(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明が解決しようとする技術的課題は、基地局がローデューティ運営モード(low duty operation mode、LDM)で運用されている間に、一定に維持されるLDMパターンを設定し、端末がLDMで運用される基地局の情報を周期的に受信しなくても、周辺基地局をスキャン可能にすることにより、通信システムの信号のオーバーヘッドを低減することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一実施形態にかかる基地局管理方法は、基地局の運用モードを管理する管理方法であって、前記基地局が管理するセル内に端末が存在しないかを判断するステップと、前記セル内に前記端末が存在しない場合、ローデューティ運営モード(low duty operation mode、LDM)で動作するステップとを含む。
【0008】
前記LDMは、信号の伝送を行う少なくとも1つの可用期間(available interval)と、信号の伝送を行わない少なくとも1つの非可用期間(unavailable interval)とを含むことができる。
【0009】
前記動作するステップは、前記可用期間において、ページング、伝送システム情報伝送、レンジングおよびデータトラフィック伝送のうちの少なくとも1つを行うための信号を伝送するステップを含むことができる。
前記基地局は、フェムトセルを管理するフェムト基地局を含むことができる。
【0010】
前記動作するステップは、前記非可用期間において、前記基地局が含まれているマクロセルを管理するマクロ基地局との同期化を行うステップ、および隣接基地局からの干渉を測定するステップのうちの少なくとも1つを行うステップを含むことができる。
【0011】
前記LDMにおいて、前記基地局が運営されるパターンに対するデフォルトLDMパターンを設定するステップをさらに含むことができる。
前記デフォルトLDMパターンは、前記可用期間および前記非可用期間が繰り返される。
前記基地局が前記LDMに入ると、前記デフォルトLDMパターンがアクティブになる。
前記セル内にネットワークエントリ(network entry)を行っている端末が存在するかを判断するステップと、前記ネットワークエントリを行っている端末が存在しない場合、前記LDMで動作するステップとをさらに含むことができる。
【0012】
本発明の他の実施形態にかかる基地局管理装置は、基地局の運用モードを管理する管理装置であって、前記基地局が管理するセル内に端末が存在するかを判断する判断部と、前記セル内に端末が存在しない場合、前記基地局をローデューティ運営モード(low duty operation mode、LDM)で動作するように制御する制御部とを含む。
前記LDMは、信号の伝送を行う少なくとも1つの可用期間(available interval)と、信号の伝送を行わない少なくとも1つの非可用期間(unavailable interval)とを含むことができる。
【0013】
前記LDMにおいて、前記基地局が運営されるパターンに対するデフォルトLDMパターンを設定するLDMパターン設定部をさらに含むことができる。
前記デフォルトLDMパターンは、前記可用期間および前記非可用期間が繰り返される。
前記基地局が前記LDMに入ると、前記デフォルトLDMパターンがアクティブになる。
前記デフォルトLDMパターンを、前記端末のスキャニングのために、隣接基地局に送信する送信部をさらに含むことができる。
【0014】
本発明の他の実施形態にかかる端末は、ローデューティ運営モード(low duty operation mode、LDM)において、基地局が運営されるパターンに対するデフォルトLDMパターンを受信する受信部と、前記デフォルトLDMパターンに基づいて、前記LDMで運営される前記基地局をスキャニングするスキャニング部とを含むことができる。
前記デフォルトLDMパターンは、信号の伝送を行う少なくとも1つの可用期間(available interval)と、信号の伝送を行わない少なくとも1つの非可用期間(unavailable interval)とを含むことができる。
【0015】
前記スキャニング部は、前記デフォルトLDMパターンに基づいて、ネットワークエントリを行うためのセルスキャニングをさらに行うことができる。
前記基地局は、フェムトセルを管理するフェムト基地局を含むことができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、基地局がローデューティ運営モード(low duty operation mode、LDM)で運用されている間に、端末がLDMで運用される基地局の情報を受信しなくても、予め約束されたLDMパターンによって周辺基地局をスキャン可能にすることにより、通信システムの信号のオーバーヘッドを低減することができる。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、添付した図面を参考にして、本発明の実施形態について、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者が容易に実施できるように詳細に説明する。ただし、本発明は、種々の異なる形態で実現可能であり、ここで説明する実施形態に限定されない。そして、図面において、本発明を明確に説明するために、説明上不必要な部分は省略し、明細書全体にわたって類似の部分については類似の図面符号を付した。
【0019】
明細書全体において、ある部分がある構成要素を「含む」という時、これは、特に反対となる記載がない限り、他の構成要素を除外するのではなく、他の構成要素をさらに含むことができることを意味する。また、明細書に記載された「…部」、「…器」、「モジュール」などの用語は、少なくとも1つの機能または動作を処理する単位を意味し、これは、ハードウェアやソフトウェアまたはハードウェアおよびソフトウェアの組み合わせで実現可能である。
【0020】
本明細書において、端末(terminal)は、移動局(Mobile Station、MS)、移動端末(Mobile Terminal、MT)、加入者局(Subscriber Station、SS)、携帯加入者局(Portable Subscriber Station、PSS)、ユーザ装置(User Equipment、UE)、アクセス端末(Access Terminal、AT)などを指し示すこともでき、端末、移動端末、加入者局、携帯加入者局、ユーザ装置、アクセス端末などの全部または一部の機能を含むこともできる。
【0021】
本明細書において、基地局(base station、BS)は、アクセスポイント(Access Point、AP)、無線アクセス局(Radio Access Station、RAS)、ノードB(Node B)、高度化ノードB(evolved Node B、eNodeB)、送受信基地局(Base Transceiver Station、BTS)、MMR(Mobile Multihop Relay)−BSなどを指し示すこともでき、アクセスポイント、無線アクセス局、ノードB、eNodeB、送受信基地局、MMR−BSなどの全部または一部の機能を含むこともできる。
【0022】
以下、図面を参照して、本発明の一実施形態にかかる基地局の管理装置、管理方法、端末および端末の管理方法について詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態にかかる移動通信システムを概略的に示す図である。
図1を参照すると、移動通信システムは、フェムト基地局(femto base station)100、110と、マクロ基地局(macro base station)120と、端末200とを含む。
【0023】
フェムト基地局100、110は、例えば、半径10cm〜30mの範囲の地域を対象として無線通信サービスを提供する超小型基地局を意味するものであって、例えば、家庭やビル内のように、他のセルの電波が劣化する陰影地域に設けることにより、移動通信サービスの品質を確保するためのものである。フェムト基地局100、110の各々は、フェムトセル10、11を管理する。ここで、フェムト基地局100、110およびフェムトセル10は、フェムト(femto)の辞書の定義に限定されず、それより大きい単位または小さい単位の名称を有する超小型基地局および超小型セルの範囲までを含む用語である。
フェムト基地局100、110は、バックボーンネットワーク(backbone network)として、有線インターネットネットワークで多く使用する公衆インタネット網を用いることができる。
【0024】
マクロ基地局120は、マクロセル(macro cell)12を管理する。マクロセル12は、フェムトセル10、11を含み、フェムトセル10、11より大きい領域のセルを意味し、マクロという用語の辞書の定義に限定されない。
マクロ基地局120とフェムト基地局100、110とは有線網で接続されているとよく、マクロ基地局120は、自身に接続されているフェムト基地局100、110を管理することができる。
端末200は、無線チャンネルの終端点で、フェムト基地局100、110およびマクロ基地局120に接続し、データを送受信する。
【0025】
次に、
図2、
図3および
図4を参照して、基地局管理装置について詳細に説明する。
図2は、本発明の一実施形態にかかる基地局管理装置を概略的に示すブロック図であり、
図3は、本発明の一実施形態にかかる基地局および端末のローデューティ運用モードの例を示す図であり、
図4は、本発明の一実施形態にかかる基地局および端末のローデューティ運用モードの他の例を示す図である。
図2を参照すると、基地局管理装置130は、フェムト基地局100、110またはマクロ基地局120に含まれており、判断部131と、制御部132と、ローデューティ運営モード(low duty operation mode、LDM)パターン設定部133と、送信部134とを含む。
【0026】
判断部131は、フェムト基地局100が管理するフェムトセル10内に端末が存在するか否かを判断する。また、判断部131は、フェムトセル10にネットワークエントリ手順を行っている端末が存在するか否かを判断する。
制御部132は、フェムトセル10内に端末が存在しない場合、およびネットワークエントリ手順を行っている端末が存在しない場合に、フェムト基地局100がLDMで運用されるように制御する。
【0027】
LDMパターン設定部133は、フェムト基地局100、110がローデューティ運営モード(low duty operation mode、LDM)で運用される場合、LDMパターンを決定して設定する。フェムト基地局100、110は、管理するセル10、11内に接続中の端末200がない場合、ネットワークエントリ(network entry)過程中にある端末200がない場合、セル10、22に接続中の端末200がアイドルモード(idle mode)またはスリープモード(sleep mode)の場合に、LDMで運用できる。
LDMパターン設定部133で設定するLDMパターンは、デフォルトLDM(default LDM)パターン、アイドルLDMパターン、およびスリープLDMパターンを含む。デフォルトLDMパターンは、フェムト基地局100、110がLDMで動作する時、周期的な可用期間を定めたパターンであって、隣接する端末200がLDMで動作するフェムト基地局100、110をスキャンするために知らなければならない情報である。アイドルLDMパターンおよびスリープLDMパターンは、端末200のアイドルモード(idle mode)およびスリープモード(sleep mode)によって決定され、フェムト基地局100、110内で運用されるパターンである。
【0028】
送信部134は、LDMパターン設定部133で設定したLDMパターンを隣接基地局110、120または端末200に送信する。
【0029】
図3を参照すると、アイドルモードにおいて、端末200の運用パターン(以下、「端末のアイドルモードパターン」という。)が示されている。端末のアイドルモードパターンは、ページングリスニング期間(paging listening interval)と、ページング非可用期間(paging unavailable interval)とを含む。
【0030】
デフォルトLDMパターンは、
図3のように周期的に固定されたパターンであって、フェムト基地局100で隣接基地局110、120との干渉性能と端末200のスキャニング性能を考慮して設定でき、可用期間(available interval、AI)と、非可用期間(unavailable interval、UAI)とを含む。
【0031】
デフォルトLDMパターンの可用期間AIは、端末200がフェムト基地局100との同期を合わせ、ページング、伝送システム情報伝送、レンジングおよびデータトラフィック伝送などのような信号の送受信を実行できるほどの時間以上に設定されるとよく、端末のアイドルモードパターンのページングリスニング期間と等しいか大きいとよい。
【0032】
デフォルトLDMパターンの非可用期間UAIは、フェムト基地局100がマクロ基地局120と同期を合わせるか、隣接基地局110、120から干渉を測定する時間として当該業務に消費する時間以上に設定されるとよく、端末200のスキャニング性能を考慮して設定されるとよい。また、デフォルトLDMパターンの非可用期間UAIは、端末のアイドルモードパターンのページング非可用期間と等しいか小さく設定されるとよい。
【0033】
デフォルトLDMパターンは、
図3とは異なり、端末200のアイドルモードパターンに対応して設定できる。仮に、フェムト基地局100が管理する1つ以上の端末グループのうち、マクロ基地局120が管理する1つ以上の端末グループと一致する端末グループがあれば、デフォルトLDMパターンは、当該端末グループを含むことができる。
【0034】
端末200が
図3のようなアイドルモードパターンを有し、フェムト基地局100が
図3のようなデフォルトLDMパターンを有する時、フェムト基地局100の可用期間AIおよび非可用期間UAIは
図3のように決定される。
一方、同一のアイドルモードパターンを有する複数のフェムト基地局は、デフォルトLDMパターンが同一に設定されるとよく、デフォルトLDMパターンは、アイドルモードパターンに対応して設定されるとよい。
【0035】
同一の周波数割当を有する複数のフェムト基地局は、デフォルトLDMパターンが同一に設定されるとよく、1つのマクロセル12に含まれている複数のフェムト基地局100、110は、デフォルトLDMパターンが同一に設定されるとよい。この時、デフォルトLDMパターンは、アイドルモードパターンに対応しなくてもよい。この場合には、LDMパターン設定部133は、アイドルLDMパターンを設定することができる。アイドルLDMパターンは、デフォルトLDMパターンが含まない端末のアイドルモードパターンのページング可用期間およびページング非可用期間を含むことができる。
【0036】
一方、LDMで運用されるフェムトセル10内にスリープモードの端末200が存在する場合、LDMパターン設定部133は、スリープLDMパターンを設定することができる。これについて、
図4を参照して詳細に説明する。
【0037】
図4には、例えば、2つの端末がそれぞれスリープモードの場合、各端末のスリープモードパターンSM1、SM2の一例が示されている。各端末のスリープモードパターンSM1、SM2は、リスニングウィンドウ(listening window)およびスリープウィンドウ(sleep window)を含む。この時、フェムト基地局100のLDMパターン設定部133で設定するスリープLDMパターンは、各端末のスリープモードパターンSM1、SM2を考慮して、
図4に示したように決定できる。スリープLDMパターンは、可用期間AIおよび非可用期間UAIを含み、スリープLDMパターンの可用期間AIは、スリープモードパターンSM1、SM2のすべてのリスニングウィンドウ(listening window)を含み、スリープLDMパターンの非可用期間UAIは、スリープモードパターンSM1、SM2のすべてのスリープウィンドウ(sleep window)と等しく設定される。
【0038】
この時、フェムト基地局100のデフォルトLDMパターンも、
図4のように設定できる。
この時、フェムト基地局100の可用期間AIおよび非可用期間UAIは、
図4のように決定される。
【0039】
次に、
図5を参照して、本発明の一実施形態にかかる端末について詳細に説明する。
図5は、本発明の一実施形態にかかる端末を概略的に示すブロック図である。
図5を参照すると、端末200は、LDMパターン受信部210と、スキャニング部230と、スキャニングメッセージ送受信部250とを含む。
LDMパターン受信部210は、端末200の属するフェムトセル10を管理するフェムト基地局100または隣接基地局110、120から、フェムト基地局100で設定されたLDMパターンを受信する。
【0040】
スキャニング部230は、LDMパターン受信部210が受信したLDMパターンにより、LDMで動作するフェムト基地局100をスキャニングする。
スキャニングメッセージ送受信部250は、フェムト基地局100、110またはマクロ基地局120とスキャニングに関連するメッセージを送受信する。スキャニングメッセージ送受信部250は、フェムト基地局100、110またはマクロ基地局120から、スキャニングのためのパラメータを含むスキャニング応答メッセージSCN−RSPを受信する。スキャニング応答メッセージSCN−RSPに含まれているスキャニング期間(scanning interval duration)内には、デフォルトLDMパターンが含む可用期間AIが含まれているとよい。この時、LDMパターン受信部210は、別途のLDMパターンを受信する必要がなく、スキャニング部230は、スキャニング応答メッセージSCN−RSPに含まれているデフォルトLDMパターンが含む可用期間AI情報を用いて、LDMで動作するフェムト基地局100をスキャンする。
【0041】
一方、フェムト基地局100のLDMパターン設定部133が固定されたデフォルトLDMパターンを用いる場合には、端末200は、このようなデフォルトLDMパターンを格納しており、スキャニング部230は、格納されたデフォルトLDMを用いて、LDMで動作するフェムト基地局100をスキャニングすることができる。この場合、LDMパターン受信部210は、LDMパターンを受信しない。
【0042】
仮に、フェムト基地局100のLDMパターン設定部133が設定したデフォルトLDMパターンに含まれている非可用期間UAIが非常に小さく、マクロ基地局120で設定するスキャニング期間内にデフォルトLDMパターンの可用期間AIが複数回存在すれば、マクロセル12内の端末200は、デフォルトLDMパターン情報なしに自身の割当てられたスキャニング期間内にスキャニングを行い、LDMで動作するフェムト基地局100をスキャンすることができる。この場合、LDMパターン受信部210は、LDMパターンを受信しない。
【0043】
一方、スキャニング部230は、フェムト基地局100がLDMから通常モード(normal mode)に切り替えられた状態で、LDMで動作していたフェムト基地局100をスキャニングすることができるが、これについて説明する。端末200のスキャニングメッセージ送受信部250が、サービング基地局のフェムト基地局110およびマクロ基地局120にスキャニング要請メッセージSCN_REQを伝送してスキャニングを要請すると、サービング基地局110、120は、スキャニング応答メッセージSCN_RSPを介して、スキャニング期間と推薦基地局識別子(recommended BS ID)を割当てる。LDMで動作するフェムト基地局100をスキャンしようとする端末が発生すると、サービング基地局110、120は、バックボーンネットワークを介して、LDMで動作しているフェムト基地局100にLDMから通常モードに切り替えることを要請する。切り替え要請を受けたフェムト基地局100は、端末のスキャニング期間に合わせて、LDMから通常モードに切り替え、一定時間の間にダウンリンクに持続的な伝送を行う。一定時間、つまり、端末のスキャニング期間が終了すると、フェムト基地局100は、再びLDMに切り替える。端末は、サービング基地局110、120から割当てられたスキャニング期間の間にスキャンを試みた後、その結果を、サービング基地局110、120にスキャニング報告メッセージSCN_REPを用いて報告する。
【0044】
一方、スキャニング部230は、LDMパターン受信部210が受信したLDMパターンを用いて、LDMで動作するフェムト基地局100のフェムトセル10にある端末200が、フェムトセル10に初期ネットワークエントリ(initial network entry)を行うためのセルスキャニングを行う。つまり、LDMで動作するフェムトセル10内にある端末200が、オフの電源がオンになった後、マクロ基地局120を選択することなく、直ちにLDMで動作するフェムト基地局100を選択することができる。詳細に説明すると、端末200のスキャニング部230は、LDMパターンに含まれている非可用期間UAI以上の時間の間にセルスキャニングを行った後、セルの選択を行う。つまり、端末がLDMで動作するフェムト基地局100に初期ネットワークエントリを行うためには、デフォルトLDMの可用期間AIに合わせてスキャンしなければならないため、デフォルトLDMの可用期間AIおよび非可用期間UAIを合わせた期間以上にスキャン期間を設定する。
【0045】
次に、
図6を参照して、基地局および端末のLDM運用方法について詳細に説明する。
図6は、本発明の一実施形態にかかる基地局および端末のLDM運用方法を示すフローチャートである。
まず、フェムト基地局100は、フェムトセル10内にアクティブ状態の端末が存在するか、およびネットワークエントリ手順を行っているアクティブ状態の端末が存在するかを判断する(S601)。
【0046】
判断の結果、フェムトセル10内にアクティブ状態の端末が存在しない場合、およびネットワークエントリ手順を行っているアクティブ状態の端末が存在しない場合に、LDMを開始する(S602)。
すると、フェムト基地局100は、LDMを初期化した後に、バックホール(backhaul)を介して、隣接基地局110、120にLDMの開始およびLDM情報を送信する(S610)。ここで、LDM情報は、
図3および
図4で説明したデフォルトLDMパターンである。
【0047】
フェムトセル10内に端末200がない場合には、フェムト基地局100は、LDMで動作し、デフォルトLDMパターンを使用する。
仮に、フェムトセル10内にすべての端末200がスリープモードの場合には、フェムト基地局100は、LDMで動作し、
図4のように、デフォルトLDMパターンおよびスリープLDMパターンを重畳して運用する。
仮に、フェムトセル10内にすべての端末200がアイドルモードの場合には、次のとおりである。
【0048】
まず、デフォルトLDMパターンに含まれている可用期間AIが、フェムト基地局100が管理するすべての端末200のページングリスニング期間を含む場合には、フェムト基地局100は、LDMで動作し、デフォルトLDMパターンを使用する。
デフォルトLDMパターンに含まれている可用期間AIが、フェムト基地局100が管理するすべての端末200のページングリスニング期間を含まない場合には、フェムト基地局100は、LDMで動作し、デフォルトLDMパターンおよびデフォルトLDMパターンの可用期間AIと他のアイドルLDMパターンを重畳して運用する。
【0049】
一方、フェムトセル10内にアイドルモードの端末とスリープモードの端末とがすべて存在する場合には、フェムト基地局100は、LDMで動作し、デフォルトLDMパターン、アイドルLDMパターン、およびスリープLDMパターンをすべて重畳して運用する。
【0050】
ステップS610に続いて、隣接基地局110、120は、受信したLDM情報を端末200にブロードキャスト(broadcast)またはユニキャスト(unicast)する(S620)。しかし、端末200が隣接基地局110、120からスキャニング応答メッセージSCN_RSPを介してデフォルトLDMパターンの可用期間AIに対して受信した場合、およびフェムト基地局100が固定されたデフォルトLDMパターンを使用し、端末200がこれを知っている場合には、ステップS620が省略される。
端末200は、受信したLDM情報を用いて、LDMで動作するフェムト基地局100をスキャニングする(S630)。
【0051】
仮に、端末200がフェムトセル10内に存在しかつスリープモードの場合には、端末はスリープモードの運用によってスリープウィンドウおよびリスニングウィンドウなどのような自らのスリープモードパターンを知っているため、フェムト基地局100は、隣接基地局110、120を介して、デフォルトLDMパターンまたはスリープLDMパターンを伝送する必要がない。
【0052】
また、端末200がフェムトセル10内に存在しかつアイドルモードの場合には、アイドルモードパターンを知っているため、フェムト基地局100は、隣接基地局110、120を介して、デフォルトLDMパターンまたはアイドルLDMパターンを伝送する必要がない。
フェムトセル10内にアクティブ状態(active state)の端末200が1つ以上存在する場合、フェムト基地局100は、LDMを終了する(S640)。
【0053】
一方、隣接セル11、12内にある端末がLDMで動作しているフェムト基地局100にハンドオーバーを要請すると、隣接基地局110、120は、バックホール(backhaul)を介して、フェムト基地局100に通常モードに切り替えることを要請する。隣接基地局110、120から通常モードでの動作要請を受けたフェムト基地局100は、LDMを終了する。
【0054】
また、LDMで動作しているフェムト基地局100が管理するフェムトセル10内にアイドルモードまたはスリープモードの端末がアクティブ状態への切り替えを要請する時、フェムト基地局100は、LDMを終了する。
【0055】
LDMで動作しているフェムト基地局100が管理するフェムトセル10内に端末がフェムトセル10にネットワークエントリまたはネットワーク再エントリを行う場合、フェムト基地局100は、LDMを終了する。
フェムト基地局100は、LDMを終了した後、バックホールを介して、隣接基地局110、120にLDMが終了したという情報を知らせる(S650)。
隣接基地局110、120は、LDMの終了を端末200にブロードキャストまたはユニキャストする(S660)。
【0056】
以上、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明の権利範囲はこれに限定されるものではなく、下記の請求の範囲で定義している本発明の基本概念を利用した当業者の様々な変形および改良形態も、本発明の権利範囲に属する。