されているため、T4の場合は測定レポートを提示しない。T5の場合、CC3の信号品質がまたCC2の信号品質より悪くなり、A3イベントの退出トリガー条件を満たし、UEはMID6のセルリストに存在するCC3及びCC3の測定結果を削除する。T6の場合、CC3の信号品質がCC1の信号品質より悪くなり、A3イベントの退出トリガー条件を満たすので、UEはMID5のセルリストに存在するCC3及びCC3の測定結果を削除する。UEによりMID5にセルリストにCC3が存在しないまたはセルリスト自体が存在しないと検出されると、測定レポートを提示することが好ましい。
【0114】
基地局は、UEから提示された上記のA3イベントの測定レポートと他のRRMアルゴリズムによって、キャリアの管理を行う。例えば、T1時刻やT3時刻の場合、基地局はワーキングキャリアになるようにUEにCC3を追加(設定)することができ、T2とT6の場合、基地局はCC3をUEのワーキングキャリアから削除できる。
【0115】
好適な実施例5
本実施例において、グループの測定提示条件が条件4であって、UEが方式8でクループ内のタスクの測定結果が測定提示条件を満たすかどうかを判定するプロセス、及び/又は提示条件が条件6であって、UEが方式10でグループ内のタスクの測定結果が提示条件を満たすかどうかを判定する際のプロセスを記述した。
【0116】
本実施例では、UEはCC3の測定結果に対し、A3イベント評価を行う。MID5とMID6の測定対象がCC3で、レポートにより配置されたイベントタイプが全部A3イベントであって、参照用のサービングセルがそれぞれ、CC1とCC2で、一つの測定タスク集に属する。測定タスク集の提示条件について、1つの隣接セルのサービングセルに対する測定タスクが、A3イベントエントリートリガー条件を満たす後、測定タスク集内の全ての測定タスクのセルリストにいずれも当該隣接セルが存在する場合(即ち、条件4、方式8)、測定レポートを提示し、そうでなければ提示しない。つまり、隣接セルが配置された全てのサービングセルに対し、全部A3イベントの条件を満たす場合のみ、提示し、他の時間では提示しない。上記の参照サービングセルはA3イベントで比較用のサービングセルのため、同じ理由により、A5でも同じ方法を利用する。
【0117】
基地局でハンドオフを有効に行うように、上記条件4の場合、測定タスク集の提示条件をA3イベントの退出トリガー条件によって設定できる。つまり、測定タスク集内の測定タスクのセルリストにおける1つの隣接セルがA3イベントの退出トリガー条件を満たした後、測定タスク集内の他の全ての測定タスクのセルリストに当該隣接セルが存在する場合(即ち、条件6、方式10)、測定レポートを提示し、そうでなければ、提示しないことが好ましい。つまり、測定タスク集内の全ての測定タスクのセルリストに存在する隣接セルが測定タスクのA3イベントの退出トリガー条件を満たす場合のみ測定レポートを提示し、他の時間においては提示しない。
【0118】
図8に示すように、T1時刻に、CC3の信号品質がCC1の信号品質より、1偏移量が高く、MID5に対応するA3イベントのエントリートリガー条件を満たす場合、UEはCC3及びその測定結果をMID5に対応するセルリストに保存し、同じ測定タスク集のMID6セルリストをチェックする。CC2の信号品質がCC3の信号品質より遥かに高いため、MID6にセルリストが存在しない、或いはセルリストにCC3が存在しないので、UEは測定レポートを提示しない。T2時刻になると、CC3の信号品質がCC1の信号品質より悪くなり、A3イベントの退出トリガー条件を満たし、UEはMID5の対応するセルリストにおけるCC3を削除する。T3の場合、T1の時と同様で、UEは再度、MID5に対応するA3イベントのエントリートリガー条件を満たし、CC3の測定レポートを依然として提示しない。T4になると、CC3の信号品質がMID6の対応するA3イベントのエントリートリガー条件を満たし、この時、CC3がMID5の対応するセルリストにすでに存在されているため、T4の時点で、CC3の測定レポートを提示する。T5時刻になると、CC3の信号品質がまたCC2の信号品質より悪くなり、A3イベントの退出トリガー条件を満たし、UEはMID6セルリストに存在しているCC3及びその測定結果を削除する。T6の場合、CC3の信号品質がまたCC1の信号品質より悪くなるため、A3イベントの退出トリガー条件を満たし、UEはMID5の対応するセルリストに存在しているCC3及びその測定結果を削除する。UEによりMID5にセルリストがない、或いはセルリストにCC3が存在しないと検出された場合、測定レポートを提示することが好ましい。
【0119】
基地局はUEから提示された上記のA3イベントの測定レポートと他のRRMアルゴリズムによって、ハンドオフの判定を行う。例えば、T4の場合、基地局はUEをCC3にハンドオフすることができる。また、T4の時点で、基地局がUEをCC3にハンドオフしないと、T6時刻以降、基地局はCC3が適切なハンドオフ候補ではないと判定し、UEをCC3にハンドオフすることが出来なくなる。
【0120】
特に言いたいのは、上記の実施例において、説明の便宜を図るため、CC1の測定結果とは、UEがCC1のサービングセルにおける測定結果のことを指す。CC2の測定結果とは、UEがCC2のサービングセルにおける測定結果のことを指す。CC3の測定結果とは、CC3の隣接セルにおける測定結果のことを指す。
【0121】
上記実施例によると、マルチキャリアシステムにおいて、測定レポート数を減らし、システムのオーバーヘッドを減少でき、また、基地局がUEから提示された測定レポートに基づいて、UEへの異なる周波数/異なるシステムの測定を配置するか否か、または、ハンドオフするか否かを直接判定でき、基地局における処理を簡素化できる。
【0122】
尚、フローチャートに示す手順をコマンド実行可能のコンピューターシステムで実施でき、フローチャートにロジカルシーケンスを示しているが、場合によっては、異なる順番で示した又は説明した手順を実施してもよい。
【0123】
当業者にとって、上述の本発明の各ブロック又は各ステップは共通の計算装置によって実現することができ、単独の計算装置に集中させることができれば、複数の計算装置から構成されるネットワークに分布させることもでき、さらに計算装置が実行可能なプログラムのコードによって実現することもできるので、それらを記憶装置に記憶させて計算装置によって実行することができ、又は夫々集積回路ブロックに製作し、又はそれらにおける複数のブロック又はステップを単独の集積回路ブロックに製作して実現することができることは明らかである。このように、本発明は如何なる特定のハードウェアとソフトウェアの結合にも限定されない。
【0124】
以上は、本発明の好適な実施例に過ぎず、本発明を限定するものではない。当業者であれば本発明に様々な修正や変形が可能である。本発明の主旨や原則内における如何なる修正、置換、改良などは本発明の保護範囲内に含まれる。
【符号の説明】
【0125】
34 判定モジュール
36 提示モジュール
92 ネットワーク機器
94 UE
96 グルーピングモジュール
98 指定モジュール
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9