【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明に従う化合物(A)の使用は、例えばこの化合物を有用植物の位置(locus)、例えば種子、茎、葉及び/若しくは植物の他の部分、並びに/又は植物の成長培地に施用することにより達成され得る。
【0012】
用語「根の成長を改善すること」は、一般的に、未処理の有用植物と常に比較して、根の成長を増加させ、それ故に以下の効果の1つ又はそれ以上を達成することを意味する:根の総質量の増加、根の平均長の増加、根の平均深さ(thickness)の増加、根の成長速度の増加、そしてまた二次根の増加(例えば根の数の増加(increaso)も)。
【0013】
本発明に従って改善された根の成長の結果は、より安定な植物の立毛(stands)、根による水及び栄養のより良好な取り込み、並びにそれ故に有用植物のより良好な全体の成長又はより良好な収量である。
【0014】
従って本発明の別の目的は、有用植物の安定な植物立毛を改善するため、又は有用植物の水及び栄養の取り込みを改善するため、又は有用植物の成長もしくは収量を改善するための、化合物(A)の使用である。
【0015】
植物発育を改変するための別の効果は、改善された根の成長の効果のより間接的で独立した結果であり、そしてまた、植物のより安定な立毛及び/又は植物の収量を改善する。
【0016】
従って、1つ又はそれ以上の化合物(A)の有用植物の位置への施用は、一般に、植物の価値ある茎の短縮を生じる。
【0017】
茎の短縮は、特に茎の直径が同じように短縮されない場合に、植物の立毛を安定化し、そして化合物(A)は、植物の立毛を改善して、それ故植物の倒伏損傷、特に植物の初期の倒伏損傷を回避するために茎安定化剤(特異的植物成長調節剤)として使用され得る。
【0018】
茎の短縮はまた、他の植物器官への栄養取り込みを改善し、それ故、他の植物器官又は植物の果実の収量を改善する。
【0019】
従って化合物(A)はまた、植物の収量を改善するための植物成長調節剤としても使用され得る。
【0020】
用語「化合物(A)」は、例えばWO−A−97/45016、WO−A−99/16744及びEP−A−365484並びにそれらに引用される参考文献から公知のいわゆる「アシルスルホンアミド薬害軽減剤」の群より選択される。好ましい化合物(A)は、式(I)
【化1】
〔式中、
XはCH又はNであり;
R
1は−CO−NR
5R
6、−NH−CO−R
7又は−NH−CO−NR
8R
9であり、
(R
2)
nは、nが1である場合、ラジカルR
2であり、又はnが1より大きい場合、基本環の異なる炭素環原子に結合したn個のラジカルR
2を表し、ここでR
2はそれぞれ互いに独立して、ハロゲン、(C
1−C
4)ハロアルキル、(C
1−C
4)ハロアルコキシ、ニトロ、(C
1−C
4)アルキル、(C
1−C
4)アルコキシ、(C
1−C
4)アルキルスルホニル、[(C
1−C
4)アルコキシ]カルボニル又は[(C
1−C
4)アルキル]カルボニルであり、
R
3は、水素、(C
1−C
4)アルキル、(C
2−C
4)アルケニル又は(C
2−C
4)アルキニル(alkinyl)であり、
(R
4)
mは、mが1の場合ラジカルR
4であり、又はmが1より大きい場合、基本環の異なる炭素環原子に結合したm個のラジカルR
4を表し、ここでR
4はそれぞれたがいに独立して、ハロゲン、ニトロ、(C
1−C
4)アルキル、(C
1−C
4)ハロアルキル、(C
1−C
4)ハロアルコキシ、(C
3−C
6)シクロアルキル、フェニル、(C
1−C
4)アルコキシ、シアノ、(C
1−C
4)アルキルチオ、(C
1−C
4)アルキルスルフィニル、(C
1−C
4)アルキルスルホニル、[(C
1−C
4)アルコキシ]カルボニル又は[(C
1−C
4)アルキル]カルボニルであり;
R
5は、水素、(C
1−C
6)アルキル、(C
3−C
6)シクロアルキル、(C
2−C
6)アルケニル、(C
2−C
6)アルキニル、(C
5−C
6)シクロアルケニル、フェニル若しくは窒素、酸素及び硫黄からなる群より選択される1〜3個のヘテロ原子を有する3〜6員ヘテロシクリルであり、ここで最後に言及された7つのラジカルはそれぞれ非置換であるか若しくはハロゲン、(C
1−C
6)アルコキシ、(C
1−C
6)ハロアルコキシ、(C
1−C
2)アルキルスルフィニル、(C
1−C
2)アルキルスルホニル、(C
3−C
6)シクロアルキル、(C
1−C
4)アルコキシカルボニル、[(C
1−C
4)アルキル]カルボニル及びフェニルからなり、そして環状基本ラジカルの場合には(C
1−C
4)アルキル及び(C
1−C
4)ハロアルキルからもなる群より選択される1、2若しくは3個のラジカルで置換され、
R
6は、水素、(C
1−C
6)アルキル、(C
3−C
6)シクロアルキル、(C
2−C
6)アルケニル若しくは(C
2−C
6)アルキニルであり、最後に言及された3つのラジカルはそれぞれ非置換であるか、若しくはハロゲン、ヒドロキシル、(C
1−C
4)アルキル、(C
1−C
4)アルコキシ及び(C
1−C
4)アルキルチオからなる群より選択される1、2若しくは3個のラジカルで置換され、又は
R
5及びR
6は、結合している窒素原子と一緒になって、ピロリジン−1−イル−若しくはピペリジン−1−イルを表し、
R
7は、水素、(C
1−C
6)アルキル、(C
3−C
6)シクロアルキルであり、ここで最後に言及された2つのラジカルはそれぞれ非置換であるか、又はハロゲン、(C
1−C
4)アルコキシ、(C
1−C
6)ハロアルコキシ及び(C
1−C
4)アルキルチオからなり、そして環状基本ラジカルの場合には(C
1−C
4)アルキル及び(C
1−C
4)ハロアルキルからもなる群より選択される1、2若しくは3個のラジカルで置換され、
R
8は、水素、(C
1−C
8)アルキル、(C
2−C
6)アルケニル、(C
2−C
6)アルキニル又は(C
3−C
8)シクロアルキルであり、ここで最後に言及された4つのラジカルは
それぞれ、非置換であるか又はハロゲン、(C
1−C
4)アルコキシ、(C
1−C
6)ハロアルコキシ及び(C
1−C
4)アルキルチオからなり、そして環状基本ラジカルの場合には(C
1−C
4)アルキル及び(C
1−C
4)ハロアルキルからもなる群より選択される1、2若しくは3個のラジカルで置換され、
R
9は、水素、(C
1−C
8)アルキル、(C
2−C
6)アルケニル、(C
2−C
6)アルキニル又は(C
3−C
8)シクロアルキルであり、ここで最後に言及された4つのラジカルはそれぞれ非置換であるか、又はハロゲン、(C
1−C
4)アルコキシ、(C
1−C
6)ハロアルコキシ及び(C
1−C
4)アルキルチオからなり、そして環状基本ラジカルの場合には(C
1−C
4)アルキル及び(C
1−C
4)ハロアルキルからもなる群より選択される1、2若しくは3個のラジカルで置換され、
nは0、1、2、3又は4であり、好ましくは0、1又は2であり、そして
mは0、1、2、3又は4であり、好ましくは1又は2である〕
の化合物又はその塩である。
【0021】
より好ましい化合物(A)は、式(Ia)
【化2】
〔式中、(R
2)
n、R
3、(R
4)
m、R
5、R
6 n及びmは、式(I)について定義されたとおりであり、そして好ましくは式中、
R
3は水素であり、
(R
4)
mは、mが1である場合ラジカルR
4であり、又はmが(and is)1より大きい場合、基本環の異なる炭素環原子に結合したm個のラジカルR
4を表し、ここでR
4はそれぞれ互いに独立して、ハロゲン、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、CF
3、(C
1−C
4)ハロアルコキシ又は(C
1−C
4)アルコキシであり、
R
5は、(C
1−C
6)アルキル又は(C
3−C
6)シクロアルキルであり、ここで最後に言及された2個のラジカルはそれぞれ非置換であるか、又はハロゲン、(C
1−C
4)アルコキシ、(C
1−C
4)ハロアルコキシ、(C
1−C
2)アルキルスルフィニル、(C
1−C
2)アルキルスルホニル、(C
3−C
6)シクロアルキル、(C
1−C
4)アルコキシカルボニル及び[(C
1−C
2)アルキル]カルボニルからなり、そして環状基本ラジカルの場合には(C
1−C
4)アルキル及び(C
1−C
4)ハロアルキルからもなる群より選択される1、2若しくは3個のラジカルで置換され、
R
6は、水素又は(C
1−C
4)アルキルであり、好ましくは水素であり、
mは、0、1又は2であり、好ましくは1又は2であり、そして
nは0である〕
の化合物又はその塩である。
【0022】
より好ましい式(Ia)の化合物又はその塩は、式中、
R
3が水素であり、そして
(R
4)
mが2−メトキシでありかつR
5がシクロプロピルであるか、又は
(R
4)
mが5−クロロ−2−メトキシでありかつR
5がシクロプロピルであるか、又は
(R
4)
mが2−メトキシでありかつR
5がエチルであるか、又は
(R
4)
mが5−クロロ−2−メトキシでありかつR
5がイソプロピルであるか、又は
(R
4)
mが2−メトキシでありかつR
5がイソプロピルであり、そして
R
6が水素であり、そして
nが0である、化合物である。
【0023】
このような化合物はWO99/16744から公知である。
【0024】
最も好ましい式(Ia)の化合物又はその塩は、式中、
R
3が水素であり、
(R
4)
mが2−メトキシであり、
R
5がシクロプロピルであり、
R
6が水素であり、そして
nが0である、化合物
(一般名「シプロスルファミド(cyprosulfamide)」)である。
【0025】
また、好ましい化合物(A)は、式(Ib)
【化3】
[式中、(R
2)
n、R
3、(R
4)
m、R
7、n及びmは、式(I)について定義されたとおりであり、そして好ましくは、式中、
R
3が水素であり、
(R
4)
mは、mが1である場合ラジカルR
4であり、又はmが(and is)1より大きい場合、基本環の異なる炭素環原子に結合したm個のラジカルR
4を表し、ここでR
4はそれぞれ互いに独立して、ハロゲン、(C
1−C
4)アルキル、CF
3、(C
1−C
4)ハロアルコキシ又は(C
1−C
4)アルコキシであり、
R
7は、(C
1−C
6)アルキル又は(C
3−C
6)シクロアルキルであり、最後に言及された2個のラジカルはそれぞれ非置換であるか、又はハロゲン、(C
1−C
4)アルコキシ、(C
1−C
6)ハロアルコキシ及び(C
1−C
4)アルキルチオからなり、そして(und
and)環状基本ラジカルの場合には(C
1−C
4)アルキル及び(C
1−C
4)ハロアルキルからもなる群より選択される1、2若しくは3個のラジカルで置換され、
mは0、1又は2であり、好ましくは1又は2であり、そして
nは0である]
の化合物又はその塩である。
【0026】
このような化合物はWO99/16744から公知である。
【0027】
また、好ましい化合物(A)は、上記式(Ic)、
【化4】
[式中、(R
2)
n、R
3、(R
4)
m、R
8、R
9、n及びmは、式(I)について定義されたとおりであり、そして好ましくは、式中、
R
3は水素であり、
(R
4)
mは、mが1である場合ラジカルR
4であり、又はmが1より大きい場合、基本環の異なる炭素環原子に結合したm個のラジカルR
4を表し、ここでR
4はそれぞれ互いに独立して、ハロゲン、(C
1−C
4)アルキル、CF
3、(C
1−C
4)ハロアルコキシ又は(C
1−C
4)アルコキシであり、好ましくはハロゲン、(C
1−C
4)アルキル、CF
3又は(C
1−C
4)アルコキシであり、
R
8は、水素、(C
1−C
8)アルキル、(C
2−C
6)アルケニル、(C
2−C
6)アルキニル又は(C
3−C
8)シクロアルキルであり、
R
9は、水素、(C
1−C
8)アルキル、(C
2−C
6)アルケニル、(C
2−C
6)アルキニル又は(C
3−C
8)シクロアルキルであり、
mは、0、1又は2であり、好ましくは1又は2であり、そして
nは0である]
の化合物又はその塩である。
【0028】
このような化合物はEP−A−365484から公知であり、例えば具体的には
1−[4−(N−2−メトキシベンゾイルスルファモイル)フェニル]−3−メチル−ウレア、
1−[4−(N−2−メトキシベンゾイルスルファモイル)フェニル]−3,3−ジメチル−ウレア、
1−[4−(N−4,5−ジメチルベンゾイルスルファモイル)フェニル]−3−メチル−ウレアである。
【0029】
適切な無機酸又は有機酸(例えば、HCl、HBr、H
2SO
4又はHNO
3またシュウ酸又はスルホン酸も)を塩基性基(例えば、アミノ又はアルキルアミノ)に加えることにより、式(I)の化合物は塩を形成し得る。脱プロトン化形態で存在する適切な置換基(例えば、スルホン酸又はカルボン酸)は、それらの部分がプロトン化され得る基(例えばアミノ基)と内部塩を形成し得る。塩は、適切な置換基(例えば、スルホン酸又はカルボン酸)の水素又は−SO
2NHCO−基の酸性水素原子を、農業的に適切なカチオンで置き換えることによっても形成され得る。これらの塩は、例えば、金属塩、特にアルカリ金属塩又はアルカリ土類金属塩、特にナトリウム塩及びカリウム塩、あるいはアンモニウム塩、又は有機アミンとの第四級アンモニウム塩である。
【0030】
添付の特許請求の範囲を含む本特許明細書において、上述の置換基は、以下の意味を有する:
ハロゲンはフッ素、塩素、臭素又はヨウ素を意味する。
【0031】
ラジカルの名称の前の用語「ハロ」は、このラジカルが部分的又は完全にハロゲン化されている、すなわちいずれかの組み合わせでF、Cl、Br又はIでハロゲン化されていることを意味する。
【0032】
「(C
1−C
6)アルキル」という表現は、1、2、3、4、5又は6個の炭素原子(括弧内のC原子の範囲で示される)を有する非分枝鎖又は分枝鎖の非環状飽和炭化水素ラジカルを意味し、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、1−ブチル、2−ブチル、2−メチルプロピル又はtert−ブチルラジカルである。「アルコキシアルキル」のような複合ラジカルにおけるアルキル基に同じことがあてはまる。
【0033】
アルキルラジカルは、複合基においても、別に定義されていなければ、好ましくは1〜4個の炭素原子を有する。
【0034】
「(C
1−C
6)ハロアルキル」は、1個又はそれ以上の水素原子が同じ数の同一又は異なるハロゲン原子で置き換えられている、表現「(C
1−C
6)アルキル」で述べられるアルキル基を意味し、例えばモノハロアルキル、ペルハロアルキル、CF
3、CHF
2、CH
2F、CHFCH
3、CF
3CH
2、CF
3CF
2、CHF
2CF
2、CH
2FCHCl、CH
2Cl、CCl
3、CHCl
2又はCH
2CH
2Clである。
【0035】
「[(C
1−C
4)アルコキシ](C
1−C
6)アルキル」は、1つ又はそれ以上の(C
1−C
4)アルコキシ基、好ましくは1つの(C
1−C
4)アルコキシ基で置換された(C
1−C
6)アルキルを意味する。
【0036】
「(C
1−C
6)アルコキシ」は、その炭素鎖が表現「(C
1−C
6)アルキル」で示された意味を有するアルコキシ基を意味する。「ハロアルコキシ」は、例えば、OCF
3、OCHF
2、OCH
2F、CF
3CF
2O、OCH
2CF
3又はOCH
2CH
2Clである。
【0037】
「(C
2−C
6)アルケニル」は、この示された範囲に対応する数の炭素原子を有し、かつそれぞれの不飽和ラジカルのいずれかの位置に位置し得る少なくとも1つの二重結合を含む、非分枝鎖又は分枝鎖の非環状炭素鎖を意味する。従って「(C
2−C
6)アルケニル」は、例えば、ビニル、アリル、2−メチル−2−プロペニル、2−ブテニル、ペンテニル、2−メチルペンテニル又はヘキセニル基を示す。
【0038】
「(C
2−C
6)アルキニル」は、この示された範囲に対応する数の炭素原子を有し、かつそれぞれの不飽和ラジカルのいずれかの位置に位置し得る1つの三重結合を含む、非分枝鎖又は分枝鎖の非環状炭素鎖を意味する。従って「(C
2−C
6)アルキニル」は、例えばプロパルギル、1−メチル−2−プロピニル、2−ブチニル又は3−ブチニル基を示す。
【0039】
「(C
3−C
6)シクロアルキル」は、単環式アルキルラジカル、例えばシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル又はシクロヘキシルラジカルを示す。
【0040】
「(C
4−C
6)シクロアルケニル」は、4〜6個の炭素原子を有する炭素環式非芳香族で部分的に不飽和の環、例えば1−シクロブテニル、2−シクロブテニル、1−シクロペンテニル、2−シクロペンテニル、3−シクロペンテニル、又は1−シクロヘキセニル、2−シクロヘキセニル、3−シクロヘキセニル、1,3−シクロヘキサジエニル又は1,4−シクロヘキサジエニルを示す。
【0041】
定義中の「からなる群より選択される1つ又はそれ以上のラジカル」という表現は、具体的な限定が明確に定義されていなければ、各場合において、定義される型のラジカルから選択される1つ又はそれ以上の同一か又は異なるラジカルを意味すると理解されるべきである。
【0042】
化合物(A)は、農作物植物に対する選択的除草剤の植物毒性副作用を低減することが知られている。有用植物の発育に対するそれらの有益な効果は、以前に知られていなかった。
【0043】
化合物(A)の薬害軽減効果は、通常、化合物(A)が農薬、好ましくは除草剤と一緒に施用される場合に見られるが、本発明の使用にしたがって薬害軽減剤を施用する場合には化合物(A)と一緒に農薬を施用する必要はない。
【0044】
「有用植物」という用語は、一般的に、農業又は園芸において一般的な植物の農作物を意味する。農業的に有用な植物、プランテーション植物(plantation plants)及び観賞植物が好ましい。
【0045】
経済的に重要な農作物の植物、例えば、コムギ、オオムギ、ライムギ、ライコムギ、キビ、イネ、トウモロコシ(maize)(トウモロコシ(corn))、モロコシ、ムギ、サトウダイコン、綿花、サトウキビ又はダイズ、特にコムギ、オオムギ、イネ、トウモロコシ(トウモロコシ)又はモロコシ、より好ましくはトウモロコシがより好ましい。
【0046】
油ヤシ、ココヤシの木、インドゴムの木、柑橘類、パイナップル、ナシ状果、綿花、コーヒー、カカオなどのようなプランテーション作物の植物、さらには果実生産及びブドウ栽培における植物もまた好ましい。
【0047】
一般的に、これらの植物は、農作物植物の天然に存在する品種、栽培された農作物植物、変異誘発(mutagenation)若しくは遺伝子操作により改変された農作物植物又は開発栽培された新規な農作物植物であり得る。
【0048】
既存の植物と比較して改変された特徴を有する新規な植物を生成する伝統的な方法は、例えば、伝統的な品種改良方法及び変異体の生成にある。しかし、変更された特徴を有する新規な植物を、遺伝子操作方法を用いて生成することも可能である(例えばEP−A−0221044、EP−A−0131624を参照のこと)。例えば、以下のいくつかの場合が記載されている
− 植物において合成されるデンプンを改変する目的での農作物植物の遺伝子操作改変(例えばWO92/11376、WO92/14827、WO91/19806)、
− グルホシネート型(例えば、EP−A−0242236、EP−A−242246を参照のこと)又はグリホサート型(WO92/00377)又はスルホニル尿素型(EP−A−0257993、US−A−5013659)の特定の除草剤に対して耐性であるトランスジェニック農作物植物、
− 植物を特定の有害生物に対して耐性にするバチルスチューリンゲンシス(Bacillus thuringiensis)毒素(Bt毒素)を産生することができるトランスジェニック農作物植物、例えば綿花(EP−A−0142924、EP−A−0193259)、
− その脂肪酸スペクトルが改変されているトランスジェニック農作物植物(WO91/13972)。
【0049】
原理上、それにより変更された特徴を有する新規なトランスジェニック植物が生成され得る、分子生物学における多数の技術が公知である;例えば、Sambrook et al.、1989、Molecular Cloning、A Laboratory Manual、2nd Ed.、Cold Spring Harbor Laboratory Press、Cold Spring Harbor、NY;又はWinnacker「Gene und Klone」 [Genes and Clones]、VCH Weinheim 2nd Edition 1996、又はChristou、「Trends in Plant Science」1(1996)423−431)を参照のこと。
【0050】
このような遺伝子操作を実行するために、変異誘発、又はDNA配列の組み換えにより配列変化を可能にするプラスミドに核酸分子が導入され得る。例えば、上述の標準的な方法を用いて、塩基交換を行うこと、配列を除去すること、又は天然若しくは合成の配列を加えることが可能である。DNAフラグメントを互いに接続するために、アダプター又はリンカーがフラグメントに結合され得る。
【0051】
例えば、遺伝子産物の減少した活性を有する植物細胞を、少なくとも1つの対応するアンチセンスRNA、センスRNAを発現させて共サプレッサー(cosuppressory)効果を達成することにより、又は上述の遺伝子産物の転写物を特異的に切断する適切な構成の少なくとも1つのリボザイムを発現させることにより、生成することができる。
【0052】
この目的のために、一方で、存在し得るあらゆるフランキング配列を含む遺伝子産物のコード配列全体を含むDNA分子、他方で、コード配列の一部しか含まないが、これらの部分が細胞においてアンチセンス作用を達成するために十分に長く無ければならないDNA分子を利用することが可能である。遺伝子産物のコード配列に対して高度の相同性を示すが完全に同一ではないDNA配列もまた利用し得る。
【0053】
核酸分子が植物で発現される場合、合成されたタンパク質は、植物細胞のいずれかの所望の区画に位置し得る。しかし、特定の区画での局在化を達成するために、例えばコード領域を特定の区画での局在化を保証するDNA配列と連結することが可能である。このような配列は当業者に公知である(例えば、Braun et al.、EMBO J.11(1992)、3219−3227;Wolter et al.、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 85(1988)、846−850;Sonnewald et al.、Plant J.1(1991)、95−106を参照のこと)。
【0054】
トランスジェニック植物細胞は、完全な植物を得るために公知の技術で再生され得る。原理上は、トランスジェニック植物はあらゆる所望の植物種の植物であってもよく、すなわち単子葉植物でも双子葉植物でもよい。
【0055】
これにより、相同な(=天然)遺伝子若しくは遺伝子配列の過剰発現、抑制若しくは阻害により、又は異種(=外来)遺伝子若しくは遺伝子配列の発現により変更された特徴を示すトランスジェニック植物を得ることが可能となる。
【0056】
化合物(A)はまた、スルホニル尿素類、イミダゾリノン類、グルホシネート−アンモニウム又はグリホサート−イソプロピルアンモニウム及び類似の活性物質の群からの除草剤に対して耐性であるトランスジェニック農作物において使用され得る。
【0057】
有用植物に対する化合物(A)の効果は、通常、1つ又はそれ以上の化合物(A)を有用植物(種子、成長培地及び/又は葉)に施用する場合に得られる。
【0058】
本発明に従う化合物(A)の使用は、例えば、化合物を有用植物の位置、例えば種子、茎、葉及び/若しくは植物の他の部分並びに/又は植物の成長培地に施用することにより達成され得る。
【0059】
例えば根の成長を促進するために植物成長調節剤として、又は上述のような農作物植物、好ましくは穀類植物(例えばコムギ、オオムギ、ライムギ、ライコムギ、キビ、イネ又はトウモロコシ)のための茎安定化剤として使用される場合、施用量は、例えば土壌表面1ヘクタールあたり活性物質0.0001〜4kgの範囲、好ましくは0.001〜2kg/haの範囲、特に活性物質0.005〜1500g/haの範囲、非常に特には活性物質10〜1000g/haの範囲である。
【0060】
例えば根の成長を促進するために植物成長調節剤として使用される場合、施用は、発生前処理法(播種前又は播種と同時(例えば植物組み込み前(pre−plant incorporated)又は畝間(in−furrow)処理)、又は播種後)又は発生後初期処理法又は発生後後期の期間に)により行われ得、発生前処理が一般的に好ましい。
【0061】
茎安定化剤としての施用は、植物の成長の種々の段階で、一般的には発生前処理法又は発生後処理法により起こり得る。例えば、分げつ(tillering)期後、縦(longitudinal)成長の初期が好ましい。
【0062】
代替として、植物成長調節剤としての施用はまた、種子を粉衣及び被覆するための種々の技術を含む、種子の処理によっても可能である。ここでは、施用量は特定の技術に依存し、そして予備的な試験で決定することができる。一般的には、種子処理の場合の活性物質としての化合物(A)の施用量は、種子1キログラムあたり活性物質(a.i.)0.001〜10グラム、好ましくは種子1kgあたりa.i.0.01〜5g、特に種子1キログラムあたりa.i.0.1〜2gである。
【0063】
化合物(A)の液剤を、活性物質の液剤に種子を浸す種子処理法において施用する場合、液剤中の活性物質(a.i.)の濃度は、質量に基づいて例えば1〜15000ppm、好ましくは10〜10000ppm、より好ましくは100〜5000ppmである。
【0064】
植物成長調節剤は、一般的に植物成長を調節する非植物毒性の有効な量で施用される。「非植物毒性」は、果実の収量に関して所望の農作物種に対して最少の損傷を生じるか損傷を生じない植物成長調節剤の量を意味する。
【0065】
化合物(A)は、単独型製品として使用されても、1つ又はそれ以上の他の農薬(agrochemicals)、好ましくは農薬又は他の植物成長調節剤、より好ましくは植物成長調節剤が薬害軽減剤としても有効に施用され得る農薬と組み合わせて使用してもよい。化合物(A)と除草剤又は他の植物成長調節剤との組み合わせが特に興味深い。
【0066】
除草剤(B)の施用量は、除草剤単独で使用される範囲であり、それ故それ自体は公知である。
【0067】
混合製剤又はタンクミックス(tankmix)における本発明の活性成分に関して可能な組み合わせパートナーは、例えば、例えばアセト乳酸合成酵素、アセチル−補酵素Aカルボキシラーゼ、PS I、PS II、HPPDO、フィトエン不飽和化酵素、プロトポルフィリノーゲンオキシダーゼ、グルタミン合成酵素、セルロース生合成、5−エノールピルビルシキミ酸−3−リン酸合成酵素の阻害に基づく公知の活性成分である。いくつかの場合には、未知であるか又は異なる作用機構を有するこのような化合物、及び他の使用可能な化合物は、例えばWeed Research 26、441−445(1986)、又は「The Pesticide Manual」、第14版2006/2007、the British Crop Protection Council出版(本明細書以後では「PM]と略すこともある)、及びそこに引用されている文献に記載される。除草剤、植物成長調節剤及び除草剤薬害軽減剤は、文献から公知であり、そして式(I)の化合物と組み合わせることができ、これらとしては、例えば、以下の活性成分が挙げられる(注:化合物は、国際標準化機構(ISO)に従って一般名で又は化学名のいずれかで、適切な場合には慣例のコード番号とともに言及される):
【0068】
アセトクロール;アシベンゾラル;アシベンゾラル−S−メチル;アシフルオルフェン;アシフルオルフェン−ナトリウム;アクロニフェン(aclonifen);アラクロール;アリドクロール(allidochlor);アロキシジム(alloxydim);アロキシジム−ナトリウム;アメトリン;アミカルバゾン(amicarbazone)、アミドクロール(amidochlor)、アミドスルフロン(amidosulfron);アミノシクロピラクロール(aminocyclopyrachlor)、アミノピラリド;アミトロール;スルファミン酸アンモニウム;アンシミドール;アニロホス;アシュラム(asulam);アトラジン;アザフェニジン、アジムスルフロン;アジプロトリン(aziprotryn);BAH−043;BAS−140H、BAS−693H;BAS−714H;BAS−762H;BAS−776H;ベフルブタミド(beflubutamid)、ベナゾリン(benazolin);ベナゾリン−エチル;ベンカルバゾン(bencarbazone);ベンフルラリン;ベンフレセート;ベノキサコール;ベンスルフロン;ベンスルフロン−メチル;ベンスリド(bensulide);ベンタゾン;ベンズフェンジゾン(benzfendizone)、ベンゾビシクロン、ベンゾフェナプ(benzofenap);ベンゾフルオル(benzofluor);ベンゾイルプロップ(benzoylprop);ベンゾイルプロップ−エチル;ビアラホス(bialaphos);ビフェノックス;ビラナホス(bilanafos)(ビアラホス);ビラナホス−ナトリウム;ビスピリバック;ビスピリバック−ナトリウム、ブロマシル(bromacil);ブロモブチド;ブロモフェノキシム(bromofenoxim);ブロモキシニル(bromoxynil);ブロムロン(bromuron);ブミナホス(buminafos);ブソキシノン(busoxinone);ブタクロール;ブタフェナシル、ブタミホス;ブテナクロール(butenachlor);ブトラリン(butralin);ブトロキシジム(butroxydim)、ブチレート;カフェンストロール;カルベタミド(carbetamide);カルフェントラゾン;カルフェントラゾン−エチル;クロメトキシフェン(chlomethoxyfen);クロラムベン(chloramben);クロラジホップ(chlorazifop);クロラジホップ−ブチル;クロルブロムロン(chlorbromuron);クロルブファム(chlorbufam);クロルフェナク(chlorfenac);クロルフェナク−ナトリウム;クロルフェンプロップ(chlorfenprop);クロルフルレノール(chlorflurenol);クロルフルレノール−メチル;クロリダゾン(chloridazon);クロリムロン;クロリムロン−エチル;クロルメコート−クロリド;クロルニトロフェン(chlornitrofen);クロルフタリム(chlorphthalim);クロルタール(chlorthal)−ジメチル;クロロトルロン(chlorotoluron);クロルプロファム;クロルスルフロン;クロルタール(chlorthal)−ジメチル;クロルチアミド(chlorthiamid);クロルトルロン(chlortoluron)、シニドン;シニドン−エチル、シンメチリン;シノスルフロン(cinosulfuron);クレトジム;クロジナホップ(clodinafop);クロジナホップ−プロパルギル;クロフェンセット;クロマゾン(clomazone);クロメプロップ;クロプロップ(cloprop);クロピラリド(clopyralid);クロピラスルフロン(clopyrasulfuron);クロピラスルフロン−メチル;クロキントセット(cloquintocet);クロキントセット−メキシル(mexyl);クロランスラム;クロランスラム−メチル、クミルロン;シアナミド、シアナジン;シクラニリド(cyclanilide);シクロエート(cycloate);シクロスルファムロン;シクロキシジム;シクルロン(cycluron);シハロホップ;シハロホップ−ブチル;シペルコート(cyperquat);シプラジン(cyprazine);シプラゾール(cyprazole);2,4−D;2,4−DB;ダイムロン(daimuron)(ダイムロン(dymron));ダラポン(dalapon);ダミノジット;ダゾメット(dazomet);n−デカノール;デスメディファム;デスメトリン(desmetryn);デトシル−ピラゾレート(detosyl−pyrazolate)(DTP);ダイアレート(di−allate);ジカンバ;ジクロベニル(dichlobenil);ジクロルミド;ジクロルプロップ(dichlorprop);ジクロルプロップ−P;ジクロホップ(diclofop);ジクロホップ−メチル;ジクロホップ−P;ジクロホップ−P−メチル;ジクロスラム、ジエタチル(diethatyl);ジエタチル−エチル;ジフェノクスロン(difenoxuron);ジフェンゾコート;ジフルフェニカン;ジフルフェンゾピル(diflufenzopyr);ジフルフェンゾピル−ナトリウム;ジケグラック(dikegulac)−ナトリウム;ジメフロン(dimefuron);ジメピペレート(dimepiperate)、ジメタクロール(dimethachlor);ジメタメトリン;ジメタゾン(dimethazone);ジメテナミド;ジメテナミド−P;ジメチピン;ジメトラスルフロン(dimetrasulfuron);ジメキシフラム(dimexyflam);ジニトラミン(dinitramine);ジノセブ(dinoseb);ジノテルブ(dinoterb);ジフェナミド(diphenamid);ジプロペトリン(dipropetryn);ジクワット;ジクワット−ジブロミド;ジチオピル;ジウロン;DNOC;エグリナジン(eglinazine)−エチル;エンドタール(endothal);エポプロダン(epoprodan)、EPTC;エスプロカルブ;エタルフルラリン;エタメトスルフロン(ethametsulfuron)−メチル;エテフォン、エチジムロン(ethidimuron);エチオジン(ethiozin);エトフメセート(ethofumesate);エトキシフェン(ethoxyfen);エトキシフェン−エチル;エトキシスルフロン、エトベンザニド;
F5231、すなわちN−[2−クロロ−4−フルオロ−5−[4−(3−フルオロプロピル)−4,5−ジヒドロ−5−オキソ−1H−テトラゾール−1−イル]フェニル]エタンスルホンアミド;フェンクロラゾール(fenchlorazole)(−エチル)、フェンクロリム(fenclorim);フェノプロップ(fenoprop);フェノキサン(fenoxan);フェノキサプロップ;フェノキサプロップ−エチル;フェノキサプロップ−P;フェノキサプロップ−P−エチル;フェノキシジム(fenoxydim);フェントラザミド、フェヌロン(fenuron);フラムプロップ(flamprop);フラムプロップ−メチル;フラムプロップ−M−イソプロピル;フラムプロップ−M−メチル;フラザスルフロン;フロアズレート(floazulate)、フロラスラム(florasulam)、フルアジホップ;フルアジホップ−ブチル;フルアジホップ−P;フルアジホップ−P−ブチル;フルアゾレート(fluazolate);フルカルバゾン(flucarbazone);フルカルバゾン−ナトリウム、フルセトスルフロン、フルクロラリン(fluchloralin);フルフェナセット(flufenacet)(チアフルアミド(thiafluamide)、フルチアミド(fluthiamide));フルフェンピル;フルフェンピル−エチル;フルメトラリン(flumetralin)、フルメトスラム(flumetsulam);フルミクロラック(flumiclorac);フルミクロラック−ペンチル、フルミオキサジン;フルミプロピン(flumipropyn);フルメツロン(fluometuron)、フルオロクロリドン(fluorochloridone)、フルオロジフェン(fluorodifen);フルオログリコフェン(fluoroglycofen);フルオログリコフェン−エチル;フルポキサム(flupoxam);フルプロパシル(flupropacil);フルプロパネート(flupropanate);フルピルスルフロン(flupyrsulfuron);フルピルスルフロン−メチル−ナトリウム;フルラゾール(flurazole);フルレノール(flurenol);フルレノール−ブチル;フルリドン;フルロクロリドン(flurochloridone);フルロキシピル(fluroxypyr);フルロキシピル−メプチル(meptyl);フルプリミドール(flurprimidol)、フルルタモン(flurtamone);フルチアセット;フルチアセット−メチル;フルチアミド(fluthiamide);フルキソフェニム(fluxofenim);フォメサフェン(fomesafen);ホラムスルフロン(foramsulfuron);ホルクロルフェニュロン(forchlorfenuron)、ホサミン(fosamine);フリラゾール(furilazole)、フリロキシフェン(furyloxyfen);ジベレリン酸(gibberillic acid);グルホシネート;グルホシネート−アンモニウム;グルホシネート−P;グルホシネート−P−アンモニウム;グルホシネート−ナトリウム;グルホシネート−P−ナトリウム;グリホサート;グリホサート−イソプロピルアンモニウム;H−9201;ハロサフェン(halosafen);ハロスルフロン;ハロスルフロン−メチル;ハロキシホップ;ハロキシホップ−P;ハロキシホップ−エトキシエチル;ハロキシホップ−P−エトキシエチル;ハロキシホップ−メチル;ハロキシホップ−P−メチル;HC−252、ヘキサジノン;HNPC−9908;HW−02;イマザメタベンズ(imazamethabenz);イマザメタベンズ−メチル;イマザモックス、イマザピック、イマザピル(imazapyr);イマザキン(imazaquin);イマザメタピル(imazamethapyr)、イマゼタピル(imazethapyr);イマゾスルフロン;イナベンフィド、インダノファン、インドール−3−イル酢酸(IAA)、4−インドール−3−イル酪酸(IBA);ヨードスルフロン(iodosulfuron);ヨードスルフロン−メチル−ナトリウム;アイオキシニル(ioxynil);イプフェンカルバゾン(ipfencarbazone);イソカルバミド(isocarbamid);イソプロパリン(isopropalin);イソプロツロン(isoproturon);イソウロン(isouron);イソキサベン(isoxaben);イソキサクロルトール(isoxachlortole);イソキサジフェン(isoxadifen);イソキサジフェン−エチル;イソキサフルトール、イソキサピリホップ(isoxapyrifop);KUH−043;KUH−071;カルブチレート(karbutilate);ケトスピラドックス(ketospiradox);ラクトフェン;レナシル;リニュロン(linuron);マレイン酸ヒドラジド、MCPA;MCPB;MCPB−メチル、−エチル、及び−ナトリウム;メコプロップ(mecoprop);メコプロップ−ナトリウム;メコプロップ−ブトチル(butotyl);メコプロップ−P;メコプロップ−P−ブトチル(butotyl);メコプロップ−P−ジメチルアンモニウム;メコプロップ−P−2−エチルヘキシル;メコプロップ−P−カリウム;メフェナセット;メフェンピル;メフェンピル−ジエチル;メフルイジド(mefluidide);メピコート(mepiquat)−クロリド;メソスルフロン(mesosulfuron);メソスルフロン−メチル;メソトリオン;メタム(metam)、メタミホップ(metamifop)、メタミトロン;メタザクロール(metazachlor);メタベンズチアズロン;メタゾール(methazole);メトキシフェノン(methoxyphenone);1−メチルシクロプロペン;メチルダイムロン(methyldymron);メチルイソチオシアネート;メトベンズロン(metobenzuron)、
メトブロムロン(metobromuron);メトラクロール;S−メトラクロール;メトスラム(metosulam);メトクスロン(metoxuron);メトリブジン;メトスルフロン;メトスルフロン−メチル;モリネート;モナリド(monalide);モノカルバミド(monocarbamide);硫酸二水素モノカルバミド;モノリニュロン(monolinuron);モニュロン(monuron);MT 128、すなわち6−クロロ−N−(3−クロロ−2−プロペニル)−5−メチル−N−フェニル−3−ピリダジンアミン;MT5950、すなわち、N−[3−クロロ−4−(1−メチルエチル)フェニル]−2−メチルペンタンアミド;2−(1−ナフチル)アセトアミド、1−ナフチル酢酸;2−ナフチルオキシ酢酸;NGGC−011;ナプロアニリド(naproanilide);ナプロパミド(napropamide);ナプタラム(naptalam);NC 310、すなわち4−(2,4−ジクロロベンゾイル)−1−メチル−5−ベンジルオキシピラゾール;ネブロン(neburon);ニコスルフロン(nicosulfuron);ニピラクロフェン(nipyraclofen);ニトラリン(nitralin);ニトロフェン(nitrofen);ニトロフェノラート−ナトリウム(異性体混合物);ニトロフルオルフェン(nitrofluorfen);ノナン酸;ノルフルラゾン;オルベンカルブ(orbencarb);オルタスルファムロン(orthasulfamuron);オリザリン(oryzalin);オキサベトリニル(oxabetrinil);オキサジアルギル;オキサジアゾン;オキサスルフロン(oxasulfuron);オキサジクロメホン;オキシフルオルフェン(oxyfluorfen);パクロブトラゾール;パラコート;パラコート−ジクロリド;ペブレート(pebulate);ペラルゴン酸;ペンディメタリン;ペンドラリン(pendralin);ペノキススラム;ペンタクロロフェノール;ペンタノクロール(pentanochlor);ペントキサゾン;ペルフルイドン(perfluidone);ペントキサミド(pethoxamid)、フェニソファム(phenisopham);フェンメジファム(phenmedipham);フェンメジファム−エチル;ピクロラム;ピコリナフェン、ピノキサデン(pinoxaden)、ピペロホス(piperophos);ピリブチカルブ(piributicarb);ピリフェノップ(pirifenop);ピリフェノップ−ブチル;プレチラクロール;プリミスルフロン;プリミスルフロン−メチル;プロベナゾール(probenazole);プロシアジン(procyazine);プロジアミン(prodiamine);プロフルラリン(profluralin);プロホキシジム(profoxydim);プロヘキサジオン;プロヘキサジオン−カルシウム、プロヒドロジャスモン;プロメトン(prometon);プロメトリン(prometryn);プロパクロール(propachlor);プロパニル(propanil);プロパキザホップ(propaquizafop);プロパジン(propazine);プロファム;プロピソクロール(propisochlor);プロポキシカルバゾン;プロポキシカルバゾン−ナトリウム;ジヒドロジャスモン酸n−プロピル;プロピザミド;プロスルファリン(prosulfalin);プロスルホカルブ;プロスルフロン(prosulfuron);プリナクロール(prynachlor);ピラクロニル;ピラフルフェン;ピラフルフェン−エチル;ピラスルホトール;ピラゾリネート(ピラゾレート);ピラゾスルフロン(pyrazosulfuron);ピラゾスルフロン−エチル;ピラゾキシフェン;ピリバムベンズ(pyribambenz);ピリバムベンズ−イソプロピル;ピリベンゾキシム(pyribenzoxim);ピリブチカルブ;ピリダホル(pyridafol);ピリデート;ピリフタリド;ピリミノバック;ピリミノバック−メチル;ピリミスルファン、ピリチオバック(pyrithiobac);ピリチオバック−メチル;ピリチオバック−ナトリウム(KIH−2031);ピロキサスルホン(pyroxasulfone);ピロキシスラム(pyroxsulam);キンクロラック;キンメラック(quinmerac);キノクラミン(quinoclamine);キノホップ(quinofop)及びそのエステル誘導体;キザロホップ;キザロホップ−エチル;キザロホップ−P;キザロホップ−P−エチル;キザロホップ−P−テフリル(tefuryl);レンリズロン(renriduron);リムスルフロン(rimsulfuron);サフルフェナシル(saflufenacil);セクブメトン(secbumeton);セトキシジム;シデュロン(siduron);シマジン(simazine);シメトリン;シントフェン(sintofen);SN 106279、すなわち、2−[[7−[2−クロロ−4−(トリフルオロメチル)フェノキシ]−2−ナフタレニル]オキシ]プロパン酸及びそのメチルエステル;スルコトリオン(sulcotrione);スルファレート(sulfallate)(CDEC);スルフェントラゾン(sulfentrazone);スルファズロン(sulfazuron);スルホメツロン(sulfometuron);スルホメツロン−メチル;スルホセート(sulfosate)(グリホサート−トリメシウム(trimesium));スルホスルフロン(sulfosulfuron);SYN−449;SYN−523;SYP−249;SYP−298;SYP−300;2,3,6−TBA;TCA;テブタム(tebutam);テブチウロン(tebuthiuron);テクナゼン;テフリルトリオン;テンボトリオン(tembotrione);テプラロキシジム;ターバシル;テルブカルブ(terbucarb);テルブクロール(terbuchlor);テルブメトン(terbumeton);テルブチラジン(terbuthylazine);テルブトリン(terbutryn);TH 547;テニルクロール;チアフルアミド(thiafluamide);チアザフルロン(thiazafluron);チアゾピル;チジアジミン(thidiazimin);チジアズロン;チエンカルバゾン(thiencarbazone);チエンカルバゾン−メチル;チフェンスルフロン(thifensulfuron);チフェンスルフロン−メチル;チオベンカルブ;TI−35;チオカルバジル(tiocarbazil);トプラメゾン(topramezone);トラルコキシジム(tralkoxydim);トリアレート(tri−allate);トリアスルフロン(triasulfuron);トリアジフラム(triaziflam);トリアゾフェナミド(triazofenamide);トリベヌロン;トリベヌロン−メチル;トリクロロ酢酸(TCA);トリクロピル(triclopyr);トリジファン(tridiphane);トリエタジン(trietazine);トリフロキシスルフロン(trifloxysulfuron);トリフロキシスルフロン−ナトリウム;トリフルラリン;トリフルスルフロン;トリフルスルフロン−メチル;トリメツロン(trimeturon);トリネキサパック;トリネキサパック−エチル;トリトスルフロン(tritosulfuron);ツシトデフ(tsitodef);ウニコナゾール;ウニコナゾール−P;ベルノレート(vernolate);ZJ−0166;ZJ−0270;ZJ−0862;並びに以下の化合物(以下の化学式を参照のこと):
【0069】
【化5】
【0070】
農薬に対する化合物(A)の質量比は、広い範囲内で変動し得、そしてその最適な質量比は、使用される化合物(A)及び農薬の両方、並びに処理しようとする有用植物の種類に依存する。化合物(A)対農薬(好ましくは除草剤)の質量比は、例えば1000:1〜1:1000、好ましくは200:1〜1:200、特に100:1〜1:100である。
【0071】
本発明の化合物は、農薬製剤、例えば水和剤、乳濁液、噴霧可能液剤、粉剤製品又は慣例の製剤での粒剤などの形態で使用され得る。従って、本発明はまた、化合物(A)を製剤化助剤とともに含む植物成長調節組成物を提供する。
【0072】
化合物(A)は、必要な生物学的及び/又は物理化学的パラメーターによって種々の方法で製剤化され得る。可能な製剤としては、例えば:水和剤(WP)、水溶剤(SP)、水溶液剤(water−soluble concentrates)、乳濁液(EC)、エマルション製剤(EW)(例えば水中油及び油中水エマルション製剤、噴霧可能液剤、フロアブル製剤(suspension concentrates)(SC)、油又は水ベースの分散剤(dispersions)、油剤(oil−miscible solutions)、カプセル懸濁剤(CS)、粉剤製品(DP)、種子粉衣製品、散布及び土壌施用のための粒剤、微粒の形態の粒剤(GR)、噴霧粒剤、被覆粒剤及び吸着粒剤、顆粒水和剤(WG)、水溶粒剤(SG)、ULV製剤、マイクロカプセル剤及びワックス剤が挙げられる。
【0073】
これらの個々の製剤型は、原理的には公知であり、そして例えば:Winnacker−Kuechler、「Chemische Technologie」 [Chemical technology]、Volume 7、C.Hanser Verlag Munich、4th Ed.1986、Wade van Valkenburg、「Pesticide Formulations」、Marcel Dekker、N.Y.、1973;K.Martens、「Spray Drying」 Handbook、3rd Ed.1979、G.Goodwin Ltd.Londonに記載される。
【0074】
必要な製剤化補助剤(assistants)、例えば不活性物質、界面活性剤、溶媒及びさらなる添加物も同様に公知であり、例えば:Watkins、「Handbook of Pesticide Dust Diluents and Carriers」、2nd Ed.、Darland Books、Caldwell N.J.、H.v.Olphen、「Introduction to Clay Colloid Chemistry」;2nd Ed.、J.Wiley&Sons、N.Y.;C.Marsden、「Solvents Guide」;2nd Ed.、Interscience、N.Y.1963;McCutcheon's 「Detergents and Emulsifiers Annual」、MC Publ.Corp.、Ridgewood N.J.;Sisley and Wood、「Encyclopedia of Surface Active Agents」、Chem.Publ.Co.Inc.、N.Y.1964;Schoenfeldt、「Grenzflaechenaktive Aethylenoxidaddukte」 [Interface−active ethylene oxide adducts]、Wiss.Verlagsgesell.、Stuttgart 1976;Winnacker−Kuechler、「Chemische Technologie」、Volume 7、C.Hanser Verlag Munich、4th Ed.1986に記載される。
【0075】
水和剤は、水に均一に分散させることができる製剤であり、活性成分に加えて、希釈剤又は不活性物質とは別に、イオン型及び/又は非イオン型の界面活性剤(湿潤剤、分散剤)(例えばポリオキシエチル化アルキルフェノール類、ポリオキシエチル化脂肪アルコール、ポリオキシエチル化脂肪アミン類、脂肪アルコールポリグリコールエーテルサルフェート類、アルカンスルホネート類、アルキルベンゼンスルホネート類、リグノスルホン酸ナトリウム、2,2'−ジナフチルメタン−6,6'−ジスルホン酸ナトリウム、ジブチルナフタレンスルホン酸ナトリウムまたあるいはナトリウムオレイルメチルタウリド(tauride))も含む。水和剤を製造するために、活性除草成分をハンマーミル、ブロワーミル及びエアジェットミルのような例えば慣用の装置で微粉化し、そして同時に又は続けて製剤化補助剤と混合する。
【0076】
乳濁液は、有機溶媒(例えばブタノール、シクロヘキサノン、ジメチルホルムアミド、キシレンまたあるいは比較的高い沸点の芳香族もしくは炭水化物、又はイオン型及び/若しくは非イオン型の1つもしくはそれ以上の界面活性剤(乳化剤)を加えた有機溶媒の混合物)中に活性成分を溶解することにより製造される。使用される乳化剤は、例えば:アルキルアリールスルホン酸カルシウム、例えばドデシルベンゼンスルホン酸カルシウム、又は非イオン性乳化剤、例えば脂肪酸ポリグリコールエステル類、アルキルアリールポリグリコールエーテル類、脂肪アルコールポリグリコールエーテル、プロピレンオキシド−エチレンオキシド濃縮製品、アルキルポリエーテル類、ソルビタンエステル類、例えばソルビタン脂肪酸エステル類、又はポリオキシエチレンソルビタンエステル、例えばポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルであり得る。
【0077】
粉剤製品は、活性成分を微粉化した固形物質、例えばタルク、天然粘土(例えばカオリン、ベントナイト及び葉ろう石、又は珪藻土)とともに粉砕することにより得られる。
【0078】
フロアブル製剤は、水又は油ベースであり得る。これらは、例えば、市販のビーズミルを用いて、場合により他の型の製剤について上ですでに列挙したような界面活性剤を加えて、湿式粉砕により製造され得る。
【0079】
エマルション剤、例えば水中油エマルション剤(EW)は、例えば、撹拌機、コロイドミル及び/又はスタティックミキサーを用いて、水性有機溶媒及び場合により他の型の製剤について上ですでに列挙したような界面活性剤を使用して、製造され得る。
【0080】
粒剤は、活性成分を吸着性の粒状不活性物質上に噴霧することにより、又は接着剤、例えばポリビニルアルコール、ポリアクリル酸ナトリウムまたあるいは鉱油を用いて、活性成分濃縮物を担体(例えば砂、高陵石)又は粒状不活性物質の表面上に塗布することのいずれかにより製造することができる。適切な活性成分を、肥料との混合物が望ましい場合、肥料粒剤の製造で慣用の方法で造粒することも可能である。
【0081】
顆粒水和剤は、一般的に、噴霧乾燥、流動床造粒、パン造粒、高速ミキサーでの混合及び固形不活性物質を用いない押し出しのような慣用の方法により製造される。
【0082】
パン、流動床、押出機及び噴霧造粒の製造については、例えば、「Spray−Drying Handbook」 3rd ed.1979、G.Goodwin Ltd.、London;J.E.Browning、「Agglomeration」、Chemical and Engineering 1967、147ff頁;「Perry's Chemical Engineer's Handbook」、5th Ed.、McGraw−Hill、New York 1973、p.8−57における方法を参照のこと。
【0083】
農作物防疫組成物の製剤化に関するさらなる詳細については、例えばG.C.Klingman、「Weed Control as a Science」、John Wiley and Sons、Inc.、New York、1961、81−96頁及びJ.D.Freyer、S.A.Evans、「Weed Control Handbook」、5th Ed.、Blackwell Scientific Publications、Oxford、1968、101−103頁を参照のこと。
【0084】
農薬製剤は、一般的に活性成分(化合物(A)又はその塩)を0.1〜99質量%、特に0.1〜95質量%含む。
【0085】
水和剤において、活性成分濃度は、例えば約10〜90質量%であり;100質量%までの残りは慣用の製剤化構成要素からなる。乳濁液の場合、活性成分濃度は、約1〜90質量%、好ましくは5〜80質量%であり得る。粉剤型の製剤は、1〜30質量%の活性成分、好ましくは通常5〜20質量%の活性成分を含む;噴霧可能液剤は、約0.05〜80質量%、好ましくは2〜50質量%の活性成分を含む。顆粒水和剤において、活性成分含有量は、活性化合物が固形形態で存在するか液体形態で存在するか、及びどの造粒補助剤、フィラーなどが使用されるかに部分的に依存する。顆粒水和剤において、活性成分の含有量は、例えば1質量%と95質量%との間、好ましくは10質量%と80質量%との間である。
【0086】
さらに、上述の活性成分製剤は、場合により、それぞれの慣用の接着剤、湿潤剤、分散剤、乳化剤、浸透剤、防腐剤、不凍剤及び溶媒、フィラー、担体並びに色素、消泡剤、蒸発抑制剤、並びにpH及び粘性に影響を及ぼす薬剤を含む。製剤化助剤の例は、とりわけ、「Chemistry and Technology of Agrochemical Formulations」、ed.D.A.Knowles、Kluwer Academic Publishers (1998)に記載される。
【0087】
化合物(A)又はその塩は、それ自体で使用されても、他の農薬として活性な物質、例えば殺虫剤、殺ダニ剤、殺線虫剤、除草剤、殺菌剤、薬害軽減剤、肥料及び/又は成長調節剤と組み合わせたそれらの製剤の形態で、例えば完成した製剤若しくはタンクミックスとして使用されてもよい。組み合わせ製剤は、組み合わせようとする活性成分の物理特性及び安定性を考慮に入れながら、上述の製剤に基づいて製造され得る(次いで化合物(A)又はその塩は、化合物(A)又はその塩と組み合わせられる活性成分との組み合わせで置き換えられる)。