(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5669816
(24)【登録日】2014年12月26日
(45)【発行日】2015年2月18日
(54)【発明の名称】進化したシステム・アタッチ処理手順を実装する無線通信システムおよび方法
(51)【国際特許分類】
H04W 76/02 20090101AFI20150129BHJP
H04W 80/10 20090101ALI20150129BHJP
【FI】
H04W76/02
H04W80/10
【請求項の数】36
【全頁数】22
(21)【出願番号】特願2012-282832(P2012-282832)
(22)【出願日】2012年12月26日
(62)【分割の表示】特願2011-88152(P2011-88152)の分割
【原出願日】2006年7月13日
(65)【公開番号】特開2013-123228(P2013-123228A)
(43)【公開日】2013年6月20日
【審査請求日】2013年1月25日
(31)【優先権主張番号】60/699,304
(32)【優先日】2005年7月14日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】11/485,082
(32)【優先日】2006年7月12日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】596008622
【氏名又は名称】インターデイジタル テクノロジー コーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】特許業務法人 谷・阿部特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】カメル エム.シャヒーン
【審査官】
遠山 敬彦
(56)【参考文献】
【文献】
特表2001−517387(JP,A)
【文献】
国際公開第2005/057980(WO,A1)
【文献】
国際公開第2005/057961(WO,A1)
【文献】
国際公開第2007/011638(WO,A2)
【文献】
Nokia,IMS Emergency Sessions: Setting of Follow-on-Request Pending paramater,3GPP TSG-SA WG2 #45 S2-050646,2005年 4月 8日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24− 7/26
H04W 4/00−99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワークにアタッチする無線送受信ユニット(WTRU)において使用される方法であって、
前記WTRUの識別子とアタッチ種別とを含むアタッチ要求メッセージを送信すること、
サービス品質(QoS)情報と、アクセス・ポイント名(APN)情報と、前記WTRUのインターネット・プロトコル(IP)アドレスとを含むアタッチ受付メッセージを受信すること、および
アタッチ完了メッセージを送信すること
を備えたことを特徴とする方法。
【請求項2】
前記WTRUの前記識別子は、国際移動体加入者識別子(IMSI)であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記WTRUの前記識別子は、パケット一時移動体加入者識別子(P−TMSI)およびルーティング・エリア識別子(RAI)であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記IPアドレスを使用してメッセージを送信することをさらに備えたことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記アタッチ種別は、進化した統合移動通信システム(UMTS)地上無線アクセス・ネットワーク(E−UTRAN)を示すことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記アタッチ種別は、進化した統合移動通信システム(UMTS)地上無線アクセス・ネットワーク(E−UTRAN)およびIMSIを示すことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記アタッチ受付メッセージは、アタッチ受付メッセージ識別子に関連する情報をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記アタッチ受付メッセージは、アタッチ結果に関連する情報をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記アタッチ受付メッセージは、移動体(MS)識別子に関連する情報をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記アタッチ受付メッセージは、等価公衆陸上移動ネットワーク(PLMN)、ネットワーク特性支援、非常時番号一覧の少なくとも1つに関連する情報をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記アタッチ受付メッセージは、トランザクション識別子(TI)に関連する情報をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記アタッチ受付メッセージは、プロトコル弁別器に関連する情報をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記アタッチ受付メッセージは、プロトコル設定オプションプロトコル弁別器に関連する情報をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項14】
前記アタッチ受付メッセージは、無線優先権またはパケット・フロー識別子の少なくとも1つに関連する情報をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項15】
前記アタッチ要求メッセージを送信すること、前記アタッチ受付メッセージを受信すること、および前記アタッチ完了メッセージを送信することは、無線アクセスネットワーク(RAN)を介して行われることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項16】
前記RANは、進化した統合移動通信システム(UMTS)地上無線アクセス・ネットワーク(E−UTRAN)であることを特徴とする請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記アタッチ受付メッセージは、コアネットワークに送信されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項18】
ネットワークにアタッチするように構成された無線送受信ユニット(WTRU)であって、
前記WTRUの識別子とアタッチ種別とを含むアタッチ要求メッセージを送信するように構成された送信機と、
サービス品質(QoS)情報と、アクセス・ポイント名(APN)情報と、前記WTRUに関するインターネット・プロトコル(IP)アドレスとを含むアタッチ受付メッセージを受信するように構成された受信機とを備え、
前記送信機は、アタッチ完了メッセージを送信するように構成されていることを特徴とするWTRU。
【請求項19】
前記WTRUの前記識別子は、国際移動体加入者識別子(IMSI)であることを特徴とする請求項18に記載のWTRU。
【請求項20】
前記WTRUの前記識別子は、パケット一時移動体加入者識別子(P−TMSI)およびルーティング・エリア識別子(RAI)であることを特徴とする請求項18に記載のWTRU。
【請求項21】
前記受信機は、前記IPアドレスを使用してメッセージを受信するようにさらに構成されたことを特徴とする請求項18に記載のWTRU。
【請求項22】
前記アタッチ種別は、進化した統合移動通信システム(UMTS)地上無線アクセス・ネットワーク(E−UTRAN)を示すことを特徴とする請求項18に記載のWTRU。
【請求項23】
前記アタッチ種別は、進化した統合移動通信システム(UMTS)地上無線アクセス・
ネットワーク(E−UTRAN)およびIMSIを示すことを特徴とする請求項18に記載のWTRU。
【請求項24】
前記アタッチ受付メッセージは、アタッチ受付メッセージ識別子に関連する情報をさらに含むことを特徴とする請求項18に記載のWTRU。
【請求項25】
前記アタッチ受付メッセージは、アタッチ結果に関連する情報をさらに含むことを特徴とする請求項18に記載のWTRU。
【請求項26】
前記アタッチ受付メッセージは、移動体(MS)識別子に関連する情報をさらに含むことを特徴とする請求項18に記載のWTRU。
【請求項27】
前記アタッチ受付メッセージは、等価公衆陸上移動ネットワーク(PLMN)、ネットワーク特性支援、非常時番号一覧の少なくとも1つに関連する情報をさらに含むことを特徴とする請求項18に記載のWTRU。
【請求項28】
前記アタッチ受付メッセージは、トランザクション識別子(TI)に関連する情報をさらに含むことを特徴とする請求項18に記載のWTRU。
【請求項29】
前記アタッチ受付メッセージは、プロトコル弁別器に関連する情報をさらに含むことを特徴とする請求項18に記載のWTRU。
【請求項30】
前記アタッチ受付メッセージは、プロトコル設定オプションプロトコル弁別器に関連する情報をさらに含むことを特徴とする請求項18に記載のWTRU。
【請求項31】
前記アタッチ受付メッセージは、無線優先権またはパケット・フロー識別子の少なくとも1つに関連する情報をさらに含むことを特徴とする請求項18に記載のWTRU。
【請求項32】
前記アタッチ要求メッセージを送信すること、前記アタッチ受付メッセージを受信すること、および前記アタッチ完了メッセージを送信することは、無線アクセスネットワーク(RAN)を介して行われることを特徴とする請求項18に記載のWTRU。
【請求項33】
前記RANは、進化した統合移動通信システム(UMTS)地上無線アクセス・ネットワーク(E−UTRAN)であることを特徴とする請求項32に記載のWTRU。
【請求項34】
前記アタッチ受付メッセージは、コアネットワークに送信されることを特徴とする請求項18に記載のWTRU。
【請求項35】
ネットワークにアタッチするように構成された無線送受信ユニット(WTRU)であっ
て、
前記WTRUの識別子とアタッチ種別とを含むアタッチ要求メッセージを送信するように構成された送信機と、
前記アタッチ要求メッセージに応答して、サービス品質(QoS)情報と、アクセス・ポイント名(APN)と、前記WTRUに関するインターネット・プロトコル(IP)アドレスと、アタッチ受付メッセージ識別子と、アタッチ結果と、移動体(MS)識別子と、等価公衆陸上移動ネットワーク(PLMN)とに関連する情報と、ネットワーク特性支援に関連する情報と、非常時番号一覧と、トランザクション識別子(TI)と、プロトコル弁別器と、プロトコル設定オプションに関連する情報と、無線優先権に関連する情報と、パケット・フロー識別子とを含むアタッチ受付メッセージを受信するように構成された受信機とを備え、
前記送信機は、前記アタッチ受付メッセージに応答してアタッチ完了メッセージを送信するように構成されたことを特徴とするWTRU。
【請求項36】
前記受信機は、前記IPアドレスを使用してメッセージを受信するようにさらに構成されたことを特徴とする請求項35に記載のWTRU。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は一般に、進化した無線通信システム(例えば、進化した統合移動通信システム(Universal Mobile Telecommunication System:UMTS)地上無線アクセス・ネットワーク(Terrestrial Radio Access Network)(E−UTRAN))に関する。本発明はより詳細には、進化したシステム・アタッチ処理手順を実装する無線通信システムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0002】
第3世代(3G)システムの進化は進行中であり、より高いデータ速度、より少ない待機時間、および複数の無線アクセス技術(Radio Access Technology:RAT)の支援を提供しつつある。進化した3Gシステムの主たる特徴には、より効率が良い高いデータ速度を扱う拡張した無線インタフェースと、シグナリング手順の数を減少させかつ設定遅延を減少させるための、従来の手順の最適化と、GSM(Global Standards for Mobile communication)、GPRS(General Packet Radio Services)、広帯域符号分割多元接続(Wideband Code Division Multiple Access:WCDMA)、CDMA2000、IEEE 802.xx、または同様のものなどの、任意の無線インタフェースの相互接続および相互動作をも可能にするための、ネットワーク設計が含まれる。
【0003】
図1は、従来のGPRSアクセス・インタフェースおよび基準点を示す。端末装置(Terminal Equipment:TE)104および移動体端末(Mobile Terminal:MT)106を含む、移動局(Mobile Station:MS)102が、複数のGPRSパケット領域ネットワーク108a、108bの1つにアタッチされ、それがさらにパケット・データ・ネットワーク110に接続される。GPRSパケット領域ネットワーク108a、108bは、ネットワーク・アクセス制御機能、パケットのルーティングおよび転送機能、モビリティ管理機能、論理回線管理機能、無線リソース管理機能、ネットワーク管理機能、または同様のものを実行する。
【0004】
ネットワーク・アクセス制御機能には、登録、認証および許可、流入制御、メッセージ選別、パケット・フォーマット適合化、課金データ収集、通信事業者決定規制、または同様のものが含まれる。パケットのルーティングおよび転送機能には、中継、ルーティング、アドレス変換およびマッピング、カプセル化、トンネル動作、圧縮、暗号化、ドメイン名サーバ、または同様のものが含まれる。論理回線管理機能には、セッションの確立、維持管理、および解放が含まれる。
【0005】
図2Aおよび2Bは、IuモードにおけるMSおよびサービングGRPS支援ノード(Serving GRPS Support Node:SGSN)のモビリティ管理(Mobility Management:MM)に関する従来の状態機械を示す。MSおよびSGSNは、パケット・モビリティ管理(Packet Mobility Management:PMM)−デタッチ状態、PMM−接続状態、およびPMM−アイドル状態の内の1つにあることができる。PMM−デタッチ状態においては、MSとSGSNの間には、通信が存在しない。MSおよびSGSNにおいてMMコンテキストを確立するために、MSはGPRSアタッチ手順を実行する。GPRSアタッチにおいては、状態はPMM−接続状態に変化し、そしてMSとSGSNの間でパケット交換(Packet Switching:PS)シグナリング接続が確立される。PSシグナリング接続解放は、状態をPMM−アイドル状態に変化させる。GPRSデタッチ、PSアタッチ拒否、またはルーティング・エリア更新(Routing Area Update:RAU)拒否は、状態をPMM−デタッチ状態に変化させる。PMM−アイドルおよびPMM−接続状態においては、セッション管理(Session Management:SM)状態は、活性であるか、または非活性であることができる。
【0006】
図3A、3B、および3Cは全体として、従来のGPRSシステムにおけるアタッチ手順300のシグナリング図である。
図3Aに示されるように、新SGSN306へのアタッチ要求(ATTACH REQUEST)メッセージの送信により、MS302がアタッチ手順300を起動する(ステップ322)。アタッチ要求メッセージには、国際移動体加入者識別子(International Mobile Subscriber Identity:IMSI)(あるいはまた、パケット一時移動体加入者識別子(Packet-Temporary Mobile Subscriber Identity:P−TMSI)、および旧ルーティング・エリア識別子(Routing Area Identity:RAI))、アタッチ種別、または同様のものが含まれる。
【0007】
MS302がP−TMSIにより自身を識別する場合には、新SGSN306は旧SGSNアドレスをRAIから導出し、MS302のIMSI情報を要求する(ステップ324)。新SGSN306は、旧SGSN308に識別要求メッセージを送信する(ステップ326)。識別要求(IDENTIFICATION REQUEST)メッセージには、P−TMSI、旧RAI、旧P−TMSI署名、または同様のものが含まれる。旧SGSN308は、P−TMSIを記録と照合し、新SGSN306に対してMS302のIMSIと共に識別応答メッセージを送信する(ステップ328、330)。旧SGSN308においてMS302が既知である場合には、旧SGSN308は、IMSI、認証三重項、または認証五重項を含む、識別応答メッセージにより応答する。旧SGSN308においてMS302が既知でなく、または旧P−TMSIが旧SGSN308中に格納された値に合致しない場合には、ステップ330にて旧SGSN308は、識別応答(IDENTIFICATION RESPONSE)メッセージにおいて適切な誤り理由と共に応答する。
【0008】
旧SGSN308においてMS302が未知である場合には、新SGSN306は、識別子(IDentity:ID)要求(ID種別=IMSI)をMS302に送信する(ステップ334)。MS302は、MS302のIMSIを含むID応答により応答する(ステップ336)。
【0009】
MSに関するMMコンテキストがネットワーク中の何処にも存在しないなら、認証手順が、MS302、新SGSN306、およびHLR(Home Location Register)314によって実行される(ステップ338)。
【0010】
図3Bを参照して、通信事業者設定に基づいてオプションで、MS302、新SGSN306、および機器識別子レジスタ(Equipment Identity Register:EIR)310により国際加入者識別子(International Mobile Equipment Identity:IMEI)検査手順を実行することができる(ステップ340)。最終のGPRSデタッチ以降、SGSN番号が変化している場合、またはそれがまさに最初のアタッチである場合には、新SGSN306は、位置更新(UPDATE LOCATION)メッセージをHLR314に送信することによってHLR314を更新する(ステップ342)。位置更新メッセージには、SGSN番号、SGSNアドレス、IMSI、または同様のものが含まれる。
【0011】
HLR316はSGSN番号を記録と比較し、旧SGSN308に位置消去(CANCEL LOCATION)メッセージ(IMSI、消去種別を含む)を送信する(ステップ344、346)。旧SGSN308は、位置消去確認応答(ACK)(CANCEL LOCATION ACK)により確認する(ステップ348)。HLR314は、IMSIおよびGPRS加入者データを含む加入者データ挿入(INSERT SUBSCRIBER DATA)メッセージを新SGSN306に送信する(ステップ350)。
【0012】
新SGSN306は、新ルーティング・エリア(Routing Area:RA)においてMS302が許可されないかを検査する(ステップ352)。地域加入者制限またはアクセス制限に依って、MS302がそのRAにおいてアタッチを許可されない場合には、新SGSN306は、そのアタッチ要求を適切な理由(cause)により拒否し、そして加入者データ挿入ACK(INSERT SUBSCRIBER DATA ACK)(IMSI、SGSNエリア制限メッセージを含む)をHLR314に返すことができる(ステップ354)。加入者検査が他の理由で失敗したなら、新SGSN306はまた、適切な理由によりそのアタッチ要求を拒否し、そして加入者データ挿入ACK(IMSIおよび理由を含む)をHLR314に返す。すべての検査がうまくいったなら、新SGSN306はMS302に関するMMコンテキストを構築し、そして加入者データ挿入ACK(IMSIを含む)をHLR314に返す(ステップ356,358)。HLR314はMMコンテキストを更新し、そして位置更新ACK(UPDATE LOCATION ACK)を新SGSN306に送信する(ステップ360、362)。
【0013】
図3Cを参照すると、アタッチ要求にて示されたアタッチ種別が結合GPRS/IMSIアタッチを示す場合には、在圏網加入者管理レジスタ(Visitor Location Register:VLR)が更新されるべきである。新SGSN306は、位置更新要求(LOCATION UPDATE REQUEST)を新VLR312に送信する(ステップ364)。位置更新要求には、新LAI、IMSI、SGSN番号、位置更新種別、または同様のものが含まれる。
【0014】
新VLR312は、SGSN番号を格納することによって、新SGSN306との関連付けを作成する。位置範囲(Location Area:LA)更新が移動交換局(Mobile Switching Center:MSC)間であるなら、新VLR312は、位置更新(UPDATE LOCATION)メッセージ(IMSIおよび新VLRを含む)をHLR314に送信する(ステップ366)。HLR314は、位置消去(CANCEL LOCATION)メッセージを旧VLR316に送信する(ステップ368)。旧VLR316は、位置消去ACK(CANCEL LOCATION ACK)により確認する(ステップ370)。
【0015】
HLR314は、加入者データ挿入(INSERT SUBSCRIBER DATA)メッセージ(IMSIおよび加入者データを含む)を新VLR312に送信する(ステップ372)。新VLR312は、加入者データ挿入ACK(INSERT SUBSCRIBER DATA ACK)により確認する(ステップ374)。MSC間位置更新手順を終了した後に、HLR314は位置更新ACK(UPDATE LOCATION ACK)により新VLR312に応答する(ステップ376)。新VLR312は、位置更新受付(LOCATION UPDATE ACCEPT)メッセージ(VER TMSIを含む)により新SGSN306に応答する(ステップ378)。
【0016】
新SGSN306は、アタッチ受付(ATTACH ACCEPT)メッセージをMS302に送信する(ステップ380)。アタッチ受付メッセージには、P−TMSI、VLR TMSI、P−TMSI署名、および無線優先権SMSが含まれる。次にMS302がアタッチ完了(ATTACH COMPLETE)メッセージを新SGSN306に返し、そして新SGSN306はTMSIの再割り当て完了(TMSI REALLOCATION COMPLETE)メッセージを新VLR312に送信する(ステップ382、384)。
【0017】
図4は、SMに関する従来の状態機械の図である。GPRS加入には、1つまたは複数のパケット・データ・プロトコル(Packet Data Protocol:PDP)アドレスの加入が含まれる。それぞれのPDPアドレスはPDPコンテキストの要素である。PDP状態は、データ転送がそのPDPアドレスに関して有効にされている(enabled)か否かを示す。PDPコンテキストが活性化されると、PDP状態は非活性状態から活性状態に遷移する。非活性化手順が起動された場合か、MM状態がPMM−アイドル状態またはPMM−デタッチ状態に変化した場合に、活性状態から非活性状態に変化する。
【0018】
非活性状態においては、MSのあるPDPアドレスに対するデータ・サービスは活性化されず、そしてPDPコンテキストはそのPDPアドレスに関するPDPプロトコル・データ・ユニット(Protocol Data Unit:PDU)を処理するためのルーティングまたはマッピング情報を何も含まない。活性状態においては、使用中であるPDPアドレスに対するPDPコンテキストが、MS、SGSN、およびゲートウェイGPRSサポートノード(Gateway GPRS Support Node:GGSN)において活性化される。PDPコンテキストは、MSおよびGGSNの間のその特定なPDPアドレスに対してPDP PDUを転送するためのマッピングおよびルーティング情報を含む。MSのMM状態がPMM−アイドル状態またはPMM−接続状態であるときにのみ、活性状態は許容される。
【0019】
図5は、従来のPDPコンテキストの活性化手順500のフロー図である。MS302が、PDPコンテキスト活性化要求(ACTIVATE CONTEXT REQUEST)メッセージをSGSN306に送信する(ステップ502)。PDPコンテキスト活性化要求メッセージには、PDP種別、PDPアドレス、アクセス・ポイント名(Access Point Name:APN)、要求されるサービス品質(Quality of Service:QoS)、プロトコル設定オプション、または同様のものが含まれる。SGSN306は、PDPコンテキスト活性化要求を有効にし、APNを選択し、そしてAPNをGGSN310にマッピングする(ステップ504)。
【0020】
SGSN306は、PDPコンテキスト生成要求(CREAT PDP CONTEXT REQUEST)メッセージをGGSN310に送信する(ステップ506)。PDPコンテキスト生成要求メッセージには、PDP種別、PDPアドレス、APN、折衝済みQoS、TEID、課金特性、または同様のものが含まれる。GGSN310は、そのPDPコンテキスト表中に新エントリーを生成し、そしてPDPコンテキスト生成応答(CREATE PDP CONTEXT RESPONSE)をSGSN306に返す(ステップ508)。PDPコンテキスト生成応答メッセージには、TEID、PDPアドレス、プロトコル設定オプション、折衝済みQoS、課金ID、または同様のものが含まれる。
【0021】
無線アクセス・ベアラ(Radio Access Bearer:RAB)設定(RADIO ACCESS BEARER SETUP)は、MS302、RAN304、およびSGSN306の間で実行される(ステップ510)。Iuモードにおいて、かつ基本サービス・セット(Basic Service Set:BSS)トレースが活性化されているなら、SGSN306は、トレース呼び出し(INVOKE TRACE)メッセージをRAN304に送信することができる(ステップ512)。SGSN306は、PDPコンテキスト更新要求(UPDATE PDP CONTEXT REQUEST)を送信することによって、評価下げされたQoS属性に関してGGSN310に通知することができる(ステップ514)。GGSN310は、PDPコンテキスト更新応答(UPDATE PDP CONTEXT RESPONSE)をSGSN306へ送信することによって、新QoS属性を確認する(ステップ516)。
【0022】
SGSN306は、そのPDPコンテキスト中にGGSNアドレスを挿入する(ステップ518)。MS302が動的アドレスを要求しているなら、GGSN310から受信されたPDPアドレスは、PDPコンテキスト中に挿入される。SGSN306は、折衝済みQoSに基づき無線優先権およびパケット・フローIDを選択し、そしてPDPコンテキスト活性化受付(ACTIVATE PDP CONTEXT ACCEPT)メッセージをMS302に返す(ステップ520)。PDPコンテキスト活性化受付メッセージには、PDP種別、PDPアドレス、トランザクション識別子(Transaction Identifier:TI)、折衝済みQoS、無線優先権、パケット・フローID、プロトコル設定オプション、または同様のものが含まれる。MSネットワーク能力において示されたMS302が、BSSパケット・フロー手順を支援していない場合には、SGSN306は、パケット・フローIDを含まないものとする。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0023】
本発明は、進化したシステム・アタッチ処理手順を実装する無線通信システムおよび方法に関する。本無線通信システムには、第1のコア・ネットワーク(すなわち、従来の第3世代パートナーシップ・プロジェクト(3rd Generation Partnership Project:3GPP)コア・ネットワーク)、および第1のコア・ネットワークから進化した第2のコア・ネットワーク(すなわち、進化したコア・ネットワーク)が含まれる。進化したシステムにおいて動作する進化した無線送受信ユニット(Wireless Transmit/Receive Unit:WTRU)は電源を投入されると、修正されたアタッチ要求メッセージを進化したコア・ネットワークに送信する。受信すると、進化したコア・ネットワークは、3GPP TS23.060 PSアタッチ手順(例えば、認証、許可、モビリティ管理、または同様のもの)において特定されたのと同一の手順を実行する。進化したコア・ネットワークは次に、PDPコンテキストの活性化(WTRUに対するデフォルトIPアドレスの割り当ておよび設定)に進む。IP設定手順(PDPコンテキスト活性化)が成功裏に完了すると、進化したコア・ネットワークは新規アタッチ受付メッセージをWTRUに送信する。新規アタッチ受付メッセージは、PDPコンテキスト(例えば、IPアドレス、IPバージョン(すなわち、v4またはv6)、APN情報、QoS、または同様のもの)に関する情報を含む。進化したコア・ネットワークはまた、WTRUに対するセッション管理(Session Management:SM)およびモビリティ管理(Mobility Management:MM)についてセッションおよびモビリティ管理(Session and Mobility Management:SMM)コンテキストを構築する。本発明によるSM状態およびMM状態は、従来の3GPP準拠のMMおよびSM状態(第1のコア・ネットワークにおける)とは異なる。本発明によるSMおよびMMは、WTRUの全体的動作に対するIPアドレス割り当てを採用する。WTRUが接続された場合には、IPアドレスが割り当てられる。IPアドレスが全く割り当てられていない場合には、WTRUはデ・アタッチの状態(すなわち、接続不可能なオフ状態)である。本発明によると、WTRU状態(使用可能性)はIPアドレスの割り当てに依存する。従って、MM状態の間の状態遷移は変化する。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【
図1】従来のGPRSアクセス・インタフェースおよび基準点の図である。
【
図2A】従来のモビリティ管理に対する状態機械を示す図である。
【
図2B】従来のモビリティ管理に対する状態機械を示す図である。
【
図3A】全体として、従来のPS−アタッチおよび登録手順のフロー図である。
【
図3B】全体として、従来のPS−アタッチおよび登録手順のフロー図である。
【
図3C】全体として、従来のPS−アタッチおよび登録手順のフロー図である。
【
図4】従来のセッション管理に対する状態機械の図である。
【
図5】従来のPDPコンテキスト活性化手順のフロー図である。
【
図6】本発明による、E−UTRANおよび進化したコア・ネットワーク(Core Network:CN)を含む代表的な進化したシステム・アーキテクチャの図である。
【
図7】本発明による、進化したシステムのコア・ネットワーク上位レベル機能の図である。
【
図8】本発明による、セッションおよびモビリティ管理(Session and Mobility Management:SMM)に対する状態機械を示す図である。
【
図9A】全体として、本発明による進化したシステム・アタッチ処理および登録手順のフロー図である。
【
図9B】全体として、本発明による進化したシステム・アタッチ処理および登録手順のフロー図である。
【
図9C】全体として、本発明による進化したシステム・アタッチ処理および登録手順のフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下では、用語「WTRU」は、限定するものではないが、ユーザ機器(User Equipment:UE)、MS、固定または移動体の加入者ユニット、ページャ、または無線環境において動作する能力のある他の型のいかなるデバイスをも含む。
【0026】
本発明の特徴は、集積回路(Integrated Circuit:IC)に組み込むこと、または多数の相互接続された部品を備える回路にて構成することができる。
【0027】
図6は、本発明によるE−UTRANおよび進化したCN(core network)を含む代表的な進化したシステム600の図である。進化したシステム600は、アクセス・システム階層(stratum)610、ネットワーク階層620、およびマルチメディア階層630を含む。アクセス・システム階層610は、複数の無線アクセス・ネットワーク(Radio Access Network:RAN)、CN616、および進化したCN617を含む。RANは、汎用アクセス・ネットワーク(Generic Access Network:GAN)611、GSM/EDGE無線アクセス・ネットワーク(GSM/EDGE Radio Access Network:GERAN)612、UTRAN613、E−UTRAN614、および網間接続無線ローカル・エリア・ネットワーク(Interworking Wireless Local Area Network:I−WLAN)615を含む。RAN611〜615は、1つまたは複数のWTRUに対して、ネットワーク階層620における、認証・許可・会計(Authentication, Authorization and Accounting:AAA)サーバ621、移動体(Mobile)IP(MIP)サーバ622、または他のネットワーク・エンティティと、GGSN618またはパケット・データ・ゲートウェイ(Packet Data Gateway:PDG)619を介して相互作用しながら、サービス(インターネット・プロトコル・マルチメディア・サブシステム(Internet Protocol(IP) Multimedia Subsystem:IMS)631からのマルチメディア・サービスなど)を提供するために、CN616または進化したCN617に接続される。
【0028】
図7は、本発明による進化したシステムのコア・ネットワーク上位レベル機能の図である。ネットワーク・アクセスおよびIP接続性制御機能は、登録、認証・許可、流入、メッセージ選別、パケット・フォーマット適合化、課金データ収集、通信事業者決定規制、または同様のものを制御する。パケット・ルーティングおよび転送機能は、中継、ルーティング、アドレス変換・マッピング、カプセル化、トンネル動作、圧縮、暗号化、ドメイン名サーバ、または同様のものを制御する。論理的回線管理機能は、セッションの確立、維持管理、および解放を制御する。
【0029】
図8Aおよび
図8Bは、本発明によるセッションおよびモビリティ管理(Session and Mobility Management:SMM)に対する状態機械を示す。WTRUおよび進化したシステム・コアは、MM−デタッチかつSM−非活性の状態と、MM−接続かつSM−活性の状態と、MM−アイドルかつSM−活性の状態との内の1つであることができる。MM−デタッチかつSM−非活性の状態においては、WTRUと進化したシステム・コアの間には通信が全くない。進化したシステム・アタッチ処理の後に、SMM状態は、MM−デタッチかつSM−非活性の状態から、MM−接続かつSM−活性の状態に変化する。MM−接続かつSM−活性の状態においては、WTRUと進化したシステム・コアの間でPSシグナリング接続が確立される。MM−接続かつSM−活性の状態にある間にPSシグナリング接続を解放すると、SMM状態をMM−アイドルかつSM−活性の状態に変化させる。MM−アイドルかつSM−活性の状態にある間にPSシグナリング接続を確立すると、SMM状態を、MM−接続かつSM−活性の状態に変化させる。進化したシステムのデタッチ、PSアタッチ拒否、またはRAT間ハンドオーバ拒否は、SMM状態を、MM−デタッチかつSM−非活性の状態に変化させる。
【0030】
図9A〜9Cは、本発明による進化したシステム・アタッチ処理および登録に対する過程1000のフロー図である。WTRU1002は、新CN(すなわち、進化したCN)1006にアタッチ要求(ATTACH REQUEST)メッセージを送信することにより、アタッチ手順1000を起動する(ステップ1022)。アタッチ要求メッセージは、IMSI(またはP−TMSIおよび旧RAI)、アタッチ種別、または同様のものを含む。WTRU1002がP−TMSIにより自身を識別する場合には、新CN1006は、RAIから旧SGSNアドレスを導出し、WTRU1002のIMSI情報を要求する(ステップ1024)。新CN1006は、識別要求メッセージ(IDENTIFICATION REQUEST)を旧SGSN1008に送信する(ステップ1026)。識別要求メッセージには、P−TMSI、旧RAI、旧P−TMSI署名、または同様のものが含まれる。
【0031】
旧SGSN1008は、記録に照会してP−TMSIを検査し、識別応答(IDENTIFICATION RESPONSE)メッセージを新CN1006に送信する(ステップ1028、1030)。WTRU1002が旧SGSN1008において既知である場合には、旧SGSN1008は、IMSI、認証三重項または認証五重項を含む、識別応答メッセージにより応答する。WTRU1002が旧SGSN1008において既知でない場合か、旧P−TMSIが旧SGSN1008中に格納された値に合致しない場合には、旧SGSN1008は、ステップ1030にて識別応答メッセージにおいて適切な誤り理由と共に応答する。WTRU1002が旧SGSN1008において未知である場合には、新CN1006は、ID要求(ID種別=IMSI)をWTRU1002に送信する(ステップ1032、1034)。WTRU1002は次に、WTRU1002のIMSIを含むID応答により応答する(ステップ1036)。
【0032】
WTRU1002に対するMMコンテキストがネットワーク中の何処にも存在しない場合には、認証手順が、WTRU1002、新CN1006、およびHLR1014によって実行される(ステップ1038)。通信事業者設定に準拠しオプションで、WTRU1002、新CN1006、およびEIR1010によってIMEI検査手順を実行することができる(ステップ1040)。
【0033】
最後のシステム・アタッチ以降に新CN番号が変化している場合か、またはそれがまさに最初のアタッチである場合には、新CN1006は、位置更新(UPDATE LOCATION)メッセージをHLR1014に送信することによって、HLR1014を更新する(ステップ1042)。位置更新メッセージには、CN番号、CNアドレス、IMSI、または同様のものが含まれる。
【0034】
HLR1014は、CN番号を記録と比較し、そして位置消去(CANCEL LOCATION)メッセージ(IMSI、消去種別を含む)を旧SGSN1008に送信する(ステップ1044、1046)。旧SGSN1008は、位置消去ACK(ステップ1048)により確認する。HLR1014は、加入者データ挿入(INSERT SUBSCRIBER DATA)メッセージ(IMSI、加入者データ、PDP種別、PDPアドレス、APN、QoS、許可済み移動先移動体通信事業者ネットワーク(Visiting Public Land Mobile Network:VPLMN)、または同様のものを含む)を新CN1006に送信する(ステップ1050)。
【0035】
新CN1006は、WTRU1002が新RAにおいて許可されないかを検査する(ステップ1052)。地域加入者制限またはアクセス制限に依って、WTRU1002がそのRAにおいてアタッチすることを許可されない場合には、新CN1006は、そのアタッチ要求を適切な理由により拒否し、そして加入者データ挿入ACK(IMSI、CNエリア制限メッセージを含む)をHLR1014に返すことができる(ステップ1054)。加入者検査が他の理由で失敗したなら、新CN1006はまた、適切な理由によりそのアタッチ要求を拒否し、そして加入者データ挿入ACK(IMSIおよび理由を含む)をHLR1014に返す。すべての検査がうまくいったなら、新CN1006はWTRU1002に対するSMMコンテキストを構築し、そして加入者データ挿入ACK(IMSI、PDP種別、PDPアドレス、APN、TEID、または同様のものを含む)をHLR1014に返す(ステップ1056、1058)。HLR1014は、SMMコンテキストを更新し、そして位置更新ACKを新CN1006に送信する(ステップ1060、1062)。
【0036】
アタッチ要求中に示されたアタッチ種別が結合されたE−UTRAN/IMSIアタッチを示す場合には、VLRが更新されるべきである。新CN1006は、位置更新要求(LOCATION UPDATE REQUEST)を新VLR1012に送信する(ステップ1064)。位置更新要求には、新LAI、IMSI、CN番号、位置更新種別、または同様のものが含まれる。
【0037】
新VLR1012は、CN番号を格納することによって、新CN1006との関連付けを生成する。LA更新が移動交換局(MSC)間であるなら、新VLR1012は、位置更新(UPDATE LOCATION)メッセージ(IMSIおよび新VLRを含む)をHLR1014に送信する(ステップ1066)。HLR1014は、位置消去(CANCEL LOCATION)メッセージを旧VLR1016に送信する(ステップ1068)。旧VLR1016は、位置消去ACKにより確認する(ステップ1070)。
【0038】
HLR1014は、加入者データ挿入(INSERT SUBSCRIBER DATA)メッセージ(IMSIおよび加入者データを含む)を新VLR1012に送信する(ステップ1072)。新VLR1012は、加入者データ挿入ACKにより確認する(ステップ1074)。MSC間位置更新手順を終了した後に、HLR1014は位置更新ACKにより新VLR1012に応答する(ステップ1076)。新VLR1012は、位置更新受付(LOCATION UPDATE ACCEPT)メッセージ(VLR TMSIを含む)により新CN1006に応答する(ステップ1078)。
【0039】
RABセットアップ手順は、WTRU1002、UTRAN1004、および新CN1006の間で実行される(ステップ1080)。Iuモードにおいて、かつBSSトレースが活性化されている場合には、新CN1006は、トレース呼び出し(INVOKE TRACE)メッセージをUTRAN1004に送信することができる(ステップ1082)。
【0040】
新CN1006は、アタッチ受付(ATTACH ACCEPT)メッセージをWTRU1002に送信する(ステップ1084)。アタッチ受付メッセージには、P−TMSI、VLR TMSI、P−TMSI署名、PDP種別、PDPアドレス、TI、QoS、無線優先権、パケット・フローID、PDP設定、または同様のものが含まれる。次にWTRU1002は、アタッチ完了(ATTACH COMPLETE)メッセージを新CN1006に返し、そして新CN1006はTMSIの再割り当て完了(TMSI REALLOCATION COMPLETE)メッセージを新VLR1012に送信する(ステップ1086、1088)。
【0041】
本発明によってアタッチ受付メッセージ中に含まれる情報要素(Information Element:IE)は、表1に示される。本発明によって導入された新IEは表1中に太字フォントにて示される。アタッチ受付メッセージは、対応するアタッチ要求が受け付けられたことを示すためにCNによってWTRUに送られる。
【0043】
WTRUが、PDPのIPv4またはIPv6型、および動的アドレス付けによりPDPコンテキストの活性化を要求しているなら、PDPアドレスIEはアタッチ受付メッセージに含まれる。CNがプロトコル・データ(例えば、設定パラメータ、エラー符号またはメッセージ/イベント)をWTRUに送ろうとする場合には、プロトコル設定オプションIEは、アタッチ受付メッセージ中に含まれる。CNがPDPコンテキストに関連付けられたパケット・フローIDを示そうと欲する場合には、パケット・フローIDのIEを含めることができる。WTRUが、WTRUネットワーク能力lEのPFC特性モード・フィールドにおいてPFC手順支援を示していない場合には、CNはこのIEを含まないものとする。WTRUがPFC手順支援を示していない場合には、受信しても、このIEを無視するものとする。
【0044】
折衝済みLLC SAPI、折衝済みQoS、無線優先権、および予備の半オクテットは、適切な設定を有するネットワークの中で適切なエンド・ポイントに対してサービスをマッピングするために使用されるlEである。LLC SAPIは、WTRU、E−UTRANおよび進化したCNの両方において、サービス・アクセス・ポイント識別子(Service Access Point Identifier)を識別する。これは、特定のサービスのトラフィック・フローが上り回線および下り回線に対して同一のノードを介して経路付けされることを確実にする。折衝済みQoSは、ビット速度、遅延、ビット誤り率、PDUサイズ、または同様のものなどの、割り当てられるべきリソースを指定する、トラフィック・フローに対する属性の集合である。無線優先権IEは、RANに対してデータ・トラフィックのクラスを設定する。
【0045】
<実施形態>
1.第1のコア・ネットワークおよび前記第1のコア・ネットワークから進化した第2のコア・ネットワークを含む進化した無線通信システムにおけるシステム・アタッチ処理のための方法。
【0046】
2.WTRUがアタッチ要求メッセージを前記第2のコア・ネットワークに送信するステップを備える実施形態1に記載の方法。
【0047】
3.前記第2のコア・ネットワークがPDPコンテキストを活性化するステップを備える実施形態2に記載の方法。
【0048】
4.前記第2のコア・ネットワークがアタッチ受付メッセージを前記WTRUに送信するステップを備え、該アタッチ受付メッセージが前記PDPコンテキストに関する情報を含む、実施形態2〜3の何れかに記載の方法。
【0049】
5.前記アタッチ要求メッセージがIMSIを含む実施形態2〜4の何れかに記載の方法。
【0050】
6.前記アタッチ要求メッセージが前記第1のコア・ネットワークに関するP−TMSIおよびRAIを含む実施形態2〜4の何れかに記載の方法。
【0051】
7.前記第2のコア・ネットワークが前記第1のコア・ネットワークからIMSIを取得するために、識別要求を該第1のコア・ネットワークに送信するステップをさらに備える実施形態2〜6の何れかに記載の方法。
【0052】
8.前記WTRUが前記第1のコア・ネットワークにおいて既知である場合には、該第1のコア・ネットワークが前記IMSIを含む識別応答を前記第2のコア・ネットワークへ送信するステップをさらに備える実施形態7に記載の方法。
【0053】
9.前記第2のコア・ネットワークが、前記RAIを使用して前記第1のコア・ネットワークのアドレスを導出する実施形態7〜8の何れかに記載の方法。
【0054】
10.前記WTRUが前記第1のコア・ネットワークにおいて既知でない場合には、該第1のコア・ネットワークがエラー・メッセージを有する前記識別応答を送信するステップをさらに備える実施形態8〜9の何れかに記載の方法。
【0055】
11.前記第2のコア・ネットワークが前記IMSIを取得するためにID要求を前記WTRUに送信するステップをさらに備える実施形態10に記載の方法。
【0056】
12.前記WTRUが前記IMSIを有するID応答を送信するステップをさらに備える実施形態11に記載の方法。
【0057】
13.前記P−TMSIが前記第1のコア・ネットワーク中に格納された値に合致しない場合には、該第1のコア・ネットワークがエラー・メッセージを有する前記識別応答を送信するステップをさらに備える実施形態8〜12の何れかに記載の方法。
【0058】
14.前記第2のコア・ネットワークが前記IMSIを取得するためにID要求を前記WTRUに送信するステップをさらに備える実施形態13に記載の方法。
【0059】
15.前記WTRUが前記IMSIを有するID応答を送信するステップをさらに備える、実施形態14に記載の方法。
【0060】
16.前記WTRUおよび前記第2のコア・ネットワークが認証手順を実行するステップをさらに備える実施形態2〜15の何れかに記載の方法。
【0061】
17.前記WTRUおよび前記第2のコア・ネットワークがIMEI検査手順を実行するステップをさらに備える実施形態2〜16の何れかに記載の方法。
【0062】
18.前記アタッチ要求がアタッチ種別を示す実施形態2〜17の何れかに記載の方法。
【0063】
19.前記アタッチ種別がE−UTRANのみのアタッチ処理を示す実施形態18に記載の方法。
【0064】
20.前記アタッチ種別がE−UTRANおよびIMSIアタッチ処理を示す実施形態18に記載の方法。
【0065】
21.前記アタッチ受付メッセージが、PDP種別、PDPアドレス、TI、QoS、無線優先権、パケット・フロー識別子、およびPDP設定の少なくとも1つを含む実施形態4〜20の何れかに記載の方法。
【0066】
22.前記第2のコア・ネットワークが前記WTRUに対するSMおよびMMについてSMMコンテキストを構築するステップをさらに備える実施形態2〜21の何れかに記載の方法。
【0067】
23.前記SMMの状態が、MM−デタッチかつSM−非活性の状態、MM−接続かつSM−活性の状態、およびMM−アイドルかつSM−活性の状態の内の1つとして定義される、実施形態22に記載の方法。
【0068】
24.前記WTRUのSMM状態が該WTRUへのPDPアドレスの割り当てに依存して変化する、実施形態22〜23の何れかに記載の方法。
【0069】
25.前記WTRUが前記第2のコア・ネットワークに関するRAにおいて許可されないなら、該第2のコア・ネットワークが前記アタッチ要求を拒否するステップをさらに備える、実施形態2〜24の何れかに記載の方法。
【0070】
26.第1のコア・ネットワーク、該第1のコア・ネットワークから進化した第2のコア・ネットワーク、およびアタッチ要求メッセージを該第2のコア・ネットワークに送信するように構成されるWTRU、を備える無線通信システム。
【0071】
27.前記第2のコア・ネットワークが前記WTRUに対するPDPコンテキストを活性化し、かつ該PDPコンテキストに関する情報を含むアタッチ受付メッセージを該WTRUに送信するように構成される、実施形態26に記載のシステム。
【0072】
28.前記アタッチ要求メッセージがIMSIを含む、実施形態26〜27の何れかに記載のシステム。
【0073】
29.前記アタッチ要求メッセージが前記第1のコア・ネットワークに関するP−TMSIおよびRAIを含む、実施形態26〜27の何れかに記載のシステム。
【0074】
30.前記第2のコア・ネットワークが前記第1のコア・ネットワークからIMSIを取得するために、識別要求を該第1のコア・ネットワークに送信するように構成される、実施形態26〜29の何れかに記載のシステム。
【0075】
31.前記WTRUが前記第1のコア・ネットワークにおいて既知である場合には、該第1のコア・ネットワークが前記IMSIを含む識別応答を前記第2のコア・ネットワークへ送信するように構成される、実施形態30に記載のシステム。
【0076】
32.前記第2のコア・ネットワークが、前記RAIを使用して前記第1のコア・ネットワークのアドレスを導出する、実施形態29〜31の何れかに記載のシステム。
【0077】
33.前記WTRUが前記第1のコア・ネットワークにおいて既知でない場合には、該第1のコア・ネットワークがエラー・メッセージを有する前記識別応答を送信するように構成される、実施形態32に記載のシステム。
【0078】
34.前記第2のコア・ネットワークが前記IMSIを取得するためにID要求を前記WTRUに送信するように構成され、該WTRUが該IMSIを有するID応答を送信するように構成される、実施形態26〜29の何れかに記載のシステム。
【0079】
35.前記P−TMSIが前記第1のコア・ネットワーク中に格納された値に合致しない場合には、該第1のコア・ネットワークがエラー・メッセージを有する前記識別応答を送信するように構成される、実施形態34に記載のシステム。
【0080】
36.前記第2のコア・ネットワークが前記IMSIを取得するために前記WTRUにID要求を送信するように構成され、該WTRUが該IMSIを有するID応答を送信するように構成される、実施形態26〜35の何れかに記載のシステム。
【0081】
37.前記WTRUおよび前記第2のコア・ネットワークが認証手順を実行するように構成される、実施形態26〜36の何れかに記載のシステム。
【0082】
38.前記WTRUおよび前記第2のコア・ネットワークがEIRによるIMEI検査手順を実行するように構成される、実施形態26〜37の何れかに記載のシステム。
【0083】
39.前記アタッチ要求がアタッチ種別を示す、実施形態26〜38の何れかに記載のシステム。
【0084】
40.前記アタッチ種別がE−UTRANのみのアタッチ処理を示す、実施形態39に記載のシステム。
【0085】
41.前記アタッチ種別がE−UTRANおよびIMSIアタッチ処理を示す、実施形態39に記載のシステム。
【0086】
42.前記アタッチ受付メッセージが、PDP種別、PDPアドレス、TI、QoS、無線優先権、パケット・フロー識別子、およびPDP設定の少なくとも1つを含む、実施形態27〜41の何れかに記載のシステム。
【0087】
43.前記第2のコア・ネットワークが前記WTRUに対するSMおよびMMについてSMMコンテキストを構築するように構成される、実施形態26〜42の何れかに記載のシステム。
【0088】
44.前記SMMの状態が、MM−デタッチかつSM−非活性の状態、MM−接続かつSM−活性の状態、およびMM−アイドルかつSM−活性の状態の内の1つとして定義される、実施形態43に記載のシステム。
【0089】
45.前記WTRUのSMM状態が該WTRUへのPDPアドレスの割り当てに依存して変化する、実施形態43〜44の何れかに記載のシステム。
【0090】
46.前記WTRUが前記第2のコア・ネットワークに関するRAにおいて許可されない場合には、該第2のコア・ネットワークが前記アタッチ要求を拒否するように構成される、実施形態27〜45の何れかに記載のシステム。
【0091】
47.WTRUがデタッチ状態でかつPDPコンテキストが活性化されていない状態であることを示す、MM−デタッチかつSM−非活性の状態を備える、SMMに対する状態機械。
【0092】
48.前記WTRUがアタッチ状態でかつPDPコンテキストが活性化状態であり、SM接続が確立していることを示す、MM−接続かつSM−活性の状態をさらに備える、実施形態47に記載の状態機械。
【0093】
49.前記WTRUがアタッチ状態でかつPDPコンテキストが活性化状態であり、前記SM接続が解放されていることを示す、MM−アイドルかつSM−活性の状態をさらに備える、実施形態47〜48の何れかに記載の状態機械。
【0094】
本発明の特徴および要素が好適な実施形態において特定の組み合わせにて記述されているが、それぞれの特徴または要素は、好適な実施形態の他の特徴および要素なしで単独で、または本発明の他の特徴および要素のあるなしにかかわらず、様々な組み合わせにて使用可能である。