【課題を解決するための手段】
【0006】
これらの目的は、それぞれ、独立請求項に記載の放射放出半導体チップおよび方法によって達成される。従属請求項は、本半導体チップおよび本方法のさらなる実施形態および利点に関する。
【0007】
一実施形態によると、放射放出半導体チップは、キャリアと、半導体積層体を有する半導体ボディと、を備えている。半導体ボディには、放出領域と、好ましくは放出領域から隔てられている保護ダイオード領域とが形成されている。半導体積層体は、放射を発生させるために設けられている活性領域を備えており、この活性領域は、第1の半導体層と第2の半導体層との間に配置されている。第1の半導体層は、キャリアとは反対側の活性領域の面に配置されている。放出領域は、活性領域を貫いて延在する少なくとも1つの凹部を有する。第1の半導体層は、放出領域においては、第1の接続層に導電接続されており、この第1の接続層は、第1の半導体層から凹部の中をキャリアの方向に延在している。第1の接続層は、保護ダイオード領域においては、第2の半導体層に導電接続されている。
【0008】
保護ダイオードは、保護ダイオード領域によって形成されており、この実施形態においては、半導体チップの中、特に、半導体ボディの中に組み込まれている。例えば、半導体チップにおいて放出領域の活性領域に、逆方向に存在する望ましくない電圧を、保護ダイオード領域によって解放することができる。したがって、保護ダイオード領域は、特に、ESDダイオードの機能を果たすことができ、放出領域とは異なり、放射を生成する役割を果たす必要はない。保護ダイオード領域によって、静電放電による損傷に対して半導体チップを保護することができる。
【0009】
特に、この保護は、例えば半導体チップのハウジングの中、または回路基板上に半導体チップを実装する前に、すでに存在している。したがって、半導体チップの外側に配置されて電気的に接続される追加の保護ダイオードとは無関係に、保護を得ることができる。
【0010】
放出領域および保護ダイオード領域は、製造時に同じ半導体積層体から形成されることが好ましい。したがって、保護ダイオード領域を形成するための追加の半導体層を堆積させるステップを省くことができる。
【0011】
放出領域の活性領域と保護ダイオード領域の活性領域は、互いに隔置されていることが好ましい。
【0012】
さらには、放出領域および保護ダイオード領域は、横方向に、すなわち、半導体ボディの半導体層の主延在面に沿って、互いに並んで配置されていることが好ましい。したがって、放出領域および保護ダイオード領域は、半導体積層体を有する半導体ボディのうち横方向に互いに並んで配置されている領域とすることができる。
【0013】
好ましい一構造形態においては、放出領域と保護ダイオード領域との間に切取り部が形成されており、この切取り部は、半導体ボディを、横方向に互いに隔てられている2つの個別の領域に分割している。
【0014】
放出領域における第1の半導体層と、保護ダイオード領域における第2の半導体層は、第1の接続層を介して互いに導電接続されており、第1の接続層は、第1の半導体層および第2の半導体層のそれぞれと好ましくはオーミックコンタクトを形成している。
【0015】
オーミックコンタクトとは、本出願においては、特に、電流−電圧特性曲線が線形である、または少なくともほぼ線形である電気的接続であるものと理解されたい。
【0016】
半導体ボディの第1の半導体層および第2の半導体層は、導電型に関して互いに異なっていることが好ましい。一例として、第1の半導体層をp導電型、第2の半導体層をn導電型として具体化する、またはこの逆に具体化することができる。
【0017】
したがって、活性領域が形成されているダイオード構造が、単純な方法で実現する。
【0018】
好ましい一構造形態においては、放出領域と保護ダイオード領域は、それぞれの順方向に関して互いに逆並列に接続されている。
【0019】
半導体チップは、第1のコンタクトおよび第2のコンタクトを有することがさらに好ましい。第1のコンタクトおよび第2のコンタクトは、それぞれ、半導体チップを外部から電気的に接触接続するために設けることができる。放出領域および保護ダイオード領域は、それぞれ、第1のコンタクトおよび第2のコンタクトに導電接続されていることが好ましい。したがって、保護ダイオード領域のための追加の外部コンタクトを省くことができる。言い換えれば、放出領域から電気的に絶縁されており保護ダイオード領域のみに導電接続されている追加の外部コンタクトを使用せずに、半導体チップを具体化することができる。
【0020】
本放射放出半導体チップの動作時に第1のコンタクトおよび第2のコンタクトの間に存在する動作電圧によって、活性領域の異なる側から活性領域の中に電荷キャリアが注入され、活性領域内で電荷キャリアが再結合して放射を放出することができる。
【0021】
この場合、半導体チップの動作電圧において逆方向に動作する保護ダイオード領域には、まったく、または少なくともほとんど電流が流れない。対照的に、例えば静電放電に起因して放出領域のダイオード構造に逆方向に存在する電圧は、保護ダイオードを介して解放することができる。したがって、半導体チップ、特に半導体ボディに組み込まれている保護ダイオードによって、放出領域を保護することができる。
【0022】
保護ダイオード領域の横方向の大きさは、半導体チップの横方向の大きさよりも小さいことが好ましい。保護ダイオード領域の範囲が小さいほど、半導体チップの全範囲において放出領域(放射の生成に貢献する)が占める割合を大きくすることができる。保護ダイオード領域は、半導体チップの範囲の好ましくは最大で10%、特に好ましくは最大で5%、最も好ましくは最大で1%を覆っている。
【0023】
好ましい一構造形態においては、半導体ボディは、キャリアに接着結合(cohesively connected)されている。キャリアは、特に、半導体ボディの半導体積層体のための成長基板とは異なる。
【0024】
接着結合する場合、結合される両要素(あらかじめ作製されていることが好ましい)は、原子間力もしくは分子間力またはその両方によって一体に保持される。接着結合は、例えば、結合層(例えば、接着剤層またははんだ層)によって得ることができる。接着結合を分離するためには、一般的には、結合されている両要素の少なくとも一方、もしくは結合層、またはその両方の破壊を伴う。
【0025】
構造形態の一バリエーションにおいては、半導体チップのコンタクトの少なくとも一方を、半導体ボディとは反対側のキャリアの面に配置することができる。したがって、半導体ボディの中への電荷キャリアの注入を、キャリアを通じて行うことができる。
【0026】
電荷キャリアは、コンタクトからキャリアを通じて広い範囲において(areally)半導体ボディの中に注入することができる。この場合、キャリアは、導電性として具体化されていることが好ましい。変形形態として、半導体ボディを電気的に接触接続するために設けられる、キャリアの中を好ましくは垂直方向に延在する少なくとも1つの切取り部を、キャリアに形成することが可能である。この場合、キャリアを電気絶縁性として具体化することもできる。この少なくとも1つの切取り部は、導電性材料(例えば金属)によって満たされていることが好ましい。
【0027】
構造形態の代替バリエーションにおいては、半導体ボディとは反対側のキャリアの面を、電気コンタクトが存在しないように具体化することができる。言い換えれば、半導体ボディの側のキャリアの面に、両方の電気コンタクトを配置することができる。この場合、キャリアは電気絶縁性として具体化されていることが好ましい。しかしながら、変形形態として、導電性のキャリアを使用することもできる。
【0028】
構造形態のさらなる代替バリエーションにおいては、半導体ボディとは反対側のキャリアの面に少なくとも2つのコンタクトが配置されている。言い換えれば、半導体チップの接触接続を、半導体ボディとは反対側のキャリアの面のみから行うことができる。一例として、第1の接続層を電気的に接触接続するための少なくとも1つの切取り部と、第2の接続層を電気的に接触接続するための少なくとも1つの切取り部とを、キャリアに設けることができ、これら少なくとも1つの切取り部は、それぞれキャリアの中を垂直方向に延在していることが好ましく、キャリアは電気絶縁性として具体化されていることが好ましい。
【0029】
キャリアは、特に、放出領域および保護ダイオード領域を有する半導体ボディを機械的に安定させる役割を果たすことができる。この目的に半導体ボディの半導体積層体のための成長基板はもはや必要なく、完全に、または少なくとも一部分を除去することができる。
【0030】
一例として、キャリアは、半導体材料(例えば、ゲルマニウムまたはシリコン)を含んでいる、またはそのような材料からなることができる。導電性を高める目的で、キャリアを適切にドープすることができる。
【0031】
一例として、電気絶縁性のキャリアは、セラミック(例えば酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、窒化ケイ素)を含んでいる、またはそのような材料からなることができる。
【0032】
成長基板が除去されている半導体チップは、薄膜半導体チップとも称される。
【0033】
薄膜半導体チップ、例えば薄膜発光ダイオードチップは、特に、以下の特徴的な形状構造によって区別される。
− 放射を発生させるエピタキシャル積層体の第1の主領域(キャリア要素(例えばキャリア)に面している主領域)に、反射層が堆積または形成されており、この反射層が、エピタキシャル積層体において発生する電磁放射の少なくとも一部分を、エピタキシャル積層体中に反射する。
− エピタキシャル積層体の厚さは、20μm以下の範囲、特に10μm以下の範囲である。
− エピタキシャル積層体は、少なくとも一領域が混合構造(intermixing structure)である少なくとも1層の半導体層を含んでおり、この混合構造によって、理想的にはエピタキシャル積層体における近似的に光のエルゴード分布につながり、すなわち、この混合構造は、実質的にエルゴード的確率過程である散乱挙動を有する。
【0034】
薄膜発光ダイオードチップの基本的な原理は、例えば非特許文献1に記載されており、この点に関するこの文書の開示内容は、参照によって本文書に組み込まれている。
【0035】
薄膜発光ダイオードチップは、ランバート面の発光体の良好な近似であり、したがって、ヘッドライトにおける用途に特に良好に適している。
【0036】
好ましい一構造形態においては、第1の接続層は、部分的に半導体ボディとキャリアとの間に延在している。キャリアとは反対側の活性領域の面に配置されている第1の半導体層を、この第1の接続層によって電気的に接触接続することができる。したがって、半導体ボディを電気的に接触接続する目的で、あらかじめ作製された半導体ボディ上に形成される層、特に、半導体チップの外部電気コンタクトが、半導体チップの放射出口領域(キャリアとは反対側の半導体ボディの面に形成されている)に存在しないようにすることができる。
【0037】
好ましい一発展形態においては、第1の接続層は、半導体チップの平面視においてキャリアを完全に覆っている。したがって、第1の接続層の形成時、特定の構造に堆積させる、または堆積させた接続層を構造化するステップを、省くことができる。
【0038】
好ましいさらなる構造形態においては、第2の半導体層は、放出領域において、第2の接続層に導電接続されている。第2の接続層は、特に、少なくとも部分的に、第2の半導体層に直接隣接していることができる。
【0039】
放出領域における第2の接続層によって、第2の半導体層とのオーミックコンタクトが形成されていることがさらに好ましい。したがって、半導体ボディ内への荷電キャリアの注入が単純化されている。
【0040】
さらなる好ましい構造形態においては、第2の接続層は、部分的に半導体ボディとキャリアとの間に延在している。結果として、第1の接続層および第2の接続層を半導体ボディとキャリアとの間に形成することができる。第1の接続層および第2の接続層によって、それぞれ、放出領域において第1の半導体層および第2の半導体層を、半導体ボディの同じ側から電気的に接触接続することができる。したがって、外部電気コンタクトが存在しない、半導体チップの放射出口領域が、単純な方法で実現する。
【0041】
言い換えれば、2層の接続層によって、放出領域および保護ダイオード領域を互いに逆並列に接続することができ、接続層それぞれは、少なくとも部分的に半導体ボディとキャリアとの間に延在している。
【0042】
さらなる好ましい構造形態においては、第2の接続層は、部分的に、半導体ボディと第1の接続層との間、特に、放出領域と第1の接続層との間に延在している。
【0043】
好ましい一発展形態においては、第2の接続層は、活性領域において発生する放射に対して反射性として具体化されている。したがって、本半導体チップの動作時に活性領域によってキャリアの方向に放出される放射を、第2の接続層において反射し、放射出口領域を通じて半導体チップから放出させることができる。したがって、半導体チップから放出される全放射出力を、さらに完全に最大化することができる。
【0044】
さらなる好ましい発展形態においては、第2の接続層は、保護ダイオード領域において第1の半導体層に導電接続されている。したがって、放出領域と保護ダイオード領域の、順方向に関する逆並列接続を、単純な方法で実現することができる。この場合、半導体チップの中で逆並列接続を行うことができる。言い換えれば、逆並列接続を半導体チップの中に完全に組み込むことができる。
【0045】
さらには、半導体ボディへのESD保護の組み込みを、キャリアとは無関係に行うことができる。したがって、保護ダイオード領域の構造とはほぼ無関係にキャリアを形成することができる。特に、キャリアを、平面的とする、もしくは横方向に構造化されていない、またはその両方とすることができる。
【0046】
特に、保護ダイオード領域および放出領域を逆並列に接続するために設けられる接続層と、保護ダイオード領域とを、半導体ボディの側にあるキャリアの主領域と放射出口領域との間に垂直方向に完全に形成することができる。したがって、半導体チップへの保護ダイオードの機能の組み込みを、単純な方法で形成することができる。
【0047】
構造形態の一バリエーションにおいては、保護ダイオード領域がさらなる凹部を有し、第2の接続層は、第1の半導体層からさらなる凹部の中をキャリアの方向に延在していることがさらに好ましい。したがって、保護ダイオード領域の第1の半導体層を、さらなる凹部を介して活性領域を貫いて電気的に接触接続することができる。
【0048】
半導体チップのコンタクトの一方、特に、第2のコンタクトは、第2の接続層を外部から電気的に接触接続するように設けられていることが好ましい。一例として、ワイヤボンディング接続の場合、コンタクト、特に第2のコンタクトをボンディングパッドとして構成することができる。
【0049】
この第2のコンタクトは、第2の接続層のうち半導体チップの外側からアクセス可能である領域によって形成することができる。
【0050】
変形形態として、第2の接続層とは別に設けることのできるコンタクト層によって、第2のコンタクトを形成することもできる。この場合、コンタクト層は第2の接続層に導電接続されていることが好ましく、少なくとも部分的に第2の接続層に直接隣接していることがさらに好ましい。
【0051】
好ましい一発展形態においては、コンタクト層は、少なくとも一部分が、保護ダイオード領域を横方向に画定している側面領域を覆っている。この場合、保護ダイオード領域のダイオード構造の電気的短絡を回避する目的で、コンタクト層と側面領域との間に絶縁層が形成されていることが好ましい。
【0052】
コンタクト層は、保護ダイオード領域を横方向に完全に覆っていることもできる。したがって、活性領域において発生する放射に対してコンタクト層が非透過性である場合、静電放電の場合に保護ダイオード領域から放射が放出される状況を回避することが可能である。
【0053】
この構造形態のバリエーションの場合、キャリアとは反対側の半導体ボディの面において、保護ダイオード領域における第1の半導体層がコンタクト層に導電接続されている。特に、保護ダイオード領域における第1の半導体層にコンタクト層が直接隣接していることができる。したがって、さらなる凹部の中に延在する第2の接続層によって、保護ダイオード領域の第1の半導体層を接触接続するステップを、省くことができる。
【0054】
さらには、このコンタクト層によって、放出領域の第2の半導体層への導電接続が第2の接続層を介して形成されている。したがって、放出領域と保護ダイオード領域の逆並列接続が、単純な方法で実現する。
【0055】
このコンタクトは、半導体チップの平面視において、保護ダイオード領域を少なくとも部分的に覆っていることがさらに好ましい。特に、このコンタクト(例えばボンディングパッドとして具体化されている)は、保護ダイオード領域を完全に覆っていることができる。言い換えれば、保護ダイオード領域を、コンタクトの下で半導体チップの中に組み込むことができる。したがって、この目的のために放出領域の範囲をさらに減少させる必要なしに、保護ダイオード領域を半導体チップの中に組み込むことができる。
【0056】
あるいは、このコンタクトおよび保護ダイオード領域を、半導体チップの平面視において互いに並べて配置することができる。この場合、コンタクトは、第2の接続層によって、または第2の接続層上に配置されるコンタクト層によって、形成することができる。
【0057】
半導体ボディ、特に活性領域は、III−V族半導体材料を含んでいることがさらに好ましい。III−V族半導体材料では、放射の発生時に高い内部量子効率を達成することができる。
【0058】
好ましい一構造形態においては、半導体チップは、発光ダイオード半導体チップとして、特に、薄膜半導体チップとして具体化されており、この半導体チップは、インコヒーレントな放射、または部分的にコヒーレントな放射を発生させるように設けられていることがさらに好ましい。
【0059】
一実施形態による、複数の放射放出半導体チップを製造する方法においては、放射を発生させる活性領域を有する半導体積層体を形成し、この活性領域は、第1の半導体層と第2の半導体層との間に配置される。半導体積層体は、例えばMOVPEまたはMBEによってエピタキシャルに堆積させることが好ましい。次いで、第2の半導体層および活性領域を貫いて延在する複数の凹部を形成する。特に、半導体積層体の堆積の完了後に、半導体積層体上に第1の接続層を形成し、この第1の接続層は、凹部において第1の半導体層に導電接続されており、かつ、部分的に第2の半導体層に導電接続されている。次いで、半導体積層体とキャリアとを備えている集合体(assemblage)を形成する。半導体積層体から複数の放出領域および複数の保護ダイオード領域を形成し、この場合、放出領域それぞれが少なくとも1つの凹部を有し、保護ダイオード領域それぞれにおいて、第1の接続層が第2の半導体層に導電接続されている。集合体を複数の半導体チップに個片化し、この場合、半導体チップそれぞれが少なくとも1つの放出領域と少なくとも1つの保護ダイオード領域とを有する。
【0060】
この場合、個々の方法ステップは、必ずしも上に列挙した順序で実行する必要はない。
【0061】
説明した方法においては、集合体を個片化するとき、それぞれが半導体ボディおよびキャリアを有する複数の半導体チップが形成される。半導体ボディそれぞれは、放出領域および保護ダイオード領域を備えている。したがって、ESD放電に対する保護がすでに半導体チップに組み込まれている。したがって、例えばオプトエレクトロニクス部品のハウジングの中に、または回路基板上に半導体チップを実装するときに半導体チップが損傷する危険性が、最大限に減少する。
【0062】
好ましい一形態においては、特に、半導体積層体から複数の放出領域および複数の保護ダイオード領域を形成するステップより前に、半導体積層体のための成長基板を、少なくとも部分的に除去する。このステップは、機械的に(例:研削、研磨、またはラッピングによって)、もしくは化学的に(例:湿式化学エッチングまたは乾式化学エッチングによって)、またはその両方によって、行うことができる。これに代えて、またはこれに加えて、レーザ除去法(レーザリフトオフ法)を使用することもできる。
【0063】
第1の接続層は、半導体積層体から例えば湿式化学エッチングまたは乾式化学エッチングによる構造化によって放出領域および保護ダイオード領域を形成する前に、形成することが好ましい。特に、成長基板がもともと位置していた半導体積層体の面から、放出領域および保護ダイオード領域を形成することができる。
【0064】
第1の接続層もしくは第2の接続層またはその両方は、金属(例えば、アルミニウム、銀、チタン、ロジウム、白金、ニッケル、金)、またはこれらの金属の少なくとも1種類を備えている金属合金、を含んでいることが好ましい。さらには、第1の接続層もしくは第2の接続層またはその両方を、多層構造として形成することもできる。
【0065】
これに代えて、またはこれに加えて、第1の接続層もしくは第2の接続層またはその両方は、TCO材料(透明導電性酸化物)、例えばインジウムスズ酸化物(ITO)あるいは亜鉛酸化物を含んでいることもできる。
【0066】
第1の接続層もしくは第2の接続層またはその両方は、好ましくはあらかじめ作製された半導体積層体上に、例えば堆積法(例:蒸着、スパッタリング)によって形成することができる。
【0067】
説明した方法は、前述した半導体チップを製造する目的に特に適している。したがって、半導体チップに関連して記載した特徴は、本方法にも使用することができ、逆も同様である。
【0068】
さらなる特徴、構造形態、および利点は、図面を参照しながらの例示的な実施形態の以下の説明から明らかになるであろう。