(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
鍔部を有する係合雄部を第1基部に設け、両先端に爪部を有する断面略円弧状の係合雌部を第2基部に設け、該第1基部に第1案内部を配置し、該第2基部に第2案内部を配置して、第1案内部と第2案内部とを対向させて、第1基部と第2基部とを押圧することにより、第1案内部と第2案内部とによって案内された係合雄部と係合雌部にて、爪部に挿入する鍔部によって弾性変形する該爪部を該鍔部が通過して、係合雌部への係合雄部の挿入を許容し、爪部を鍔部が通過した後で復元した該爪部により該鍔部を係止して戻り方向への係合雄部の移動を規制し、係合雄部と係合雌部とが係合し、係合した該係合雄部と該係合雌部にて、第1基部と第2基部とを引っ張って、係合雄部と係合雌部とを引き離そうとすることにより、鍔部によって押圧され弾性変形する爪部から該鍔部が戻り方向へ移動して、係合状態から解除でき、
係合雄部を環状に第1基部に設け、係合雌部を環状に第2基部に設け、
係合雄部よりも第1案内部が突出し、あるいは、係合雌部よりも第2案内部が突出し、
鍔部を有する係合雄部が、第1基部から突出した柱状部と、該柱状部の先端に設けた鍔部と、を有する該係合雄部、として、
断面キノコ形状とした該係合雄部、または、断面矢じり形状とした該係合雄部、として設け、
該第1案内部と該第2案内部とは、一方が案内凹部であり、他方が案内凸部であり、該第1案内部と該第2案内部とが対向する面に係合のための凹凸はなく、案内凹部に案内凸部が案内されることを特徴とする合成樹脂製スナップ。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下に、添付図面に基づいて本発明の実施の形態について詳細に説明するが、本発明の範囲は、以下に説明される実施の形態に限定されるものではない。なお、図中に記載の番号または記号は、同じような形態、形のものは、図中の寸法の相違にかかわらず、同じ番号または同じ記号を記してある。また、
図1について、実施例1である、合成樹脂製スナップ(1)を第1基部(4)側から見た拡大透視正面図であるが、透明度が比較的高い素材で第1基部(4)は形成してあるので、第1基部(4)に設けている係合雄部(3)、第1案内部(12)は第1基部(4)側から見えるので実線で描いてある。
【0023】
本発明の一実施形態である、実施例1である、合成樹脂製スナップ(1)について、構造と作用を記す。実施例1である、合成樹脂製スナップ(1)は、
図1〜4にて、次のようにしてある。鍔部(2)を有する係合雄部(3)を第1基部(4)に設ける。両先端(6)(16)に爪部(7)(17)を有する断面略円弧状(8)の係合雌部(9)を第2基部(10)に設ける。該第1基部(4)に第1案内部(12)を配置してある。該第2基部(10)に第2案内部(13)を配置してある。第1案内部(12)と第2案内部(13)とを対向させる。第1基部(4)と第2基部(10)とを押圧することにより、第1案内部(12)と第2案内部(13)とによって案内された係合雄部(3)と係合雌部(9)にて、爪部(7)(17)に挿入する鍔部(2)によって弾性変形する該爪部(7)(17)を該鍔部(2)が通過する。通過して、係合雌部(9)への係合雄部(3)の挿入を許容する。許容し、爪部(7)(17)を鍔部(2)が通過した後で復元した該爪部(7)(17)により該鍔部(2)を係止して戻り方向(矢印M)への係合雄部(3)の移動を規制する。規制し、係合雄部(3)と係合雌部(9)とが係合する。係合し、係合した該係合雄部(3)と該係合雌部(9)にて、第1基部(4)と第2基部(10)とを引っ張って、係合雄部(3)と係合雌部(9)とを引き離そうとする。引き離そうとすることにより、鍔部(2)によって押圧され弾性変形する爪部(7)(17)から該鍔部(2)が戻り方向(矢印M)へ移動する。移動して、係合状態から解除できる。
【0024】
実施例1である、合成樹脂製スナップ(1)の効果としては、次のようなものがある。特許文献1、2では、テープの表裏面の両面にスナップが形成されているので、スナップの厚さは分厚くなってしまう。例えば、特許文献1、2を含む市販品等にて、スナップの厚さは約5〜8mm程度(実測値)である。テープの表裏面の両面にスナップが形成されているので、スナップの厚さを薄くするにはおのずから限界があり、平滑化が容易ではない。実施例1である、合成樹脂製スナップ(1)は、第1基部(4)の表面(14)および第2基部(10)の表面(14)には何もなく、第1基部(4)の裏面(15)および第2基部(10)の裏面(15)のみにスナップが形成されているので、スナップの厚さは厚くならず、薄く加工でき、平滑化しやすい。実施例1である、合成樹脂製スナップ(1)は、スナップの厚さは約2.5mm程度である。前者の2分の1から3分の1程度以下である。また、特許文献1、2では、テープの表裏面の両面にスナップが形成されているので、材料の量が多くなり、製造工程も複雑になり、製作コストの低廉化に限度がある。実施例1である、合成樹脂製スナップ(1)は、材料の量が比較的少なく、製造工程が複雑になるのを防ぎやすく、製作コストの低減が可能である。また、合成樹脂製スナップ(1)は、第1基部(4)または第2基部(10)が透明度の高い材質でも加工できるので、視認性にすぐれている。スナップの雄側と雌側を係合等する場合に支障をきたす原因となる塵埃等がスナップの雌側である係合雌部(9)内に混入した時に、第1基部(4)または第2基部(10)の両方どちら側からでも塵埃等の存在を目で確認するのが比較的簡単である。以上のような顕著な効果を本発明は達成する。本発明を当業者が容易になし得るものではないと確信する。
【0025】
なお、一般的には、雄雌等の形状を有する部材において、両者が係合する力(嵌合する力あるいは咬合する力)は、係合する箇所の相互の形状および材質に左右されやすい傾向があると述べられている。実施例1である、合成樹脂製スナップ(1)は、鍔部(2)を有する係合雄部(3)と両先端(6)(16)に爪部(7)(17)を有する断面略円弧状(8)の係合雌部(9)により係合するように設けてあるため、係合する力は比較的大きいものとなっている。形状、材質、サイズによって相違するが、市販品等の一般的なスナップの係合する力は、参考データ(直径不詳)としては、10.5〜16.5N程度であると述べられている。実施例1である、合成樹脂製スナップ(1)は、環状(5)に設けた係合雄部(3)の環状(5)の直径を6mmとした場合にて、11.0N程度以上である。
【0026】
また、実施例1である、合成樹脂製スナップ(1)について、次のようにしてある。前記係合雄部(3)を環状(5)に前記第1基部(4)に設け、前記係合雌部(9)を環状(11)に前記第2基部(10)に設け、としてある。効果としては、次のようになる。例えば、係合雄部(3)と係合雌部(9)とを係合する場合、係合雌部(9)に対して係合雄部(3)を誤って回転させても、位置が一致するので、ずれることがない。また、例えば、係合雄部(3)と係合雌部(9)とを環状ではなく、四角形状または六角形状等に設けた場合、係合雌部(9)に対して係合雄部(3)を回転させて係合しようとすると、位置が一致しないままで係合しようとして接触し損傷等につながる恐れがある。環状に設けることにより、誤って回転させても、位置が一致するので接触して損傷等につながる恐れがない。
【0027】
また、実施例1である、合成樹脂製スナップ(1)について、次のようにしてある。前記係合雄部(3)よりも前記第1案内部(12)が突出してある。前記第1案内部(12)に突出部(23)を設けてある。効果としては、次のようになる。係合雄部(3)と係合雌部(9)とが係合しようとする前に、該係合雄部(3)よりも突出した該第1案内部(12)により、第2案内部(13)へ先行して案内されるので、案内がしやすくなり、係合する位置が正確になる。
【0028】
また、実施例1である、合成樹脂製スナップ(1)について、次のようにしてある。前記鍔部(2)を有する係合雄部(3)、において、第1基部(4)から突出した柱状部(20)と、該柱状部(20)の先端に設けた鍔部(2)と、を有する係合雄部(3)、としてある。
【0029】
また、実施例1である、合成樹脂製スナップ(1)について、次のようにしてある。断面キノコ形状(21)とした前記係合雄部(3)、としてある。または、断面矢じり形状(22)とした前記係合雄部(3)、としてある。
【0030】
また、実施例1である、合成樹脂製スナップ(1)について、次のようにしてある。前記第1案内部(12)、において、次のようにしてある。凸状に設けてある。案内凸部(18)、としてある。前記第2案内部(13)、において、次のようにしてある。凹状に設けてある。案内凹部(19)、としてある。効果としては、次のようになる。案内凸部(18)と案内凹部(19)により、つまり、凹凸により、案内の確実性が増す。
【0031】
また、実施例1である、合成樹脂製スナップ(1)について、次のようにしてある。前記係合雄部(3)を第1基部(4)に設け、前記係合雌部(9)を第2基部(10)に設け、前記第1基部(4)に第1案内部(12)を配置し、前記第2基部(10)に第2案内部(13)を配置して、において、各々融着して設け、あるいは、各々融着して配置してある。効果としては、次のようになる。製造が容易となり、また、コストを低減できる。あるいは、各々接着して設け、あるいは、各々接着して配置してある。効果としては、次のようになる。製造が容易となり、また、コストを低減できる。なお、ヒートシーラ等によって融着してある。溶着してある。あるいは、熱接着してある。また、接着剤で接着してもよい。射出成型してもよい。
【0032】
よって、言いかえると、実施例1である、合成樹脂製スナップ(1)について、同様に次のようになる。前記係合雄部(3)を第1基部(4)に設け、前記係合雌部(9)を第2基部(10)に設け、前記第1基部(4)に案内凸部(18)を配置し、前記第2基部(10)に案内凹部(19)を配置して、において、各々融着して設け、あるいは、各々融着して配置してある。あるいは、各々接着して設け、あるいは、各々接着して配置してある。
【0033】
また、実施例1である、合成樹脂製スナップ(1)について、次のようにしてある。前記第1案内部(12)の外周側に前記係合雄部(3)を配置してある。前記第2案内部(13)の外周側に前記係合雌部(9)を配置してある。効果としては、次のようになる。前記第1案内部(12)の外周側に前記係合雄部(3)を配置し、前記第2案内部(13)の外周側に前記係合雌部(9)を配置してあるので、前記係合雄部(3)と前記係合雌部(9)との環状の大きさを一定とした場合、該係合雄部(3)と該係合雌部(9)とを各々内周側に配置する場合よりも、第1案内部(12)、第2案内部(13)の大きさを小さくすることができる。材料が少なくてすみ、コストを下げられる。
【0034】
次に、本発明の一実施形態である、実施例2である、合成樹脂製スナップ(1a)について、構造と作用を記す。実施例2である、合成樹脂製スナップ(1a)は、
図5〜6にて、次のようにしてある。鍔部(2)を有する係合雄部(3)を第1基部(4)に設ける。両先端(6)(16)に爪部(7)(17)を有する断面略円弧状(8)の係合雌部(9a)を第2基部(10)に設ける。該第1基部(4)に第1案内部(12a)を配置してある。該第2基部(10)に第2案内部(13a)を配置してある。第1案内部(12a)と第2案内部(13a)とを対向させる。第1基部(4)と第2基部(10)とを押圧することにより、第1案内部(12a)と第2案内部(13a)とによって案内された係合雄部(3)と係合雌部(9a)にて、爪部(7)(17)に挿入する鍔部(2)によって弾性変形する該爪部(7)(17)を該鍔部(2)が通過する。通過して、係合雌部(9a)への係合雄部(3)の挿入を許容する。許容し、爪部(7)(17)を鍔部(2)が通過した後で復元した該爪部(7)(17)により該鍔部(2)を係止して戻り方向(矢印M)への係合雄部(3)の移動を規制する。規制し、係合雄部(3)と係合雌部(9a)とが係合する。係合し、係合した該係合雄部(3)と該係合雌部(9a)にて、第1基部(4)と第2基部(10)とを引っ張って、係合雄部(3)と係合雌部(9a)とを引き離そうとする。引き離そうとすることにより、鍔部(2)によって押圧され弾性変形する爪部(7)(17)から該鍔部(2)が戻り方向(矢印M)へ移動する。移動して、係合状態から解除できる。効果については、実施例1である、合成樹脂製スナップ(1)と、およそ同等である。
【0035】
また、実施例2である、合成樹脂製スナップ(1a)について、次のようにしてある。前記第2案内部(13a)と前記係合雌部(9a)とを一体的に配置してある。効果としては、次のようになる。製造する場合において、前記第2案内部(13a)と前記係合雌部(9a)とを同時に製造できるので工程数を減少させることが可能である。
【0036】
また、実施例2である、合成樹脂製スナップ(1a)について、次のようにしてある。前記係合雄部(3)を環状に前記第1基部(4)に設け、前記係合雌部(9a)を環状に前記第2基部(10)に設け、としてある。前記係合雄部(3)よりも前記第1案内部(12a)が突出してある。前記第1案内部(12a)に突出部(23a)を設けてある。前記鍔部(2)を有する係合雄部(3)、において、第1基部(4)から突出した柱状部(20)と、該柱状部(20)の先端に設けた鍔部(2)と、を有する係合雄部(3)、としてある。断面キノコ形状(21)とした前記係合雄部(3)、としてある。または、断面矢じり形状(22)とした前記係合雄部(3)、としてある。前記第1案内部(12a)、において、次のようにしてある。案内凸部(18a)、としてある。前記第2案内部(13a)、において、次のようにしてある。案内凹部(19a)、としてある。前記係合雄部(3)を第1基部(4)に設け、前記係合雌部(9a)を第2基部(10)に設け、前記第1基部(4)に第1案内部(12a)を配置し、前記第2基部(10)に第2案内部(13a)を配置して、において、各々融着して設け、あるいは、各々融着して配置してある。あるいは、各々接着して設け、あるいは、各々接着して配置してある。前記第1案内部(12a)の外周側に前記係合雄部(3)を配置してある。前記第2案内部(13a)の外周側に前記係合雌部(9a)を配置してある。効果については、実施例1である、合成樹脂製スナップ(1)と、およそ同等である。
【0037】
次に、本発明の一実施形態である、実施例3である、合成樹脂製スナップ(1b)について、構造と作用を記す。実施例3である、合成樹脂製スナップ(1b)は、
図7〜8にて、次のようにしてある。鍔部(2b)を有する係合雄部(3b)を第1基部(4)に設ける。
【0038】
なお、実施例3である、合成樹脂製スナップ(1b)は、実施例1である、合成樹脂製スナップ(1)において、前記両先端(6)(16)に爪部(7)(17)を有する断面略円弧状(8)の係合雌部(9)、に代えて、次のようにしてある。片先端(6b)に爪部(7b)を有する断面略円弧状(8b)の係合雌部(9b)、としてある。つまり、片先端(6b)に爪部(7b)を有する断面略円弧状(8b)の係合雌部(9b)を第2基部(10)に設ける。
【0039】
該第1基部(4)に第1案内部(12b)を配置してある。該第2基部(10)に第2案内部(13b)を配置してある。第1案内部(12b)と第2案内部(13b)とを対向させる。第1基部(4)と第2基部(10)とを押圧することにより、第1案内部(12b)と第2案内部(13b)とによって案内された係合雄部(3b)と係合雌部(9b)にて、爪部(7b)に挿入する鍔部(2b)によって弾性変形する該爪部(7b)を該鍔部(2b)が通過する。通過して、係合雌部(9b)への係合雄部(3b)の挿入を許容する。許容し、爪部(7b)を鍔部(2b)が通過した後で復元した該爪部(7b)により該鍔部(2b)を係止して戻り方向(矢印M)への係合雄部(3b)の移動を規制する。規制し、係合雄部(3b)と係合雌部(9b)とが係合する。係合し、係合した該係合雄部(3b)と該係合雌部(9b)にて、第1基部(4)と第2基部(10)とを引っ張って、係合雄部(3b)と係合雌部(9b)とを引き離そうとする。引き離そうとすることにより、鍔部(2b)によって押圧され弾性変形する爪部(7b)から該鍔部(2b)が戻り方向(矢印M)へ移動する。移動して、係合状態から解除できる。効果については、実施例1である、合成樹脂製スナップ(1)と、およそ同等である。また、さらなる効果としては次のようになる。前記両先端(6)(16)に爪部(7)(17)を有する断面略円弧状(8)の係合雌部(9)に比べて、片先端(6b)に爪部(7b)を有する断面略円弧状(8b)の係合雌部(9b)は材料費を削減することができる。
【0040】
また、一部を言い換えると、実施例3である、合成樹脂製スナップ(1b)について、次のようになる。押圧することにより、第1案内部(12b)と第2案内部(13b)とによって案内された係合雄部(3b)と係合雌部(9b)にて、第2案内部(13b)の外縁(35)と爪部(7b)との間に挿入する鍔部(2b)によって弾性変形する該爪部(7b)を該鍔部(2b)が通過する。
【0041】
また、実施例3である、合成樹脂製スナップ(1b)について、次のようにしてある。前記係合雄部(3b)を環状に前記第1基部(4)に設け、前記係合雌部(9b)を環状に前記第2基部(10)に設け、としてある。前記係合雄部(3b)よりも前記第1案内部(12b)が突出してある。前記第1案内部(12b)に突出部(23b)を設けてある。前記第2案内部(13b)と前記係合雌部(9b)とを一体的に配置してある。前記鍔部(2b)を有する係合雄部(3b)、において、第1基部(4)から突出した柱状部(20b)と、該柱状部(20b)の先端に設けた鍔部(2b)と、を有する係合雄部(3b)、としてある。前記第1案内部(12b)、において、次のようにしてある。案内凸部(18b)、としてある。前記第2案内部(13b)、において、次のようにしてある。案内凹部(19b)、としてある。前記係合雄部(3b)を第1基部(4)に設け、前記係合雌部(9b)を第2基部(10)に設け、前記第1基部(4)に第1案内部(12b)を配置し、前記第2基部(10)に第2案内部(13b)を配置して、において、各々融着して設け、あるいは、各々融着して配置してある。あるいは、各々接着して設け、あるいは、各々接着して配置してある。前記第1案内部(12b)の外周側に前記係合雄部(3b)を配置してある。前記第2案内部(13b)の外周側に前記係合雌部(9b)を配置してある。効果については、実施例1である、合成樹脂製スナップ(1)と、およそ同等である。
【0042】
次に、本発明の一実施形態である、実施例4である、合成樹脂製スナップ(1c)について、構造と作用を記す。実施例4である、合成樹脂製スナップ(1c)は、
図9〜10にて、次のようにしてある。なお、実施例4である、合成樹脂製スナップ(1c)は、実施例1である、合成樹脂製スナップ(1)において、前記第1案内部、において、次のようにしてある。案内凸部(18c)、としてある。前記第2案内部、において、次のようにしてある。前記係合雌部(9c)の環状の中央の凹み(26)、としてある。つまり、次のようにしてある。鍔部(2)を有する係合雄部(3c)を第1基部(4)に設ける。両先端(6)(16)に爪部(7)(17)を有する断面略円弧状(8)の係合雌部(9c)を第2基部(10)に設ける。該第1基部(4)に案内凸部(18c)を配置してある。前記第2基部(10)に前記係合雌部(9c)の環状の中央の凹み(26)を配置してある。前記係合雌部(9c)の環状の中央の凹み(26)と案内凸部(18c)とを対向させる。第1基部(4)と第2基部(10)とを押圧することにより、前記係合雌部(9c)の環状の中央の凹み(26)と案内凸部(18c)とによって案内された係合雄部(3c)と係合雌部(9c)、にて、爪部(7)(17)に挿入する鍔部(2)によって弾性変形する該爪部(7)(17)を該鍔部(2)が通過する。通過して、係合雌部(9c)への係合雄部(3c)の挿入を許容する。許容し、爪部(7)(17)を鍔部(2)が通過した後で復元した該爪部(7)(17)により該鍔部(2)を係止して戻り方向(矢印M)への係合雄部(3c)の移動を規制する。規制し、係合雄部(3c)と係合雌部(9c)とが係合する。係合し、係合した該係合雄部(3c)と該係合雌部(9c)にて、第1基部(4)と第2基部(10)とを引っ張って、係合雄部(3c)と係合雌部(9c)とを引き離そうとする。引き離そうとすることにより、鍔部(2)によって押圧され弾性変形する爪部(7)(17)から該鍔部(2)が戻り方向(矢印M)へ移動する。移動して、係合状態から解除できる。効果については、実施例1である、合成樹脂製スナップ(1)と、およそ同等である。また、さらなる効果としては次のようになる。前記係合雌部(9c)の環状の中央の凹み(26)を配置することにより、前記案内凹部等のように別に設ける必要がないので、製造コストが低減可能である。
【0043】
また、実施例4である、合成樹脂製スナップ(1c)について、次のようにしてある。前記案内凸部(18c)と前記係合雄部(3c)とを一体的に配置してある。つまり、前記第1案内部(12c)と前記係合雄部(3c)とを一体的に配置してある。効果としては、次のようになる。製造する場合において、前記案内凸部(18c)と前記係合雄部(3c)とを同時に製造できるので工程数を減少させることが可能である。また、前記係合雌部(9c)の環状の中央の凹み(26)と前記係合雌部(9c)とを一体的に配置してある。
【0044】
また、実施例4である、合成樹脂製スナップ(1c)について、次のようにしてある。前記係合雄部(3c)を環状に前記第1基部(4)に設け、前記係合雌部(9c)を環状に前記第2基部(10)に設け、としてある。前記係合雄部(3c)よりも前記案内凸部(18c)が突出してある。前記案内凸部(18c)に突出部(23c)を設けてある。前記鍔部(2)を有する係合雄部(3c)、において、第1基部(4)から突出した柱状部(20)と、該柱状部(20)の先端に設けた鍔部(2)と、を有する係合雄部(3c)、としてある。断面キノコ形状(21)とした前記係合雄部(3c)、としてある。または、断面矢じり形状(22)とした前記係合雄部(3c)、としてある。前記係合雄部(3c)を第1基部(4)に設け、前記係合雌部(9c)を第2基部(10)に設け、前記第1基部(4)に案内凸部(18c)を配置し、前記第2基部(10)に前記係合雌部(9c)の環状の中央の凹み(26)を配置し、において、各々融着して設け、あるいは、各々融着して配置してある。あるいは、各々接着して設け、あるいは、各々接着して配置してある。前記案内凸部(18c)の外周側に前記係合雄部(3c)を配置してある。前記係合雌部(9c)の環状の中央の凹み(26)の外周側に前記係合雌部(9c)を配置してある。なお、前記係合雌部(9c)の環状の中央の凹み(26)は、前記係合雌部(9c)の環状の内縁(32)によって形成してある。効果については、実施例1である、合成樹脂製スナップ(1)と、およそ同等である。
【0045】
次に、本発明の一実施形態である、実施例5である、合成樹脂製スナップ(1d)について、構造と作用を記す。実施例5である、合成樹脂製スナップ(1d)は、
図11〜12にて、次のようにしてある。鍔部(2b)を有する係合雄部(3d)を第1基部(4)に設ける。
【0046】
なお、実施例5である、合成樹脂製スナップ(1d)は、実施例1である、合成樹脂製スナップ(1)において、前記両先端(6)(16)に爪部(7)(17)を有する断面略円弧状(8)の係合雌部(9)、に代えて、次のようにしてある。片先端(6b)に爪部(7b)を有する断面略円弧状(8b)の係合雌部(9d)、としてある。つまり、片先端(6b)に爪部(7b)を有する断面略円弧状(8b)の係合雌部(9d)を第2基部(10)に設ける。
【0047】
また、実施例5である、合成樹脂製スナップ(1d)は、実施例1である、合成樹脂製スナップ(1)において、前記第1案内部、において、次のようにしてある。案内凸部(18d)、としてある。前記第2案内部、において、次のようにしてある。前記係合雌部(9d)の環状の中央の凹み(26d)、としてある。つまり、次のようにしてある。鍔部(2b)を有する係合雄部(3d)を第1基部(4)に設ける。片先端(6b)に爪部(7b)を有する断面略円弧状(8b)の係合雌部(9d)を第2基部(10)に設ける。該第1基部(4)に案内凸部(18d)を配置してある。前記第2基部(10)に前記係合雌部(9d)の環状の中央の凹み(26d)を配置してある。前記係合雌部(9d)の環状の中央の凹み(26d)と案内凸部(18d)とを対向させる。第1基部(4)と第2基部(10)とを押圧することにより、前記係合雌部(9d)の環状の中央の凹み(26d)と案内凸部(18d)とによって案内された係合雄部(3d)と係合雌部(9d)、にて、爪部(7b)に挿入する鍔部(2b)によって弾性変形する該爪部(7b)を該鍔部(2b)が通過する。通過して、係合雌部(9d)への係合雄部(3d)の挿入を許容する。許容し、爪部(7b)を鍔部(2b)が通過した後で復元した該爪部(7b)により該鍔部(2b)を係止して戻り方向(矢印M)への係合雄部(3d)の移動を規制する。規制し、係合雄部(3d)と係合雌部(9d)とが係合する。係合し、係合した該係合雄部(3d)と該係合雌部(9d)にて、第1基部(4)と第2基部(10)とを引っ張って、係合雄部(3d)と係合雌部(9d)とを引き離そうとする。引き離そうとすることにより、鍔部(2b)によって押圧され弾性変形する爪部(7b)から該鍔部(2b)が戻り方向(矢印M)へ移動する。移動して、係合状態から解除できる。効果については、実施例1である、合成樹脂製スナップ(1)と、およそ同等である。また、スナップの厚さは約4.0mm程度である。特許文献1、2の5分の4から2分の1程度以下である。
【0048】
また、実施例5である、合成樹脂製スナップ(1d)について、次のようにしてある。前記係合雄部(3d)を環状に前記第1基部(4)に設け、前記係合雌部(9d)を環状に前記第2基部(10)に設け、としてある。前記係合雄部(3d)よりも前記案内凸部(18d)が突出してある。前記案内凸部(18d)に突出部(23d)を設けてある。前記案内凸部(18d)と前記係合雄部(3d)とを一体的に配置してある。あるいは、前記係合雌部(9d)の環状の中央の凹み(26d)と前記係合雌部(9d)とを一体的に配置してある。前記係合雄部(3d)を第1基部(4)に設け、前記係合雌部(9d)を第2基部(10)に設け、前記第1基部(4)に案内凸部(18d)を配置し、前記第2基部(10)に前記係合雌部(9d)の環状の中央の凹み(26d)を配置し、において、各々融着して設け、あるいは、各々融着して配置してある。あるいは、各々接着して設け、あるいは、各々接着して配置してある。前記案内凸部(18d)の外周側に前記係合雄部(3d)を配置してある。前記係合雌部(9d)の環状の中央の凹み(26d)の外周側に前記係合雌部(9d)を配置してある。なお、前記係合雌部(9d)の環状の中央の凹み(26d)は、前記係合雌部(9d)の環状の内縁(32d)によって形成してある。効果については、実施例1である、合成樹脂製スナップ(1)と、およそ同等である。
【0049】
次に、本発明の一実施形態である、実施例6である、合成樹脂製スナップ(1e)について、構造と作用を記す。実施例6である、合成樹脂製スナップ(1e)は、
図13にて、次のようにしてある。鍔部(2)を有する係合雄部(3e)を第1基部(4)に設ける。両先端(6)(16)に爪部(7)(17)を有する断面略円弧状(8)の係合雌部(9e)を第2基部(10)に設ける。該第1基部(4)に第1案内部(12e)を配置してある。該第2基部(10)に第2案内部(13e)を配置してある。第1案内部(12e)と第2案内部(13e)とを対向させる。第1基部(4)と第2基部(10)とを押圧することにより、第1案内部(12e)と第2案内部(13e)とによって案内された係合雄部(3e)と係合雌部(9e)にて、爪部(7)(17)に挿入する鍔部(2)によって弾性変形する該爪部(7)(17)を該鍔部(2)が通過する。通過して、係合雌部(9e)への係合雄部(3e)の挿入を許容する。許容し、爪部(7)(17)を鍔部(2)が通過した後で復元した該爪部(7)(17)により該鍔部(2)を係止して戻り方向への係合雄部(3e)の移動を規制する。規制し、係合雄部(3e)と係合雌部(9e)とが係合する。係合し、係合した該係合雄部(3e)と該係合雌部(9e)にて、第1基部(4)と第2基部(10)とを引っ張って、係合雄部(3e)と係合雌部(9e)とを引き離そうとする。引き離そうとすることにより、鍔部(2)によって押圧され弾性変形する爪部(7)(17)から該鍔部(2)が戻り方向へ移動する。移動して、係合状態から解除できる。効果については、実施例1である、合成樹脂製スナップ(1)と、およそ同等である。
【0050】
また、実施例6である、合成樹脂製スナップ(1e)について、次のようにしてある。前記第1案内部(12e)、において、次のようにしてある。案内凹部(19e)、としてある。前記第2案内部(13e)、において、次のようにしてある。案内凸部(18e)、としてある。前記第1案内部(12e)の内周側に前記係合雄部(3e)を配置してある。前記第2案内部(13e)の内周側に前記係合雌部(9e)を配置してある。
【0051】
また、実施例6である、合成樹脂製スナップ(1e)について、次のようにしてある。前記係合雄部(3e)を環状に前記第1基部(4)に設け、前記係合雌部(9e)を環状に前記第2基部(10)に設け、としてある。前記係合雄部(3e)よりも前記第1案内部(12e)が突出してある。前記第1案内部(12e)に突出部(23e)を設けてある。前記第1案内部(12e)と前記係合雄部(3e)とを一体的に配置してある。あるいは、前記第2案内部(13e)と前記係合雌部(9e)とを一体的に配置してある。前記係合雄部(3e)を第1基部(4)に設け、前記係合雌部(9e)を第2基部(10)に設け、前記第1基部(4)に第1案内部(12e)を配置し、前記第2基部(10)に第2案内部(13e)を配置して、において、各々融着して設けてある。あるいは、各々融着して配置してある。あるいは、各々接着して設けてある。あるいは、各々接着して配置してある。
【0052】
次に、本発明の一実施形態である、実施例7である、合成樹脂製スナップ(1f)について記す。実施例7である、合成樹脂製スナップ(1f)は、実施例6である、合成樹脂製スナップ(1e)において、前記係合雄部(3e)よりも前記第1案内部(12e)が突出し、に代えて、
図14にて、次のようにしてある。前記係合雌部(9f)よりも前記第2案内部(13f)が突出してある。効果としては次のようになる。係合雄部(3f)と係合雌部(9f)とが係合しようとする前に、前記係合雌部(9f)よりも突出した該第2案内部(13f)により、第1案内部(12f)へ先行して案内されるので、案内がしやすくなり、係合する位置が正確になる。
【0053】
次に、本発明の一実施形態である、実施例8である、合成樹脂製スナップ(1h)について記す。実施例8である、合成樹脂製スナップ(1h)は、実施例6である、合成樹脂製スナップ(1e)において、案内凹部(19e)、に代えて、
図15にて、案内凸部(18h)、としてある。案内凸部(18e)、に代えて、案内凹部(19h)、としてある。つまり、次のようにしてある。前記第1案内部(12h)、において、次のようにしてある。案内凸部(18h)、としてある。前記第2案内部(13h)、において、次のようにしてある。案内凹部(19h)、としてある。
【0054】
次に、本発明の一実施形態である、実施例9である、合成樹脂製スナップ(1j)について記す。実施例9である、合成樹脂製スナップ(1j)は、実施例8である、合成樹脂製スナップ(1h)にて、前記第2案内部(13h)、において、案内凹部(19h)、に代えて、
図16にて、次のようにしてある。前記係合雌部(9j)の環状の外縁(27)、としてある。つまり、次のようにしてある。前記第1案内部(12j)、において、次のようにしてある。案内凸部(18j)、としてある。前記第2案内部(13j)、において、次のようにしてある。前記係合雌部(9j)の環状の外縁(27)、としてある。つまり、全体を記すと次のようになる。鍔部(2)を有する係合雄部(3j)を第1基部(4)に設ける。両先端(6)(16)に爪部(7)(17)を有する断面略円弧状(8)の係合雌部(9j)を第2基部(10)に設ける。前記係合雄部(3j)を環状に前記第1基部(4)に設け、前記係合雌部(9j)を環状に前記第2基部(10)に設け、としてある。前記第1基部(4)に案内凸部(18j)を配置してある。前記第2基部(10)に前記係合雌部(9j)の環状の外縁(27)を配置してある。前記係合雌部(9j)の環状の外縁(27)と案内凸部(18j)とを対向させる。第1基部(4)と第2基部(10)とを押圧することにより、前記係合雌部(9j)の環状の外縁(27)と案内凸部(18j)とによって案内された係合雄部(3j)と係合雌部(9j)にて、爪部(7)(17)に挿入する鍔部(2)によって弾性変形する該爪部(7)(17)を該鍔部(2)が通過する。通過して、係合雌部(9j)への係合雄部(3j)の挿入を許容する。許容し、爪部(7)(17)を鍔部(2)が通過した後で復元した該爪部(7)(17)により該鍔部(2)を係止して戻り方向(矢印M)への係合雄部(3j)の移動を規制する。規制し、係合雄部(3j)と係合雌部(9j)とが係合する。係合し、係合した該係合雄部(3j)と該係合雌部(9j)にて、第1基部(4)と第2基部(10)とを引っ張って、係合雄部(3j)と係合雌部(9j)とを引き離そうとする。引き離そうとすることにより、鍔部(2)によって押圧され弾性変形する爪部(7)(17)から該鍔部(2)が戻り方向(矢印M)へ移動する。移動して、係合状態から解除できる。効果については、他の実施例である、合成樹脂製スナップと、およそ同等である。さらに次の効果がある。前記係合雌部(9j)の環状の外縁(27)を配置することにより、前記案内凹凸部等のように別に設ける必要がないので、製造コストが低減可能である。
【0055】
また、実施例9である、合成樹脂製スナップ(1j)について、次のようにしてある。前記第2案内部(13j)、において、次のようにしてある。第2基部(10)に第2案内補助部(28)を配置してある。前記係合雌部(9j)の環状の外縁(27)と、第2案内補助部(28)とで案内凹部(19j)としてある。前記係合雌部(9j)の環状の外縁(27)と、第2案内補助部(28)との間の凹み(29)にて、案内凹部(19j)を形成してある。効果としては次のようになる。前記係合雌部(9j)の環状の外縁(27)だけの場合に比べて、凹状を形成することができ、案内凸部(18j)と案内凹部(19j)により、つまり、凹凸により、案内の確実性が増す。なお、第2案内補助部(28)の内周側に案内凸部(18j)を設けてある。
【0056】
次に、本発明の一実施形態である、実施例10である、合成樹脂製スナップ(1k)について記す。実施例10である、合成樹脂製スナップ(1k)は、実施例9である、合成樹脂製スナップ(1j)において、第2案内補助部(28)の内周側に案内凸部(18j)を設け、に代えて、
図17にて、次のようにしてある。第2案内補助部(28k)の外周側に案内凸部(18k)を設け、としてある。
【0057】
次に、本発明の一実施形態である、実施例11である、合成樹脂製スナップ(1n)について記す。実施例11である、合成樹脂製スナップ(1n)は、実施例10である、合成樹脂製スナップ(1k)において、第2案内補助部(28k)の外周側に案内凸部(18k)を設け、に代えて、
図18にて、次のようにしてある。第2案内補助部を省いてある。
【0058】
次に、本発明の一実施形態である、実施例14である、合成樹脂製スナップ(1w)について、構造と作用を記す。実施例14である、合成樹脂製スナップ(1w)は、
図21にて、次のようにしてある。前記第2案内部(13w)、において、次のようにしてある。案内凸部(18w)、としてある。前記第1案内部(12w)、において、次のようにしてある。前記係合雄部(3w)の環状の中央の凹み(30)、としてある。つまり、次のようにしてある。鍔部(2b)を有する係合雄部(3w)を第1基部(4)に設ける。片先端(6b)に爪部(7b)を有する断面略円弧状(8b)の係合雌部(9w)を第2基部(10)に設ける。前記係合雄部(3w)を環状に前記第1基部(4)に設け、前記係合雌部(9w)を環状に前記第2基部(10)に設け、としてある。該第1基部(4)に前記係合雄部(3w)の環状の中央の凹み(30)を配置してある。前記第2基部(10)に案内凸部(18w)を配置してある。前記係合雄部(3w)の環状の中央の凹み(30)と案内凸部(18w)とを対向させる。第1基部(4)と第2基部(10)とを押圧することにより、前記係合雄部(3w)の環状の中央の凹み(30)と案内凸部(18w)とによって案内された係合雄部(3w)と係合雌部(9w)、にて、爪部(7b)に挿入する鍔部(2b)によって弾性変形する該爪部(7b)を該鍔部(2b)が通過する。通過して、係合雌部(9w)への係合雄部(3w)の挿入を許容する。許容し、爪部(7b)を鍔部(2b)が通過した後で復元した該爪部(7b)により該鍔部(2b)を係止して戻り方向(矢印M)への係合雄部(3w)の移動を規制する。規制し、係合雄部(3w)と係合雌部(9w)とが係合する。係合し、係合した該係合雄部(3w)と該係合雌部(9w)にて、第1基部(4)と第2基部(10)とを引っ張って、係合雄部(3w)と係合雌部(9w)とを引き離そうとする。引き離そうとすることにより、鍔部(2b)によって押圧され弾性変形する爪部(7b)から該鍔部(2b)が戻り方向(矢印M)へ移動する。移動して、係合状態から解除できる。なお、前記係合雄部(3w)の環状の中央の凹み(30)は、前記係合雄部(3w)の環状の内縁(38)によって形成してある。効果については、他の実施例である、合成樹脂製スナップと、およそ同等である。また、さらなる効果としては次のようになる。前記係合雄部(3w)の環状の中央の凹み(30)の場合、前記案内凹部等を別に設ける必要がないので、製造コストが低減可能である。
【0059】
また、一部を言い換えると、実施例14である、合成樹脂製スナップ(1w)について、次のようになる。押圧することにより、前記係合雄部(3w)の環状の中央の凹み(30)と案内凸部(18w)とによって案内された係合雄部(3w)と係合雌部(9w)、にて、案内凸部(18w)の外縁と爪部(7b)との間に挿入する鍔部(2b)によって弾性変形する該爪部(7b)を該鍔部(2b)が通過する。
【0060】
次に、本発明の一実施形態である、実施例15である、合成樹脂製スナップ(1x)について、構造と作用を記す。実施例15である、合成樹脂製スナップ(1x)は、
図22にて、次のようにしてある。前記第2案内部(13x)、において、次のようにしてある。案内凸部(18x)、としてある。前記第1案内部(12x)、において、次のようにしてある。前記係合雄部(3x)の環状の外縁(31)、としてある。つまり、次のようにしてある。鍔部(2b)を有する係合雄部(3x)を第1基部(4)に設ける。片先端(6b)に爪部(7b)を有する断面略円弧状(8b)の係合雌部(9x)を第2基部(10)に設ける。前記係合雄部(3x)を環状に前記第1基部(4)に設け、前記係合雌部(9x)を環状に前記第2基部(10)に設け、としてある。該第1基部(4)に前記係合雄部(3x)の環状の外縁(31)を配置してある。前記第2基部(10)に案内凸部(18x)を配置してある。前記係合雄部(3x)の環状の外縁(31)と案内凸部(18x)とを対向させる。第1基部(4)と第2基部(10)とを押圧することにより、前記係合雄部(3x)の環状の外縁(31)と案内凸部(18x)とによって案内された係合雄部(3x)と係合雌部(9x)、にて、爪部(7b)に挿入する鍔部(2b)によって弾性変形する該爪部(7b)を該鍔部(2b)が通過する。通過して、係合雌部(9x)への係合雄部(3x)の挿入を許容する。許容し、爪部(7b)を鍔部(2b)が通過した後で復元した該爪部(7b)により該鍔部(2b)を係止して戻り方向(矢印M)への係合雄部(3x)の移動を規制する。規制し、係合雄部(3x)と係合雌部(9x)とが係合する。係合し、係合した該係合雄部(3x)と該係合雌部(9x)にて、第1基部(4)と第2基部(10)とを引っ張って、係合雄部(3x)と係合雌部(9x)とを引き離そうとする。引き離そうとすることにより、鍔部(2b)によって押圧され弾性変形する爪部(7b)から該鍔部(2b)が戻り方向(矢印M)へ移動する。移動して、係合状態から解除できる。効果については、他の実施例である、合成樹脂製スナップと、およそ同等である。また、さらなる効果としては次のようになる。前記係合雄部(3x)の環状の外縁(31)の場合、前記案内凹凸部等を別に設ける必要がないので、製造コストが低減可能である。
【0061】
また、一部を言い換えると、実施例15である、合成樹脂製スナップ(1x)について、次のようになる。押圧することにより、前記係合雄部(3x)の環状の外縁(31)と案内凸部(18x)とによって案内された係合雄部(3x)と係合雌部(9x)、にて、案内凸部(18x)の内縁と爪部(7b)との間に挿入する鍔部(2b)によって弾性変形する該爪部(7b)を該鍔部(2b)が通過する。
【0062】
次に、本発明の一実施形態である、実施例12である、合成樹脂製スナップ(1q)について記す。実施例12である、合成樹脂製スナップ(1q)は、実施例2である、合成樹脂製スナップ(1a)において、次のようにしてある。前記第1案内部(12a)の外周側に前記係合雄部(3)を配置し、に代えて、
図19にて、次のようにしてある。前記第1案内部(12q)の内周側に前記係合雄部(3)を配置してある。同様に、前記第2案内部(13a)の外周側に前記係合雌部(9a)を配置し、に代えて、次のようにしてある。前記第2案内部(13q)の内周側に前記係合雌部(9q)を配置してある。また、実施例2である、合成樹脂製スナップ(1a)のように、前記第1案内部(12a)、において、案内凸部(18a)、および、前記第2案内部(13a)、において、案内凹部(19a)、とはしていない。しかし、特に図示しないが、実施例2である、合成樹脂製スナップ(1a)のように、前記第1案内部(12q)、において、案内凸部、および、前記第2案内部(13q)、において、案内凹部、として設けてもよい。また、係合雄部(3)よりも前記第1案内部(12q)が突出していない。係合雌部(9q)よりも前記第2案内部(13q)が突出していない。効果については、他の実施例である、合成樹脂製スナップと、およそ同等である。さらに効果としては次のようになる。係合雄部(3)よりも前記第1案内部(12q)が突出していない、係合雌部(9q)よりも前記第2案内部(13q)が突出していないので、つまり、突出部を設けていないので、材料費を削減できる。
【0063】
次に、本発明の一実施形態である、実施例13である、合成樹脂製スナップ(1v)について記す。実施例13である、合成樹脂製スナップ(1v)は、実施例2である、合成樹脂製スナップ(1a)にて、該第1基部(4)に第1案内部(12a)を配置し、において、
図20にて、次のようにしてある。第1基部(4)に第1案内部(12v)(12v1)を配置してある。効果としては次のようになる。第1案内部(12v)(12v1)の材料が少なくてすむ。
【0064】
次に、本発明の一実施形態である、実施例16である、合成樹脂製スナップ(1y)について記す。実施例16である、合成樹脂製スナップ(1y)は、実施例1である、合成樹脂製スナップ(1)において、
図23にて、次のようにしてある。前記第1案内部、において、次のようにしてある。案内凸部(18y)、としてある。案内凸部(18y)は弾丸状としてある。前記第2案内部、において、次のようにしてある。案内凹部(19y)、としてある。
【0065】
また、実施例1である、合成樹脂製スナップ(1)について、次のようにしてある。該第1基部(4)に第1案内部(12)を環状(33)に配置してある。該第2基部(10)に第2案内部(13)を環状(34)に配置してある。
【0066】
次に、実施例1である、合成樹脂製スナップ(1)について、特に図示しないが次のようにしてもよい。鍔部(2)を有する係合雄部(3)を第1基部(4)に設け、において、鍔部(2)を有する係合雄部(3)を第1基部(4)に断続的に設け、としてもよい。同様に、両先端(6)(16)に爪部(7)(17)を有する断面略円弧状(8)の係合雌部(9)を第2基部(10)に設け、において、両先端(6)(16)に爪部(7)(17)を有する断面略円弧状(8)の係合雌部(9)を第2基部(10)に断続的に設け、としてもよい。他の実施例についても同様にしてもよい。
【0067】
また、実施例1である、合成樹脂製スナップ(1)について、特に図示しないが次のようにしてもよい。係合雄部(3)、係合雌部(9)について、環状に設け、に代えて、四角形状に設けてもよい。六角形状、多角形状、半円状、楕円状に設けてもよい。また、他の形状に設けてもよい。第1案内部(12)について、案内凸部(18)、または、第2案内部(13)について、案内凹部(19)、に代えて、他の形状に各々設けてもよい。他の実施例についても同様にしてもよい。
【0068】
また、実施例1である、合成樹脂製スナップ(1)について、次のようにしてもよい。前記係合雄部(3)を円環状に前記第1基部(4)に設け、前記係合雌部(9)を円環状に前記第2基部(10)に設け、としてもよい。他の実施例についても同様にしてもよい。
【0069】
また、実施例1である、合成樹脂製スナップ(1)について、次のようにしてもよい。鍔部(2)を有する係合雄部(3)を第1基部(4)に設け、において、鍔部(2)を有する係合雄部(3)を第1基部(4)に一体的に設け、としてもよい。同様に、両先端(6)(16)に爪部(7)(17)を有する断面略円弧状(8)の係合雌部(9)を第2基部(10)に設け、において、両先端(6)(16)に爪部(7)(17)を有する断面略円弧状(8)の係合雌部(9)を第2基部(10)に一体的に設け、としてもよい。同様に、該第1基部(4)に第1案内部(12)を配置し、において、該第1基部(4)に第1案内部(12)を一体的に配置し、としてもよい。同様に、該第2基部(10)に第2案内部(13)を配置し、において、該第2基部(10)に第2案内部(13)を一体的に配置し、としてもよい。他の実施例についても同様にしてもよい。
【0070】
また、実施例1である、合成樹脂製スナップ(1)について、
図3にて、次のようにしてある。前記係合雄部(3)よりも前記第1案内部(12)が突出してあり、前記第1案内部(12)に突出部(23)を設けてあるが、係合雄部(3)と係合雌部(9)とが係合する場合にて、突出部(23)を収納するスペースを確保するため、係合雌部(9)に脚部(24)を設けてある。脚部(24)を設けることにより、突出部(23)を収納できる。また、実施例7である、合成樹脂製スナップ(1f)についても同様にしてある。
図14にて、係合雄部(3f)に脚部(25f)を設けてある。他の実施例についても同様にしてある。
【0071】
また、実施例1である、合成樹脂製スナップ(1)について、次のようにしてもよい。鍔部(2)を有する係合雄部(3)を第1基部(4)に設け、に代えて、頭部を有する係合雄部(3)を第1基部(4)に設け、としてもよい。他の実施例についても同様にしてもよい。
【0072】
また、実施例1である、合成樹脂製スナップ(1)について、次のようにしてもよい。両先端(6)(16)に爪部(7)(17)を有する断面略円弧状(8)の係合雌部(9)、に代えて、両先端(6)(16)に爪部(7)(17)を有する断面コ字状(36)の係合雌部(9)、としてもよい。他の実施例についても同様にしてもよい。
【0073】
また、実施例1である、合成樹脂製スナップ(1)について、次のようにしてもよい。両先端(6)(16)に爪部(7)(17)を有する断面略円弧状(8)の係合雌部(9)、に代えて、先端(6)(16)に爪部(7)(17)を有する断面略円弧状(8)の係合雌部(9)、としてもよい。他の実施例についても同様にしてもよい。また、実施例3である、合成樹脂製スナップ(1b)について、次のようにしてもよい。片先端(6b)に爪部(7b)を有する断面略円弧状(8b)の係合雌部(9b)、に代えて、先端(6b)に爪部(7b)を有する断面略円弧状(8b)の係合雌部(9b)、としてもよい。
【0074】
また、実施例3である、合成樹脂製スナップ(1b)について、次のようにしてある。
片先端(6b)に爪部(7b)を有する断面略円弧状(8b)の係合雌部(9b)、において、片先端(6b)に爪部(7b)を有する断面略半円弧状(37)の係合雌部(9b)、としてある。実施例5である、合成樹脂製スナップ(1d)、実施例14である、合成樹脂製スナップ(1w)、実施例15である、合成樹脂製スナップ(1x)、についても同様としてある。
【0075】
また、実施例3である、合成樹脂製スナップ(1b)について、次のようにしてある。係合雄部(3b)と係合雌部(9b)とが係合するのにおいて、前記係合雌部(9b)と一体的に配置してある前記第2案内部(13b)と、係合雌部(9b)の片先端(6b)の爪部(7b)との間に係合雄部(3b)が挿入する。同様に、実施例14である、合成樹脂製スナップ(1w)について、次のようにしてある。係合雄部(3w)と係合雌部(9w)とが係合するのにおいて、前記第2案内部(13w)と、係合雌部(9w)の片先端(6b)の爪部(7b)との間に係合雄部(3w)が挿入する。実施例15である、合成樹脂製スナップ(1x)、についても、実施例14である、合成樹脂製スナップ(1w)と同様としてある。
【0076】
また、実施例1である、合成樹脂製スナップ(1)について、次のようにしてもよい。係合雄部(3)と係合雌部(9)において、咬合する合成樹脂製の咬合部材として係合雄部(3)と係合雌部(9)を設け、としてもよい。あるいは、係合雄部(3)と係合雌部(9)において、咬合する軟質の合成樹脂製の咬合部材として係合雄部(3)と係合雌部(9)を設け、としてもよい。他の実施例についても同様にしてもよい。
【0077】
また、実施例14である、合成樹脂製スナップ(1w)について、
図21にて、次のようにしてある。係合雄部(3w)において、キノコ形状の線対称の半面を断面とした前記係合雄部(3w)、としてある。あるいは、係合雄部(3w)において、矢じり形状の線対称の半面を断面とした前記係合雄部(3w)、としてある。同様に、実施例15である、合成樹脂製スナップ(1x)について、
図22にて、次のようにしてある。係合雄部(3x)において、キノコ形状の線対称の半面を断面とした前記係合雄部(3x)、としてある。あるいは、係合雄部(3x)において、矢じり形状の線対称の半面を断面とした前記係合雄部(3x)、としてある。
【0078】
また、実施例1である、合成樹脂製スナップ(1)について、次のようにしてある。前記爪部(7)(17)間の両先端(6)(16)の横幅を前記鍔部(2)の横幅よりも小さくしてある。また、前記爪部(7)(17)間の両先端(6)(16)の横幅を前記柱状部(20)の横幅よりも大きくしてもよい。同様に、実施例3である、合成樹脂製スナップ(1b)について、次のようにしてある。第2案内部(13b)の外縁(35)と爪部(7b)間の横幅を前記鍔部(2b)の横幅よりも小さくしてある。また、第2案内部(13b)の外縁(35)と爪部(7b)間の横幅を前記柱状部(20)の横幅よりも大きくしてもよい。実施例14である、合成樹脂製スナップ(1w)、実施例15である、合成樹脂製スナップ(1x)についても、同様としてある。
【0079】
また、実施例1である、合成樹脂製スナップ(1)について、次のようにしてもよい。押圧することにより、第1案内部(12)と第2案内部(13)とによって案内された係合雄部(3)と係合雌部(9)にて、爪部(7)(17)に挿入する鍔部(2)によって弾性変形する該爪部(7)(17)を該鍔部(2)が通過する、に代えて、押圧することにより、第1案内部(12)と第2案内部(13)とによって案内された係合雄部(3)と係合雌部(9)にて、爪部(7)(17)間に挿入する鍔部(2)によって弾性変形する該爪部(7)(17)を該鍔部(2)が通過する、としてもよい。同様に、許容し、爪部(7)(17)を鍔部(2)が通過した後で復元した該爪部(7)(17)により該鍔部(2)を係止して戻り方向(矢印M)への係合雄部(3)の移動を規制し、に代えて、許容し、爪部(7)(17)間を鍔部(2)が通過した後で復元した該爪部(7)(17)により該鍔部(2)を係止して戻り方向(矢印M)への係合雄部(3)の移動を規制し、としてもよい。他の実施例についても同様にしてもよい。
【0080】
また、実施例1である、合成樹脂製スナップ(1)について、次のようにしてもよい。前記第1基部(4)と、前記第2基部(10)と、を帯状体に融着としてもよい。あるいは、前記第1基部(4)と、前記第2基部(10)と、をテープに融着としてもよい。同様に、前記第1基部(4)と、前記第2基部(10)と、を帯状体に接着としてもよい。あるいは、前記第1基部(4)と、前記第2基部(10)と、をテープに接着としてもよい。または、前記第1基部(4)と、前記第2基部(10)と、を合成樹脂製の帯状体に融着としてもよい。あるいは、前記第1基部(4)と、前記第2基部(10)と、を合成樹脂製のテープに融着としてもよい。同様に、前記第1基部(4)と、前記第2基部(10)と、を合成樹脂製の帯状体に接着としてもよい。あるいは、前記第1基部(4)と、前記第2基部(10)と、を合成樹脂製のテープに接着としてもよい。他の実施例についても同様にしてもよい。
【0081】
先にも述べたように、一般的には、雄雌等の形状を有する部材において、両者が咬合する力(嵌合する力)は、咬合する箇所の相互の形状および材質に左右されやすい傾向があると述べられている。剛性が比較的低い合成樹脂を使用することにより、係合雄部と係合雌部とが咬合する場合の柔軟性が向上する。係合雄部と係合雌部の材質として、より具体的には、ホモポリプロピレン、ブロックポリプロピレン、ランダムポリプロピレン、プロピレンーエチレンーブテン1ランダム三元共重合体、エチレン―α―オレフィン共重合体、エチレン―極性ビニルモノマー共重合体、ポリオレフィン系特殊軟質樹脂(TPO樹脂)等の熱可塑性樹脂、エチレンープロピレン系共重合体、エラストマーなどが考えられる。なお、材質については、この限りではなく、他の材質を選択してもよい。また、係合雄部、係合雌部、第1案内部、第2案内部、第1基部、第2基部の材質として、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリオレフィン系の合成樹脂のほか、ポリ乳酸としてもよく、ポリ乳酸以外の脂肪族ポリエステル樹脂とポリ乳酸を混合した樹脂組成物としてもよいし、他の材料を選択してもよい。また、係合雄部、係合雌部、第1案内部、第2案内部の材質と、第1基部、第2基部の材質は、同じものを使用してもよい。係合雄部の材質と係合雌部の材質は相互に異種のものを使用してもよい。