(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
複数のアクセスノードを有する無線ネットワーク内で動作するユーザ機器における方法であって、前記複数のアクセスノードは、第1のアクセスノードと、前記第1のアクセスノードよりも低い伝送電力を有する少なくとも1つの低電力アクセスノードとを備え、前記ユーザ機器は、前記少なくとも1つの低電力アクセスノードからよりも前記第1のアクセスノードから強いダウンリンク信号を受信するように構成され、
前記ユーザ機器によって、低電力アクセスノードが前記第1のアクセスノードよりもアップリンクデータ伝送に有効であるかどうかを決定することと、
前記低電力アクセスノードがアップリンクデータ伝送により有効である場合、前記ユーザ機器から前記低電力アクセスノードへ、前記第1のアクセスノードに方向付けられたランダムアクセスプリアンブルを送信することと
を含む、方法。
前記決定することは、前記低電力アクセスノードからの参照信号受信電力(「RSRP」)を前記第1のアクセスノードからのRSRPと比較することを含む、請求項1に記載の方法。
前記低電力アクセスノードは、前記第1のアクセスノードからの前記RSRPから、前記低電力アクセスノードからの前記RSRPを引いた値がある値未満である場合に、アップリンクデータ伝送により有効であると決定され、前記値は、
ネットワーク構成されたRSRP差閾値、および
前記低電力アクセスノードに対するネットワーク構成されたRSRPオフセットと、前記第1のアクセスノードに対する前記ネットワーク構成されたRSRPオフセットとの間の差のうちの少なくとも1つを含む、請求項2に記載の方法。
前記決定することは、前記第1のアクセスノードから前記ユーザ機器への第1のダウンリンク経路損失、および前記低電力アクセスノードから前記ユーザ機器への第2のダウンリンク経路損失を検出することを含み、前記低電力アクセスノードは、前記第1のダウンリンク経路損失と前記第2のダウンリンク経路損失との間の差が経路損失差閾値を超える場合に、アップリンクデータ伝送により有効であると決定される、請求項1に記載の方法。
前記ユーザ機器によって、複数組のランダムアクセスプリアンブルの中から1つのランダムアクセスプリアンブルを識別することをさらに含み、前記複数組は、前記第1のアクセスノードに送信するために使用される第1の組のランダムアクセスプリアンブルと、前記低電力アクセスノードに送信するために使用される第2の組のランダムアクセスプリアンブルとを含む、請求項1に記載の方法。
前記ランダムアクセスプリアンブルを送信することは、前記第2の組のランダムアクセスプリアンブルのうちの1つのランダムアクセスプリアンブルを送信することを含み、
前記第2の組のランダムアクセスプリアンブルのうちの前記1つのランダムアクセスプリアンブルを送信することは、前記ユーザ機器への前記低電力アクセスノードへのダウンリンク経路損失およびネットワーク構成可能ランダムアクセス電力オフセットに基づいて、前記送信することにおいて送信される前記ランダムアクセスプリアンブルに対するアップリング伝送電力を調整することをさらに含む、請求項5に記載の方法。
前記低電力アクセスノードからのランダムアクセスリソース構成に基づいて、前記ランダムアクセスプリアンブル伝送のためのランダムアクセス時間周波数リソースを決定することと、
前記低電力アクセスノードのタイミングに従って、前記ランダムアクセスプリアンブルの伝送時間を決定することと
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
前記ランダムアクセスプリアンブルを送信することは、前記低電力アクセスノードに割り付けられた物理ランダムアクセスチャネル(「PRACH」)時間周波数リソースにおいて前記ランダムアクセスプリアンブルを送信することを含む、請求項1に記載の方法。
複数のアクセスノードを有する無線ネットワーク内で動作するユーザ機器であって、前記複数のアクセスノードは、第1のアクセスノードと、前記第1のアクセスノードよりも低い伝送電力を有する少なくとも1つの低電力アクセスノードとを備え、前記ユーザ機器は、前記少なくとも1つの低電力アクセスノードからよりも前記第1のアクセスノードから強いダウンリンク信号を受信し、前記ユーザ機器は、
プロセッサと、
通信サブシステムと、
を備え、
前記プロセッサおよび通信サブシステムは、
低電力アクセスノードが前記第1のアクセスノードよりもアップリンクデータ伝送に有効であるかどうかを決定することと、
前記低電力アクセスノードがアップリンクデータ伝送により有効である場合、前記第1のアクセスノードに方向付けられたランダムアクセスプリアンブルを前記低電力アクセスノードに送信することと
を行うように協働する、ユーザ機器。
【発明を実施するための形態】
【0012】
ここで、例示的な異種ネットワーク展開モデルを示す、
図1を参照する。
図1の実施形態では、マクロセル110は、円112によって示される、セル受信可能範囲領域を有する。セル縁におけるデータスループットを向上させるため、および接続性を向上させるために、マクロセルよりも低い電力を伴う種々のセルが、領域112内に展開され得る。これらは、円122によって示される受信可能範囲領域を有するピコセル120と、円132によって示される受信可能範囲領域を有するフェムトセル130と、円142によって示される受信可能範囲領域を有する中継140とを含む。
【0013】
マクロセル110は、バックホールリンク114を通してコアネットワーク150に接続される。同様に、ピコセル120はまた、バックホールリンク124を通してコアネットワーク150に接続され得る。
【0014】
中継140は、一実施形態では無線であり得る、マクロセル110への中継バックホール144を有し得る。
【0015】
フェムトセル130は、
図1の実施形態ではリンク162および164を通して示される、インターネット160を通してコアネットワーク150に接続する。
【0016】
本明細書で使用される場合、低電力ノードは、異種ネットワーク内で動作する、ピコセル、フェムトセル、遠隔無線ヘッド、中継、または他の低電力ノードのうちのいずれかであり得る。低電力ノードは、典型的には、より低い電力で動作し、したがって、マクロセルよりも狭い受信可能範囲領域を有する。例えば、一実施形態では、マクロセルが、40dBmから49dBmの範囲内で伝送し得る一方で、典型的な低電力ノード(LPN)伝送力は、30dBmから37dBmの範囲内であり得る。低電力ノードおよびマクロノードは、個々に、または集合的に、アクセスノードと呼ぶことができる。
【0017】
進化型汎用地上波無線アクセス(E−UTRA)リリ−ス8としても知られている、3
rd Generation Partnership Project(3GPP)ロングタ−ムエボリュ−ション(LTE)規格では、初期アクセス、ハンドオーバ(HO)、アップリンク(UL)同期の再確立中に、およびスケジュ−リング要求プロシージャが失敗した、またはそれを行うことができない場合、あるいはスケジュ−リング要求のためのリソースが構成されていない場合に、アップリンクランダムアクセスチャネル(RACH)プロシージャが使用される。
【0018】
初期アクセスおよびアップリンク再同期中に、UEは、一組の事前構成されたランダムアクセスプリアンブルシーケンスから1つのプリアンブルシーケンスを無作為に選択し、次いで、物理ランダムアクセスチャネル(PRACH)に割り付けられたアップリンクリソース上で、選択されたプリアンブシーケンスを使用してプリアンブルを送信し得る。例証の目的で、一組のプリアンブルシーケンスを使用するプリアンブルはまた、一組のプリアンブルからの1つのプリアンブルとも呼ばれる。PRACHプリアンブルを送信するようにセル内のUEに割り付けられたアップリンクリソースの時間周波数部分はまた、PRACH機会ウィンドウとも呼ばれる。
【0019】
物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)命令によってトリガされるハンドオーバまたはアップリンク再同期化中に、UEは、PRACHに割り付けられたリソース上で送信するために、特定の専用ランダムアクセスプリアンブルシーケンスを割り当てられ得る。
【0020】
ランダムアクセスプリアンブルは、長さT
CPのサイクリックプレフィックス(CP)と、長さT
SEQのPRACHシーケンスとを含み得る。異なるCP長およびシーケンス長が、異なるセルサイズをサポートするために必要とされ得る。
【0021】
ここで、PRACH形式0からPRACH形式4といった、5つの異なるプリアンブル形式を示す、以下の表1を参照する。これらは、3GPP E−UTRA Release 8で定義されている。表1の実施例では、T
Sは、1/(30.72×10
6)秒に等しい。
【0022】
【表1】
表1から、プリアンブル形式0−3が、周波数分割二重(FDD)および時間分割二重(TDD)システムの両方に使用される一方で、形式4は、TDDのみに使用される。
【0023】
PRACHリソース割付において、PRACH伝送時に、アップリンク同期がまだ確立されていない場合があり、PRACHプリアンブルが、UEにおいて受信されると、ダウンリンクサブフレーム境界と同期して伝送されるので、長さT
GTの保護時間(GT)が、UEとeNBとの間の往復伝搬遅延を考慮するために使用され得る。したがって、典型的には、PRACH伝送に対するUE特定のアップリンクタイミングアドバンスはない。上記は、eNB伝送タイミングに対するUEとeNBとの間の往復伝搬遅延を伴って、PRACHプリアンブルがeNBで受信されることをもたらす。
【0024】
ここで、シーケンス時間(T
SEQ)210が0.8ミリ秒に等しく、サイクリックプレフィックス(CP)212が103.13マイクロ秒の時間を有し、保護時間214が96.87マイクロ秒の時間を有する、一実施形態による、PRACH形式0のプリアンブル構造200を示す、
図2を参照する。
【0025】
PRACH形式0は、いくつかの実施形態では、最大14キロメートルのセル半径を伴うセルで使用され得る。14キロメートルよりも大きいサイズを伴うセルは、他のPRACH形式によってサポートされ得る。PRACHプリアンブルは、約6個のリソースブロックの周波数帯域幅を占有し、1つのリソースブロック(RB)の周波数帯域幅は、15kHz副搬送波間隔を伴う12の副搬送波がある、180kHzに等しい。
【0026】
一実施形態では、PRACHプリアンブルシーケンスは、低いピーク対平均電力比(PAPR)特性を有する、Zadoff−Chuシーケンスから生成される。低いピーク対平均電力比は、UEにおいて低費用の信号増幅をもたらし得るため、アップリンク伝送に有用である。
【0027】
ランダムアクセスプリアンブルの時間連続信号表現s(t)は、以下によって定義される。
【0028】
【数1】
式中、0≦t<T
SEC+T
CPであり、β
PRACHは、伝送力P
PRACHに適合するための増幅倍率であり、χ
u,v(n)は、循環シフトvを伴うu番目のル−トZadoff−Chu(ZC)シーケンスであり、
【0030】
【数3】
。
χ
u,v(n)はまた、ランダムアクセスプリアンブルシーケンスとも呼ばれることに留意されたい。ランダムアクセスで使用されるプリアンブルシーケンスは、一組のプリアンブルシーケンスから選択され得る。一組の中のプリアンブルシーケンスの数は、3GPP LTEでは、64である。周波数ドメインの中の場所は、パラメータ
【0032】
【数5】
は、1つのRBあたりの副搬送波の数であり、
【0033】
【数6】
は、UL上のRBの数である。因数K=Δf/Δf
RAは、ランダムアクセスプリアンブルと他のアップリンクデータ伝送との間の副搬送波間隔の差を考慮する。変数Δf
RAは、ランダムアクセスプリアンブルの副搬送波間隔を表し、変数φは、物理リソースブロック内のランダムアクセスプリアンブルの周波数ドメイン場所を決定する、固定オフセットを表す。N
ZCは、ZCシーケンスの長さである。
【0034】
ここで、
図3を参照する。
図3では、一実施形態による、進化型ノードB(eNB)におけるPRACHの検出のためのシステムが示されている。具体的には、所与のPRACH機会ウィンドウ内で、すなわち、セル内のUEがPRACHプリアンブルを送信するためにeNBによって割り付けられた時間周波数リソースの一部内で、
図3の信号は、時間ドメインベースバンドシーケンス310として受信され、サイクリックプレフィックス除去ブロック312に提供される。サイクリックプレフィックス除去の開始時間は、PRACH機会ウィンドウの開始時間である。サイクリックプレフィックス除去後に、信号は、高速フーリエ変換(FFT)および副搬送波デマッピングブロック314に送られる。
【0035】
次いで、変換およびデマップされた信号が、ブロック322から候補Zadoff−Chuシーケンスを取り、検出を提供する、相関ブロック320に提供される。いったん候補ZCシーケンスとの相関が起こると、次いで、プリアンブル検出がブロック330で起こることができる。ブロック320における相関は、周波数ドメイン内で起こる。
【0036】
(RACHプロシージャ)
ここで、競合ベースのランダムアクセスプロシージャのためのプロシージャを示す、
図4を参照する。具体的には、
図4では、UE410は、eNB412と通信する。最初に、UE410は、eNB412への矢印420によって示される、ランダムアクセスプリアンブルを送信する。ランダムアクセスプリアンブルは、ブロードキャストメッセージ、PDCCH命令、またはハンドオーバコマンドの中でeNBから受信されるシステム情報に基づき、UEは、構成されたプリアンブル形式を使用して、構成されたPRACH時間および周波数リソース上で、プリアンブルを伝送する。プリアンブルは、セル内で構成されている一組のプリアンブルシーケンスから選択され得るか、またはハンドオーバコマンドあるいはPDCCH命令の中でeNBによって特定され得るプリアンブルシーケンスを使用し得る。
【0037】
ランダムアクセスプリアンブル420の受信等のランダムアクセス試行が検出された場合、eNB412は、ランダムアクセス無線ネットワーク一時的識別子(RA−RNTI)とスクランブルされた周期的冗長チェック(CRC)を伴って、物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)内でダウンリンク付与を伝送し、物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)上で、矢印422によって示されるように、対応するランダムアクセス応答(RAR)メッセージを伝送する。RA−RNTIは、その上でプリアンブルが検出された、時間周波数リソースを示す。本書では、例証の目的で、ランダムアクセス応答はまた、PRACHプリアンブルへの応答を示すように、RACH応答と呼ばれ得る。RA−RNTIは、その上でPRACHが受信される、時間周波数リソースによって決定され、また、UE410にも知られている。RARは、検出されたランダムアクセスプリアンブル識別子(RAPID)、すなわち、セルの中で構成される一組のプリアンブルシーケンス内のプリアンブルインデックス、UE410からのアップリンク伝送のためのタイミングアドバンスコマンド、一時的UE識別(すなわち、一時的セルRNTI(C−RNTI))、およびアップリンク電力調整を含む初期アップリンクリソース付与等の情報を含む。
【0038】
合致するRA−RNTIおよびプリアンブル識別子(RAPID)とともに、eNB412からRARメッセージ422を受信すると、UE410は、PRACHがeNB212によって受信されたと仮定し、したがって、矢印430によって示される、アップリンクメッセージを伝送する。アップリンクメッセージは、タイミングアドバンスおよびアップリンク電力調整を適用した後に、予定された物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)上にUE特定の共通制御チャネル(CCCH)メッセージを含み得る。メッセージの周期的冗長チェック(CRC)コ−ドは、一時的C−RNTIによってスクランブルされる。
【0039】
次いで、eNBは、複数のUEが同じプリアンブルおよび同じアップリンク時間周波数リソースを使用する場合、矢印432によって示されるように、競合解決を行う。eNBは、矢印430において伝送されたメッセージに含まれた、CCCHメッセージを含むUE競合解決識別とともに、UEに応答する。RACHプロセスは、UEが以前に伝送されたCCCHメッセージに合致するメッセージ432を受信した後に完了する。次いで、UEに割り当てられた一時的C−RNTIが、UE410とeNB412との間の後続のデータ伝送に使用される、そのC−RNTIになる。
【0040】
同種ネットワークでは、セル選択または再選択を行うために、アイドルモ−ドUEが、候補セルのダウンリンク参照信号受信電力(RSRP)の測定を使用する。言い換えれば、UEは、どのセルにとどまるかを決定するために、参照信号受信電力を使用する。しかしながら、異種ネットワーク解決法では、基地局の伝送電力が大幅に異なる場合がある。例えば、マクロセルは、ピコセルよりも22dB多くの電力を伝送し得る。これは、たとえUEとマクロセルとの間の経路損失がUEとピコセルとの間の経路損失よりも大きくても、ピコセルに近いUEがマクロセル上にとどまる状況をもたらす場合がある。
【0041】
ここで、ピコセル530が実際にUE510のより近くにある(および低減した経路損失に対してより近くにある)間に、UE510がアップリンクおよびダウンリンクでマクロセル520に接続される状況を示す、
図5を参照する。
【0042】
マクロセルとピコセルとの間の伝送電力差が、それらの間の経路損失差よりも大きく、したがって、RSRPマクロセル520に対して測定されるRSRPが、ピコセル530に対して測定されるRSRPよりも大きいという事実により、UE510は、マクロセル520上にとどまる。
【0043】
UEは、例えば、アイドルモ−ドから接続モ−ドへの移行中に、アップリンク同期目的で、PRACHプリアンブルをマクロセルeNBに送信する必要があり得る。たとえUEからピコセルへの経路損失が、UEからマクロセルへの経路損失よりも小さくても、UEは、より大きい経路損失、すなわち、UEからマクロセル520への経路損失を補償するように、初期PRACH伝送電力を設定する。
【0044】
伝送電力への補償の結果は、本明細書ではマクロUEと呼ばれる、マクロセル内のUEからのPRACH伝送が、ピコセル530内のアップリンク受信に有意に干渉し得ることである。干渉は、ピコセル内で構成されたPRACHリソースがマクロセル内で構成されたPRACHリソースと重複する場合に、ピコセル内の誤検出および誤警報等のPRACH受信問題を引き起こす場合がある。高電力信号はまた、とりわけ、サウンディング参照信号(SRS)伝送、物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)伝送、物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)伝送等のピコセル内の他のアップリンクチャネルおよび/または信号のリソースが、マクロセル内で構成されたPRACHリソースと完全または部分的に重複する場合に、これらのアップリンクチャネルおよび/または信号への干渉を引き起こし得る。
【0045】
マクロセルからのPRACH干渉への影響が、一例として例証され得る。第1の実施例では、ピコセルにおけるPUSCHへのマクロセルからのPRACH干渉の影響が検討される。マクロセル内のPRACHに割り付けられた物理リソースは、ピコセルにおけるPUSCHに割り付けられた物理リソースと完全または部分的に重複し得る。PUSCH標的受信信号電力がS
PUSCHであり、雑音電力参照レベルがN
noiseであり、すなわち、標的PUSCH SNRが10log
10(S
PUSCH/N
noise)dBである。フェーディングチャネル内のPRACHに対する標的受信信号電力は、雑音電力参照レベルを10log
10(S
PUSCH/N
noise)dB上回る、S
PRACHであると仮定され得る。さらに、実施例では、少なくとも1つのUEがマクロセル内にあり、ピコセルに干渉していると仮定され得る。
【0046】
上記の実施例を利用して、マクロeNBとピコeNBとの間の伝送電力差が0dBである場合、UEは、ピコeNBのセル境界にあり得、UEからマクロeNBまたはピコeNBのいずれかへの同じ経路損失を有し得る。UEは、マクロeNBを、その標的eNBとして選択し得る。UEは、マクロeNBにおいてS
PRACHの標的受信PRACH電力に達するように、PRACHプリアンブルをマクロeNBに送信し得、それは、時間周波数リソース内のピコeNBにおけるほぼ同量のPRACH干渉電力を、マクロセルPRACH機会ウィンドウと重複させ得る。言い換えれば、PRACH干渉電力レベルI
PRACH=S
PRACHである。ピコセルにおけるPUSCHについて、マクロセルPRACHリソースと重複するリソース内の結果として生じる信号対干渉および雑音比(SINR)=10log
10S
PUSCH/(N
noise+I
PRACH)=10log
10S
PUSCH/N
noise−10log
10(1+I
PRACH/N
noise)であり、それは、標的PUSCH信号対雑音比(SNR)10log
10(S
PUSCH/N
noise)よりも10log
10(1+I
PRACH/N
noise)dB小さい。それは、ピコセル境界に位置し、PRACHプリアンブルをマクロeNBに送信する、1つのマクロセルUEがある場合、ピコにおける重複PUSCHの信号対雑音比(SNR)が、例えば、10log
10(1+I
PRACH/N
noise)dBだけ低下させられ得、それは、フェーディングチャネル内の標的PRACH電力S
PRACHが−8dBに設定された場合、0.64dBであり、すなわち、10log
10(S
PRACH/N
noise)=10log
10(I
PRACH/N
noise)=−8dBを意味する。マクロセル内のUEから送信される、より多くのPRACH干渉プリアンブルがピコeNBによって観察される場合、PRACH干渉電力レベルI
PRACHが、より大きく、結果として生じるSNR低下が、より多いことがある。また、基地局間の伝送電力差がより大きくなる場合、SNRは、さらに低下させられるであろう。具体的に言うと、伝送電力差が、5dB等、より大きくなる場合、ピコeNBのセル境界に位置するUEは、マクロeNBからより遠くにあり得る(UEからマクロeNBへの経路損失が、UEからピコeNBへの経路損失よりも5dB大きいことがあり、UEは依然として、PRACHプリアンブルを送信するように、マクロeNBをその標的eNBとして選択し得る)。この場合、UEからマクロeNBへの5dB大きい経路損失を克服するために、UEがマクロeNBへのPRACH伝送電力を5dBだけ強化する場合、ピコeNBによって観察される、結果として生じるPRACH干渉電力も、5dBだけ増加させられ得、それは、フェーディングチャネル内の標的PRACH電力S
PRACHが−8dBに設定された場合、10log
10(I
PRACH/N
noise)=−3dBを意味する。したがって、ピコにおけるPUSCH SNRは、10log
10(1+I
PRACH/N
noise)=1.76dBだけ低下させられ得る。同様の計算後、電力差が15dBである場合、この実施例では、低下重大度が7.79dBであり得ることが容易に分かる。上記は、マクロeNBとピコeNBとの間に高い伝送電力差がある場合、ピコeNBにごく接近しているUEによってマクロに送信される、PRACHからの干渉が、ピコeNBにおける他のアップリンクリソースに有意な干渉を引き起こす場合があることを示す。
【0047】
さらなる実施例では、ピコセルにおけるPRACH受信へのマクロセルからのPRACH干渉の影響が検討される。この実施例では、マクロセル内のPRACHに割り付けられた物理リソースが、ピコセルにおけるPRACHに割り付けられた物理リソースと完全に重複させられ、フェーディングチャネルが存在し、少なくとも1つのUEがマクロセル内にあり、ピコセルに干渉する。第1の実施例と同様に、ピコeNBにおけるPRACH SNR低下もまた、10log
10(1+I
PRACH/N
noise)dBである。この実施例では、マクロeNBとピコeNBとの間の伝送電力差が0dBであり、10log
10(I
PRACH/N
noise)=−8dBである場合、SNRは、0.64dBだけ低下させられ得る。しかしながら、伝送電力差が、5dB等、より大きくなり、結果として生じる10log
10(I
PRACH/N
noise)=−3dBである場合、ピコにおけるPRACH SNRは、1.76dBだけ低下させられ得る。さらに、伝送電力差が、15dBでさらに大きくなり、10log
10(I
PRACH/N
noise)=7dBである場合、PRACH SNRは、7.79dBだけ低下させられ得る。したがって、マクロセルからのPRACH干渉の影響を低減するスキ−ムの必要性がある。
【0048】
一実施形態では、ピコセルに近いマクロセルUEは、一組のマクロセルプリアンブルシーケンスからのシーケンスを使用するが、ピコセルのために構成されたピコセルプリアンブル形式およびピコセルPRACH機会ウィンドウを使用して、PRACHプリアンブルを送信することができる。いくつかの実施形態では、マクロセルUEは、ピコセルのアクセスノードを標的にして、そのようなPRACHプリアンブルを送信することができる。そのような実施形態では、マクロセルUEは、そのようなPRACHプリアンブルによる干渉を低減することができるように、PRACHプリアンブルをマクロセルに送信するために必要とされるであろう伝送電力よりも弱い伝送電力を使用することができる。さらに、ピコセルは、PRACHプリアンブルを検出し、検出結果をマクロセルに転送することができる。この点に関して、3組の実施形態が提供され得る。第1の組の実施形態では、別個の組のマクロセルPRACHプリアンブルシーケンスが、アップリンク伝送に使用され、第2の実施形態では、一組だけのマクロセルPRACHプリアンブルシーケンスが使用され、第3の組の実施形態では、ネイバーに近い(cose−to−neighbor)マクロUEによって使用するためだけに構成されたPRACH機会ウィンドウが提供される。
【0049】
(第2の組のマクロセルPRACHプリアンブルシーケンス)
一実施形態によれば、第2の組のマクロセルPRACHプリアンブルシーケンスが導入される。第2の組は、UEが「ネイバーに近い」状況にあるかどうかをUEがeNBに明確に示すことを可能にするために導入される。例えば、「ネイバーに近い」状況にあるマクロセルUEは、UEが「ピコに近い」状況にあることを意味し得る。本明細書で使用される場合、「ネイバーに近い」状況は、UEがそのPRACHを任意の低電力ノードに送信する場合であり得、以下の実施例でのピコeNBの使用は、限定的となるように意図されていない。また、マクロeNBは、任意の高電力ノードであり得、以下の実施例のマクロeNBの使用は、限定的となるように意図されていない。
【0050】
ピコeNBが、第2の組のPRACHプリアンブルシーケンスからのシーケンスを使用してPRACHプリアンブルの存在を検出すると、ピコeNBは、PRACHがネイバーに近い状況にあるUEからであり、ピコeNBが検出結果をマクロeNBに転送する必要があることを知る。代替として、ピコeNBは単純に、マクロセルPRACHプリアンブルシーケンスに対応する全てのPRACH検出結果を転送し得る。
【0051】
マクロセルとピコセルとの間に非重複時間周波数PRACH機会ウィンドウを伴うネットワークでは、いくつかの実施形態では、PRACH機会ウィンドウが整合させられていないという事実を全てのeNBが知っていると仮定すると、第2の組のPRACHプリアンブルシーケンスは必要ではない。これは、一組のマクロセルPRACHプリアンブルシーケンスが使用される、第2の組の実施形態に関して以下で例証される。
【0052】
したがって、第1の組の実施形態によれば、ネットワークは、既存の第1の組に加えて、第2の組のマクロセルPRACHプリアンブルシーケンスを定義し得る。第2の組の構成は、明示的に信号伝達することができ、または暗示的に行うことができる。明示的な構成の実施例は、マクロeNBによって明示的に提供されるようなル−トシーケンスおよび循環シフトを含む。暗示的構成は、おそらく、同じまたは異なるル−トシーケンス、および同じまたは異なるセルシフト間隔を使用して、第1のセルプリアンブルシーケンスセットの生成から、さらに64のマクロセルプリアンブルシーケンスを生成し続けることを含む。
【0053】
マクロセル内のUEは、それがネイバーに近い状況にあるかどうかを検出する。これは、例えば、マクロセルと対比したピコセルからの経路損失を推定することによって行われ得る。マクロUEがネイバーに近い状況にある場合、UEは、第2の組のマクロセルPRACHプリアンブルシーケンスからシーケンスを選択することを除いて、そのPRACH伝送のために、隣接セルにおける、すなわち、ピコセルにおけるPRACH構成を使用するであろう。ピコセルPRACH構成は、時間および周波数PRACHリソースの場所と、PRACH形式とを含む。ピコセルPRACHリソースは、マクロセルによってブロードキャストされるシステム情報によって構成され得る。この場合、ピコセルPRACHリソースは、ピコセルに近いUEのみに使用される特別なマクロPRACHリソースとみなされ得る。
【0054】
ピコセルは、ピコセルPRACHプリアンブルシーケンスまたは新たに定義された第2の組からのマクロセルPRACHプリアンブルシーケンスのいずれかを使用して、プリアンブルを監視する。第2の組からのシーケンスを使用したPRACHプリアンブルがピコセルによって検出された場合、ピコセルは、検出されたマクロPRACHプリアンブル識別子、ならびに関連時間オフセットおよびアップリンク電力調整を含む、検出結果をマクロセルに転送する必要がある。
【0055】
マクロセルは、第1の実施形態によれば、ピコeNBにおいて検出される、可能なマクロセルPRACHプリアンブルを監視し、RACH応答に含まれるマクロセルまたはピコセルのいずれかに対するタイミングアドバンスの量を決定する。基本的に、マクロセルは、UEからのアップリンクデータを、適宜にマクロeNBまたはピコeNBにおいて同期化することができるように、どのセルがUEに対するアップリンク受信を処理し、それに従ってタイミングアドバンスを設定するかを決定する。第1の組の実施形態によれば、UEは、どのセルがそのアップリンク受信を処理しているかを知る必要がない。さらに、ネットワークによって要求されるPRACHリソースの全体数は、場合によっては、増加しない場合がある。具体的には、ピコPUSCHリソースと重複するマクロPRACHリソースの場合、いくつかのマクロセルUEがピコセルPRACHリソースを使用し得るため、ピコセルが、増加した数のUEを処理するために、より多くのPRACHリソースを必要とし得る可能性がある。N個のピコセルがあり、各々がk個のUEの増加を受けている場合、これらのUEがマクロからピコセルへ移動しているため、マクロセルは、(N*k)個のUEの減少を受けるであろう。したがって、マクロセルは、より少ないPRACHリソースを必要とし、低減した数のマクロPRACHリソースは、ピコセルのPUSCHへのマクロセルからのPRACH干渉を受ける、より少ない重複サブフレームを意味する。
【0056】
ピコセルのPUSCHがマクロセルからのPRACH干渉を受け得る、重複サブフレームでさえも、ピコセルに近いマクロセルUEが、ピコセルのために構成されたPRACHリソースを使用するように移動させられ、他のマクロセルUEはピコセルから離れており、それらのPRACH干渉がより弱いので、第1の組の実施形態によれば、PRACH干渉の強度が低減され得る。
【0057】
ピコPRACHリソースに重複するマクロPRACHリソースの場合、一実施形態では、提案された実施形態を伴って、または伴わずに、マクロPRACHプリアンブルがピコセルによって受けられているため、ピコセルのためのより多くのPRACHリソースを整備する必要がない。事実上、第1の実施形態の解決法では、ネイバーに近い状況にあるマクロセルUEは、より少ない伝送電力を使用し得、それらの標的セルがこれらのUEにより近いピコセルであるため、PRACHプリアンブルを送信するために、より短いシーケンス持続時間T
SEQを伴うプリアンブル形式を使用し得、ピコPRACH検出へのマクロセルPRACH干渉が低減され得る。
【0058】
第1の組の実施形態の詳細が、以下に提供される。
【0059】
上記に基づいて、第2の組のマクロPRACHプリアンブルシーケンスが、ネイバーに近い状況にあるマクロセルUEのために導入され、プリアンブルシーケンスおよび形式が、マクロおよびピコセルに既知である。一実施形態では、該一組のマクロセルPRACHプリアンブルシーケンスは、仮想セルのための一組のPRACHプリアンブルシーケンスと考えることができる。第2の組の構成は、明示的または暗示的に行うことができる。受信eNBは、どのプリアンブルセットが受信されたか、したがって、どのプリアンブルセットにPRACHが属するかを識別することができる。eNBはまた、どのeNBのダウンリンクタイミングが、UEによってそのPRACH伝送に使用されたかをチェックすることもできる。
【0060】
(ネイバーに近い状況の検出)
UEがネイバーに近い状況を検出するために、2つの実施形態が提供される。第1の実施形態では、RSRP解決法が提供される。ここでは、ネットワークによって構成可能であり、各セルによってUEにブロードキャストされる、新しいRSRPオフセットパラメータが提供される。UEが1つよりも多くのセルに遭遇する場合、UEは、UEがネイバーに近い状況にあるかどうかを決定するために、測定されたRSRPおよび各観察セルに対するRSRPオフセットパラメータをチェックし得る。
【0061】
より具体的には、UEは、RSRP
1dBの測定されたRSRPおよびネットワークRSRPオフセット構成Offset
1dBを伴う第1のセルと、RSRP
2dBの測定されたRSRPおよびネットワークRSRPオフセット構成Offset
2dBを伴う第2のセルとに遭遇する。RSRP
1がRSRP
2よりも大きいと仮定すると、UEは、とどまる標的セルとして第1のセルを選択し、UEはさらに、それがネイバーに近い状況にあるかどうかを決定するために、以下の不等式をチェックするであろう。
RSRP
1+Offset
1>RSRP
2+Offset
2 (2)
上記の方程式(2)の中の不等式を適用できる場合、UEはネイバーに近い状況にない。そうでなければ、UEはネイバーに近い状況にある。
【0062】
第1のセルがマクロセルであり、第2のセルがピコセルである場合、ネットワークは、Offset
1を負の値に等しく、およびOffset
2を0dBに設定し得る。次いで、上記の不等式は、RSRP
macro−RSRP
pico>閾値であるかどうかをチェックすることになり、閾値は、Offset
2とOffset
1との間の差である。例えば、UEがマクロセル上にとどまるが、物理的にピコeNBにより近い場合、UEによって測定されるRSRP
macroは、閾値よりも大きい量分、RSRP
picoを超えないことがある。この場合、UEがネイバーに近い状況にあることを宣言することが合理的である。UEがピコからマクロに向かって移動する場合、RSRP
picoが減少し得、RSRP
macroが増加し得、これらのRSRPの間の差がより大きくなり得る。差が閾値を超える場合、UEは、もはやネイバーに近い状況にないと宣言し得る。逆に、UEがピコセル上にとどまり、ピコおよびマクロの両方からのダウンリンク信号を受ける場合、ピコセル上にとどまることがRSRP
pico>RSRP
macroを意味し、Offset
pico=0dBおよび負のOffset
macroを用いて、この不等式RSRP
pico+Offset
pico>RSRP
macro+Offset
macroを適用できるため、UEは、ネイバーに近い状況にないと宣言するであろう。
【0063】
別の実施形態では、ネットワークは、各セルのRSRP差閾値を構成することができる。第1のセル上にとどまるUEは、第2のセルからのRSRPを引いた第1のセルからのRSRPが、第1のセルによって構成されるRSRP差閾値よりも大きいかどうかをチェックすることができる。結果が真である場合、UEはネイバーに近い状況にない。そうでなければ、UEはネイバーに近い状況にある(UEは第1のセルよりも第2のセルに近い)。
【0064】
上記に関して当業者によって理解されるように、上記は、ピコeNBが同じ伝送電力を持たず、ネットワークが、ピコセル上にとどまるUEがネイバーに近い状況にあることを宣言し、別のピコセルのPRACH機会ウィンドウを使用することを許可しないこと希望するシナリオに対処することができる。この場合、方程式(2)がRSRP
1>RSRP
2になり、UEがネイバーに近い状況にないと宣言するための条件が、UEがとどまるセルを選択するための条件と同じであることを意味するように、ネットワークは、全てのピコセルに同じRSRPオフセット値を設定し得る。この場合、UEが2つのピコeNBに遭遇する場合、UEは依然として、PRACHプリアンブルを送信する、より強いRSRPを伴うピコeNBを選ぶであろう。RSRP差閾値がRSRPオフセット値の代わりに使用される場合、ネットワークは、ピコセル上にとどまるUEがネイバーに近い状況にあると宣言することを許可しないように、RSRP差閾値を0dBに設定することができる。
【0065】
上記によれば、UEは、マクロセルまたはピコセル内にあるかどうかを知らないが、ネットワークは、ネイバーに近い状況にあるかどうかをUEに識別させるように、RSRPオフセット値を構成することができる。マクロセル内にあり、それ自身がネイバーに近い状況にあることを識別するUEについて、それらのUEは、実際にはピコに近い状況にある。結果として、それらのUEは、マクロeNBからのダウンリンク信号がより強いため、ピコセルへのPRACH干渉を低減し、UEが依然としてマクロセル上にとどまることを所望することをネットワークに示す手段として、マクロセルPRACHプリアンブルシーケンスを使用してPRACHプリアンブルを送信するために、ピコeNBによって構成されるPRACH機会ウィンドウを使用するであろう。
【0066】
一実施形態では、UEは、1つよりも多くのセルに遭遇する場合、ネイバーに近い状況の検出のみを行い得る。RSRP測定は、隣接セルを見出すために、セル選択およびセル再選択中にどんな場合にも、UEによって行われる。
【0067】
UEがマクロまたはピコセル内にあるかどうかを認識していないため、UEがピコに近い状況、すなわち、ネイバーに近い状況にあるかどうかを決定するための第2の決定スキ−ムでは、経路損失ベースの解決法が使用され得る。経路損失ベースの解決法では、UEは、各セルからUEへのダウンリンク経路損失を推定することができる。隣接セルからの経路損失が、標的セルからの経路損失よりも所定量だけ小さい場合、UEは、ネイバーに近い状況にあると決定することができる。これを行うために、一実施形態では、UEは、各セルの伝送電力を知るために、1つよりも多くのセルからのブロードキャストメッセージを復号する必要があり得る。伝送電力は、ダウンリンク電力損失を推定するために、測定された受信電力と比較されることができる。
【0068】
1つのセルにおける経路損失および経路損失オフセットの合計が、その隣接セルにおける合計未満である場合のみ、ネイバーに近い状況が決定されるように、経路損失オフセットパラメータも導入され得る。具体的に言うと、UEが、推定ダウンリンク経路損失PL
1dBおよびネットワーク経路損失オフセット構成PL_Offset
1dBを伴う第1のセルと、推定ダウンリンク経路損失PL
2dBおよびネットワーク経路損失オフセット構成PL_Offset
2dBを伴う第2のセルとに遭遇し、UEが第1のセルにとどまる場合、UEは、ネイバーに近い状況にあるかどうかを決定するために、以下の不等式をさらにチェックし得る。
PL
1+PL_Offset
1>PL
2+PL_Offset
2(3)
方程式(3)の中の不等式を適用できる場合、UEはネイバーに近い状況にある。そうでなければ、UEはネイバーに近い状況にない。例えば、第1のセルがマクロセルであり、第2のセルがピコセルである場合、ネットワークは、PL_Offset
1を負の値に、PL_Offset
2を0dBに設定し得る。この場合、方程式(3)は、閾値がPL_Offset
2とPL_Offset
1との間の差である、PL
1>PL
2+閾値になる。したがって、UEがマクロセル(第1のセル)上にとどまり、第1のセルからの経路損失が、閾値を加えた第2のセルからの経路損失よりも大きいことを確認した場合、UEは、ネイバーに近い状況にあると宣言し得る。逆に、UEがピコセル上にとどまる(第1のセルがピコセルになる)場合、方程式(3)の中の不等式を適用できず、UEは、ネイバーに近い状況にないと宣言し得る。代替として、経路損失差閾値を各セルについて導入することができる。第1のセル上にとどまるUEは、第2のセルのダウンリンク経路損失を引いた第1のセルのダウンリンク経路損失が、第1のセルによって構成される経路損失差閾値よりも大きいかどうかをチェックすることができる。結果が真である場合、UEはネイバーに近い状況にある。そうでなければ、UEはネイバーに近い状況にない。UEがPRACHプリアンブルを送信するために隣接セルPRACH機会ウィンドウを使用するのをネットワークが許可しないことを希望する場合、ネットワークは単純に、各セルのより大きい経路損失差閾値を設定することができる。
【0069】
さらに、1つよりも多くのセルからのブロードキャストメッセージを復号することの代替として、ピコセルが同じ最大伝送電力を有する場合、UEがピコセルからのブロードキャストメッセージを復号する必要がないように、ピコセルの最大伝送電力、またはそのマクロセルに対する最大伝送電力の差を、UEのためのマクロセルからのブロードキャストメッセージに含むことができる。したがって、上記によれば、UEは、ネイバーに近い状況にある時を検出することができる。
【0070】
(UE PRACH伝送プロシージャ)
ピコに近い状況にあるマクロセルUEについて、すなわち、ネイバーに近い状況にあるそれ自身を識別するマクロセルUEについて、UEは、ピコセルPRACH機会中にマクロセルPRACHプリアンブルシーケンスを使用することを希望し得る。UEは、一実施形態では、そのPRACH伝送時間基準として、ピコセルからのダウンリンク信号の到着時間(TOA)を使用する。PRACH伝送時間基準は、eNBで遭遇される無線(OTA)往復遅延(RTD)に影響を及ぼし得る。ここで、
図6を参照する。
【0071】
図6の実施例では、時間同期ネットワークが仮定される。マクロeNBにおいて、マクロeNBは、マクロセルPRACHプリアンブルシーケンスを使用する全てのプリアンブル、および関連往復遅延(RTD)を監視し得る。マクロeNBは、ピコeNBからのPRACH検出レポートおよび関連RTDを監視し得る。ピコeNBにおいて検出されるRTDは、マクロeNBにおいて検出されるものとは異なり得る。具体的には、ピコからUEへの一方向伝搬遅延T
d,Pを含む往復遅延が、マクロセルからUEへの一方向伝搬遅延T
d,Mとは異なり得ることを示す、
図6を参照する。これは、例えば、それぞれ、T
d,Pについては矢印610、およびT
d,Mについては612によって示される。
【0072】
図6に示されるように、マクロeNBにおいて、往復遅延630は、ピコからUE610への伝搬遅延T
d,Pに、UEからマクロへの伝搬遅延(マクロからUE612への伝搬遅延T
d,Mにほぼ等しい)を加えたものに等しく、ピコeNBにおいて、往復遅延632は、ピコからUE610への伝搬遅延T
d,Pに、UEからピコへの伝搬遅延(ピコセルからUE610への伝搬遅延T
d,Pにほぼ等しい)を加えたものである。マクロeNBにおける往復遅延T
RTD,M630とピコeNBにおけるT
RTD,P632との間の往復遅延差は、UEがマクロセル境界にある場合のマクロセル内の最悪状況の一方向伝搬遅延よりも小さい、T
d,MとT
d,Pとの間の一方向伝搬遅延差にほぼ等しい。一実施形態では、この性質は、1つよりも多くのeNBにおいて検出される同じプリアンブルシーケンス数を伴うPRACHプリアンブルが、同じUEによって送信された可能性が高いかどうかを決定するために使用され得る。
【0073】
さらに、一実施形態では、非時間同期ネットワーク内のピコeNBとマクロeNBとの間の相対的eNBタイミングは、既知であり、RTD計算において補償されることができる。
【0074】
ネットワークは、UEへのRACH応答に含まれるタイミングアドバンスを決定するために、検出されたRTDを利用することができる。ネットワークからのRACH応答の受信に応じて、UEは、将来のアップリンク伝送のためのアップリンク伝送時間を、RACH応答で特定されるタイミングアドバンスの量だけ調整するために、ピコeNBからのダウンリンク信号の到着時間を時間基準として使用し続け得る。UEに対するタイミングアドバンスの量を決定するためにネットワークによって使用される、検出されたRTDは、マクロeNBにおいて検出される遅延、すなわち、時間オフセット、またはピコeNBにおいて検出される遅延であり得る。前者が使用される場合、UEからの将来のアップリンク伝送が、マクロeNBにおいて時間同期化され得、マクロeNBが、UEに対するアップリンク受信を処理し得る。後者が使用される場合、UEからの将来のアップリンク伝送が、ピコeNBにおいて時間同期化され得、ピコeNBが、UEに対するアップリンク受信を処理し得る。
【0075】
代替案では、UEは、そのPRACH伝送時間基準として、マクロeNBからのダウンリンク信号の到着時間を使用し得る。さらに、ピコeNBにおけるPRACHの到着時間、T
RTD,Pは、T
d,M+T
d,Pに等しくなるであろう。ここで、
図7を参照する。
図7では、ピコeNB往復遅延は、往復遅延がピコからUEへの伝搬遅延の2倍にほぼ等しく、
図6とは異なることが分かる。
【0076】
具体的には、マクロeNBにおいて、往復遅延730が、マクロからUEへの伝搬遅延T
d,M712の2倍に等しく、ピコeNBにおいて、往復遅延732は、マクロからUEへの伝搬遅延T
d,M712、と、UEからピコeNBへの伝搬遅延(ピコからUEへの伝搬遅延T
d,P710にほぼ等しい)とである、
図7を参照する。再度、マクロeNBにおける往復遅延T
RTD,P730とピコeNBにおけるT
RTD,P732との間の往復遅延差は、UEがマクロセル境界にある場合のマクロセル内の最悪状況の一方向伝搬遅延よりも小さい、T
d,MとT
d,Pとの間の一方向伝搬遅延差にほぼ等しい。この性質は、1つよりも多くのeNBにおいて検出される同じプリアンブルシーケンス数を伴うPRACHプリアンブルが、同じUEによって送信された可能性が高いかどうかを決定するために使用され得る。
【0077】
PRACHの
図7のより長い到着時間は、ピコeNBが、ピコセル内のUEが使用するためのPRACH形式を構成する場合、より長い保護時間が考慮され得ることを意味し、より長い保護時間は、PRACHに割り付けられる必要がある物理リソースの量を潜在的に増加させ得る。
【0078】
図7に戻って、UEは、ネイバーに近い状況にあるかどうかにかかわらず、概して、その時間基準として、マクロeNBからのより強いダウンリンク信号の到着時間を使用する。ネットワークは、UEへのRACH応答に含まれるタイミングアドバンスを決定するために、マクロeNBにおける検出されたRTDを利用することができる。この場合、UEからの将来のアップリンク伝送が、マクロeNBにおいて時間同期化され得、マクロeNBが、UEに対するアップリンク受信を処理し得る。ピコeNBにおける検出されたRTDが、タイミングアドバンスを決定するためにネットワークによって使用される場合、UEからの将来のアップリンク伝送が、ピコeNBにおいて時間同期化され得、ピコeNBが、UEに対するアップリンク受信を処理し得る。
【0079】
第1の組の実施形態によれば、UEは、マクロPRACH構成に従って、第2の組のマクロセルPRACHプリアンブルシーケンスからシーケンスを選択し得、以下に従って初期PRACH伝送電力を決定し得る。UEは、そのPRACH伝送電力を計算するために、ピコセルを標的eNBとして使用する。この場合、ピコセルは、第2の組のマクロセルPRACHプリアンブルシーケンスからの1つのシーケンスを使用した、PRACHプリアンブルを検出し得る。加えて、電力オフセットが、計算されたPRACH伝送電力に追加され得、したがって、マクロセルならびにピコセルは、ネットワークが希望する場合、PRACHプリアンブルを検出し得る。可能な電力オフセットは、ネットワーク構成可能電力オフセットであり得、ある場合では、マクロセルに由来し得る。代替として、オフセットは、マクロセルとピコセルとの間の経路損失差を補うように設定され得る。電力オフセット構成は、ネイバーに近い状況にあるマクロセルUEからのPRACHプリアンブルを検出する際に、いくらかのネットワーク融通性を可能にし得る(すなわち、ピコセルのみにおいて検出すること、またはマクロセルおよびピコセルの両方において検出すること)。
【0080】
ネットワークが、ネイバーに近い状況にあるマクロセルUEからPRACHプリアンブルを検出するためにマクロセルを必要とせず、ピコセルにおけるPRACH検出に依存したい場合、ネットワークは、0dBになるように電力オフセットを設定し得る。
【0081】
さらに、UEは、第2の組のマクロセルPRACHプリアンブルシーケンスからシーケンスを選択して、UEが、そのPRACH伝送のためにピコセルダウンリンク時間に時間同期化されていることをeNBに示し得る。ネイバーに近い状況にないUEについては、UEは、第1の組のマクロセルPRACHプリアンブルシーケンスからシーケンスを選択して、UEが、そのPRACH伝送のためにマクロセルダウンリンク時間に時間同期化されていることをeNBに示し得る。
【0082】
さらに、UEは、PRACHプリアンブルを送信するためにピコセルPRACH時間または周波数機会を待ち得る。ピコセルPRACH機会内では、UEは、マクロセルPRACHプリアンブルシーケンスを使用し、かつ、ピコセルプリアンブル形式を使用して、プリアンブルを送信し得る。
【0083】
ここで、
図8を参照する。
図8は、PRACHプリアンブルを送信するためのUE側からのプロセスを示す。
図8のプロセスは、ブロック810から始まり、隣接ネットワークノードが、標的セル、すなわち、UEがとどまっているセルよりも、アップリンクデータ伝送に有効であることをUEが検出するブロック812へ進む。具体的には、セル内で、UEは、ネイバーに近い状況にあり、アップリンクトラフィックが隣接セルに進むべきであることを検出する。
【0084】
ブロック812から、プロセスは、隣接セルが標的セルよりもアップリンク伝送により有効である場合に、ブロック814へ進む。ブロック814では、プロセスは、隣接セルによって構成される物理ランダムアクセスチャネル機会ウィンドウ内で、標的セルによって定義される第2の組のPRACHプリアンブルシーケンスからのシーケンスを使用するが、隣接セルによって構成されるプリアンブル形式を使用して、PRACHプリアンブルを隣接セルに送信する。したがって、ランダムアクセスプリアンブルは、標的セルに向けられ、または方向付けられ、隣接セルを通して送信される。
【0085】
次いで、プロセスは、ブロック820へ進んで終了する。
【0086】
(eNB側機能性)
ここで、
図9および10を参照する。
図9では、マクロセル910が、ブロック912からプロセスを開始し、PRACH検出が行われるブロック914へ進む。マクロセルにおいて、マクロeNBは、マクロセルに方向付けられるPRACHプリアンブルを探す。一実施形態では、これは、第1の組の中のプリアンブル(すなわち、マクロセルプリアンブル形式、およびマクロセルに対する第1の組のPRACHプリアンブルシーケンスからのシーケンスを使用するプリアンブル)、および/または、ネイバーに近い状況にあるマクロセルUEによってピコセルに送信される第2の組の中のプリアンブル(すなわち、セルプリアンブル形式、および第2の組のPRACHプリアンブルシーケンスからのシーケンスを使用するプリアンブル)であり得る。
【0087】
プロセスは、ブロック914からブロック916および920へ並行して進む。ブロック916では、第1の組からの少なくとも1つのPRACHプリアンブルがブロック914において検出されるかどうかを決定するように、チェックが行われる。もしそうであれば、プロセスは、少なくとも1つの検出されたPRACHプリアンブルの各々が、PRACHプリアンブルを送信したUEへのRACH応答(RAR1)を送信するために、スケジュ−リングが行われ得る、ブロック918へ進む。ブロック916および918の組み合わせは、マクロセルによるアップリンクおよびダウンリンクの両方でサービス提供されているUEのために使用される。
【0088】
プロセスは、ブロック918からブロック940へ進んで終了する。また、ブロック916におけるチェックが、第1の組の中の少なくとも1つのPRACHプリアンブルを検出しない場合には、プロセスはブロック940へ進んで終了する。
【0089】
ブロック920では、マクロセル910は、少なくとも1つのピコセルから少なくとも1つのPRACHレポートが受信されているかどうかをチェックする。もしそうであれば、プロセスはブロック930へ進む。そうでなければ、プロセスは、第2の組の中の少なくとも1つのPRACHプリアンブルが以前に検出されたかどうかを確認するようにチェックが行われる、ブロック932へ進む。
【0090】
プロセスは、ブロック930で、少なくとも1つのレポートに含まれる少なくとも1つのPRACHプリアンブルが、ある制限時間T
0内に検出されたかどうかを決定する。制限時間T
0は、少なくとも1つのレポートが少なくとも1つのピコセルからマクロセルに到着するための輸送遅延を考慮するために使用される。具体的に言えば、現在の時刻tで、マクロセルは、少なくとも1つのレポートに含まれる各PRACHプリアンブルをチェックし、ピコセルにおいて検出されたPRACHプリアンブルがt−T
0からtまでの期間内に検出されたかどうかを決定する。一実施形態では、T
0は、10個のサブフレーム、すなわち、10ミリ秒に設定される。少なくとも1つのレポートからのPRACHプリアンブルが制限時間内に検出されなかった場合には、プロセスは、ブロック930から、第2の組の中の少なくとも1つのPRACHプリアンブルが、マクロセルにおいて以前に、すなわち、ブロック914における検出時のt−T
0からt−T
0+T
1までの期間内に、検出されたかどうかを確認するようにチェックが行われる、ブロック932へ進み得る。ここで、T
1は、現在のPRACH機会ウィンドウと次のPRACH機会ウィンドウとの間の時間間隔である。それの理由は、現在のPRACH機会ウィンドウに対するブロック930が、t−T
0からtまでの期間をチェックする一方で、次のPRACH機会ウィンドウに対するブロック930が、t−T
0からt−T
0+T
1までの期間をチェックすることである。よって、PRACHプリアンブルがいずれのピコセル内でも検出されなかった、またはその検出レポートが時刻tでマクロセルに到着していない、t−T
0からt−T
0+T
1までの期間内に、ブロック914において検出された第2の組からのPRACHプリアンブルがあった場合、マクロセルは、PRACHプリアンブルを使用し得る。もしそうでなければ、プロセスは、ブロック932からブロック940へ進んで終了し、次のPRACH機会ウィンドウを待つ。
【0091】
マクロセルが、t−T
0からt−T
0+T
1までの期間内に、ブロック914における第2の組の中の少なくとも1つのプリアンブルを見出さなかった場合、プロセスは、ブロック932から、マクロセル検出結果を使用してRACH応答を送信するために、少なくとも1つのプリアンブルのうちの各々に対するスケジュ−リングが行われ、その検出された往復遅延が、UEが行う必要があるアップリンク伝送のタイミングアドバンスの量を決定するために使用される、ブロック936へ進む。マクロeNBにおいて観察される往復遅延が、タイミングアドバンスの量を決定するために使用されるため、UEは、ブロック936でマクロセルとアップリンク同期化されるであろう。
【0092】
ブロック936から、プロセスがブロック940へ進んで終了する。
【0093】
ブロック930から、少なくとも1つのPRACHプリアンブルが制限時間内に検出された場合には、プロセスは、ブロック938へ進み、少なくとも1つのPRACHプリアンブルのうちの各々に対するRACH応答が送信されるように予定され、ピコセルによって報告される往復遅延が、PRACHプリアンブルを送信したUEのタイミングアドバンスの量を決定するために使用され、UEをピコセルとアップリンク同期化させる。これは、ピコセルからのレポートが、ピコセルによって観察された往復遅延を報告し、UEによって行われるタイミングアドバンス調整が、アップリンクタイミングをピコセルに同期化させるためであるからである。この場合、UEは、ピコセルによってアップリンクサービスされるであろう。
【0094】
ピコセルの観点から、
図10を参照する。ピコセル1010プロセスは、ブロック1012から始まり、PRACH検出が起こるブロック1014へ進む。ブロック1014の場合、PRACH検出は、ピコセルに方向付けられたPRACHプリアンブル、すなわち、ピコのためのプリアンブルと、マクロセルに方向付けられた第2の組の中のPRACHプリアンブル(ピコセルによって構成されるプリアンブル形式を使用するが、第2の組のマクロセルPRACHプリアンブルシーケンスからのシーケンスを使用するプリアンブル)との両方についてPRACH検出を含む。
【0095】
次いで、プロセスは、第2の組からの少なくとも1つのPRACHプリアンブルが検出されているかどうかを決定するように、チェックが行われる、ブロック1020へ進む。もしそうであれば、プロセスは、少なくとも1つのPRACH検出結果の少なくとも1つのレポートがマクロセルに送信されるブロック1022へ進む。ランダムアクセス応答が、伝送されたPRACHプリアンブルに応答して、UEによって受信されなければならない、最大制限時間がある。最大制限時間は、一実施形態では、PRACHプリアンブルの伝送を完了した後の3つのサブフレームから始まる10ミリ秒である。3GPP LTEでは、各サブフレームは、持続時間が1ミリ秒である。3ミリ秒が、ピコeNBにおいてPRACH検出を行うこと、ピコeNBからRACHレポート1022を送信すること、マクロeNBにおいてピコeNBからのPRACHレポートを復号すること、およびマクロeNBによってRACH応答を作成することといった4つのプロセスに割り当てられる場合、高速有線リンクまたは無線リンク上の待ち時間は、一実施形態では、10ミリ秒未満となる必要があり得る。
【0096】
マクロセルが特定制限時間内にピコセルからPRACH検出レポートを受信できることを、ネットワークのバックホールの実装が保証することができない場合において、ネットワークは、無線接続を求めること、第2の組からのPRACHプリアンブルシーケンスを使用するUEに対するRACH応答時間への最大制限時間を増加させること(T
0はより大きい値に設定される)、または、マクロUEがPRACHプリアンブルを送信するために隣接セルPRACH機会ウィンドウを使用することを可能にする特徴を無効にすることが必要であり得る。
【0097】
PRACHプリアンブルが見出されない場合のブロック1020から、または、ブロック1022から、プロセスは、少なくとも1つのピコセルPRACHプリアンブルが検出されているかどうかを決定するようにチェックが行われる、ブロック1030へ進む。もしそうであれば、ピコセルは、ブロック1032において少なくとも1つのRACH応答を送信する、すなわち、ブロック1014で検出された少なくとも1つのピコセルPRACHプリアンブルのうちの各々に対するRACH応答を、少なくとも1つのUEに送信する。次いで、プロセスは、ブロック1032からブロック1040へ進んで終了する。さらに、ブロック1030におけるピコセルPRACHプリアンブルチェックから、いずれのピコセルPRACHも見出されなかった場合、プロセスはまた、ブロック1040へ進んで終了する。ブロック1040では、終了は、プロセスが再び始まる前に次のPRACH機会ウィンドウを待つことを示す。
【0098】
ある場合において、
図9および10の実施形態は、整合させられたPRACH機会ウィンドウを伴う時間同期ネットワークを利用する。マクロセルおよびピコセルの両方が、PRACH機会ウィンドウとして、時間および周波数整合物理リソースを使用するので、マクロセルが、マクロセルダウンリンク時間を参照した時間とともに、第1の組のマクロセルPRACHプリアンブルシーケンスからのシーケンスを使用して、UEからのPRACHプリアンブルを検出するのと同じ方法で、マクロセルは、ピコセルダウンリンク時間を参照した時間とともに、第2の組のマクロセルPRACHプリアンブルシーケンスからのシーケンスを使用して、UEからのPRACHプリアンブルを検出することができる。UEが、PRACHプリアンブルを送信するためにピコセルダウンリンクタイミング基準を使用する場合、UEからマクロeNBにおけるPRACHプリアンブルの到着時間は、t
OWD.Pico→UE+t
OWD.UE→Macroに等しく、式中、t
OWD.a→bは、点Aから点Bへの無線一方向遅延である。
【0099】
比較として、UEが、PRACHプリアンブルを送信するためにマクロセルダウンリンクタイミング基準を使用する場合、マクロeNBにおけるUEからのPRACHプリアンブルの到着時間は、t
OWD.Macro→UE+t
OWD.UE→Macroである。
【0100】
両方の場合において、マクロセルは、到着時間を検出することができ、そのアップリンク伝送時間を調整するようにUEに命令するために必要とされるタイミングアドバンスの量を決定する基準として、それを使用することができる。
【0101】
さらに、PRACHプリアンブル伝送電力がピコセルに基づいて調整されるため、マクロeNBにおいて受信されるPRACHは、低減した電力を有し得、第2の組の中のPRACHプリアンブルに対するPRACH検出性能が影響を受け得る。結果として、マクロeNBは、任意のピコセルからのPRACH検出レポートが受信されているかどうかをチェックすることによって、ピコセルからのPRACH検出に依存する必要があり得る。しかしながら、ネットワークが希望すれば、ピコセルからのPRACH検出レポートが、ある制限時間T
0内に受信されない場合、マクロセルからのPRACH検出結果を依然として使用することができる。この場合、UEは、
図9のブロック936で示されるように、マクロセルにアップリンク時間同期化され得る。これは、マクロeNBにおけるPRACHプリアンブルの到着時間が調整される時間差であるため、PRACHプリアンブルを送信するために、UEがそのPRACH時間基準にどのセルを使用したかにかかわらず機能するであろう。さらに、マクロセルからのタイミングアドバンスコマンドの受信に応じて、ピコセルをそのPRACH伝送時間基準として使用したUEは、タイミングアドバンス調整を行うために時間基準としてピコセルを使用し続け得る。当業者によって理解されるように、PRACHプリアンブルを送信するために、ピコセルをそのPRACH伝送時間基準として使用したUEはまた、RACH応答を受信する前に、マクロセルをその現在の時間基準として使用するために変わり得る。この場合、UEがRACH応答を受信し、ピコセル時間基準に対するタイミングアドバンス調整として、RACH応答の中のタイミングアドバンス調整を適用する場合、時間基準変化の量が補償され得る。
【0102】
(ランダムアクセス応答プロシージャ)
UEは、マクロセルPRACHプリアンブルをピコセルに伝送するが、マクロセルが、UEがとどまるセルであり、マクロeNBからのダウンリンク信号がより強いため、UEは依然として、マクロeNBからのダウンリンク信号を監視し得る。したがって、対応するランダムアクセス応答メッセージが、マクロeNBから伝送される。ネットワークが、UEへのRACH応答を決定するために、ピコeNBからのPRACH検出結果を使用することを決定した場合、タイミングアドバンスコマンド、電力制御コマンド、およびアップリング付与が、ピコセルに関連付けられ、したがって、ピコセルは、UEからのアップリンクデータを復調し得る。これは、アップリンク伝送電力の観点からピコセルがより有効である一方で、ダウンリンク受信信号の観点からマクロセルがより有効である場合において、有益である。代替として、マクロeNBは、ランダムアクセス応答メッセージまたは無線リソース制御(RRC)信号に参照アップリンクセル指標を含むことによって、マクロセルを標的とするアップリンク信号を伝送するようにUEに指図することができる。この場合、UEは、マクロセルのダウンリンク信号に基づいて、電力制御およびタイミングを調整する。
【0103】
(一組のマクロセルPRACHプリアンブルシーケンスからのマクロセルプリアンブルのピコセル検出)
第2の組の実施形態では、一組だけのマクロセルPRACHプリアンブルシーケンスが利用可能であることを除いて、解決法は上記で説明されるものと同じである。
【0104】
本質的に、第2の組の実施形態によれば、マクロおよびピコセルの間の重複時間周波数PRACH機会ウィンドウを伴うネットワークでは、ピコeNBが、一組のマクロセルPRACHプリアンブルシーケンスからのシーケンスを使用するPRACHプリアンブルの存在を検出すると、プリアンブルがネイバーに近い状況にあるマクロセルUEからのものであったかどうかをピコeNBが知らない場合があるため、ピコeNBは単純に、PRACH検出結果をマクロeNBに転送し得る。代替として、マクロセルおよびピコセルが異なるプリアンブル形式を使用する場合、ピコeNBは、ピコセルプリアンブル形式であるが、マクロセルプリアンブルシーケンスを使用するプリアンブルを検出し、それらがネイバーに近い状況にあるマクロセルUEからのものであると決定し、それらのPRACH検出結果をマクロセルに単に転送することができ得る。
【0105】
さらに、マクロおよびピコセルの間の非重複時間周波数PRACH機会ウィンドウを伴うネットワークでは、ピコeNBが一組のマクロセルPRACHプリアンブルシーケンスからのPRACHプリアンブルの存在を検出すると、検出結果をマクロeNBに転送する必要があることを知り得る。ここで、PRACH機会ウィンドウがマクロおよびピコセルの間で整合させられていないとう事実をeNBが知っていると仮定される。したがって、マクロセル内のUEは、UEがマクロセルよりもピコセルに近いことを意味するネイバーに近い状況にあることを検出した場合、UEは、一組のマクロセルPRACHプリアンブルシーケンスから1つのシーケンスを選択し、ピコセルによって構成されたPRACH機会ウィンドウ内で、PRACHプリアンブルをピコセルに向かって送信し得る。これは、マクロセルPRACH機会ウィンドウと重複していないピコセルPRACH機会ウィンドウ内で検出されたマクロセルPRACHプリアンブルシーケンスを使用する、任意のPRACHプリアンブルが、ネイバーに近い状況にあるそれ自身を識別したマクロセルUEからのものでなければならないことを意味する。
【0106】
ピコセルは、ピコセルPRACHプリアンブルシーケンスを使用するプリアンブル、またはマクロセルPRACHプリアンブルシーケンスを使用するプリアンブルのいずれかを監視する。マクロセルPRACHプリアンブルシーケンスを使用するPRACHプリアンブルが検出された場合、ピコセルは、検出結果をマクロセルに転送する。
【0107】
マクロセルは、ピコセルからの潜在的なPRACH検出結果を監視し、また、マクロセルPRACHプリアンブルシーケンスを使用するPRACHプリアンブルも検出する。マクロeNBにおいて検出されるプリアンブルについては、マクロeNBは、各検出プリアンブルに対して関連遅延が遅延閾値未満である場合をチェックして、プリアンブルを送信するUEがマクロセルに近い可能性が高い場合(それは、ネイバーに近い状況では可能性が低い)を決定することができ、マクロセルは、ピコセルからの潜在的なPRACH検出レポートを待つことなくRACH応答を送信することができる。代替として、マクロセルは、同じUEからのPRACHプリアンブルがマクロセルおよび少なくとも1つのピコセルの両方において検出された場合を決定し、プリアンブル識別子、ランダムアクセスネットワーク一時的識別子、関連遅延、アップリンク電力制御調整、またはマクロセルおよび少なくとも1つのピコセルの両方において検出されたPRACHプリアンブルに対する受信電力のうちの少なくとも1つを比較することによって、ピコセルのレポートをチェックした後に、どのセルからPRACHプリアンブルのRACH検出結果が使用されるべきかを決定し得る。関連遅延はまた、時間オフセットとも呼ばれる。例えば、マクロセルおよび少なくとも1つのピコセル内で検出されたPRACHプリアンブルが、同じプリアンブル識別番号、同じランダムアクセスネットワーク一時識別番号を有し、それらの到着時間の間の差が、マクロセルの最悪状況の一方向伝搬遅延未満である場合、マクロセルは、異なるeNBにおいて検出されたPRACHプリアンブルが、おそらく、同じUEからの1つのPRACHプリアンブルの複製であったと決定し得る。同じUEからのプリアンブルが決定された場合、ならびにピコセル検出が、マクロセル内で検出されたものよりも少ない量を、関連遅延およびアプリンク電力制御調整のうちの少なくとも1つで有するか、またはマクロセル内で検出されたものよりも高い受信電力を有する場合には、RACH応答が、関連遅延、アップリンク電力制御調整、またはピコセル内で検出された受信電力のうちの少なくとも1つを含むピコセルにおけるPRACH検出結果を使用して送信される。そうでなければ、マクロセル内で検出されたPRACH検出結果が、RACH応答で使用されるであろう。プリアンブルがピコセルにおいて検出されたが、マクロセルにおいて検出されなかった場合、マクロセルによってUEに送信されるRACH応答を決定するために、ピコセルからのPRACH検出結果が使用される。
【0108】
したがって、第2の組の実施形態によれば、第2の組のマクロセルPRACHプリアンブルシーケンスが定義される必要はない。
【0109】
PRACH検出に関して、2つの場合が検討される。第1の場合では、マクロおよびピコセルは、非重複PRACH機会ウィンドウを有する。第2の場合では、マクロおよびピコセルのPRACH機会ウィンドウが重複している。
【0110】
ここで、非重複PRACH機会ウィンドウを伴うマクロセルのプロセスを示す、
図11を参照する。
【0111】
マクロセル1110から、プロセスはブロック1112で始まり、マクロセルPRACHプリアンブルを検索するようにPRACH検出が行われる、ブロック1114へ進む。ここで、マクロセルPRACHプリアンブルは、一組のマクロセルPRACHプリアンブルシーケンスからのシーケンスを使用するプリアンブルであり、それらは、マクロセルプリアンブル形式を使用するプリアンブルと、ピコセルプリアンブル形式を使用するプリアンブルとを含む。
【0112】
次いで、プロセスは、少なくとも1つのPRACHプリアンブルが検出されたかどうかを確認するようにチェックが行われる、ブロック1116へ進む。もしそうであれば、プロセスは、ブロック1118へ進み、少なくとも1つのRACH応答、すなわち、少なくとも1つの検出されたPRACHプリアンブルの各々に対するRACH応答を予定に入れて送信する。
【0113】
逆に、いずれのPRACHプリアンブルもブロック1116で見出されなかった場合、プロセスは、少なくとも1つのPRACH検出レポートが少なくとも1つのピコセルから受信されたかどうかを確認するようにチェックが行われる、ブロック1120へ進む。もしそうであれば、プロセスは、ブロック1130へ進む。そうでなければ、プロセスはブロック1140へ進んで終了する。
【0114】
プロセスは、ブロック1130で、少なくとも1つのレポートに含まれる少なくとも1つのPRACHプリアンブルが、ある制限時間T
0内に検出されたかどうかを確認するようにチェックする。現在の時刻がtによって表される場合、PRACHプリアンブルは、PRACHプリアンブルがt−T
0からtまでの期間内に検出されたならば、制限時間T
0内に検出されたといわれる。もしそうでなければ、プロセスはブロック1140へ進んで終了する。
【0115】
逆に、少なくとも1つのPRACHプリアンブルが制限時間内に検出された場合には、プロセスは、ブロック1138へ進み、少なくとも1つのUEへのピコセル検出結果を使用して、制限時間内に検出された少なくとも1つのPRACHプリアンブルの各々に対するRACH応答を送信するために予定に入れる。少なくとも1つのUEは、ピコセルにアップリンク時間同期化されるであろう。
【0116】
図12のピコセル側1210では、プロセスは、ブロック1212から始まり、PRACH検出が起こるブロック1214へ進む。ピコセルの場合、ピコセルは、ピコのためのPRACHプリアンブル、すなわち、ピコセルプリアンブル形式およびピコセルPRACHプリアンブルシーケンスを使用するプリアンブル、およびマクロのためのPRACHプリアンブル、すなわち、ピコセルプリアンブル形式およびマクロセルPRACHプリアンブルシーケンスを使用するプリアンブルを探すであろう。
【0117】
次いで、プロセスは、マクロのための少なくとも1つのPRACHプリアンブルが検出されたかどうかを確認するようにチェックが行われる、ブロック1220へ進む。もしそうであれば、プロセスは、少なくとも1つのレポートがマクロセルに送信される、ブロック1222へ進む。ブロック1222から、次いで、プロセスはブロック1230へ進む。さらに、ブロック1220から、マクロのためのRACHプリアンブルが検出されなかった場合、プロセスはまた、ブロック1230へ進む。
【0118】
ブロック1230では、ピコのための少なくとも1つのPRACHプリアンブルが検出されたかどうかを確認するようにチェックが行われる。もしそうであれば、少なくとも1つの検出されたPRACHプリアンブルの各々に対するRACH応答が、ブロック1232で送信され、次いで、プロセスはブロック1240へ進んで終了する。さらに、いずれのピコセルPRACHプリアンブルもブロック1230で見出されなかった場合、プロセスはブロック1240へ進んで終了する。
【0119】
したがって、
図11および12の実施形態は、非重複PRACH機会ウィンドウが存在し、したがって、マクロセル1110およびピコセル1210のうちの各々が、そのeNBまたはセルに対する機会ウィンドウ内で送信されたPRACHプリアンブルを検出するのみである、場合を提供する。
【0120】
逆に、マクロセルおよび低電力ノードが重複機会ウィンドウを有する場合、
図13を参照する。
図13の実施形態では、マクロセル1310に対するプロセスがブロック1312から始まり、マクロセルプリアンブルを探すようにPRACH検出が行われる、ブロック1314へ進む。ここで、マクロセルプリアンブルは、一組のマクロセルPRACHプリアンブルシーケンスからのシーケンスを使用し、かつマクロセルプリアンブル形式およびピコセルプリアンブル形式のうちの1つを使用する、プリアンブルを意味する。
【0121】
次いで、プロセスは、ブロック1314から、ブロック1316、ブロック1320、およびブロック1332へ並行して進む。ブロック1316では、少なくとも1つのマクロセルPRACHプリアンブルが検出されたかどうかを決定するようにチェックが行われる。もしそうであれば、プロセスは、関連往復遅延(RTD)が閾値未満であるかどうかを決定するようにチェックが行われる、ブロック1317へ進む。この場合での遅延は、2つの一方向伝搬遅延の合計である。ネイバーに近い状況にあるそれ自身を識別し、ピコセルダウンリンク時間をそのPRACH伝送時間基準として使用するUEについては、関連往復遅延は、ピコからUEへ、次いで、UEからマクロへの遅延であり得る。ネイバーに近い状況にあるそれ自身を識別せず、マクロセルダウンリンク時間をそのPRACH伝送時間基準として使用するUEについては、関連往復遅延は、マクロからUEへ、次いで、UEからマクロへの遅延であり得る。遅延が閾値未満である場合、それは、UEがマクロセルにより近く、ネイバーに近い状況にある可能性が低いことを意味する一方で、遅延が閾値よりも大きい場合には、それは、UEがネイバーに近い状況にあり得ることを意味し得る。
【0122】
ブロック1317から、検出された遅延が閾値よりも大きい場合には、プロセスは、次いで、少なくとも1つの検出されたPRACHプリアンブルの各々が、RACH応答(RAR1)を送信するために、スケジュ−リングが行われ得る、ブロック1318へ進む。もしそうでなければ、プロセスはブロック1340へ進んで終了する。
【0123】
プロセスは、ブロック1320で、少なくとも1つのピコセルから受信された少なくとも1つのPRACHレポートがあるかどうかを決定する。もしそうであれば、プロセスはブロック1330へ進む。そうでなければ、プロセスはブロック1332へ進む。
【0124】
プロセスは、ブロック1330で、少なくとも1つのPRACH検出レポートの中の少なくとも1つのPRACHプリアンブルが、制限時間T
0内に検出されたかどうか、すなわち、t−T
0からtの期間内で検出されたかどうか、および、対応するRACH応答が送信されていないかどうかを決定する。ピコセルにおいて検出されたPRACHプリアンブルのうちのいくつかがマクロセルにおいて検出され、それらの対応するRACH応答が送信されている可能性がある。これらのPRACHプリアンブルは、それらのRACH応答が送信されているため省略することができる。もしそうであれば、プロセスはブロック1334へ進む。
【0125】
ブロック1334では、ブロック1330において識別されるPRACHプリアンブルが、ブロック1314で以前に検出されたかどうかを決定するように、最初にチェックが行われる。識別されたPRACHプリアンブルが、ブロック1314で以前に検出されなかった場合、少なくとも1つのピコセルからのPRACH検出結果が、検出されたプリアンブルに対するRACH応答で使用される。
【0126】
識別されたPRACHプリアンブルが、ブロック1314でも以前に検出された場合、どのPRACH検出結果が、検出されたプリアンブルに対するRACH応答で使用されるかを決定するように、マクロセルと少なくとも1つのピコセルとの間でPRACH検出結果に比較が行われる。関連遅延およびアップリンク電力制御調整のうちの少なくとも1つを含む、少なくとも1つのピコセルからのPRACH検出結果が、マクロセルからの結果よりも小さい場合、少なくとも1つのピコからのPRACH検出結果が使用される。そうでなければ、マクロからのPRACH検出結果が使用される。
【0127】
プロセスは、ブロック1334から、少なくとも1つのPRACHプリアンブルの各々に対するRACH応答が送信される予定である、ブロック1338へ進む。
【0128】
ブロック1338から、プロセスはブロック1340へ進んで終了する。
【0129】
ブロック1320または1330で、チェックが否定的である場合、プロセスはまた、ブロック1332へ進む。
【0130】
プロセスは、ブロック1332で、少なくとも1つのマクロセルPRACHプリアンブルが、ブロック1314における検出時にt−T
0からt−T
0+T
1の期間内で検出され、その遅延が閾値よりも大きいことにより、その対応するRACH応答が送信されていないかどうかを決定する。もしそうであれば、プロセスは、マクロセル検出結果を使用してRACH応答が予定に入れられる、ブロック1336へ進む。
【0131】
ブロック1336から、プロセスはブロック1340へ進んで終了する。
【0132】
図14を参照すると、ピコセル1410側で、プロセスがブロック1412から始まり、PRACH検出が起こるブロック1414へ進む。ブロック1414でのPRACH検出は、ピコセルのためのPRACHプリアンブルおよびマクロセルのためのプリアンブルを検索する。ピコにおいて、ピコセルプリアンブル形式およびピコセルPRACHプリアンブルシーケンスを使用する場合、プリアセンブリはピコ用であるといわれ、ピコセルプリアンブル形式およびマクロセルPRACHプリアンブルシーケンスを使用する場合、プリアセンブリはマクロ用であるといわれる。
【0133】
次いで、プロセスは、マクロに対する少なくとも1つのPRACHプリアンブルが検出されたかどうかを決定するようにチェックが行われる、ブロック1420へ進む。もしそうであれば、プロセスは、マクロのための少なくとも1つの検出されたPRACHプリアンブルの少なくとも1つのレポートがマクロセルに送信される、ブロック1422へ進む。
【0134】
次いで、プロセスは、ブロック1430へ進み、ピコのための少なくとも1つのPRACHプリアンブルが検出されたかどうかをチェックする。
【0135】
また、ブロック1420でのチェックから、マクロのためのPRACHプリアンブルが見出されなかった場合、プロセスは直接ブロック1430へ進む。
【0136】
ブロック1430でのチェックが、ピコのための少なくとも1つのPRACHプリアンブルが検出さたかどうかを決定し、もしそうであれば、プロセスは、ブロック1432へ進み、ピコのための検出されたPRACHプリアンブルを送信したピコUEに、RACH応答を送信する。
【0137】
ブロック1430で、またはブロック1432でのRACHの送信後に、いずれのピコPRACHも検出されなかった場合、プロセスはブロック1440へ進んで終了する。したがって、上記によれば、ピコセルは、ピコのためのPRACHプリアンブルおよびマクロのためのPRACHプリアンブルの両方を監視する。マクロのためのPRACHプリアンブルが検出された場合、ピコセルはマクロセルに通知する。
【0138】
(代替実施形態)
上記に対する第1の代替実施形態では、第2の組のマクロセルプリアンブルシーケンスの代わりに、代替案は、ピコに近い状況にあるマクロセルUEが使用するための特別な一組のPRACHプリアンブルシーケンスを、各ピコセルが定義することである。したがって、ピコセルがPRACHプリアンブルを定義するであろう。この場合、ピコセルは、特別な一組のPRACHプリアンブルシーケンスのための構成をブロードキャストする必要があり得、UEは、各ピコセルからブロードキャストされた構成情報を受信する必要があり得る。
【0139】
第2の代替案では、特殊PRACH機会ウィンドウが構成され得る。したがって、マクロおよびピコセルの間の時間周波数整合PRACH機会ウィンドウに対する代替案では、
図15に示されるような特殊PRACH機会ウィンドウを、ネイバーに近い状況にあるマクロセルUEから定義することができる。
【0140】
ここで、本開示の一実施形態によるサブフレームの配列伝送を示す、
図15を参照する。
図15の実施形態では、2つのPRACH時間周波数リソースが配列されており、1つのPRACHリソース構成は、ネイバーに近い状況にあるマクロセルUEのため、別の構成は、セル内の残りのUEのためである。
【0141】
具体的には、
図15では、サブフレーム1510、1512、1514、1516、1518、1520、1522、1524、1526、および1528が示されている。
【0142】
各サブフレームは、例えば、領域1530、1532、および1534によって、示されるように周波数分割される。したがって、例えば、サブフレーム1510では、領域1532をPRACHリソースとして割り付けることができる。
【0143】
一実施形態によれば、サブフレーム1510の領域1532は、全てのUEのために構成される。
【0144】
同様に、サブフレーム1512の領域1532は、ネイバーに近い状況にあるUEのために構成される。したがって、UEは、ネイバーに近い状況にある場合、新しいウィンドウ内でPRACHプリアンブルを送信することができる。この場合、UEは、最も強いダウンリンク信号を伴うセルを、PRACH伝送のためのその標的セルとして使用することができ、第2の組のPRACHプリアンブルシーケンスからのいずれのシーケンスも使用する必要がない。高い干渉が、このPRACH機会ウィンドウ内で予期される場合があるため、隣接セルは、特殊PRACH機会ウィンドウと重複するアップリンクリソースを使用することを回避し得る。
【0145】
上記では、ネットワークは、マクロセルから特殊PRACH機会ウィンドウを構成し得、構成は、マクロセルによってUEに無線でブロードキャストされ得る。ピコセルが、特殊PRACHウィンドウの時間周波数リソースの場所を認識するように、マクロセルとピコセルとの間の協調が使用され、ピコセルは、特殊PRACHウィンドウに対応する時間周波数リソースを使用することを回避し得るか、またはピコセルPRACHリソースとして重複時間周波数リソースを使用し得る。
【0146】
さらなる実施形態では、全てのセルが時間同期化され得る。
【0147】
ネイバーに近い状況にあるUEに対する特殊PRACH電力オフセットもまた、ネットワークによって構成され得る。
【0148】
さらに、UEにおいて、UEは、PRACH伝送電力を計算するために、最も強いダウンリンク信号を伴うセルを標的セルとして使用する。一実施形態では、UEがネイバーに近い状況にあるそれ自身を識別しない場合、PRACHプリアンブルを伝送するために全てのPRACHリソースの場所を使用することができる。別の実施形態では、新しいPRACHウィンドウが過負荷状態である場合、マクロeNBは、特殊PRACHウィンドウが、それ自身をネイバーに近い状況にあるUEとして識別しないUEに使用されないように、構成することができる。それ自身をネイバーに近い状況にあるUEとして識別するUEについては、PRACHプリアンブルが特殊PRACHウィンドウ内で送信され、特殊電力オフセットが使用される。UEがマクロセル上にとどまり、ネイバーに近い状況にあるそれ自身を識別する場合、UEがPRACHプリアンブルを伝送するように特殊PRACH電力オフセットを追加することを除いて、UEは依然として、そのPRACH伝送電力を計算するためにマクロセルを標的セルとして使用し得る。
【0149】
マクロeNBおよびピコeNBに関して、協調が起こる必要があり得る。ピコセルがピコに近い状況にあるマクロUEからPRACHプリアンブルを検出すること、および検出された結果をマクロセルに転送することをネットワークが予期する場合、ネットワークは、負のPRACH電力オフセットを設定し、PRACHプリアンブルを検出して検出結果をマクロセルに転送するのにピコセルに依存することができる。この場合、ピコセル内のUEは、特殊PRACHウィンドウと重複するPRACHリソースを使用することができる。
【0150】
この場合、ネイバーに近い状況にあるUEが、特殊PRACHウィンドウを使用することに制限されることを除いて、特殊PRACHウィンドウを含む全てのリソースの場所を、全てのUEによって使用することができるので、ネットワークPRACHリソースの場所で増加がないであろう。
【0151】
ピコセルがネイバーに近い状況にあるマクロUEからPRACHプリアンブルを検出することをネットワークが期待しない場合、ネットワークは、他のPRACH電力オフセットと同じPRACH電力オフセットを設定することができる。この場合、マクロセルおよびピコセルの両方は、特殊PRACH機会ウィンドウ内で送信されるPRACHプリアンブルを検出することができる。しかしながら、特殊PRACHウィンドウと重複されたピコセルPRACHリソース場所は、マクロセルから強いPRACH干渉を受ける場合があり、ピコセルがこれらのPRACHリソースを使用しないことがより良好であり得る。
【0152】
上記は、任意のネットワーク要素によって実装され得る。簡略化されたネットワーク要素が、
図16に関して示されている。
【0153】
図16では、ネットワーク要素1610は、プロセッサ1620と、通信サブシステム1630とを含み、プロセッサ1620および通信サブシステム1630は、上記で説明される方法を行うように協働する。
【0154】
さらに、上記は、任意のUEによって実装され得る。1つの例示的なデバイスが、
図17に関して以下で説明される。
【0155】
UE1700は、典型的には、音声およびデータ通信能力を有する、双方向無線通信デバイスである。UE1700は、概して、インターネット上で他のコンピュータシステムと通信する能力を有する。提供される正確な機能性に応じて、UEは、実施例として、データメッセージングデバイス、双方向ポケットベル、無線Eメールデバイス、データメッセージング能力を伴う携帯電話、無線インターネットアプライアンス、無線デバイス、モバイルデバイス、またはデータ通信デバイスと呼ばれ得る。
【0156】
UE1700が双方向通信に使用可能である場合、受信機1712および伝送機1714、ならびに1つ以上のアンテナ要素1716および1718、局部発振器(LO)1713、デジタル信号プロセッサ(DSP)1720等の処理モジュール等の関連構成要素を含む、通信サブシステム1711を組み込み得る。通信の分野の当業者に明白となるように、通信サブシステム1711の特定の設計は、デバイスが動作することを目的としている、通信ネットワークに依存するであろう。
【0157】
ネットワークアクセス要件もまた、ネットワーク1719のタイプに応じて変化するであろう。いくつかのネットワークでは、ネットワークアクセスは、UE1700の加入者またはユーザと関連付けられる。UEは、ネットワーク上で動作するために、リム−バブルユーザ識別モジュール(RUIM)または加入者識別モジュール(SIM)カ−ドを必要とし得る。SIM/RUIMインターフェース1744は、通常、SIM/RUIMカ−ドを挿入して取り出すことができる、カ−ドスロットと同様である。SIM/RUIMカ−ドは、メモリを有し、多くの主要構成1751、ならびに識別および加入者関連情報等の他の情報1753を保持することができる。
【0158】
必要なネットワーク登録または起動プロシージャが完了した場合、UE1700は、ネットワーク1719上で通信信号を送信および受信し得る。
図17に図示されるように、ネットワーク1719は、UEと通信する複数の基地局を含むことができる。
【0159】
通信ネットワーク1719を通してアンテナ1716によって受信される信号は、信号増幅、周波数下方変換、フィルタリング、チャネル選択、および同等物等の共通受信機機能を果たし得る、受信機1712に入力される。受信信号のアナログ・デジタル(A/D)変換は、復調および復号等のより複雑な通信機能が、DSP1720において果たされることを可能にする。同様に、例えば、デジタル・アナログ(D/A)変換、周波数上方変換、フィルタリング、増幅、およびアンテナ1718を介した通信ネットワーク1719上の伝送のために伝送機1714に入力される、DSP1720による変調および符号化を含む、信号が処理される。DSP1720は、通信信号を処理するだけでなく、受信機および伝送機制御も提供する。例えば、受信機1712および伝送機1714において通信信号に印加される利得は、DSP1720において実装される自動利得制御アルゴリズムを通して、適応的に制御され得る。
【0160】
UE1700は、概して、デバイスの全体的動作を制御するプロセッサ1738を含む。データおよび音声通信を含む、通信機能は、通信サブシステム1711を通して果たされる。プロセッサ1738はまた、ディスプレイ1722、フラッシュメモリ1724、ランダムアクセスメモリ(RAM)1726、補助入力/出力(I/O)サブシステム1728、シリアルポート1730、1つ以上のキーボードまたはキーパッド1732、スピーカ1734、マイクロホン1736、短距離通信サブシステム等の他の通信サブシステム1740、および概して1742と指定される任意の他のデバイスサブシステム等のさらなるデバイスサブシステムと相互作用する。シリアルポート1730は、USBポートまたは当業者に公知である他のポートを含むことができる。
【0161】
図17に示されるサブシステムのうちのいくつかが、通信関連機能を果たす一方で、他のサブシステムは、「常駐」またはオンデバイス機能を提供し得る。特に、例えば、キーボード1732およびディスプレイ1722等のいくつかのサブシステムが、通信ネットワーク上で伝送するためにテキストメッセージを入力すること等の通信関連機能および計算機またはタスクリスト等のデバイス常駐機能の両方に使用され得る。
【0162】
プロセッサ1738によって使用されるオペレーティングシステムソフトウェアは、代わりに読取専用メモリ(ROM)または同様の記憶要素(図示せず)であり得る、フラッシュメモリ1724等の永続記憶部に記憶され得る。当業者であれば、オペレーティングシステム、特定のデバイスアプリケーション、またはそれらの複数部分が、RAM1726等の揮発性メモリに一時的にロードされ得ることを理解するであろう。受信した通信信号もまた、RAM1726に記憶され得る。
【0163】
示されるように、フラッシュメモリ1724は、コンピュータプログラム1758とプログラムデータ記憶1750、1752、1754、および1756との両方のための異なる領域に分離され得る。これらの異なる記憶タイプは、各プログラムが、独自の記憶要件のために、フラッシュメモリ1724の一部分を割り付けることができることを示す。プロセッサ1738は、そのオペレーティングシステム機能に加えて、UE上でのソフトウェアアプリケーションの実行を可能にし得る。例えば、少なくともデータおよび音声通信アプリケーションを含む、基本動作を制御する所定の一組のアプリケーションが、通常、製造中にUE1700上にインストールされるであろう。他のアプリケーションを、後に、または動的にインストールすることができる。
【0164】
アプリケーションおよびソフトウェアは、任意のコンピュータ可読記憶媒体上に記憶され得る。コンピュータ可読記憶媒体は、光学(例えば、CD、DVD等)、磁気(例えば、テ−プ)、または当技術分野で公知である他のメモリ等の、有形または一過性/非一過性の媒体であり得る。
【0165】
1つのソフトウェアアプリケーションは、Eメール、カレンダーイベント、音声メール、予約、およびタスク項目等であるが、それらに限定されない、UEのユーザに関するデータ項目を組織化して管理する能力を有する、個人情報マネ−ジャ(PIM)アプリケーションであり得る。当然ながら、1つ以上のメモリ記憶が、PIMデータ項目の記憶を促進するためにUE上で利用可能であり得る。そのようなPIMアプリケーションは、無線ネットワーク1719を介してデータ項目を送信および受信する能力を有し得る。さらなるアプリケーションもまた、ネットワーク1719、補助I/Oサブシステム1728、シリアルポート1730、短距離通信サブシステム1740、または任意の他の好適なサブシステム1742を通してUE1700上にロードされ、プロセッサ1738による実行のためにユーザによってRAM1726または不揮発性記憶部(図示せず)にインストールされ得る。アプリケーションのインストールにおけるそのような融通性が、デバイスの機能性を増加させ、強化されたオンデバイス機能、通信関連機能、または両方を提供し得る。例えば、安全通信アプリケーションは、電子商取引機能および他のそのような金融取引が、UE1700を使用して果たされることを可能にし得る。
【0166】
データ通信モ−ドでは、テキストメッセージまたはウェブペ−ジダウンロード等の受信した信号が、通信サブシステム1711によって処理され、ディスプレイ1722に、または代替として補助I/Oデバイス1728に出力するために受信した信号をさらに処理し得る、プロセッサ1738に入力されるであろう。
【0167】
UE1700のユーザはまた、ディスプレイ1722およびおそらく補助I/Oデバイス1728と併せて、例えば、とりわけ、完全英数字キーボードまたは電話タイプキーパッドであり得る、キーボード1732を使用して、Eメールメッセージ等のデータ項目を作成し得る。次いで、そのような作成された項目は、通信サブシステム1711を通して通信ネットワーク上で伝送され得る。
【0168】
音声通信については、受信した信号が、典型的には、スピーカ1734に出力され得、伝送するための信号が、マイクロホン1736によって生成され得ることを除いて、UE1700の全体的動作は同様である。音声メッセージ録音サブシステム等の代替的な音声またはオーディオI/Oサブシステムもまた、UE1700上に実装され得る。音声またはオーディオ信号出力は、好ましくは、主にスピーカ1734を通して達成されるが、ディスプレイ1722もまた、例えば、発呼者の識別、音声通話の持続時間、または他の音声通話関連情報の指示を提供するために使用され得る。
【0169】
図17のシリアルポート1730は、通常、ユーザのデスクトップコンピュータ(図示せず)との同期が望ましくあり得る、携帯情報端末(PDA)型UEにおいて実装され得るが、随意的なデバイス構成要素である。そのようなポート1730は、ユーザが外部デバイスまたはソフトウェアアプリケーションを通して選好を設定することを可能にし得、無線通信ネットワークを通す以外で、情報またはソフトウェアダウンロードをUE1700に提供することによって、UE1700の能力を拡張し得る。例えば、直接的であるが確実で信頼された接続を通して、暗号キ−をデバイス上にロードし、それにより、安全なデバイス通信を可能にするために、代替的なダウンロード経路が使用され得る。当業者によって理解されるように、シリアルポート1730はさらに、UEをコンピュータに接続してモデムの役割を果たすために使用することができる。
【0170】
短距離通信サブシステム等の他の通信サブシステム1740は、UE1700と、異なるシステム、または必ずしも同様のデバイスである必要がないデバイスとの間で通信を提供し得る、さらなる随意的な構成要素である。例えば、サブシステム1740は、同様に使用可能なシステムおよびデバイスとの通信を提供するように、赤外線デバイスならびに関連回路および構成要素、またはBluetooth(登録商標)通信モジュールを含み得る。サブシステム1740はさらに、WiFiまたはWiMAX等の非セルラー通信を含み得る。
【0171】
本明細書で説明される実施形態は、本願の技法の要素に対応する要素を有する、構造、システム、または方法の実施例である。本明細書は、当業者が、同様に本願の技法の要素に対応する代替要素を有する、実施形態を作製および使用することを可能にし得る。したがって、本願の技法の意図された範囲は、本明細書で説明されるような本願の技法と異ならない、他の構造、システム、または方法を含み、さらに、本明細書で説明されるような本願の技法とのごくわずかな差異がある、他の構造、システム、または方法を含む。