(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下の実施形態は説明のためのものであり、本願発明の範囲を制限するものではない。従って、当業者であればこれらの各要素もしくは全要素をこれと均等なものに置換した実施形態を採用することが可能であるが、これらの実施形態も本発明の範囲に含まれる。
【0019】
本発明の対比装置は、例えば、
図1に示すシステム1において、適用可能である。
【0020】
システム1は、端末装置200−1〜200−k(kは1以上の整数、以下、「端末装置200」という)とサーバ装置300とから構成される。端末装置200とサーバ装置300とは、インターネット400を経由して、接続される。
【0021】
システム1において、対比装置は、例えば、端末装置200により実現される。または、対比装置は、サーバ装置300により実現されてもよい。あるいは、端末装置200及びサーバ装置300が対比装置の各機能を分担し、端末装置200及びサーバ装置300により対比装置が実現されてもよい。
【0022】
(情報処理装置の概要構成)
以下、実施形態の端末装置200又はサーバ装置300が実現される情報処理装置10について説明する。
【0023】
図2は、プログラムを実行することにより、本発明の実施形態に係る対比装置が実現される典型的な情報処理装置10の概要構成を示す模式図である。以下、本図を参照して説明する。
【0024】
情報処理装置10は、処理制御部11と、無線通信部12と、通信コントローラ13と、サウンドアンプ14と、スピーカ15と、マイク16と、操作キー17と、加速度センサ18と、ディスプレイ19と、タッチパネル20と、カメラ21と、を備える。
【0025】
処理制御部11は、CPU(Central Processing Unit)11aと、画像処理部11bと、音声処理部11cと、ROM(Read Only Memory)11dと、RAM(Random Access Memory)11eと、LCDコントローラ11fと、タッチパネルコントローラ11gと、を備える。
【0026】
CPU 11aは、情報処理装置10の各構成要素と接続されており、情報処理装置10全体の動作を制御する。また、CPU 11aは、情報処理装置10の各構成要素と制御信号やデータのやりとりを行う。
【0027】
画像処理部11bは、例えば、ROM 11dから読み出された画像データや、カメラ21により撮影された画像データ、または、CPU 11aで処理された画像データを加工処理した後、これらをRAM 11eに記憶させる。なお、画像処理部11bから画像データ等を、直接ディスプレイ19に出力することも可能である。
【0028】
音声処理部11cは、例えば、ROM 11dから読み出された音声データや、CPU 11aで処理された楽曲データを加工処理した後、これらをRAM 11eに記憶させる。なお、音声処理部11cから音声データ等を、直接サウンドアンプ14に出力することも可能である。
【0029】
ROM 11dは、例えば、ディスプレイ19に表示された項目等の選択を行うのに必要な制御プログラムやデータ等を記憶しており、これらはCPU 11a、RAM 11eなどに出力される。
【0030】
RAM 11eは、画像処理部11bで加工された表示用の画像データや、CPU 11aがプログラムに従って各種処理を実行するためのワークデータ等を記憶しており、これらをCPU 11aやディスプレイ19等に出力する。
【0031】
LCDコントローラ11fは、ディスプレイ19を制御し、所定の表示用画像を表示させる。例えば、LCDコントローラ11fは、RAM 11eに記憶された画像データを所定の同期タイミングで表示信号に変換し、ディスプレイ19に出力する。また、LCDコントローラ11fは、ディスプレイ19に所定の選択ボタン等を表示させる。
【0032】
タッチパネルコントローラ11gは、タッチペンやユーザの指によるタッチパネル20への接触(タッチ操作)を検知・検出する。例えば、ディスプレイ19に所定の選択ボタン等が表示されている状態で、タッチパネル20への接触や解放(離れること)の検知及び、それらの位置を検出する。
【0033】
無線通信部12は、他の情報処理装置の無線通信部との間で、無線通信を行うユニットであり、情報処理装置10に内蔵されたアンテナ(図示せず)を介して所定のデータを送受信する。なお、無線通信部12は、所定のアクセスポイントとの間で、無線通信を行うこともできる。また、無線通信部12には、固有のMAC(Media Access Control)アドレスが付与されている。
【0034】
通信コントローラ13は、無線通信部12を制御し、所定のプロトコルに従って、処理制御部11と他の情報処理装置との間で行われる無線通信の仲立ちをする。また、情報処理装置10を、近傍の無線アクセスポイント等を介してインターネットに接続する場合には、無線LAN(Local Area Network)に準拠したプロトコルに従って、無線アクセスポイント等との間で行われる無線通信の仲立ちをする。
【0035】
サウンドアンプ14は、処理制御部11で生成された音声信号を増幅し、スピーカ15に供給する。また、スピーカ15は、例えば、ステレオスピーカ等からなり、サウンドアンプ14で増幅された音声信号に従って、所定の効果音や楽曲音、音声等を出力する。
【0036】
マイク16は、ユーザの声等のアナログ信号を受け付け、受け付けた信号は音声処理部11cでミキシング等の処理がされる。
【0037】
操作キー17は、情報処理装置10に適宜配置されたキースイッチ等からなり、操作にしたがって情報処理装置10のオンオフ等の所定の指示入力を受け付ける。
【0038】
加速度センサ18は、情報処理装置10に内蔵されており、情報処理装置10の3軸方向の動きを測定する。例えば、ユーザによる情報処理装置10を移動・回転等を測定する。この測定結果は、処理制御部11へ供給され画像データを生成する処理などに使用される。なお、このような加速度センサ18の代わりに、角加速度センサや傾きセンサ等により、情報処理装置10の動きを測定してもよい。
【0039】
ディスプレイ19は、LCD等からなり、LCDコントローラ11fの制御によって、所定の選択ボタン等を適宜表示する。
【0040】
タッチパネル20は、ディスプレイ19の前面に重ねて配置され、タッチペンやユーザの指による入力を受け付ける。タッチパネル20は、例えば、感圧式のタッチセンサパネルからなり、タッチペン等の圧力を検知し、接触等のタッチ操作およびその位置(タッチ位置)等を検出する。なお、タッチパネル20は、例えば、静電容量の変化からユーザの指等の接触を検知・検出するものであってもよい。
【0041】
カメラ21は、ユーザの指示に従い周辺の空間等を撮影し、撮影した映像を電気信号に変換する。カメラ21は、例えば、CMOS(Complimentary MOS)センサ等から構成される。
【0042】
(ゲームの概要)
実施形態に係る対比装置が適用されるゲームの例について説明する。以下で説明するゲームは、再生される楽曲に合わせて所定の動作が求められるリズムゲームである。リズムゲームで用いられる楽曲は、情報処理装置10に格納されているものや、ネットワークを通じて配信されるものである。なお、本願の対比装置が適用されるゲームは、リズムゲームに限らない。例えば、クイズゲームやアクションゲーム等、ユーザの操作を指示するような課題を提示するゲームに適用することができる。
【0043】
図3にリズムゲームのゲーム画像を示す。リズムゲームのゲーム画像には、複数種類のノートNTm(m=1〜M、M:任意)と、基準線SLとが含まれる。ノートNTmは、再生される楽曲のリズム等に同調して、y軸方向の上方から順次現れてそれぞれ下方まで移動、或いは、y軸方向の下方から現れて上方まで移動する。また、基準線SLは、ゲームの難易度等により、y軸方向に移動したり、x軸に対して傾いたりする。なお、ノートの移動方向は上下方向の移動に限らず左右方向等、いずれの方向にも移動可能である。
【0044】
楽曲は、例えば、情報処理装置10に格納されたものであり、その中からユーザの指示に従って、あるいは、ランダムに選択される。また、ノートNTmについては、楽曲のリズム等に同調するように配置されたデータが予め用意されている。なお、選択された楽曲について自動的に生成され、もしくは、ユーザが自由に作成することもできる。例えば、ノートNTmを作成するモードに設定し、ユーザがタッチパネル20に対してタップやフリック等の操作を行うと、当該操作に対応するノートNTmが生成され、楽曲と対応づけて保存することができる。
【0045】
ノートNTmの形状は複数種類あり、当該形状はユーザに求める動作に対応付けられている。例えば、ノートNT1、NT2、NT5は、画面に表示されたノートをタップする操作を求めるものである。また、ノートNT3は、その長さの分だけノートを長押しすることを求めるものである。また、ノートNT4は、画面に表示されたノートを矢印の方向にフリックする操作を求めるものである。このほか、ノートNTmには、画面をなぞる(トレース)する操作を求めるもの等もある。
【0046】
ユーザは、ノートNTmが基準線SLに重なったタイミング(以下、「重複タイミング」という)で、ノートNTmが示す動作を行うことが求められる。すなわち、ノートNT2が基準線SLに重なったタイミングで、画面をタップすることが求められる。同様に、ノートNT3が基準線SLに重なったタイミングで、その長さの分だけ長押しをすることが求められる。また、ノートNT4が基準線SLに重なったタイミングで、画面を右(x軸のプラス方向)にフリックすることが求められる。
【0047】
ユーザは、重複タイミングで、ノートNTmが示す操作を行うと、得点が加算される。一方、重複タイミングで、ユーザによる操作が無かった場合や、ノートNTmが示す操作が正確にされなかった場合、得点は得られず、又は得点が減算される。なお、操作のタイミングと重複タイミングとの誤差が小さいほど、高得点を得られるようにしてもよい。
【0048】
以下、上記情報処理装置10において実現される実施形態の対比装置の概要構成について、
図1乃至16を参照して説明する。
【0049】
(実施形態1に係る対比装置の概要構成)
実施形態1に係る対比装置100は、
図4に示すように、課題提示部101と、取得部102と、読出部103と、行動提示部104と、書込部105と、を備える。
【0050】
課題提示部101は、課題を第1ユーザに提示する。
【0051】
課題とは、例えば、
図3に示すような、楽曲のリズムに合わせてノートNTmが示す操作を行うリズムゲームである。なお、課題は、リズムゲームに限らない。例えば、ダンスゲームやカラオケ等、ユーザの操作を必要とするものであればどのようなゲームでもよい。課題は、第1ユーザが操作する端末装置200又は端末装置200がアクセス可能なサーバ装置300に格納される。また、課題がリズムゲームのような楽曲を用いるものである場合、楽曲は端末装置200又はサーバ装置300のいずれに格納されてもよい。サーバ装置300に格納されている場合は、端末装置200がサーバ装置300にアクセスし楽曲を取得した後、課題提示部101により課題が提示される。
【0052】
課題提示部101は、ノートNTm又は基準線SLが楽曲に合わせて移動する様子をディスプレイ19に表示させる。また、課題提示部101による課題提示手段は、これに限らず、ノートNTmがゲーム画像に含まれる任意のオブジェクトや方向に移動する様子をディスプレイ19に表示させることで課題を提示することも可能である。
【0053】
本実施形態において、処理制御部11及びディスプレイ19が協働して、課題提示部101として機能する。なお、以下の実施形態においても同様とする。
【0054】
取得部102は、課題が第1ユーザに提示されている間、第1ユーザがとった第1行動を取得する。
【0055】
例えば、ユーザA(第1ユーザ)に対し“楽曲1”のリズムゲームが提示されているとする。“楽曲1”のリズムゲームが提示されている間に、ユーザAが画面に表示されたノートNTmに従ってタップ等の操作をすると、取得部102は、当該操作の位置やタイミングの情報を第1行動として取得する。以下、ユーザが行ったタップ等の操作の位置やタイミングの情報を「行動データ」という。なお、取得部102が取得する第1行動は、タップ等のタッチパネル対して行われる操作だけでなく、赤外線センサにより検知される操作やボタン操作、音声入力等でもよい。
【0056】
本実施形態において、処理制御部11及びタッチパネル20が協働して、取得部102として機能する。なお、以下の実施形態においても同様とする。
【0057】
読出部103は、記憶装置500から、第2ユーザが課題に対してとった第2行動を読み出す。
【0058】
ここで、記憶装置500とは、サーバ装置300が備えるRAMであるとする。記憶装置500には、第2ユーザが課題に対して取った第2行動が記憶されている。また、記憶装置500には、第2行動に関する情報が、例えば、行動データテーブル601a(
図5)として格納されている。なお、記憶装置500は、一つに限らず、複数であってもよい。また、例えば、課題が楽曲を用いるものであるものであって、楽曲が端末装置200に格納されている場合、ユーザが課題に取り組むことは、サーバ装置300との通信を行わなくても可能である。
【0059】
行動データテーブル601aには、ユーザID 601a1と、課題601a2と、書き込み日時601a3と、レベル601a4と、行動データ601a5と、が対応付けて登録されている。
【0060】
ユーザID 601a1は、ユーザを識別するためのものである。例えばユーザID“B”は、ユーザBを示す。
【0061】
課題601a2は、ユーザが取り組んだ課題を識別するためのものである。例えば、“楽曲1”はリズムゲームの楽曲名である。
【0062】
書き込み日時601a3は、行動データが後述する書込部105によって書き込まれた日時を示す。例えば、
図5のテーブルの1行目は、“データ1”が2012年6月1日19時に書き込まれたことを示す。
【0063】
レベル601a4は、行動データの成績を示す値であり、数値が大きいほど、行動データの成績が高いことを示す。例えば、レベルは1〜10までの値であり、“データ1”の成績は一番低い成績であることを示す。
【0064】
行動データ601a5は、ユーザが課題に対して行った行動を示すデータである。例えば、“データ1”には、“楽曲1”のリズムゲームにおけるタップ等の操作の位置やタイミングの情報が含まれる。
【0065】
読出部103は、例えば、インターネットを介して、記憶装置500に接続し、行動データテーブル601aを参照して、ユーザAがプレイした“楽曲1”についての行動データを読み出す。例えば、
図5の行動データテーブル601aの場合、“楽曲1”について行われた行動データは、“データ1”、“データ3”、及び“データ4”である。このように複数ある場合は、第1ユーザが選択できるようにしてもよいし、第1ユーザの第1行動の成績(レベル)と近いものが自動的に選択されるようにしてもよい。例えば、読出部103は、記憶装置500からユーザBが“楽曲1”に対してとった行動データの“データ1”を読み出す。
【0066】
本実施形態において、処理制御部11、無線通信部12、及び通信コントローラ13が協働して、読出部103として機能する。なお、以下の実施形態においても同様とする。
【0067】
行動提示部104は、第1ユーザに対して、第1行動と第2行動とを対比して提示する。
【0068】
例えば、ユーザBの行動データ“データ1”が読み出されたとする。この場合、行動提示部104は、
図6に示すように、ディスプレイ19にユーザAの行動データ701と、ユーザBの行動データ702とを対比させて表示する。ユーザによりタップ等の操作がノートNTmに対してされると、例えば、ノートNT2のように他のノートとは異なる色や輝度などで表示され、操作の評価703が表示される。
【0069】
本実施形態において、処理制御部11及びディスプレイ19が協働して、行動提示部104として機能する。なお、以下の実施形態においても同様とする。
【0070】
書込部105は、第1行動を、第1ユーザが課題に対してとった行動として、記憶装置500に書き込む。
【0071】
例えば、ユーザAが“楽曲1”のリズムゲームを終了した日時が2012年6月23日22時であるとする。書込部105は、サーバ装置300のRAMにユーザAの行動データを書き込み、
図7に示すように、ユーザAのユーザID“A”と、課題“楽曲1”と、書き込み日時と、ユーザAが“楽曲1”に対して行った行動データのレベル“1”と、行動データ“データ5”と、を対応づけて行動データテーブル601aに登録する。
【0072】
本実施形態において、処理制御部11、無線通信部12、及び通信コントローラ13が協働して、書込部105として機能する。なお、以下の実施形態においても同様とする。
【0073】
本実施形態によれば、ユーザは、同じ課題を行った他のユーザの過去の行動と対比して、自分の課題に対する行動を確認することができる。これにより、他のユーザが、当該ユーザと同程度のスキルや属性の時のデータを参照することができ、ユーザにとって、対比するデータの選択の幅を広げることができる。例えば、あるゲームに慣れていないユーザが他のユーザと対戦を行おうとした場合、対比可能な他のユーザと比べ熟練度に差があると、慣れていないユーザは他のユーザに勝つことができず、ゲームを継続し難いという問題があった。しかし、本実施形態によれば、他のユーザがまだゲームに慣れていない時の行動データを参照して対戦することができる。これにより、適当な相手がいないためユーザがゲームを断念するという自体を防ぐことができ、ゲームの継続を促進することができる。
【0074】
(実施形態1に係る対比装置の動作)
以下、実施形態に係る対比装置100が行う動作について説明する。対比装置100に電源が投入されると、対比装置100は、
図8のフローチャートに示す処理を行う。以下、各処理について説明する。
【0075】
ユーザが課題を指定すると、課題提示部101は、課題を第1ユーザに提示する(ステップS101)。
【0076】
例えば、ユーザAが“楽曲1”のリズムゲームを指定すると、当該ゲームが開始され、課題提示部101は、
図3に示すように、リズムゲームの画像をディスプレイ19に表示する。
【0077】
取得部102は、課題が第1ユーザに提示されている間、第1ユーザがとった第1行動を取得する(ステップS102)。
【0078】
例えば、取得部102は、ノートNTmがディスプレイ19に表示されている間、ユーザAが行ったタップやフリック等の操作の情報を取得する。
【0079】
読出部103は、記憶装置500から、第2ユーザが課題に対してとった第2行動を読み出す(ステップS103)。
【0080】
例えば、ユーザAが“楽曲1”のゲームに対する操作を終えた後、読出部103は、行動データテーブル601aを参照して、他のユーザが“楽曲1”に対して行った操作の情報を読み出す。例えば、読出部103は、ユーザBの“データ1”を記憶装置500から読み出す。
【0081】
行動提示部104は、第1ユーザに対して、第1行動と第2行動とを対比して提示する(ステップS104)。
【0082】
例えば、行動提示部104は、
図6に示すように、“楽曲1”について、ユーザAの行動データと、ユーザBの行動データ(データ1)とを対比して表示する。
【0083】
書込部105は、第1行動を、第1ユーザが課題に対してとった行動として、記憶装置500に書き込む(ステップS105)。
【0084】
例えば、書込部105は、ユーザAが“楽曲1”のリズムゲームに対して行った行動データを、サーバ装置300のRAMに書き込み、
図7に示すように、行動データに関する情報を行動データテーブル601aに登録する。
【0085】
なお、対比装置100が行う処理の順序は
図8のフローチャートに示す順序に限らない。例えば、読出部103が第2行動を読み出すタイミングは、ユーザにより課題が指定されてから直ちに行ってもよい。この場合、第1ユーザに対し課題が提示されるのと同時に、第2行動の提示を開始し、第1行動と第2行動とを対比して提示してもよい。このように構成することにより、あたかもリアルタイムで第2ユーザのデータと対比を行っているように感じさせることができる。また、例えば、書込部105が行う処理は、読出部103が第2行動を読み出す前に行ってもよい。
【0086】
(実施形態2に係る対比装置の概要構成)
実施形態2に係る対比装置100は、
図9に示すように、課題提示部101と、取得部102と、読出部103と、行動提示部104と、書込部105と、選択部106と、評価部107と、を備える。
【0087】
本実施形態の課題提示部101、取得部102、読出部103、及び書込部105は、実施形態1のものと同様の機能を有する。以下、異なる機能を有する行動提示部104、選択部106及び評価部107を中心に説明する。
【0088】
選択部106は、第1ユーザに対して第1オブジェクトを選択し、第2ユーザに対して第2オブジェクトを選択する。
【0089】
第1オブジェクトとは、例えば、リズムゲームにおいて、第1ユーザが獲得したカードであり、第2オブジェクトとは、第2ユーザが獲得したカードである。これらのカードは、その種類に応じて得点が付与され、リズムゲームを行っている最中に提示される。例えば、
図10に示すように、ノートNTmと一緒にカード704がディスプレイ19に表示される。なお、第1オブジェクト及び第2オブジェクトは、それぞれ第1ユーザ及び第2ユーザに対応付けられていればよく、上記の例に限らない。例えば、ユーザが現在行っているゲームとは別のゲーム(例えば、SNS(Social Networking Service)ゲーム)で獲得した任意のオブジェクト、あるいは、ユーザに1日1回ランダムに付与される任意のオブジェクトであってもよい。
【0090】
ここで、選択部106は、第1オブジェクトを、第1ユーザに対応付けられる第1オブジェクト群から、第1規則に従って選択し、第2オブジェクトを、第2ユーザに対応付けられる第2オブジェクト群から、第2規則に従って選択する。
【0091】
ユーザに対応づけられるオブジェクトは、例えば、オブジェクトテーブル602aに登録される。オブジェクトテーブル602aは、例えば、記憶装置500等の対比装置100と異なる装置に格納される。あるいは、ユーザは、自分のユーザIDに対応付けられた部分のみ、自身が操作する端末装置200内の記憶装置に格納されるようにしてもよい。この場合、ユーザは、サーバ装置300との通信を行わなくても課題に取り組むことができる。
【0092】
オブジェクトテーブル602aには、例えば、
図11に示すように、ユーザID 602a1と、オブジェクト602a2と、得点602a3と、が対応付けて登録されている。
【0093】
ユーザID 602a1は、ユーザを識別するためのものである。例えばユーザID“A”は、ユーザAを示す。
【0094】
オブジェクト602a2は、各ユーザに対応付けられたオブジェクトの識別するものである。例えば、
図11のオブジェクトテーブル602aにおいて、ユーザA(第1ユーザ)に対応付けられた“カードX”及び“カードY”が、第1オブジェクト群を構成するオブジェクトである。また、ユーザB(第2ユーザ)に対応づけられた“カードZ”及び“カードW”が、第2オブジェクトを構成するオブジェクトである。
【0095】
得点602a3は、各オブジェクトに対応付けられる得点であり、当該得点に基づいて後述する評価値が求められる。
【0096】
第1規則とは、第1オブジェクト群から第1オブジェクトを選択するための規則であり、第2規則とは、第2オブジェクト群から第2オブジェクトを選択するための規則である。第1規則及び第2規則は、例えば、ランダム、得点が高い順、得点が低い順、あるいは、ユーザが適宜定めた規則等である。
【0097】
例えば、選択部106は、オブジェクトテーブル602aを参照して、ユーザAに対して、“カードX”及び“カードY”の中からランダムにいずれかのカードを選択し、ユーザBに対して、“カードZ”及び“カードW”の中から得点が低い順に選択する。
【0098】
なお、第1規則と第2規則とは、上記のように異なる規則に限らず、同じ規則が採用されるようにしてもよい。
【0099】
また、選択部106は、以下のタイミングで第1オブジェクト及び第2オブジェクトを選択する。
【0100】
例えば、選択のタイミングは、提示される課題のタイミングや量に基づいて定められる。例えば、リズムゲームの場合、カードは楽曲のリズムに合わせて選択され、リズムに合わせてカードが切り替わる。または、ノートNTmが所定の回数以上提示された時に、カードが選択され、カードが切り替わる。あるいは、カードの選択は、楽曲の小節の区切が到来すると、そのタイミングに合わせて行われる。
【0101】
また、選択のタイミングは、例えば、取得される行動に基づいて定められる。例えば、リズムゲームの場合、所定の回数タップやフリック等の操作がされた場合、カードが選択され、カードが切り替わる。または、所定の回数適切な操作がされた場合、カードが選択され、カードが切り替わる。
【0102】
本実施形態において、処理制御部11が選択部106として機能する。なお、以下の実施形態においても同様とする。
【0103】
そして、行動提示部104は、第1オブジェクトと、第2オブジェクトと、を、第1行動ならびに第2行動とともに提示する。
【0104】
例えば、ユーザAについて“カードX”が選択され、ユーザBについて“カードW”が選択されたとする。行動提示部104は、
図12に示すように、各ユーザのノートNTmに対する行動データと共に、“カードX”(カード704)及び“カードW”(カード705)をそれぞれ提示する。
【0105】
評価部107は、第1行動および第1オブジェクトと、第2行動および第2オブジェクトと、に基づいて、第1ユーザに対する評価値と、第2ユーザに対する評価値と、を定める。
【0106】
例えば、ユーザがノートNTmに対してした操作について、“1”から“10”までの得点が付与されるとする。ユーザAがノートNT2に対して行った操作の得点が“5”であるとすると、ユーザAについて選択された“カードX”の得点が“4”であるので、ユーザAに対する評価値は“9”である。一方、ユーザBがノートNT2に対して行った操作の得点が“6”であるとすると、ユーザBについて選択された“カードW”の得点が“1”であるので、ユーザBの評価値は“7”である。このようにして、楽曲が終了するまでの全てのノートNTmに対する操作及びカードの得点を求め、それらを加算して、各ユーザの評価値を求める。
【0107】
なお、オブジェクトには所定のパラメータが設定され、評価部107は、当該オブジェクトが提示されている間に行われた行動については、オブジェクトのパラメータに基づいて評価値が求められるようにしてもよい。
【0108】
例えば、あるオブジェクトに数値“2”のパラメータが設定されている場合、評価部107は、当該オブジェクトが提示されている間に行われた行動については、行動の得点に“2”を乗じた値を評価値と求める。例えば、小節の区切でオブジェクトが切り替わる場合、小節ごとにパラメータが変更する。この場合、評価部107は、当該小節に含まれるノートNTmに対する行動の得点に、その小節でのパラメータの値を乗じることにより評価値を求める。
【0109】
本実施形態において、処理制御部11が評価部107として機能する。なお、以下の実施形態においても同様とする。
【0110】
本実施形態によれば、課題に対する行動に加え、ユーザに対応付けられたオブジェクトに基づいて評価がされるので、課題については不得意のユーザが、熟練したユーザと勝ち負けを競っても勝利することもできる。これにより、例えば、対比可能なユーザとの間に熟練度に大きな差がある場合でも、対比する気が起きず、初心者が勝負に参加しにくいといった事態を防ぐことができる。また、課題を行う度にオブジェクトは変更されて、評価値が変動するので、慣れてしまった課題であってもユーザに継続的に取り組ませることができる。
【0111】
(実施形態2に係る対比装置の動作)
以下、実施形態2に係る対比装置100が行う動作について説明する。対比装置100に電源が投入されると、対比装置100は、
図13のフローチャートに示す処理を行う。以下、各処理について説明する。なお、ステップS201、S202、S204、S208は、
図8のフローチャートのステップS101〜S103、S105と同じ処理であるので説明を省略する。
【0112】
ステップS202において、第1行動が取得されると、選択部106は、第1ユーザに対して第1オブジェクトを選択する(ステップS203)。なお、この処理は、ステップS202の処理と並行して行われる。
【0113】
例えば、選択部106は、オブジェクトテーブル602aを参照し、ユーザAに対応付けられたカードから、ランダムにカードを選択する。また、選択部106は、例えば、ユーザAが所定の回数タップ操作をすると、再度カードの選択を行う。
【0114】
ステップS204において、第2行動が記憶装置500から読み出されると、選択部106は、第2ユーザに対して第2オブジェクトを選択する(ステップS205)。
【0115】
例えば、選択部106は、オブジェクトテーブル602aを参照し、所定の回数タップ操作されたタイミングで、ユーザBに対応付けられたカードのうち得点が低いものから順に選択する。
【0116】
行動提示部104は、選択された第1オブジェクトを第1行動とともに、選択された第2オブジェクトを第2行動とともに提示する(ステップS206)。
【0117】
例えば、行動提示部104は、
図12に示すように、ノートNTmに対する行動データと共に、順次選択された選択されたカード(“カードX”、“カードW”等)を提示する。
【0118】
評価部107は、第1行動及び第1オブジェクトに基づいて第1ユーザに対する評価値を定め、第2行動と第2オブジェクトに基づいて第2ユーザに対する評価値を定める(ステップS207)。
【0119】
例えば、評価部107は、ユーザAがノートNT2に対して行った操作と“カードX”とに基づいて評価値を求め、ユーザBがノートNT2に対して行った操作と“カードW”とに基づいて評価値を求める。
【0120】
なお、対比装置100が行う処理の順序は
図13のフローチャートに示す順序に限らない。例えば、第1オブジェクト又は第2オブジェクトが選択される処理は、行動提示部104によって、第1行動/第2行動と第1オブジェクト/第2オブジェクトとが共に提示されるときに、リアルタイムで行われるようにしてもよい。また、例えば、行動提示部104のステップS206の処理より先に、評価部107によるステップS207の処理が行われるようにしてもよい。また、例えば、ステップS208において、書込部105は、第1行動とともに、選択された第1オブジェクトの情報を書き込んでもよいし、あるいは、求められた評価値を書き込んでもよい。このような構成にすることにより、書き込まれたデータが第2行動として読み出される際に、第2ユーザに対する第2オブジェクトを選択する処理や評価値を求める処理を省略することができる。
【0121】
(実施形態3に係る対比装置の概要構成)
実施形態3に係る対比装置100は、
図1に示すように、課題提示部101と、取得部102と、読出部103と、行動提示部104と、書込部105と、を備える。
【0122】
本実施形態の取得部102、読出部103、及び書込部105は、実施形態1のものと同様の機能を有する。以下、異なる機能を有する課題提示部101及び行動提示部104を中心に説明する。
【0123】
課題は複数の順序付けられた部分課題から構成される。
【0124】
例えば、リズムゲームにおいて、課題は数小節ごとの部分課題から構成される。部分課題とは、例えば、リズムゲームにおいて、所定数の小節(例えば、4小節)に含まれるノートNTmである。そして、課題提示部101は、4小節ごとにユーザにノートNTmを提示する。なお、例えば、課題が複数種類の楽曲が組み合わされたメドレーである場合、部分課題は、各楽曲としてもよい。
【0125】
課題提示部101が部分課題を提示した後、行動提示部104が第1行動ならびに第2行動のうち部分課題に対応付けられる部分を対比して提示する処理を繰り返す。
【0126】
例えば、リズムゲームにおいて楽曲の先頭から4小節分のノートNTmが提示され、ユーザAがそれらのノートNTmに対して操作を行い、取得部102により行動データが取得されたとする。行動提示部104は、先頭から4小節分のユーザAの行動データと、同じ楽曲部分におけるユーザBの行動データとを対比して提示する。そして、4小節分の提示が終わると、課題提示部101は、次の4小節分のノートNTmを提示し、次の4小節分のユーザAの行動データが取得されると、行動提示部104は、当該4小節分のユーザAの行動データとユーザBの行動データとが対比して提示する。この処理は、楽曲が終了するまで繰り返される。
【0127】
本実施形態によれば、ユーザが課題に対する行動の途中で他のユーザと比較することができるので、ユーザは他のユーザの行動を確認しながら課題を進めることができる。これにより、ユーザに課題を飽きさせずに行わせることができる。
【0128】
(実施形態3に係る対比装置の動作)
以下、実施形態3に係る対比装置100が行う動作について説明する。対比装置100に電源が投入されると、対比装置100は、
図14のフローチャートに示す処理を行う。以下、各処理について説明する。
【0129】
課題提示部101は、部分課題を提示する(ステップS301)。
【0130】
例えば、課題提示部101は、ユーザAに楽曲の4小節分のノートNTmを提示する。
【0131】
取得部102は、部分課題が第1ユーザに提示されている間、第1ユーザがとった第1行動を取得する(ステップS302)。
【0132】
例えば、取得部102は、ユーザAが4小節分のノートNTmに対して行った操作の情報を取得する。
【0133】
読出部103は、当該部分課題に対して第2ユーザがとった行動を読み出す(ステップS303)。
【0134】
例えば、読出部103は、ユーザAが操作した4小節部分について、ユーザBがした操作の情報を記憶装置500から読み出す。
【0135】
そして、行動提示部104は、第1行動ならびに第2行動のうち部分課題に対応付けられる部分を対比して提示する(ステップS304)。
【0136】
例えば、行動提示部104は、ユーザAの4小節分の行動データとユーザBの4小節分の行動データとを対比してディスプレイ19に表示する。
【0137】
書込部105は、第1ユーザが部分課題に対してした第1行動を記憶装置500に書き込む(ステップS305)。
【0138】
例えば、書込部105は、ユーザAの4小節分の操作の情報を記憶装置500に書き込む。
【0139】
そして、処理制御部11は、部分課題が全て終了したか否かを判断する(ステップS306)。処理制御部11が、部分課題が全て終了したと判断すると(ステップS306;Yes)、
図14に示す処理は終了する。一方、処理制御部11が、部分課題が全て終了していないと判断すると(ステップS306;No)、ステップS301からの処理を繰り返させる。
【0140】
なお、対比装置100が行う処理の順序は
図14のフローチャートに示す順序に限らない。例えば、読出部103は、課題に対する第2行動を始めに全部読み出し、行動提示部104が部分課題に対応する第2行動だけを提示するようにしてもよい。また、書込部105は、課題が全部終了した後、第1行動を記憶装置500に書き込むようにしてもよい。
【0141】
(実施形態4に係る対比装置の概要構成)
実施形態4に係る対比装置800は、
図15に示すように、課題提示部801と、取得部802と、選択部803と、行動提示部804と、評価部805と、を備える。
【0142】
本実施形態の対比装置800は、ユーザの行動とオブジェクトとに基づいて、ユーザに対する評価値を定めるものである。すなわち、各部は以下のように構成される。
【0143】
課題提示部801は、課題をユーザに提示する。
【0144】
取得部802は、課題がユーザに提示されている間、ユーザがとった行動を取得する。
【0145】
選択部803は、ユーザに対してオブジェクトを選択する。
【0146】
なお、選択部803は、オブジェクトを、ユーザに対応づけられたオブジェクト群から、所定の規則にしたがって選択する。所定の規則とは、ランダム、オブジェクトに設定された得点が高い順、得点が低い順、あるいは、ユーザが適宜定めた規則等である。また、選択部803がオブジェクトを選択するタイミングは、提示される課題のタイミングや量、あるいは、取得される行動に基づいて定められる。
【0147】
行動提示部804は、ユーザに対して、取得された行動及び選択されたオブジェクトを提示する。
【0148】
評価部805は、行動およびオブジェクトに基づいて、ユーザに対する評価値を定める。
【0149】
本実施形態によれば、課題に対するユーザの行動だけでなく、ユーザに対応付けられたオブジェクトに基づいて、ユーザに対して評価が求められるので、ユーザに対する評価を変化させることができる。また、課題を行う度に選択されるオブジェクトは変更されて、評価値が変動するので、慣れてしまった課題であってもユーザに継続的に取り組ませることができる。
【0150】
(実施形態4に係る対比装置の動作)
以下、実施形態4に係る対比装置800が行う動作について説明する。対比装置800に電源が投入されると、対比装置800は、
図16のフローチャートに示す処理を行う。
【0151】
ユーザが課題を指定すると、課題提示部801は、課題をユーザに提示する(ステップS401)。
【0152】
取得部802は、課題がユーザに提示されている間、ユーザがとった行動を取得する(ステップS402)。
【0153】
選択部803は、ユーザに対してオブジェクトを選択する(ステップS403)。なお、オブジェクトを選択する処理は、ステップS402と並行に行われる。
【0154】
行動提示部804は、選択されたオブジェクトを行動とともに提示する(ステップS404)。
【0155】
評価部805は、行動及びオブジェクトに基づいてユーザに対する評価値を定める(ステップS405)。
【0156】
なお、対比装置800が行う処理の順序は
図16のフローチャートに示す順序に限らない。例えば、ステップ404とステップ405の処理は順序を入れ替えてもよい。