前記特定エリアは、コーナーに隣接した2つの辺に連なる略L字形状のエリア、コーナーからコーナーまでの辺に沿ったライン形状のエリア、又は1つの辺の一部を含むエリアであることを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
本発明の第1実施形態について、
図1乃至
図5に基づき説明する。
【0015】
図1は、第1実施形態の表示装置を示す機能ブロック図である。
図2は、同表示装置の正面図である。
【0016】
表示装置101は、タッチパネル102と、特定エリア設定手段103と、表示動作手段104と、メニュー表示手段105と、機能実行手段106とを備える。
【0017】
タッチパネル102は、各種の表示が可能な表示機能と、タッチによる入力が可能な入力機能を備えるパネルである。特定エリア設定手段103は、特定エリア102A、102B、102C、102Dをタッチパネル102の内周に設定する。この特定エリア102A、102B、102C、102Dは、タッチパネル102の内側に、コーナーに隣接した2つの辺に連なる略L字形状のもので、4箇所に設定されている。表示動作手段104は、タッチパネル102内の特定エリア102A、102B、102C、102Dにタッチされたことを検知したときに、メニュー表示手段105を動作させる。また、メニュー表示手段105は、実行可能な機能を選択できるメニューを画面に表示させる。このメニューは、この表示装置がパソコン(パーソナルコンピュータ)と接続されていない状態、または、パソコンのアプリケーションソフトが起動していない状態では、その表示装置101の設定を行うためのメニューである。また、タッチパネル102の下方の2箇所にスピーカ107が配置されている。
【0018】
図3は、第1実施形態の表示装置において、特定エリアにタッチされた状態を示す説明図である。また、
図4は、同表示装置において、異なる特定エリアにタッチされた状態を示す説明図である。
【0019】
図3は、ユーザが指先301で、特定エリア102Cにタッチする様子を示している。この
図3に示すように、ユーザが指先301で、特定エリア102Cにタッチすると、表示動作手段104がこのタッチを検知する。タッチを検知すると、表示動作手段104がメニュー表示手段105を動作させるので、タッチパネル102にメニュー102Eを表示させる。
【0020】
このメニュー102Eは、表示装置101の設定に関するメニューであり、例えば、上下方向、左右方向、水平サイズの全てを自動的に調節する「自動調節」、左右方向の表示位置を調節する「左右方向の表示調節」、上下方向の表示位置を調節する「上下方向の表示調節」、左右の画面サイズがあっていないとき調節する「水平サイズ」、音量を調節するための「スピーカ音量調節」が表示されている。ユーザは、この表示されているメニュー102Eのうち、ひとつを選択し、実行させることができる。この選択は、特定エリア102Cをタッチした指先301をそのままスライドさせて、実行を希望する機能上で指先301を離すことで選択することができる。つまり、ユーザは、ドラッグによって、実行したい機能を選択することができる。
【0021】
図4は、ユーザが指先301で、特定エリア102Dにタッチする様子を示している。この
図4に示すように、ユーザが指先301で、特定エリア102Dにタッチすると、表示動作手段104がこのタッチを検知し、メニュー表示手段105を動作させるので、メニュー102Fが表示される。
【0022】
このメニュー102Fは、
図3に示すメニュー102Eとは異なるメニューである。このメニュー102Fは、例えば、明るさを調節する「明るさ調節」、コントラストを自動調節やマニュアル調節するための「コントラスト調節」、赤色を調節する「R調節」、緑色を調節する「G調節」、青色を調節する「B調節」が表示されている。
図3で説明したように、ユーザは、この表示されているメニュー102Fのうち、ひとつの機能を、指先301のスライドとその指先301を離すことにより選択し、実行させることができる。
【0023】
このように構成された表示装置101の動作状態について、主に
図5に沿って説明する。この
図5は、第1実施形態の表示装置の動作を示すフローチャートである。
【0024】
ユーザは、この表示装置101のタッチパネル102に、メニューを表示させるための特定エリアが、特定エリア設定手段103によって設定されていることを認識している。これは、ユーザが、表示装置101の取扱説明書に記載されている説明を読んでいるからである。
【0025】
最初に、タッチパネル102にタッチされたか否かを、表示動作手段104が検知する(ステップ501、以下「ステップ」を「S」と記す)。
【0026】
ユーザが指先301でタッチパネル102にタッチし(S501のYes)、そのタッチした位置が、特定エリア設定手段103によって設定された特定エリア内である場合(S502のYes)、その特定エリアに対応した実行可能なメニューが表示される(S503)。例えば、タッチされた位置が特定エリア102Cであれば、メニュー表示手段105は、
図3に示すようにメニュー102Eを、そのタッチした特定エリア102Cから中央側へ延びるように、表示させる。また、タッチされたのが特定エリア102Dであれば、メニュー表示手段105は、
図4に示すようにメニュー102Fを、そのタッチした特定エリア102Dから中央側へ延びるように、表示させる。
【0027】
そして、ユーザが動作させたいメニューの機能の上まで指先301をスライドさせて離すと、メニューで表示されている機能のうちひとつを選択したと機能実行手段106が判別する(S504のYes)。そして、機能実行手段106はその選択された機能を実行する(S505)。その機能が、
図3に示す「左右方向の表示を調節」であれば、ユーザは表示に従って、表示画面の左右位置を調節することができる。また、その機能が、
図4に示す「コントラスト調節」であれば、ユーザは表示に従って、画面のコントラストを調節することができる。
【0028】
選択した機能の実行(S505)が終了し、その後、タッチパネル102にタッチするようなことがなければ、図示しない制御装置により、終了と判断される(S506のYes)。
【0029】
また、S502で、タッチした位置が特定エリアではない場合(S502のNo)、機能実行手段106は、タッチした位置に対して予め設定している機能を実行し(S507)、処理がS506に進む。S507で、タッチした位置に対して、機能が設定されていない場合は、何も動作せず、処理がS506へ進む。
【0030】
このように動作する表示装置101では、タッチパネル102内に、そのメニューを表示させるためのアイコンを表示していないので、また、表示する必要もないので、表示面積を狭める恐れはない。このため、表示部分を有効活用することができる。また、メニュー表示のために別体のスイッチを配置せずに、タッチパネル102本来の機能を活用しているので、別体のスイッチを配置する必要がなくなり、表示装置101の価格を抑えることができる。
【0031】
更に、メニューを表示させる動作(タッチする動作)と、メニューのうちのひとつを選択する動作(スライドする動作)とが、連続しているため、操作性が向上している。つまり、メニューを表示させる別体のスイッチをタッチパネルの外側に配置している表示装置(特許文献1参照)では、一旦、別体のスイッチを押した後、タッチパネルの所定の部分をタッチするというように、動作が一旦途切れてしまうが、この表示装置101では、その動作の途切れをなくすることができる。また、動作が連続しているため、この表示装置101では、操作ステップをより低減できるユーザーインターフェースとすることができる。
【0032】
更に、ユーザが特定エリアにタッチした際に、タッチした特定エリアから中央側へ延びるようにメニューが表示されるように表示制御しているので、メニューを引き出したような表示となり、直感的に解りやすい表示とすることができる。
【0033】
この第1実施形態では、その特定エリア102A〜102Dを、略L字形状のエリアに設定した例で説明したが、特定エリアの設定を種々変更することも考えられる。
【0034】
例えば、
図6に示すように、特定エリア102G、102H、102I、102Jを、コーナーからコーナーまでの内周に沿ったライン形状のエリアに設定することが考えられる。
【0035】
また、
図7に示すように、特定エリア102K、102L、102M、102N、102O、102P、102Q、102Rを、8つのエリアに設定することも考えられる。このように、表示装置101が比較的大きいものであれば、この
図7のように、8つのエリアを設定することが可能である。これらの8つのエリアを、パソコン上で動作するアプリケーションプログラムのプルダウンメニューを夫々表示させる特定エリアとして設定することもできる。このように設定した場合、プルダウンメニューを示す表示やアイコンを表示せずに済むため、画面を更に広く利用することができる。
【0036】
更に、
図8に示すように、特定エリア102S、102T、102U、102Vを、1つの辺の一部を含むエリアに設定することもできる。この
図8に示す特定エリア102S、102T、102U、102Vは、そのコーナー部分を除いたエリアに設定している。
【0037】
次に、本発明の第2実施形態について、
図9乃至
図18に基づき説明する。
【0038】
図9は、第2実施形態の通信端末を示す機能ブロック図である。
図10は、同通信端末の正面図である。
図11は、同通信端末の表示装置を上部にスライドさせた状態を示す正面図である。
図12は、同通信端末の表示装置を上部にスライドさせた状態を示す正面図である。
【0039】
図9に示す通信端末900は、タッチパネル902を有する表示装置901と、特定エリア設定手段903と、表示動作手段904と、メニュー表示手段905と、機能実行手段906と、通信部907とを備える。
【0040】
タッチパネル902は、各種の表示が可能な表示機能と、タッチによる入力が可能な入力機能を備えるパネルである。特定エリア設定手段903は、特定エリア902A、902B、902C、902Dをタッチパネル902の内周に設定する。表示動作手段904は、タッチパネル902内の特定エリア902A、902B、902C、92Dにタッチされたことを検知したときに、メニュー表示手段905を動作させる。また、メニュー表示手段905は、実行可能な機能を選択できるようメニューをタッチパネル902に表示させる。このメニューは、ブラウザが起動している状態では、そのブラウザに対して実行可能な機能のメニューであり、メール機能が起動している場合は、そのメール機能に対して実行可能な機能のメニューである。また、特定エリア設定手段903は、特定エリア毎に表示させるメニューを設定している。このため、特定エリア902Aがタッチされたときに表示されるメニューと、特定エリア902Cがタッチされたときに表示されるメニューとは異なるように設定されている(例えば、
図14、
図15参照)。機能実行手段906は、ユーザに選択された機能を実行する。これら特定エリア設定手段903と表示動作手段904とメニュー表示手段905と機能実行手段906とは、CPU(Central Processing Unit)等の演算装置やメモリや各種電子装置を使用して構成している。また、図示しない制御装置により、全体の動作が制御されている。
【0041】
通信部907は、音声通信やデータ通信をする際に、基地局と無線で通信する無線式の通信部である。
【0042】
図10、
図11、
図12に示すように、通信端末900は、表示装置901と、端末本体908とで構成されている。表示装置901は、端末本体908に対し、スライド可能に取り付けられている。表示装置901は、音声通信の際に相手の音声を出力するレシーバ909を備えている。また、端末本体908は、入力装置としての複数のキー910や、音声通信の際にユーザの声を送るためのマイク911を備えている。
【0043】
図13は、通信端末のタッチパネルを示す正面図である。
図14は、同通信端末において、ブラウザを使用した状態の画面変遷を示す説明図である。
図15は、同ブラウザを使用した状態の異なる画面変遷を示す説明図である。
図16は、同通信端末において、メール機能を使用した状態の画面変遷を示す説明図である。
図17は、同メール機能を使用した状態の異なる画面変遷を示す説明図である。
【0044】
図13に示すように、タッチパネル902の内周には、特定エリア設定手段903により特定エリアが4箇所設定されている。そして、そのエリアの形状は、コーナーに隣接した2つの辺に連なる略L字形状である。
【0045】
図14に示すように、ブラウザが使用されているときは、表示器でもあるタッチパネル902には、ブラウザ画面1401が表示されている。このとき、ユーザが、特定エリア902Aをタッチすると、メニュー1402がそのタッチした特定エリア902Aから中央側へ延びるように表示される。
【0046】
ここで、ユーザが指先をタッチパネル902から離すと、メニュー1402は消え、表示は、特定エリア902Aがタッチされる前のブラウザ画面1401に戻る。
【0047】
また、ここで、ユーザが指先をタッチパネル902から離さずにスライドさせ、「戻る」のところで指先をタッチパネル902から離すと、メニュー1402で表示した「戻る」の機能が実行される。「戻る」の機能は、ひとつ前のブラウザ画面に戻る機能であるため、1つ前のブラウザ画面1403が表示される。
【0048】
図15に示すように、特定エリア902Cをユーザが指先でタッチすると、
図14で示したメニューとは異なるメニュー1501が表示される。このとき、メニュー1501はタッチした特定エリア902Cから中央側へ延びるように、表示される。
【0049】
ユーザが、指先をタッチパネル902から離さずに「お気に入り登録」までスライドして、この部分で指先を離すと、「お気に入りに登録します」を示す画面1502が表示されて、表示している画面のURL(Uniform Resource Locator)がお気に入りに登録される。お気に入りに登録されていれば、ユーザは、この登録されているURLを指定することにより、簡単に閲覧したいWEB(World Wide Webの略称)ページを閲覧することができる。
【0050】
図16に示すように、メール機能が使用されているときは、表示器でもあるタッチパネル902には、メール機能に関する画面が表示されている。この表示されている画面は、メール機能に関する画面のうち、返信メール編集画面1601である。このとき、ユーザが、特定エリア902Bをタッチすると、メニュー1602がそのタッチした部分から中央側へ延びるように表示される。この場合、メニュー1602で示される機能は1種類だけであり、その機能は、返信元メールの継続した表示である。また、このときのメニュー1602は、返信元メールの表示画面となっている。
【0051】
ここで、ユーザが指先をタッチパネル902から離すと、メニュー1602は消え、特定エリア902Bがタッチされる前の返信メール編集画面1601だけが表示される。
【0052】
また、ここで、ユーザが指先をタッチパネル902から離さずにスライドさせ、メニュー1602のところで指先を離すと、返信元メール画面(メニュー1602)が継続して表示される。返信元メールの内容をユーザが確認し、ユーザは最初にタッチした特定エリア902Bを再びタッチすると、返信元メール画面(メニュー1602)は消え、タッチパネル902には、返信メール編集画面1601だけの表示となる。
【0053】
図17に示すように、メール機能が使用されていて、タッチパネル902に、返信メール編集画面1601が表示されている状態において、ユーザが指先で、特定エリア902Dをタッチすると、メニュー1701がそのタッチした部分から中央側へ延びるように表示される。
【0054】
ここで、ユーザが指先をタッチパネル902から離すと、メニュー1701が消え、表示は、特定エリア902Dがタッチされる前の返信メール編集画面1601だけになる。
【0055】
また、ここで、ユーザが指先をタッチパネル902から離さずにスライドさせ、「一時保管」のところで指先を離すと、「一時保管します。」の表示画面1702が表示されて、編集中の返信メールが一時保管される。この一時保管により、ユーザは、一時保管された返信メールを、再度呼び出して、編集することができる。
【0056】
このように構成された携帯端末900の動作について、主に
図18に沿って説明する。この
図18は、第2実施形態の通信端末の動作を示すフローチャートである。
【0057】
最初に、タッチパネル902にタッチされたか否かを、表示動作手段904が検知する(S1801)。ユーザが指先でタッチパネル902にタッチし(S1801のYes)、そのタッチした位置が、特定エリア設定手段903で設定された特定エリア902Aの範囲内であると表示動作手段904が検知した場合(S1801のYes)、メニュー表示手段905は、その特定エリア902Aに対応したメニューを表示させる。そして、そのメニューのうち、動作させたいメニューの上まで、指先をスライドさせて離すと、その機能が選択されたことになる。そして、選択された機能は、機能実行手段906により実行される(S1805)。
【0058】
これらS1801、S1802、S1803、S1804、S1805の動作の具体例については、ブラウザを使用しているときの
図14が挙げられる。この
図14に示すように、特定エリア902Aがタッチされると、メニュー1402が表示される。更に、メニュー1402のうち「戻る」が選択されると、ひとつ前の画面1403が表示される。
【0059】
S1802で、タッチ位置が特定エリア902Aではない場合(S1802のNo)、表示動作手段904は、次にタッチ位置が特定エリア902Bであるか否かを検知する(S1806)。タッチ位置が特定エリア902Bであれば(S1806のYes)、メニュー表示手段905が、特定エリア902Bに対応したメニューを表示させる(S1807)。表示したメニューのうち、ユーザがひとつの機能を選択すると(S1808のYes)、機能実行手段906は、ユーザが選択した機能を実行する(S1805)。
【0060】
これらS1806、S1807、S1808、S1805の動作の具体例については、メール機能を使用しているときの
図16が挙げられる。この
図16に示すように、特定エリア902Bがタッチされると、メニュー1602が表示される。この場合のメニュー1602は、返信元メールを継続して表示する機能のひとつだけである。更に、ユーザが、この返信元メールを表示する機能を、指先をスライドさせて離すことにより選択すると、機能実行手段906がその機能を実行し、返信元メールを表示したままとする。
【0061】
次に、S1806で、タッチ位置が特定エリア902Bではない場合(S1806のNo)、タッチ位置が特定エリア902Cまたは902Dであるか否かを、表示動作手段904が検知する(S1809)。タッチ位置が特定エリア902Cまたは902Dであれば(S1809のYes)、メニュー表示手段905が特定エリア902Cまたは902Dに対応したメニューを表示させる。表示されたメニューの中で、ユーザがメニューを選択すると(S1811のYes)、機能実行手段906はユーザが選択した機能を実行する(S1805)。
【0062】
これらS1809、S1810、S1811、S1805の動作の具体例については、
図15や
図17が挙げられる。
図15はブラウザが使用されている場合について示しており、特定エリア902Cがタッチされると、メニュー1501が表示される。更に、メニューのうち「お気に入り登録」が選択されると、表示中のURLがお気に入りに登録される。また、
図17は、メール機能が使用されている場合について示しており、特定エリア902Dがタッチされると、メニュー1701が表示され、更に、メニュー1701のうち「一時保管」が選択されると、編集途中の返信メールが一時保管される。
【0063】
タッチ位置が特定エリア902Cでも、902Dでもない場合は(S1809のNo)、タッチした位置が、特定エリア902A、902B、902C、902Dの何れでもない部分であるため、そのタッチした位置に設定されている機能を実行する(S1812)。この例として、ブラウザを使用している際に、そのリンクが設定されている部分をタッチする例がある。タッチした場合は、リンクの設定されているページが表示される。また、タッチした位置に機能が特に設定されていない場合は、図示しない制御装置が何も実行せずに終了か否かを判断する(S1813)。S1813で終了ではないと判断されると、制御がS1801に移行する。
【0064】
以上説明したように、この通信端末900の表示装置901は、次のような表示方法を採用している。
【0065】
その表示装置の表示方法は、各種の表示とタッチによる入力が可能なタッチパネル902を有する表示装置901において、複数の実行可能な機能をメニューとして表示し、選択された機能を実行させる表示装置901の表示方法である。この表示装置901の表示方法は、更に、特定エリア設定ステップと、メニュー表示ステップと、機能実行ステップとを備える。
【0066】
特定エリア設定ステップは、タッチパネル902の内周に特定エリア902A、902B、902C、902Dを設定するステップである。また、メニュー表示ステップは、特定エリア902A、902B、902C、902Dがタッチされると、その特定エリア902A、902B、902C、902Dに対し予め設定したメニューを表示するステップである。更に、機能実行ステップは、メニュー表示ステップにより表示されたメニューの中のひとつが選択されたと判別したときに、選択された機能を実行するステップである。
【0067】
また、この通信端末900の表示装置901は、各種の表示とタッチによる入力が可能なタッチパネル902を有する表示装置における表示制御用プログラムを採用している。この表示制御用プログラムは、特定エリア設定機能と、メニュー表示機能と、表示動作機能と、実行機能とをコンピュータに実現させるためのプログラムである。
【0068】
特定エリア設定機能は、タッチパネルの内周に特定エリアを予め設定する機能である。また、メニュー表示機能は、実行可能な機能を、メニューとして表示する機能である。また、表示動作機能は、特定エリアにタッチされたことを検知したときに、メニュー表示機能を動作させる機能である。更に、実行機能は、表示された前記メニューの中の機能のひとつが選択されたと判別したときに、選択された機能を実行する機能である。
【0069】
このような表示方法や表示制御用プログラムを採用すれば、この通信端末900は、メニューを表示させるためのアイコンを、タッチパネル902内に表示する必要が無く、限られた表示部分を有効利用できる。また、メニューを表示させるためのスイッチを別部材として取り付ける必要がなく、タッチパネル902の本来の機能を兼用しているので、価格の上昇を抑えた、安価な構成とすることができる。
【0070】
特に、この通信端末900は、携帯式の端末のため、そのタッチパネル902の大きさも限られている。しかし、このような表示方法や表示制御用プログラムを採用すれば、小さなタッチパネル902を、より有効活用することができる。
【0071】
また、この通信端末900では、そのメニューが選択されたことの判別を、特定エリアのタッチからスライドして最後までタッチしていた機能を選択された機能として判別するようにしている。このため、ユーザは、メニューを表示させるためのタッチと、機能を選択するためのスライド動作とを、連続的に行える。これにより、この発明によれば、動作が途切れにくく、操作性を損ねることを防止することができる。
【0072】
また、この第2実施形態の通信端末900では、通信部907は、データ通信や、音声通信を、基地局と無線で行うものであるが、この無線通信に限らず、有線で通信可能な電話やファクシミリ装置に、本発明を適応することができる。
【0073】
更に、第1実施形態や、第2実施形態で示した特定エリアに関し、タッチパネルに線で示されているように記載しているが、これは解りやすく説明するためのもので、必ずしも、特定のエリアを示す線は必要ない。特に、特定エリアを線で示していない場合は、線のない内周近辺まで表示として使用することができるので、タッチパネルを内周まで有効活用することができる。