【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様によれば、本発明は体腔内を観察可能とする内視鏡ビデオシステムを備えている。この内視鏡ビデオシステムは、第1の器具と第2の器具とを備えており、第1の器具は、体腔内を照明する光源と、この光源によって照明された体腔を撮像する第1のカメラとを備えている。第2の器具は、医療処置を実行する手術ツールと、照明された体腔を撮像する第2のカメラを備えている。本内視鏡ビデオシステムはまた、第1のカメラで撮像された第1の像及び第2のカメラで撮像された第2の像を受け取るビデオコントロールユニットと、このビデオコントロールユニットから送られた第1、第2の像を表示するビデオディスプレイとを有している。
【0007】
本発明の内視鏡ビデオシステムは、別の態様では、第1の器具が、第1の像をビデオコントロールユニットとの間で授受する、第1のイメージカプラーと第1のカメラヘッドを有する第1の像送信ユニットを備えている。
【0008】
本発明の内視鏡ビデオシステムは、さらに別の態様では、第2の器具が、ハンドピースと、このハンドピースの先端に結合されて該ハンドピースから軸方向に延びる回転シャフトを備えており、体腔内に挿入可能である。
【0009】
本発明の内視鏡ビデオシステムは、手術ツールが、回転シャフトの先端部に備えられた一対のジョーを備えており、この一対のジョーの間にクリップを供給することができる。
【0010】
回転シャフト中には、第2のカメラを収納することができる。そして、この第2のカメラは、ハンドピースから一対のジョーに向けて、回転シャフトの内部空間に軸方向に延びる撮像スコープを備えている。
【0011】
撮像スコープは、その一態様では、その先端部に対物レンズシステムを備え、手元側に、第2のイメージカプラーと第2のカメラヘッドを有する第2の像送信ユニットを備えている。そして、第2の像送信ユニットが第2の像を受け取りビデオコントロールユニットに送信する。
【0012】
上記撮像スコープは、光ファイバを含むことが実際的である。
【0013】
この光ファイバは、その一態様では、上記対物レンズシステムと該光ファイバが軸ねじれを生じることなく上記一対のジョーと一緒に回転するように、上記ハンドピースに備えられた軸受に固定されている。
【0014】
光ファイバは、該光ファイバが一対のジョーと一緒に回動したとき該光ファイバに加わるストレスを減少させるサービスループを備えることが好ましい。
【0015】
また第2のカメラは、第2の器具の軸方向と平行な光軸を有する対物レンズシステムを備えることが好ましい。
【0016】
ハンドピースは、その一態様では、ハンドル部分と、このハンドル部分に枢着された、上記手術ツールを動作させるトリガーとを備えている。
【0017】
またハンドピースは、その一態様では、該ハンドピース内に挿入可能な、クリップを有するカートリッジを備え、該カートリッジは、該カートリッジからのクリップが上記一対のジョーの間に位置するように、上記回転シャフトを通って延びている。
【0018】
またハンドピースは、その一態様では、第2の器具の軸方向回りに上記回転シャフトを回転させ、一対のジョーの方向を調整するアジャスターを備えている。
【0019】
このハンドピースは、別の態様では、上記軸受に固定された撮像スコープの回転とは独立させて、上記回転シャフトを回転させるアジャスターを備えている。
【0020】
第2の器具は、具体的には例えば、クリップ供給器である。
【0021】
撮像スコープは、その一態様では、回転シャフトに沿って設けられた第1の部分と、ハンドピースに沿って設けられた第2の部分とを有している。
【0022】
本発明の内視鏡ビデオシステムにおいて、ビデオコントロールユニットは、その一態様では、第1の像送信ユニットを介して第1の器具に電気接続された第1のカメラコントローラ;第2の像送信ユニットを介して第2の器具に電気接続された第2のカメラコントローラ;及び第1のカメラコントローラ、第2のカメラコントローラ及びビデオディスプレイに接続されたピクチャーインピクチャーコンバータ;を備えており、ピクチャーインピクチャーコンバータはビデオディスプレイと通信して、第1の像及び第2の像を同時に表示する。
【0023】
このピクチャーインピクチャーコンバータには、ビデオディスプレイに表示される第1の像と第2の像の相対的な大きさを調整するプロセッサを含ませることが好ましい。
【0024】
ピクチャーインピクチャーコンバータにはまた、ビデオディスプレイに表示される第1の像と第2の像の相対的な位置を調整するプロセッサを含ませることができる。
【0025】
ピクチャーインピクチャーコンバータにはさらに、ビデオディスプレイに、第1の像と第2の像の少なくとも一方と、照明された体腔の像ではない第3の像を表示するプロセッサを含ませることができる。
【0026】
本発明の内視鏡ビデオシステムにおいて、第1の像は照明された体腔の透視像、第2の像は医療処置の対象部位の透視像とすることができ、この第1の像と第2の像がビデオディスプレイに同時に表示される。
【0027】
医療処置の対象部位の透視像は、手術ツールの軸方向と平行な方向からの像とすることが好ましい。
【0028】
本発明の一態様では、クリップ供給器が備えられている。このクリップ供給器は、その一態様では、ハンドピース;フレームと一対のジョーを有し、上記ハンドピースから軸方向に延びるツールエンドアッセンブリ;ツールエンドアッセンブリを取り囲んで上記ハンドピースから延びる回転シャフト;上記一対のジョーは、この回転シャフトの先端部に設けられていて少なくとも一つの対象物にクリップを供給すること;及びフレームに固定され、上記回転シャフトの内部空間に沿って軸方向に延びる撮像スコープ;を有することを特徴としている。
【0029】
本発明のクリップ供給器において、撮像スコープは、その一態様では、上記ツールエンドアッセンブリの軸方向と平行な方向の像を撮像する、上記フレームの先端に備えられた対物レンズシステムと、上記撮像スコープの手元側に備えられたイメージカプラーとカメラヘッドを有し、上記対物レンズユニットで撮像された像をビデオディスプレイに送信する像送信ユニットを備えている。
【0030】
本発明のクリップ供給器の一態様では、ツールエンドアッセンブリに固定された、一対のジョーと撮像スコープは、回転シャフトと一緒に回転する。
【0031】
本発明のクリップ供給器は、その一態様では、さらに、ハンドピースのセンタに結合されたカラー;ハンドピースの上端部に備えられた補強マウント;及びカラーの上端部から上記補強マウントの上端部に延びるフード;を備えており、このフードとハンドピースの少なくとも一部との間に、空間が形成されている。
【0032】
本発明のクリップ供給器において、撮像スコープは、その一態様では、回転シャフトに沿って設けられた第1の部分と、上記ハンドピースに沿って設けられた第2の部分とを備えている。
【0033】
本発明のクリップ供給器において、撮像スコープはまた、回転シャフトに沿って設けられた第1の部分と、上記フード内の空間に設けられた第2の部分とを備えている。
【0034】
本発明のクリップ供給器において、上記カラーは、上記撮像スコープの第2の部分と第1の部分を上記回転シャフトに沿って結合するのを可能とする開口を備えている。
【0035】
本発明のクリップ供給器において、ハンドピースは、具体的には例えば、ハンドル部分;このハンドル部分に枢着された上記一対のジョーを動作させるトリガー;及び回転シャフトの反対側のハンドピースの手元側に備えられたクリップを有するカートリッジを受け入れる開口;を備えており、該カートリッジは、該カートリッジからのクリップが上記一対のジョーの間に位置するように、上記回転シャフトを通って延びている。
【0036】
本発明のクリップ供給器において、撮像スコープは光ファイバを含むことが実際的である。
【0037】
本発明のクリップ供給器は、さらに、上記補強マウントを通って延びる軸受を有し、上記光ファイバの手元側の端部は、該光ファイバがねじれないように、上記補強マウントに対して回転するように、この軸受に固定されている。
【0038】
本発明のクリップ供給器において、上記一対のジョーと光ファイバは、上記ツールエンドアッセンブリに固定されていて、上記回転シャフトと一緒に回転し、上記光ファイバは、該光ファイバが上記一対のジョーと一緒に回転するとき、該光ファイバに加わるストレスを減少させるサービスループを備えている。
【0039】
本発明のクリップ供給器において、上記ハンドピースは、上記ツールエンドアッセンブリの軸方向回りに上記回転シャフトを回転させ、上記一対のジョーの方向を、少なくとも一つの対象物回りに供給するように調整するアジャスターを備えている。