(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5669960
(24)【登録日】2014年12月26日
(45)【発行日】2015年2月18日
(54)【発明の名称】デジタルスイッチ回路を有するワイヤレス機能を備えたポータブルデータ記憶装置とその中にデータを記憶するための方法
(51)【国際特許分類】
G06F 13/14 20060101AFI20150129BHJP
G06F 3/06 20060101ALI20150129BHJP
G06F 13/10 20060101ALI20150129BHJP
【FI】
G06F13/14 310F
G06F3/06 301G
G06F13/10 340A
【請求項の数】10
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2013-552497(P2013-552497)
(86)(22)【出願日】2011年2月2日
(65)【公表番号】特表2014-509001(P2014-509001A)
(43)【公表日】2014年4月10日
(86)【国際出願番号】SG2011000050
(87)【国際公開番号】WO2012105906
(87)【国際公開日】20120809
【審査請求日】2014年1月28日
(73)【特許権者】
【識別番号】510098973
【氏名又は名称】ティー―データ・システムズ(エス)ピーティーイー・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100093861
【弁理士】
【氏名又は名称】大賀 眞司
(74)【代理人】
【識別番号】100129218
【弁理士】
【氏名又は名称】百本 宏之
(72)【発明者】
【氏名】タン,ウィン
【審査官】
古河 雅輝
(56)【参考文献】
【文献】
国際公開第2008/013230(WO,A1)
【文献】
特開2006−128822(JP,A)
【文献】
特開2003−030613(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/06− 3/08
G06F 12/00−12/06
G06F 13/10−13/378
G06K 17/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ワイヤレス機能を備えたポータブルデータ記憶装置であって、
前記ポータブル記憶装置内のデータの流れを制御するためのデジタルスイッチ回路と、
前記デジタルスイッチ回路に結合され、データを記憶するための不揮発性メモリモジュールと、
前記デジタルスイッチ回路に結合されて、前記ポータブルデータ記憶装置が電気的接続を介してホストデバイスを用いてデータ転送に使用できるようにするインターフェースと、
前記デジタルスイッチ回路に結合されて、前記デジタルスイッチ回路を制御するマイクロコントローラと、
前記マイクロコントローラに結合されて、データをワイヤレス送信/受信するワイヤレス通信モジュールとを含み、
前記デジタルスイッチ回路の複数の離散モード(discrete modes)のうちの少なくとも1つのモードで前記デジタルスイッチ回路がデータを前記マイクロコントローラからそらして(diverts)前記マイクロコントローラでの処理負荷(processing load)を減らすように、前記マイクロコントローラが、前記複数の離散モードの間で(amongst)トグル切り替えする(to toggle)ように構成されている、
ポータブル記憶装置。
【請求項2】
前記デジタルスイッチ回路の前記複数の離散モードが、
前記デジタルスイッチ回路により前記インターフェース、前記デジタルスイッチ回路および前記不揮発性メモリモジュールを介してデータが導かれ(channelled through)得るようにする、前記ホストデバイスと前記不揮発性メモリモジュールとの間のデータ記憶(storage)/検索(retrieval)のための第1のモード、
前記デジタルスイッチ回路により前記デジタルスイッチ回路、前記マイクロコントローラおよび前記ワイヤレス通信モジュールを介してデータが導かれ得るようにする、前記不揮発性メモリモジュールと遠隔データリポジトリとの間のワイヤレスデータ送信/受信のための第2のモード、ならびに
前記デジタルスイッチ回路により前記インターフェースおよび前記デジタルスイッチ回路を介して命令が導かれ得るようにする、前記ホストデバイスと前記マイクロコントローラとの間の命令の送信のための第3のモード
である、請求項1に記載のポータブルデータ記憶装置。
【請求項3】
前記マイクロコントローラが、前記ホストデバイスから命令を受信する、請求項1または2に記載のポータブルデータ記憶装置。
【請求項4】
前記マイクロコントローラでの処理負荷の最小化が、前記マイクロコントローラによる発熱と前記ホストデバイスからの電力消費との両方を低減する、請求項1から3のいずれか一項に記載のポータブルデータ記憶装置。
【請求項5】
前記不揮発性メモリモジュールでの前記データ記憶/検索が、前記マイクロコントローラを通過することなしに前記第1のモードで直接の形で実行される、請求項1から4のいずれか一項に記載のポータブルデータ記憶装置。
【請求項6】
前記ホストデバイスが、
デジタルカメラと、
携帯電話と、
測位航法(positioning-navigation)装置と、
デスクトップコンピュータと、
ポータブルコンピュータと
を含む群から選択される、請求項1から5のいずれか一項に記載のポータブルデータ記憶装置。
【請求項7】
ワイヤレス機能を備えたポータブル記憶装置内にデータを記憶するための方法であって、前記ポータブルデータ記憶装置が、
前記ポータブル記憶装置内のデータの流れを制御するためのデジタルスイッチ回路と、
前記デジタルスイッチ回路に結合され、データを記憶するための不揮発性メモリモジュールと、
前記デジタルスイッチ回路に結合されて、前記ポータブルデータ記憶装置が電気的接続を介してホストデバイスを用いてデータ転送に使用できるようにするインターフェースと、
前記デジタルスイッチ回路に結合されて、前記デジタルスイッチ回路を制御するマイクロコントローラと、
前記マイクロコントローラに結合されて、データをワイヤレス送信/受信するワイヤレス通信モジュールとを含み、
前記方法が、モードA、モードBおよびモードCの3つの離散モードを含み、
前記モードAが、前記マイクロコントローラによって前記デジタルスイッチ回路をトグル切り替えして、前記ホストデバイスと前記不揮発性メモリモジュールとの間のデータ記憶/検索のために、前記インターフェース、前記デジタルスイッチ回路および前記不揮発性メモリモジュールを介してデータが導かれ得るようにすることを含み、
前記モードBが、前記マイクロコントローラによって前記デジタルスイッチ回路をトグル切り替えして、前記不揮発性メモリモジュールと遠隔データリポジトリとの間のワイヤレスデータ送信/受信のために、前記デジタルスイッチ回路、前記マイクロコントローラおよび前記ワイヤレス通信モジュールを介してデータが導かれ得るようにすることを含み、
前記モードCが、前記マイクロコントローラによって前記デジタルスイッチ回路をトグル切り替えして、前記ホストデバイスと前記マイクロコントローラとの間の命令の送信のために、前記インターフェースおよび前記デジタルスイッチ回路を介して命令が導かれ得るようにすることを含み、
前記デジタルスイッチ回路が、データを前記マイクロコントローラからそらし、前記モードAでの前記マイクロコントローラでの処理負荷を最小化する、
方法。
【請求項8】
前記マイクロコントローラでの処理負荷の最小化が、前記マイクロコントローラによる発熱と前記ホストデバイスから生じる電力消費との両方を低減する、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記不揮発性メモリモジュールでのデータ記憶が、前記マイクロコントローラを通過することなしに前記モードAで直接の形で実行される、請求項7または8に記載の方法。
【請求項10】
前記ホストデバイスが、
デジタルカメラと、
携帯電話と、
測位航法装置と、
デスクトップコンピュータと、
ポータブルコンピュータと
の群から選択される、請求項7から9のいずれか一項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ワイヤレス機能を備えたポータブルデータ記憶装置と、そのポータブルデータ記憶装置を使用してデータを記憶しワイヤレス送受信するための方法とに関する。
【背景技術】
【0002】
メモリカードデバイスの形態でのポータブルデータ記憶装置は、今日使用されるデータ記憶装置の最もよくあるタイプの1つである。その人気の理由の1つは、これらのメモリカードデバイスが、たとえば、デジタルカメラ、携帯電話、測位航法装置、デスクトップコンピュータ、ポータブルコンピュータなどの多数のタイプの家庭用電子機器内でメモリカードデバイスを使用できるようにする様々な(カード形式としても知られる)フォームファクタの形で提供されるためである。
【0003】
メモリカードデバイスの内部回路素子は、フォームファクタにかかわらず、メモリカードデバイスにおいて実質的に同様である。メモリカードデバイスの内部回路素子の通常の構成は、セットアップに関連し、それにより、データは、メモリカードデバイスが接続された家庭用電子機器によってメモリカードデバイスがアクセスされるときにはいかなる場合にもマイクロコントローラを通過する必要があり、この継続的なマイクロコントローラの使用は、家庭用電子機器から不必要に電力が失われたり、マイクロコントローラによって不必要に熱が生成されたりする結果をもたらす。
【0004】
メモリカードデバイスのマイクロコントローラが(家庭用電子機器のバッテリ寿命を短くすることになる)不必要な電力を失わせず、(家庭用電子機器の内部部品に損害を与えることになる)不必要な熱を生成しないことになれば、それは家庭用電子機器のユーザにとって望ましいことである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本願発明の一実施例は、例えば、デジタルスイッチ回路を有するワイヤレス機能を備えたポータブルデータ記憶装置とその中にデータを記憶するための方法に関する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1の態様では、ワイヤレス機能を備えたポータブルデータ記憶装置が提供される。本ポータブル記憶装置は、このポータブル記憶装置内のデータの流れを制御するためのデジタルスイッチ回路と、デジタルスイッチ回路に結合され、データを記憶するための不揮発性メモリモジュールと、デジタルスイッチ回路に結合されて、ポータブルデータ記憶装置がホストデバイスを用いてデータ転送するのに使用できるようにするインターフェースと、デジタルスイッチ回路に結合されて、デジタルスイッチ回路を制御するマイクロコントローラと、マイクロコントローラに結合されて、データをワイヤレス送信/受信するワイヤレス通信モジュールとを含む。
【0007】
デジタルスイッチ回路の複数の離散モードのうちの少なくとも1つのモードでデジタルスイッチ回路がデータをマイクロコントローラからそらしてマイクロコントローラでの処理負荷を減らすように、マイクロコントローラは、複数の離散モードの間でトグル切り替えするように構成されていることは有利である。
【0008】
デジタルスイッチ回路の複数の離散モードは、デジタルスイッチ回路によりインターフェース、デジタルスイッチ回路および不揮発性メモリモジュールを介してデータが導かれ得るようにする、ホストデバイスと不揮発性メモリモジュールとの間のデータ記憶/検索のための第1のモード、デジタルスイッチ回路によりデジタルスイッチ回路、マイクロコントローラおよびワイヤレス通信モジュールを介してデータが導かれ得るようにする、不揮発性メモリモジュールと遠隔データリポジトリとの間のワイヤレスデータ送信/受信のための第2のモード、デジタルスイッチ回路によりインターフェースおよびデジタルスイッチ回路を介して命令が導かれ得るようにする、ホストデバイスとマイクロコントローラとの間の命令の送信のための第3のモードなどとすることができる。マイクロコントローラはホストデバイスから命令を受信することが好ましい。
【0009】
マイクロコントローラでの処理負荷を最小化することにより、マイクロコントローラによる発熱とホストデバイスから生じる電力消費との両方が低減されることは有利である。ホストデバイスは、たとえば、デジタルカメラ、携帯電話、測位航法装置、デスクトップコンピュータ、ポータブルコンピュータなどでもよい。
【0010】
不揮発性メモリモジュールでのデータ記憶/検索は、マイクロコントローラを通過することなしに、第1のモードで直接の形で実行することができる。
【0011】
別の態様では、ワイヤレス機能を備えたポータブル記憶装置内でデータを記憶するための方法が提供される。本ポータブル記憶装置は、このポータブル記憶装置内のデータの流れを制御するためのデジタルスイッチ回路と、デジタルスイッチ回路に結合され、データを記憶するための不揮発性メモリモジュールと、デジタルスイッチ回路に結合されて、ポータブルデータ記憶装置がホストデバイスを用いてデータ転送するのに使用できるようにするインターフェースと、デジタルスイッチ回路に結合されて、デジタルスイッチ回路を制御するマイクロコントローラと、マイクロコントローラに結合されて、データをワイヤレス送信/受信するワイヤレス通信モジュールとを含む。
【0012】
本方法は、モードA、モードBおよびモードCの3つの離散モードを好ましくは含む。モードAは、マイクロコントローラによってデジタルスイッチ回路をトグル切り替えして、ホストデバイスと不揮発性メモリモジュールとの間のデータ記憶/検索のために、インターフェース、デジタルスイッチ回路および不揮発性メモリモジュールを介してデータが導かれ得るようにすることを含み得る。モードBは、マイクロコントローラによってデジタルスイッチ回路をトグル切り替えして、不揮発性メモリモジュールと遠隔データリポジトリとの間のワイヤレスデータ送信/受信のために、デジタルスイッチ回路、マイクロコントローラおよびワイヤレス通信モジュールを介してデータが導かれ得るようにすることを含み得る。最後に、モードCは、マイクロコントローラによってデジタルスイッチ回路をトグル切り替えして、ホストデバイスとマイクロコントローラとの間の命令の送信のために、インターフェースおよびデジタルスイッチ回路を介して命令が導かれ得るようにすることを含み得る。デジタルスイッチ回路が、モードAで、データをマイクロコントローラからそらし、マイクロコントローラでの処理負荷を最小化することは有利である。
【0013】
マイクロコントローラでの処理負荷を最小化することにより、マイクロコントローラによる発熱とホストデバイスから生じる電力消費との両方が低減されることは有利である。ホストデバイスは、たとえば、デジタルカメラ、携帯電話、測位航法装置、デスクトップコンピュータ、ポータブルコンピュータなどでもよい。
【0014】
好ましくは、不揮発性メモリモジュールでのデータ記憶は、マイクロコントローラを通過することなしにモードAで直接の形で実行される。
【0015】
本発明が完全に理解され、容易に実用的に運用され得るように、次に、非限定的例を用いて例示的実施形態のみが説明され、その説明は添付の説明図を参照する。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】本発明の装置の好ましい実施形態を示す概略図である。
【
図2】本発明の方法のプロセスの流れを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
好ましい一実施形態によれば、
図1に、ワイヤレス機能を備えたポータブルデータ記憶装置20の概略図が示される。ポータブルデータ記憶装置20は、SDデータ記憶カードまたはCFデータ記憶カードのいずれかと同一の物理フォームファクタを有し得る。次のパラグラフで詳述するようなポータブルデータ記憶装置20の不可欠な構成要素が任意の形状の物理ケーシング内に機能的に組み込まれ得る限り、ポータブルデータ記憶装置20の他の物理フォームファクタもまた可能であり得ることに留意されたい。ポータブルデータ記憶装置20は、記憶カードの形態である必要はないことにも留意されたい。それは、任意のポータブルデータ記憶装置の形態でもよい。
【0018】
ポータブル記憶装置20は、ポータブル記憶装置20内のデータの流れを制御するためのデジタルスイッチ回路28を含む。デジタルスイッチ回路28は、回路構成要素の任意の適切な組合せを備えることができ、任意の適切な回路配置を使用することができる。デジタルスイッチ回路28は、ポータブル記憶装置20の物理ケーシング内に適合することができる単一の市販の構成要素でもよい。
【0019】
ポータブル記憶装置20はまた、デジタルスイッチ回路28に結合された不揮発性メモリモジュール36も含み、不揮発性メモリモジュール36はデータを記憶することを目的とする。不揮発性メモリモジュール36は、ハードディスクがポータブル記憶装置20の物理ケーシング内に収容可能である場合、ハードディスクでもよいが、不揮発性メモリモジュール36は固体(フラッシュ)メモリの形態であることが多い。不揮発性メモリモジュール36を制御するためのメモリコントローラ34が存在してもよい。
【0020】
ホストデバイス22を用いたデータ転送にポータブルデータ記憶装置20が使用され得るようにするためのデジタルスイッチ回路28に結合されたインターフェース24もまた存在する。ホストデバイス22は、たとえば、デジタルカメラ、携帯電話、測位航法装置、デスクトップコンピュータ、ポータブルコンピュータなどを含み得る。インターフェース24は、ポータブル記憶装置20とホストデバイス22との間で直接接続またはワイヤレス接続のいずれかを可能にすることができる。インターフェース24は、好ましくは、2メガバイト/秒を超える転送速度でのデータの転送を可能にする1つのタイプである。この態様は、ポータブル記憶装置20が高速写真撮影のためまたは4ギガバイトを超えるデータの記憶量/転送量のためのいずれかに使用される場合に、実用上かなり重要である。インターフェース24は、インターフェース24を制御するためのインターフェースコントローラ26に結合される。
【0021】
ポータブル記憶装置20はまた、デジタルスイッチ回路28を制御するためのデジタルスイッチ回路28に結合されたマイクロコントローラ30を含む。マイクロコントローラ30は、ホストデバイス22から命令を受信し、その結果として、ポータブル記憶装置20内のすべての不可欠なプロセスを制御することによって、命令による適切な機能を実行する。マイクロコントローラ30は、インターフェースコントローラ26の機能を実行することができることに留意されたい。マイクロコントローラ30はまた、本明細書の後の部分で説明されるいくつかのモードでデジタルスイッチ回路28を制御するように構成されている。データのワイヤレス送信/受信のためにマイクロコントローラ30に結合されたワイヤレス通信モジュール32もまた存在する。ワイヤレス通信モジュール32は、データのワイヤレス送信/受信を目的とし、たとえば、超広帯域無線、Bluetooth(登録商標)、携帯電話ネットワーク、Wi−fiなどのワイヤレス通信技術を使用する。
【0022】
マイクロコントローラ30は、デジタルスイッチ回路28の3つの離散モードの間でトグル切り替えするように構成されている。デジタルスイッチ回路28の3つの離散モードの各々は、ポータブルデータ記憶装置20の特定のタスクを実行するためにトグル切り替えされる。ポータブルデータ記憶装置20の特定のタスクは、ホストデバイス22と不揮発性メモリモジュール36との間のデータ記憶/検索と、不揮発性メモリモジュール36と遠隔データリポジトリ38との間のワイヤレスデータ送信/記憶と、ホストデバイス22とマイクロコントローラ30との間の命令の送信とを含み得る。遠隔データリポジトリ38は、同様のホストデバイス22またはオンライン記憶施設のいずれかを含み得ることを理解されたい。
【0023】
ホストデバイス22と不揮発性メモリモジュール36との間のデータ記憶/検索のための第1のモードでは、デジタルスイッチ回路28が、インターフェース24、デジタルスイッチ回路28および不揮発性メモリモジュール36を介してデータが導かれ得るようにする。第1のモードでのデータの流れは、第1の両方向矢印の付いた線40によって表される。ホストデバイス22と不揮発性メモリモジュール36との間のデータの流れはマイクロコントローラ30を通過しないので、デジタルスイッチ回路28は、第1のモードでは、マイクロコントローラ30からデータをそらし、マイクロコントローラ30での処理負荷を最小化することを理解されたい。マイクロコントローラ30での処理負荷を最小化することは、マイクロコントローラ30による発熱と電力消費(ホストデバイス22から生じる)との両方を低減することを理解されたい。データはマイクロコントローラ30を通過しないので、不揮発性メモリモジュール36でのデータ記憶/検索は第1のモードで直接の形で実行されることにも留意されたい。
【0024】
不揮発性メモリモジュール36と遠隔データリポジトリ38との間のワイヤレスデータ送信/受信のための第2のモードでは、デジタルスイッチ回路28は、デジタルスイッチ回路28、マイクロコントローラ30およびワイヤレス通信モジュール32を介してデータが導かれ得るようにする。第2のモードでのデータの流れは、第2の両方向矢印の付いた線42によって表される。デジタルスイッチ回路28は、第2のモードでは、データをマイクロコントローラ30にそらすことを理解されたい。第2のモードでは、マイクロコントローラ30が起動されてワイヤレス通信モジュール32を制御し、したがって、マイクロコントローラ30を介してデータを渡すことは、追加の電力消費(ホストデバイス22から生じる)を必要としない。
【0025】
ホストデバイス22とマイクロコントローラ30との間の命令の送信のための第3のモードでは、デジタルスイッチ回路28は、インターフェース24およびデジタルスイッチ回路28を介して命令が導かれ得るようにする。第3のモードでの命令の流れは、第3の両方向矢印の付いた線44によって表される。マイクロコントローラ30は、適切な形でポータブルデータ記憶装置20を制御するために、ホストデバイス22から命令を受信するので、デジタルスイッチ回路28は、第3のモードでは、マイクロコントローラ30にデータをそらすことを理解されたい。
【0026】
デジタルスイッチ回路28のそれらの3つの離散モードは、マイクロコントローラ30が必要なときにのみ起動されることを確保し、それによって、マイクロコントローラ30での処理負荷を最小化することを理解されたい。
【0027】
前述の3つの離散モードは、順次にトグル切り替えされて、ポータブルデータ記憶装置20の1つまたは複数の特定のタスクを実行できるようにすることができることを理解されたい。いずれのモードにデジタルスイッチ回路28がトグル切り替えされるかは、ホストデバイス22からマイクロコントローラ30に送信される命令に依存する。マイクロコントローラ30は、ホストデバイス22から命令を受信した後、デジタルスイッチ回路28を適切なモードにトグル切り替えする。たとえば、デジタルスイッチ回路28は、命令がホストデバイス22から送信されるときはいつでも、第3のモードにトグル切り替えされる必要があることになる。その後に、デジタルスイッチ回路28は、ホストデバイス22から送信される命令に応じて、第1のモードまたは第2のモードのいずれかにトグル切り替えされ得る。
【0028】
図2を参照すると、ワイヤレス機能を備えたポータブル記憶装置内でデータを記憶するための方法50の好ましい一実施形態のプロセスの流れが提供される。ポータブル記憶装置は、前のパラグラフで説明されたような形態でもよい。次のパラグラフで、方法50の説明をより明確にするために、
図1の参照ラベルが参照される。
【0029】
方法50は、モードA、モードBおよびモードCの3つの離散モードを含む。第1に、方法50は、ホストデバイス22から命令を受信するステップ(52)を含む。ホストデバイス22は、たとえば、デジタルカメラ、携帯電話、測位航法装置、デスクトップコンピュータ、ポータブルコンピュータなどを含み得る。命令がホストデバイス22から受信されるとき、デジタルスイッチ回路28のモードCがマイクロコントローラ30によってトグル切り替えされて(58)、命令をインターフェース24およびデジタルスイッチ回路28を介してマイクロコントローラ30に導かれ得るようにする。
【0030】
その後に、デジタルスイッチ回路28は、モードA(54)またはモードB(56)のいずれかにマイクロコントローラ30によってトグル切り替えされ、モードはホストデバイス22から受信される命令に依存する。
【0031】
したがって、命令がホストデバイス22と不揮発性メモリモジュール36との間のデータ記憶/検索に関する場合、デジタルスイッチ回路28は、マイクロコントローラ30によってモードAにトグル切り替えされ、それによって、デジタルスイッチ回路28はインターフェース24、デジタルスイッチ回路28および不揮発性メモリモジュール36を介してデータが導かれるようにする。別法として、命令が不揮発性メモリモジュール36と遠隔データリポジトリ38との間のワイヤレスデータ送信/受信に関する場合、デジタルスイッチ回路28は、マイクロコントローラ30によってモードBにトグル切り替えされ、それによって、デジタルスイッチ回路28は、デジタルスイッチ回路28、マイクロコントローラ30およびワイヤレス通信モジュール32を介してデータが導かれ得るようにする。遠隔データリポジトリ38は、同様のホストデバイス22、またはオンライン記憶施設のいずれかを含み得ることを理解されたい。
【0032】
ホストデバイス22と不揮発性メモリモジュール36との間のデータの流れはマイクロコントローラ30を通過しないので、デジタルスイッチ回路28は、マイクロコントローラ30からデータをそらし、マイクロコントローラでのモードAでの処理負荷を最小化することが理解されよう。マイクロコントローラ30での処理負荷を最小化することは、マイクロコントローラ30による発熱と電力消費(ホストデバイス22から生じる)との両方を低減することを理解されたい。データはマイクロコントローラ30を通過しないので、不揮発性メモリモジュール36でのデータ記憶/検索は第1のモードで直接の形で実行されることにも留意されたい。
【0033】
前述の説明は、例示的実施形態を説明したが、設計、建造および/または動作の詳細において多数の変更が本発明を逸脱することなしに行われ得ることが、当業者には理解されよう。